JP2011151677A - 色処理装置及び色処理プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】入出力装置に最適なパッチセットを選択するための指標を提供する。
【解決手段】色差精度算出部12は、記憶部11に記憶されているパッチセットについて、色差精度を算出する。色差精度は、あらかじめ設定されている被検色に対応する測色値と、色変換モデルを用いて被検色から予測した予測値との色差である。色変換モデルは、パッチセットの各パッチ色と、各パッチ色に対応する測色値との対から作成される。可逆精度算出部13は、記憶部11に記憶されているパッチセットについて、可逆精度を算出する。可逆精度は、上述の色変換モデルを用いて被検色から予測値を算出し、その予測値から色変換モデルの逆方向のモデルを用いて予測被検色を予測し、算出した予測被検色と被検色との差を可逆精度として算出する。出力部14は、色差精度算出部12で算出した色差精度と、可逆精度算出部13で算出した可逆精度を出力する。
【選択図】図1
【解決手段】色差精度算出部12は、記憶部11に記憶されているパッチセットについて、色差精度を算出する。色差精度は、あらかじめ設定されている被検色に対応する測色値と、色変換モデルを用いて被検色から予測した予測値との色差である。色変換モデルは、パッチセットの各パッチ色と、各パッチ色に対応する測色値との対から作成される。可逆精度算出部13は、記憶部11に記憶されているパッチセットについて、可逆精度を算出する。可逆精度は、上述の色変換モデルを用いて被検色から予測値を算出し、その予測値から色変換モデルの逆方向のモデルを用いて予測被検色を予測し、算出した予測被検色と被検色との差を可逆精度として算出する。出力部14は、色差精度算出部12で算出した色差精度と、可逆精度算出部13で算出した可逆精度を出力する。
【選択図】図1
Description
本発明は、色処理装置及び色処理プログラムに関するものである。
一般に、CMS(Color Management System)などでは、カラー画像を扱う装置の特性を把握するために複数の色の集合であるパッチセットと、各色に対応する測色値を必要とする。例えば、出力装置の色出力特性を把握するためには、パッチセットの各色の値を出力装置に与え、出力された色を測色することにより対応する測色値を得る。画像読取装置であれば、パッチセットの各色を印刷して測色しておき、印刷物を読み取らせて、装置から出力された各色の値と測色値とを対応付けている。
パッチセットとして用意する色の数は、多ければ多いほど得られる装置の特性の正確性は増すが、測色のための労力が増加する。また、装置の入出力特性をモデル化する際にも、モデルの構成に時間を要することとなる。そのため、パッチセットに含める色の数は制限される。
パッチセットに含める色は、例えば出力装置であれば当該出力装置で用いる色材や表示色の色成分ごとに予め決められた刻みで得た値の組み合わせを用いればよい。しかし、装置の入出力特性は色空間の各部においてばらついており、パッチセットに含めた色で装置の特性を得ても、それ以外の色では同等の特性であるとは限らない。そのため、例えば上述の単純な値の組み合わせによりパッチセットを構成して装置の入出力特性を求めて色変換モデルを作成して装置から出力される色を予測する場合、その予測精度、すなわちある色を装置に与えた場合に実際に出力される色と予測値との誤差は、色によって異なってくる。例えば、与えられた予測精度が得られていない色域の色をパッチセットに含めれば、当該色域の予測精度は改善し、逆にパッチセットから除いても予測精度があまり変わらない色もある。このように、この予測精度は、限られた色数の範囲でどのような色を選択するかによって異なってくる。また、予測精度以外にも、階調性を重視する場合もあり、どのような設計方針を採用するのかによっても、パッチセットを構成する色は異なってくる。
このように、パッチセットに含める色は単純には決められず、そのためパッチセットを構成する技術として様々な提案がなされている。例えば特許文献1では、各色成分の刻みを変更したパッチセット(カラーチャート)を作成しておき、最も補間精度が高いパッチセットを選択している。また特許文献2では、補間精度の低下が予想される単色階調特性における変曲点となる色をパッチセットに含め、色変換精度の劣化を防いでいる。しかし、最終的には開発者の勘や経験に依存して決めるという場合もある。
開発者の経験則に基づく生成も限界があり、またある手法により作成したパッチセットが、対応する装置にどの程度適合しているのか、あるいはいくつかの手法により作成したパッチセットのうち、いずれが適合しているのかを知った上で、パッチセットを選択し、使用する必要がある。もちろん、標準的に使用されている基準パッチセットを用いることもあるが、それが最適である保証はない。
本発明は、対象としている入出力装置に最適なパッチセットを選択するための指標を提供することを目的とするものである。
本願請求項1に記載の発明は、複数のパッチ色を含むパッチセットを記憶する記憶手段と、あらかじめ設定されている被検色に対応する測色値と、前記パッチセットと該パッチセットの各パッチ色に対応する測色値から作成される色変換モデルを用いて前記被検色から予測した予測値との色差を色差精度として算出する色差精度算出手段と、前記色変換モデルを用いて前記被検色から算出される予測値から前記前記色変換モデルの逆方向のモデルを用いて予測した予測被検色と前記被検色との差を可逆精度として算出する可逆精度算出手段と、前記色差精度と前記可逆精度を出力する出力手段を有することを特徴とする色処理装置である。
本願請求項2に記載の発明は、本願請求項1に記載の発明の構成に、さらに、連続する測色値に対して前記色変換モデルの逆方向のモデルを適用して予測される予測被検色の階調の曲率を階調精度として算出する階調精度算出手段を有し、前記出力手段は、さらに前記階調精度についても出力することを特徴とする色処理装置である。
本願請求項3に記載の発明は、本願請求項1または請求項2に記載の発明の構成に、さらに、前記パッチセットの各パッチ色を前記色変換モデルにより変換した予測値または前記パッチ色に対応する測色値の疎密度を算出する疎密度算出手段を有し、前記出力手段は、さらに前記疎密度についても出力することを特徴とする色処理装置である。
本願請求項4に記載の発明は、本願請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の発明の構成に、さらに、ランダムに抽出した複数のパッチ色を含むパッチセットを複数生成して前記記憶手段に記憶させる生成手段を有することを特徴とする色処理装置である。
本願請求項5に記載の発明は、コンピュータに、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の色処理装置の機能を実行させるものであることを特徴とする色処理プログラムである。
本願請求項1に記載の発明によれば、パッチセットが対象としている入出力装置に対してどの程度適合しているのかを知ることができる。
本願請求項2に記載の発明によれば、階調性についても評価することができる。
本願請求項3に記載の発明によれば、パッチセットに含まれるパッチ色が予測値または測色値の色空間においてどのように配置されているのかを知ることができる。
本願請求項4に記載の発明によれば、対象とする装置の特性の概要を把握することができる。
本願請求項5に記載の発明によれば、本願請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の発明の効果を得ることができる。
図1は、本発明の第1の実施の形態を示す構成図である。図中、11は記憶部、12は色差精度算出部、13は可逆精度算出部、14は出力部である。記憶部11は、複数のパッチ色を含むパッチセットを1または複数セット記憶する。
色差精度算出部12は、記憶部11に記憶されているパッチセットについて、色差精度を算出する。色差精度は、あらかじめ設定されている被検色に対応する測色値と、色変換モデルを用いて被検色から予測した予測値との色差である。色変換モデルは、パッチセットの各パッチ色と、各パッチ色に対応する測色値との対から作成されるものであり、周知の技術により作成すればよい。例えば、ニューラルネットワークに学習させる方法、ノイゲバウアー式による網点面積率モデル、回帰分析により非線形に特性をモデル化する方法(例えば特開平10−262157号公報、特開2002−84434号公報などに記載されている方法)、加重平均的な補間方法など、様々な方法があるが、いずれを選択してもよい。
可逆精度算出部13は、記憶部11に記憶されているパッチセットについて、可逆精度を算出する。可逆精度は、上述の色変換モデルを用いて被検色から予測値を算出し、その予測値から色変換モデルの逆方向のモデルを用いて予測被検色を予測し、算出した予測被検色と被検色の差を可逆精度として算出する。
出力部14は、色差精度算出部12で算出した色差精度と、可逆精度算出部13で算出した可逆精度を出力する。出力形態は、利用者に対する表示出力や印字出力、通信路を利用したデータ転送、ソフトウェアやハードウェアに対するデータの受け渡しなどを含むものである。
本発明の第1の実施の形態について、例を用いながらさらに説明する。なお、以下の説明ではカラー画像を扱う装置の例として、色材にC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)を用いて媒体に画像を形成する画像形成装置を想定する。もちろん、どのような色の色材を何色用いるのかは装置に依存するものであるし、表示装置等の他の出力装置でもよく、あるいは画像読取装置などの装置でもよい。
図2は、パッチセットとカラーチャートの一例の説明図である。パッチセットは複数のパッチ色から構成されている。パッチ色は、ここでは画像形成装置で使用される色材の値の組み合わせとする。例えば図2(A)に示すように、C、M、Y、Kの値の組み合わせ、例えば(0,80,50,20)がパッチ色を表す。複数のパッチ色の集合がパッチセットである。このようなパッチセットのデータを予め記憶部11に記憶させておく。なお、CMYKの値は網点面積率であるため、通常は0%以上100%以下の値であり、ここでもこの範囲の値であるものとする。このほかにも、デジタル信号として扱う場合は例えば0以上255以下の値などを使用する場合もあり、このような場合であってもかまわない。
このパッチセットを画像形成装置に与え、画像形成装置において各パッチ色に対応した色を並べたパッチセット画像を生成して媒体に形成することにより、図2(B)に示すカラーチャートが得られる。画像形成装置から得られるこのようなカラーチャートの各色を測色することにより、各パッチ色に対応した測色値が得られる。予めこの測色値を得ておき、パッチセットの各パッチ色に対応付けて記憶部11に記憶させておくとよい。
図3は、複数のパッチセットの具体例の説明図である。記憶部11には複数のパッチセットを記憶させておいてよい。図3では、図3(A)に示すパッチセット1、図3(B)に示すパッチセット2、図3(C)に示すパッチセット3の3種類を例示している。これらのパッチセットは、例えば、開発者の勘と経験、または、メーカーが持つノウハウを駆使して作成される。それぞれのパッチセットに含まれるパッチ色の数はまちまちであるものとする。この例では、図3(A)に示したパッチセット1が800パッチ、図3(B)に示したパッチセット2が1000パッチ、図3(C)に示したパッチセット3が1500パッチであるものとしてパッチ番号(No.)を付している。
このようなパッチセットは、各パッチ色に対応する測色値との対から色変換モデルが作成される。上述の例のようにパッチ色がCMYKであるものとし、測色値がL* a* b* であれば、CMYKとL* a* b* を対応付けた色変換モデルが作成され、この色変換モデルによってCMYKからL* a* b* への色変換が行われることになる。
パッチセットから作成される色変換モデルは、対象としている画像形成装置の特性を反映しているものであるが、離散的な値を用いて作成していることから、パッチ色以外の色から色変換モデルにより予測した色がそれぞれ異なる場合も生じる。それぞれのパッチセットから作成される色変換モデルが、どのような特性を有しているものであるかを知るため、第1の実施の形態では色差精度と可逆精度を算出する。
まず、色差精度算出部12で算出する色差精度について説明する。図4は、測色値と予測値の一例を示すグラフである。記憶部11に記憶されているパッチセットから作成した色変換モデルを用い、あらかじめ設定されている被検色を色変換して予測値を得る。この予測値の傾向を、図4では曲線で示している。どのような挙動を示すかはパッチセットによって異なり、図4では図3に示した3つのパッチセットに対応した予測値の傾向を図4(A)、(B)、(C)に示している。また、被検色に対応した測色値を○印により示している。なお、図4では被検色をCMYK、測色値及び予測値をL* a* b* により示している。色変換モデルもCMYKからL* a* b* への色変換を行うものであるとしている。また、被検色はパッチ色、パッチ色以外の色、あるいはこれらを混用してもよい。被検色の測色値は、上述のパッチ色についての測色値を得た方法をそのまま用い、被検色を対象としている画像形成装置に与えて画像を形成させ、測色すればよい。
図4に示す曲線が○印で示した測色値を通っていれば、その被検色については色変換モデルを用いて予測しても、実測の色が再現されることになる。しかし、図示のように、被検色の測色値と色変換モデルを用いて予測した予測値とに差が生じる場合がある。色差精度算出部12は、測色値と予測値の色差を求め、例えば平均色差や標準偏差、最大色差などを色差精度として算出する。
次に、可逆精度算出部13で算出する可逆精度について説明する。上述のように、パッチセットから作成される色変換モデルによって、例えば被検色を与えれば予測値が得られる。得られた予測値について、色変換モデルの逆方向のモデルを用いて色変換を行えば、理論的には被検色が得られることになる。例えばCMYKから色変換モデルを用いてL* a* b* を予測し、予測値であるL* a* b* から逆方向のモデルを用いてCMYKを求める。
この例の場合、CMYKからL* a* b* を予測する際の色変換モデルは4次元から3次元の変換であることから、L* a* b* の値は一意に決まる。しかし、L* a* b* からCMYKを逆予測するためのモデルは3次元から4次元の変換になり、数学的には値は不定となる。そのため、一般的にはL* a* b* からKを決め、L* a* b* KからCMYを逆予測してCMYKを得ることが行われている。Kについては、例えば被検色のKをそのまま逆予測の際のKの値として使用するほか、予め決めておいた方法により設定してもよい。例えば特開平10−262157号公報、特開2002−84434号公報などに記載されている技術を用いて逆変換を行えばよい。このような色変換モデルによる予測と、色変換モデルの逆方向の変換を行うモデルによる逆予測によって、元のCMYKが予測被検色として得られるはずである。しかし、元のCMYKとは異なる予測被検色が得られる場合がある。
図5は、可逆精度の一例の説明図である。図5では色変換モデルによる予測値の傾向を実線で示し、その色変換モデルの逆方向のモデル(逆変換モデル)による予測被検色の傾向を破線で示している。例えば被検色Pが与えられた場合、色変換モデルによる予測値はQとなる。この予測値Qを逆変換モデルにより逆予測すると予測被検色Rが得られることになる。得られた予測被検色Rは被検色Pとなっているはずであるが、図5に示す例のように、被検色Pとは異なる予測被検色Rが得られる場合がある。この被検色Pと予測被検色Rの色差あるいは距離を可逆精度算出部13で可逆精度として算出すればよい。なお、予測被検色を求める際に被検色のKをそのまま用いた場合には、被検色と予測被検色のCMYの距離を可逆精度として算出してもよい。
このようにして色差精度算出部12で算出した色差精度と、可逆精度算出部13で算出した可逆精度は、出力部14から出力される。図6は、パッチセットの選択及び精度出力の一例の説明図である。図6(A)に示した表示画面の例は、処理対象とするパッチセットを選択するための画面であり、この例では、記憶部11に記憶されているパッチセット1,パッチセット2、パッチセット3の3つのパッチセットを選択した場合を示している。この画面で「OK」ボタンを操作することにより色差精度算出部12による色差精度の算出と、可逆精度算出部13による可逆精度の算出が行われる。
図6(B)に出力部14が色差精度及び可逆精度を表示出力した例を示している。この例では、色差精度として平均色差と最大色差を、可逆精度と並べて一覧形式で表示している。また、「パターン1」、「パターン2」、「パターン3」は図6(A)に対応しており、この例ではそれぞれパッチセット1,パッチセット2、パッチセット3である。一般に、可逆精度を高めると色差精度が低下する傾向にある。このため、可逆精度と色差精度はトレードオフの関係にある。図6(B)に示した色差精度及び可逆精度の出力値を参照し、用途に応じたパッチセットを選択すればよい。図6(B)に示した例では「選択するパターン番号」の欄に「3」と表示されており、パターン3、すなわちパッチセット3を選択した場合を示している。可逆精度が良好なパッチセットはパターン2であるが、平均色差とのバランスを考慮した選択を行った例である。
なお、図6に示した表示例に限らず、種々の形式で表示してよいことは言うまでもない。また、上述のように出力部14からの出力方法は表示に限られるものではなく、種々の出力形態により出力してもよい。一例としては、パッチセットを選択する図示しない選択部に色差精度及び可逆精度のデータを渡し、例えば色差精度と可逆精度の各々に重み付けを行って判定することにより、パッチセットを自動選択してもよい。
図7は、本発明の第2の実施の形態を示す構成図である。図中、15は階調精度算出部である。上述の第1の実施の形態と異なる部分について説明する。階調精度算出部15は、連続する測色値に対して色変換モデルの逆方向のモデルを適用して予測される予測被検色の階調の曲率を階調精度として算出する。連続する測色値は、予め与えておけばよい。
また、出力部14は色差精度算出部12で算出した色差精度と可逆精度算出部13で算出した可逆精度とともに、階調精度算出部15で算出した階調精度についても出力する。
図8は、逆予測による階調変化の一例の説明図である。第1の実施の形態で使用した例のようにパッチ色をCMYKの値とし、測色値をL* a* b* の値とする。この場合、色変換モデルはCMYKからL* a* b* への色変換を行うものである。この色変換モデルの逆方向のモデル(逆変換モデル)は、L* a* b* からCMYKへの色変換を行うものとなる。連続するL* a* b* の値として、ここでは例えば図8(A)に破線で示す点列が与えられているものとする。より具体的には「赤」の色相において明度を固定し、彩度を変化させた点列となっている。もちろん明度を固定しなくてもよく、色相を固定しなくてもよい。例えば明度を変化させる点列や、色相を変化させた点列など、階調精度を算出すべき尺度に応じた点列を用意すればよい。
このL* a* b* の点列を逆変換モデルに渡し、CMYKの値を得る。上述のように、この変換は3次元から4次元の変換となるため、Kは予め定められた方法により決め、L* a* b* KからCMYを求める。例えばKを固定値としたり、L* から決まる値としたり、図8(B)に示すように彩度の増加に応じて減少する値とするなど、種々の方法がある。
図8(B)には、逆変換モデルによってL* a* b* の点列から得られた予測被検色であるCMYKの値について、それぞれの色成分の変化の一例を示している。上述のように、Kについては彩度の増加に応じて減少している。C、M、Yのうち、「赤」を再現するための色材の色成分であるMとYが彩度の増加とともに増加し、Cが彩度の増加とともに減少している。しかし、その増加、減少の傾向は様々であり、例えばMについては他の色成分の変化傾向に比べて増加率が大きく変化している。階調精度算出部15では、この変化傾向を定量化する。
図9は、予測被検色の変化から算出される階調の曲率の一例の説明図である。図9(A)は図8(B)に示したある色成分の変化の一例を示している。ある色成分を考えると、その変化は関数とみなせる。この例では彩度をxとし、ある色成分の値をyとすれば、y=f(x)と表せる。一般的に、この関数に対する曲率α(x)は、二次微分形式を用いて
α(x)=f”(x)/(1+f’(x)2 )3/2
となる。図9(A)に示した関数に対する曲率の変化を図9(B)に示している。
α(x)=f”(x)/(1+f’(x)2 )3/2
となる。図9(A)に示した関数に対する曲率の変化を図9(B)に示している。
図9(A)と図9(B)を参照すると、図9(A)において急峻な変化が生じている部分について、図9(B)に示す曲率が他の部分に比べて大きな値を示している。従って、変化が激しい部分は曲率の値が大きくなる。このことから、曲率の平均値や最大値を算出し、その値を階調精度とすればよい。
なお、出力部14は例えば図6(B)に示した表示出力を行う場合には、色差精度、可逆精度とともに、階調精度を並べて表示すればよい。もちろん、表示形態は図6の例に限られないし、表示出力以外の出力を行ってもよいことは言うまでもない。
図10は、本発明の第3の実施の形態を示す構成図である。図中、16は疎密度算出部である。上述の第1の実施の形態と異なる部分について説明する。疎密度算出部16は、パッチセットの各パッチ色を色変換モデルにより変換した予測値またはパッチ色に対応する測色値の疎密度を算出する。
また、出力部14は色差精度算出部12で算出した色差精度、可逆精度算出部13で算出した可逆精度、階調精度算出部15で算出した階調精度とともに、疎密度算出部16で算出した疎密度についても出力する。
なお、この例では図7に示した第2の実施の形態の構成に疎密度算出部16を設けた例を示しているが、図1に示した第1の実施の形態の構成に疎密度算出部16を設けた構成であってもよい。
図11は、疎密度の一例の説明図である。図11(A)はパッチ色の色空間において、各パッチ色の配置例を示しており、図示の都合上、2次元で示している。図中の○印がパッチセットに含まれるパッチ色である。この例では、パッチ色の色空間においては、各パッチは予め定められた間隔で配置されている。このような場合、パッチ色の色空間における疎密の変化はない。しかし、これらのパッチ色を色変換モデルにより変換した予測値、あるいは、パッチ色に対応する測色値を、予測値あるいは測色値の色空間に配置してみると、例えば図11(B)に示すようになる。図11(B)では予測値あるいは測色値の色空間をL* a* b* 色空間として、L* 軸を含むある2次元平面を示している。なお、図11(B)における○印が予測値または測色値である。
図11(B)を参照すると、予測値または測色値は他の領域と比べて疎な領域と、他の領域と比べて密な領域が存在する。これは、色空間から色空間への写像が非線形な特性を持っているからである。例えばL* が小さく暗い領域において、予測値または測色値は密になることがわかっている。
疎密度としては、予測値または測色値の色空間の各軸予め定められた間隔で分割し、分割された部分空間毎に、含まれる予測値または測色値の数を計算する。そして、例えば統計的な処理を行った値を疎密度として算出すればよい。例えば平均個数や標準偏差などがある。単純には、平均個数より予め定められた数より少ない部分空間、及び、平均個数より予め定められた数より多い部分空間の情報を出力部14から出力すればよい。このような疎密度の情報から、例えば他の領域に比べて密な領域についてはパッチ色を間引けばよいし、他の領域に比べて疎な領域についてはパッチ色を追加すればよい。パッチ色を追加削除したパッチセットを新たなパッチセットとしてもよいし、疎密度の情報を、色変換モデルを生成したパッチセットに反映させて再編成してもよい。
あるいは、パッチ色の色空間においてパッチ色に相当するデータをランダムに生成してパッチセットを構成し、色差精度、可逆精度、疎密度などを算出させてもよい。この場合、パッチセット自体は利用する目的で作成されたものではないが、対象としている装置の入出力特性を把握するために利用してもよい。
上述の各実施の形態における例示の際には、CMYKの色材を用いて画像を形成する画像形成装置を例にして説明したが、例えば画像読取装置の場合についても各部で指標を算出して出力すればよい。この場合、カラーチャートを画像読取装置が読み取って出力する各色の信号、例えばRGBをパッチ色としてパッチセットを構成し、カラーチャートを測色して得られる測色値L* a* b* と対応付け、色変換モデルはRGBからL* a* b* へ変換するモデルとすればよい。
図12は、本発明の各実施の形態で説明した機能をコンピュータプログラムで実現した場合におけるコンピュータプログラム及びそのコンピュータプログラムを格納した記憶媒体とコンピュータの一例の説明図である。図中、21はプログラム、22はコンピュータ、31は光磁気ディスク、32は光ディスク、33は磁気ディスク、34はメモリ、41はCPU、42は内部メモリ、43は読取部、44はハードディスク、45はインタフェース、46は通信部である。
上述の本発明の各実施の形態で説明した各部の機能の全部または部分的に、コンピュータにより実行可能なプログラム21によって実現してもよい。その場合、そのプログラム21およびそのプログラムが用いるデータなどは、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体に記憶させておけばよい。記憶媒体とは、コンピュータのハードウェア資源に備えられている読取部43に対して、プログラムの記述内容に応じて、磁気、光、電気等のエネルギーの変化状態を引き起こして、それに対応する信号の形式で、読取部43にプログラムの記述内容を伝達するものである。例えば、光磁気ディスク31,光ディスク32(CDやDVDなどを含む)、磁気ディスク33,メモリ34(ICカード、メモリカードなどを含む)等である。もちろんこれらの記憶媒体は、可搬型に限られるものではない。
これらの記憶媒体にプログラム21を格納しておき、例えばコンピュータ22の読取部43あるいはインタフェース45にこれらの記憶媒体を装着することによって、コンピュータからプログラム21を読み出し、内部メモリ42またはハードディスク44に記憶し、CPU41によってプログラム21を実行することによって、上述の本発明の各実施の形態で説明した機能が全部又は部分的に実現される。あるいは、通信路を介してプログラム21をコンピュータ22に転送し、コンピュータ22では通信部46でプログラム21を受信して内部メモリ42またはハードディスク44に記憶し、CPU41によってプログラム21を実行することによって実現してもよい。
コンピュータ22には、このほかインタフェース45を介して様々な装置と接続してもよい。例えば情報を表示する表示手段や利用者からの情報を受け付ける受付手段等も接続されていてもよい。例えば図6に示した表示画面を表示手段に表示させ、利用者による操作を受け付け手段で受け付けるように構成すればよい。また、記憶部11は磁気ディスク33やインタフェース45に接続された外部記憶手段、あるいは通信路を通じて通信部46が通信する外部装置により構成するとよい。
また、例えば出力装置としての画像形成装置がインタフェース45を介して接続され、カラーチャートの出力や、各種の指標に従って選択したパッチセットを用いて作成される色変換モデルを用いて色変換された画像の形成などを行うように構成してもよい。なお、各構成が1台のコンピュータにおいて動作する必要はなく、各処理に応じて別のコンピュータにより処理が実行されてもよい。
11…記憶部、12…色差精度算出部、13…可逆精度算出部、14…出力部、15…階調精度算出部、16…疎密度算出部、21…プログラム、22…コンピュータ、31…光磁気ディスク、32…光ディスク、33…磁気ディスク、34…メモリ、41…CPU、42…内部メモリ、43…読取部、44…ハードディスク、45…インタフェース、46…通信部。
Claims (5)
- 複数のパッチ色を含むパッチセットを記憶する記憶手段と、あらかじめ設定されている被検色に対応する測色値と、前記パッチセットと該パッチセットの各パッチ色に対応する測色値から作成される色変換モデルを用いて前記被検色から予測した予測値との色差を色差精度として算出する色差精度算出手段と、前記色変換モデルを用いて前記被検色から算出される予測値から前記前記色変換モデルの逆方向のモデルを用いて予測した予測被検色と前記被検色との差を可逆精度として算出する可逆精度算出手段と、前記色差精度と前記可逆精度を出力する出力手段を有することを特徴とする色処理装置。
- さらに、連続する測色値に対して前記色変換モデルの逆方向のモデルを適用して予測される予測被検色の階調の曲率を階調精度として算出する階調精度算出手段を有し、前記出力手段は、さらに前記階調精度についても出力することを特徴とする請求項1に記載の色処理装置。
- さらに、前記パッチセットの各パッチ色を前記色変換モデルにより変換した予測値または前記パッチ色に対応する測色値の疎密度を算出する疎密度算出手段を有し、前記出力手段は、さらに前記疎密度についても出力することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の色処理装置。
- さらに、ランダムに抽出した複数のパッチ色を含むパッチセットを複数生成して前記記憶手段に記憶させる生成手段を有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の色処理装置。
- コンピュータに、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の色処理装置の機能を実行させるものであることを特徴とする色処理プログラム。
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