JP2011148755A - 安定性の高いピロロキノリンキノンとシクロデキストリンで包接された酸化型コエンザイムq10を共に含む経口摂取用組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】ピロロキノリンキノンとコエンザイムQ10を共に摂取できる熱に安定な混合物の提供。さらには熱を受けた後も、粉体としての形状をとどめており、水への分散性が変化していない組成物及び経口投与時におけるコエンザイムQ10の吸収性を改善できる組成物の提供。
【解決手段】シクロデキストリンにより包接した酸化型コエンザイムQ10を使用することにより、ピロロキノリンキノンとの混合物の熱安定性が向上する。さらに副次的に酸化型CoQ10の生体吸収性を高めることができる。
【選択図】なし
【解決手段】シクロデキストリンにより包接した酸化型コエンザイムQ10を使用することにより、ピロロキノリンキノンとの混合物の熱安定性が向上する。さらに副次的に酸化型CoQ10の生体吸収性を高めることができる。
【選択図】なし
Description
PQQは新しいビタミンの可能性があることが提案されて(例えば、非特許文献1参照)、健康補助食品、化粧品などに有用な物質として注目を集めている。さらには細菌に限らず、真核生物のカビ、酵母に存在し、補酵素として重要な働きを行っている。また、PQQについて近年までに細胞の増殖促進作用、抗白内障作用、肝臓疾患予防治療作用、創傷治癒作用、抗アレルギ−作用、逆転写酵素阻害作用およびグリオキサラ−ゼI阻害作用−制癌作用など多くの生理活性が明らかにされている。
PQQは単独でも脳機能の改善に効果があるとされているが、さらにCoQ10を共に提供すると脳機能の改善に効果があることが報告されている。(非特許文献2、3、特許文献1)そのため、PQQとCoQ10を共に摂取できる組成物が求められている。
CoQ10は、別名、補酵素Q10、ビタミンQ、ユビキノンとも言われ、その融点は約48℃であり水に殆ど溶けない。PQQとCoQ10の粉末を直接混合した場合、CoQ10の融点が低いために、混合時の熱の影響で粉末同士が接着して流動性がなくなる欠点がある。さらに温度が高い環境での使用が行いにくい。
熱安定性は粉末の取扱いを容易にするだけでなく、疎水性のCoQ10が水溶性のPQQを覆うことで溶解性を下げる危険性を小さくするのに非常に重要である。また、CoQ10を還元した後シクロデキストリンで包接する方法が提案され、抗酸化成分と組み合わせることが提案されている(特許文献2)抗酸化成分としてPQQも記載されているが、その実施例、機能性に関して記載がない。また、還元型CoQ10は空気と反応して変化してしまい、不安定であり、取扱いが難しく、高価である。
従って、PQQと酸化型CoQ10を共に摂取でき、組成成分が変化しない熱に安定な混合物が求められている。また、空気中で取り扱うことができ、熱を受けた後も、粉体としての形状をとどめており、水への分散性が変化していない組成物が求められている。さらに経口投与時における酸化型CoQ10の吸収性を改善できる技術の提供が求められている。
nature,vol422, 24April,2003, p832
J. Clin. Biochem. Nutr., vol. 42, p29-34, January 2008
Food Style 21 vol. 13, No.7, 7月号、2009
Proc Soc Expl Biol Med., Vol 197, p27-31, 1991.
本発明者は還元型CoQ10とPQQを混合した場合、PQQが減少してしまい、該組成物が安定に提供できない可能性が高いことを明らかにした。また、還元型CoQ10の使用は酸化型CoQ10よりも吸収性が高いことが利点であるが、製造には複雑な工程が必要で、さらに酸素と反応しやすいために、それを防ぐための不活性ガスや脱酸素処理が必要であるため、高価になる。本発明の課題は、熱安定性に優れたPQQと酸化型CoQ10とを共に含む経口摂取用組成物を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、以下に示す項目によって、解決できることを見出した。
(1)ピロロキノリンキノンとシクロデキストリンで包接した酸化型コエンザイムQ10とを含む経口摂取用組成物。
(2)配合割合が質量比でピロロキノリンキノンが0.001から20でシクロデキストリンで包接した酸化型コエンザイムQ10が0.1から90である、請求項1に記載の経口摂取用組成物。
(3)前記1又は2に記載の経口摂取用組成物を用いた医薬品。
(4)前記1又は2に記載の経口摂取用組成物を用いた機能性食品。
(1)ピロロキノリンキノンとシクロデキストリンで包接した酸化型コエンザイムQ10とを含む経口摂取用組成物。
(2)配合割合が質量比でピロロキノリンキノンが0.001から20でシクロデキストリンで包接した酸化型コエンザイムQ10が0.1から90である、請求項1に記載の経口摂取用組成物。
(3)前記1又は2に記載の経口摂取用組成物を用いた医薬品。
(4)前記1又は2に記載の経口摂取用組成物を用いた機能性食品。
本発明のPQQと酸化型CoQ10のシクロデキストリン包接体を共に含む組成物を用いることによって、酸化型CoQ10の熱安定性を高めることができる。さらに副次的に酸化型CoQ10の生体吸収性を高めることができる。また、PQQと酸化型CoQ10の直接混合した場合の低い熱安定性をも改善することが可能である。
本発明は、PQQと酸化型CoQ10を、熱安定にした組成物に関し、しかも生体吸収性も副次的に改善する優れた酸化型CoQ10とPQQの経口摂取用組成物に関するもので、シクロデキストリンで包接した酸化型CoQ10、PQQを共に含むことを特徴とする。
発明者らは、安全性が高く、PQQとの混合物の熱安定性を向上させる条件について鋭意検討した結果、シクロデキストリンで包接した酸化型CoQ10の使用により熱安定性を高めることができ、PQQとの混合物の熱安定性を向上することを見出し、本発明を完成することができた。
本発明においてPQQはフリー体、アルカリ金属塩として添加することができる。アルカリ金属塩としてナトリウム、カリウム、リチウム塩は手に入れやすく好ましい。アルカリ金属は1,2,3個、カルボン酸と塩を作った塩どれでも効果に問題はない。より好ましくはナトリウム、カリウム塩でジ、トリ塩である。その製造は有機合成、発酵法どちらでも構わない。
本発明では使用する酸化型CoQ10は有機合成、発酵法どちらでも構わない。この酸化型CoQ10をシクロデキストリンで包摂させたものを使用する。包接に使用するシクロデキストリンはオリゴ糖で6,7,8のグルコース(α、β、γ)からなる環状で本発明ではそのどれでも構わないが、一般的に包接を確実にするとして知られているγ―シクロデキストリンが好ましい。包接化はどのような方法で行われてもよく、シクロデキストリン/酸化型CoQ10のモル比は1.5から5が手に入れやすく、より入手しやすいのは1.8から3.3の割合で包接されている。
本発明において、PQQとシクロデキストリンで包接した酸化型CoQ10を混合する場合、粉末で混合することで作ることができる。PQQは水やアルコールに均一の分散を作りやすく、それを使って混合してもよい。配合割合は、質量比でPQQが0.001から20に対し、シクロデキストリンで包接した酸化型CoQ10が0.1から90である。PQQに対し、10〜150質量比の酸化型CoQ10が好ましい。混合の際に通常のCoQ10と異なり、50℃にしても溶けてしまう危険性が少ないが、過度の熱がかからない方法が好ましい。この組成物を作る際には−20から70℃で行うのが好ましい。シクロデキストリンで包接した酸化型CoQ10とPQQの粉体の大きさはどの種類でも0.1から500μmが好ましく、より好ましくは5μmから300μmである。
シクロデキストリンは酸化型CoQ10より融点が高く、酸化型CoQ10をシクロデキストリンで包接化することにより、PQQと酸化型CoQ10との直接の接触を阻害している。シクロデキストリンで包接した酸化型CoQ10を使用することでPQQとの混合物の熱安定性を大幅に改善できる。
通常の酸化型CoQ10はやわらかく、圧力をかけると壁面に付着しやすいため、混合に特殊な装置が必要で、また、シリカのような物質を添加しないと安定に混合物を作ることはできない。しかし、本発明は特殊な装置も必要でなく、混合しやすい。
副次的に酸化型CoQ10の生体吸収性を顕著に高めることが可能となった。その機序については、水溶性の低い酸化型CoQ10の水への分散性が向上することで、小腸における捕捉吸収性が増進されることによるものではないかと推定している。
本発明で得られる経口摂取用組成物の投与剤形は、特に制限されず使用する用途により適宜選択することができる。本発明の経口摂取用組成物は、ヒト用または動物用として、食品、機能性食品、医薬品または医薬部外品として使用することができる。
ここでいう機能性食品とは、健康食品、栄養補助食品、栄養機能食品、栄養保険食品等、健康の維持あるいは食事にかわり栄養補給の目的で摂取する食品を意味している。具体的な形態としてはカプセル剤、タブレット、チュアブル、錠剤、ドリンク剤等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。この組成物にビタミンとしてよく知られた物質、ビタミンA, B1, B2, B6, B12, C, D, E, F、葉酸等を混合するのは容易に行うことができる。
機能性食品として製品化する場合には、食品に用いられる添加剤、例えば甘味料、着色料、保存料、増粘安定剤、酸化防止剤、発色剤、漂白剤、防菌防黴剤、ガムベース、苦味料、酵素、光沢剤、酸味料、調味料、乳化剤、強化剤、製造用剤、香料、香辛料抽出物等を用いることができる。より一般的には通常の食品、例えば味噌、醤油、インスタントみそ汁、ラーメン、焼きそば、カレー、コーンスープ、マーボードーフ、マーボーなす、パスタソース、プリン、ケーキ、パン等に加えることも可能である。
経口薬として製剤化する場合には、例えば、賦形剤、結合剤、崩壊剤、潤沢剤、分散剤、懸濁剤、乳化剤、希釈剤、緩衝剤、抗酸化剤、抗菌剤等の添加剤を用いることができる。
以下、実施例および比較例をもって本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの例にのみ限定されるものではない。
1)混合および熱安定性試験
使用する材料
ピロロキノリンキノンジナトリウムは三菱瓦斯化学製を使用した。シクロデキストリンで包接した酸化型CoQ10はシクロケム社製でコエンザイム含有量24%品を使用した。この時シクロデキストリン/酸化型CoQ10のモル比は2.1である。酸化型CoQ10は三菱瓦斯化学製、アスコルビン酸は和光純薬製を使用した。
1)混合および熱安定性試験
使用する材料
ピロロキノリンキノンジナトリウムは三菱瓦斯化学製を使用した。シクロデキストリンで包接した酸化型CoQ10はシクロケム社製でコエンザイム含有量24%品を使用した。この時シクロデキストリン/酸化型CoQ10のモル比は2.1である。酸化型CoQ10は三菱瓦斯化学製、アスコルビン酸は和光純薬製を使用した。
実施例1
ピロロキノリンキノンジナトリウム1gとシクロデキストリンで包接した酸化型CoQ10を12gの割合でポリ袋に入れ、良く振って混合し経口摂取用組成物を調製した。これを70℃で保存1時間行ったが、粉体として維持されており、初めの混合時と変化していなかった。酸化型CoQ10の融点を超える温度でも安定に取り扱うことができた。さらに加熱処理後のサンプルに水を加えると均一に懸濁した液ができ、この組成物の水への分散性はすぐれていた。この組成物に水を50g加え、すぐに0.2μmのフィルターでろ過した。38%のPQQが水にすぐに溶解した。
ピロロキノリンキノンジナトリウム1gとシクロデキストリンで包接した酸化型CoQ10を12gの割合でポリ袋に入れ、良く振って混合し経口摂取用組成物を調製した。これを70℃で保存1時間行ったが、粉体として維持されており、初めの混合時と変化していなかった。酸化型CoQ10の融点を超える温度でも安定に取り扱うことができた。さらに加熱処理後のサンプルに水を加えると均一に懸濁した液ができ、この組成物の水への分散性はすぐれていた。この組成物に水を50g加え、すぐに0.2μmのフィルターでろ過した。38%のPQQが水にすぐに溶解した。
実施例2
ピロロキノリンキノンジナトリウム0.5gとアスコルビン酸0.5g、シクロデキストリンで包接した酸化型CoQ10を12gの割合でポリ袋に入れ、良く振って混合し経口摂取用組成物を調製した。これを70℃で保存1時間行ったが、粉体として維持されており、初めの混合時と変化していなかった。
ピロロキノリンキノンジナトリウム0.5gとアスコルビン酸0.5g、シクロデキストリンで包接した酸化型CoQ10を12gの割合でポリ袋に入れ、良く振って混合し経口摂取用組成物を調製した。これを70℃で保存1時間行ったが、粉体として維持されており、初めの混合時と変化していなかった。
実施例3
ピロロキノリンキノンジナトリウム0.1gとアスコルビン酸0.9g、シクロデキストリンで包接した酸化型CoQ10を12gの割合でポリ袋に入れ、良く振って混合し経口摂取用組成物を調製した。これを70℃で保存1時間行ったが、粉体として維持されており、初めの混合時と変化していなかった。
ピロロキノリンキノンジナトリウム0.1gとアスコルビン酸0.9g、シクロデキストリンで包接した酸化型CoQ10を12gの割合でポリ袋に入れ、良く振って混合し経口摂取用組成物を調製した。これを70℃で保存1時間行ったが、粉体として維持されており、初めの混合時と変化していなかった。
比較例1
ピロロキノリンキノンジナトリウム1gと酸化型CoQ10を12gの割合でポリ袋に入れ、良く振って混合し経口摂取用組成物を調製した。これを70℃で保存したところ、10分で溶融し液状物に変化した。1時間後、取り出したが粉末状態は維持しておらず、熱安定性がおとっていた。加熱処理後のサンプルに水を加えるとほとんどが容器の底に付着し、一部は黄色い油分が浮いてきた。水への分散性は非常に低い。この組成物に水を50g加え、すぐに0.2μmのフィルターでろ過した。20%のPQQが水にすぐに溶解し、溶解速度がおよそ半分になっていた。
ピロロキノリンキノンジナトリウム1gと酸化型CoQ10を12gの割合でポリ袋に入れ、良く振って混合し経口摂取用組成物を調製した。これを70℃で保存したところ、10分で溶融し液状物に変化した。1時間後、取り出したが粉末状態は維持しておらず、熱安定性がおとっていた。加熱処理後のサンプルに水を加えるとほとんどが容器の底に付着し、一部は黄色い油分が浮いてきた。水への分散性は非常に低い。この組成物に水を50g加え、すぐに0.2μmのフィルターでろ過した。20%のPQQが水にすぐに溶解し、溶解速度がおよそ半分になっていた。
比較例2
ピロロキノリンキノンジナトリウム1gと酸化型CoQ10を3gの割合でポリ袋に入れ、良く振って混合し経口摂取用組成物を調製した。
これを70℃で保存したところ、10分で溶融し液状物に変化した。1時間後、取り出したが粉末状態は維持しておらず、熱安定性がおとっていた。
ピロロキノリンキノンジナトリウム1gと酸化型CoQ10を3gの割合でポリ袋に入れ、良く振って混合し経口摂取用組成物を調製した。
これを70℃で保存したところ、10分で溶融し液状物に変化した。1時間後、取り出したが粉末状態は維持しておらず、熱安定性がおとっていた。
比較例3
酸化型CoQ10を70℃で保存したところ、10分で溶融し液状物に変化した。1時間後、取り出したが粉末状態は維持しておらず、熱安定性がおとっていた。
酸化型CoQ10を70℃で保存したところ、10分で溶融し液状物に変化した。1時間後、取り出したが粉末状態は維持しておらず、熱安定性がおとっていた。
比較例4
ピロロキノリンキノンジナトリウム3g/L水溶液2mlと還元型CoQ10を0.58gを混合し、ヘキサン2g加えた。窒素ガスを容器内に満たし、室温で5日間放置した。混合物は均一な粉体混合物になっていた。ここに水4ml加え混合し、遠心分離機にかけ、溶液層を分取した。これを高速液体クロマトグラフィーで分析した。PQQの回収率は4%であった。還元型CoQ10によりPQQは水溶液に存在しなくなった。
ピロロキノリンキノンジナトリウム3g/L水溶液2mlと還元型CoQ10を0.58gを混合し、ヘキサン2g加えた。窒素ガスを容器内に満たし、室温で5日間放置した。混合物は均一な粉体混合物になっていた。ここに水4ml加え混合し、遠心分離機にかけ、溶液層を分取した。これを高速液体クロマトグラフィーで分析した。PQQの回収率は4%であった。還元型CoQ10によりPQQは水溶液に存在しなくなった。
2)ラットを使ったCoQ10の吸収性試験
実験方法 摂餌方法
8週齢のSD系ラット(オス、一群3匹、体重250〜300g)に対し、前記の経口摂取用組成物をCoQ10量として100mg/kgラット重となるように経口的に強制摂取させた後、投与3時間後に尾静脈よりヘパリン加真空採血管を用いて採血し、血漿を分離した。
血中CoQ10量の測定
得られた血漿を1ml分取し、血漿中のCoQ10の全量が酸化型になるように、2%FeCl3−エタノール溶液を2.5ml加えて混合し、還元型CoQ10を酸化型CoQ10に変換した。次いで、ヘキサンを5ml加えて激しく混合し、血漿中の酸化型CoQ10を抽出した後、遠心分離し、ヘキサン層を別の試験管に採取した。この操作を3回繰り返し得られたヘキサン抽出液15mlをエバポレーターにて減圧濃縮(10〜100torr)し、その後、イソプロパノールを0.2ml加えて溶解した。得られたイソプロパノール溶液0.2mlを、下記の条件でHPLCにより分析し、血漿1ml中の濃度を算出した。結果を表1に示す。
HPLC分析条件:
カラム;YMC PACK ODS−A、移動相;メタノール:ヘキサン=4:1(V:V)、検出波長;275nm、流速;1.0ml/min、カラム温度30℃
上記の実施例1−3の組成物、比較例3のラットにおける吸収性試験の結果(二匹の平均値)を以下の表1に示す。本発明の組成物は通常のCoQ10よりも吸収性に優れていた。
実験方法 摂餌方法
8週齢のSD系ラット(オス、一群3匹、体重250〜300g)に対し、前記の経口摂取用組成物をCoQ10量として100mg/kgラット重となるように経口的に強制摂取させた後、投与3時間後に尾静脈よりヘパリン加真空採血管を用いて採血し、血漿を分離した。
血中CoQ10量の測定
得られた血漿を1ml分取し、血漿中のCoQ10の全量が酸化型になるように、2%FeCl3−エタノール溶液を2.5ml加えて混合し、還元型CoQ10を酸化型CoQ10に変換した。次いで、ヘキサンを5ml加えて激しく混合し、血漿中の酸化型CoQ10を抽出した後、遠心分離し、ヘキサン層を別の試験管に採取した。この操作を3回繰り返し得られたヘキサン抽出液15mlをエバポレーターにて減圧濃縮(10〜100torr)し、その後、イソプロパノールを0.2ml加えて溶解した。得られたイソプロパノール溶液0.2mlを、下記の条件でHPLCにより分析し、血漿1ml中の濃度を算出した。結果を表1に示す。
HPLC分析条件:
カラム;YMC PACK ODS−A、移動相;メタノール:ヘキサン=4:1(V:V)、検出波長;275nm、流速;1.0ml/min、カラム温度30℃
上記の実施例1−3の組成物、比較例3のラットにおける吸収性試験の結果(二匹の平均値)を以下の表1に示す。本発明の組成物は通常のCoQ10よりも吸収性に優れていた。
本発明の経口摂取用組成物は、ヒト用または動物用として、食品、機能性食品、医薬品または医薬部外品として使用することができる。
Claims (4)
- ピロロキノリンキノンとシクロデキストリンで包接した酸化型コエンザイムQ10とを含む経口摂取用組成物。
- 配合割合が質量比でピロロキノリンキノンが0.001から20に対しシクロデキストリンで包接した酸化型コエンザイムQ10が0.1から90である、請求項1に記載の経口摂取用組成物。
- 請求項1又は2に記載の経口摂取用組成物を用いた医薬品。
- 請求項1又は2に記載の経口摂取用組成物を用いた機能性食品。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2010013177A JP2011148755A (ja) | 2010-01-25 | 2010-01-25 | 安定性の高いピロロキノリンキノンとシクロデキストリンで包接された酸化型コエンザイムq10を共に含む経口摂取用組成物 |
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Cited By (1)
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---|---|---|---|---|
US20150037308A1 (en) * | 2011-10-03 | 2015-02-05 | Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. | Pyrroloquinoline quinone alcohol adduct |
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2010
- 2010-01-25 JP JP2010013177A patent/JP2011148755A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20150037308A1 (en) * | 2011-10-03 | 2015-02-05 | Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. | Pyrroloquinoline quinone alcohol adduct |
US9604979B2 (en) * | 2011-10-03 | 2017-03-28 | Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. | Pyrroloquinoline quinone alcohol adduct |
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