JP2011148235A - タイヤ成形用金型及び空気入りタイヤ - Google Patents

タイヤ成形用金型及び空気入りタイヤ Download PDF

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Abstract

【課題】3次元構造のサイプを有するタイヤにおいて氷上性能を維持すると共に操縦安定性を向上するようにしたタイヤ成形用金型及び空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】トレッド部に複数のブロック4を区画し、このブロック4に複数本のサイプ5を設けた空気入りタイヤを成形するためのタイヤ成形用金型において、サイプ5を形成するサイプブレード1を金型内面に配置し、サイプ5がブロック4内部でタイヤ径方向の少なくとも1箇所でサイプ厚さ方向に屈曲してサイプ幅方向に連なる屈曲部6を形成するようにサイプブレード1を屈曲させると共に、サイプ5の屈曲部6に対応するサイプブレード1の屈曲線2上の少なくとも1箇所に穴3または凹部3’を設けた。
【選択図】図2

Description

本発明は、タイヤ成形用金型及び空気入りタイヤに関し、更に詳しくは、氷上性能を維持すると共に操縦安定性を向上するようにしたタイヤ成形用金型及び空気入りタイヤに関する。
氷雪路用の空気入りタイヤは、トレッド面に多数のサイプを設け、このサイプによる吸水効果やエッジ効果によって氷上性能を向上している。一方で、サイプ数が増加するとブロック剛性が低下し、ブロックが倒れ込むようになるため、吸水効果やエッジ効果が充分に得られず、更に、接地性が悪化して操縦安定性が悪くなるという問題があった。そのため、ブロック剛性を確保しブロックの倒れ込みを抑制するために、サイプをタイヤ径方向にも屈曲する3次元構造にすることが為されている(例えば、特許文献1参照。)。
このような3次元構造のサイプは、屈曲の頂点付近で隣り合うサイプの内壁同士が接触し、倒れ込みを抑制するようにしているものの、サイプの内壁同士が接触するためサイプの溝容積が減少して吸水性が低下するという問題があった。
また、屈曲をより大きくすることで倒れ込み抑制の優れた効果を得ることが出来るものの、屈曲が大きいと加硫の際に屈曲部にエア溜まりが発生し加硫故障の原因になり、更に、大きく屈曲したサイプを成形するための金型自体の加工精度がよくないため、所期の性能が充分に得られないという問題があった。
特開2008−49971号公報
本発明の目的は、上述する問題点を解決するもので、3次元構造のサイプを有するタイヤにおいて氷上性能を維持すると共に操縦安定性を向上するようにしたタイヤ成形用金型及び空気入りタイヤを提供することにある。
上記目的を達成するための本発明のタイヤ成形用金型は、トレッド部にタイヤ周方向に延びる複数本の縦溝とタイヤ幅方向に延びる複数本の横溝とを設け、これら縦溝と横溝によって複数のブロックを区画し、該ブロックに複数本のサイプを設けた空気入りタイヤを成形するためのタイヤ成形用金型において、前記サイプを形成するサイプブレードを金型内面に配置し、前記サイプがブロック内部でタイヤ径方向の少なくとも1箇所でサイプ厚さ方向に屈曲してサイプ幅方向に連なる屈曲部を形成するように前記サイプブレードを屈曲させると共に、前記サイプの屈曲部に対応する前記サイプブレードの屈曲線上の少なくとも1箇所に穴または凹部を設けたことを特徴とする。
また、上述する構成において、更に、以下(1)〜(4)に記載するように構成することが好ましい。
(1)前記穴または凹部を前記サイプブレードの深さ方向及び幅方向と直交する方向から見たときの形状が前記サイプブレードの深さ方向に長い形状であるようにする。
(2)前記穴または凹部を前記サイプブレードの深さ方向及び幅方向と直交する方向から見たときの形状が多角形であり、該多角形の1つの頂点が他の頂点よりもタイヤ中心側に位置するようにする。
(3)前記穴または凹部を前記サイプブレードの深さ方向及び幅方向と直交する方向から見たときの形状が前記サイプブレードの屈曲線に沿う方向に長い形状であるようにする。
(4)前記サイプブレードの屈曲線を挟んだ一対の傾斜面の狭角側に、これら一対の傾斜面の両方に跨る支持部を付設する。
また、上述の構成のタイヤ成形用金型で製造した空気入りタイヤは、前記サイプがブロック内部でタイヤ径方向の少なくとも1箇所でサイプ厚さ方向に屈曲してサイプ幅方向に連なる屈曲部を形成すると共に、該屈曲部に前記穴または凹部に対応する突起を形成することが好ましい。
本発明によれば、トレッド部にタイヤ周方向に延びる複数本の縦溝とタイヤ幅方向に延びる複数本の横溝とを設け、これら縦溝と横溝によって複数のブロックを区画し、該ブロックに複数本のサイプを設けた空気入りタイヤを成形するためのタイヤ成形用金型において、前記サイプを形成するサイプブレードを金型内面に配置し、前記サイプがブロック内部でタイヤ径方向の少なくとも1箇所でサイプ厚さ方向に屈曲してサイプ幅方向に連なる屈曲部を形成するように前記サイプブレードを屈曲させると共に、前記サイプブレードの屈曲線上の少なくとも1箇所に穴または凹部を設けたので、サイプブレードの屈曲部分が曲げ易くなるため加工性が向上し、サイプのエッジをよりシャープにすることが出来、更に、加硫時には穴または凹部からエアが抜けるので屈曲部分の先端にエアが溜まることを抑制することが出来、加硫故障を減少することが出来る。また、このタイヤ成形用金型によって成形されたタイヤにおいて、金型の穴または凹部に相当する部分に突起が形成されるため、この突起がブロックが倒れ込んだ際に支えになってサイプの潰れが防止でき、サイプの溝容積が維持でき、吸水性を維持することが出来る。
本発明のタイヤ成形用金型の一例を示す断面図である。 本発明の実施形態からなるタイヤ成形用金型のサイプブレードの斜視図である。 図1のタイヤ成形用金型を用いて成形した空気入りタイヤのブロックを一部を切断して示す模式図である。 (a)は、本発明の他の実施形態からなるタイヤ成形用金型のサイプブレードの斜視図であり、(b)は、(a)の凹部を含む縦方向断面図である。 図4のタイヤ成形用金型を用いて成形した空気入りタイヤのブロックの一部を切断して示す模式図である。 本発明の更に他の実施形態からなるタイヤ成形用金型のサイプブレードの側面図及び正面図である。 本発明の更に他の実施形態からなるタイヤ成形用金型のサイプブレードの側面図及び正面図である。 本発明の更に他の実施形態からなるタイヤ成形用金型のサイプブレードの側面図及び正面図である。 本発明の更に他の実施形態からなるタイヤ成形用金型のサイプブレードの斜視図である。 本発明のタイヤ成形用金型を用いて成形した空気入りタイヤのブロックの他の例を一部を切断して示す模式図である。 (a)〜(c)は従来のタイヤ成形用金型のサイプブレードの例を示す断面図であり、(a)は穴または凹部を有さない例、(b)は屈曲線よりもタイヤ表面側に穴または凹部を有する例、(c)は屈曲線よりもタイヤ中心側に穴または凹部を有する例である。
図1は、本発明のタイヤ成形用金型の一例を示す。タイヤ成形用金型10は、タイヤTのトレッド部を成形するセクター11と、タイヤTのサイド部を成形する上下のサイドプレート12,13と、ビード部を成形する上下のビードリング14,15とで構成され、この金型10内で、点線で示すようにタイヤTが成形される。また、セクター11の内面には、トレッド面の溝を成形するための凸部11aや、陸部を成形するための溝11bが設けられている。そして、金型10の内面、即ち、陸部を成形するための溝11bの底にサイプブレード1が設けられている。
図2は本発明のタイヤ加硫用金型のサイプブレードを拡大して示す斜視図であり、図3はこのタイヤ加硫用金型により成形されたブロックの一部を切断して示す模式図である。図2に示すように、サイプブレード1はサイプブレード1の深さ方向の中央付近で屈曲し、サイプブレード1の幅方向に延長する屈曲線2が形成されている。また、この屈曲線2上の少なくとも1箇所に穴3が設けられている。そして、図3に示すように、このサイプブレード1によって成形されるサイプ5は、ブロック4の内部でタイヤ径方向の少なくとも1箇所でサイプ厚さ方向に屈曲してタイヤ幅方向に連なる屈曲部6を形成している。この屈曲部6には、サイプブレード1の穴3に対応するようにサイプ5の両壁面から突き出る突起7が形成されている。
図2の実施例では、サイプブレード1にはサイプブレード1を貫通する穴3が形成されているが、穴3の代わりに、図4に示すように、サイプブレード1を貫通しない凹部3’を設けるようにしてもよい。このように凹部3’を有するサイプブレード1を用いた場合は、図5に示すように、サイプ5がブロック4の内部でタイヤ径方向の少なくとも1箇所でサイプ厚さ方向に屈曲してタイヤ幅方向に連なる屈曲部6を形成するようになり、かつ、この屈曲部6に、サイプブレード1の凹部3’に対応するようにサイプ5の一方の壁面から突き出る突起7が形成される。
このように穴3または凹部3’を設けることで、加硫時にこの穴3または凹部3’からエアが抜けるため、サイプブレード1の屈曲箇所にエアが溜まり加硫故障を起こすことを防止することが出来る。また、このように穴3または凹部3’を設けることで、金型の加工時にサイプブレード1を折り曲げ易くなるので、サイプブレード1の折り曲げ角度の設計自由度が向上する。そのため、成形されるサイプ5において、屈曲部6のエッジを従来よりも鋭く製造することが出来るようになる。サイプ5の屈曲部6を鋭いエッジにすることで、サイプ5の屈曲部6の引っ掛かりがよくなり、ブロック4の倒れ込みを抑制することが出来る。また、穴3または凹部3’に対応して形成された突起7が、ブロック4が倒れ込むときに、サイプ5の内壁同士の滑りを抑制するのでブロック4が過度に倒れ込むことを防止することが出来る。更に、この突起7が支えになりサイプ5の溝が維持されるので、ブロック4の倒れ込みによってサイプ5が潰れて吸水性能が低下することを防ぐことが出来る。
このとき、図6に示すように、穴3または凹部3’をサイプブレード1の深さ方向及び幅方向と直交する方向から見たときの形状がサイプブレード1の深さ方向に長い形状であるようにすることが出来る。このように構成することで、タイヤ加硫後に金型からタイヤを取り出す際のサイプブレード1の抜け易さが良好になる。特に、サイプブレード1に穴3を設ける場合は、タイヤを金型から取り出す際に穴3の中のゴム柱を切断することが必要であるが、上記形状を採用することで切断すべきゴム柱の幅が狭くなるので離型性が向上する。この穴3または凹部3’の形状は、例えば、図6に示すように、サイプブレード1の深さ方向に長い楕円形状や長方形状に形成することが出来るが、上述のようにサイプブレード1の深さ方向に長い形状であれば特に限定されない。
また、図7に示すように、穴3または凹部3’をサイプブレード1の深さ方向及び幅方向と直交する方向から見たときの形状が多角形であり、この多角形の1つの頂点が他の頂点よりもタイヤ中心側に位置するようにすることが出来る。つまり、穴3または凹部3’を多角形の1つの頂点がタイヤ中心側に向かって凸になるように配置することが出来る。このように構成した場合も、図6の実施形態と同様に、金型からタイヤを取り出す際のサイプブレード1の抜け易さが良好になる。特に、サイプブレード1に穴3を設ける場合、幅が最も狭い頂点から徐々に幅が広い方に向かってゴム柱を切断することになるので離型性が向上する。この穴3または凹部3’の形状は、例えば、図7に示すように一辺が屈曲線2上に乗り、その辺に対向する頂点がタイヤ中心側に位置するようにした三角形状や、対角線が屈曲線2上に乗った四角形状に形成することが出来るが、その形状は特に限定されない。
また、図8に示すように、穴3または凹部3’をサイプブレード1の深さ方向及び幅方向と直交する方向から見たときの形状がサイドプレート1の屈曲線2に沿う方向に長い形状であるようにすることが出来る。このように構成することで、サイドプレート1の屈曲する部分の量を減らすことが出来るため、加工時にサイプブレード1が折り曲げ易くなり、複雑な折り曲げ形状を有するサイプブレード1の作成が可能になる。また、加工が容易になるのでサイプブレード1をより鋭く折り曲げることが可能になり、サイプ5の屈曲部6のエッジをより鋭いものにすることが出来る。そのため、成形されたタイヤに負荷がかかった際に屈曲部6の引っ掛かりが良くなり、ブロックの倒れ込みを更に効果的に抑制することが可能になる。この穴3または凹部3’の形状は、例えば、図8に示すように、屈曲線2に沿う方向に長い楕円形や長方形に形成することが出来るが、上述のようにサイプブレードの深さ方向に長い形状であれば特に限定されない。
尚、上述の離型性とサイプブレードの加工性とを両立する形態としては、図7に示す穴3または凹部3’の形状が多角形の場合が挙げられる。この場合は、上述のように、幅が最も狭い頂点から徐々に幅が広い方に向かってゴム柱を切断することになるので離型性が向上するが、更に、最も幅が広くなる部分を屈曲線2に沿うように配置すればサイプブレード1の加工性も同時に向上することが出来る。
また、図9に示すように、サイプブレード1の屈曲線2を挟んだ一対の傾斜面1a,1aの狭角側に、これら一対の傾斜面1a,1aの両方に跨る支持部8を付設することが好ましい。このような支持部8を設けることで、サイプブレード1の強度が向上し、繰り返し使用した際の耐久性が向上する。
この支持部8としては、一対の傾斜面1a,1aの両方に垂直な平板状の突起8aを設けることが出来る。このような突起8aを設けることで、ブロック4にはこの突起8aに対応する溝が形成されるため、サイプ5の溝体積の低下を抑制して吸水性能を維持することが出来る。この突起8aは、サイプブレード1を加工したのち、溶融や接着などにより取り付けることが出来る。また、この突起8aの形状は、図9の平板状に限定されず、例えば傾斜面1a,1aのそれぞれに面が1面ずつ接した三角錐状など、どのような形状であってもよい。
また、支持部8として、サイプブレード1の加工時にサイプブレード1の屈曲線2上の一部を狭角側に折り込んで、図9の8bに示すような突起を形成するようにしてもよい。このような突起8bを形成することで、この突起8bによりサイプ5内に成形される凹部と、突起8bの裏側の凹みによりサイプ5内に成形される凸部とが互いに係合するようになるので、ブロック4がサイプの幅方向にずれることを抑制することが出来る。このような突起8bの形状としては、サイプブレード1自体を折り込むことによって、狭角側の突起8bとその裏側の凹みとが形成されていればどのような形状であってもよい。
これら支持部8(突起8a,8b)は、上述の目的に応じた形状であれば、どのような形状のものを、いくつ設けても構わない。
本発明のタイヤ成形用金型を用いて製造された空気入りタイヤは、図3、図5に示すように、サイプ5がブロック4の内部でタイヤ径方向の少なくとも1箇所でサイプ厚さ方向に屈曲してサイプ幅方向に連なる屈曲部6を形成すると共に、この屈曲部6にサイプブレード1の穴3または凹部3’に対応する突起7が形成されている。このように構成することで、上述のように、ブロック4が倒れ込むときに、突起7がサイプ5の内壁同士の滑りを抑制するのでブロック4が過度に倒れ込むことを防止すると共に、この突起7が支えになりサイプ5の溝が潰れないように維持されるので、吸水性能が低下することを防ぐことが出来る。
図3、図5の実施形態では、サイプ5はトレッド面状で直線状に形成されているが、本発明のサイプ5の形状は、ブロック4の内部において、タイヤ径方向の1箇所でサイプ厚さ方向に屈曲してサイプ幅方向に連なる屈曲部6を形成するようになっていれば、どのような形状であっても構わない。例えば、図10に示すように、トレッド面においてもサイプ5がジグザグ状に屈曲するようにした3次元構造にしてもよい。
また、図示の例は、いずれもサイプ5がブロック4内で終端しているが、ブロック4内で終端せずに溝に対して開口するサイプであっても構わない。
上述の説明では、タイヤ幅方向に延びるサイプ5に対して、その屈曲部6がブロック4の内部でタイヤ径方向の少なくとも1箇所でサイプ厚さ方向(タイヤ周方向)に屈曲してサイプ幅方向(タイヤ幅方向)に連なる場合を例示したが、本発明はこの場合に限定されるものではない。例えば、タイヤ周方向に延びるサイプ5に対して、その屈曲部6がブロック4の内部でタイヤ径方向の少なくとも1箇所でサイプ厚さ方向(タイヤ幅方向)に屈曲してサイプ幅方向(タイヤ周方向)に連なるようにしてもよい。また、サイプ5がタイヤ幅方向に延びる場合において、サイプ5の延長方向はタイヤ幅方向に対して傾斜していてもよい。
タイヤ成形用金型において、サイプブレードを、幅が20mm、高さが6mm、厚みが0.5mmで共通にし、高さ方向の中心で幅方向に屈曲線が延長するように屈曲させた。このサイプブレードに対して穴を設けない従来例1、直径1mmの穴をサイプブレードを貫通するように設け、この穴の配置を異ならせた従来例2,3及び実施例1の4種類のタイヤ成形用金型を製作した。尚、1個のブロックに対してサイプは3本形成されるようにした。
従来例1は図11(a)のように穴を設けない例であり、従来例2は図11(b)のように屈曲部よりタイヤ表面側に穴を配置した例、従来例3は図11(c)のように屈曲部よりタイヤ中心側に穴を配置した例である。実施例1は図2のように屈曲線上に穴を配置した例である。
これら4種類のタイヤ成形用金型を用いて製造した4種類の空気入りタイヤについて、下記の方法で加硫故障発生率、サイプ体積減少率、ブロック単体剛性を評価した。
尚、上述の製造したタイヤはタイヤサイズが205/55R16である。
加硫故障発生率
各試験タイヤを10本ずつ加硫し、エア溜まりによる屈曲部付近の加硫故障の有無を目視により調べた。評価結果は、各試験タイヤの総サイプ数に対する加硫故障が発生したサイプの個数の割合を百分率で表した。
サイプ体積減少率
各試験タイヤに荷重を負荷して駆動したときのサイプの体積の減少率をシミュレーションにより調べた。評価結果は、各試験タイヤに荷重を負荷しないときのサイプ体積に対するサイプ体積の減少量を百分率で表した。このサイプ体積減少率が小さいほど氷上性能が優れていることを意味する。
ブロック単体剛性
タイヤブロックを模擬した100mm四方のゴム片を、路面を模擬した平面状に押し付け、水平方向へ力を加えたときの力と、その方向への水平偏移量との比をブロック単体剛性として測定した。評価結果は、従来例1のブロック剛性の値を100とする指数で表した。この指数値が大きいほど操縦安定性が優れていることを意味する。
Figure 2011148235
従来例1が基準である。従来例2,3は、穴を有するものの配置が適切でないためエアが抜ける効率が悪く、加硫故障発生率の改善効果が殆んど得られなかった。また、タイヤに突起は形成されてもサイプ潰れを抑制する効果は充分ではなく、体積減少率も僅かにしか低下しなかった。また、ブロック単体剛性は4ポイント又は2ポイントの向上に留まった。実施例1は、屈曲線上に穴を設けたことで、加硫故障発生率及びサイプ体積減少率を大幅に減少し、ブロック単体剛性を大幅に向上した。
1 サイプブレード
2 屈曲線
3 穴
3’凹部
4 ブロック
5 サイプ
6 屈曲部
7 突起

Claims (6)

  1. トレッド部にタイヤ周方向に延びる複数本の縦溝とタイヤ幅方向に延びる複数本の横溝とを設け、これら縦溝と横溝によって複数のブロックを区画し、該ブロックに複数本のサイプを設けた空気入りタイヤを成形するためのタイヤ成形用金型において、
    前記サイプを形成するサイプブレードを金型内面に配置し、前記サイプがブロック内部でタイヤ径方向の少なくとも1箇所でサイプ厚さ方向に屈曲してサイプ幅方向に連なる屈曲部を形成するように前記サイプブレードを屈曲させると共に、前記サイプの屈曲部に対応する前記サイプブレードの屈曲線上の少なくとも1箇所に穴または凹部を設けたタイヤ成形用金型。
  2. 前記穴または凹部を前記サイプブレードの深さ方向及び幅方向と直交する方向から見たときの形状が前記サイプブレードの深さ方向に長い形状である請求項1に記載のタイヤ成形用金型。
  3. 前記穴または凹部を前記サイプブレードの深さ方向及び幅方向と直交する方向から見たときの形状が多角形であり、該多角形の1つの頂点が他の頂点よりもタイヤ中心側に位置する請求項1に記載のタイヤ成形用金型。
  4. 前記穴または凹部を前記サイプブレードの深さ方向及び幅方向と直交する方向から見たときの形状が前記サイプブレードの屈曲線に沿う方向に長い形状である請求項1に記載のタイヤ成形用金型。
  5. 前記サイプブレードの屈曲線を挟んだ一対の傾斜面の狭角側に、これら一対の傾斜面の両方に跨る支持部を付設した請求項1〜4のいずれかに記載のタイヤ成形用金型。
  6. 請求項1〜5に記載のタイヤ成形用金型で製造した空気入りタイヤであって、前記サイプがブロック内部でタイヤ径方向の少なくとも1箇所でサイプ厚さ方向に屈曲してサイプ幅方向に連なる屈曲部を形成すると共に、該屈曲部に前記穴または凹部に対応する突起を形成した空気入りタイヤ。
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