JP2009078654A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】陸部剛性の低下の抑制と排水効果の向上を両立させることによって氷上性能を向上させ、もって氷上における加速性、制動性を向上させた空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】トレッド周線に沿って延びる少なくとも2本の周方向溝と、トレッド幅方向に延びる複数本の横溝にて区画した陸部に、該陸部内にてトレッド幅方向に延びる幅方向サイプと幅方向サイプと交差し、一端または両端が前記横溝に開口する周方向サイプを設ける。
【選択図】図2

Description

本発明は、氷上性能に優れた空気入りタイヤに関し、特に、氷上における発進時の加速性、制動性を改良した空気入りタイヤに関する。
従来、冬用の空気入りタイヤでは、タイヤのトレッド表面を複数本の周方向溝および横溝によって区画した陸部に、サイプと呼ばれている細幅溝の複数本を設け、該サイプを介して氷表面の水膜中の水を吸い上げる効果(以下、「排水効果」という)を向上させてタイヤと氷路面間との摩擦力(以下、「表面摩擦力」という)を増加して氷上性能を向上させることによって、氷上における発進時の加速性および制動性を確保している。かような排水効果は、サイプの本数を増加していくことによって向上するが、逆に、陸部の剛性が低下する不利を招いてしまう。この陸部の剛性が低下すると、陸部が路面に接触した際に陸部の倒れ込みが発生して、氷上での陸部の接地面積が減少し、表面摩擦力が減少してしまう問題があった。すなわち、排水効果の向上による表面摩擦力の増加分より、陸部の剛性が低下することによる表面摩擦力の減少分の方が大きくなってしまうと、タイヤの氷上性能が向上しなくなるため、サイプの本数を増加させてタイヤの氷上性能を向上させるには限界があった。
そこで、サイプの本数を増加しても陸部の剛性の低下を回避する空気入りタイヤとして、特許文献1では、トレッド表面を複数本の周方向溝および横溝によって区画したブロックに、このブロックの幅方向中央部にクローズドサイプを設け、かつ片側が周方向溝に開口している片側オープンサイプを設けた技術が提案されている。
また、特許文献2では、トレッド表面に多数のブロックを設けて、このブロックに互いに異なる方向に延びるサイプを交差してなる複合サイプの複数を設け、この複合サイプを、他の複合サイプと接触しないように設けた技術が提案されている。
さらに、特許文献3では、トレッド表面を複数本の周方向溝および横溝によってブロックに区画し、横向きサイプによって分けられた区域に、縦向き袋小溝を間隔を置いて設けた技術が提案されている。
そして、特許文献4では、特許文献3と同様のブロックにおいて、片側が横溝に開口してトレッド周方向に延びる細溝を設けた技術が提案されている
特開平6−5591号公報 特開平9−26311号公報 特開平7−237409号公報 特開平7−101210号公報
上記した特許文献1〜特許文献4ではいずれも、トレッド表面のブロックに設けたサイプまたは細溝の長さが短く、ブロック表面の面積が多くなるため、ブロックの剛性の低下が抑制されている。しかし、特許文献1〜特許文献3に記載の技術では、ブロックの内側に設けたサイプまたは細溝が、路面から吸い上げた水を排出する排水口を設けていないため、ブロックが路面と接地している間は、水が排水されず十分な排水効果を得ることができなかった。
また特許文献4では、ブロックの内側に設けた細溝の本数が少ない上、細溝を設けていない部分もあるため、路面上の水量が多い場合などに、十分な排水効果を得ることができなかった。
さらに、特許文献5では、ブロックの接地面積の減少を抑制し、表面摩擦力を確保することが出来るように、トレッド表面の陸部に、トレッドの周方向、幅方向および深さ方向の3次元に変化させたサイプを設けた技術が提案されている。
特開2000−6618号公報
かように、3次元サイプを設けたことによって、サイプ壁面の接触面積が増加するため、ブロックの倒れ込みが抑制され、ブロックと氷路面との接触面積の減少を抑制することが可能となる。しかし、3次元サイプは、深さ方向へ真直に延びるサイプと比較して、サイプ本数の増加に限界があり、排水効果の向上が十分に得られないため、ブロック剛性の低下の抑制と排水効果の向上の両立は困難であった。
一方、特許文献6〜特許文献8には、トレッドを独立気泡からなるゴム層とすることによって、排水効果を得る空気入りタイヤが提案されている。
特許第2510533号公報 特許第2518870号公報 特許第2564760号公報
しかし、かような技術は、ミクロサイズの水膜に対する排水を担うものであるため、一定以上の水量を排水するには限界があり、やはり十分な排水効果が得られなかった。
すなわち、従来技術では、ブロックの剛性の低下の抑制と、排水効果の向上を両立させることに関しては、未だ不十分であり、その解決策が望まれている。
そこで、本発明は、陸部剛性の低下の抑制と排水効果の向上とを両立させることによって氷上性能を向上させ、もって氷上における発進時の加速性および制動性を改善させた空気入りタイヤを提供することを目的とする。
さて、発明者らは、上記の目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、トレッドの幅方向に延びるサイプを陸部内に配置することによって陸部剛性の低下を抑制し、トレッドの周方向に延びるサイプを介して排水を行うことによって、排水効果と陸部剛性の低下の抑制の両立化が達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の要旨は次の通りである。
(1)タイヤのトレッド表面に、トレッド周線に沿って延びる少なくとも2本の周方向溝と、トレッド幅方向に延びる複数本の横溝にて区画した陸部を有する空気入りタイヤであって、少なくともトレッドの中央周線上または中央周線に隣接する陸部は、該陸部内にてトレッド幅方向に延びる幅方向サイプを少なくとも1本有し、かつ該幅方向サイプと交差し、一端または両端が前記横溝に開口する周方向サイプを少なくとも1本有することを特徴とする空気入りタイヤ。
(2)上記陸部は、幅方向サイプと交差し、該幅方向サイプよりも長さの短い副サイプを少なくとも1本有することを特徴とする上記(1)に記載の空気入りタイヤ。
(3)上記陸部は、陸部内から周方向溝または横溝に向かって開口し、該幅方向サイプよりも長さの短いエッジサイプを少なくとも1本有することを特徴とする上記(1)または(2)に記載の空気入りタイヤ。
(4)上記周方向サイプは、その底面側体積が表面側体積よりも大きいことを特徴とする上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
(5)上記周方向サイプは、そのトレッド幅方向断面がフラスコ形状であることを特徴とする上記(4)に記載の空気入りタイヤ。
本発明によれば、陸部内にてトレッド幅方向に延びる幅方向サイプを陸部内にとどめると共に、該幅方向サイプと交差する周方向サイプの一端または両端を横溝に開口させたことによって、陸部剛性の低下をまねくことなしに、排水効果の向上を実現することができる。その結果、氷上における発進時の加速性および制動性に優れた空気入りタイヤの提供が可能となる。
図1に本発明に従う空気入りタイヤのトレッドパターンを示し、図2(a)、(b)にこのトレッドパターンの1個の陸部を拡大した正面図および斜視図を示す。
図1において、符号1はトレッド周線に沿って延びる周方向溝、2はトレッド幅方向に延びる横溝、3は周方向溝1と横溝2とで区画した陸部であり、CLは、トレッドの幅方向中心を通る中央周線を示す。かようなトレッドパターンにおいて、図2(a)(b)に示すように、各陸部3は、陸部3内にてトレッド幅方向に延びる幅方向サイプ4を複数本有し、さらに、この幅方向サイプ4と交差し、図示側で両端が横溝2に開口する周方向サイプ5を有する。
すなわち、本発明では、幅方向サイプ4を陸部3内に留めているため、陸部3がサイプによって分断されないことから、陸部3の剛性の低下は抑制され、陸部3の倒れ込みを回避することができる。その結果、氷上において陸部3の接地面積が減少することなく必要とする接地面積が確保されるため、表面摩擦力を増加することができる。
一方、幅方向サイプを陸部内に留めることは、排水効果にとって不利に働くが、この排水効果の問題は、周方向サイプ5を幅方向サイプ4と交差させて配置することによって解消する。すなわち、周方向サイプ5は、両端が横溝2に開口していることによって、幅方向サイプ4が氷表面から吸い上げた水を、周方向サイプ5を介して、周方向サイプ5の両端から排水することができる。そして、幅方向サイプ4が氷表面から吸い上げた水は、周方向サイプ5の両端から常に排出され続けるため、サイプを介した排水量が増加することになる。その結果、空気入りタイヤの排水効果が向上し、表面摩擦力も増加する。なお、周方向サイプ5の開口は、一端のみであっても、本発明の排水効果を得ることができる。
すなわち、幅方向サイプ4を陸部3内に留めているため、陸部3の剛性の低下を抑制することができ、両端を横溝に開口させた周方向サイプ5が、幅方向サイプ4と交差していることによって、排水効果が向上するため、陸部3の剛性の低下の抑制と排水効果の向上を両立することができ、表面摩擦力が増加することになる。その結果、氷上における空気入りタイヤの発進時の加速性および制動性を向上することができる。
ここで、幅方向サイプ4の長さlは、陸部3のトレッド幅方向の長さLの10〜90%であることが好ましい。というのは、トレッド幅方向の長さLの10%未満では、十分な排水効果が得られず、一方、トレッド幅方向の長さLが90%を超えると、陸部3の剛性の低下を抑制できないおそれがあるからである。さらに好ましくは、50〜75%である。
また、図2(a)、(b)に示す、周方向サイプ5は、トレッドの中央周線に対して平行に延びているが、周方向サイプ5は、トレッドの中央周線に対して40°以内の傾きが許容される。というのは、周方向サイプの傾きが40°を超えると、陸部3の剛性が低下し、陸部3の接地面積が減少してしまい、表面摩擦力を増加することが困難となってしまうからである。さらに好ましくは、トレッドの中央周線に対して20°以内とする。
さらに、幅方向サイプ4の方向は、周方向サイプ5と直交する向きに対して40°以内の傾き範囲に設定することが好ましい。というのは、周方向サイプ5と直交する向きに対して40°を超えると、幅方向サイプ4のエッヂ部分にて氷面を引っ掻くエッヂ効果が減少し、氷上摩擦力の向上が困難となってしまうからである。さらに好ましくは、20°以内とする。
ここで、幅方向サイプおよび周方向サイプの幅は0.1〜2.0mmであることが好ましい。というのは、0.1mm未満では、タイヤを加硫する際に使用する金型に設けられており、サイプを形成する際に使用するサイプブレードの厚さが極端に薄くなるため、タイヤ製造時のサイプブレードの耐久性が著しく悪化してしまい、一方、2.0mmを超えると、サイプ幅の分の陸部面積の減少による表面摩擦力の低下が著しくなるからである。
次に、陸部は、幅方向サイプと交差し、幅方向サイプよりも長さが短い副サイプを少なくとも1本有することが好ましい。ここで、図3(a)、(b)に、副サイプを設けたブロック3の正面図および斜視図を示す。この図において、6は副サイプを示す。
すなわち、陸部3が、幅方向サイプ4と交差する副サイプ6を有することによって、氷路面から吸い上げる水の量を増加することができ、サイプを介した排水量も増加するため、排水効果が向上する。
また、副サイプの長さは、幅方向サイプの長さよりも短くすることが好ましい。というのは、副サイプの長さが幅方向サイプの長さより短ければ、副サイプを追加しても、陸部の剛性に与える影響が小さく、陸部の倒れ込みによる、陸部の接地面積の減少を抑制、しいては表面摩擦力の減少を回避することができる。
なお、副サイプの長さは、幅方向サイプ長さの50%以下であることが好ましい。というのは、50%を超えると陸部の剛性が低下するおそれがあるからである。さらに好ましくは25%以下である。
次に、陸部は、この陸部内から周方向溝または横溝に向かって開口し、幅方向サイプの長さよりも短いエッジサイプを少なくとも1本有することが好ましい。ここで、図4(a)、(b)に、エッジサイプを設けた陸部の正面図および斜視図を示す。この図において、7はエッジサイプを示す。
すなわち、陸部3が、この陸部内から周方向溝または横溝に向かって開口し、幅方向サイプよりも長さの短いエッジサイプ7を有することによって、サイプを介した排水量がさらに増加するため、排水効果が向上する。また、エッジサイプ7の一端が周方向溝または横溝に開口しているため、エッジサイプ7が吸い上げた水を周方向溝または横溝へ排水し続けることができるので、さらに排水効果が向上する。
また、エッジサイプの長さについても、上述した副サイプの場合と同様に幅方向サイプの長さよりも短くすることが好ましい。なお、エッジサイプの長さについても上述した副サイプの場合と同様に、幅方向サイプの長さの50%以下であることが好ましい。さらに好ましくは25%以下である。
次に、周方向サイプは、その底面側体積が表面側体積よりも大きいことが好ましい。すなわち、周方向サイプの底面側体積が表面側体積よりも大きいことによって、周方向サイプの底面側体積の排水量を増加することができるため、排水効果を向上することができる。
なお、周方向サイプの底面側体積と表面側体積は、サイプの深さの50%の位置を境界として区画したときの体積とする。そして、底面側体積は表面側体積の150〜500%とすることが好ましい。
すなわち、底面側体積が表面側体積の150%未満では、十分な排水効果を得ることができず、一方、500%を超えると、陸部の剛性が低下するおそれがある。さらにこのましくは、表面側体積の200〜300%とする。
なお、サイプの深さは、サイプの中央部分を深くして、サイプの端部分を浅くすることによっても本発明の有利な効果を得ることができる。というのは、サイプの中央部分を深くすることによって、中央部分にて、排水効果を増加させ、一方、サイプ端部分を浅くすることによって、ブロック剛性の低下を抑制することができるからである。
さらに、周方向サイプの表面側体積に比し、底面側体積を大きくするに当たり、周方向サイプのトレッド幅方向断面がフラスコ形状であることが好ましい。ここで、図5(a)、(b)に周方向サイプのトレッド幅方向断面がフラスコ形状である陸部の斜視図およびトレッド幅方向断面図を示す。なお、この図において、8はフラスコ形状の底部である。
すなわち、周方向サイプのトレッド幅方向断面がフラスコ形状であることによって、周方向サイプ7の底面側の排水体積が大きくなるので、陸部の剛性を損なうことなく効率良く排水することが出来る。
ここで、フラスコ形状の底面側の直径は周方向サイプの幅に対して150〜500%とすることが好ましい。というのは、周方向サイプの幅に対して150%未満では、十分な排水効果を得ることができず、一方、500%を超えると、陸部の剛性が低下するおそれがある。さらに好ましくは、周方向サイプの幅に対して200〜300%とする。
なお周方向サイプのトレッド幅方向断面の形状は、フラスコ形状に限らず、四角形や台形などの多角形状とすることまたは楕円形状のような任意の曲面形状とすることができる。すなわち、周方向サイプの底面側体積が表面側体積よりも大きくなる形状であれば、適宜調整ができる。また、周方向サイプの幅を表面側からサイプ底面側まで除々に広げても良い。
以上の例では、全ての陸部に本発明のサイプ構造を適用したが、該サイプ構造は、例えば図6に示すように、少なくともトレッド中央域に区画された陸部に適用することによって、所期した効果を得ることができる。
すなわち、図6に示すトレッドパターンは、トレッド表面をトレッド周線に沿って延びる5本の周方向溝1a〜1eと、両トレッド端Tとによって、6列の陸部3a〜3fに区画し、トレッド端Tに隣接する陸部3a、3fと、周方向溝1dおよび1eとで区画される陸部3eは、複数本の横溝2によって、多数のブロックに区画されている。そして、陸部3aおよび陸部3fは、それぞれ、周方向溝1aに開口するサイプ4aまたは周方向溝1eに開口するサイプ4fを有し、さらに、横溝2に開口するサイプ5aまたは5bを有する。そして、陸部3bは、周方向溝1aおよび1bに開口するサイプ4bを有し、陸部3eは、周方向溝1dおよび1eに開口するサイプ4eを有する。
次に、中央部の周方向溝1cの両側の陸部は、周方向溝1bまたは1dから、それぞれの陸部3cまたは3dに延びて、これらの陸部内に留まる横溝2aにて、ブロック様陸部3cまたは3dに分断されている。なお、横溝2aは、サイプ4cまたは4dを介して周方向溝1cに開口している。
そして、陸部3cおよび3dは、これらの陸部内にて、トレッド幅方向に延びる幅方向サイプ4と、この幅方向サイプ4と交差し、両端が横溝2aに開口する周方向サイプ5を有する。さらに、幅方向サイプ4と交差し、幅方向サイプ4より長さが短い副サイプ6と
、この陸部内から周方向溝1b、1cおよび1dまたは横溝2aに開口し、幅方向サイプよりも長さの短いエッジサイプ7を有する。
このトレッドパターンは、上述の本発明に従うサイプ構造を、接地圧の高いトレッド中央域の陸部3cおよび3dに限定して設けた例であり、かようにサイプ構造をトレッド中央域の陸部に設けたことによって、タイヤのトレッド表面のセンター部分のブロックが高剛性となり、氷上性能だけでなく、舗装路面上での操縦安定性が向上する有利な効果を得ることができる。
図1に示したトレッドパターンにおいて、陸部に表1に示す種々の寸法によるサイプを、表1に示す対応図に従う種々のサイプ構造にて適用し、サイズ195/65R15の空気入りタイヤを試作した。得られたタイヤは、サイズ15×6Jのリムに組み込み、内圧を200kPaに調整して、乗用車に装着し、氷路上において発進テストおよび制動テストを行った。その結果を表1に示す。
表1において、ブロックの剛性は、ブロック部分をタイヤから切り出し、底面を固定して表面を路面に接地させ、1mmせん断変形させたときの横方向反力で評価した。その結果を、比較例1の調査結果を100として指数化した。
接地面積は、ガラス板を通して接地面を写真撮影し、画像処理を行うことによって計測した。その結果を、比較例1の調査結果を100として指数化した。
排水体積は、タイヤから切り出したブロック部分を、水で満杯にした容器(300ml)に沈めた際に、該容器から溢れた水の量を排水量として計測し、その結果を、比較例1の排水量を100として指数化した。
次に、上述した空気入りタイヤを装着した乗用車にて、初速度10km/hの走行状態から、アクセルを全開にし、終速度45km/hに達するまでの時間(加速タイム)を計測する発進テストを行った。そして、発進テストの初速度、終速度および加速タイムから算出した平均加速度を氷上加速度として評価した。その評価を、比較例1の評価を100として指数化し、指数値が大きいほど結果が良好である。
また、上述した空気入りタイヤを装着した乗用車にて、初速度40km/hの走行状態から、フルブレーキを掛けて静止状態になるまでの制動距離を計測する制動テストを行った。そして、制動テストの初速度と制動距離から算出した平均減速度を氷上減速度として評価した。その評価を、比較例1の評価を100として指数化し、指数値が大きいほど結果が良好である。

Figure 2009078654
表1の評価結果より、本発明に従う空気入りタイヤは、従来例の空気入りタイヤに対して氷上性能が向上していることが分かる。すなわち、トレッド表面の陸部に幅方向サイプおよび周方向サイプを設けた発明例1〜発明例9は、比較例1〜比較例2に比べて氷上加速度および氷上減速度が向上している。さらに、発明例2、発明例3および発明例8では、副サイプおよびエッジサイプを設けているので、氷上加速度および氷上減速度がさらに向上していることが分かる。
本発明のトレッドパターンを示す図である。 本発明に従うトレッド表面の陸部を示す図である。 本発明に従うトレッド表面の陸部を示す図である。 本発明に従うトレッド表面の陸部を示す図である。 本発明に従うトレッド表面の陸部を示す図である。 本発明のトレッドパターンおよび陸部を示す図である。 比較例のトレッド表面の陸部を示す図である。 本発明に従うトレッド表面の陸部を示す図である。 比較例のトレッド表面の陸部を示す図である。 本発明に従うトレッド表面の陸部を示す図である。 本発明に従うトレッド表面の陸部を示す図である。 本発明に従うトレッド表面の陸部を示す図である。 本発明のトレッド表面の陸部を示す図である
符号の説明
1 周方向溝
1a〜1e 周方向溝
2 横溝
2a 横溝
3 陸部
3a〜3f 陸部
4 幅方向サイプ
4a〜4f サイプ
5 周方向サイプ
5a〜5b サイプ
6 副サイプ
7 エッジサイプ
8 フラスコ形状
CL トレッドの中央周線
T トレッド端部

Claims (5)

  1. タイヤのトレッド表面に、トレッド周線に沿って延びる少なくとも2本の周方向溝と、トレッド幅方向に延びる複数本の横溝にて区画した陸部を有する空気入りタイヤであって、
    少なくともトレッドの中央周線上または中央周線に隣接する陸部は、該陸部内にてトレッド幅方向に延びる幅方向サイプを少なくとも1本有し、
    かつ該幅方向サイプと交差し、一端または両端が前記横溝に開口する周方向サイプを少なくとも1本有することを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記陸部は、前記幅方向サイプと交差し、該幅方向サイプよりも長さの短い副サイプを少なくとも1本有することを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記陸部は、該陸部内から周方向溝または横溝に向かって開口し、前記幅方向サイプよりも長さの短いエッジサイプを少なくとも1本有することを特徴とする請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記周方向サイプは、その底面側体積が表面側体積よりも大きいことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記周方向サイプは、そのトレッド幅方向断面がフラスコ形状であることを特徴とする請求項4に記載の空気入りタイヤ。
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