JP2011146440A - 半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】SOI基板を利用した半導体装置の高耐圧化を実現すること。
【解決手段】IGBT10の電圧保持領域60は、n型の裏面部拡散領域62とn型中間部拡散領域64とp型中間部拡散領域66と表面部拡散領域68を有している。裏面部拡散領域62の不純物濃度は、横方向に沿って、ボディ領域88側からコレクタ領域72側に向けて増加する。
【選択図】図1

Description

本発明は、支持基板と埋込み絶縁膜と半導体層が積層した積層基板に形成された半導体装置に関する。
支持基板と埋込み絶縁膜と半導体層が積層した積層基板を利用する半導体装置の開発が進められている。積層基板の一例として、SOI(Silicon On Insulator)基板が知られている。この種の半導体装置は、高電圧側配線に接続される第1主電極と低電圧側配線に接続される第2主電極が半導体層の表面上に設けられた横型であることが多い。この種の半導体装置には、例えば、コレクタ電極とエミッタ電極が半導体層の表面上に設けられた横型のIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、アノード電極とカソード電極が半導体層の表面上に設けられた横型のダイオード、ドレイン電極とソース電極が半導体層の表面上に設けられたMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)が含まれる。この種の半導体装置では、支持基板も低電圧側配線に接続して用いられることが多い。このため、この種の半導体装置では、第1主電極と第2主電極の間の横方向と、第1主電極と支持基板の間の縦方向のそれぞれに電位差が生じる。この種の半導体装置では、これらの間に生じる電位分布を考慮して設計することにより、高耐圧化が図られている。
一般的に、SOI基板を利用した半導体装置では、埋込み絶縁膜と半導体層の界面近傍でブレークダウンが発生し、電子・正孔対が生成する。生成した電子は、高電圧側配線に接続される第1主電極に向けて縦方向に沿って移動する。このとき、生成した電子が移動経路中に存在する結晶格子に衝突することにより、さらに、多量の電子が生成され、急激な電流増加が発生する(なだれ降伏)。なだれ降伏が発生すると、最終的には半導体装置の熱破壊を招いてしまう。
特許文献1には、半導体層内の電圧保持領域に、n型の裏面部半導体領域とn型の中間部半導体領域とp型の表面部半導体領域で構成された3層構造を備えた半導体装置が開示されている。この3層構造が電圧保持領域に設けられていると、電圧保持領域の等電位線が屈曲するという現象が生じる。具体的には、半導体層の縦方向に伸びる等電位線が、埋込み絶縁膜と半導体層の界面近傍において屈曲する。等電位線が屈曲する位置は、縦方向に観察すると、電界強度の正負が反転する領域であり、すなわち、電界強度が零となる領域である。電界強度が零となる領域が存在すると、埋込み絶縁膜と半導体層の界面近傍でブレークダウンが発生したとしても、生成した電子の移動距離が、前記界面からその零領域までに制限される。これにより、特許文献1の半導体装置では、ブレークダウンによって生成した電子の移動距離が短く制限され、なだれ降伏の発生が抑えられる。
特開2007−173422号公報
特許文献1の半導体装置は、優れた耐圧特性を有しており、多くの用途において有用である。しかしながら、さらに高耐圧な特性を備えた半導体装置が望まれている。本明細書で開示される技術は、積層基板を利用した半導体装置の高耐圧化を実現することを目的としている。
本明細書で開示される技術は、支持基板と埋込み絶縁膜と半導体層が積層した積層基板に形成された半導体装置に具現化される。半導体装置は、第1主電極と第2主電極と電圧保持領域を備えている。第1主電極は、半導体層の表面上に設けられている。第2主電極は、半導体層の表面上に設けられており、第1主電極から絶縁されている。電圧保持領域は、半導体層内に形成されており、第1主電極と第2主電極の間に加わる電圧を保持する。電圧保持領域は、第1導電型の第1領域と、その第1領域上に設けられている第1導電型の第2領域と、その第2領域上に設けられている第2導電型の第3領域と、その第3領域上に設けられている第1導電型の第4領域を有している。第1領域の不純物濃度は、横方向に沿って変化する。ここで、第1領域の不純物濃度は、横方向に沿って連続的に変化してもよく、横方向に沿って段階的に変化してもよい。また、電圧保持領域は、第1領域と第2領域と第3領域と第4領域以外の領域をさらに備えていてもよい。
上記半導体装置は、電圧保持領域に第1領域と第2領域と第3領域で構成される3層構造を備えている。このため、半導体層の厚み方向に伸びる等電位線が、埋込み絶縁膜と半導体層の界面近傍において屈曲する。この結果、上記半導体装置では、埋込み絶縁膜と半導体層の界面近傍において、電界強度が零となる領域が形成されており、なだれ降伏の発生が抑えられている。さらに、上記半導体装置は、電圧保持領域の3層構造上に第4領域を備えている。これにより、電圧保持領域の厚みが大きく構成されているので、電圧保持領域の熱容量が大きい。例えば、静電気のような高電圧が半導体装置に印加されると、電圧保持領域の温度が急激に上昇することが知られているが、上記半導体装置では、電圧保持領域の熱容量が大きいことから、このような温度上昇が抑えられる。また、電圧保持領域の厚みが大きく構成されているので、電圧保持領域の電気抵抗値が低下し、電力損失も抑えられている。上記半導体装置は、高耐圧で低損失な特性を有する。
上記半導体装置は、半導体層内に形成されており、第2主電極に接続される第2導電型の第5領域をさらに備えているのが望ましい。この場合、第3領域と第5領域が接しているのが望ましい。この態様によると、第3領域の電位が安定し、電圧保持領域の広い範囲が良好に空乏化される。
上記半導体装置では、第1領域の不純物濃度が、第5領域から離れる向きに増加するのが望ましい。この態様によると、電圧保持領域において、等電位線の屈曲現象が良好に得られる。
第1領域の不純物濃度は、第2領域の不純物濃度よりも薄いのが望ましい。第4領域の不純物濃度は、第1領域の不純物濃度よりも薄いのが望ましい。この態様によると、等電位線の屈曲する位置が、埋込み絶縁膜と半導体層の界面近傍により近くなる。ブレークダウンで発生した電子の縦方向の移動距離がより短くなり、なだれ降伏がより抑制される。
第4領域の厚みは、第1領域と第2領域と第3領域の合計の厚みよりも厚いのが望ましい。この態様によると、ESD(Electro Static Discharge)耐量が向上することが本発明者により確認されている。より好ましくは、第4領域の厚みは、第1領域と第2領域と第3領域の合計の厚みの1.5倍以上であるのが望ましい。この態様によると、ESD耐量に加えて、電力損失も顕著に改善され得る。
上記半導体装置は、バイポーラで動作することが望ましい。バイポーラで動作すると、第4領域の電気抵抗値が伝導度変調によって低下する。このため、厚みの大きい第4領域を設けるメリットを良好に享受することができる。電力損失の小さい半導体装置が具現化される。
本明細書で開示される技術によると、高耐圧で低損失な半導体装置が提供される。
実施例のIGBTの要部断面図を模式的に示す。 実施例のIGBTの電力損失に対する半導体層の厚みの影響を示す。 電圧保持領域の拡大要部断面図を模式的に示す。 実施例のIGBTのESD耐量に対する半導体層の厚みの影響を示す。 実施例のMOSFETの要部断面図を模式的に示す。 実施例のダイオードの要部断面図を模式的に示す。
本願明細書で開示される技術を整理しておく。
(第1特徴) 半導体装置は、支持基板と埋込み絶縁膜と半導体層が積層した積層基板を備える。半導体層の表面上には、第1主電極と第2主電極が形成されている。半導体層は、第1主電極と第2主電極の間に電圧保持領域を有する。電圧保持領域は、n型の裏面部拡散領域とn型中間部拡散領域とp型中間部拡散領域とn型の表面部拡散領域を有する。
(第2特徴) 裏面部拡散領域とn型中間部拡散領域とp型中間部拡散領域と表面部拡散領域はその順で積層しており、4層構造を構成する。
(第3特徴) 裏面部拡散領域の不純物濃度は、横方向に変化する。n型中間部拡散領域とp型中間部拡散領域と表面部拡散領域の不純物濃度は、横方向に略一定である。
(第4特徴) 4層構造の厚みは、好ましくは2μm以上、より好ましくは2.5μm以上である。
以下、図面を参照して各実施例の半導体装置を説明する。以下の各実施例では、半導体材料に単結晶シリコンが用いられているが、この例に代えて、窒化ガリウム、炭化珪素、ガリウム砒素等の化合物半導体が用いられてもよい。また、各実施例において実質的に共通する構成要素に関しては共通の符号を付し、その説明を省略する。
図1に、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)10の要部断面図を模式的に示す。IGBT10は、単結晶シリコンの支持基板30と酸化シリコンの埋込み絶縁膜40と単結晶シリコンの半導体層50が積層したSOI(Silicon on Insulator)基板20を利用して形成されている。支持基板30は、p型の不純物を高濃度に含んでおり、低電圧側配線に接続されている。低電圧側配線は、電源電圧の負極性側に接続されており、一例では接地電位に固定されている。埋込み絶縁膜40は、y軸方向(以下、縦方向という)の厚みが約3.0〜5.0μmであるのが望ましい。また、埋込み絶縁膜40の材料は、比誘電率が小さい材料が望ましい。半導体層50は、n型の不純物を低濃度に含んでおり、縦方向の厚みが約2.0μm以上、より好ましくは約2.5μm以上であるのが望ましい。なお、半導体層50の縦方向の厚みは、素子分離のための製造コストが増加するのを抑えるために、約5.0μm以下にするのが望ましい。半導体層50の抵抗率は、機械的強度が保たれるように、約1〜100mΩ・cmであるのが望ましい。
IGBT10は、半導体層50の表面上に設けられているコレクタ電極74(第1主電極の一例)とコレクタポリプレート電極78とLOCOS(Local Oxidation of Silicon)膜69とゲート電極84とエミッタ電極87(第2主電極の一例)を備えている。コレクタ電極74は、高電圧側配線に接続されている。高電圧側配線は、電源電圧の正極性側に接続されている。コレクタ電極74の材料は、一例ではアルミニウムである。コレクタポリプレート電極78は、コレクタ電極74とゲート電極84の間に設けられており、酸化シリコンの絶縁膜を介して半導体層50及びLOCOS膜69の表面に対向している。コレクタポリプレート電極78がLOCOS膜69の表面を被覆するx軸方向(以下、横方向という)の横幅は、約1〜5μmである。コレクタポリプレート電極78は、高電圧側配線に接続されている。コレクタポリプレート電極78の材料は、一例ではポリシリコンである。LOCOS膜69は、縦方向の厚みが約0.25〜0.5μmであるのが望ましい。LOCOS膜69の材料は、一例では酸化シリコンである。ゲート電極84は、コレクタポリプレート電極78とエミッタ電極87の間に設けられており、酸化シリコンのゲート絶縁膜82を介して半導体層50及びLOCOS膜69の表面に対向している。ゲート電極84がLOCOS膜69の表面を被覆する横方向の横幅は、約1〜5μmである。ゲート電極84の材料は、一例ではポリシリコンである。エミッタ電極87は、低電圧側配線に接続されている。エミッタ電極87の材料は、一例ではアルミニウムである。
IGBT10は、半導体層50内に形成されているコレクタ領域72とバッファ領域76と裏面部拡散領域62とn型中間部拡散領域64とp型中間部拡散領域66と表面部拡散領域68とエミッタ領域86とボディ領域88を備えている。ここで、本願明細書では、一方の主電極であるコレクタ電極74に電気的に接続されるコレクタ領域72と他方の主電極であるエミッタ電極87に電気的に接続されるボディ領域88の間の領域を電圧保持領域60と称する。電圧保持領域60は、LOCOS膜69の下方に位置する領域ということもできる。また、電圧保持領域60は、キャリアが流れる領域であり、ドリフト領域ということもできる。
コレクタ領域72は、イオン注入技術を利用して、半導体層50の表層部に形成されている。コレクタ領域72は、p型の不純物を高濃度に含んでおり、コレクタ電極74にオーミック接続されている。バッファ領域76は、イオン注入技術を利用して、半導体層50の表層部に形成されている。バッファ領域76は、コレクタ領域72を取囲んでおり、n型の不純物を含んでいる。
エミッタ領域86は、イオン注入技術を利用して、半導体層50の表層部に形成されている。エミッタ領域86は、n型の不純物を高濃度に含んでおり、エミッタ電極87にオーミック接続されている。ボディ領域88(第5領域の一例)は、イオン注入技術を利用して、半導体層50の表面から裏面に達するように形成されている。ボディ領域88は、コンタクトボディ領域88aとメインボディ領域88bを有しており、p型の不純物を含んでいる。コンタクトボディ領域88aは、エミッタ電極87にオーミック接続されている。メインボディ領域88bは、コンタクトボディ領域88aを介してエミッタ電極87に接続されている。
電圧保持領域60は、裏面部拡散領域62(第1領域の一例)とn型中間部拡散領域64(第2領域の一例)とp型中間部拡散領域66(第3領域の一例)と表面部拡散領域68(第4領域の一例)を備えており、これらの拡散領域はその順で積層している。
裏面部拡散領域62は、イオン注入技術を利用して、埋込み絶縁膜40と半導体層50の界面近傍に形成されている。裏面部拡散領域62は、イオン注入技術を利用して形成される際に、導入されるドーパント濃度のピーク位置(飛程位置ともいう)が埋込み絶縁膜40と半導体層50の界面に設定されるのが望ましい。好ましくは、ドーパント濃度のピーク位置が埋込み絶縁膜40と半導体層50の界面から約0.5μm以下、より好ましくは約0.2μm以下であるのが望ましい。裏面部拡散領域62は、n型の不純物を含んでおり、不純物濃度が異なる8つの部分領域62a〜62hで構成されている。部分領域62a〜62hの不純物濃度は、ボディ領域88側からコレクタ領域72側に向けて増加している。すなわち、符号62aで示される部分領域の不純物濃度が最も薄く、符号62hで示される部分領域の不純物濃度が最も濃い。ただし、符号62aで示される部分領域の不純物濃度は、表面部拡散領域68の不純物濃度よりも濃い。また、符号62hで示される部分領域の不純物濃度は、n型中間部拡散領域64の不純物濃度よりも薄い。一例では、符号62aで示される部分領域の不純物濃度が約1×1015〜1×1016であり、符号62hで示される部分領域の不純物濃度が約8×1015〜8×1015であるのが望ましい。
n型中間部拡散領域64は、イオン注入技術を利用して、裏面部拡散領域62上に形成されている。n型中間部拡散領域64は、一端がボディ領域88に接触しており、他端がバッファ領域76から離反している。n型中間部拡散領域64は、n型の不純物を含んでおり、横方向の不純物濃度は略一定である。一例では、n型中間部拡散領域64の不純物濃度は、約1×1016〜1×1017cm−3であるのが望ましい。
p型中間部拡散領域66は、イオン注入技術を利用して、n型中間部拡散領域64上に形成されている。p型中間部拡散領域66は、一端がボディ領域88に接触しており、他端がバッファ領域76から離反している。p型中間部拡散領域66は、p型の不純物を含んでおり、横方向の不純物濃度は略一定である。一例では、p型中間部拡散領域66の不純物濃度は、約1×1016〜1×1017cm−3であるのが望ましい。
p型中間部拡散領域66とn型中間部拡散領域64の製造工程では、製造コストを抑制するために、イオン注入用マスクを共通とすることができる。このため、p型中間部拡散領域66とn型中間部拡散領域64の形成位置は、平面視したときに共通している。
裏面部拡散領域62とn型中間部拡散領域64とp型中間部拡散領域66の合計の縦方向の厚みT60aは、薄い方が望ましい。合計の厚みT60aが薄いほど、後述するように、等電位線の屈曲位置が埋込み絶縁膜40と半導体層50の界面近傍に近くなる。なお、裏面部拡散領域62の縦方向の厚みはほぼ無視できるほどに薄いのが望ましい。n型中間部拡散領域64の縦方向の厚みは、約0.5μm以下、より好ましくは0.2μm以下であるのが望ましい。p型中間部拡散領域66の縦方向の厚みは、約0.5μm以下、より好ましくは0.2μm以下であるのが望ましい。
表面部拡散領域68は、他の拡散領域を形成した後の残部であり、p型中間部拡散領域66上に形成されている。表面部拡散領域68は、一端がボディ領域88に接触しており、他端がバッファ領域76に接触している。表面部拡散領域68は、n型の不純物を含んでおり、不純物濃度は約1×1015〜1×1016cm−3であるのが望ましい。表面部拡散領域68の縦方向の厚みT60bは、約1.0μm以上、より好ましくは約1.5μm以上であるのが望ましい。
次に、IGBT10の動作を説明する。ゲート電極84に数V程度の正電圧が印加されると、ゲート電極84が対向するメインボディ領域88bの表層部に反転層が形成され、IGBT10がオンする。IGBT10のオン状態では、エミッタ領域86から電圧保持領域60に電子が注入され、コレクタ領域72から電圧保持領域60に正孔が注入され、電圧保持領域60は伝導度変調される。
図2に、IGBT10の電力損失に対する半導体層50の厚みの影響を示す。横軸は、裏面部拡散領域62とn型中間部拡散領域64とp型中間部拡散領域66の合計の縦方向の厚みT60aに対する表面部拡散領域68の厚みT60bの比である。なお、図2では、裏面部拡散領域62の厚みがほぼ無視できるとし、n型中間部拡散領域64の厚みを0.5μmとし、p型中間部拡散領域66の厚みを0.5μmとし、合計の厚みT60aを1.0μmで固定としている。図2に示されるように、厚み比(T60b/T60a)が大きくなるほど、電力損失が低下することが分かる。これは、表面部拡散領域68の厚みT60bが増加することにより、伝導度変調により低抵抗化された表面部拡散領域68のドリフト抵抗が低下するからである。なお、図2に示されるように、厚み比(T60b/T60a)が1.5以上(半導体層50の厚みが2.5μm以上でもある)になると、電力損失の低下効果がほぼ飽和する。したがって、厚み比(T60b/T60a)を1.5以上にすることが肝要であることが分かる。
ゲート電極84が接地電位に切換わると、メインボディ領域88bの表層部の反転層が消失し、IGBT10はオフとなる。IGBT10のオフ状態では、電圧保持領域60が広い範囲に亘って空乏化される。
図3に、電圧保持領域60の一部を拡大した拡大要部断面図を示す。図3には、IGBT10がオフしたときの等電位線分布が重ねて示されている。図3に示されるように、IGBT10は、裏面部拡散領域62とn型中間部拡散領域64とp型中間部拡散領域66で構成される3層構造を備えている。このため、半導体層50の厚み方向に伸びる等電位線が、埋込み絶縁膜40と半導体層50の界面近傍において屈曲する。この等電位線が屈曲する領域は、厚み方向の電界強度が零になる領域である。通常、IGBT10に高電圧が加わると、埋込み絶縁膜40と半導体層50の界面近傍でブレークダウンが発生し、電子・正孔対が発生する。生成した電子は、コレクタ電極74に向けて縦方向に沿って移動する。IGBT10では、電界強度が零となる領域が存在しているので、電子の縦方向の移動距離D60は、埋込み絶縁膜40と半導体層50の界面から零領域までに制限される。この結果、IGBT10ではなだれ降伏の発生が抑えられている。
さらに、IGBT10は、電圧保持領域60の3層構造上に表面部拡散領域68を備えている。これにより、電圧保持領域60が厚く構成されているので、電圧保持領域60の熱容量が大きい。このため、静電気のような高い電圧がIGBT10に印加されたとしても、電圧保持領域60の温度が急激に上昇すること抑制されており、静電気による熱破壊が顕著に抑制される。
図4に、IGBT10のESD耐量に対する半導体層50の厚みの影響を示す。ESD耐量は、コレクタ電極74とエミッタ電極87の間に強制的に高電圧を印加したときに、IGBT10が熱破壊されるときの電圧値である。横軸は、裏面部拡散領域62とn型中間部拡散領域64とp型中間部拡散領域66の合計の縦方向の厚みT60aに対する表面部拡散領域68の厚みT60bの比である。なお、図4では、裏面部拡散領域62の厚みがほぼ無視できるとし、n型中間部拡散領域64の厚みを0.5μmとし、p型中間部拡散領域66の厚みを0.5μmとし、合計の厚みT60aを1.0μmで固定としている。図2に示されるように、厚み比(T60b/T60a)が大きくなるほど、ESD耐量が向上することが分かる。これは、表面部拡散領域68の厚みT60bが増加することにより、電圧保持領域60の熱容量が増加するからである。なお、図4に示されるように、厚み比(T60b/T60a)が1.0以上(半導体層50の厚みが1.0μm以上でもある)になると、ESD耐量の増加効果が飽和する。したがって、厚み比(T60b/T60a)を1.0以上にすることが肝要であることが分かる。
上記したように、IGBT10は、電圧保持領域60に、裏面部拡散領域62とn型中間部拡散領域64とp型中間部拡散領域66と表面部拡散領域68の4層構造を有することにより、電力損失が低減され、ESD耐量が大きく向上する。
IGBT10の電圧保持領域60に適用された技術は、例えば、図5のMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)11にも有用である。MOSFET11では、IGBT10のp型のコレクタ領域72がn型のドレイン領域172であり、そのドレイン領域172がドレイン電極174にオーミック接続している。また、IGBT10のエミッタ領域86がソース領域186であり、そのソース領域186がソース電極186にオーミック接続している。MOSFET11でも、4層構造を有することにより、電力損失が低減され、ESD耐量が大きく向上する。
さらに、IGBT10の電圧保持領域60に適用された技術は、例えば、図6のダイオード13にも有用である。ダイオード13では、IGBT10のp型のコレクタ領域72がn型のカソード領域272であり、そのカソード領域272がカソード電極274にオーミック接続している。また、IGBT10のエミッタ領域86とボディ領域88が、コンタクトアノード領域288aとメインアノード領域288bで構成されるアノード領域288であり、そのアノード領域288がアノード電極287に接続されている。ダイオード13でも、4層構造を有することにより、電力損失が低減され、ESD耐量が大きく向上する。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
20:SOI基板
30:支持基板
40:埋込み絶縁膜
50:半導体層
60:電圧保持領域
62:裏面部拡散領域
64:n型中間部拡散領域
66:p型中間部拡散領域
68:表面部拡散領域
72:コレクタ領域
74:コレクタ電極
86:エミッタ領域
87:エミッタ電極
88:ボディ領域

Claims (7)

  1. 支持基板と埋込み絶縁膜と半導体層が積層した積層基板に形成された半導体装置であって、
    前記半導体層の表面上に設けられている第1主電極と、
    前記半導体層の表面上に設けられており、前記第1主電極から絶縁されている第2主電極と、
    前記半導体層内に形成されており、前記第1主電極と前記第2主電極の間に加わる電圧を保持する電圧保持領域と、を備えており、
    前記電圧保持領域は、
    第1導電型の第1領域と、その第1領域上に設けられている第1導電型の第2領域と、その第2領域上に設けられている第2導電型の第3領域と、その第3領域上に設けられている第1導電型の第4領域を有しており、
    前記第1領域の不純物濃度は、横方向に沿って変化する半導体装置。
  2. 前記半導体層内に形成されており、前記第2主電極に接続される第2導電型の第5領域をさらに備えており、
    前記第3領域と前記第5領域が接している請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記第1領域の不純物濃度は、前記第5領域から離れる向きに増加する請求項2に記載の半導体装置。
  4. 前記第1領域の不純物濃度は、前記第2領域の不純物濃度よりも薄く、
    前記第4領域の不純物濃度は、前記第1領域の不純物濃度よりも薄い請求項1〜3のいずれか一項に記載の半導体装置。
  5. 前記第4領域の厚みは、前記第1領域と前記第2領域と前記第3領域の合計の厚みよりも厚い請求項1〜4のいずれか一項に記載の半導体装置。
  6. 前記第4領域の厚みは、前記第1領域と前記第2領域と前記第3領域の合計の厚みの1.5倍以上である請求項5に記載の半導体装置。
  7. バイポーラで動作することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の半導体装置。
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