JP2011145394A - 表示装置およびその駆動方法ならびに電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】ユニットスキャンにおいてスジ状の模様が発生するのを防止することの可能な表示装置およびその駆動方法ならびに電子機器を提供する。
【解決手段】電源線PSLが、複数の画素行を一つのユニットUとして、ユニットUごとに一つずつ設けられている。複数の走査線WSLを列方向にスキャンする際に、そのスキャンの方向が所定のタイミングで反転する。複数の電源線PSLのスキャン方向についても、複数の走査線WSLのスキャン方向を反転させるタイミングと同一のタイミングで、書込線WSLのスキャン方向と同一の方向に反転する。
【選択図】図3
【解決手段】電源線PSLが、複数の画素行を一つのユニットUとして、ユニットUごとに一つずつ設けられている。複数の走査線WSLを列方向にスキャンする際に、そのスキャンの方向が所定のタイミングで反転する。複数の電源線PSLのスキャン方向についても、複数の走査線WSLのスキャン方向を反転させるタイミングと同一のタイミングで、書込線WSLのスキャン方向と同一の方向に反転する。
【選択図】図3
Description
本発明は、画素ごとに配置した発光素子で画像を表示する表示装置およびその駆動方法に関する。また、本発明は、上記表示装置を備えた電子機器に関する。
近年、画像表示を行う表示装置の分野では、画素の発光素子として、流れる電流値に応じて発光輝度が変化する電流駆動型の光学素子、例えば有機EL(electro luminescence)素子を用いた表示装置が開発され、商品化が進められている。有機EL素子は、液晶素子などと異なり自発光素子である。そのため、有機EL素子を用いた表示装置(有機EL表示装置)では、光源(バックライト)が必要ないので、光源を必要とする液晶表示装置と比べて画像の視認性が高く、消費電力が低く、かつ素子の応答速度が速い。
有機EL表示装置では、液晶表示装置と同様、その駆動方式として単純(パッシブ)マトリクス方式とアクティブマトリクス方式とがある。前者は、構造が単純であるものの、大型かつ高精細の表示装置の実現が難しいなどの問題がある。そのため、現在では、アクティブマトリクス方式の開発が盛んに行なわれている。この方式は、画素ごとに配した発光素子に流れる電流を駆動トランジスタによって制御するものである。
一般に、駆動トランジスタの閾値電圧Vthや移動度μが経時的に変化したり、製造プロセスのばらつきによって閾値電圧Vthや移動度μが画素ごとに異なったりする場合がある。閾値電圧Vthや移動度μが画素ごとに異なる場合には、駆動トランジスタに流れる電流値が画素ごとにばらつくので、駆動トランジスタのゲートに同じ電圧を印加しても、有機EL素子の発光輝度がばらつき、画面の一様性(ユニフォーミティ)が損なわれる。そこで、閾値電圧Vthや移動度μの変動に対する補正機能を組み込んだ表示装置が開発されている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、アクティブマトリクス方式の表示装置では、信号線を駆動する水平駆動回路や、各画素を順次選択する書き込み走査回路、各画素に電力を供給する電源走査回路は、いずれも基本的にシフトレジスタ(図示せず)で構成されており、画素の各列または各行に対応して、1段ごとに信号出力部(図示せず)を備えている。そのため、画素の列および行の数が増えると、それに従って信号線やゲート線の本数が増え、シフトレジスタの出力段数もその分増加するので、表示装置の周辺回路の大型化を招いていた。
そこで、シフトレジスタの出力段を共用し、周辺回路の大型化を低減する方策が従来から行われている。例えば特許文献2では、信号線を複数の画素で共用化する方式が提案されている。この様にすれば、水平駆動回路内のシフトレジスタの出力段を複数の画素列で共用化でき、その分回路規模の縮小化、回路面積の縮小化、回路コストの低減化が可能になる。
特許文献2には、水平駆動回路内のシフトレジスタの出力段を複数の画素列で共用化することが記載されていたが、書き込み走査回路や電源走査回路においてもシフトレジスタの出力段の共用化を図ることは表示装置のコストパフォーマンスを高める上で重要である。特に、電源走査回路については、電流供給能力の安定化のため、信号出力部のサイズを大きくとる必要があるので、電源走査回路内のシフトレジスタの出力段を複数の画素行で共用化し、信号出力部の数を少なくすることにより、表示装置の低コスト化および小型化を効果的に実現することができる。
図13は、電源走査回路内の信号出力部が複数の画素行で共用化された表示装置の概略構成を表したものである。図13に記載の表示装置100では、電源線駆動回路140内の個々の信号出力部に電源線PSL(PSL1,PSL2,……)が一つずつ接続されており、個々の電源線PSL(PSL1,PSL2,……)に複数の画素行(図13では3行)に属する画素111が接続されている。一方、信号線駆動回路120内の個々の信号出力部に信号線DTL(DTL1,DTL2,……)が一つずつ接続されており、個々の信号線(DTL1,DTL2,……)に各行の画素111が一つずつ接続されている。また、書込線駆動回路130内の個々の信号出力部に書込線WSL(WSL1,WSL2,……)が一つずつ接続されており、個々の書込線WSL(WSL1,WSL2,……)に各列の画素111が一つずつ接続されている。
図14は、図13に記載の表示装置100における各種波形の一例を表したものである。図14には、電源線PSLに2種類の電圧(Vcc、Vss(<Vcc))が、書込線WSL1〜WSL6に2種類の電圧(Von、Voff(<Von))が印加されている様子が示されている。図14からわかるように、表示装置100では、複数の画素行(図14では3行)を一つのユニットとして、電源線PSL(PSL1,PSL2,……)から各画素112にユニットごとに共通のタイミングでVccとVssが印加される。
例えば、図14に示したように、同一ユニット内において、消光を開始した時(T1)から電源線PSLの電圧がVssからVccに上がる時(T2)までの時間がラインによって異なっている。時刻T1〜T2の期間では、駆動トランジスタに大きな逆バイアスが印加されており、同一ユニット内のラインごとに、駆動トランジスタに大きな逆バイアスが印加されている時間が異なっている。ここで、駆動トランジスタは、継続的に順バイアスを印加すると閾値電圧Vthがエンハンス方向にシフトし、継続的に逆バイアスを印加すると閾値電圧Vthがデフレ方向にシフトするという性質を有している。そのため、図14に示したように、同一ユニット内のラインごとに逆バイアス時間が異なる駆動を行った場合に、各画素111を長時間駆動して、駆動トランジスタに長時間、順バイアスを印加し続けたときには、各ユニットの初段では、各ユニットの後段と比べて、駆動トランジスタの閾値電圧Vthがデフレ方向にシフトしてしまう。その結果、一のユニットに含まれるライン数が多すぎると、同一ユニットにおいて、最初のラインの輝度が最後のラインの輝度よりも明るくなってしまい、隣接するユニット間にスジ状の模様が発生してしまうという問題があった。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、ユニットスキャンにおいてスジ状の模様が発生するのを防止することの可能な表示装置およびその駆動方法ならびに電子機器を提供することにある。
本発明の表示装置は、行状に配置された複数の走査線および複数の電源線と、列状に配置された複数の信号線と、行列状に配置された複数の画素とを含む表示部を備えると共に、各画素を駆動する駆動部を備えたものである。複数の電源線は、複数の画素行を1つのユニットとして、ユニットごとに1つずつ設けられており、複数の走査線は、ユニットごとに複数ずつ設けられている。駆動部は、各信号線に所定の信号を書き込むと共に各ユニット内の複数の走査線を列方向にスキャンする際に、そのスキャンの方向を所定のタイミングで反転させるようになっている。
本発明の電子機器は、上記表示装置を備えたものである。
本発明の表示装置の駆動方法は、以下の構成を備えた表示装置において、各信号線に所定の信号を書き込むと共に各ユニット内の複数の走査線を列方向にスキャンする際に、そのスキャンの方向を所定のタイミングで反転させるステップを含むものである。
上記駆動方法が用いられる表示装置は、行状に配置された複数の走査線および複数の電源線と、列状に配置された複数の信号線と、行列状に配置された複数の画素とを含む表示部を備えると共に、各画素を駆動する駆動部を備えたものである。複数の電源線は、複数の画素行を1つのユニットとして、ユニットごとに1つずつ設けられており、複数の走査線は、ユニットごとに複数ずつ設けられている。
本発明の表示装置およびその駆動方法ならびに電子機器では、各信号線に所定の信号を書き込むと共に各ユニット内の複数の走査線を列方向にスキャンする際に、そのスキャンの方向が所定のタイミングで反転する。これにより、例えば、逆バイアス時間の相対的に短いラインが、スキャン方向が反転するたびに、各ユニットの初段側のラインになったり、各ユニットの後段側のラインになったりするので、逆バイアス時間の相対的に短いラインが各ユニット内の特定のラインに固定され続けることがない。
本発明の表示装置およびその駆動方法ならびに電子機器によれば、各ユニット内の複数の走査線のスキャン方向を所定のタイミングで反転させることにより、例えば、逆バイアス時間の相対的に短いラインが各ユニット内の特定のラインに固定され続けることがないようにした。これにより、特定のラインの駆動トランジスタの閾値電圧だけがデフレ方向にシフトすることがなくなる。その結果、ユニットスキャンにおいてスジ状の模様が発生するのを防止することができる。
以下、発明を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.実施の形態(図1〜図6)
2.モジュールおよび適用例(図7〜図12)
3.従来例(図13、図14)
1.実施の形態(図1〜図6)
2.モジュールおよび適用例(図7〜図12)
3.従来例(図13、図14)
<実施の形態>
図1は、本発明の一実施の形態に係る表示装置1の全体構成の一例を表したものである。この表示装置1は、例えば、表示パネル10(表示部)と、駆動回路20(駆動部)とを備えている。
図1は、本発明の一実施の形態に係る表示装置1の全体構成の一例を表したものである。この表示装置1は、例えば、表示パネル10(表示部)と、駆動回路20(駆動部)とを備えている。
(表示パネル10)
表示パネル10は、発光色の互いに異なる3種類の有機EL素子11R,11G,11B(発光素子)が2次元配置された表示領域10Aを有している。表示領域10Aとは、有機EL素子11R,11G,11Bから発せられる光を利用して映像を表示する領域である。有機EL素子11Rは赤色光を発する有機EL素子であり、有機EL素子11Gは緑色光を発する有機EL素子であり、有機EL素子11Bは青色光を発する有機EL素子である。なお、以下では、有機EL素子11R,11G,11Bの総称として有機EL素子11を適宜、用いるものとする。
表示パネル10は、発光色の互いに異なる3種類の有機EL素子11R,11G,11B(発光素子)が2次元配置された表示領域10Aを有している。表示領域10Aとは、有機EL素子11R,11G,11Bから発せられる光を利用して映像を表示する領域である。有機EL素子11Rは赤色光を発する有機EL素子であり、有機EL素子11Gは緑色光を発する有機EL素子であり、有機EL素子11Bは青色光を発する有機EL素子である。なお、以下では、有機EL素子11R,11G,11Bの総称として有機EL素子11を適宜、用いるものとする。
(表示領域10A)
図2は、表示領域10A内の回路構成の一例を表したものである。表示領域10A内には、複数の画素回路12が個々の有機EL素子11と対となって2次元配置されている。なお、本実施の形態では、一対の有機EL素子11および画素回路12が1つの画素13を構成している。より詳細には、図1に示したように、一対の有機EL素子11Rおよび画素回路12が1つの画素13R(赤色用の画素)を構成し、一対の有機EL素子11Gおよび画素回路12が1つの画素13G(緑色用の画素)を構成し、一対の有機EL素子11Bおよび画素回路12が1つの画素13B(青色用の画素)を構成している。さらに、互いに隣り合う3つの画素13R,13G,13Bが1つの表示画素14を構成している。
図2は、表示領域10A内の回路構成の一例を表したものである。表示領域10A内には、複数の画素回路12が個々の有機EL素子11と対となって2次元配置されている。なお、本実施の形態では、一対の有機EL素子11および画素回路12が1つの画素13を構成している。より詳細には、図1に示したように、一対の有機EL素子11Rおよび画素回路12が1つの画素13R(赤色用の画素)を構成し、一対の有機EL素子11Gおよび画素回路12が1つの画素13G(緑色用の画素)を構成し、一対の有機EL素子11Bおよび画素回路12が1つの画素13B(青色用の画素)を構成している。さらに、互いに隣り合う3つの画素13R,13G,13Bが1つの表示画素14を構成している。
各画素回路12は、例えば、有機EL素子11に流れる電流を制御する駆動トランジスタTr1と、信号線DTLの電圧を駆動トランジスタTr1に書き込む書き込みトランジスタTr2と、保持容量Csとによって構成されたものであり、2Tr1Cの回路構成となっている。駆動トランジスタTr1および書き込みトランジスタTr2は、例えば、nチャネルMOS型の薄膜トランジスタ(TFT(Thin Film Transistor))により形成されている。駆動トランジスタTr1または書き込みトランジスタTr2は、例えば、pチャネルMOS型のTFTであってもよい。
表示領域10Aにおいて、複数の書込線WSL(走査線)が行状に配置され、複数の信号線DTLが列状に配置されている。表示領域10Aには、さらに、複数の電源線PSL(電源電圧の供給される部材)が書込線WSLに沿って行状に配置されている。各信号線DTLと各走査線WSLとの交差点近傍には、有機EL素子11が1つずつ設けられている。各信号線DTLは、後述の信号線駆動回路23の出力端(図示せず)と、書き込みトランジスタTr2のドレイン電極およびソース電極のいずれか一方(図示せず)に接続されている。各走査線WSLは、後述の書込線駆動回路24の出力端(図示せず)と、書き込みトランジスタTr2のゲート電極(図示せず)に接続されている。各電源線PSLは、後述の電源線駆動回路25の出力端(図示せず)と、駆動トランジスタTr1のドレイン電極およびソース電極のいずれか一方(図示せず)に接続されている。書き込みトランジスタTr2のドレイン電極およびソース電極のうち信号線DTLに非接続の方(図示せず)は、駆動トランジスタTr1のゲート電極(図示せず)と、保持容量Csの一端に接続されている。駆動トランジスタTr1のドレイン電極およびソース電極のうち電源線PSLに非接続の方(図示せず)と保持容量Csの他端とが、有機EL素子11のアノード電極(図示せず)に接続されている。有機EL素子11のカソード電極(図示せず)は、例えば、グラウンド線GNDに接続されている。
電源線PSLは、図3に示したように、複数の画素行を一つのユニットUとして、ユニットUごとに一つずつ設けられている。なお、図3には、ユニットUが5つ設けられている場合が例示されているが、ユニット数はそれに限られるものではない。また、図3では、5つのユニットUおよび電源線PSLに対して、上から下に向かうにつれて、1つずつ増えるサフィックスが付与されている。
なお、後述するように、電源線駆動回路25における電源線PSLの走査方向は、常に、ユニットUのサフィックスの増加方向(上から下に向かう方向)と同一方向であるとは限らない。あるときは、電源線PSLの走査方向が、ユニットUのサフィックスの増加方向(上から下に向かう方向)と同一方向となるが、あるときは、電源線PSLの走査方向が、ユニットUのサフィックスの減少方向(下から上に向かう方向)と同一方向となる。従って、前者の場合には、ユニットU1は走査方向の初回ユニットに相当し、ユニットU5は走査方向の最終ユニットに相当する。一方、後者の場合には、ユニットU1は走査方向の最終ユニットに相当し、ユニットU5は走査方向の初回ユニットに相当する。
また、後述するように、書込線駆動回路24における各ユニットU内の書込線WSLの走査方向は、常に、ユニットUのサフィックスの増加方向(上から下に向かう方向)と同一方向であるとは限らない。例えば、電源線PSLの走査方向が、ユニットUのサフィックスの増加方向(上から下に向かう方向)と同一方向である場合には、各ユニットU内の書込線WSLの走査方向も、ユニットUのサフィックスの増加方向(上から下に向かう方向)と同一方向となる。一方、電源線PSLの走査方向が、ユニットUのサフィックスの減少方向(下から上に向かう方向)と同一方向である場合には、各ユニットU内の書込線WSLの走査方向も、ユニットUのサフィックスの減少方向(下から上に向かう方向)と同一方向となる。
(駆動回路20)
次に、駆動回路20内の各回路について、図1を参照して説明する。駆動回路20は、タイミング生成回路21、映像信号処理回路22、信号線駆動回路23、書込線駆動回路24、および電源線駆動回路25を有している。
次に、駆動回路20内の各回路について、図1を参照して説明する。駆動回路20は、タイミング生成回路21、映像信号処理回路22、信号線駆動回路23、書込線駆動回路24、および電源線駆動回路25を有している。
タイミング生成回路21は、映像信号処理回路22、信号線駆動回路23、書込線駆動回路24、および電源線駆動回路25が連動して動作するように制御するものである。タイミング生成回路21は、例えば、外部から入力された同期信号20Bに応じて(同期して)、上述した各回路に対して制御信号21Aを出力するようになっている。
映像信号処理回路22は、外部から入力された映像信号20Aに対して所定の補正を行うと共に、補正した後の映像信号22Aを信号線駆動回路23に出力するようになっている。所定の補正としては、例えば、ガンマ補正や、オーバードライブ補正などが挙げられる。
信号線駆動回路23は、制御信号21Aの入力に応じて(同期して)、映像信号処理回路22から入力された映像信号22A(信号電圧Vsig)を各信号線DTLに印加して、選択対象の画素13に書き込むものである。なお、書き込みとは、駆動トランジスタTr1のゲートに所定の電圧を印加することを指している。
信号線駆動回路23は、例えばシフトレジスタ(図示せず)によって構成されており、画素13の各列に対応して、1段ごとに信号出力部(図示せず)を備えている。この信号線駆動回路23は、制御信号21Aの入力に応じて(同期して)、各信号線DTLに対して、3種類の電圧(Vers、Vofs、Vsig)を出力可能となっている。具体的には、信号線駆動回路23は、各画素13に接続された信号線DTLを介して、書込線駆動回路24により選択された画素13へ3種類の電圧(Vers、Vofs、Vsig)を順番に供給するようになっている。
ここで、VofsはVersよりも低い電圧値(固定値)となっている。また、Vsigは、映像信号22Aに対応する電圧値となっている。Vsigの最小電圧はVofsよりも低い電圧値となっており、Vsigの最大電圧はVofsよりも高い電圧値となっている。
書込線駆動回路24は、例えばシフトレジスタ(図示せず)によって構成されており、画素13の各行に対応して、1段ごとに信号出力部(図示せず)を備えている。この書込線駆動回路24は、制御信号21Aの入力に応じて(同期して)、各書込線WSLに対して、3種類の電圧(Von、Voff1、Voff2)を出力可能となっている。具体的には、書込線駆動回路24は、各画素13に接続された書込線WSLを介して、駆動対象の画素13へ3種類の電圧(Von、Voff1、Voff2)を供給し、書き込みトランジスタTr2を制御するようになっている。
ここで、電圧Vonは、書き込みトランジスタTr2のオン電圧以上の値となっている。Vonは、後述の消光時や閾値補正時に、書込線駆動回路24から出力される電圧値である。Voff1、Voff2は、書き込みトランジスタTr2のオン電圧よりも低い値となっており、かつ、Vonよりも低い値となっている。Voff2は、Voff1よりも低い電圧値となっている。
書込線駆動回路24は、各ユニットU内の複数の書込線WSLを、上から下に向かう方向にスキャンするか、またはその逆に、下から上に向かう方向にスキャンするようになっている。書込線駆動回路24は、複数の走査線WSLを列方向にスキャンする際に、そのスキャンの方向を所定のタイミングで反転させることが可能となっている。書込線駆動回路24は、例えば、(1)表示装置1における画像表示を切り替えたとき、(2)表示装置1における画像表示をオン、オフしたとき、または(3)表示装置1の電源をオン、オフしたときに、スキャンの方向を反転させるようになっている。
電源線駆動回路25は、例えばシフトレジスタ(図示せず)によって構成されており、各ユニット(U1〜U5)に対応して、各ユニット(U1〜U5)に含まれる行数と等しい数の段ごとに信号出力部(図示せず)を備えている。つまり、本実施の形態では、電源線駆動回路25内のシフトレジスタの出力段がユニット(U1〜U5)ごとに共用化されており、ユニットスキャン方式が採られている。そのため、各画素列に対応して1段ごとに信号出力部を設けた場合と比べて、電源線駆動回路25内の信号出力部の数が少ない。
電源線駆動回路25は、制御信号21Aの入力に応じて(同期して)、2種類の電圧(Vss、Vcc)を出力可能となっている。具体的には、電源線駆動回路25は、各画素13に接続された電源線PSLを介して、駆動対象の画素13へ2種類の電圧(Vss、Vcc)を供給し、有機EL素子11の発光および消光を制御するようになっている。
ここで、Vssは、有機EL素子11の閾値電圧Velと、有機EL素子11のカソードの電圧Vcaとを足し合わせた電圧(Vel+Vca)よりも低い電圧値である。また、Vccは、電圧(Vel+Vca)以上の電圧値である。
電源線駆動回路25は、書込線駆動回路24と同様、複数の電源線PSLを、上から下に向かう方向にスキャンするか、またはその逆に、下から上に向かう方向にスキャンするようになっている。電源線駆動回路25は、複数の電源線PSLを列方向にスキャンする際に、そのスキャンの方向を所定のタイミングで反転させることが可能となっている。電源線駆動回路25は、例えば、各ユニットU内の複数の走査線WSLのスキャン方向を反転させるタイミングと同一のタイミングで、複数の電源線PSLのスキャン方向を、書込線WSLのスキャン方向と同一の方向に反転させるようになっている。
次に、本実施の形態の表示装置1の動作(消光から発光までの動作)の一例について説明する。本実施の形態では、駆動トランジスタTr1の閾値電圧Vthや移動度μが経時変化したりしても、それらの影響を受けることなく、有機EL素子11の発光輝度を一定に保つようにするために、閾値電圧Vthや移動度μの変動に対する補正動作が組み込まれている。
図5は、表示装置1の一の画素13に印加される電圧波形の一例を表したものである。具体的には、電源線PSLに2種類の電圧(Vss、Vcc)が、信号線DTLに3種類の電圧(Vsig、Vers、Vofs)が、書込線WSLに3種類の電圧(Von、Voff1、Voff2)が印加されている様子が示されている。さらに、図5には、電源線PSL、信号線DTLおよび書込線WSLへの電圧印加に応じて、駆動トランジスタTr1のゲート電圧Vgおよびソース電圧Vsが時々刻々変化している様子が示されている。なお、上記したVelは、有機EL素子11の閾値電圧である。
(消光期間)
まず、有機EL素子11の消光を行う。具体的には、電源線PSLの電圧がVcc1となっており、かつ信号線DTLの電圧がVersとなっている時に、書込線駆動回路24が書込線WSLの電圧をVoff1からVonに上げ(T1)、駆動トランジスタTr1のゲートを信号線DTLに接続する。すると、駆動トランジスタTr1のゲート電圧Vgが下がり始め、保持容量Csを介したカップリングにより駆動トランジスタTr1のソース電圧Vsも下がり始める。その後、ゲート電圧VgがVersとなり、ソース電圧VsがVel+Vca(Vcaは有機EL素子11のカソード電圧)となり、有機EL素子11が消光したときに書込線駆動回路24が書込線WSLの電圧をVonからVoff2に下げ、駆動トランジスタTr1のゲートをフローティングにする(T2)。
まず、有機EL素子11の消光を行う。具体的には、電源線PSLの電圧がVcc1となっており、かつ信号線DTLの電圧がVersとなっている時に、書込線駆動回路24が書込線WSLの電圧をVoff1からVonに上げ(T1)、駆動トランジスタTr1のゲートを信号線DTLに接続する。すると、駆動トランジスタTr1のゲート電圧Vgが下がり始め、保持容量Csを介したカップリングにより駆動トランジスタTr1のソース電圧Vsも下がり始める。その後、ゲート電圧VgがVersとなり、ソース電圧VsがVel+Vca(Vcaは有機EL素子11のカソード電圧)となり、有機EL素子11が消光したときに書込線駆動回路24が書込線WSLの電圧をVonからVoff2に下げ、駆動トランジスタTr1のゲートをフローティングにする(T2)。
(閾値補正準備期間)
次に、閾値補正の準備を行う。具体的には、書込線WSLの電圧がVoff2となっている時に、電源線駆動回路25が電源線PSLの電圧をVccからVssに下げる(T3)。すると、駆動トランジスタTr1の電源線PSL側がソースとなって駆動トランジスタTr1のドレイン−ソース間に電流Idが流れ、ゲート電圧VgがVss+Vthとなったところで、電流Idが止まる。このとき、ソース電圧VsがVel+Vca−(Vers−(Vss+Vth)となっており、電位差VgsがVthよりも小さくなっている。
次に、閾値補正の準備を行う。具体的には、書込線WSLの電圧がVoff2となっている時に、電源線駆動回路25が電源線PSLの電圧をVccからVssに下げる(T3)。すると、駆動トランジスタTr1の電源線PSL側がソースとなって駆動トランジスタTr1のドレイン−ソース間に電流Idが流れ、ゲート電圧VgがVss+Vthとなったところで、電流Idが止まる。このとき、ソース電圧VsがVel+Vca−(Vers−(Vss+Vth)となっており、電位差VgsがVthよりも小さくなっている。
続いて、電源線駆動回路25が電源線PSLの電圧をVssからVccに上げる(T4)。すると、駆動トランジスタTr1のドレイン−ソース間に電流Idが流れ、ゲート電圧Vgおよびソース電圧Vsが、駆動トランジスタTr1のゲート−ドレイン間の寄生容量と、保持容量Csとの容量結合によって上昇する。このとき、電位差Vgsは依然としてVthよりも小さくなっている。
(最初の閾値補正期間)
次に、閾値補正を行う。具体的には、電源線PSLの電圧がVccとなっており、かつ信号線DTLの電圧がVofs(波高値の固定された閾値補正信号)となっている時に、書込線駆動回路24が書込線WSLの電圧をVoff2からVonに上げて、書込線WSLに選択パルスを印加する(T5)。すると、駆動トランジスタTr1のドレイン−ソース間に電流Idが流れ、ゲート電圧Vgおよびソース電圧Vsが、駆動トランジスタTr1のゲート−ドレイン間の寄生容量と、保持容量Csとの容量結合によって上昇する。ここで、保持容量Csが有機EL素子11の素子容量よりも極めて小さく、ソース電圧Vsの上昇量がゲート電圧Vgの上昇量よりも十分に小さいので、電位差Vgsが大きくなる。そして、電位差VgsがVthよりも大きくなった段階で、書込線駆動回路24が書込線WSLの電圧をVonからVoff1に下げる(T6)。すると、駆動トランジスタTr1のゲートがフローティングとなり、閾値補正が一旦停止する。
次に、閾値補正を行う。具体的には、電源線PSLの電圧がVccとなっており、かつ信号線DTLの電圧がVofs(波高値の固定された閾値補正信号)となっている時に、書込線駆動回路24が書込線WSLの電圧をVoff2からVonに上げて、書込線WSLに選択パルスを印加する(T5)。すると、駆動トランジスタTr1のドレイン−ソース間に電流Idが流れ、ゲート電圧Vgおよびソース電圧Vsが、駆動トランジスタTr1のゲート−ドレイン間の寄生容量と、保持容量Csとの容量結合によって上昇する。ここで、保持容量Csが有機EL素子11の素子容量よりも極めて小さく、ソース電圧Vsの上昇量がゲート電圧Vgの上昇量よりも十分に小さいので、電位差Vgsが大きくなる。そして、電位差VgsがVthよりも大きくなった段階で、書込線駆動回路24が書込線WSLの電圧をVonからVoff1に下げる(T6)。すると、駆動トランジスタTr1のゲートがフローティングとなり、閾値補正が一旦停止する。
(最初の閾値補正休止期間)
閾値補正が休止している期間中は、例えば、先の閾値補正を行った行(画素)とは異なる他の行(画素)において、信号線DTLの電圧のサンプリングが行われる。なお、このとき、先の閾値補正を行った行(画素)において、ソース電圧VsがVofs−Vthよりも低いので、閾値補正休止期間中にも、先の閾値補正を行った行(画素)において、駆動トランジスタTr1のドレイン−ソース間に電流Idが流れ、ソース電圧Vsが上昇し、保持容量Csを介したカップリングによりゲート電圧Vgも上昇する。
閾値補正が休止している期間中は、例えば、先の閾値補正を行った行(画素)とは異なる他の行(画素)において、信号線DTLの電圧のサンプリングが行われる。なお、このとき、先の閾値補正を行った行(画素)において、ソース電圧VsがVofs−Vthよりも低いので、閾値補正休止期間中にも、先の閾値補正を行った行(画素)において、駆動トランジスタTr1のドレイン−ソース間に電流Idが流れ、ソース電圧Vsが上昇し、保持容量Csを介したカップリングによりゲート電圧Vgも上昇する。
(2回目の閾値補正期間)
閾値補正休止期間が終了した後、閾値補正を再び行う。具体的には、信号線DTLの電圧がVofsとなっており、閾値補正が可能となっている時に、書込線駆動回路24が書込線WSLの電圧をVoff1からVonに上げ(T5)、駆動トランジスタTr1のゲートを信号線DTLに接続する。このとき、ソース電圧VsがVofs−Vthよりも低い場合(閾値補正がまだ完了していない場合)には、駆動トランジスタTr1がカットオフするまで(電位差VgsがVthになるまで)、駆動トランジスタTr1のドレイン−ソース間に電流Idが流れる。その後、信号線駆動回路23が信号線DTLの電圧をVofsからVsigに切り替える前に、書込線駆動回路24が書込線WSLの電圧をVonからVoff1に下げる(T6)。すると、駆動トランジスタTr1のゲートがフローティングとなるので、電位差Vgsを信号線DTLの電圧の大きさに拘わらず一定に維持することができる。
閾値補正休止期間が終了した後、閾値補正を再び行う。具体的には、信号線DTLの電圧がVofsとなっており、閾値補正が可能となっている時に、書込線駆動回路24が書込線WSLの電圧をVoff1からVonに上げ(T5)、駆動トランジスタTr1のゲートを信号線DTLに接続する。このとき、ソース電圧VsがVofs−Vthよりも低い場合(閾値補正がまだ完了していない場合)には、駆動トランジスタTr1がカットオフするまで(電位差VgsがVthになるまで)、駆動トランジスタTr1のドレイン−ソース間に電流Idが流れる。その後、信号線駆動回路23が信号線DTLの電圧をVofsからVsigに切り替える前に、書込線駆動回路24が書込線WSLの電圧をVonからVoff1に下げる(T6)。すると、駆動トランジスタTr1のゲートがフローティングとなるので、電位差Vgsを信号線DTLの電圧の大きさに拘わらず一定に維持することができる。
なお、この閾値補正期間において、保持容量CsがVthに充電され、電位差VgsがVthとなった場合には、閾値補正を終了するが、電位差VgsがVthにまで到達しなかった場合には、電位差VgsがVthに到達するまで、閾値補正と、閾値補正休止とを繰り返し実行する。
(書き込み・μ補正期間)
閾値補正休止期間が終了した後、書き込みとμ補正を行う。具体的には、信号線DTLの電圧がVsigとなっている間に、書込線駆動回路24が書込線WSLの電圧をVoff1からVonに上げ(T7)、駆動トランジスタTr1のゲートを信号線DTLに接続する。すると、駆動トランジスタTr1のゲートの電圧がVsigとなる。このとき、有機EL素子11のアノードの電圧はこの段階ではまだ有機EL素子11の閾値電圧Velよりも小さく、有機EL素子11はカットオフしている。そのため、電流Idは有機EL素子11の素子容量に流れ、素子容量が充電されるので、ソース電圧VsがΔVだけ上昇し、やがて電位差VgsがVsig+Vth−ΔVとなる。このようにして、書き込みと同時にμ補正が行われる。
閾値補正休止期間が終了した後、書き込みとμ補正を行う。具体的には、信号線DTLの電圧がVsigとなっている間に、書込線駆動回路24が書込線WSLの電圧をVoff1からVonに上げ(T7)、駆動トランジスタTr1のゲートを信号線DTLに接続する。すると、駆動トランジスタTr1のゲートの電圧がVsigとなる。このとき、有機EL素子11のアノードの電圧はこの段階ではまだ有機EL素子11の閾値電圧Velよりも小さく、有機EL素子11はカットオフしている。そのため、電流Idは有機EL素子11の素子容量に流れ、素子容量が充電されるので、ソース電圧VsがΔVだけ上昇し、やがて電位差VgsがVsig+Vth−ΔVとなる。このようにして、書き込みと同時にμ補正が行われる。
(発光)
最後に、書込線駆動回路24が書込線WSLの電圧をVonからVoff1に下げる(T8)。すると、駆動トランジスタTr1のゲートがフローティングとなり、駆動トランジスタTr1のドレイン−ソース間に電流Idが流れ、ソース電圧Vsが上昇する。その結果、有機EL素子11が所望の輝度で発光する。
最後に、書込線駆動回路24が書込線WSLの電圧をVonからVoff1に下げる(T8)。すると、駆動トランジスタTr1のゲートがフローティングとなり、駆動トランジスタTr1のドレイン−ソース間に電流Idが流れ、ソース電圧Vsが上昇する。その結果、有機EL素子11が所望の輝度で発光する。
図5、図6は、表示装置1における各ユニットUに印加される各種波形の一例を表したものである。図5には、電源線PSL1,PSL2に2種類の電圧(Vss、Vcc)が印加されるとともに、書込線WSL1〜WSL6に3種類の電圧(Von、Voff1、Voff2)が印加されている様子が示されている。図6には、電源線PSL4,PSL5に2種類の電圧(Vss、Vcc)が印加されるとともに、書込線WSL10〜WSL15に3種類の電圧(Von、Voff1、Voff2)が印加されている様子が示されている。
本実施の形態の表示装置1では、書込線駆動回路24は、複数の走査線WSLを列方向にスキャンする際に、そのスキャンの方向を、上述した所定のタイミングで反転させる。さらに、電源線駆動回路25は、複数の走査線WSLのスキャン方向を反転させるタイミングと同一のタイミングで、複数の電源線PSLのスキャン方向を、書込線WSLのスキャン方向と同一の方向に反転させる。具体的には、書込線駆動回路24および電源線駆動回路25は、あるときに、例えば、図5に示したように、複数の書込線WSLおよび複数の電源線PSLを、上から下に向かう方向にスキャンするが、上述した所定のタイミングを経過したときから、例えば、図6に示したように、複数の書込線WSLおよび複数の電源線PSLを、下から上に向かう方向にスキャンする。
本実施の形態の表示装置1では、上記のようにして、各画素13において画素回路12がオンオフ制御され、各画素13の有機EL素子11に駆動電流が注入されることにより、正孔と電子とが再結合して発光が起こり、その光が外部に取り出される。その結果、表示パネル10の表示領域10Aにおいて画像が表示される。
ところで、例えば、図13に示したような従来の表示装置100におけるユニットスキャン方式では、例えば、図14に示したように、同一ユニット内において、消光を開始した時(T1)から電源線PSLの電圧がVssからVccに上がる時(T2)までの時間がラインによって異なっている。時刻T1〜T2の期間では、駆動トランジスタTr1に大きな逆バイアスが印加されており、同一ユニット内のラインごとに、駆動トランジスタTr1に大きな逆バイアスが印加されている時間が異なっている。ここで、駆動トランジスタTr1は、継続的に順バイアスを印加すると閾値電圧Vthがエンハンス方向にシフトし、継続的に逆バイアスを印加すると閾値電圧Vthがデフレ方向にシフトするという性質を有している。そのため、図14に示したように、同一ユニット内のラインごとに逆バイアス時間が異なる駆動を行った場合に、各画素111を長時間駆動して、駆動トランジスタTr1に長時間、順バイアスを印加し続けたときには、各ユニットの初段では、各ユニットの後段と比べて、駆動トランジスタTr1の閾値電圧Vthがデフレ方向にシフトしてしまう。その結果、一のユニットに含まれるライン数が多すぎると、同一ユニットにおいて、最初のラインの輝度が最後のラインの輝度よりも明るくなってしまい、隣接するユニット間にスジ状の模様が発生してしまうという問題があった。
一方、本実施の形態の表示装置1では、各ユニットU内の複数の走査線WSLを列方向にスキャンする際に、そのスキャンの方向が所定のタイミングで反転する。複数の電源線PSLのスキャン方向についても、各ユニットU内の複数の走査線WSLのスキャン方向を反転させるタイミングと同一のタイミングで、書込線WSLのスキャン方向と同一の方向に反転する。これにより、例えば、逆バイアス時間の相対的に短いラインが、スキャン方向が反転するたびに、各ユニットUの初段側のラインになったり、各ユニットUの後段側のラインになったりするので、逆バイアス時間の相対的に短いラインが各ユニットU内の特定のラインに固定され続けることがない。その結果、特定のラインの駆動トランジスタTr1の閾値電圧だけがデフレ方向にシフトすることがなくなる。その結果、ユニットスキャンにおいてスジ状の模様が発生するのを防止することができる。
<モジュールおよび適用例>
以下、上記実施の形態で説明した表示装置1の適用例について説明する。上記実施の形態の表示装置1は、テレビジョン装置、デジタルカメラ、ノート型パーソナルコンピュータ、携帯電話等の携帯端末装置あるいはビデオカメラなど、外部から入力された映像信号あるいは内部で生成した映像信号を、画像あるいは映像として表示するあらゆる分野の電子機器の表示装置に適用することが可能である。
以下、上記実施の形態で説明した表示装置1の適用例について説明する。上記実施の形態の表示装置1は、テレビジョン装置、デジタルカメラ、ノート型パーソナルコンピュータ、携帯電話等の携帯端末装置あるいはビデオカメラなど、外部から入力された映像信号あるいは内部で生成した映像信号を、画像あるいは映像として表示するあらゆる分野の電子機器の表示装置に適用することが可能である。
(モジュール)
上記実施の形態の表示装置1は、例えば、図7に示したようなモジュールとして、後述する適用例1〜5などの種々の電子機器に組み込まれる。このモジュールは、例えば、基板31の一辺に、表示領域10Aを封止する封止用基板32から露出した領域210を設け、この露出した領域210に駆動回路20の配線を延長して外部接続端子(図示せず)を形成したものである。外部接続端子には、信号の入出力のためのフレキシブルプリント配線基板(FPC;Flexible Printed Circuit)220が設けられていてもよい。
上記実施の形態の表示装置1は、例えば、図7に示したようなモジュールとして、後述する適用例1〜5などの種々の電子機器に組み込まれる。このモジュールは、例えば、基板31の一辺に、表示領域10Aを封止する封止用基板32から露出した領域210を設け、この露出した領域210に駆動回路20の配線を延長して外部接続端子(図示せず)を形成したものである。外部接続端子には、信号の入出力のためのフレキシブルプリント配線基板(FPC;Flexible Printed Circuit)220が設けられていてもよい。
(適用例1)
図8は、上記実施の形態の表示装置1が適用されるテレビジョン装置の外観を表したものである。このテレビジョン装置は、例えば、フロントパネル310およびフィルターガラス320を含む映像表示画面部300を有しており、この映像表示画面部300は、上記実施の形態に係る表示装置1により構成されている。
図8は、上記実施の形態の表示装置1が適用されるテレビジョン装置の外観を表したものである。このテレビジョン装置は、例えば、フロントパネル310およびフィルターガラス320を含む映像表示画面部300を有しており、この映像表示画面部300は、上記実施の形態に係る表示装置1により構成されている。
(適用例2)
図9は、上記実施の形態の表示装置1が適用されるデジタルカメラの外観を表したものである。このデジタルカメラは、例えば、フラッシュ用の発光部410、表示部420、メニュースイッチ430およびシャッターボタン440を有しており、その表示部420は、上記実施の形態に係る表示装置1により構成されている。
図9は、上記実施の形態の表示装置1が適用されるデジタルカメラの外観を表したものである。このデジタルカメラは、例えば、フラッシュ用の発光部410、表示部420、メニュースイッチ430およびシャッターボタン440を有しており、その表示部420は、上記実施の形態に係る表示装置1により構成されている。
(適用例3)
図10は、上記実施の形態の表示装置1が適用されるノート型パーソナルコンピュータの外観を表したものである。このノート型パーソナルコンピュータは、例えば、本体510,文字等の入力操作のためのキーボード520および画像を表示する表示部530を有しており、その表示部530は、上記実施の形態に係る表示装置1により構成されている。
図10は、上記実施の形態の表示装置1が適用されるノート型パーソナルコンピュータの外観を表したものである。このノート型パーソナルコンピュータは、例えば、本体510,文字等の入力操作のためのキーボード520および画像を表示する表示部530を有しており、その表示部530は、上記実施の形態に係る表示装置1により構成されている。
(適用例4)
図11は、上記実施の形態の表示装置1が適用されるビデオカメラの外観を表したものである。このビデオカメラは、例えば、本体部610,この本体部610の前方側面に設けられた被写体撮影用のレンズ620,撮影時のスタート/ストップスイッチ630および表示部640を有しており、その表示部640は、上記実施の形態に係る表示装置1により構成されている。
図11は、上記実施の形態の表示装置1が適用されるビデオカメラの外観を表したものである。このビデオカメラは、例えば、本体部610,この本体部610の前方側面に設けられた被写体撮影用のレンズ620,撮影時のスタート/ストップスイッチ630および表示部640を有しており、その表示部640は、上記実施の形態に係る表示装置1により構成されている。
(適用例5)
図12は、上記実施の形態の表示装置1が適用される携帯電話機の外観を表したものである。この携帯電話機は、例えば、上側筐体710と下側筐体720とを連結部(ヒンジ部)730で連結したものであり、ディスプレイ740,サブディスプレイ750,ピクチャーライト760およびカメラ770を有している。そのディスプレイ740またはサブディスプレイ750は、上記実施の形態に係る表示装置1により構成されている。
図12は、上記実施の形態の表示装置1が適用される携帯電話機の外観を表したものである。この携帯電話機は、例えば、上側筐体710と下側筐体720とを連結部(ヒンジ部)730で連結したものであり、ディスプレイ740,サブディスプレイ750,ピクチャーライト760およびカメラ770を有している。そのディスプレイ740またはサブディスプレイ750は、上記実施の形態に係る表示装置1により構成されている。
以上、実施の形態および適用例を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態等に限定されるものではなく、種々変形が可能である。
例えば、上記実施の形態等では、表示装置1がアクティブマトリクス型である場合について説明したが、アクティブマトリクス駆動のための画素回路12の構成は上記実施の形態等で説明したものに限られず、必要に応じて容量素子やトランジスタを画素回路12に追加してもよい。その場合、画素回路12の変更に応じて、上述した信号線駆動回路23、書込線駆動回路24、電源線駆動回路25のほかに、必要な駆動回路を追加してもよい。
また、上記実施の形態等では、信号線駆動回路23、書込線駆動回路24、電源線駆動回路25の駆動をタイミング生成回路21が制御していたが、他の回路がこれらの駆動を制御するようにしてもよい。また、信号線駆動回路23、書込線駆動回路24、電源線駆動回路25の制御は、ハードウェア(回路)で行われていてもよいし、ソフトウェア(プログラム)で行われていてもよい。
また、上記実施の形態等では、画素回路12が、2Tr1Cの回路構成となっていたが、デュアルゲート型のトランジスタが有機EL素子11に直列に接続された回路構成を含んでいるものであれば、2Tr1Cの回路構成以外の回路構成となっていてもよい。
また、上記実施の形態等では、駆動トランジスタTr1,書き込みトランジスタTr2は、nチャネルMOS型の薄膜トランジスタ(TFT(Thin Film Transistor))により形成されている場合が例示されていたが、pチャネルトランジスタ(例えばpチャネルMOS型のTFT)により形成されていてもよい。ただし、その場合には、トランジスタTr2のソースおよびドレインのうち電源線PSLと未接続の方と保持容量Csの他端とを有機EL素子11のカソードに接続し、有機EL素子11のアノードをGNDなどに接続することが好ましい。
1,100…表示装置、10,110…表示パネル、10A…表示領域、11,11R,11G,11B,111R,111G,111B…有機EL素子、12…画素回路、13,13R,13G,13B,111…画素、14…表示画素、20…駆動回路、20A,22A…映像信号、20B…同期信号、21…タイミング生成回路、21A…制御信号、22…映像信号処理回路、23,120…信号線駆動回路、24,130…書込線駆動回路、25,140…電源線駆動回路、31…基板、32…封止用基板、210…領域、220…FPC、300…映像表示画面部、310…フロントパネル、320…フィルターガラス、410…発光部、420,530,640…表示部、430…メニュースイッチ、440…シャッターボタン、510…本体、520…キーボード、610…本体部、620…レンズ、630…スタート/ストップスイッチ、710…上側筐体、720…下側筐体、730…連結部、740…ディスプレイ、750…サブディスプレイ、760…ピクチャーライト、770…カメラ、Cs…保持容量、DTL(DTL1,DTL2,……)…信号線、Id…電流、GND…グラウンド線、PSL(PSL1,PSL2,……)…電源線、Tr1…駆動トランジスタ、Tr2…書き込みトランジスタ、Vg…ゲート電圧、Vgs…電位差、Vs…ソース電圧、Vsig…信号電圧、Vcc,Voff,Vofs,Von,Vss,ΔV…電圧、Vth,Vel…閾値電圧、WSL(WSL1,WSL2,……)…書込線、μ…移動度。
Claims (5)
- 行状に配置された複数の走査線および複数の電源線と、列状に配置された複数の信号線と、行列状に配置された複数の画素とを含む表示部と、
各画素を駆動する駆動部と
を備え、
前記複数の電源線は、複数の画素行を1つのユニットとして、前記ユニットごとに1つずつ設けられ、
前記複数の走査線は、前記ユニットごとに複数ずつ設けられ、
前記駆動部は、各信号線に所定の信号を書き込むと共に各ユニット内の複数の走査線を列方向にスキャンする際に、そのスキャンの方向を所定のタイミングで反転させる
表示装置。 - 前記駆動部は、当該表示装置における画像表示を切り替えたとき、当該表示装置における画像表示をオン、オフしたとき、または当該表示装置の電源をオン、オフしたときに、前記スキャンの方向を反転させる
請求項1に記載の表示装置。 - 各画素は、発光素子および画素回路を有する
請求項1または請求項2に記載の表示装置。 - 行状に配置された複数の走査線および複数の電源線と、列状に配置された複数の信号線と、行列状に配置された複数の画素とを含む表示部と、
各画素を駆動する駆動部と
を備え、
前記複数の電源線は、複数の画素行を1つのユニットとして、前記ユニットごとに1つずつ設けられ、
前記複数の走査線は、前記ユニットごとに複数ずつ設けられた表示装置において、各信号線に所定の信号を書き込むと共に各ユニット内の複数の走査線を列方向にスキャンする際に、そのスキャンの方向を所定のタイミングで反転させる
表示装置の駆動方法。 - 表示装置を備え、
前記表示装置は、
行状に配置された複数の走査線および複数の電源線と、列状に配置された複数の信号線と、行列状に配置された複数の画素とを含む表示部と、
各画素を駆動する駆動部と
を備え、
前記複数の電源線は、複数の画素行を1つのユニットとして、前記ユニットごとに1つずつ設けられ、
前記複数の走査線は、前記ユニットごとに複数ずつ設けられ、
前記駆動部は、各信号線に所定の信号を書き込むと共に各ユニット内の複数の走査線を列方向にスキャンする際に、そのスキャンの方向を所定のタイミングで反転させる
電子機器。
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JP2015075609A (ja) * | 2013-10-08 | 2015-04-20 | シャープ株式会社 | 液晶表示装置および液晶表示装置の制御方法 |
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- 2010-01-13 JP JP2010005082A patent/JP2011145394A/ja active Pending
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