JP2011143308A - 放射線撮影装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】FPDと、X線グリッドとの離間距離を調節することによって、影の配列ピッチと、検出素子の配列ピッチとを確実に整数倍とすることで、吸収箔の影を十分に除去できる放射線撮影装置を提供する。
【解決手段】本発明の構成によれば、FPDの筐体3cとX線グリッド5の離間距離を調節するシム26を備えている。本発明の構成の構成によれば、FPDの筐体3cとX線グリッド5の離間距離を調節するので、放射線検出面に投影される吸収体の影の大きさを好適なものとすることができる。しかも、本発明に係るFPDの筐体3cとX線グリッド5との離間距離との調節は、放射線検出面と吸収体を基準に行われる。したがって、FPDの筐体3cと、放射線検出面の相対的な位置が厳密なものとなっていなかったとしても、放射線検出面に対する吸収体の相対的な位置は、常に精密に調整されることが保障される。
【選択図】図10

Description

本発明は、放射線透視画像を取得する放射線撮影装置に関し、特に、散乱放射線を吸収する放射線グリッドを備えた放射線撮影装置に関する。
放射線撮影装置には、放射線源からコーン状の放射線ビームを被検体に向けて照射し、被検体を透過した透過放射線をフラットパネル・ディテクタ(以下、FPDと略記)で検出する構成となっているものがある。この様な放射線撮影装置において、FPDの放射線検出面を覆うように放射線グリッドが付設され、散乱放射線を吸収させるようになっている。
従来の放射線グリッドの構成について説明する。図11(a)に示すように、従来の放射線グリッド50は、放射線を吸収しやすい吸収箔51を有し、それが略平行に配列されている。
ところで、FPD53は、多数の半導体タイプの検出素子eがマトリクス状に配列された放射線検出面53aを有している。この様なFPD53は、配列された各々の検出素子eにより被検体Mを透過した放射線を離散的にサンプリングすることにより放射線透視画像を構成する。一方、放射線グリッド50は、ブラインド状に配列された複数の吸収箔51を有する。コーン状の放射線ビームがこの放射線グリッド50を透過すると、放射線グリッド50の有する吸収箔51の各々について筋状の影が生じる。この影を放射線グリッド50全体で見れば、ストライプ状である影の配列パターンとなっており、それが放射線グリッド50の下方に配置された放射線検出面53aに写り込む。この影の配列パターンは、FPD53を構成する検出素子eによって離散的にサンプリングされることになるが、検出素子eの各々に写る影の本数は、FPD53全体で一定とはならない。検出素子eの配列ピッチと影の配列ピッチが一致していないためである。こうして、影の多数が映りこんだ細長状の暗部領域と、より少数の影が映りこんだ細長状の明部領域とが交互に並んだ干渉縞が放射線透視画像に出現する。このように、FPD53が有する検出素子eの配列パターンと放射線グリッド50による影の配列パターンとが干渉してモアレが生じ放射線透視画像に写り込む。
この様なモアレは放射線透視画像の診断に邪魔である。このモアレを生じさせないようにするには、吸収箔51の配列ピッチを検出素子eの配列ピッチの整数倍とし、吸収箔51の影が検出素子eの中心に来るように、FPD53に対する放射線グリッド50の相対位置を調節すればよい。具体的には、吸収箔51の延伸方向と、検出素子eの配列方向が一致するように放射線グリッド50をFPD53に対して回転させればよい(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−288465号公報
しかしながら、従来の放射線グリッドには次のような問題がある。
すなわち、従来の放射線グリッド50は、FPD53の筐体53bに当接されているが筐体53bと、放射線検出面53aの相対的な位置を決定しているのは、筐体53bの内部に設けられた支持板60,支持板60と放射線検出面53aとを連絡するピン61,および、放射線検出面53aとFPDの筐体53bとの隙間を埋める緩衝材62など多数である。したがって、放射線検出面53aとFPD53の筐体53bとの相対位置を高精度とするのは、困難なのである。つまり、放射線検出面53aと、放射線グリッド50との離間距離dは各部材の累積誤差を含んでしまう。従来の放射線撮影装置は、この累積誤差を無視した構成となっている。
しかも、放射線ビームは、単一の点源を有するコーン状であるので、離間距離dが例えば当初の設定よりも長いと、FPD53に写りこむ放射線グリッド50の影は、当初の設定よりも拡大されてしまう。すると、これに伴って、影の配列ピッチも拡大されてしまう。結果として、影の配列ピッチと検出素子eの配列ピッチとが整数倍とならない現象が生じる。
すると、図11(b)に示すように、吸収箔51の厚さ方向(y方向)について、吸収箔51の影が検出素子配列Aに跨ってしまう。この様な状態で放射線透視画像Hを取得すると、図11(c)に示すように、2列の画素配列Bに吸収箔51の影が分配されて、放射線透視画像Hに2画素分の幅に広がった暗線Dが写りこんでしまう。しかも、暗線Dを構成する各列における吸収箔51の影sの分配率は、FPD53のx方向の位置によって変化して一定ではないので、2画素分の幅に広がった暗線Dを画像補正などで除去することは困難である。したがって、吸収箔51の影sが十分に除去されていない放射線透視画像Hしか得られない。
本発明は、この様な事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、FPDと、放射線グリッドとの離間距離を調節することによって、影の配列ピッチと、検出素子の配列ピッチとを確実に整数倍とすることで、吸収箔の影を十分に除去できる放射線撮影装置を提供することにある。
本発明は、この様な目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、請求項1に記載の発明は、コーン状の放射線ビームを照射する放射線源と、放射線ビームを検出する検出素子が第1方向、および第2方向に2次元的に配列されて構成された放射線検出面を有する放射線検出手段と、散乱放射線を吸収する吸収体を有するとともに、放射線検出面を覆うように配置された放射線グリッドとを備えた放射線撮影装置において、放射線検出面と吸収体との離間距離を調節する調節手段を備えていることを特徴とするものである。
[作用・効果]本発明によれば、放射線検出手段と放射線グリッドの離間距離を調節する構成となっている。コーン状の放射線ビームが放射線検出手段の放射線検出面に投影する吸収体の影は、この離間距離に依存して拡大・縮小するが、本発明の構成によれば、放射線検出手段と放射線グリッドの離間距離を調節するので、放射線検出面に投影される吸収体の影の大きさを好適なものとすることができる。
しかも、この離間距離の調節は、放射線検出手段の放射線検出面と放射線グリッドの吸収体とを基準として行われる。したがって、放射線検出手段の筐体と、放射線検出面の相対的な位置を厳密なものとすることなく、放射線検出面に対する吸収体の相対的な位置は、常に精密に調整されることができる。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の放射線撮影装置において、吸収体には第2方向に伸びた短冊状の吸収箔が第1方向に配列されており、離間距離の調節は、放射線ビームが放射線検出面に吸収体を投影することで生じる吸収箔の影の配列ピッチを第1方向における検出素子の配列ピッチの整数倍とするように行われることを特徴とするものである。
[作用・効果]上記構成によれば、吸収体は、第2方向に伸びた短冊状の吸収箔を有している。したがって、吸収体を通過しようとする散乱放射線は、確実に吸収される。また、吸収箔は、第1方向に配列している。したがって、放射線ビームが放射線検出面に投影される吸収箔の影も、第1方向に並んでストライプ状となっているわけだが、上記構成によれば、放射線検出面と吸収体の距離を好適なものとすることができるので、確実に吸収箔の影の配列ピッチを第1方向における検出素子の配列ピッチの整数倍とすることができる。したがって、吸収箔の影の配列と検出素子の配列とが干渉してモアレが生じることがない。上記構成のような放射線撮影装置で撮影を行えば、モアレが写りこんでいない放射線透視画像を形成することができる。
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の放射線撮影装置において、離間距離の調節は、吸収体の第1方向における幅をWgとし、放射線検出面に投影された吸収体の影の第1方向における幅をSとし、吸収体の放射線出射面と放射線検出面との距離の目標値をXとし、吸収体の放射線出射面と放射線源との距離の目標値をLとしたとき、ΔX=L−Wg(L+X)/Sの式で求められる距離ΔXだけ放射線検出面から放射線グリッドを近づける方向に移動させることで行われることを特徴とするものである。
[作用・効果]上記構成によれば、放射線検出面と吸収体との距離を確実に目標どおりとすることができる。放射線グリッドを放射線検出手段に載置しただけでは、放射線検出面と吸収体との距離は、必ずしも目標どおりとはなっていない。そうであっても、上記構成におけるΔXだけ放射線検出面に対して放射線グリッドを移動させることで、放射線検出面と吸収体との距離を確実に目標どおりとすることができる。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の放射線撮影装置において、放射線検出手段に対する放射線グリッドの第2方向についての位置の調節は、放射線検出面と吸収体の第2方向についての位置を調節する第1調節によって行われることを特徴とするものである。
[作用・効果]上記構成によれば、放射線検出手段に対する放射線グリッドの第1方向についての位置の調節が行われる。したがって、吸収箔の影が放射線検出面に備えられた検出素子を第1方向から跨らない構成とすることができる。具体的に例示すれば、吸収箔の影を検出素子の第1方向における中央に配置することができるので、吸収箔の影が2列の検出素子配列に分配されて、放射線透視画像に2画素分の幅に広がった暗線が写りこむことがない。上記構成によっても、放射線透視画像には、吸収箔の影に起因する第1方向に伸びた暗線が現れるが、この暗線は1画素部分の幅に抑えられているので、暗線は、簡単な画像処理によって除去されることができる。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の放射線撮影装置において、調節手段は、放射線検出手段と放射線グリッドとの間に介装されるシムであることを特徴とするものである。
[作用・効果]上記構成によれば、放射線検出面と吸収体との離間距離と、および第1調節で調節された放射線検出手段に対する放射線グリッドの相対的な位置とは、確実に維持されることができる。
本発明によれば、放射線検出手段と放射線グリッドの離間距離を調節する構成となっている。コーン状の放射線ビームが放射線検出手段の放射線検出面に投影する吸収体の影は、この離間距離に依存して拡大・縮小するが、本発明の構成によれば、放射線検出手段と放射線グリッドの離間距離を調節するので、放射線検出面に投影される吸収体の影の大きさを好適なものとすることができる。しかも、この離間距離の調節は、放射線検出面と吸収体を基準に行われる。したがって、放射線検出手段の筐体と、放射線検出面の相対的な位置が厳密なものとする必要はなく、放射線検出面に対する吸収体の相対的な位置は、常に精密に調整される。
また、本発明によれば、吸収体は、第2方向に伸びた短冊状の吸収箔を有する構成とすることができる。また、吸収箔は、第1方向に配列した構成とすることができる。この場合、放射線ビームが放射線検出面に投影される吸収箔の影も、第1方向に並んでストライプ状となっているわけだが、本発明によれば、放射線検出面と吸収体の距離を好適なものとすることができるので、確実に吸収箔の影の配列ピッチを第1方向における検出素子の配列ピッチの整数倍とすることができる。
実施例1に係るX線撮影装置の構成を説明する機能ブロック図である。 (a)は、実施例1に係るX線グリッドの構成を説明する分解斜視図である。(b)実施例1に係るX線グリッドの構成を説明する断面図である。 実施例1に係る吸収箔の影の配列ピッチを説明する断面図である。 (a)は、実施例1に係る検出素子と影の配列パターンとの関係を説明する平面図である。(b)は、実施例1に係る画素と影の配列パターンとの関係を説明する平面図である。 実施例1に係る台を説明する断面図である。 実施例1に係る台の構成を説明する平面図である。 実施例1に係る画像に表れる吸収箔の影の構成を説明する模式図である。 実施例1に係る各目標値を説明する模式図である。 (a),(b)は、実施例1に係る検出素子と影の配列パターンとの関係を説明する平面図である。(c),(d)は、実施例1に係る画素と影の配列パターンとの関係を説明する平面図である。 実施例1に係るシムを説明する平面図である。 従来の放射線撮影装置の構成を説明する図である。
以下、本発明に係る放射線撮影装置の実施例を図面を参照しながら説明する。
実施例1に係るX線撮影装置について図面を参照しながら説明する。図1は、実施例1に係るX線撮影装置の構成を説明する機能ブロック図である。図1に示すように、実施例1に係るX線撮影装置1は、被検体Mを載置する天板2と、天板2の下部に設けられたFPD3と、天板の上部に設けられたコーン状のX線ビームをFPD3に向けて照射するX線管4と、FPD3とX線管4との介在する位置に設けられるとともに、FPD3のX線検出面を覆うように設けられ散乱X線を除去するX線グリッド5と、X線管4の管電圧を制御するX線管制御部6と、X線管4を移動させるX線管移動機構7と、これを制御するX線管移動制御部8と、FPD3を移動させるFPD移動機構9と、これを制御するFPD移動制御部10と、X線透視画像を表示する表示部11とを備えている。
また、X線撮影装置1は、各制御部6,8,および10を統括的に制御する主制御部12をも備えている。この主制御部12は、CPUによって構成され、各種のプログラムを実行することにより各制御部6,8,および10を実現している。なお、X線は、本発明の放射線に相当する。また、X線管4,X線グリッド5,およびFPD3は、本発明の放射線源、放射線グリッド、および放射線検出手段の各々に相当する。
そして、X線撮影装置1は、X線透視画像に写りこむX線グリッド5の吸収箔5aの影を画像処理により除去する画像補正部13を備えている。
FPD3は、コーン状のX線線ビームを検出する放射線検出面3aを有する基板3bを備えている。この基板3bは、箱状の筐体3cに包含されている。また、放射線検出面3aは、X線を検出する検出素子eがx方向に1,024個、およびy方向に1,024個分だけ2次元的に配列されて構成される。そして、検出素子eの配列ピッチは、x方向、y方向ともに150μmとなっている。
図2(a)は、実施例1に係るX線グリッドの構成を説明する分解斜視図である。図2(a)に示すように、実施例1に係るX線グリッド5は、y方向に延伸した短冊状の吸収箔5aを備えている。この吸収箔5aは、y方向と直交するx方向に配列しており、X線グリッド5全体で見れば、ブラインド状に配列される。そして、X線グリッド5には、例えば375枚の吸収箔5aが設けられており、その配列ピッチは、例えば、600μm以下となっている。なお、この吸収箔5aは、X線を吸収する例えばモリブデン合金からなっている。そして、吸収箔5aの各々は互いに接着されて一体化されており、X線グリッド5全体で見れば、散乱X線を吸収する吸収体5bを形成している。この吸収体5bの4側端は、角筒状の保護部材5cによって包囲されている。また、吸収体5bのX線の入射面、および出射面を覆うように、一対のシートカバー5d,5eが設けられている。なお、x方向、およびy方向は、本発明の第1方向、および第2方向の各々に相当する。
続いて、吸収箔5aの傾斜について説明する。図2(b)は、実施例1に係るX線グリッドの構成を説明する断面図である。図2(b)に示すように、X線グリッド5における吸収箔5aは、X線グリッド5の中心部から、X線グリッド5におけるy方向についての端部に向かうに従って次第に傾斜している。このように、実施例1に係るX線グリッド5に備えられた吸収箔5aは、コーン状のX線ビームが照射されたときに、放射状に広がるX線を通過させるように傾斜が変更された構成となっている。
X線グリッド5における吸収箔5aの間隙には、必ずしもスペーサを必要としない。実施例1の構成によれば、X線グリッド5は、例えば、エアグリッドとなっている。また、X線グリッド5は、FPD3に固定支持される。より具体的には、X線グリッド5のシートカバー5eと、FPD3の筐体3cとが後述のシムを介して接着固定されている。
次に、X線グリッド5の影パターンについて説明する。コーン状のX線ビームは、X線グリッド5を通過して放射線検出面3aに入射することになる。このX線ビームは、X線グリッド5を通過しているので、吸収箔5aに由来するy方向に伸びた直線状の影が写りこむ。この吸収箔5aの影は、X線グリッド5全体で見れば、375本の直線がx方向に配列したストライプ状の影パターンとなっている。この影パターンがFPD3の放射線検出面3aに写りこむ[図4(a)参照]。
実施例1に係る影パターンは、FPD3における検出素子eに合わせて好適な設定がなされている。FPD3における放射線検出面3aは検出素子eが2次元的に配列されて形成されている。実施例1の構成によれば、FPD3に放射線検出面3aに現れる吸収箔5aの影は、x方向に等間隔に配列しているが、その配列ピッチは、FPD3のx方向における検出素子eの配列ピッチの整数倍(より具体的には、4倍)となっている。図3は、実施例1に係る吸収箔の影の配列ピッチを説明する断面図である。図3に示すように、吸収箔5a1の影は、検出素子e1に現れる。そして、吸収箔5a1に隣接した吸収箔5a2は、検出素子e5に現れる。このように、検出素子e1と、検出素子e5とは、3つの検出素子e2〜e4に挟まれて離間したものとなっている。
図4(a)は、実施例1に係る検出素子と影の配列パターンとの関係を説明する平面図である。吸収箔5aの影は、y方向に伸びた直線状であり、そのx方向の幅は、約30μmとなっている。図中の影s1に注目すると、影s1は、検出素子eがy向に一列に並んだ検出素子配列A1に延在している。しかも、y方向において、影s1は検出素子配列A1の中央に出現している。同様に、影s2,影s3は、検出素子配列A2,検出素子配列A3の各々についの中央に出現している。このような影パターンの設定は、FPD3における放射線検出面3aに対する吸収体5bの相対的な位置を調節することでなされたものである。
この様な状態で影の配列パターンをFPD3に検出させて、形成される画像P0について説明する。画像P0は、画素が2次元的に配列されて構成されている。FPD3の放射線検出面3aは、検出素子が1,024×1,024個だけ二次元的に配列されたものであることからすれば、この画像P0もそれに対応して、1,024行、1,024列だけ画素が2次元的に配列したものとなっている。図4(a)における検出素子配列A1に写りこんだ影s1はこの画像P0にどのように写りこんでいるかというと、影s1は、画像P0において図4(b)に示すように、1画素の幅でy方向に配列した暗線D1として現れる。それは、単一の画素に延在する影sの存在は、画素の画素値を低下させることで表現されるからである。つまり、影s1は、画像P0においては、ボケて、暗線D1となる。
実施例1の構成によれば、X線グリッド5とFPD3とはシムを介して固定されており、所定の離間距離を保った構成となっている。仮に、X線グリッド5をFPD3に対して互いに離間する方向に移動させたとすれば、放射線検出面3aに現れる影sのx方向における配列ピッチは、それにあわせて変動する。吸収箔5aを放射線検出面3aに投影するX線ビームがコーン状となっているからである。例えば、X線グリッド5がFPD3に近づくほど影sのx方向における配列ピッチは縮小されて狭くなり、逆にX線グリッド5がFPD3から遠ざかるほど影sのx方向における配列ピッチは拡大されて広くなる。実施例1の構成によれば、X線グリッド5は、FPD3の筐体にシムを介して固定されているので、上述の検出素子配列Aと、影sとの位置関係は、維持される。
次に、実施例1に係るX線撮影装置の動作について説明する。実施例1に係るX線撮影装置1でX線透視画像を撮影するには、まず、天板2に被検体Mが仰臥される。そして、FPD3と、X線管4とを被検体Mの関心部位を挟む位置に移動させる。そして、X線管4は、コーン状のX線ビームを照射するように制御される。なお、このコーン状のX線ビームは、パルス状となっている。
被検体Mを透過したX線は、X線グリッド5を通過して、FPD3に入射する。FPD3は、これを基に画像P0を形成する。画像補正部13は、画像P0に写りこんだ影sを除去する。こうして形成されたX線透視画像P1は、表示部11にて表示される。こうして、実施例1に係るX線撮影装置1によるX線透視画像の取得は終了となる。
ところで、この画像P0に写りこんだ影sの各々は、図4(b)のごとく、x方向に隣接する画素に跨ってはいない。x方向において、影s1は検出素子配列A1の中央に出現しているからである[図4(a)参照]。したがって、2列の検出素子配列に吸収箔5aの影sが分配されて、放射線透視画像に2画素分の幅に広がった暗線が現れることがない。しかも、単一の影sについて注目すると、その全体は、単一の検出素子配列Aに延在する。つまり、画像P0に現れる暗線Dの各々の出現位置は、常に一定であるとともに、暗線Dの各々の強度も一定となっている。
この様な構成となっていれば、暗線Dの配列ピッチは、画素の配列ピッチの4倍となる。つまり、影sの配列と、放射線検出素子eの配列が干渉して、画像P0にモアレが生じることがない。このような暗線Dは、画像処理によって簡単に除去することができる。確かに、画像P0には、吸収箔5aの影に起因するy方向に伸びた暗線Dがy方向に4画素ずつ離間して現れるが、図4(b)に示すように、その出現位置はX線透視画像において一定であるとともに、各画素に現れる暗線Dの強度も一定となっているので、単純なの画像処理を画像P0に施すだけで暗線Dは、画像補正部13によって容易に除去される。
次に、FPD3の放射線検出面3aに対する吸収体5bの相対的な位置の調節について説明する。具体的には、X線グリッド5のFPD3に対する位置を決定した後、FPD3の筐体3cとX線グリッド5の介在する位置にシムを介装することで位置の調節がなされる。この調節の説明に先立って、実施例1に係るX線グリッド5を載置する台20について説明する。この台20は位置の調整用に設けられるものであって、最終的にはFPD3から除去される。図5は、実施例1に係る台を説明する断面図である。この台20は、矩形をしており、その4つの角部には、z方向に伸びた4つのキリ孔20aを備えている。このキリ孔20aの各々に対してネジ21が挿入されている。また、z方向に伸びたネジ孔3dがFPD3の筐体3cに設けらており、ネジ21の先端部は、そこに螺合している。つまり、FPD3の筐体に対してネジ21を螺入・螺出させることにより、FPD3(正確には、放射線検出面3a)に対するX線グリッド5(正確には、吸収体5b)の離間距離(z方向の位置)が変更可能となっている。また、ネジ21の筐体3cに対する螺入・螺出は、各ネジ21にて独立して行うことができるので、台20の4角部の各々についてFPD3の放射線検出面3aに対する吸収体5bの相対的な位置が変更可能となっている。また、ネジ21の各々には、X線グリッド5と筐体3cとの間で突っ張るバネ22が挿通されている。これによって、台20は、FPD3から遠ざかる方向の応力が常に付与されるとともに、4つのネジ21の頭に押し当てられている。また、図示しないが、このネジ21の各々には、ダイヤルゲージが付設されている。このダイヤルゲージを確認しながらネジ21を調節すれば、ネジ21の筐体3cに対する螺入・螺出に伴うX線グリッド5と筐体3cの移動距離が判断できるようになっている。
さらに、台20の構成について説明する。図6は、実施例1に係る台の構成を説明する平面図である。図6に示すように、台20の上面は、X線グリッド5を載置する載置面となっている。したがって、台20は、X線グリッド5とFPD3との介在する位置に配置されることになる。この台20は、X線グリッド5をy方向の位置が調節自在とする機構を介してFPF3に支持される。この構成について説明する。台20の周縁部には、FPD3に遠ざかるz方向に伸びた凸部20cが4つ設けられている。うち、2つは、台20のy方向に沿った1端側に設けられている。そして、残りの2つは、台20のy方向に沿った他端側に設けられている。そして、この凸部20cは、x方向に沿ったネジ孔がそれぞれ設けられている。1辺側に設けられた凸部20cのネジ孔には、X線グリッド5をy方向から押し付ける押し付けネジ23が螺入される。他辺側に設けられた凸部20cのネジ孔には、X線グリッド5をy方向に移動自在に支えるプランジャ24が螺入されている。具体的には、台20は、1つの押し付けネジ23について、y方向に同一位置に1つのプランジャ24を備え、それらは、押し付けネジ、プランジャ対となっている。そして、台20は、押し付けネジ、プランジャ対を2対備えている。この押し付けネジ23を調節すれば、FPD3の放射線検出面3aに対する吸収体5bのy方向に関する相対的な位置が変更可能となっている。なお、図示しないが、この押し付けネジ23の各々には、ダイヤルゲージが付設されている。このダイヤルゲージを確認しながら押し付けネジ23を調節すれば、押し付けネジ23の台20に対する螺入・螺出に伴うX線グリッド5と筐体3cの移動距離が判断できるようになっている。
また、図6を参照すれば分かるように、押し付けネジ23,およびプランジャ24は、X線グリッド5に当接しているわけではない。押し付けネジ23とX線グリッド5との介在する位置には、押し付けネジ23でX線グリッド5が損傷することを防ぐための保護クリップ25が設けられている。同様に、プランジャ24とX線グリッド5との介在する位置にも、プランジャ24でX線グリッド5が損傷することを防ぐための保護クリップ25が設けられている。
また、台20の周辺部には、切欠き部20bが設けられている。この切欠き部20bは、後述のシムを挿入するシムの挿入部となっている。
次に、FPD3の放射線検出面3aに対するX線グリッド5の相対的な位置の調節について説明する。位置の調節を行うには、まず、台20の上面に、X線グリッド5が載置される。このとき、X線グリッド5は、2対の押し付けネジ、プランジャ対に挟まれて載置されることになる。2本の押し付けネジ23を調節することで、X線グリッド5は、台20に仮止めされる。これ以降、FPD3の放射線検出面3aに対するX線グリッド5の相対的な位置の調節が行われる。このときの調節は、X線管4からコーン状のX線ビームを照射して、FPD3から送出された画像を表示部11に表示することで、画像P0に表示される吸収体5bの影を観察しながら行われることになる。なお、このとき、画像補正部13で行われる画像処理は、バイパスされている。また、このとき天板2には何も載置しない状態となっている。
図7は、実施例1に係る画像に表れる吸収箔の影の構成を説明する模式図である。説明のため、図7に示すように、画像P0に表れる吸収箔5aの影sのうち、最もx方向についての前方に位置する影を影pとする。また、X線透視画像に表れる吸収箔の影のうち、最もx方向についての後方に位置する影を影qとする。また、影pのy方向について後方に位置する端点を点αとし、影pのy方向について前方に位置する端点を点βとする。同様に、影qのy方向について後方に位置する端点を点γとし、影pのy方向について前方に位置する端点を点δとする。そして、点αと点βのy方向に沿った長さをd1とする。同様に、点γと点δのy方向に沿った長さをd2とし、点αと点γのx方向に沿った長さをd3とし、点βと点δのx方向に沿った長さをd4とする。なお、影pと影qの各々は、吸収体5bのy方向における両端に位置した1対の吸収箔P,Qに由来するものとする。
<予備調節>
FPD3の放射線検出面3aに対する吸収体5bの相対的な位置の調節を行うには、まず、2本の押し付けネジ23を調節することで、X線グリッド5に属する吸収箔5aのうち、x方向における中央に位置する吸収箔5aの影がFPD3の放射線検出面3aのx方向における中央に位置するとともにy方向に配列した検出素子配列に重畳するようにFPD3の放射線検出面3aに対する吸収箔5aの相対的な位置が予備的に調節される。この予備調節は表示部11に映し出される画像P0を参照しながら行われる。これ以降の調節についても、画像P0が参照される。
<z方向第1調節>
上述の調整が終了した時点では、X線グリッド5におけるの4つの角部の間で吸収箔5aと放射線検出面3aの離間距離を比較すると、それらはまちまちとなっている。z方向第1調節では、これを同一なものとする。具体的には、まず点αと点γのy方向における位置を同一なものとするようにネジ21を調節する(図7参照)。そして、今度は、まず点βと点δのy方向における位置を同一なものし、かつ、このときのd4は、d3と同一となるようにネジ21を調節する。この様にすることで、X線グリッド5の4つの角部における吸収箔5aと放射線検出面3aの離間距離が調節され、吸収箔5aと、放射線検出面3aとは平行になる。なお、この時点で、d2の長さは、d1の長さと等しくなり、d4の長さは、d3の長さと等しくなる。
<z方向第2調節>
上述の調整が終了した時点では、影sの配列ピッチは、必ずしも検出素子eの配列ピッチの4倍とはなっていない。前段のz方向第1調節では、単に吸収箔5aと、FPD3の放射線検出面3aとを平行としただけで、その離間距離は考慮されていないからである。そこで、d3と設定値のズレ量を計測し、それを利用して、X線グリッド5をz方向における設定どおり位置に誘導する。
図8は、実施例1に係る各目標値を説明する模式図である。図8に示すように、放射線検出面3aに投影された吸収体5bのx方向における長さであるd3の長さをSとし、吸収体5bのx方向における両端に位置した1対の吸収箔P,Qの距離をWgとし、X線管4から、吸収体5bの下面(放射線出射面)までの距離の目標値をLとし、FPD3の放射線検出面3aに対する吸収体5bの放射線出射面の離間距離の目標値をXとすると、次の式(1)で求められる距離ΔXだけ放射線検出面3aから放射線グリッドを近づける方向に移動させる。なお、目標値とは、吸収体5bにおける吸収箔5aの配列ピッチと、検出素子eの配列ピッチから換算して、ちょうど影sの配列ピッチは、必ずしも検出素子eの配列ピッチの4倍となるような各距離の設定値をいう。
ΔX=L−Wg(L+X)/S……(1)
具体的には、台20を支持する4つのネジ21を同様にΔXだけFPD3の筐体に螺入させる。4つのネジ21をその各々に備えられたダイヤルゲージを参照しながら螺入させることで、XからΔX分だけズレているFPD3の放射線検出面3aと吸収体5bにおける放射線出射面との離間距離を正確にXとすることができる。そして、吸収体5bは、図8における破線で示した位置に誘導される。
なお、吸収箔P,Qは、吸収体5bの両端に位置しているわけだから、1対の吸収箔P,Qの距離は、吸収体5bのx方向の幅でもある。また、図8に示した例では、吸収体5bが放射線検出面3aに遠ざかりすぎているため、影の配列ピッチが拡大された場合である。逆に、吸収体5bが放射線検出面3aに近づきすぎている場合は、いったん台20を支持する4つのネジ21を同様にFPD3の筐体から螺出させて、吸収体5bが放射線検出面3aに遠ざかりすぎている状態とする。その後は、上述のz方向第1調節と同様である。
<x方向調節>
上述の調整が終了した時点で、影sの配列ピッチは、検出素子eの配列ピッチの4倍とはなっている。しかしながら、依然としてX線グリッド5のx方向における調節が行われていないので、影sは、x方向に隣接する検出素子eに跨ってしまっている可能性がある。x方向調節では、FPD3の放射線検出面3aに対する吸収体5bの相対的な位置をx方向について調節し、単一の影sについて注目したとき、その全てが、単一の検出素子配列Aに延在するようにX線グリッド5の位置を誘導する。
この様な調節を行うには、まず、影p(図7参照)を表示部11で観察して、x方向に隣接する検出素子eに跨っているかどうかを確認する。この様子を図9に示す。仮に、図9(a)に示すように、影pがx方向から隣接する検出素子eに跨っていない場合は、2本の押し付けネジ23を台20に対して同様に螺入・螺出させることで、図9(b)に示すように、影pをいったんx方向に隣接する検出素子eに跨らせる。ちなみに、図9(a)のような場合、表示部11には、図9(c)のように、幅が1画素のy方向に伸びた暗線D1が現れる。また、図9(b)のような場合、表示部11には、図9(d)のように、幅が2画素でy方向に伸びた暗線D2が現れる。図9(c)と図9(d)は、明らかに異なるので、影pをいったんx方向に隣接する検出素子eに跨らせる操作自体は、容易に行うことができる。
暗線D2を構成する画素のうちx方向に隣接する画素の画素値を比較すると、必ずしも同一となっていない。この原理を説明する。図9(b)に示すように、影pは、放射線検出面3aにおいて、k番目の検出素子配列、k+1番目の検出素子配列に跨っていたとする。このとき表示部11に表示される画像P0は、図9(d)に示すように、k番目の画素配列、k+1番目の画素配列に跨った暗線D2が現れる。たとえば、両画素配列の画素値が同一であったとすると、影pは、k番目の画素配列とk+1番目の画素配列における中間に位置していたことになる。またたとえば、両画素配列における影pの分配が偏っていたとすると、両画素配列における影pの分配率に応じて、両画素配列における画素値も連続的に変化する。この様に、両画素配列の画素値を比較することで、画像P0における影pのx方向における位置を知ることができる。つまりは、放射線検出面3aにおける影pのx方向における位置を知ることができる。
例えば、両画素配列の画素値が同一であったとすると、影pは、k番目の検出素子配列とk+1番目の検出素子配列における中間に位置していたことになる。検出素子eの配列ピッチが150μmで、影pのy方向の幅は30μmであることからすると、影pをk+1番目の検出素子配列の中央に移動させるには、2本の押し付けネジ23を台20に対して同様に螺入・螺出させることでX線グリッド5を75μmだけx方向後方に移動させればよい。なお、x方向調節は、本発明の第1調節に相当する。ところで、影sの配列ピッチは、検出素子eの配列ピッチの4倍とはなっているのであるから、影pの調節を行うだけで、そのほかの影sも同様に検出素子配列の中間に位置することになる。
<シムの介装>
最後に、図10に示すように、シム26を台20の切欠き部20bに挿入することにより、シム26をX線グリッド5と、FPD3の筐体3cの介在する位置に介装する。シム26のxy面に面した両面には、接着剤が塗布されているので、X線グリッド5と、FPD3とはシム26を介して一体化される。こうして、X線グリッド5は、放射線検出面3aに対する吸収体5bの相対的な位置関係を維持したままFPD3の筐体3cに固定支持される。接着剤が硬化した時点で2本の押し付けネジ23を台20から螺出させて、台20のX線グリッド5に対する仮止めを解除した後、台20を解体して取り除き、一連の調節は終了となる。なお、シム26は、本発明の調節手段に相当する。
以上のように、実施例1の構成によれば、FPD3とX線グリッド5の離間距離を調節する構成となっている。コーン状の放射線ビームがFPD3の放射線検出面3aに投影する吸収体5bの影は、この離間距離に依存して拡大・縮小するが、実施例1の構成の構成によれば、FPD3とX線グリッド5の離間距離を調節するので、放射線検出面3aに投影される吸収体5bの影の大きさを好適なものとすることができる。しかも、実施例1に係る放射線検出面3aと吸収体5bとの離間距離の調節は、放射線検出面3aと吸収体5bを基準に行われる。したがって、FPD3の筐体3cと、放射線検出面3aの相対的な位置が厳密なものとなっていなかったとしても、放射線検出面3aに対する吸収体5bの相対的な位置は、常に精密に調整されることが保障される。
また、実施例1の構成によれば、吸収体5bは、y方向に伸びた短冊状の吸収箔5aを有する構成となっている。また、吸収箔5aは、x方向に配列した構成となっている。つまり、放射線ビームが放射線検出面3aに投影する吸収箔5aの影も、x方向に並んでストライプ状となっているわけだが、実施例1の構成によれば、放射線検出面3aと吸収体5bの距離を好適なものとすることができるので、確実に吸収箔5aの影の配列ピッチをx方向における検出素子eの配列ピッチの整数倍とすることができる。
本発明は、上記実施例に限られることなく、下記のように変形実施することができる。
(1)上述した実施例は、FPD3に対するX線グリッド5のx方向についての位置の調節は、x方向調節によって可能となっていたが、本発明に係る台20のx方向に沿った両端にプランジャ、押し付けネジ対を設けることで、FPD3に対するX線グリッド5のy方向についての位置の調節も可能としてもよい。この様な構成は、吸収箔が格子状に2次元配列したクロスグリッドに適応すれば有効である。
(2)上述した実施例は、影sの配列ピッチは検出素子eの配列ピッチの4倍となっていたが、本発明はこれに限らない。放射線撮影装置の用途に合わせて影sの配列ピッチを検出素子eの配列ピッチにおける任意の整数倍とすることができる。
(3)上述した実施例は、医用の装置であったが、この発明は、工業用や、原子力用の装置に適用することもできる。
1 X線撮影装置
3 FPD(放射線検出手段)
3a 放射線検出面
4 X線管(放射線源)
5 X線グリッド(放射線グリッド)
5a 吸収箔
5b 吸収体
すると、図11(b)に示すように、吸収箔51の厚さ方向(方向)について、吸収箔51の影が検出素子配列Aに跨ってしまう。この様な状態で放射線透視画像Hを取得すると、図11(c)に示すように、2列の画素配列Bに吸収箔51の影が分配されて、放射線透視画像Hに2画素分の幅に広がった暗線Dが写りこんでしまう。しかも、暗線Dを構成する各列における吸収箔51の影sの分配率は、FPD53のx方向の位置によって変化して一定ではないので、2画素分の幅に広がった暗線Dを画像補正などで除去することは困難である。したがって、吸収箔51の影sが十分に除去されていない放射線透視画像Hしか得られない。
本発明は、この様な目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、請求項1に記載の発明は、コーン状の放射線ビームを照射する放射線源と、放射線ビームを検出する検出素子が第1方向、および第2方向に2次元的に配列されて構成された放射線検出面を有する放射線検出手段と、散乱放射線を吸収する吸収体を有するとともに、放射線検出面を覆うように配置された放射線グリッドとを備えた放射線撮影装置において、放射線検出面と吸収体との離間距離を調節する調節手段を備え、吸収体には第2方向に伸びた短冊状の吸収箔が第1方向に配列されており、離間距離の調節は、吸収体の第1方向における幅をWgとし、放射線検出面に投影された吸収体の影の第1方向における幅をSとし、吸収体の放射線出射面と放射線検出面との距離の目標値をXとし、吸収体の放射線出射面と放射線源との距離の目標値をLとしたとき、ΔX=L−Wg(L+X)/Sの式で求められる距離ΔXだけ放射線検出面から放射線グリッドを近づける方向に移動させることで、放射線ビームが放射線検出面に吸収体を投影することで生じる吸収箔の影の配列ピッチを第1方向における検出素子の配列ピッチの整数倍とするように行われることを特徴とするものである。
しかも、この離間距離の調節は、放射線検出手段の放射線検出面と放射線グリッドの吸収体とを基準として行われる。したがって、放射線検出手段の筐体と、放射線検出面の相対的な位置を厳密なものとすることなく、放射線検出面に対する吸収体の相対的な位置は、常に精密に調整されることができる。
また、吸収体は、第2方向に伸びた短冊状の吸収箔を有している。したがって、吸収体を通過しようとする散乱放射線は、確実に吸収される。また、吸収箔は、第1方向に配列している。したがって、放射線ビームが放射線検出面に投影される吸収箔の影も、第1方向に並んでストライプ状となっているわけだが、上記構成によれば、放射線検出面と吸収体の距離を好適なものとすることができるので、確実に吸収箔の影の配列ピッチを第1方向における検出素子の配列ピッチの整数倍とすることができる。したがって、吸収箔の影の配列と検出素子の配列とが干渉してモアレが生じることがない。上記構成のような放射線撮影装置で撮影を行えば、モアレが写りこんでいない放射線透視画像を形成することができる。
また、放射線検出面と吸収体との距離を確実に目標どおりとすることができる。放射線グリッドを放射線検出手段に載置しただけでは、放射線検出面と吸収体との距離は、必ずしも目標どおりとはなっていない。そうであっても、上記構成におけるΔXだけ放射線検出面に対して放射線グリッドを移動させることで、放射線検出面と吸収体との距離を確実に目標どおりとすることができる。
(削除)
(削除)
(削除)
(削除)
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の放射線撮影装置において、放射線検出手段に対する放射線グリッドの第1方向についての位置の調節は、放射線検出面と吸収体の第1方向についての位置を調節する第1調節によって行われることを特徴とするものである。
[作用・効果]上記構成によれば、放射線検出手段に対する放射線グリッドの第1方向についての位置の調節が行われる。したがって、吸収箔の影が放射線検出面に備えられた検出素子を第1方向から跨らない構成とすることができる。具体的に例示すれば、吸収箔の影を検出素子の第1方向における中央に配置することができるので、吸収箔の影が2列の検出素子配列に分配されて、放射線透視画像に2画素分の幅に広がった暗線が写りこむことがない。上記構成によっても、放射線透視画像には、吸収箔の影に起因する第2方向に伸びた暗線が現れるが、この暗線は1画素部分の幅に抑えられているので、暗線は、簡単な画像処理によって除去されることができる。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の放射線撮影装置において、調節手段は、放射線検出手段と放射線グリッドとの間に介装されるシムであることを特徴とするものである。
FPD3は、図5に示すようにコーン状のX線線ビームを検出する放射線検出面3aを有する基板3bを備えている。この基板3bは、箱状の筐体3cに包含されている。また、放射線検出面3aは、図3に示すようにX線を検出する検出素子eがx方向に1,024個、およびy方向に1,024個分だけ2次元的に配列されて構成される。そして、検出素子eの配列ピッチは、x方向、y方向ともに150μmとなっている。
続いて、吸収箔5aの傾斜について説明する。図2(b)は、実施例1に係るX線グリッドの構成を説明する断面図である。図2(b)に示すように、X線グリッド5における吸収箔5aは、X線グリッド5の中心部から、X線グリッド5における方向についての端部に向かうに従って次第に傾斜している。このように、実施例1に係るX線グリッド5に備えられた吸収箔5aは、コーン状のX線ビームが照射されたときに、放射状に広がるX線を通過させるように傾斜が変更された構成となっている。
X線グリッド5における吸収箔5aの間隙には、必ずしもスペーサを必要としない。実施例1の構成によれば、X線グリッド5は、例えば、エアグリッドとなっている。また、X線グリッド5は、FPD3に固定支持される。より具体的には、X線グリッド5と、FPD3の筐体3cとが後述のシムを介して固定されている。
この様な構成となっていれば、暗線Dの配列ピッチは、画素の配列ピッチの4倍となる。つまり、影sの配列と、放射線検出素子eの配列が干渉して、画像P0にモアレが生じることがない。このような暗線Dは、画像処理によって簡単に除去することができる。確かに、画像P0には、吸収箔5aの影に起因するy方向に伸びた暗線Dがy方向に4画素ずつ離間して現れるが、図4(b)に示すように、その出現位置はX線透視画像において一定であるとともに、各画素に現れる暗線Dの強度も一定となっているので、単純な画像処理を画像P0に施すだけで暗線Dは、画像補正部13によって容易に除去される。
さらに、台20の構成について説明する。図6は、実施例1に係る台の構成を説明する平面図である。図6に示すように、台20の上面は、X線グリッド5を載置する載置面となっている。したがって、台20は、X線グリッド5とFPD3との介在する位置に配置されることになる。この台20は、X線グリッド5をy方向の位置が調節自在とする機構を介してFPF3に支持される。この構成について説明する。台20の周縁部には、FPD3に遠ざかるz方向に伸びた凸部20cが4つ設けられている。うち、2つは、台20のy方向に沿った1端側に設けられている。そして、残りの2つは、台20のy方向に沿った他端側に設けられている。そして、この凸部20cは、x方向に沿ったネジ孔がそれぞれ設けられている。1辺側に設けられた凸部20cのネジ孔には、X線グリッド5を方向から押し付ける押し付けネジ23が螺入される。他辺側に設けられた凸部20cのネジ孔には、X線グリッド5を方向に移動自在に支えるプランジャ24が螺入されている。具体的には、台20は、1つの押し付けネジ23について、y方向に同一位置に1つのプランジャ24を備え、それらは、押し付けネジ、プランジャ対となっている。そして、台20は、押し付けネジ、プランジャ対を2対備えている。この押し付けネジ23を調節すれば、FPD3の放射線検出面3aに対する吸収体5bの方向に関する相対的な位置が変更可能となっている。なお、図示しないが、この押し付けネジ23の各々には、ダイヤルゲージが付設されている。このダイヤルゲージを確認しながら押し付けネジ23を調節すれば、押し付けネジ23の台20に対する螺入・螺出に伴うX線グリッド5と筐体3cの移動距離が判断できるようになっている。
<z方向第1調節>
上述の調整が終了した時点では、X線グリッド5における4つの角部の間で吸収箔5aと放射線検出面3aの離間距離を比較すると、それらはまちまちとなっている。z方向第1調節では、これを同一なものとする。具体的には、まず点αと点γのy方向における位置を同一なものとするようにネジ21を調節する(図7参照)。そして、今度は、まず点βと点δのy方向における位置を同一なものし、かつ、このときのd4は、d3と同一となるようにネジ21を調節する。この様にすることで、X線グリッド5の4つの角部における吸収箔5aと放射線検出面3aの離間距離が調節され、吸収箔5aと、放射線検出面3aとは平行になる。なお、この時点で、d2の長さは、d1の長さと等しくなり、d4の長さは、d3の長さと等しくなる。
<シムの介装>
最後に、図10に示すように、シム26を台20の切欠き部20bに挿入することにより、シム26をX線グリッド5と、FPD3の筐体3cの介在する位置に介装する。シム26のxy面に面した両面には、接着剤が塗布されているので、X線グリッド5と、FPD3とはシム26を介して一体化される。こうして、X線グリッド5は、放射線検出面3aに対する吸収体5bの相対的な位置関係を維持したままFPD3の筐体3cに固定支持される。接着剤が硬化した時点で2本の押し付けネジ23を台20から螺出させて、台20のX線グリッド5に対する仮止めを解除した後、台20を解体して取り除き、一連の調節は終了となる。なお、ネジ21およびシム26は、本発明の調節手段に相当する。

Claims (5)

  1. コーン状の放射線ビームを照射する放射線源と、前記放射線ビームを検出する検出素子が第1方向、および第2方向に2次元的に配列されて構成された放射線検出面を有する放射線検出手段と、散乱放射線を吸収する吸収体を有するとともに、前記放射線検出面を覆うように配置された放射線グリッドとを備えた放射線撮影装置において、
    前記放射線検出面と前記吸収体との離間距離を調節する調節手段を備えていることを特徴とする放射線撮影装置。
  2. 請求項1に記載の放射線撮影装置において、
    前記吸収体には前記第2方向に伸びた短冊状の吸収箔が前記第1方向に配列されており、
    前記離間距離の調節は、前記放射線ビームが前記放射線検出面に前記吸収体を投影することで生じる前記吸収箔の影の配列ピッチを前記第1方向における前記検出素子の配列ピッチの整数倍とするように行われることを特徴とする放射線撮影装置。
  3. 請求項2に記載の放射線撮影装置において、
    前記離間距離の調節は、前記吸収体の前記第1方向における幅をWgとし、
    前記放射線検出面に投影された前記吸収体の影の前記第1方向における幅をSとし、
    前記吸収体の放射線出射面と前記放射線検出面との距離の目標値をXとし、
    前記吸収体の放射線出射面と前記放射線源との距離の目標値をLとしたとき、
    ΔX=L−Wg(L+X)/S
    の式で求められる距離ΔXだけ前記放射線検出面から前記放射線グリッドを近づける方向に移動させることで行われることを特徴とする放射線撮影装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の放射線撮影装置において、
    前記放射線検出手段に対する前記放射線グリッドの前記第2方向についての位置の調節は、前記放射線検出面と前記吸収体の前記第2方向についての位置を調節する第1調節によって行われることを特徴とする放射線撮影装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の放射線撮影装置において、
    前記調節手段は、前記放射線検出手段と前記放射線グリッドとの間に介装されるシムであることを特徴とする放射線撮影装置。
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