JP2011139645A - 揮発性剤拡散装置及び揮発性剤収容ケース - Google Patents

揮発性剤拡散装置及び揮発性剤収容ケース Download PDF

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Abstract

【課題】ファン等を設けることなく簡単な構造で低コスト化を図り、かつ、電池交換等のメンテナンスも不要にし、しかも、揮発性剤の蒸気圧を特別に高めることなく、揮発性剤の空気中への拡散効果を十分に得ることができるようにする。
【解決手段】揮発性剤拡散装置1は、常温の空気中で揮発する揮発性剤を保持する揮発性剤保持体13と、揮発性剤保持体13を収容するケース10とを備えている。揮発性剤保持体13は、ケース10内で露出するように配設されている。ケース10には、内外方向に貫通する貫通孔40が形成されている。ケース10の底壁部10fには、ケース10全体が揺動するように該ケース10の外方へ向けて湾曲する凸状曲面20が形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、防虫剤や芳香剤等の揮発性剤を空気中に拡散させるように構成された揮発性剤拡散装置及び揮発性剤が収容されるケースに関するものである。
従来から、常温で揮発性を有する防虫剤及び芳香剤をケースに収容し、室内等に置いて使用する装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1の装置は、下側へ向かって拡大する安定した形状の花瓶型のケースを備え、このケースの内部に防虫剤及び芳香剤が収容されている。また、この特許文献1では、電池やゼンマイ等で駆動されるファンを設けることによって、防虫剤及び芳香剤の拡散効果を高めるようにする構造が開示されている。
特開2005−126393号公報
ところが、特許文献1のように電池やゼンマイ等で駆動されるファンを設けると、電気回路の組み込みや多くの機械部品の組み込みが必要となって装置の構造が複雑化し、コスト高となる。また、電池を用いた場合には、定期的な電池交換が必要になり、ゼンマイを用いた場合には、巻き上げ作業が必要になり、いずれの場合であっても使用者は煩雑に感じ、使用しやすい構造とは言い難い。
また、防虫剤や芳香剤の拡散効果を高めるために、これら薬剤を加熱する加熱装置や、薬剤を収容した部分を振動させる振動素子を設けることが考えられるが、これらの構造を採用する場合にも、電池等が必要になるので、上記した問題が生じ得る。
また、特許文献1のような置き型の装置において、上記したファン等を設けずに拡散効果を高めようとすると、蒸気圧が特別に高い防虫剤や芳香剤を使用しなければならない。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ファン等を設けることなく簡単な構造で低コスト化を図り、かつ、電池交換等のメンテナンスも不要にし、しかも、揮発性剤の蒸気圧を特別に高めることなく、揮発性剤の空気中への拡散効果を十分に得ることができるようにすることにある。
上記目的を達成するために、本発明では、ケースの底壁部の形状に工夫を凝らすことによってケース全体を揺動可能にし、このケース全体の揺動によって揮発性剤を拡散させるようにした。
第1の発明は、常温の空気中で揮発する揮発性剤を保持する揮発性剤保持体と、上記揮発性剤保持体を収容するケースとを備えた揮発性剤拡散装置において、上記揮発性剤保持体は、上記ケース内で露出するように配設され、上記ケースには、内外方向に貫通する貫通孔が形成され、上記ケースの底壁部には、該ケース全体が揺動するように該ケースの外方へ向けて湾曲する凸状曲面が形成されていることを特徴とするものである。
この構成によれば、ケースを例えばテーブルや床等の載置面に置くと、ケースの底壁部が載置面に接した状態となる。この底壁部には凸状曲面が形成されているので、ケースを軽く押すだけで、ケース全体が載置面上で揺動することになる。この揺動により、ケースの貫通孔の周りには気流の乱れが発生し、空気が貫通孔を介してケース内に出入りするように移動する。この空気の移動によってケース内の揮発性剤が空気中に広く拡散するようになる。従って、ファン等は不要になるとともに、蒸気圧が特別に高い揮発性剤としなくても拡散効果が十分に得られる。
第2の発明は、第1の発明において、凸状曲面は、ケースの上壁部よりも上方に仮想中心を有する円弧状に形成されていることを特徴とするものである。
この構成によれば、凸状曲面が緩やかな円弧面で構成されることになる。これにより、ケース全体がゆっくりと揺動するようになる。
第3の発明は、第1または2の発明において、揮発性剤は液状であり、揮発性剤用容器に収容され、上記揮発性剤用容器は、ケース内の下側に収容されていることを特徴とするものである。
この構成によれば、装置の重心が下がり、安定する。
第4の発明は、第3の発明において、揮発性剤用容器に収容された揮発性剤とは別の揮発性剤を保持する揮発性剤保持体を備えており、上記別の揮発性剤を保持する揮発性剤保持体は、揮発性剤が収容された上記揮発性剤用容器よりも軽量で、ケース内の上側に収容されていることを特徴とするものである。
この構成によれば、例えば、揮発性剤用容器に収容された揮発性剤を芳香剤とし、別の揮発性剤を防虫剤とした場合には、1つの装置で芳香効果と防虫効果とが得られる。そして、軽量な方をケース内の上側に収容したことで、装置の安定感が損なわれることはない。
第5の発明は、第1から4のいずれか1つの発明において、ケースの底壁部には、載置面との接触面積を低減するための接触面積低減部が設けられていることを特徴とするものである。
この構成によれば、ケースの底壁部とケースが置かれる載置面との接触面積が低減する。これにより、ケース全体が揺動する際に底壁部と載置面との間に発生する摩擦抵抗が少なくなる。
第6の発明は、常温の空気中で揮発する揮発性剤を保持する揮発性剤保持体を収容する揮発性剤収容ケースにおいて、内外方向に貫通する貫通孔を有しており、底壁部には、当該ケース全体が揺動するように外方へ向けて湾曲する凸状曲面が形成されていることを特徴とするものである。
第1の発明によれば、揮発性剤保持体を収容したケースの底壁部に凸状曲面を形成したことで、ファン等を用いることなく、ケースを押すだけでケース全体を揺動させ、この揺動によって揮発性剤を空気中に拡散させることができる。これにより、構造を簡単にできて低コスト化を図ることができるとともに、電池交換等のメンテナンスも不要で、しかも、蒸気圧が特別に高い揮発性剤を用いることなく、十分な拡散効果を得ることができる。
第2の発明によれば、凸状曲面を緩やかな円弧面とすることができるので、ケース全体をゆっくりと揺動させることができ、倒れてしまうのを抑制できる。
第3の発明によれば、液状の揮発性剤を揮発性剤用容器に収容してケースの下側に収容したので、装置の重心を下げて安定させることができ、倒れてしまうのを抑制できる。
第4の発明によれば、揮発性剤用容器の揮発性剤とは別の揮発性剤を保持する揮発性剤保持体を、揮発性剤用容器よりも軽量にしてケース内の上側に収容したので、装置の安定感を損なうことなく、1つの装置で複数の効果を得ることができる。
第5の発明によれば、ケースの底壁部に接触面積低減部を設けたので、載置面との間に発生する摩擦抵抗を低減できる。これにより、ケースを小さい力で揺動させることができるとともに、揺動している時間が長くなって揮発性剤の拡散効果をより一層高めることができる。
第6の発明によれば、ファン等を用いることなく簡単な構造で、ケース全体を揺動させて揮発性剤を空気中に拡散させることができので、低コスト化を図ることができるとともに、電池交換等のメンテナンスも不要で、しかも、蒸気圧が特別に高い揮発性剤を用いることなく、十分な拡散効果を得ることができる。
実施形態にかかる揮発性剤拡散装置の正面図である。 揮発性剤拡散装置の左側面図である。 揮発性剤拡散装置の右側面図である。 揮発性剤拡散装置の背面図である。 ケースの展開図である。 揮発性剤拡散装置の底面図である。 図1のVII−VII線断面図である。 揮発性剤拡散装置の内部構造を説明する図である。 含浸体を保持した状態の含浸体保持部材の斜視図である。 揮発性剤拡散装置の使用状態を説明する概略図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1〜図4は、本発明の実施形態にかかる揮発性剤拡散装置1を示すものである。揮発性剤拡散装置1は、芳香剤及び防虫剤を収容するケース10を備えており、芳香剤及び防虫剤の両方を同時に空気中に拡散できるように構成された、いわゆるハイブリッド型のものである。このケース10は詳細は後述するが、テーブルや床等の載置面Gに置かれた状態で、ケース10の全体が該ケース10の左右方向に揺動するようになっている。
図8に示すように、揮発性剤拡散装置1は、ケース10の他に、芳香剤(揮発性剤)を収容した芳香剤容器(揮発性剤容器)11と、芳香剤を拡散させるための芳香剤拡散部12と、防虫剤(揮発性剤)が含浸された含浸体(揮発性剤保持体)13と、含浸体13を保持する含浸体保持部材14とを備えている。
ケース10は、樹脂製であり、図1〜図4に示すように、上下方向に長く、かつ、正面から見て、左右方向の寸法が奥行き方向の寸法よりも長い扁平形状とされている。ケース10の水平方向の断面は、該ケース10の左右方向に長い略長円形状とされており、ケース10の左壁部10a及び右壁部10bはケース10外へ向けて湾曲している。
また、ケース10の前壁部10cの左右両端部近傍は後方へ向けて湾曲して、左壁部10a及び右壁部10bに連なっている。前壁部10cの左右両端部近傍を除く部分は、左右方向に延びている。また、ケース10の後壁部10dの左右両端部近傍は前方へ向けて湾曲して、左壁部10a及び右壁部10bに連なっている。後壁部10dの左右両端部近傍を除く部分は、前壁部10cと略平行に左右方向に延びている。
ケース10の上壁部10eは左右方向に長い略長円形をなしており、図1に示すように、ケース10の静止状態で略水平に延びている。上壁部10eの周縁部は下降傾斜して延び、左壁部10a、右壁部10b、前壁部10c及び後壁部10dに連なっている。
ケース10の底壁部10fは、その左右方向中央部が最も下に位置するように、下方へ向けて滑らかに湾曲している。従って、底壁部10fの左右方向中央部よりも左側及び右側は、載置面Gから上方へ離れることになり、よって、ケース10の全体が左右方向に揺動可能となる。つまり、底壁部10fの外面は、ケース10全体が揺動するように該ケース10の外方へ向けて湾曲する凸状曲面20とされている。
凸状曲面20は、円弧面で構成されている。図1に示すように、凸状曲面20の円弧中心は、ケース10の上壁部10eから上方に離れたところにある仮想中心Xである。よって、凸状曲面20は緩やかな円弧面となる。凸状曲面20の円弧半径Rは、例えば、200mm程度に設定されているが、これに限られるものではない。
凸状曲面20の周縁部には、下方へ突出する突条部21が形成されている。図6に示すように、突条部21は、凸状凹面20の周縁部に沿って環状をなすように連続して延びている。突条部21の突出高さは、例えば1mm〜2mm程度であり、低く設定されている。図7にも示すように、突条部21の突出方向先端面(下端面)21aが載置面Gに接するようになっている。突条部21は、上下方向の断面が略矩形状となるように形成されている。凸状曲面20に突条部21が形成されていることで、凸状曲面20の大部分が載置面Gから上方に離れることになり、載置面Gとの接触面積が減少する。つまり、本発明の接触面積低減部は、突条部21で構成されている。
図5に示すように、ケース10は、厚み方向(ケース10の前後方向)に2つに分割された半割状の前側分割体30と後側分割体31とを組み合わせて構成されている。前側分割体30の右端部と後側分割体31の左端部とは3つのヒンジ32によって連結されている。ヒンジ32は、いわゆる薄肉ヒンジであり、前側分割体30と後側分割体31に一体成形されている。すなわち、前側分割体30と後側分割体31とは、ヒンジ32を介して一体に成形された一体成形品である。
ヒンジ32は上下方向に間隔をあけて設けられている。ヒンジ32の回動軸は、上下方向に延びている。よって、前側分割体30と後側分割体31とは、互いに上下方向に延びる軸周りに回動するようになっている。前側分割体30と後側分割体31は、成形直後は、図5に示すように、展開された状態となっており、この状態から前側分割体30をヒンジ32の回動軸周りに後側分割体31に接近する方向に回動させて行くと、前側分割体30と後側分割体31が組み合わさってケース10となる。
図3にも示すように、後側分割体31の右端部には、前側分割体30に係合する係合爪33〜35が形成されている。係合爪33〜35は上下方向に間隔をあけて設けられている。係合爪33は後側分割体31の上端部近傍に位置し、係合爪34は上下方向中央部近傍に位置し、係合爪35は、下端部近傍に位置している。これら係合爪33〜35は、前方へ突出するように延びている。中央部の係合爪34は、上下両係合爪33,35よりも上下方向に幅広に形成されている。
前側分割体30の右端部には、係合爪33〜35が係合する係合凹部36〜38が係合爪33〜35の形成位置に対応して設けられている。係合凹部36〜38の深さは、係合爪33〜35が略完全に入り込むような深さとされている。
前側分割体30と後側分割体31とが組み合わさった状態で、係合爪33〜35がそれぞれ係合凹部36〜38内に入り込んで該係合凹部36〜38に係合する。これにより、前側分割体30が後側分割体31から離れる方向に回動することはない。
図1に示すように、前側分割体30の前壁部10cに対応する部分には、略上半部に複数の上側貫通孔40が形成され、略下半部に1つの下側貫通孔41が形成されている。上側貫通孔40は、様々な大きさがある。左に位置する上側貫通孔40の左縁部近傍にはケース10内へ向けて窪む凹部43が形成されている。右に位置する上側貫通孔40の右縁部近傍にもケース10内へ向けて窪む凹部44が形成されている。トータルの上側貫通孔40の形成された範囲は、下側貫通孔41の形成された範囲よりも広い。一方、下側貫通孔41は、左右方向に長い矩形に近い形状である。
また、図5に示すように、前側分割体30の上壁部10eに対応する部分には、上記含浸体保持部材14が取り付けられる一対の取付部45が形成されている。取付部45は左右方向に間隔をあけて設けられており、前側分割体30の内面から後方へ向けて突出する板状をなしている。
また、前側分割体30の底壁部10fに対応する部分には、上記芳香剤容器11の底部を下方から支持する一対の支持部46が形成されている。この支持部46も左右方向に間隔をあけて設けられている。
後側分割体31には、前側分割体30と同じように上側貫通孔50、下側貫通孔51、左側の凹部53、右側の凹部54及び支持部56が形成されている。
図8に示すように、芳香剤容器11は、ケース10の下側に収容されるようになっている。この芳香剤容器11に収容される芳香剤は、液状であり、かつ、常温の空気中で揮発性を有する芳香剤であれば特に限定されないが、その含有成分としては、例えば、オレンジオイル、レモンオイル、ライムオイル、ユーカリオイル、レモングラスオイル、ペパーミントオイル、メントール、ラベンダーオイル、シトロネラ、ゼラニウム、ローズオイル等が挙げられる。また、これらを混合させた成分を芳香剤に含有させてもよい。また、芳香剤には、後述する使用時に残量を容易に把握できるように着色されている。尚、芳香剤は、無色透明であってもよい。
芳香剤拡散部12は、芳香剤容器11内の芳香剤を吸い上げて拡散させるためのものである。芳香剤拡散部12は、繊維で構成された吸液芯60と、吸液芯60を保持する吸液芯保持部材61と、拡散紙(揮発性剤保持体)62と、拡散紙62を保持する拡散紙ホルダー63とを備えている。
吸液芯60は、芳香剤容器11の内部に挿入され、芳香剤容器11の底部まで延びる柱状に形成されており、毛細管現象によって芳香剤を吸い上げるようになっている。吸液芯60の上端部は芳香剤容器11から上方へ突出している。吸液芯保持部材61は、芳香剤容器11の中栓を構成するものであり、吸液芯60の上下方向中間部を保持して吸液芯60が倒れるのを防止している。
拡散紙62は、略水平に延びる板状に形成され、吸液芯60の上端部に接触するように配置されており、吸液芯60によって吸い上げられた芳香剤を吸収して一時的に保持するように構成されている。拡散紙ホルダー63は、芳香剤容器11に取り付けられており、拡散紙62を上下両側から保持している。拡散紙ホルダー63の上部には、通気孔63aが形成されている。従って、拡散紙62はケース10内で露出しており、空気に触れるようになっている。
尚、拡散紙ホルダー63を芳香剤容器11の頭部から離して配置し、拡散紙ホルダー63と芳香剤容器11の頭部との間に、外部に通じる空間領域を設け、当該空間領域から芳香剤を外部へ拡散させる形態であってもよい。当該空間領域における外部への通気量を適宜変えることにより、芳香剤の持続時間を自在に変更できることとなる。
芳香剤容器11は、芳香剤拡散部12と共に、ケース10に対し着脱可能となっているので、芳香剤が無くなったら芳香剤容器11及び芳香剤拡散部12を新しいものと交換するか、芳香剤容器11に芳香剤を補充してケース10に装着すればよい。
芳香剤容器11は透光性を有する樹脂材で構成されている。この材料は特に限定されないが、例えばPET等が挙げられる。芳香剤容器11の側壁部は、下側貫通孔41,51と略同じ高さに位置している。よって、ケース10の外部から芳香剤の残量を把握すること、及び、芳香剤の液面Lの動きを見ることができるようになっている。
図9に示す含浸体保持部材14に保持される含浸体13は、吸液性を有するネットで構成されている。ネットの目は粗く、空気が表裏方向に容易に通過するようになっている。含浸体13はネット以外に、例えば、不織布やろ紙等で構成してもよい。
含浸体13に含浸されている防虫剤は、常温の空気中で揮発性を有する防虫剤であれば特に限定されないが、例えば、メトフルトリン、トランスフルトリン、エムペントリン、テフラメトリン等が挙げられる。
図8に示すように、含浸体保持部材14は、ケース10内の上側(芳香剤容器11の上方)に収容されている。含浸体保持部材14は、含浸体13を囲む矩形箱形をなしている。図9に示すように、含浸体保持部材14の上壁部には、上方へ突出する一対の取付片65が左右方向に間隔をあけて形成されている。各取付片65には孔部65aが形成されている。図8に示すように、これら孔部65aに、前側分割体30の取付部45が挿入されるようになっている。
含浸体保持部材14の後側(図9の紙面手前側)は、略全体が開放されている。また、含浸体保持部材14の前側、上側及び下側には、それぞれ、開口部66が形成されている。含浸体保持部材14がケース10に取り付けられた状態では、含浸体13がケース10内で露出しており、空気に触れるようになっている。また、含浸体保持部材14の内部には、含浸体13を波形に保持するためのサポート67が設けられている。
含浸体13及び含浸体保持部材14を合わせた重さは、芳香剤が収容された芳香剤容器11の重さよりも軽い。従って、揮発性剤拡散装置1の重心は低くなり、揮発性剤拡散装置1は安定する。
次に、上記のように構成された揮発性剤拡散装置1の組み立て方法について説明する。ケース10の前側分割体30及び後側分割体31は、成形直後は図5に示すように開いた状態となっており、この状態で図8に示すように芳香剤容器11を前側分割体30にセットし、含浸体13を保持した含浸体保持体14を前側分割体30にセットする。含浸体保持体14をセットする際に、取付片65の取付孔65aに取付部45を挿入すればよい。
その後、後側分割体31をヒンジ32の回動軸周りに回動させて前側分割体30と後側分割体31とを組み合わせる。このとき、後側分割体31の係合爪33〜34を、前側分割体30の係合凹部36〜38に係合させる。これにより、芳香剤容器11がケース10の下側に収容されて保持され、含浸体保持体14がケース10の上側に収容されて保持された揮発性剤拡散装置1が得られる。
次に、揮発性剤拡散装置1の使用要領について説明する。図1に示すように、揮発性剤拡散装置1を載置面Gに置くと、外力が加わらない状態では、ケース10の底壁部10fの凸状曲面20の左右方向中央部が載置面Gに接する。このとき既に芳香剤及び防虫剤が揮発してケース10内に充満している。このケース10内の芳香剤及び防虫剤は、僅かではあるが上側貫通孔40,50から外部へ漏れ出ており、芳香効果及び防虫効果は、程度は低いが得られる。
凸状曲面20は、左右方向中央部が最も下に位置する円弧面であるため、例えば、ケース10の左壁部10aを手で右側へ押すと、図10に仮想線で示すように、ケース10は、全体が右側へ揺動する。右側へ揺動したケース10は、同図に仮想線で示すように、今度は左側へ揺動する。その後、左右方向の揺動を繰り返す。このケース10の揺動により、ケース10の上側貫通孔40,50の周りには気流の乱れが発生し、空気が上側貫通孔40,50を介してケース10内に出入りするように移動する。この空気の移動によってケース10内の芳香剤及び防虫剤が空気中に広く拡散するようになる。
ケース10が揺動する際、底壁部10fには突条部21が設けられているので、載置面Gとの接触面積の低減が図られることになる。これにより、ケース10が揺動する際に底壁部10fと載置面Gとの間に発生する摩擦抵抗が少なくなる。その結果、長時間連続して揺動し続けるようになる。また、摩擦抵抗が少ない分、最初に小さな力を加えるだけでケース10を揺動させ始めることができる。
また、図1に示すように、ケース10の凸状曲面20の円弧半径の仮想中心Xがケース10の上壁部10eよりも上方に位置していて凸状曲面20が緩やかになっているので、ケース10全体がゆっくりと安定して揺動するようになる。このことと、芳香剤を下側に収容して低重心化を図っていることとで、ケース10は倒れ難くなる。
揮発性剤拡散装置1の使用中には芳香剤が減る。上記したように、芳香剤はケース10の下側にあるので、芳香剤が減ると、減る前と比べて揮発性剤拡散装置1の重心位置は上がることになる。重心位置が上がっても、凸状曲面20の円弧半径の仮想中心Xは、ケース10の上方に位置していて重心よりも常に上にあるので、普通に揺動させる際には左右方向に倒れることはない。
また、ケース10の前後方向の寸法を短くしているので、左右方向から見たときの投影面積が小さくなっている。このことと、左壁部10a及び右壁部10bがケース10外へ湾曲した形状となっていることとにより、左右に揺動する際のケース10の空気抵抗を低くすることができ、ケース10を長時間に亘って揺動させることができる。
ケース10の揺動時には、芳香剤の液面Lが揺れ動く。芳香剤が着色されているので、液面Lの動きはケース10の下側貫通孔40,50を通して見える。また、芳香剤が着色されていることで、残量を容易に把握でき交換時期が分かり易い。
また、芳香剤の液面Lが揺れ動くことで、芳香剤が吸液芯60の広い範囲に付着することになり、芳香効果がより一層高まる。
尚、芳香剤が無くなった場合や、防虫剤の効果が無くなった場合には、ケース10の係合爪33〜35を係合凹部36〜38から外すことで、前側分割体30及び後側分割体31を開いて、新しいものと交換すればよい。
以上説明したように、この実施形態にかかる揮発性剤拡散装置1によれば、ケース10の底壁部10fに凸状曲面20を形成したことで、ファン等を用いることなく、ケース10を押すだけでケース10全体を揺動させ、この揺動によって芳香剤及び防虫剤を空気中に拡散させることができる。これにより、構造を簡単にできて低コスト化を図ることができるとともに、電池交換等のメンテナンスも不要で、しかも、蒸気圧が特別に高い揮発性剤を用いることなく、十分な拡散効果を得ることができる。
また、凸状曲面20の円弧中心をケース10の上壁部10eよりも上方に位置付けて凸状曲面20を緩やかな円弧面としているので、ケース10全体をゆっくりと揺動させることができ、倒れてしまうのを抑制できる。
また、比較的重い液状の芳香剤をケース10の下側に配置したので、揮発性剤拡散装置1の重心を下げて安定させることができ、倒れてしまうのを抑制できる。また、揮発性剤拡散装置1の安定感を損なうことなく、1つの揮発性剤拡散装置1で芳香効果及び防虫効果を得ることができる。
また、ケース10の底壁部10fに突条部21を設けたので、載置面Gとの間に発生する摩擦抵抗を低減できる。これにより、ケース10を小さい力で揺動させることができるとともに、揺動している時間が長くなって芳香剤及び防虫剤の拡散効果をより一層高めることができる。
尚、上記実施形態では、ケース10に芳香剤及び防虫剤の2つを収容した場合について説明したが、これに限らず、いずれか一方のみを収容してもよい。
また、芳香剤は、液状でなく、例えば、ゲル状タイプ、ゼリー状タイプ、粒状タイプであってもよい。また、複数種の芳香剤をケース10に収容してもよい。
また、上記実施形態では、底壁部10fの突条部21によって接触面積低減部を構成したが、これに限らず、例えば、底壁部10fの外面に溝を形成することによって載置面Gとの接触面積を低減するようにしてもよく、この場合、溝が接触面積低減部を構成することになる。
以上説明したように、本発明にかかる揮発性剤拡散装置は、例えば、芳香剤や防虫剤を空気中に拡散させるのに適している。
1 揮発性剤拡散装置
10 ケース
10e 上壁部
10f 底壁部
11 芳香剤容器(揮発性剤容器)
13 含浸体(揮発性剤保持体)
20 凸状曲面
21 突条部(接触面積低減部)
40,50 上側貫通孔
41,51 下側貫通孔
62 拡散紙(揮発性剤保持体)
R 半径
X 仮想中心

Claims (6)

  1. 常温の空気中で揮発する揮発性剤を保持する揮発性剤保持体と、
    上記揮発性剤保持体を収容するケースとを備えた揮発性剤拡散装置において、
    上記揮発性剤保持体は、上記ケース内で露出するように配設され、
    上記ケースには、内外方向に貫通する貫通孔が形成され、
    上記ケースの底壁部には、該ケース全体が揺動するように該ケースの外方へ向けて湾曲する凸状曲面が形成されていることを特徴とする揮発性剤拡散装置。
  2. 請求項1に記載の揮発性剤拡散装置において、
    凸状曲面は、ケースの上壁部よりも上方に仮想中心を有する円弧状に形成されていることを特徴とする揮発性剤拡散装置。
  3. 請求項1または2に記載の揮発性剤拡散装置において、
    揮発性剤は液状であり、揮発性剤用容器に収容され、
    上記揮発性剤用容器は、ケース内の下側に収容されていることを特徴とする揮発性剤拡散装置。
  4. 請求項3に記載の揮発性剤拡散装置において、
    揮発性剤用容器に収容された揮発性剤とは別の揮発性剤を保持する揮発性剤保持体を備えており、
    上記別の揮発性剤を保持する揮発性剤保持体は、揮発性剤が収容された上記揮発性剤用容器よりも軽量で、ケース内の上側に収容されていることを特徴とする揮発性剤拡散装置。
  5. 請求項1から4のいずれか1つに記載の揮発性剤拡散装置において、
    ケースの底壁部には、載置面との接触面積を低減するための接触面積低減部が設けられていることを特徴とする揮発性剤拡散装置。
  6. 常温の空気中で揮発する揮発性剤を保持する揮発性剤保持体を収容する揮発性剤収容ケースにおいて、
    内外方向に貫通する貫通孔を有しており、
    底壁部には、当該ケース全体が揺動するように外方へ向けて湾曲する凸状曲面が形成されていることを特徴とする揮発性剤収容ケース。
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