JP2011138825A - 半導体デバイスの製造方法 - Google Patents

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浩士 新田
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Abstract

【課題】 半導体素子が形成される基板の裏面を研削する裏面研削工程を含む薄型半導体デバイスの製造方法であって、裏面研削が不足であったり進み過ぎたりするのを防止することができるとともに、研削加工の高速化を図ることができて、生産効率を向上させることができる半導体デバイスの製造方法を提供する。
【解決手段】 半導体デバイスの製造方法は、ステップs2のイオン注入工程と、ステップs6の裏面研削工程とを含む。ステップs2のイオン注入工程では、シリコン基板1中に、導電型領域を形成することがないイオン2を注入し、結晶構造が変化した構造変化層3を形成する。そして、ステップs6の裏面研削工程では、シリコン基板1における半導体素子4が形成される面とは反対側の裏面を研削し、研削速度の変化が検出された時点で研削加工を停止する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、半導体デバイスの製造方法に関し、特に半導体素子が形成される基板の裏面を研削する工程を含む薄型半導体デバイスの製造方法に関する。
たとえば、IC(Integrated Circuit)チップ用の半導体デバイスなどの薄型半導体デバイスを製造する場合には、半導体チップの薄型化を図るために、半導体素子が形成された基板(ウエハ)の非活性表面(裏面)を研削する裏面研削工程を含む。
しかしながら、基板の裏面を研削加工するとき、研削加工の終点を検出するのが困難であるため、研削が不足であったり進み過ぎたりするのを防止するために、研削速度を低下させる必要があり、研削加工の高速化を図ることができず、生産効率を向上させることができないという問題がある。
また、基板の裏面を研削加工するとき、基板の中央部よりも外周縁部において研削量が多くなって、基板の裏面の平坦性が悪くなる。そこで、裏面研削工程の後、基板の裏面の平坦性を精密に制御するために、裏面側からの化学的機械的研磨(CMP)が行われる。
裏面側からのCMP処理が施される基板の裏側部分は、基板の構成材料のみからなる部分であるので、基板の裏側部分の全領域において研磨速度は同じである。そのため、CMP処理後の基板の裏面における平坦性は、裏面研削加工後の平坦性を維持することになり、基板の中央部よりも外周縁部における厚みが小さく(基板の裏面の平坦性が悪く)、製造される半導体デバイスの厚みを精度良く所望厚にすることができない。
また、半導体デバイスとしては、基板を貫通して設けられる貫通電極を有するものがある。貫通電極を有する半導体デバイスの従来の製造方法について、図5,6を用いて説明する。図5は、貫通電極を有する半導体デバイスの従来の製造方法を示すフローチャートである。また、図6は、貫通電極を有する半導体デバイスの従来の製造方法を説明する図である。
貫通電極を有する半導体デバイスの従来の製造方法において、まず、ステップb1のラッピング工程では、スライシングされたシリコン基板21を機械研磨(ラッピング)する。次にステップb2のCMP工程では、ラッピング後のシリコン基板21の厚み方向両表面(または厚み方向一方面)をCMP処理によって高精密研磨して、鏡面仕上げされたシリコン基板21を得る。次にステップb3の第1洗浄工程では、CMP工程におけるCMP処理時に発生した研磨屑などを洗浄によって除去する。
このようにして、鏡面仕上げされ、かつ洗浄処理されたシリコン基板21は、ステップb4の半導体素子形成工程に供せられる。ステップb4の半導体素子形成工程では、図6(a)に示すように、シリコン基板21に対して薄膜形成、酸化処理、ドーピング処理などを行って、シリコン基板21に半導体素子24を形成する。また、半導体素子形成工程では、シリコン基板21の所定深さまで達する電極25を形成する。
次にステップb5の裏面研削工程では、図6(b)に示すように、シリコン基板21が所望の厚みとなるように、半導体素子24が形成される面とは反対側の裏面側からシリコン基板21を研削する。このとき、研削加工の終点を検出するのが困難であるため、研削が不足であったり進み過ぎたりするのを防止するために、研削速度を低下させる必要がある。たとえば、電極(銅などによって構成される)25が形成されるシリコン基板21を、裏面側から高速で研削加工して研削が進み過ぎると、電極25が研削されてしまう場合がある。このような場合、研削された電極25の破片などがシリコン基板21の裏面に付着してしまい、半導体素子24にリーク電流が発生するという問題が生じる。また、裏面研削工程では、シリコン基板21の中央部よりも外周縁部における研削量が多くなって、シリコン基板21の裏面の平坦性が悪くなる。
次にステップb6の裏面CMP工程では、シリコン基板21の裏面の平坦性を精密に制御するために、裏面側からの化学的機械的研磨(CMP)を行う。このとき、裏面CMP工程では、前工程である裏面研削工程と同様に、CMP処理の終点を検出するのが困難であるため、研磨が不足であったり進み過ぎたりするのを防止するために、研磨速度を低下させる必要がある。
また、裏面側からのCMP処理が施されるシリコン基板21の裏側部分は、基板の構成材料のみからなる部分であるので、シリコン基板21の裏側部分の全領域において研磨速度は同じである。そのため、CMP処理後のシリコン基板21の裏面における平坦性は、裏面研削加工後の平坦性を維持することになり、シリコン基板21の中央部よりも外周縁部における厚みが小さく(シリコン基板21の裏面の平坦性が悪く)、製造される半導体デバイスの厚みを精度良く所望厚にすることができない。
次にステップb7の第2洗浄工程では、裏面CMP工程におけるCMP処理時に発生した研磨屑などを洗浄によって除去する。そして、ステップb8では、裏面側からのCMP処理が施されたシリコン基板21の厚みを測定し、シリコン基板21が所望の厚みであるか否かを判断する。シリコン基板21が所望の厚みであると判断した場合には、裏面側からのCMP処理が終点に到達したと判断して、ステップb9に進む。また、シリコン基板21が所望の厚みではないと判断した場合には、裏面側からのCMP処理が終点に到達していないと判断して、ステップb6およびステップb7を繰り返す。
次にステップb9のエッチング工程では、図6(c)に示すように、裏面側からのCMP処理が終点に到達したと判断されたシリコン基板21を裏面側からドライエッチングして、半導体素子形成工程で形成した電極25を露出させ、シリコン基板21を貫通する貫通電極26aを形成する。
ここで、エッチング工程に供せられるシリコン基板21は、裏面における中央部よりも外周縁部の研削量が多くされて、裏面の平坦性が悪いものであるので、エッチング工程において裏面側からのドライエッチングが施されても、シリコン基板21を貫通しない非貫通電極26bが存在してしまう。このような、非貫通電極26bが存在するシリコン基板21を用いて半導体デバイスを組み立てた場合、半導体素子24を正常に動作させることができない。
特開2002−343904号公報
以上のように、半導体素子が形成された基板の裏面を研削する裏面研削工程を含む薄型半導体デバイスの従来の製造方法では、研削加工の終点を検出するのが困難であるため、研削が不足であったり進み過ぎたりするのを防止するために、研削速度を低下させる必要があり、研削加工の高速化を図ることができず、生産効率を向上させることができない。そして、貫通電極を有する半導体デバイスを製造する場合においては、基板の裏面側からの研削が進み過ぎてしまうと、研削された電極破片の付着によって、半導体素子にリーク電流が発生するという問題まで生じてしまう。
また、裏面研削後の基板は、裏面における中央部よりも外周縁部の研削量が多くされて、裏面の平坦性が悪いものであるが、裏面側からのCMP処理が施されても平坦性が良好なものとはならない。そのため、半導体デバイスの厚みを精度良く所望厚にすることができない。そして、貫通電極を有する半導体デバイスを製造する場合においては、裏面の平坦性が悪い基板に対して、裏面側からのエッチングが施されても、基板を貫通しない非貫通電極が存在してしまい、半導体素子を正常に動作させることができない。
したがって本発明の目的は、半導体素子が形成される基板の裏面を研削する裏面研削工程を含む薄型半導体デバイスの製造方法であって、裏面研削が不足であったり進み過ぎたりするのを防止することができるとともに、研削加工の高速化を図ることができて、生産効率を向上させることができる半導体デバイスの製造方法を提供することであり、基板の裏面を良好な平坦性を有するように加工できる半導体デバイスの製造方法を提供することである。
本発明は、半導体素子が形成される基板を備える半導体デバイスの製造方法であって、
基板中に、導電型領域を形成することがないイオンを注入し、結晶構造が変化した構造変化層を形成するイオン注入工程と、
基板における半導体素子が形成される面とは反対側の面である裏面を研削し、研削速度の変化が検出された時点で研削加工を停止する裏面研削工程と、を含むことを特徴とする半導体デバイスの製造方法である。
また本発明は、半導体素子が形成される基板を貫通して設けられる貫通電極を有する半導体デバイスの製造方法であって、
基板中に、導電型領域を形成することがないイオンを注入し、結晶構造が変化した構造変化層を形成するイオン注入工程と、
基板の所定深さまで達する電極を形成する電極形成工程と、
基板における半導体素子が形成される面とは反対側の面である裏面を研削し、研削速度の変化が検出された時点で研削加工を停止する裏面研削工程と、
基板を裏面側からエッチングして、電極形成工程で形成した電極を露出させ、基板を貫通する貫通電極を形成するエッチング工程と、を含むことを特徴とする半導体デバイスの製造方法である。
また本発明は、前記裏面研削工程の後工程として、構造変化層の構成材料に対する基板の構成材料の研磨速度の選択比が1よりも大きい条件で、基板の裏面側から化学的機械的研磨を行い、研磨速度の変化が検出された時点で研磨加工を停止する裏面研磨工程を含むことを特徴とする。
また本発明は、基板がシリコン基板であり、
前記イオン注入工程において基板中に注入するイオンは、炭素イオン、窒素イオンおよび酸素イオンから選ばれることを特徴とする。
また本発明は、前記イオン注入工程において形成する構造変化層は、基板における半導体素子が形成される面から5〜50μmの深さの領域内に形成されることを特徴とする。
本発明によれば、半導体デバイスの製造方法は、イオン注入工程と、裏面研削工程とを含む。イオン注入工程では、基板中に、導電型領域を形成することがないイオンを注入し、結晶構造が変化した構造変化層を形成する。そして、裏面研削工程では、基板における半導体素子が形成される面とは反対側の面である裏面を研削する。
裏面研削工程において基板の裏面側からの研削が進行すると、基板中に形成された構造変化層の一部が露出するようになる。この構造変化層は、結晶構造が変化した層であるので、基板を構成する材料とは研削速度が異なる。そのため、裏面研削工程において研削が進行して、構造変化層の一部が露出したときに、基板に対する研削速度が変化する。
裏面研削工程では、研削速度の変化が検出された時点で、基板の裏面側からの研削加工を停止するので、裏面研削が不足であったり進み過ぎたりするのを防止することができるとともに、研削加工の高速化を図ることができる。したがって、半導体デバイスの製造方法は、半導体デバイスの生産効率を向上することができる。
また本発明によれば、半導体デバイスの製造方法は、貫通電極を有する半導体デバイスの製造方法であり、イオン注入工程と、電極形成工程と、裏面研削工程と、エッチング工程とを含む。イオン注入工程では、基板中に、導電型領域を形成することがないイオンを注入し、結晶構造が変化した構造変化層を形成する。電極形成工程では、基板の所定深さまで達する電極を形成する。裏面研削工程では、基板における半導体素子が形成される面とは反対側の面である裏面を研削する。そして、エッチング工程では、基板を裏面側からエッチングして、電極形成工程で形成した電極を露出させ、基板を貫通する貫通電極を形成する。
裏面研削工程において基板の裏面側からの研削が進行すると、基板中に形成された構造変化層の一部が露出するようになる。この構造変化層は、結晶構造が変化した層であるので、基板を構成する材料とは研削速度が異なる。そのため、裏面研削工程において研削が進行して、構造変化層の一部が露出したときに、基板に対する研削速度が変化する。
裏面研削工程では、研削速度の変化が検出された時点で、基板の裏面側からの研削加工を停止するので、裏面研削が不足であったり進み過ぎたりするのを防止することができるとともに、研削加工の高速化を図ることができる。また、裏面研削工程では、基板中に形成された構造変化層の一部が露出して研削速度の変化が検出された時点を研削加工の終点とすることによって、裏面研削が進み過ぎるのを防止することができるので、電極形成工程において基板中に形成された電極の一部が研削されてしまうのを防止することができる。そのため、研削による電極破片の基板への付着を防止することができるので、半導体素子にリーク電流が発生するのを防止することができる。
また本発明によれば、裏面研削工程の後工程として、基板の裏面側から化学的機械的研磨を行う裏面研磨工程を含む。裏面研磨工程の前工程である裏面研削工程では、基板中に形成された構造変化層の一部が露出して研削速度の変化が検出された時点で研削加工を停止しているので、裏面研磨工程に供せられる基板の裏面は、基板の構成材料からなる領域に対して一部の領域に構造変化層が露出した面となっている。基板の裏面の一部の領域に露出した構造変化層は、結晶構造が変化した層であるので、基板の構成材料とは化学的機械的研磨(CMP)における研磨速度が異なる。
そのため、裏面研磨工程において、基板の構成材料に対する研磨速度が速く、かつ、構造変化層の構成材料に対する研磨速度が遅い条件、すなわち、構造変化層の構成材料に対する基板の構成材料の研磨速度の選択比が1よりも大きい条件で、基板の裏面側からのCMP処理を行うことによって、基板の裏面を全領域にわたって構造変化層が露出した面とすることができる。これによって、裏面研削工程において中央部よりも外周縁部の研削量が多くされて、裏面の平坦性が悪い基板が、裏面研磨工程に供せられた場合であっても、裏面の平坦性が良好な基板を得ることができる。
したがって、半導体デバイスの製造方法は、半導体デバイスの厚みを精度良く所望厚にすることができる。また、貫通電極を有する半導体デバイスを製造する場合、エッチング工程では、裏面研磨工程で裏面の平坦性が良好にされた基板に対して、裏面側からエッチングして貫通電極を形成することができるので、基板を貫通しない非貫通電極が形成されるのを防止することができ、これによって、半導体素子が正常に動作する半導体デバイスを製造することができる。
また、裏面研磨工程では、基板の裏面の全領域にわたって構造変化層が露出したときに、基板に対する研磨速度が大きく変化する。裏面研磨工程では、研磨速度の変化が検出された時点で、基板の裏面側からのCMP処理を停止するので、裏面研磨が不足であったり進み過ぎたりするのを防止することができるとともに、CMP処理の高速化を図ることができる。
また本発明によれば、基板がシリコン基板であり、イオン注入工程において基板中に注入するイオンは、炭素イオン、窒素イオンおよび酸素イオンから選ばれる。イオン注入工程において、基板であるシリコン基板中に炭素イオンを注入した場合、シリコン基板中には、炭化ケイ素からなる構造変化層が形成される。また、シリコン基板中に窒素イオンを注入した場合、シリコン基板中には、窒化ケイ素からなる構造変化層が形成される。また、シリコン基板中に酸素イオンを注入した場合、シリコン基板中には、酸化ケイ素からなる構造変化層が形成される。
炭化ケイ素、窒化ケイ素、酸化ケイ素からなる構造変化層は、シリコン基板を構成するシリコンとは研削速度およびCMP処理における研磨速度が異なる。そのため、シリコン基板に対して炭素イオン、窒素イオンおよび酸素イオンから選ばれるイオンを注入するイオン注入工程では、裏面研削工程における研削加工の終点、および、裏面研磨工程におけるCMP処理の終点を検出可能とする構造変化層を形成することができる。
また本発明によれば、イオン注入工程において形成する構造変化層は、基板における半導体素子が形成される面から5〜50μmの深さの領域内に形成される。半導体デバイスの製造方法では、裏面研削工程における基板の裏面側からの研削加工、および、裏面研磨工程における基板の裏面側からのCMP処理は、構造変化層の露出に応じて停止される。すなわち、半導体デバイスの製造方法において製造される半導体デバイスの厚みは、基板の表面からの構造変化層の深さ位置によって規定される。そのため、イオン注入工程において、構造変化層を、基板の表面から5〜50μmの深さの領域内に形成することによって、充分に薄型化された半導体デバイスを得ることができる。
本発明の第1実施形態に係る半導体デバイスの製造方法を示すフローチャートである。 本発明の第1実施形態に係る半導体デバイスの製造方法を説明する図である。 本発明の第2実施形態に係る貫通電極を有する半導体デバイスの製造方法を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る貫通電極を有する半導体デバイスの製造方法を説明する図である。 本発明の第2実施形態に係る貫通電極を有する半導体デバイスの製造方法を説明する図である。 貫通電極を有する半導体デバイスの従来の製造方法を示すフローチャートである。 貫通電極を有する半導体デバイスの従来の製造方法を説明する図である。
図1は、本発明の第1実施形態に係る半導体デバイスの製造方法を示すフローチャートである。また、図2は、本発明の第1実施形態に係る半導体デバイスの製造方法を説明する図である。本実施の形態の半導体デバイスの製造方法は、薄型化された半導体デバイスの製造方法である。
まず、ステップs1のラッピング工程では、スライシングされた基板1の厚み方向両面を機械研磨(ラッピング)する。ラッピング工程における基板1に対する機械研磨は、公知の方法を採用できる。また、基板1としては、シリコン基板、ガリウム・砒素化合物半導体基板などを挙げることができるが、本実施の形態ではシリコン基板である。以下、基板1をシリコン基板1と称す。
次にステップs2のイオン注入工程では、図2(a)に示すように、シリコン基板1の厚み方向両表面のいずれか一方の表面から、導電型領域を形成することがないイオン2を注入する。イオン注入工程におけるシリコン基板1に対するイオン注入は、この分野で常用されるイオン注入機を用いて実施することができる。
ここで、本実施形態におけるイオン注入とは、導電型領域を形成することがないイオン2をシリコン基板1中に注入するものであり、シリコン基板1中に導電型領域を形成する、ホウ素などのP型不純物、リン、砒素、アンチモンなどのN型不純物を注入して不純物拡散層を形成する、いわゆる「ドーピング」とは異なる。シリコン基板1中に導電型領域を形成することがないイオン2としては、炭素イオン、窒素イオンおよび酸素イオンなどを挙げることができる。
イオン注入工程においてイオン2が注入されたシリコン基板1には、図2(b)に示すように、イオン注入面から所定の深さ位置に、シリコン結晶に対して結晶構造が変化した構造変化層3が形成される。イオン注入工程において、シリコン基板1中に炭素イオンを注入した場合、シリコン基板1中には、炭化ケイ素からなる構造変化層3が形成される。また、シリコン基板1中に窒素イオンを注入した場合、シリコン基板1中には、窒化ケイ素からなる構造変化層3が形成される。また、シリコン基板1中に酸素イオンを注入した場合、シリコン基板1中には、酸化ケイ素からなる構造変化層3が形成される。
炭化ケイ素、窒化ケイ素および酸化ケイ素のいずれか1つからなる構造変化層3は、後述する裏面研削工程における研削速度および裏面CMP工程における研磨速度が、シリコン基板1を構成するシリコンの研削速度および研磨速度とは異なる。そのため、シリコン基板1に対して炭素イオン、窒素イオンおよび酸素イオンから選ばれるイオン2を注入するイオン注入工程では、裏面研削工程における研削加工の終点、および、裏面CMP工程におけるCMP(化学的機械的研磨)処理の終点を検出可能とする構造変化層3を形成することができる。
次にステップs3のCMP工程では、ラッピング後のシリコン基板1の厚み方向両表面(または厚み方向一方面)をCMP処理によって高精密研磨して、鏡面仕上げされたシリコン基板1を得る。CMP工程におけるシリコン基板1に対するCMP処理は、この分野で常用される化学的機械的研磨装置、研磨液を用いて実施することができる。
次にステップs4の第1洗浄工程では、CMP工程におけるCMP処理時に発生した研磨屑などを、洗浄によってシリコン基板1から除去する。第1洗浄工程におけるシリコン基板1の洗浄方法としては、この分野で常用される洗浄方法を適用することができる。
このようにして、鏡面仕上げされ、かつ洗浄処理されたシリコン基板1は、ステップs5の半導体素子形成工程に供せられる。ステップs5の半導体素子形成工程では、シリコン基板1に対して、公知の薄膜形成処理、酸化処理、ドーピング処理などを行って、シリコン基板1に半導体素子4を形成する。
次にステップs6の裏面研削工程では、図2(c)に示すように、シリコン基板1における半導体素子4が形成される面とは反対側の面である裏面を研削する。裏面研削工程におけるシリコン基板1の裏面側からの研削加工は、この分野で常用される研削装置を用いて実施することができる。裏面研削工程では、シリコン基板1の裏面中央部よりも外周縁部における研削量が多い状態で研削が進行し、シリコン基板1中に形成された構造変化層3の一部の領域部分3aが露出するようになる。
構造変化層3は、結晶構造が変化した層であるので、シリコン基板1を構成するシリコンとは研削速度が異なる。そのため、裏面研削工程において研削が進行して、構造変化層3の一部の領域部分3aが露出したときに、シリコン基板1に対する研削速度が変化する。具体的には、ステップs2のイオン注入工程において形成された炭化ケイ素、窒化ケイ素および酸化ケイ素のいずれか1つからなる構造変化層3は、シリコン基板1を構成するシリコンよりも高い硬さを有する層であるので、裏面研削工程において研削が進行して、構造変化層3の一部の領域部分3aが露出したときに、シリコン基板1に対する研削速度は低下する。
そして、本実施形態の半導体デバイスの製造方法における裏面研削工程では、研削速度の変化が検出された時点で、シリコン基板1の裏面側からの研削加工を停止する。シリコン基板1の裏面側からの研削加工時における研削速度の変化は、シリコン基板1を構成するシリコンと構造変化層3の構成材料との結晶構造の違いに基づいて、検出することができる。結晶構造の違いに基づいた研削速度の変化を検出する方法としては、たとえば、研削装置の研削駆動源における駆動トルクの変化量を、電気的、磁気的に検出する方法を挙げることができる。また、赤外光線などの分光反射率を測定することによって、シリコン基板1を構成するシリコンと構造変化層3の構成材料との結晶構造の違いを検知し、その検知結果に基づいて、研削速度の変化を検出するようにしてもよい。また、超音波の伝播時間を測定することによって、シリコン基板1を構成するシリコンと構造変化層3の構成材料との結晶構造の違いを検知し、その検知結果に基づいて、研削速度の変化を検出するようにしてもよい。
このように、研削速度の変化が検出された時点で、シリコン基板1の裏面側からの研削加工を停止するようにされた裏面研削工程では、裏面研削が不足であったり進み過ぎたりするのを防止することができるとともに、研削加工の高速化を図ることができる。そのため、半導体デバイスの生産効率を向上することができる。
次に、裏面研磨工程であるステップs7の裏面CMP工程では、シリコン基板1の裏面側からCMP処理を行う。裏面CMP工程の前工程であるステップs6の裏面研削工程では、シリコン基板1中に形成された構造変化層3の一部の領域部分3aが露出して研削速度の変化が検出された時点で研削加工を停止しているので、裏面CMP工程に供せられるシリコン基板1の裏面は、シリコン基板1を構成するシリコンからなる領域に対して構造変化層3の一部の領域部分3aが露出した面となっている。
シリコン基板1の裏面の一部の領域に露出した構造変化層3は、結晶構造が変化した層であるので、シリコン基板1を構成するシリコンとはCMP処理における研磨速度が異なる。
そして、本実施形態の半導体デバイスの製造方法における裏面CMP工程では、シリコン基板1を構成するシリコンに対する研磨速度が速く、かつ、構造変化層3の構成材料(炭化ケイ素、窒化ケイ素、酸化ケイ素)に対する研磨速度が遅い条件、すなわち、構造変化層3の構成材料に対するシリコンの研磨速度の選択比(シリコン/(構造変化層3の構成材料))が1よりも大きい条件で、シリコン基板1の裏面側からのCMP処理を行う。これによって、図2(d)に示すように、シリコン基板1の裏面を、全領域にわたって構造変化層3が露出した面とすることができる。そのため、裏面研削工程において中央部よりも外周縁部の研削量が多くされて、裏面の平坦性が悪いシリコン基板1が、裏面CMP工程に供せられた場合であっても、裏面の平坦性が良好なシリコン基板1を得ることができる。したがって、半導体デバイスの厚みを精度良く所望厚にすることができる。構造変化層3の構成材料に対するシリコンの研磨速度の選択比が1よりも大きい条件は、CMP処理時に使用する研磨液の種類を適宜選択することによって設定することができる。
また、裏面CMP工程では、シリコン基板1の裏面の全領域にわたって構造変化層3が露出したときに、シリコン基板1に対する研磨速度が大きく変化する。本実施形態の半導体デバイスの製造方法では、裏面CMP工程において研磨速度の変化が検出された時点で、シリコン基板1の裏面側からのCMP処理を停止する。これによって、裏面研磨が不足であったり進み過ぎたりするのを防止することができるとともに、CMP処理の高速化を図ることができる。
次にステップs8の第2洗浄工程では、裏面CMP工程におけるCMP処理時に発生した研磨屑などを洗浄によって除去する。第2洗浄工程におけるシリコン基板1の洗浄方法としては、この分野で常用される洗浄方法を適用することができる。
以上のように、半導体素子形成工程において半導体素子4が形成され、裏面研削工程において裏面側から研削加工され、さらに、裏面CMP工程において裏面側からCMP処理されてなるシリコン基板1を用いることによって、薄型化された半導体デバイスを製造することができる。
また、ステップs2のイオン注入工程において形成する構造変化層3は、シリコン基板1における半導体素子4が形成される面から5〜50μmの深さの領域内に形成されるのが好ましい。本実施形態の半導体デバイスの製造方法では、裏面研削工程におけるシリコン基板1の裏面側からの研削加工、および、裏面CMP工程におけるシリコン基板1の裏面側からのCMP処理は、構造変化層3の露出に応じて停止される。すなわち、半導体デバイスの製造方法において製造される半導体デバイスの厚みは、シリコン基板1の表面からの構造変化層3の深さ位置によって規定される。そのため、イオン注入工程において、構造変化層3を、シリコン基板1の表面から5〜50μmの深さの領域内に形成することによって、充分に薄型化された半導体デバイスを得ることができる。なお、シリコン基板1中に形成される構造変化層3の層厚は、0.1〜2.0μm程度である。
次に、貫通電極を有する半導体デバイスの製造方法について説明する。図3は、本発明の第2実施形態に係る貫通電極を有する半導体デバイスの製造方法を示すフローチャートである。また、図4Aおよび図4Bは、本発明の第2実施形態に係る貫通電極を有する半導体デバイスの製造方法を説明する図である。
まず、ステップa1のラッピング工程では、スライシングされたシリコン基板11の厚み方向両面を機械研磨(ラッピング)する。ラッピング工程におけるシリコン基板11に対する機械研磨は、公知の方法を採用できる。
次にステップa2のイオン注入工程では、シリコン基板11の厚み方向両表面のいずれか一方の表面から、導電型領域を形成することがないイオンを注入する。イオン注入工程におけるシリコン基板11に対するイオン注入は、この分野で常用されるイオン注入機を用いて実施することができる。また、前述した第1実施形態におけるステップs2のイオン注入工程と同様に、シリコン基板11中に導電型領域を形成することがないイオンとしては、炭素イオン、窒素イオンおよび酸素イオンなどを挙げることができる。
イオン注入工程においてイオンが注入されたシリコン基板11には、図4A(a)に示すように、イオン注入面から所定の深さ位置に、シリコン結晶に対して結晶構造が変化した構造変化層13が形成される。
次にステップa3のCMP工程では、ラッピング後のシリコン基板11の厚み方向両表面(または厚み方向一方面)をCMP処理によって高精密研磨して、鏡面仕上げされたシリコン基板11を得る。CMP工程におけるシリコン基板11に対するCMP処理は、この分野で常用される化学的機械的研磨装置、研磨液を用いて実施することができる。
次にステップa4の第1洗浄工程では、CMP工程におけるCMP処理時に発生した研磨屑などを、洗浄によってシリコン基板11から除去する。第1洗浄工程におけるシリコン基板11の洗浄方法としては、この分野で常用される洗浄方法を適用することができる。
このようにして、鏡面仕上げされ、かつ洗浄処理されたシリコン基板11は、ステップa5の半導体素子形成工程に供せられる。ステップa5の半導体素子形成工程では、シリコン基板11に対して、公知の薄膜形成処理、酸化処理、ドーピング処理などを行って、シリコン基板11に半導体素子14を形成する。また、半導体素子形成工程における電極形成工程a5−(a)では、図4A(b)に示すように、シリコン基板11の所定深さまで達する電極15を形成する。電極形成工程における電極形成方法としては、この分野で常用される電極形成方法を適用することができる。
次にステップa6の裏面研削工程では、図4B(c)に示すように、シリコン基板11における半導体素子14が形成される面とは反対側の裏面を研削する。裏面研削工程におけるシリコン基板11の裏面側からの研削加工は、この分野で常用される研削装置を用いて実施することができる。裏面研削工程では、シリコン基板11の裏面中央部よりも外周縁部における研削量が多い状態で研削が進行し、シリコン基板11中に形成された構造変化層13の一部の領域部分13aが露出するようになる。
構造変化層13は、結晶構造が変化した層であるので、シリコン基板11を構成するシリコンとは研削速度が異なる。そのため、裏面研削工程において研削が進行して、構造変化層13の一部の領域部分13aが露出したときに、シリコン基板11に対する研削速度が変化する。具体的には、ステップa2のイオン注入工程において形成された炭化ケイ素、窒化ケイ素および酸化ケイ素のいずれか1つからなる構造変化層13は、シリコン基板11を構成するシリコンよりも高い硬さを有する層であるので、裏面研削工程において研削が進行して、構造変化層13の一部の領域部分13aが露出したときに、シリコン基板11に対する研削速度は低下する。
そして、本実施形態の貫通電極を有する半導体デバイスの製造方法における裏面研削工程では、研削速度の変化が検出された時点で、シリコン基板11の裏面側からの研削加工を停止する。シリコン基板11の裏面側からの研削加工時における研削速度の変化は、前述した第1実施形態の場合と同様に、たとえば、研削装置の研削駆動源における駆動トルクの変化量に基づいて、電気的、磁気的な検出手法で検出することができる。
このように、研削速度の変化が検出された時点で、シリコン基板11の裏面側からの研削加工を停止するようにされた裏面研削工程では、裏面研削が不足であったり進み過ぎたりするのを防止することができるとともに、研削加工の高速化を図ることができる。そのため、半導体デバイスの生産効率を向上することができる。
また、裏面研削工程では、シリコン基板11中に形成された構造変化層13の一部が露出して研削速度の変化が検出された時点を研削加工の終点とすることによって、裏面研削が進み過ぎるのを防止することができるので、電極形成工程においてシリコン基板11中に形成された電極15の一部が研削されてしまうのを防止することができる。そのため、研削による電極破片のシリコン基板11への付着を防止することができるので、半導体素子14にリーク電流が発生するのを防止することができる。
次に、裏面研磨工程であるステップa7の裏面CMP工程では、シリコン基板11の裏面側からCMP処理を行う。裏面CMP工程の前工程であるステップa6の裏面研削工程では、シリコン基板11中に形成された構造変化層13の一部の領域部分13aが露出して研削速度の変化が検出された時点で研削加工を停止しているので、裏面CMP工程に供せられるシリコン基板11の裏面は、シリコン基板11を構成するシリコンからなる領域に対して構造変化層13の一部の領域部分13aが露出した面となっている。
シリコン基板11の裏面の一部の領域に露出した構造変化層13は、結晶構造が変化した層であるので、シリコン基板11を構成するシリコンとはCMP処理における研磨速度が異なる。
そして、本実施形態の貫通電極を有する半導体デバイスの製造方法における裏面CMP工程では、シリコン基板11を構成するシリコンに対する研磨速度が速く、かつ、構造変化層13の構成材料(炭化ケイ素、窒化ケイ素、酸化ケイ素)に対する研磨速度が遅い条件、すなわち、構造変化層13の構成材料に対するシリコンの研磨速度の選択比(シリコン/(構造変化層13の構成材料))が1よりも大きい条件で、シリコン基板11の裏面側からのCMP処理を行う。これによって、図4B(d)に示すように、シリコン基板11の裏面を、全領域にわたって構造変化層13が露出した面とすることができる。そのため、裏面研削工程において中央部よりも外周縁部の研削量が多くされて、裏面の平坦性が悪いシリコン基板11が、裏面CMP工程に供せられた場合であっても、裏面の平坦性が良好なシリコン基板11を得ることができる。したがって、半導体デバイスの厚みを精度良く所望厚にすることができる。構造変化層13の構成材料に対するシリコンの研磨速度の選択比が1よりも大きい条件は、CMP処理時に使用する研磨液の種類を適宜選択することによって設定することができる。
また、裏面CMP工程では、シリコン基板11の裏面の全領域にわたって構造変化層13が露出したときに、シリコン基板11に対する研磨速度が大きく変化する。本実施形態の貫通電極を有する半導体デバイスの製造方法では、裏面CMP工程において研磨速度の変化が検出された時点で、シリコン基板11の裏面側からのCMP処理を停止する。これによって、裏面研磨が不足であったり進み過ぎたりするのを防止することができるとともに、CMP処理の高速化を図ることができる。
次にステップa8の第2洗浄工程では、裏面CMP工程におけるCMP処理時に発生した研磨屑などを洗浄によって除去する。第2洗浄工程におけるシリコン基板11の洗浄方法としては、この分野で常用される洗浄方法を適用することができる。
次にステップa9のエッチング工程では、図4B(e)に示すように、シリコン基板11を裏面側からエッチングして、電極形成工程で形成した電極15を露出させ、シリコン基板11を貫通する貫通電極16を形成する。エッチング工程におけるエッチング方法としては、この分野で常用されるドライエッチング装置を用いたドライエッチング方法を適用することができる。ここで、エッチング工程では、裏面CMP工程で裏面の平坦性が良好にされたシリコン基板11に対して、裏面側からエッチングして貫通電極16を形成することができるので、シリコン基板11を貫通しない非貫通電極が形成されるのを防止することができ、これによって、半導体素子14が正常に動作する半導体デバイスを製造することができる。
以上のように、半導体素子形成工程において半導体素子14が形成され、裏面研削工程において裏面側から研削加工され、さらに、裏面CMP工程において裏面側からCMP処理され、エッチング工程において貫通電極16が形成されてなるシリコン基板11を用いることによって、貫通電極16を有する薄型化された半導体デバイスを製造することができる。
また、ステップa2のイオン注入工程において形成する構造変化層13は、前述した第1実施形態のイオン注入工程において形成する構造変化層3と同様に、シリコン基板11における半導体素子14が形成される面から5〜50μmの深さの領域内に形成されるのが好ましい。これによって、充分に薄型化された貫通電極16を有する半導体デバイスを得ることができる。なお、シリコン基板11中に形成される構造変化層13の層厚は、0.1〜2.0μm程度である。
また、前述した第1実施形態および第2実施形態のいずれの半導体デバイスの製造方法ともに、イオン注入工程を含む。このイオン注入工程は、裏面研削工程よりも前に実施される工程であればよく、ラッピング工程の直後の工程であることに限定されるものではない。
たとえば、イオン注入工程は、前述したCMP工程(ステップs3、ステップa3)の後工程とすることができる。CMP工程の後工程としてイオン注入工程を実施する場合、シリコン基板の厚み方向両表面のいずれの表面からでもイオンを注入することができる。CMP工程においてCMP処理されたシリコン基板は、厚み方向両表面が良好な平坦性を有するものであるので、CMP工程の後工程としてイオン注入工程を実施することによって、層厚が均一で、かつ平坦性に優れた構造変化層を形成することができる。そのため、イオン注入工程の後工程として実施される裏面研削工程および裏面CMP工程では、裏面の平坦性がより良好にされたシリコン基板を得ることができる。
また、イオン注入工程は、前述した半導体素子形成工程(ステップs5、ステップa5)の後工程とすることもできる。半導体素子形成工程の後工程としてイオン注入工程を実施する場合、シリコン基板における半導体素子が形成された面とは反対側の裏面からイオンを注入するようにすればよい。
1,11,21 シリコン基板
2 イオン
3,13 構造変化層
4,14,24 半導体素子
15,25 電極
16,26a 貫通電極

Claims (5)

  1. 半導体素子が形成される基板を備える半導体デバイスの製造方法であって、
    基板中に、導電型領域を形成することがないイオンを注入し、結晶構造が変化した構造変化層を形成するイオン注入工程と、
    基板における半導体素子が形成される面とは反対側の面である裏面を研削し、研削速度の変化が検出された時点で研削加工を停止する裏面研削工程と、を含むことを特徴とする半導体デバイスの製造方法。
  2. 半導体素子が形成される基板を貫通して設けられる貫通電極を有する半導体デバイスの製造方法であって、
    基板中に、導電型領域を形成することがないイオンを注入し、結晶構造が変化した構造変化層を形成するイオン注入工程と、
    基板の所定深さまで達する電極を形成する電極形成工程と、
    基板における半導体素子が形成される面とは反対側の面である裏面を研削し、研削速度の変化が検出された時点で研削加工を停止する裏面研削工程と、
    基板を裏面側からエッチングして、電極形成工程で形成した電極を露出させ、基板を貫通する貫通電極を形成するエッチング工程と、を含むことを特徴とする半導体デバイスの製造方法。
  3. 前記裏面研削工程の後工程として、構造変化層の構成材料に対する基板の構成材料の研磨速度の選択比が1よりも大きい条件で、基板の裏面側から化学的機械的研磨を行い、研磨速度の変化が検出された時点で研磨加工を停止する裏面研磨工程を含むことを特徴とする請求項1または2記載の半導体デバイスの製造方法。
  4. 基板がシリコン基板であり、
    前記イオン注入工程において基板中に注入するイオンは、炭素イオン、窒素イオンおよび酸素イオンから選ばれることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の半導体デバイスの製造方法。
  5. 前記イオン注入工程において形成する構造変化層は、基板における半導体素子が形成される面から5〜50μmの深さの領域内に形成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の半導体デバイスの製造方法。
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JPWO2014069094A1 (ja) * 2012-11-02 2016-09-08 キヤノンアネルバ株式会社 半導体装置の製造方法、イオンビームエッチング装置及び制御装置
WO2022241662A1 (zh) * 2021-05-19 2022-11-24 邱志威 半导体超薄堆叠结构的制造方法

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