JP2011137280A - 可動機械部品の考え得る重大な相変位のための安全制御装置が配設された高度の使用上の柔軟性を有する製織機用の駆動ユニット及び該ユニットを用いた製織プロセス - Google Patents
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Abstract
【課題】織機の硬度の安全な状態を提供する駆動ユニットの提供
【解決手段】緯糸の導入及び筬打ちを行う機の可動部分を駆動する第1の電気モータ2と、織機を駆動する第2の電気モータ3であって、杼口の形成のために経糸の開閉運動を生じさせる第2の電気モータ3と、機の可動部分と織機との間の同期及び/又は所望の度合いの相変位を維持するための電気軸制御システムとを含むタイプの製織機のための駆動ユニット。第1及び第2のモータ2,3は同軸に取り付けられ、及びその両方に第2の動力取出手段が配設されており、第2の動力取出手段が隣接しており電磁石を付勢することにより係合解除される電磁石結合手段を介して相互に結合される。
【選択図】図5
【解決手段】緯糸の導入及び筬打ちを行う機の可動部分を駆動する第1の電気モータ2と、織機を駆動する第2の電気モータ3であって、杼口の形成のために経糸の開閉運動を生じさせる第2の電気モータ3と、機の可動部分と織機との間の同期及び/又は所望の度合いの相変位を維持するための電気軸制御システムとを含むタイプの製織機のための駆動ユニット。第1及び第2のモータ2,3は同軸に取り付けられ、及びその両方に第2の動力取出手段が配設されており、第2の動力取出手段が隣接しており電磁石を付勢することにより係合解除される電磁石結合手段を介して相互に結合される。
【選択図】図5
Description
本発明は、製織機用の駆動ユニットに関し、特に、製織の観点から見て製織機の高度の使用上の柔軟性を可能とすると同時に製織機の可動機械部品が所定の重大な値を超えて相変位するのを防止する傾向を有する安全制御装置により該可動機械部品の考え得る故障を防止するタイプのユニットに関するものである。
本発明はまた、かかる駆動ユニットを用いた製織プロセスに関するものである。
製織機において電気モータを使用して該織機の機構部分を駆動することは周知である。
従来の解決策は、主モータの使用を提供するものであり、該主モータは、適当な運動学的な機械的接続手段を介して該織機の全ての稼働部品(特に、織機のリードを有するスライ(sley)(グリッパー織機の場合には杼道内へ緯糸を導入するためのグリッパー))の主機構部分が接続される。該主モータは、通常は一定の回転に維持され、このため、開始過渡状態及び終了過渡状態、並びに満足のいく動作上の均一性を可能とするために、かかる解決策にクラッチアセンブリ及びフライホイールが不可欠要素となる。
これに関連して、実際のところ、上記の織機の機構部分の運動が、周期的に大きく変動する抵抗トルク経路を有する代替的なタイプのもの全てであることをまず最初に念頭に置かなければならない。機(スライ及びグリッパー)の側で、各々の特定の織機の高さの動的な挙動が実質的に周期的に繰り返すものである場合、織機の側では、動的な挙動は、ヒールド(heald)フレームの数、その行程、及び特に織物パターンによって決まる運動シーケンスの影響を強く受けるものとなる。ジャガードタイプの織機の場合、極端なパターン変動は、戻りばねの位置エネルギーによって補われる。このため、適当なフライホイール質量を使用することによりモータの円運動を正規化する必要性が強く存在する。
従来の解決策では依然として、主モータによる駆動から切り離された際に(間違った緯糸の挿入後に杼口の後方探索を行うために)織機を駆動する(いわゆる「スローラン(slow run)」の)ための第2の電気モータが更に配設されていた。
この解決策の進化したタイプのものが図1に概略的に示されている。同図において、符号は以下の意味を有するものである。
M=主電気モータ(クラッチアセンブリが配置された運動学的な連鎖を介して機T及び織機Aを駆動するためのもの)
V=主モータのフライホイール
F=主モータのクラッチ(既に稼働状態にあるモータMと静止した機T及び織機との間の結合を可能にするもの)
B=ブレーキライニングを有するフロントブレーキ(クラッチFの係合が解除されている際に機T及び織機Aの可動部分を静止状態に維持するためのもの)
T=機(リード及びグリッパ)
S=第2のモータ(間違った緯糸の挿入が生じた杼口を探すために織機Aのスローラン及び後退を駆動するもの)
Fs=第2のモータクラッチ(主モータM又は第2のモータSに対する織機Aの結合を可能にするもの)
IT=単一位置で係合する歯付き結合手段(機Tと織機Aとの間の相結合のためのもの)
IS=複数位置で係合する歯付き結合手段(織機Aと第2のモータSとの結合のためのもの)
A=織機
この織機の動力化の初期の技術状態と比較して、電気モータ及びその制御を行う機会の絶え間ない開発によって、他のタイプの解決策の開発が更に可能となった。これについて以下で簡単に説明する。
M=主電気モータ(クラッチアセンブリが配置された運動学的な連鎖を介して機T及び織機Aを駆動するためのもの)
V=主モータのフライホイール
F=主モータのクラッチ(既に稼働状態にあるモータMと静止した機T及び織機との間の結合を可能にするもの)
B=ブレーキライニングを有するフロントブレーキ(クラッチFの係合が解除されている際に機T及び織機Aの可動部分を静止状態に維持するためのもの)
T=機(リード及びグリッパ)
S=第2のモータ(間違った緯糸の挿入が生じた杼口を探すために織機Aのスローラン及び後退を駆動するもの)
Fs=第2のモータクラッチ(主モータM又は第2のモータSに対する織機Aの結合を可能にするもの)
IT=単一位置で係合する歯付き結合手段(機Tと織機Aとの間の相結合のためのもの)
IS=複数位置で係合する歯付き結合手段(織機Aと第2のモータSとの結合のためのもの)
A=織機
この織機の動力化の初期の技術状態と比較して、電気モータ及びその制御を行う機会の絶え間ない開発によって、他のタイプの解決策の開発が更に可能となった。これについて以下で簡単に説明する。
かかる革新的な解決策の最初のものは、クラッチ、フライホイール、及び第2のモータをなくすことによる駆動ユニットの単純化に関するものである。実際のところ、この解決策では、それら部品により行われる機能は全て、主モータMによって行われる。実際に、該モータは、機T及び織機のスローラン
を同時に行うため及び織機Aのみのスローランを行うために、低速で両回転方向に駆動することができるものである。このため、織機Aの運動を維持したまま、機TのみをモータMから係合解除することを可能にする係合機構が存在する。また、クラッチ及びフライホイールの機能が主モータMによって行われ、その電力供給が可変であるため、大幅に迅速な始動及び停止過渡状態が達成され、及び、各周期における織機及び機の全体的な抵抗モーメントの変動が機械的にではなく電気的/電子的に補償される。
を同時に行うため及び織機Aのみのスローランを行うために、低速で両回転方向に駆動することができるものである。このため、織機Aの運動を維持したまま、機TのみをモータMから係合解除することを可能にする係合機構が存在する。また、クラッチ及びフライホイールの機能が主モータMによって行われ、その電力供給が可変であるため、大幅に迅速な始動及び停止過渡状態が達成され、及び、各周期における織機及び機の全体的な抵抗モーメントの変動が機械的にではなく電気的/電子的に補償される。
この種の解決策を図2及び図3に概略的に示す。図2では、機TからのモータMの係合解除は、おそらくは2つの前歯付き結合手段と結合するクラッチFにより達成される。ここで、該2つの前歯付き結合手段のうちの第1の結合手段IMは、好適には一定間隔(例えば4〜5°)で隔置された複数の接続位置を有する回転継手であり、前記2つの前歯付き結合手段のうちの第2の結合手段Iは、クラッチFが係合解除されている際に機Tの可動部分を停止状態に維持するための停止用結合手段である。クラッチFの可動ディスクは、クラッチの分離/結合動作時に前記可動ディスクが運動中の結合手段IM及び静止中の結合手段Iの両方と噛み合う状態になるよう設計された軸方向の遊びを有している。これにより、織機の構成要素をそれが停止した位置に確実に維持することが可能となる。図3では、機TからのモータMの分離は、代替的に、軸方向に滑動するギアGによって達成される。第1のタイプの解決手段が、本出願人の名前でEP-1158081及びEP-1245707において開示され、第2のタイプの解決策が、WO98/31856(PICANOL)又はEP-1600542(SMIT)に開示されている。
第2のより最近の革新(図4に概略的に示す)は、代替的に、モータMA,Mのそれぞれによる織機A及び機Tの独立した制御を獲得すべく、動力化の完全な複製を提供するものである。このため、織機A及び機Tは、機械的な観点から見ると完全に独立しており、それらの同期は、適当なソフトウェアを介して管理される電気的/電子的制御装置(一般に「電気軸(electric-axis)」として知られるもの、図中にブロックEで示す)によって保証される。この機の運転の動作モードの解決策は、例えば、本出願人の名前でEP-1312709に開示され、EP-1775361(SMIT)に開示され、及びUS-7114527及びWO-2006/039912(両方ともDornier)に開示されている。
この最後の解決策は、製織という観点から見ると、機の様々な構成要素の運動間における不変で絶対的な同期性を特徴とするが故に停止した機としか相互の相を合わせる機会を提供しないものである上述した他の先行する解決策と比べて、遙かに高い使用上の柔軟性を有するものであり、該使用上の柔軟性は、織機の稼働中にも、また同一の緯糸挿入サイクル内で及び/又は後続サイクルからなるグループ間でさえ、前記構成要素(一方ではリード及びおそらくはグリッパ−、他方では相対的なヒールドフレームを有する織機)の相互の相合わせを調節する機会にある。この機会は、過渡的な始動相及び過渡的な停止相、機停止時の杼口探索相、及び稼働状態において、特に有用なものであることが分かった。かかる場合に杼口の開閉を調節する機会は、おそらくは挿入される個々の緯糸にも依存するが、従来の機では織るのが困難であり又は問題をはらむアイテムの処理を可能にするものとなる。更に、この解決策は、大きな機械的構成の単純さを有するものとなり、特に、高度に単純化される運動伝達部材に関して特に単純なものとなる。
しかし、これらの潜在的な(織機市場が大きな期待を寄せる)興味深い利点という観点から見ると、2つの独立したモータを用いる上記の解決策は、否定できず無視できない幾つかの欠点を有するものであり、該欠点は実際に、空気圧のみを用いる織機及び高品質でないアイテムに用途を大きく制限するものとなる。
かかる第1の欠点は、稼働状態では2つの駆動ユニットの独立性によって織機と機との間のトルクの周期的な振動を互いに部分的に補償することができなくなる、という事実に関連するものである。このため、両駆動ユニット間の運動の組織化を、電気軸に接続されたモータへ供給するための電気エネルギーの流れの管理を専ら介して達成する必要があり、これは通常はモータアセンブリの大型化を招き、その結果として、装置が大型化し、実際の消費電力も高くなる。
第2のより深刻な欠点は、緯糸移送部材(テープ及びグリッパー)が織機の運動により駆動される経糸と衝突する危険性に関するものであり、該衝突の結果として、機能不良(例えば、電機系(駆動装置、ソフトウェア、エンコーダその他)の故障等)に起因して、又は突然の予期しない織機もしくは機の変動する抵抗摩擦力の増減に起因して、角度同期を大きく損なうことになる。(織機と機との間の同期状態の維持に関する)他の危険な状態は更に、急に電力が欠如した場合に生じる。更に、これらの機能不全の問題に加えて、機の通常動作中にも、特に幾つかの重要な角度位置で、2つの駆動系の同期の不正確さが生じる危険性が存在する。このため、電気軸系は、連続的なトルク変動という観点から見ると、従来の機械系により提供される結合と厳密に等しい結合を常に保証するものではない。
上記で検証した全ての場合において、同期の喪失に起因して運動中の機械的な部材間に緩衝が生じる場合には、考え得る衝突によって決まる織機及び製織中の織物に対する考え得る損傷に加えて、それ以外の(かかる衝突の結果に巻き込まれ得る織機の監視を担当するオペレータの安全に関する)克服すべき深刻な問題もまた発生する。これらの安全性の問題は、少なくとも可動防御シールドの採用を課すものとなり、これは、織機のコストを増大させ、及び特にその実用性を著しく低下させるものとなる。
このため、本発明の根底にある問題は、上述した独立したモータを有する解決策の全ての製織上の利点を獲得するにもかかわらず、上述したその制限及び欠点を克服し、これにより専任のスタッフ及び機の可動部材の完全性の両方に対して高度の安全な状態を提供する、織機のための駆動ユニットを提案するという問題である。
この目的は、請求項1に記載の特徴を有する織機のための駆動ユニットにより達成される。本発明の他の好適な特徴は、その従属項で規定されている。
本発明の更なる特徴及び利点は、その何れの場合も、以下の本発明の駆動ユニットの好適な実施形態の詳細な説明から一層明らかとなる。該実施形態は、純粋に本発明を制限することのない一例として提示し図面に示したものである。
本発明による駆動ユニット1の第1の実施形態(図5)は、固定された外側ケース内に互いに一体的に形成された一対のモータ2,3を含み、該2つのモータのそれぞれの回転子は同軸になっている。該同軸の各回転子は、シャフト4,5にそれぞれ取り付けられ、該シャフト4,5は、ピニオン6,7を駆動する該駆動ユニット1の外側端部で支持されている。該ピニオン6,7は、機T及び織機Aをそれぞれ駆動するための外部動力取出手段となるものである。
本発明の基本的な特徴によれば、モータ2,3は共に、第2の動力取出手段を更に有しており、該第2の動力取出手段により、該モータ2,3は互いに一体的に回転することが可能となる。この第1の実施形態では、前記第2の動力取出手段は、シャフト4,5の対向する内側端部に対応して構成され、該シャフト4,5の各々は(駆動ユニット1の内側動力取出手段として)正面の電磁的なバネ結合手段の2つの協働部分8,9の一方を支持する。該結合手段の構成は、好適には受動結合タイプのものであり、すなわち、該結合手段の結合位置は、電気的な励起が存在しないとき前記バネによって決定される(逆もまた同様)。結合手段8,9の電磁石に電気エネルギーが加えられると、2つのシャフト4,5が相互に自由になり、2つのモータ2,3が機械的な観点から見て完全に独立して動作することになる。逆に、結合手段8,9の電磁石に電気エネルギーが加えられない場合には、2つのシャフト4,5の回転に対する剛性結合が生じ、2つのモータ2,3が完全に同期して回転する。
結合手段8,9はまた、有利なことに、いわゆる「粘性動作(viscous-operation)」タイプのものとすることが可能であり、すなわち、エネルギーが加えられて該結合手段8,9が係合解除位置にある際に、該結合手段8,9は同期結合位置に対して該結合手段の2つの部分の制限された度合いの両側の滑動のみが可能となり、例えば、同期結合位置が破棄されて2つの安全限界位置の一方に接近する際にかかる粘性を有する滑動の抵抗が漸進的に大きくなり、これに従って2つのシャフト4,5間の結合が完全に剛性的なものとなるように、機の電子制御システムによって該抵抗を遠隔的に管理することが可能となる。
このため、本発明による駆動ユニットは、機の様々な作動相及び/又は織物アイテムに関連する様々な作動要件に応じて、及び結合手段8,9の位置に応じて、一対の独立したモータとして又は単一のモータとして機能することができる。
このため、本発明の解決策は、2つのモータの使用に関して最大限の柔軟性を有することを可能にする一方、図6aに示すように結合手段8,9を励起させることにより機械的な観点から見て相互に(完全に又は部分的に)自由なものとし、及び周知の電子的手段(電気軸)を介して該結合手段8,9の制御された相変位を調節することを可能にするものである。一方、必要な場合又は有用な場合には何時でも図6bに示すように結合手段8,9の励起を解除することによりモータ2,3を即座に剛性的な機械軸結合に戻すことが可能であるため、同駆動ユニットは最大レベルの安全性を獲得することを可能とする。
特に、この2つのモータ間の機械軸結合は、例えば、2つのモータ間の相変位が所定の安全限界値を超えた際に安全のために、又は(完全に自動的な態様で(すなわち機能させるための制御を必要とすることなく))故障又は電源断により電気エネルギー供給源が欠乏した際に、機能させることが可能であり、これにより、機の可動部材又は経糸に不具合が生じるあらゆる可能性が排除され、このため、その修復に関連する障害及びコスト、並びに結果的に生じる機械のダウンタイムに起因する効率上の損失がなくなる。
勿論、機械軸結合は、機Tと織機Aとの間の変動する相変位を制御する必要がない場合には、通常の製織状態及び稼働状態で用いることが可能である。
上述した構成により、本発明の駆動ユニットは、非常に小型の構成を有するものとなり、このため、機Tの主シャフト10と織機Aの主シャフト11との間に存在する「戦略的な」位置で、該機の縁部に有利に取り付けることが可能となる(図6A及び図6B)。該「戦略的な」位置は、通常は他の部材を有さない位置であり、このため、非常に「すきりとした」機設計が得られ、及び既知のタイプの機の場合に見られる機と織機との間の一連の運動伝達手段と比較して劇的な体積の縮小が得られる(該一連の運動伝達手段は実際には駆動ユニット1の2つの同軸シャフト4,5に完全に置換されることになる)。
図7に示す本発明の第2の実施形態では、モータ2の設計は上述したものと同じであるが、モータ3は、その第2の動力取出手段が、第1の実施形態の場合のような対向部分ではなく、第1の動力取出手段(実際にはピニオン7からなるもの)が既に配設されている側と同じモータ3の側で、ピニオン7を超えてシャフト5の延長部分に配置されたものである。このモータ3の設計により、及び図面から自明であるように、本発明の駆動ユニット1のより一層小型の設計を得ることが可能である。
最後に、本発明の駆動ユニットの設計は、電磁式の結合手段8,9の2つの側で同軸位置に取り付けられた完全に同一のアセンブリからなるモータ2,3を使用することを可能にするものである。この構成は、駆動ユニット1の製造コストの観点及び必要となるスペアパーツの維持及び保管コストの観点の両方から見て、顕著な効果を奏するものとなる。
上述した内容から明らかであるように、安全性及び体積に関する上記利点に加えて、本発明の駆動ユニットは、勿論、電気軸による直接的な動力化を用いたシステムで一般的である製織操作上の柔軟性の利点を全て達成することが可能なものである。
特に、下記の各事項が可能となる。
・杼口の探索のために低速で稼働している際にモータ2,3が電気軸に結合される場合に(図6a)おける機T及び織機Aの独立した運動、
・制御され及び変動する相変化を有する機の過渡的な始動相及び停止相においてモータ2,3が電気軸に結合される場合(図6a)における機T及び織機Aの独立した運動、
・2つのモータ2,3間における相変位を異なる態様で制御することを可能にするために電磁石の付勢状態で完全に又は部分的に自由になる(後者はいわゆる粘性結合手段)、電磁クラッチ8,9の使用、
・稼働相でモータ2,3が機械軸に結合される場合(図6b)における機T及び織機Aの同期した運動、
・電気軸による始動相が完了したとき、及び電気的な同期が達成された状態における、シャフト4,5の相対速度がゼロ又はほぼゼロの状態でのシャフト4,5の回転の機械的抑制(図6b)、
・加速相及び減速相のための2つのモータの利用可能な最大エネルギーの使用、及びそれに次ぐ、モータ2,3の機械軸への移行が生じた後に稼働動作のために単一モータを使用する一方で使用しないモータが追加のフライホイール質量として働くことによる駆動ユニット1の一部のみの使用、
・製織要件のための回転の弧(周期)における角度的な相変位の制御の獲得、
・2つの軸4,5間で結合手段8,9を介して伝搬する機械的エネルギー(抵抗トルク/駆動トルク)の交換に起因する追加の慣性質量を最小限にする機システムの縮小の良好な正規化。
・杼口の探索のために低速で稼働している際にモータ2,3が電気軸に結合される場合に(図6a)おける機T及び織機Aの独立した運動、
・制御され及び変動する相変化を有する機の過渡的な始動相及び停止相においてモータ2,3が電気軸に結合される場合(図6a)における機T及び織機Aの独立した運動、
・2つのモータ2,3間における相変位を異なる態様で制御することを可能にするために電磁石の付勢状態で完全に又は部分的に自由になる(後者はいわゆる粘性結合手段)、電磁クラッチ8,9の使用、
・稼働相でモータ2,3が機械軸に結合される場合(図6b)における機T及び織機Aの同期した運動、
・電気軸による始動相が完了したとき、及び電気的な同期が達成された状態における、シャフト4,5の相対速度がゼロ又はほぼゼロの状態でのシャフト4,5の回転の機械的抑制(図6b)、
・加速相及び減速相のための2つのモータの利用可能な最大エネルギーの使用、及びそれに次ぐ、モータ2,3の機械軸への移行が生じた後に稼働動作のために単一モータを使用する一方で使用しないモータが追加のフライホイール質量として働くことによる駆動ユニット1の一部のみの使用、
・製織要件のための回転の弧(周期)における角度的な相変位の制御の獲得、
・2つの軸4,5間で結合手段8,9を介して伝搬する機械的エネルギー(抵抗トルク/駆動トルク)の交換に起因する追加の慣性質量を最小限にする機システムの縮小の良好な正規化。
本発明の駆動ユニットをその好適な実施形態に関して説明してきたが、本発明の保護範囲は、かかる実施形態に限定されるものではなく、その考え得る変形例及び改良例の全てへと拡張されるものであり、それらは当業者が容易に実施可能なものであり、及び特許請求の範囲に記載の本発明に含まれるものである、ということは明らかである。
Claims (15)
- 緯糸の導入及び筬打ちを行う機(T)の可動部分を駆動する第1の電気モータ(2)と、杼口の形成のために経糸の開閉運動を生じさせる織機(A)を駆動する第2の電気モータ(3)と、前記機(T)の前記可動部分と前記織機(A)との間の同期及び/又は所望の度合いの相変位を維持するための電気軸制御システムとを含むタイプの製織機のための駆動ユニット(1)であって、前記第1及び第2のモータ(2,3)の各々が第2の動力取出手段を有しており、該第2の動力取出手段が係合解除可能な機械的結合手段によって相互に回転可能な状態で結合されることを特徴とする、製織機のための駆動ユニット(1)。
- 前記第1及び第2のモータ(2,3)の少なくとも一方の前記第2の動力取出手段が、前記機(T)の可動部分及び前記織機(A)の可動部分をそれぞれ駆動するために使用される動力取出手段に対して軸方向の反対側に位置する、請求項1に記載の駆動ユニット。
- 前記第1及び第2のモータ(2,3)のシャフト(4,5)が同軸であり、前記第2の動力取出手段が互いに隣接しており、前記機械的結合手段が正面の電磁石バネ結合手段からなり、その2つの部分(8,9)が前記モータの前記シャフト(4,5)の対向する端部と一体をなしている、請求項1又は請求項2に記載の駆動ユニット。
- 前記電磁石バネ結合手段が、該電磁石バネ結合手段を駆動する電磁石が付勢されていない場合に係合位置にある、請求項3に記載の駆動ユニット。
- 前記電磁石バネ結合手段が、その付勢が行われた位置で、該電磁石バネ結合手段の前記2つの部分の粘性的な滑動を所定の限界内で可能にするものである、請求項4に記載の駆動ユニット。
- 前記電磁石バネ結合手段が、製織機を制御する電子的なシステムにより、係合/係合解除位置と前記粘性的な滑動の抵抗の値の調節時との両方において駆動される、請求項5に記載の駆動ユニット。
- 前記電磁石バネ結合手段の前記粘性的な滑動の抵抗値が、同期結合位置から2つの安全限界位置の何れか一方に向かって漸進的に増大し、これに対応して前記電磁石バネ結合手段が剛性的な結合手段になる、請求項5に記載の駆動ユニット。
- 前記第1及び第2のモータ(2,3)及び前記係合解除可能な機械的結合手段(8,9)が単一のケース内に収容されている、請求項1ないし請求項7の何れか一項に記載の駆動ユニット。
- 前記第1及び第2のモータ(2,3)の駆動手段が、前記機(T)の可動部分を駆動する歯車及び前記織機(A)を駆動する歯車とそれぞれ直接噛み合うピニオン(6,7)からなる、請求項1ないし請求項8の何れか一項に記載の駆動ユニット。
- 前記第1及び第2のモータ(2,3)が、同一のものであり、及び前記電磁石バネ結合手段(8,9)の両側に同軸位置で該駆動ユニット内に取り付けられている、請求項1ないし請求項9の何れか一項に記載の駆動ユニット。
- 請求項1ないし請求項10の何れか一項に記載の駆動ユニットを備えた製織機における製織プロセスであって、
a.過渡状態、すなわち製織機の始動状態及び停止状態において、電気軸制御システムにより、前記モータ(2,3)の前記シャフト(4,5)間の機械的結合が係合解除状態に維持され及び該2つのモータが同期状態に維持され、及び所望の度合いの可変相変位が提供され、
b.稼働状態において、前記モータ(2,3)の前記シャフト(4,5)間の機械的結合が、
i.係合状態に維持され、及び前記2つのモータが機械軸によって同期状態に維持され、又は代替的に、
ii.係合解除状態に維持され、及び前記2つのモータが電気軸制御システムによって同期状態に維持され、及び所望の度合いの可変相変位が提供される
ことを特徴とする製織プロセス。 - 前記係合解除位置における前記機械軸結合が、部分的に自由なものであり、所定の限界内での前記電磁石バネ結合手段の前記2つの部分(8,9)の粘性的な滑動を可能にする、請求項11に記載の製織プロセス。
- 前記粘性的な滑動の前記抵抗値が、前記製織機を制御する電子的なシステムによって遠隔的に調節される、請求項12に記載の製織プロセス。
- 前記粘性的な滑動の前記抵抗値が、同期結合位置から2つの安全限界位置の何れか一方に向かって漸進的に増大し、これに対応して前記電磁石バネ結合手段が剛性的な結合手段になる、請求項13に記載の製織プロセス。
- 稼働状態において、前記電気モータ(2,3)の一方が非付勢状態になり又は部分的に付勢状態になり、該非付勢状態にあり又は部分的に付勢状態にあるモータが、該モータに結合された付勢状態のモータにより駆動されて回転して、該駆動ユニット(1)の追加のフライホイール質量として機能する、請求項11ないし請求項14の何れか一項に記載の製織プロセス。
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