JP2011136845A - プリフォーム及び金属−セラミックス複合材料 - Google Patents

プリフォーム及び金属−セラミックス複合材料 Download PDF

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Abstract

【課題】加圧浸透法によって製造される金属−セラミックス複合材料における、割れやメタルリッチ層の発生を抑制できる多孔体構造を有するプリフォームを提供する。
【解決手段】加圧浸透法により金属を浸透させて金属−セラミックス複合材料を得るためのセラミックス多孔体からなるプリフォームであって、細孔径分布におけるピーク細孔径に対し+10%以上の中心細孔径を有するプリフォーム。ピーク細孔径は、2〜50μmである。また、前記プリフォームのセラミックス粒子が、炭化珪素、炭化ホウ素、アルミナ、ホウ酸アルミニウムのいずれか1以上である。
【選択図】なし

Description

本発明は、加圧浸透法によって製造される金属−セラミックス複合材料に関するものである。
セラミックス粒子またはセラミックス繊維と金属との複合材料の製造方法には、鋳造法、加圧鋳造法、加圧浸透法、非加圧浸透法、粉末冶金法等の方法がある。そのうち加圧浸透法は、セラミックス粒子またはセラミックス繊維の多孔体からなるプリフォームを形成して、そのプリフォームに溶融した金属を浸透させる方法である(例えば、特許文献1参照)。加圧浸透法によれば、圧力を高めることにより、金属を強制的に浸透させることができ、比較的緻密な複合材料が得られる。また、予めプリフォームを所定形状に形成して金属を浸透させれば、ニアネットで複合材料が得られ余分な加工を減らすことができる。
この製造方法では、プリフォームに金属を細部まで浸透させるために高圧力をかける必要がある。したがって、プリフォームの強度が弱かったり、クラックがあったりすると浸透時の圧力に耐え切れず、プリフォームに割れが生じ、そこにアルミニウムが浸透されて、ライン状のメタルリッチ層が発生してしまう。このメタルリッチ層は他のセラミックスが高充填されている箇所と比較すると強度に劣る可能性があるため、これが発生することは好ましくない。そこで、多孔体の強度を高める方法が種々検討されている。
例えば、特許文献2には、気孔径が5〜70μmの多孔質セラミックス焼結体の気孔内に、マトリックス金属の溶湯を加圧浸透して金属−セラミックス複合材料を得る方法が開示されている。この多孔質セラミックス焼結体は、放電プラズマ焼結法、雰囲気焼結法、再結晶法、反応焼結法等の各種焼結法により作製されている。
また、特許文献3には、金属等を含侵するマトリックス材として好適に用いられるSiC多孔体の例として、気孔径が5〜60μmの範囲に分布し、30〜50%の気孔率を有する多孔体が開示されている。この多孔体は、Ar雰囲気中、2200〜2500℃の温度範囲で得られるもので、高い強度を有している。
特開2007−270340号公報 特開2000−336438号公報 特開2001−151579号公報
しかしながら、これらの文献に開示された方法では、高い強度のセラミックス焼結体は得られるものの、2000℃を超えるような高い焼結温度や、雰囲気制御が必要であり、プリフォームの製造コストが高くなる問題があった。
また、必ずしもプリフォームにおける強度が高ければ高いほど割れやメタルリッチ層の発生が抑えられるとは限らないことから、この原因を究明し、より確実に割れ等を抑える手段が求められていた。
本発明は、このような課題に鑑みなされたものであって、加圧浸透法によって製造される金属−セラミックス複合材料における、割れやメタルリッチ層の発生を抑制できる多孔体構造を有するプリフォームを提供するものである。
本発明は、上記課題を解決するため、
加圧浸透法により金属を浸透させて金属−セラミックス複合材料を得るためのセラミックス多孔体からなるプリフォームであって、
細孔径分布におけるピーク細孔径に対し+10%以上の中心細孔径を有するプリフォームを提供する。
また、ピーク細孔径は、2〜50μmであるプリフォームを提供する。
さらに、前記プリフォームのセラミックス粒子が、炭化珪素、炭化ホウ素、アルミナ、ホウ酸アルミニウムのいずれか1以上であるプリフォームを提供する。
さらにまた、前記金属は、アルミニウムまたはアルミニウム合金である金属−セラミックス複合材料を提供する。
本発明によれば、細孔径分布におけるピーク細孔径よりも大きい中心細孔径を有するプリフォームとしたので、プリフォームに金属を加圧浸透して得られる金属−セラミックス複合材料の割れやメタルリッチ層を低減することができる。
このような効果は、同等の充填率や強度のプリフォーム同士を比較した場合に、本発明の構造を有するものは、そうでないものと比べて、より割れやメタルリッチ層の発生が少ないことから明白である。
さらに、上記に加えて、所定のピーク細孔径とし、所定のセラミックス粒子を用いることにより、加圧浸透時に割れやメタルリッチ層が生じ難く、組織の均質な金属−セラミックス複合材料を得ることができる。
以下、本発明について、更に詳しく説明する。
プリフォームは、主として強化材のセラミックス粒子から構成されるセラミックス多孔体からなる。
強化材のセラミックス粒子としては、アルミナ(Al)、ホウ酸アルミニウム(9Al・2B)、シリカ、ムライト等の酸化物、窒化珪素、窒化アルミニウム、窒化チタン、窒化ジルコニウム等の窒化物、炭化珪素(SiC)、炭化ホウ素(BC)、炭化チタン、炭化ボロン等の炭化物、ホウ化ジルコニウム、ホウ化チタン等のホウ化物等を用いることができる。なかでも炭化珪素、炭化ホウ素、アルミナ、ホウ酸アルミニウムが好ましい。炭化珪素は、安価であること、軽量、高剛性、低熱膨張率、高熱伝導度といった特性を兼ね備えており、機械部品として付加価値の高いものとなるので、金属−セラミックス複合材料の強化材として好適に用いることができる。また、炭化ホウ素は、炭化珪素よりもさらに軽量で、高剛性であり、また耐衝撃性、中性子吸収性に優れており、このような特性が求められる金属−セラミックス複合材料の強化材に用いることができる。アルミナは、安価でかつ耐プラズマ性が高く、高強度であることから汎用部材として好適である。またホウ酸アルミニウムは耐摩耗性に極めて優れており、これを強化材とした金属−セラミックス複合材料は摺動部材等に用いることができる。
上記セラミックスのうち、炭化珪素は、通常研磨材、もしくは耐火物の原料として用いられているものを用いることができる。研磨材であればJISR6001規格の#8000以上の粒度のものを用いることができる。炭化珪素の種類としては、グリーン、ブラック等いずれの種類のものでもよい。また、アルミナも炭化珪素と同様研磨材、耐火物の原料として用いられているものでよく、種類としては、電融アルミナ、焼結アルミナ、仮焼アルミナ等いずれの種類のものでも使用可能であり、その中でも電融アルミナは、充填率が高く好ましい。
これらのセラミックスは1種で用いても良いし、2種以上のセラミックスを混合して用いても良い。
セラミックス粒子の平均粒径は、1〜80μmの範囲とすることが好ましい。平均粒径が1μmより小さい粒子を使った場合は、プリフォームの細孔径も小さくなり、浸透時に高圧を要するので好ましくなく、80μmより大きいと得られるプリフォームの強度が低下して好ましくない。
本発明のプリフォームは、細孔径分布におけるピーク細孔径に対し+10%以上の中心細孔径を有する。このような多孔体構造を有することにより、加圧浸透時に割れやメタルリッチ層が生じ難く、組織の均質な金属−セラミックス複合材料を得ることができる。ここで、ピーク細孔径とは、水銀圧入法によって求めた細孔径分布曲線において極大値を示した細孔径であり、中心細孔径とは、累積細孔径分布曲線細孔において圧入容積が50%に達したときの細孔径(D50)である。具体的には、ピーク細孔径が30μmであり、中心細孔径が33μmのプリフォームであれば、ピーク細孔径に対し+10%の中心細孔径を有することになる。
このようにピーク細孔径に対し、中心細孔径が上記のような関係を有するのは、本発明のプリフォームの細孔径分布曲線が、微小細孔径側に比較的シャープな曲線を有し、粗大細孔径側に比較的ブロードな曲線を有するためである。このような細孔径分布を有することにより、加圧浸透時の割れやメタルリッチ層の発生を抑えることができる。これは、粗大細孔径側に広い分布を有することにより、加圧初期からプリフォームへの金属の浸透が起こるため、プリフォームにかかる応力が分散されるとともに、プリフォーム自体の強度も高まることによるものと考えられる。特にプリフォームが大面積の板形状であったり、極めて薄型の板形状であったりすると、加圧浸透時の応力によって破損し易いため、このような板形状に本発明のプリフォームを適用すると極めて大きな効果が発揮される。
さらに、微小細孔側は分布の広がりが小さいことから、微小細孔に浸透させるための高圧を負荷する必要がないので、微小細孔部に生じやすい微小な割れの発生を防ぐことができる。
細孔径分布におけるピーク細孔径に対し+10%以上の中心細孔径としたのは、10%未満では上記のような割れやメタルリッチ層の発生を抑える効果が小さいためである。
プリフォームのピーク細孔径は、2〜50μmであることが好ましい。ピーク細孔径が小さいと、浸透時に高圧を要するので好ましくなく、逆に大きいとプリフォームの強度が著しく低下するので好ましくない。
プリフォームには、セラミックス粒子の他、バインダーが含まれていても良い。バインダーとしては、無機バインダーや熱硬化樹脂等を用いることができる。無機バインダーとしては、例えばコロイダルシリカ、アルミナゾル、水ガラス、リチウムシリケート等を用いることができる。熱硬化樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂等を用いることができる。バインダーの添加量はセラミックス粒子に対して固形分換算で0.3〜10.0体積%となるよう調整することが好ましい。バインダー添加量が少なすぎるとプリフォームの強度が小さく複合化する際に支障が生じ、多すぎるとプリフォームに閉気孔が発生し、金属−セラミックス複合材料の特性が下がるため好ましくない。
プリフォームに浸透させる金属としては、アルミニウムまたはアルミニウム合金を用いることが好ましい。具体的には、例えば純度99.0%以上の純アルミニウムや金型鋳物、砂型鋳物に用いられるAC3A、AC8Aや、ダイカスト用のADC12等、一般的に用いられている合金を用いることができる。
以下、本発明のプリフォーム及び金属−セラミックス複合材料の製造方法について説明する。
本発明のプリフォームにおける細孔径分布を得る方法としては、粒度を調整する方法、造孔材を添加する方法、凝集粉末を添加する方法、またはスラリー等を用いた湿式成形において発泡剤や造孔材を使用する方法等を採用することができる。なかでも、2粒度以上のセラミックス粒子の粒度配合や、微小なセラミックス粒子の除去を適用することが好ましく、これらを組み合わせることがより好ましい。
例えば、セラミックス粒子の粒度分布を調整する方法としては、微小粒をカットした第一のセラミックス粒子と、それよりも粒径の大きな第二のセラミックス粒子とを所定割合で混合する方法を用いることができる。また、造孔材を添加する方法としては、熱処理により消失する樹脂(例えば、アクリル等)や、完全に消失しなくても揮発成分を含有し熱処理により体積収縮を伴う樹脂(例えば、エポキシ、フェノール等)の粉末等をセラミックス粒子に添加して成形する方法を用いることができる。凝集粒子を用いる方法としては、大きな細孔径を有するセラミックス多孔体を粗粉砕して、凝集粒子を作製し、セラミックス粒子に添加して成形する方法を用いることができる。湿式成形で発泡剤または造孔材を使用する方法としては、セラミックス粒子とバインダーを、水等の溶媒と共に混合してスラリー状にし、型に流し込んで振動を付与することで固形分を沈降させて成形する方法を用いることができる。ここで、上記スラリー中に発泡剤を添加しておけば、沈降してできる成形体中に気泡として所望の大きさの孔を形成できる。また、上記スラリー中に造孔材を添加しておけば、成形体を仮焼する過程で造孔材が消失して所望の大きさの孔を形成できる。
プリフォームの作製は、湿式成形、プレス成形等種々の方法で行うことができる。
以下に湿式成形法によるプリフォームの作製方法の一例を示す。
所定の粒度分布に調整したセラミックス粒子に対し、イオン交換水10〜50質量%程度、そしてバインダーとしてコロイダルシリカ液、アルミナ水和物のコロイド液、その混合液または微粉の炭化珪素あるいはアルミナ粉末を所要量配合し、そのほかに必要があれば消泡剤を2質量%程度以下、尿素を2質量%程度以下加える。
得られた混合物をポットミルなどで1時間程度以上混合する。ポットミルにボールを入れる場合は、ボールによって強化材が潰れるため、混合時間は長くても100時間程度以下とし、ボールを入れない場合には、特に限定しない。混合したスラリーは、振動を印加して沈降成形する。成形に用いる型の材質は、アルミニウムや鉄等の金属や、プラスチック、ゴム等を用いればよいが、脱型のしやすさを考慮すると特にゴムが好ましい。粒子が沈降する間はなるべく振動を加え充填をよくする。次に、成形体を型ごと冷凍硬化させる。成形体には、水が含まれているので、冷凍することによって硬化させることができる。成形体を型ごと冷凍させるのは、脱型する際の保形のためである。脱型して得られた硬化体を大気雰囲気中で焼成する。焼成はバインダーが十分固化する温度条件に調整することが好ましい。焼成は、例えば大気中で1〜3時間、800〜1200℃とすることができる。
また、次のような湿式成形法を用いることも可能である。
所定の粒度分布に調整したセラミックス粒子と水を分散媒としてバインダーと共に混合する。セラミックス粒子、水及びバインダーを混合して得られる混合物は、静置状態で非流動性とする。非流動性とすることにより、粗粒と微粒の分離を抑えることができ、セラミックス粒子の充填の均一性及び充填率を高めることができる。ここで、静置状態とは、振動を与えずに放置した状態をいい、非流動性とは、静置状態で自己レベリングせず、型に投入した後の形状を保持する程度に流動性がないことをいう。
この場合、粒度分布の調整は、粗粒と微粒の2粒度を組み合わせたものとし、これらの平均粒径の比D(粗粒/微粒)を6〜20とすることが好ましい。通常、混合物の流動性が低下すると、セラミックス粒子が充填し難くなるので、充填率を上げることができなくなるが、2粒度を組み合わせ、さらに平均粒径の比を所定範囲に調整することで、充填率を向上させることができる。また、混合物のセラミックス/水体積比Vは、1.0〜2.0とすることが好ましい。上記のようにして得た混合物を型に投入した後、振動をかけて成形する。振動を加えることにより、混合物を流動させ、セラミックス粒子を高充填化することができる。振動強さは、セラミックス粒子が沈降充填してできる成形体全体に10〜20m/s程度の振動が伝わればよい。そして、得られた成形体を冷凍して脱型した後、焼成してプリフォームを得る。
以下にプレス成形法によるプリフォームの作製方法の一例を示す。
所定の粒度分布に調整したセラミックス粒子に有機バインダー等のバインダーを加えて熱プレスを行う。有機バインダーとしては、フェノール樹脂のように熱を加えることにより低温で硬化するものを用いることができる。このようにして得られる成形体は、炭素が含まれる。浸透させる金属がアルミニウムまたはアルミニウム合金の場合は、炭素とアルミニウムが反応して炭化アルミニウム(Al)が発生する。この炭化アルミニウムは水分と反応して水酸化アルミニウムへと変化しやすい。この変化が金属−セラミックス複合材料内部で発生すると複合材料自体の強度が大幅に低下することがある。したがって、炭化アルミニウムの発生を抑えるために、浸透前のプリフォームの予備加熱を大気中で行い、十分炭素成分を焼き飛ばすか、バインダー量を少なくして残留する炭素量を抑えるか、または残留した炭素とSiとを反応させて反応焼結炭化珪素を生成させる等の炭素量を低減する方法を用いることが好ましい。この場合、プリフォームの炭素含有率は、0.1質量%未満とすることが好ましい。ここでいう炭素とは残留カーボンに起因する炭素を意味し、炭化珪素を構成する炭素は含まない。
次に、上記のようにして得られたプリフォームを用いて金属−セラミックス複合材料を製造する方法を説明する。
加圧浸透時の圧力は、5〜100MPaが好ましく、10〜80MPaがより好ましい。これより低い圧力では多孔体の細孔に十分にアルミニウムまたはアルミニウム合金が浸透せず、ヤング率などの特性において十分なものが得られないおそれがある。これより高いと圧力が高すぎて、プリフォームにクラックが生じるおそれがある。
またアルミニウムまたはアルミニウム合金の溶融温度は、融点以上であって、十分に浸透が進行する温度であれば良い。具体的には、650〜800℃の溶融温度を採用することができる。
以下、本発明の試験例を具体的に挙げ、本発明をより詳細に説明する。
[混合(実施例)]
微小粒をカットした第一のセラミックス粒子と、それよりも粒径の大きな第二のセラミックス粒子とを所定割合で混合する方法を用いた。第一及び第二のセラミックス粒子としては、同種のセラミックスを用いた。第一及び第二のセラミックス粒子の混合セラミックス粒子に対して、バインダーのコロイダルシリカ液10質量%(固形分:2.0質量% 溶媒:水)と共に、所定量のイオン交換水を加え、混合して混合物を得た。
[混合(比較例)]
単一粒度のセラミックス粒子、または2粒度を配合したセラミックス粒子に対して、バインダーのコロイダルシリカ液10質量%(固形分:2.0質量% 溶媒:水)と共に、所定量のイオン交換水を加え、混合して混合物を得た。
混合物をゴム型に投入して振動を加えてセラミックス粒子を沈降させ成形体(幅100×奥行100×厚さ100mm)を得た。成形体を型ごと−30℃で冷凍硬化させた後に、脱型し、大気雰囲気中で1℃/minの昇温速度で1100℃まで昇温し、3hr保持した後に1℃/minの降温速度で室温まで冷却してプリフォームを得た。
[金属−セラミックス複合材料の作製]
得られたプリフォームに、10〜80MPaの圧力でアルミニウム合金(AC3A:JIS規格)を加圧浸透し、金属−セラミックス複合材料を作製した。
[評価]
プリフォームの細孔径分布を水銀ポロシメータにより測定した。プリフォームの曲げ強度はJISR1601に準拠した3点曲げ試験により、金属−セラミックス複合材料のヤング率はJISR1602に準拠し共振法により求めた。また、割れまたはメタルリッチ層の有無を目視観察により評価した。割れが発生したものを「×」、割れは無いがメタルリッチ層が発生したものを「△」、いずれも発生したかったものを「○」と表記した。
Figure 2011136845
Figure 2011136845
ピーク細孔径に対し+10%以上の中心細孔径を有する実施例では、割れやメタルリッチ層は生じなかった。一方、同等の曲げ強度を有する比較例では、割れやメタルリッチ層が発生した。
これらの結果より、細孔径分布におけるピーク細孔径に対し+10%以上の中心細孔径を有する多孔体構造を有するプリフォームであれば、加圧浸透法によって製造される金属−セラミックス複合材料における、割れやメタルリッチ層の発生を抑制できることが示された。

Claims (5)

  1. 加圧浸透法により金属を浸透させて金属−セラミックス複合材料を得るためのセラミックス多孔体からなるプリフォームであって、
    細孔径分布におけるピーク細孔径に対し+10%以上の中心細孔径を有するプリフォーム。
  2. ピーク細孔径は、2〜50μmである請求項1記載のプリフォーム。
  3. 前記プリフォームのセラミックス粒子が、炭化珪素、炭化ホウ素、アルミナ、ホウ酸アルミニウムのいずれか1以上である請求項1または2記載のプリフォーム。
  4. 請求項1〜3記載のプリフォームに加圧浸透法により前記金属を浸透させて得られた金属−セラミックス複合材料。
  5. 前記金属は、アルミニウムまたはアルミニウム合金である請求項4記載の金属−セラミックス複合材料。
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