JP2011134845A - 配線基板の製造方法および配線基板 - Google Patents

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Abstract

【課題】 貫通導体パターンがセラミックスラリーを塗布する際に倒れるのを抑制し、ホットメルト組成物を含む貫通導体パターンが溶融によって変形するのを抑制する配線基板の製造方法および配線基板を提供する。
【解決手段】 本発明の配線基板の製造方法は、支持フィルム1の上に導体粉末およびホットメルト組成物を含む導体ペーストによる貫通導体パターン2を形成し、支持フィルム1を覆うように第1のセラミック粉末およびホットメルト組成物の溶融温度よりも低い温度で硬化する熱硬化性樹脂を含む第1のセラミックスラリーによる被膜3を形成し、熱硬化性樹脂を硬化させ、第1のセラミック粉末と同一組成であり第1のセラミック粉末よりも平均粒径の大きい第2のセラミック粉末および有機バインダを含む第2のセラミックスラリーを、第1のセラミックスラリーによる被膜3の上面を覆い、かつ部分的に厚みを異ならせて平坦な上面が形成されるように塗布する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、貫通導体パターンの埋設されたセラミックグリーンシートを積層して焼成する、半導体素子収納用パッケージや高周波モジュールに適用される配線基板の製造方法および配線基板に関するものである。
近年、移動体通信分野などで使用される電子機器の小型化に伴い、この電子機器に用いられる配線基板においても小型化および高性能化が望まれている。
このような配線基板は、セラミック粉末に有機バインダ、可塑剤および溶剤等を加えてスラリーとし、ドクターブレード法等によってセラミックグリーンシートを成形した後、セラミックグリーンシートに貫通孔を形成して貫通導体用導体ペーストを充填するとともに、セラミックグリーンシート上に配線層用導体ペーストを印刷する等した後、セラミックグリーンシートを積層することによってセラミックグリーンシート積層体を作製し、このセラミックグリーンシート積層体を焼成することによって得られる。
ところが、セラミックグリーンシートに貫通孔を形成してこの貫通孔に貫通導体用導体ペーストを充填する方法では、貫通導体用導体ペーストが貫通孔にうまく充填されずに不良品となる場合があり、このような場合に配線基板の製造方法の全工程を経てからでないとこの不良を見つけるのが難しいという問題があった。
ここで、支持フィルム上にスクリーン印刷法等によって導体ペーストによる配線パターンを印刷し、その上にセラミックスラリーを塗布してから加熱して乾燥させた後、貼着している支持フィルムを剥がすことによって、セラミックグリーンシートに配線パターンを転写することを特徴とする配線パターン付きセラミックグリーンシートの製造方法が知られており(特許文献1を参照)、この技術の貫通導体形成への適用が考えられる。
すなわち、支持フィルム上にスクリーン印刷法等によって導体ペーストによる貫通導体パターンを印刷し、その上にセラミックスラリーを塗布してから加熱して乾燥させた後、貼着している支持フィルムを剥がすことによって、セラミックグリーンシートに貫通導体パターンを転写する方法である。
しかしながら、特許文献1に記載された製造方法の技術を貫通導体形成に適用しようとすると、貫通導体パターンは配線パターンと比べて幅に対する高さの比率が大きいことから、導体ペーストの塗布後にその貫通導体パターン形状を保持するのが困難である。
特開平9−283360号公報 特開2007−160643号公報
ここで、塗布後にその貫通導体パターン形状を保持することを可能とするために、特許文献2に記載のように、印刷転写時に熱を加えることで溶融させ、その後に常温で硬化させることができるホットメルト組成物を含む導体ペーストを用いることが考えられる。なお、ホットメルト組成物とは、常温では一定の形状を保つ固形状となっているが、一定の熱を与えることにより溶融し、流動性を有する(溶融する)ようになるもののことをいう。
このホットメルト組成物を含む導体ペーストを用いた場合には、塗布後の貫通導体パターン形状を保持することができるが、この方法によっても、貫通導体パターン形状における幅に対する高さの比率が大きいことから、後にセラミックスラリーを塗布する際に貫通導体パターンが倒れてしまうおそれがあるという問題がある。
また、セラミックスラリーを塗布した後に、このセラミックスラリーを加熱して乾燥させる際の熱によってホットメルト組成物が溶融してしまい、貫通導体パターン形状を保持することが困難である。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、貫通導体パターンがセラミックスラリーを塗布する際に倒れてしまうのを抑制するとともに、ホットメルト組成物を含む貫通導体パターンが溶融によって変形するのを抑制する配線基板の製造方法および配線基板を提供することを目的とする。
本発明の配線基板の製造方法は、支持フィルムの上に導体粉末およびホットメルト組成物を含む貫通導体用導体ペーストによる貫通導体パターンを形成する工程と、前記貫通導体パターンおよび露出した前記支持フィルムの上面を覆うように第1のセラミック粉末および前記ホットメルト組成物の溶融温度よりも低い温度で硬化する熱硬化性樹脂を含む第1のセラミックスラリーによる被膜を形成して、前記熱硬化性樹脂を硬化させる工程と、前記第1のセラミック粉末と同一組成であり前記第1のセラミック粉末よりも平均粒径の大きい第2のセラミック粉末および有機バインダを含む第2のセラミックスラリーを、前記第1のセラミックスラリーによる被膜の上面を覆い、かつ部分的に厚みを異ならせて平坦な上面が形成されるように塗布して、前記貫通導体パターンがセラミックグリーンシートに埋設された貫通導体パターン付きセラミックグリーンシートを前記支持フィルムの上に作製する工程と、前記貫通導体パターン付きセラミックグリーンシートにおける前記貫通導体パターンの上の前記セラミックグリーンシートをレーザ光の照射によって除去する工程と、前記セラミックグリーンシートが除去された前記貫通導体パターンの上にランド用導体ペーストを塗布する工程と、前記ランド用導体ペーストが塗布された前記貫通導体パターン付きセラミックグリーンシートから前記支持フィルムを剥離する工程と、前記ランド用導体ペーストが塗布され、前記支持フィルムが剥離された前記貫通導体パターン付きセラミックグリーンシートを複数積層して積層体を作製する工程と、該積層体を焼成する工程とを具備することを特徴とするものである。
また本発明は、上記の配線基板の製造方法によって製造された配線基板であって、セラミック絶縁層が複数積層されてなり、該セラミック絶縁層における貫通導体の側面に当接する部位および一方主面の近傍の部位に含まれる第1のセラミック結晶粒子が、前記セラミック絶縁層におけるその他の部位に含まれる第2のセラミック結晶粒子と同一組成であるとともに該第2のセラミック結晶粒子よりも平均粒径が小さいことを特徴とするものである。
本発明の配線基板の製造方法によれば、熱硬化性樹脂を含む第1のセラミックスラリーによる被膜によってホットメルト組成物を含む貫通導体パターンが固定されるため、貫通導体パターンセラミックスラリーを塗布する際に倒れてしまうのを抑制することができる。また、熱硬化性樹脂を含む第1のセラミックスラリーによる被膜によってホットメルト組成物を含む貫通導体パターンが覆われるため、貫通導体パターンが溶融によって変形するのを抑制することができる。
また本発明の配線基板によれば、傾くことなく精度良く形成された貫通導体を備えた絶縁性の良好な配線基板を実現することができる。
(a)〜(g)は、それぞれ本発明の配線基板の製造方法の一例を工程順に示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態の例について図面を参照して詳細に説明する。
本発明の配線基板の製造方法は、まず、図1(a)に示すように、支持フィルム1の上に導体粉末およびホットメルト組成物を含む貫通導体用導体ペーストによる貫通導体パターン2を形成する。
支持フィルム1は、支持フィルム本体11とこの上面に形成された離型剤層12とで構成されている。
支持フィルム本体11は、この上面に離型剤層12が形成されたうえで、さらにこの上面に貫通導体パターン付きセラミックグリーンシートを形成する支持体としての役割を有するものであるから、その材質としては機械的強度、耐熱性等に優れているポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリイミド等が挙げられるが、コストを考慮するとポリエチレンテレフタレート(PET)が望ましい。また、支持フィルム本体11の厚みは、機械的強度維持、変形防止およびコストの点から、50〜100μm程度であるのが望ましく、特に50〜60μmが望ましい。
離型剤層12は、支持フィルム本体11とこの離型剤層12とを一体にして後述する貫通導体パターン付きセラミックグリーンシートから剥離するためのもので、その材質としてはフッ素系樹脂、シリコーン系樹脂等が挙げられるが、シリコーン系樹脂を用いるのが望ましく、その厚みは、必要とされる十分な剥離性が維持できる為には、10〜50nmであるのが望ましい。
貫通導体パターン2を形成する導体ペーストは、導体粉末およびホットメルト組成物を含んでいる。例えば、製造しようとする配線基板を構成するセラミック絶縁層がアルミナからなる場合はW、Mo等の導体粉末を主成分とし、製造しようとする配線基板を構成するセラミック絶縁層がガラスセラミックスからなる場合は、Cu、Agなどの導体粉末を主成分とし、これにホットメルト組成物が混合され、さらに可塑剤、ガラス、フィラー等の添加物が添加されたものが用いられる。
ここで、ホットメルト組成物とは、常温では一定の形状を保つ固形状となっているが、一定の熱を与えることにより溶融し、流動性を有する(溶融する)ようになるもののことをいう。このようなホットメルト組成物として、貫通導体パターン2を形成する際の温度との関係から、40℃〜100℃程度の熱で流動性を有する(溶融する)ように分子量及び結晶化度等を調整した熱可塑性樹脂が用いられ、基材への熱影響等を考慮して、40〜60℃の熱で流動性を有する(溶融する)ように調整したものが好ましい。
上記の熱可塑性樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンなどのポリエチレン樹脂;エチレン−エチレン以外のα−オレフィン共重合体;エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−n−ブチルアクリレート共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重合体などのエチレン−アルキル(メタ)アクリレート共重合体;エチレン−酢酸ビニル共重合体;ポリプロピレン樹脂;プロピレン−プロピレン以外のα−オレフィン共重合体;スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)やスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)、これらのジエン部分に水素添加して得られるスチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体(SEBS)やスチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合体(SEPS)などのブロック共重合体が挙げられ、共重合体は、ランダム共重合体であっても良く、ブロック共重合体であっても良い。これらの熱可塑性樹脂は、単独で用いられても良く2種類以上が併用されても良い。
可塑剤は、酸とアルコールから合成されるエステル化合物であり、酸としては、フタル酸、トリメリット酸、アジピン酸などが挙げられ、アルコールとしては、オクタノール、ノナノール、高級混合アルコールなど挙げられる。具体的には、フタル酸ジメチル(DMP)、フタル酸ジエチル(DEP)、フタル酸ジブチル(DBP)、フタル酸ジオクチル(DOP)、フタル酸ジノルマルオクチル(DNOP)、フタル酸ジイソノニル(DINP)、フタル酸ジノニル(DNP)等のフタル酸エステルや、アジピン酸ジオクチル(DOA)、アジピン酸ジイソノニル(DINA)などが挙げられる。
貫通導体パターン2の形成には、スクリーン印刷、インクジェット印刷、オフセット印刷等が採用できるが、パターン形成タクト面、設備コスト面よりスクリーン印刷法を用いるのが望ましい。スクリーン印刷法の場合、発熱線の埋め込まれたスキージおよびマスクを用い、印刷する際に40〜120℃程度に加熱しておくことでホットメルト樹脂を含む導体ペーストを塗布することができ、この後、マスクなどを取り去ってホットメルト組成物の温度低下とともに導体ペーストが固化することで、支持フィルム1の上に貫通導体パターン2を形成することができる。なお、貫通導体パターン2は、例えば、40〜300μmの直径で、120μm程度までの高さに形成される。
次に、図1(b)に示すように、貫通導体パターン2および露出した支持フィルム1の上面を覆うように第1のセラミック粉末およびホットメルト組成物の溶融温度よりも低い温度で硬化する熱硬化性樹脂を含む第1のセラミックスラリーによる被膜3を形成して、熱硬化性樹脂を硬化させる。
第1のセラミックスラリーによる被膜3は、後述する第2のセラミックスラリーを塗布する際の圧力によって貫通導体パターン2が倒れてしまうのを防ぐとともに、後述する第2のセラミックスラリーを乾燥させる際の熱によってホットメルト組成物を含む貫通導体パターン2が溶融して変形するのを防ぐ役割を有するものである。第1のセラミックスラリーによる被膜3は、ホットメルト組成物の溶融温度よりも低い温度で硬化する熱硬化性樹脂を含んでいる。すなわち、この熱硬化性樹脂は、後述する第2のセラミックスラリーを乾燥する際の熱によって貫通導体パターン2が溶融したときにすでに硬化していることから、貫通導体パターン2および露出した支持フィルム1を覆うように第1のセラミックスラリーによる被膜3を形成することで、第2のセラミックスラリーを塗布する際の圧力によって貫通導体パターン2が倒れてしまうのを抑制するとともに、第2のセラミックスラリーを乾燥する際の熱によって貫通導体パターン2が溶融しても、第1のセラミックスラリーによる被膜3がその形状を崩さずに、貫通導体パターン2の変形を抑制することができる。
ここで、ホットメルト組成物の溶融温度よりも低い温度で硬化する熱硬化性樹脂としては、ホットメルト組成物として40℃〜100℃程度の熱で流動性を有する(溶融する)ように分子量及び結晶化度等を調整した熱可塑性樹脂が用いられることから、常温(25℃程度)〜40℃未満の温度下で硬化する熱硬化性樹脂が挙げられ、具体的にはエポキシ樹脂またはアルキド樹脂が挙げられる。これらは、単独で用いられても併用されてもよく、ポリアミンやヒドラジド化合物等の硬化剤(架橋剤)が添加されてもよい。
第1のセラミック粉末としては、後述する第2のセラミックスラリーに含まれる第2のセラミック粉末と同一組成である。例えば、第2のセラミック粉末がアルミナ粉末の場合は第1のセラミック粉末もアルミナ粉末とする。この構成により、磁器特性の変化や収縮のミスマッチを抑制できる。
また、第1のセラミック粉末の平均粒径は、第1のセラミックスラリーによる被膜3を薄く塗布する関係で、後述する第2のセラミックスラリーに含まれる第2のセラミック粉末の平均粒径よりも小さく、具体的には0.1〜1μmのものとなっている。この構成により、貫通導体パターン2に含まれる導体成分が焼成時に拡散するのを抑制することができ、絶縁性を良好なものとすることができる。
第1のセラミックスラリーによる被膜3の形成には、例えばスプレー等による吹付けやグラビアコーター、リバースグラビアコーター、メイヤーバーコーター、ダイコーター、リバースロールコーター、ファンテンリバースロールコーター、キスロールコーター等各種コーターによる塗工方法が用いられ、第1のセラミックスラリーによる被膜3は通常1〜30μmの厚みに形成される。
そして、熱硬化性樹脂を硬化させる方法としては、常温で数時間放置して硬化させてもよいが、短時間で製造することを考慮して、常温(25℃程度)〜40℃未満の範囲で加熱して硬化させるのが好ましく、第1のセラミックスラリー中に硬化剤を添加して硬化させてもよい。
次に、図1(c)に示すように、第1のセラミック粉末と同一組成であり第1のセラミック粉末よりも平均粒径の大きい第2のセラミック粉末および有機バインダを含む第2のセラミックスラリーを、第1のセラミックスラリーによる被膜3の上面を覆い、かつ部分的に厚みを異ならせて平坦な上面が形成されるように塗布して、貫通導体パターン2がセラミックグリーンシート4に埋設された貫通導体パターン付きセラミックグリーンシート5を支持フィルム1の上に作製する。
第2のセラミックスラリーは、第1のセラミック粉末と同一組成であり第1のセラミック粉末よりも平均粒径の大きい第2のセラミック粉末および有機バインダを含んでいる。
第2のセラミック粉末は、例えばアルミナ粉末、シリカ粉末、ガラス粉末等からなり、前述したように、第2のセラミック粉末がアルミナ粉末の場合は第1のセラミック粉末もアルミナ粉末とする。そして、第2のセラミック粉末の平均粒径は、前述した第1のセラミック粉末の平均粒径よりも大きく、例えば1〜10μmの範囲内で適宜決定される。
有機バインダとしては、例えばアクリル系の単独重合体または共重合体(アクリル酸,メタクリル酸またはそれらのエステルの単独重合体または共重合体、具体的にはアクリル酸エステル共重合体,メタクリル酸エステル共重合体,アクリル酸エステル−メタクリル酸エステル共重合体等)や、ポリビニルブチラール系、ポリビニルアルコール系、アクリル−スチレン系、ポリプロピレンカーボネート系、セルロース系等の単独重合体または共重合体が挙げられる。
なお、第2のセラミックスラリーには、第2のセラミック粉末および有機バインダを分散させ、適切な粘度が得られるように、例えばエーテル類、エステル類、ケトン類、アルコール類等の有機溶剤、具体的にはテルピネオール、ジメチルフタレート、ブチルカルビトールアセテート、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート、ジブチルフタレート等が添加される。また、分散をより良好なものとするために分散剤が添加されてもよい。
第2のセラミックスラリーの塗布方法としては、ドクターブレード、リップコーター、ダイコーターによる方法等が用いられる。
また、第2のセラミックスラリーを乾燥してセラミックグリーンシート4となるが、この乾燥工程では、乾燥速度や熱変形を防止する点を考慮しながら、40℃〜70℃の温度、特に50℃〜65℃の温度で加熱するのが好ましい。このとき、ホットメルト組成物は一旦溶融するが、乾燥終了後に冷却されると再び固化する。
次に、図1(d)に示すように、
貫通導体パターン付きセラミックグリーンシート5における貫通導体パターン2の上のセラミックグリーンシート4をレーザ光の照射によって除去する。
レーザ光としては、例えばYAGレーザ、COレーザなどを用いることができ、ここで、セラミックグリーンシート4のレーザ光照射によって除去される領域は、貫通導体パターン2の直径の1〜1.5倍程度の直径の領域である。
次に、図1(e)に示すように、セラミックグリーンシート4が除去された貫通導体パターン2の上にランド用導体ペースト7を塗布する。
ランド用導体ペースト7としては、貫通導体パターン2を形成する導体ペーストに含まれる導体粉末と同様の導体粉末が用いられ、例えばこれに有機バインダ、有機溶剤などが添加されたものが用いられる。このランド用導体ペースト7は、上記のセラミックグリーンシート4のレーザ光により除去された領域に充填される。
なお、図に示していないが、ランド用導体ペースト7の塗布とともに配線層用導体ペーストが塗布される。この配線層用導体ペーストも、ランド用導体ペースト7と同様の導体粉末が用いられ、例えばこれに有機バインダ、有機溶剤などが添加されたものが用いられる。
次に、図1(f)に示すように、ランド用導体ペースト7が塗布された貫通導体パターン付きセラミックグリーンシート5から支持フィルム1を剥離する。
具体的には、貫通導体パターン付きセラミックグリーンシート5を真空吸着等で固定し、支持フィルム1の4隅の任意の1ヶ所から、一定速度で剥離する。離型剤層12の剥離性により、離型剤層12と貫通導体パターン付きセラミックグリーンシート5との間できれいに剥離することができる。
次に、図1(g)に示すように、ランド用導体ペースト7が塗布され、支持フィルム1が剥離された貫通導体パターン付きセラミックグリーンシート5を複数積層して積層体6を作製する。
積層する方法は、積み重ねた貫通導体パターン付きセラミックグリーンシート5に熱と圧力を加えて熱圧着する方法や、有機バインダ、可塑剤、溶剤等からなる密着剤を貫通導体パターン付きセラミックグリーンシート5間に塗布して熱圧着する方法等が採用可能である。なお、積層の際の加熱加圧の条件は、用いる有機バインダ等の種類や量により異なり、例えば30〜100℃、2〜20MPaに設定される。
最後に、積層体6を焼成する。
具体的には、貫通導体パターン2がW、Mo材料からなり、セラミックグリーンシート4がアルミナ材料からなる場合は、還元雰囲気で1300〜1600℃の焼成温度で焼成がなされる。また、貫通導体パターン2がCu材料からなり、セラミックグリーンシート4がガラスセラミック材料からなる場合は、窒素還元雰囲気で800〜1000℃の焼成温度で焼成がなされ、貫通導体パターン2がAg材料からなり、セラミックグリーンシート4がガラスセラミック材料からなる場合は、大気雰囲気で800〜1000℃の焼成温度で焼成がなされる。
なお、焼成によって前述のホットメルト組成物や熱硬化性樹脂は焼失する。
以上の製造方法により、一方主面側に配線が埋設されたセラミック絶縁層が複数積層されてなり、該セラミック絶縁層における前記配線の側面に当接する部位、底面に当接する部位および一方主面の近傍の部位に含まれる第1のセラミック結晶粒子が、前記セラミック絶縁層におけるその他の部位に含まれる第2のセラミック結晶粒子と同一組成であるとともに該第2のセラミック結晶粒子よりも平均粒径が小さいことを特徴とする配線基板を得ることができる。
すなわち、第1のセラミックスラリーによる被膜3を形成したことで、得られた配線基板は、セラミック絶縁層における配線の側面に当接する部位、底面に当接する部位および一方主面の近傍の部位に含まれる第1のセラミック結晶粒子が、セラミック絶縁層におけるその他の部位に含まれる第2のセラミック結晶粒子と同一組成であり第2のセラミック結晶粒子よりも平均粒径が小さいものとなる。
このような配線基板は、傾くことなく精度良く形成された貫通導体を備えた、絶縁性の良好なものとなる。
1:支持フィルム
11:支持フィルム本体
12:離型剤層
2:貫通導体パターン
3:第1のセラミックスラリーによる被膜
4:セラミックグリーンシート
5:貫通導体パターン付きセラミックグリーンシート
6:積層体
7:ランド用導体ペースト

Claims (2)

  1. 支持フィルムの上に導体粉末およびホットメルト組成物を含む貫通導体用導体ペーストによる貫通導体パターンを形成する工程と、
    前記貫通導体パターンおよび露出した前記支持フィルムの上面を覆うように第1のセラミック粉末および前記ホットメルト組成物の溶融温度よりも低い温度で硬化する熱硬化性樹脂を含む第1のセラミックスラリーによる被膜を形成して、前記熱硬化性樹脂を硬化させる工程と、
    前記第1のセラミック粉末と同一組成であり前記第1のセラミック粉末よりも平均粒径の大きい第2のセラミック粉末および有機バインダを含む第2のセラミックスラリーを、前記第1のセラミックスラリーによる被膜の上面を覆い、かつ部分的に厚みを異ならせて平坦な上面が形成されるように塗布して、前記貫通導体パターンがセラミックグリーンシートに埋設された貫通導体パターン付きセラミックグリーンシートを前記支持フィルムの上に作製する工程と、
    前記貫通導体パターン付きセラミックグリーンシートにおける前記貫通導体パターンの上の前記セラミックグリーンシートをレーザ光の照射によって除去する工程と、
    前記セラミックグリーンシートが除去された前記貫通導体パターンの上にランド用導体ペーストを塗布する工程と、
    前記ランド用導体ペーストが塗布された前記貫通導体パターン付きセラミックグリーンシートから前記支持フィルムを剥離する工程と、
    前記ランド用導体ペーストが塗布され、前記支持フィルムが剥離された前記貫通導体パターン付きセラミックグリーンシートを複数積層して積層体を作製する工程と、
    該積層体を焼成する工程とを具備することを特徴とする配線基板の製造方法。
  2. 請求項1に記載の配線基板の製造方法によって製造された配線基板であって、
    セラミック絶縁層が複数積層されてなり、該セラミック絶縁層における貫通導体の側面に当接する部位および一方主面の近傍の部位に含まれる第1のセラミック結晶粒子が、前記セラミック絶縁層におけるその他の部位に含まれる第2のセラミック結晶粒子と同一組成であるとともに該第2のセラミック結晶粒子よりも平均粒径が小さいことを特徴とする配線基板。
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