JP2011133968A - ワーク設置誤差補正手段を有する5軸加工機を制御する数値制御装置 - Google Patents

ワーク設置誤差補正手段を有する5軸加工機を制御する数値制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】誤差補正後の回転軸は指令位置に近く、かつ回転軸の大きな移動を発生しないで特異点を通過する経路を作成することが可能なワーク設置誤差補正手段を有する5軸加工機を制御する数値制御装置を提供すること。
【解決手段】数値制御装置10は、指令解析部11で解析され、補間部12で補間され得られた指令数値(つまり、X,Y,Z,B(A),C軸位置)に対して、誤差補正部13でワークの設置誤差を補正する形態である。特異点通過判断手段15は、プログラム指令における各ブロック指令に対して、指令始点と指令終点の二つの指令位置の間で傾斜回転軸指令が特異点を越えて反対側にある場合は特異点を通過する必要があると判断し、フラグ(後述のF_Ps)=1として特異点通過経路作成手段16に通知する。特異点通過経路作成手段16は、フラグが1の場合に、傾斜回転軸が特異点を通過する経路を作成し誤差補正部13に出力する。
【選択図】図20

Description

本発明は、テーブルに固定されて取り付けられたワーク(加工物)に対して直線軸3軸と回転軸2軸によって加工する5軸加工機を制御する数値制御装置に関する。
テーブルに取り付けられたワーク(加工物)を直線軸3軸と回転軸2軸によって加工する5軸加工機を制御する数値制御装置において、各軸の座標値を制御する方法として、工具の位置、工具の方向および速度をテーブルに固定された直交座標系(テーブル座標系)上で指令し、これを機械の制御点における各軸の座標値に座標変換して制御する方法である工具先端点制御が知られている(特許文献1参照)。
工具先端点制御では、工具の位置と速度が制御され、工具方向は各回転軸の位置を補間することによって制御される。ここで、工具方向の制御において回転軸の動作が不安定になる場合がある。例えば、回転軸2軸のうち1軸の位置が任意(不定)となる特異点(特異点姿勢)が存在する機械において工具方向制御を行っているときに、指令ブロック途中の工具方向が特異点近くを通過する指令を行った場合、特異点近くにおいて回転軸の速度や加速度が非常に大きくなる場合がある。
特異点の問題を解決するために例えば、特許文献2〜特許文献5に開示される技術がある。これらについては、発明が解決しようとする課題の中で言及する。
特開2003−195917号公報 特開平7−299697号公報 特開昭63−132307号公報(方式1) 特開2009−93269号公報(方式2) 特開2009−230552号公報
本願の明細書では、図1に示されるようなヘッド回転型の5軸加工機で説明する。ただし、5軸加工機にはテーブル回転型やヘッドもテーブルも回転する混合型などもある。また、図1では回転軸2軸をB,C軸としているが、A,B軸やA,C軸が回転軸2軸である5軸加工機もある。それらの5軸加工機に対してもワークに対する工具の相対的な方向(工具方向)の制御という点では同様であるので、本発明を適用することができる。
テーブルに取り付けられたワーク(加工物)を直線軸3軸と回転軸2軸によって加工する5軸加工機を制御する数値制御装置において、前記特異点近くで速度や加速度が非常に大きくなる回転軸を旋回回転軸と呼び、他の回転軸を傾斜回転軸と呼ぶ。図1に示されるヘッド回転型の5軸加工機の構成では、B軸が傾斜回転軸であり、C軸が旋回回転軸である。Z軸方向の工具方向が指令された時、B=0度となるがC軸の位置は任意(不定)である。つまり、C=0度でもC=180度でも工具方向はZ軸方向である。したがって、B軸位置が0度の位置が特異点である。ただし、特異点は傾斜回転軸(B軸)位置が0の時とは限らない。機械構成によっては、B=90度やB=180度など他の角度が特異点である場合もある。
つまり、図1の状態はB=90度である機械構成の場合は、B軸が90度の位置が特異点である。さらに、特異点B=0度でも90度でもなく他の場合もある。以降の説明では図1の状態はB=0度でありB軸位置が0度の位置が特異点であるとするが、必ずしも傾斜回転軸位置が0度の位置が特異点とは限らない。
本発明は図1のような工作機械を想定し(図1は、C=90度としている)、図1のように基準ワーク位置に置かれるべきワークが実ワーク位置のように誤差を持って置かれた場合の誤差補正に関する。
この機械においては、直線軸X,Y,Z軸の動作とともに工具ヘッドがZ軸回りのC軸とY軸回りのB軸によって回転するようになっている。
ワークを設置した時のずれやテーブルの傾斜などによって本来のワーク位置に対して実ワーク位置がずれている。そのずれ量は予め測定され、基準機械座標系に対してX,Y,Z軸方向の並進誤差量(δx,δy,δz)、X軸回りの回転誤差量(α)、Y軸回りの回転誤差量(β)、Z軸回りの回転誤差量(γ)分ずれた実機械座標系として設定されている。つまり、基準機械座標系上の基準ワーク位置と実機械座標系上の実ワークの位置が同じとなるように、この誤差量にしたがって基準機械座標系に対する実機械座標系が作成されている。
特許文献2には、加工物の取付誤差補正方法および取付誤差補正装置の技術を開示している。この中では、ワーク(加工物)の設置誤差(取り付け誤差)を補正する手段が開示
されている。この文献の段落「0043」や段落「0046」に補正されたB軸やA軸位置を求めるためにarctanを使用した計算を行うことが開示されている。しかし、arctanは0度から360度の間において通常2つの解を持っており、これでは補正されたB軸やA軸位置は確定しない。この点については例えば特許文献3に開示されているように、直前の解に近い解を選ぶのが一般的である。その方式を方式1とする。
しかし、特許文献3に開示される方式1(直前の解に近い解を選ぶ方式)は、終点位置において指令位置通りの位置に到達しない場合があるという問題がある。そこで、特許文献4では、直前の解に近い解を選ぶのではなく指令に近い解を選ぶ方式が採用されている。この方式を方式2とする。
特許文献4に開示される方式2(指令に近い解を選ぶ方式)の技術思想について説明する。指令数値に基づいて工具の指令座標系上の、つまり、基準機械座標系上の位置と方向を計算する。
B=Bc,C=Ccの時の工具方向(I,J,K)Tは数1式のように求められる。これが、工具の指令座標系上の方向である。ここで「T」は転置を表す記号である。また、cos(Cc)などの三角関数の表記において自明の場合は( )を省略する。
Figure 2011133968
プログラム指令は基準機械座標系で指令されているので、工具の指令座標系上の位置は直線軸のプログラム指令(Xc,Yc,Zc)そのものである。
次に、数2式のように誤差補正を行う。X軸回りの回転誤差量(α)、Y軸回りの回転誤差量(β)、Z軸回りの回転誤差量(γ)によって、(I,J,K)Tは(Ia,Ja,Ka)Tと補正される。ここで、回転誤差を補正する順は(α)、(β)、(γ)の順とする。
Figure 2011133968
同様に、(Xc,Yc,Zc)Tは(Xa,Ya,Za)Tと補正される。(Xc,Yc,Zc)Tの補正においては、回転誤差の補正とともに並進誤差(δx,δy,δz)の補正も加算される(数3式を参照)。
Figure 2011133968
数2式によって求められる(Ia,Ja,Ka)Tに対し、それを実現するB,C軸位置Ba,Caは数4式〜数20式のように計算される。ここで、arccosの計算、arctanの計算はともに0度〜180度の値を得るものとする。arctanの計算におけるn*360度の項のnは整数値であり、360度のn倍の値を加算した位置も解であることを示す。つまり、C軸は正負方向に何回転でも動作可能であるが、B軸は−180度〜180度内の動作が可能としている。
1)Ia>0,Ja>0の場合
解A
Figure 2011133968
解B
Figure 2011133968
2)Ia<0,Ja>0の場合
解A
Figure 2011133968
解B
Figure 2011133968
3)Ia<0,Ja<0の場合
解A
Figure 2011133968
解B
Figure 2011133968
4)Ia>0,Ja<0の場合
解A
Figure 2011133968
解B
Figure 2011133968
5)Ia=0,Ja>0の場合
解A
Figure 2011133968
解B
Figure 2011133968
6)Ia=0,Ja<0の場合
解A
Figure 2011133968
解B
Figure 2011133968
7)Ia>0,Ja=0の場合
解A
Figure 2011133968
解B
Figure 2011133968
8)Ia<0,Ja=0の場合
解A
Figure 2011133968
解B
Figure 2011133968
9)Ia=0,Ja=0,Ka=1の場合
解Aのみ
Figure 2011133968
なお、Ia=0,Ja=0,Ka=−1の場合については、機械構造上そのようなケースが発生しないので記載しない。
ここで、1),2),3),4),5),6),7),8)の場合ごとに解Aと解Bの2組の解があるが、それぞれの解の組およびnに対して数21式で示される量Dを計算し、最も小さなDとなる解の組およびnを選択する。ただし、9)の場合は、解は1組なので数20式の解を選択する。
Figure 2011133968
このことによって、指令値Bc,Ccに基づいて計算された工具の指令座標系上の方向により近い工具方向が選択される。これが、方式2(指令に近い解を選ぶ方式である特許文献4に開示される技術)の技術思想である。
ここで、方式1(直前の解に近い解を選ぶ方式である特許文献3に開示される技術)と方式2(指令に近い解を選ぶ方式である特許文献4に開示される技術)の差について、具体的な例を挙げて詳述する。
図2に示されるような始点と終点とからなる指令があったとする。なお、次図以降ではヘッドの工具を支持する部分(TS)と工具のみ描いている。また、B軸、C軸位置をわかりやすくするために、TSと工具について少し形状を変更し長く描いている。さらに、工具長=500mmで(X,Y,Z)=(0,0,0)の位置を加工する例にしている。方式2および本発明は回転軸制御に特徴がある方式であるため、ここでは簡単のためX,Y,Zの移動指令はない例としているが、通常は回転軸指令とともに直線軸指令もあり、直線軸の移動に対して数3式の誤差補正が行われる。
図2を上から見ると図3のようになる。ここで、図4のようにワークの設置位置においてY軸周りに少し誤差(β)があったとする。
そのことにより、ワークに対する工具の位置と方向が保持されるように誤差を補正した場合、始点終点だけを描くと工具の移動は図5のようになることが期待される。つまり、上からの図として始点終点だけを描くと図6のように補正されることが期待される。なお、以降、簡単のため、斜視図ではなく上からの図とする。
ところが、図7のように方式1(直前の解に近い解を選ぶ方式である特許文献3に開示される技術)では、このような動作が実現できない。ここで、前ブロックにおける補正により、工具はすでに補正始点にあるとしている。また、中間点1A,中間点1Bのような各位置における**A,**Bの2つの解は1)〜8)の場合における解A,解Bに対応する。ここで、**は、中間点1、中間点2、中間点3、補正終点を意味する。
図7(d)における補正終点は図6の「所望補正終点」の反対位置になっている。つまり、終点でのB軸、C軸位置が元の指令位置に対して大きく相違してしまっている。このことは終点に至る加工やそれ以降の加工で誤動作や誤切削が発生したり、障害物に衝突したりする可能性を生じることを意味する。
そこで、図8のように方式2(指令に近い解を選ぶ方式である特許文献4に開示される技術)によってこのような不都合が解決される。なお、ここでは中間点1までは解Bより解Aが指令経路に近く、中間点3以降は解Bが指令経路に近いケースとして説明している。もちろん、その逆のケースもある。
図8における指令位置1,2,3および指令終点位置とは、図2、図3において指令された始点から終点へ移動する途中の位置および終点の位置である。指令位置nおよび指令終点位置に対してワーク設置誤差を補正する位置が中間点nおよび補正終点である。つまり、それぞれ指令位置1,2,3および指令終点位置に対する補正位置が中間点1,2,3および補正終点である。
図8(d)における補正終点は図6の「所望補正終点」になっている。このように、方式2(指令に近い解を選ぶ方式)により、方式1(直前の解に近い解を選ぶ方式)における不都合を解決している。つまり、方式2(指令に近い解を選ぶ方式)には所望の(期待される)補正終点に到達することができるという大きな効果がある。
しかし、図8(c)、図9のように、旋回回転軸(C軸)に大きな(180度近い)移動が発生するのも好ましくない。このことは、β=−1度の時のB,C軸を座標軸とする経路で表すと図10のようになる。
指令始点(B=−20度、C=90度)と指令終点(B=20度、C=90度)の指令に対して、補正始点(補正始点A)から開始し、中間点2Aまでは解Aが指令に近いので解Aが選択され、中間点3において指令に近い解B(中間点3B)が選択されることにより中間点2Aから中間点3Bへの移動が発生する。中間点3Bへ移行後は解Bが選択され補正終点Bに向かって移動し、最終的には補正終点Bに到達する。このように、方式2(指令に近い解を選ぶ方式)には所望の(期待される)補正終点に到達することができるという大きな効果があるが、旋回回転軸(C軸)に大きな(180度近い)移動が発生するのも好ましくない。
なお、方式1(直前の解に近い解を選ぶ方式)では、同様にB,C軸を座標軸とする経路で表すと図11に示されるようになる。補正始点(補正始点A)から開始し、常に解Aの経路が直前の解に近いため解Aが選択され、最終的には補正終点Aに到達する。このことからも、方式1(直前の解に近い解を選ぶ方式)では指令終点から大きく離れた補正終点Aに到達することが理解できる。つまり、方式1では到達したい補正終点Bでなく補正終点Aに到達してしまうのである。
また、特許文献5には、経路指令に対して誤差補正を行った経路が特異点近傍を通過するかどうか判断し、特異点近傍を通過する場合と特異点近傍を通過しない場合で動作を分ける方式が記載されている。しかし、特異点近傍を通過する場合と特異点近傍を通過しない場合で動作を分けると、同じ指令経路であっても誤差量のわずかな相違で特異点近傍を通過する場合と特異点近傍を通過しない場合に分かれ実際の動作が大きく相違するケースが出てくる。そのように同じ指令経路にもかかわらず、わずかな誤差量の相違で特異点近傍を通過することになる場合と特異点近傍を通過することにならない場合で実際の動作が大きく相違するのは大きな問題になる。
そこで、本発明の目的は、従来技術の問題点に鑑み、誤差補正後の回転軸は指令位置に近く、かつ回転軸の大きな移動を発生しないで特異点を通過する経路を作成することが可能なワーク設置誤差補正手段を有する5軸加工機を制御する数値制御装置を提供することである。
テーブルに取付けられたワーク(加工物)に対して直線軸3軸と傾斜回転軸と旋回回転軸の回転軸2軸によって加工する5軸加工機において、前記テーブルに前記ワークを設置した時の設置誤差を補正する場合、本発明では、指令始点と指令終点の二つの指令位置の間で傾斜回転軸指令が特異点を越えて反対側にある場合は特異点を通過する必要があると判断する特異点通過判断手段と、特異点通過判断手段にて特異点を通過する必要があると判断した場合には、誤差補正を行った結果の経路においても二つの指令位置の間で前記傾斜回転軸が特異点を通過する特異点通過経路とする特異点通過経路作成手段を備えることを特徴とする。
さらに、特異点通過経路作成手段では、選択されている解の適当なところ(実施形態1では、選択されている解が指令経路上の特異点に最も近づくとき)から他方の解へ前記回転軸2軸の座標系における直線または曲線で移行することによって特異点を通過する経路を作成するようにする。
本発明の概要を図10との対比で説明すると、本発明は、解Aの適当なところ(実施形態1では、解Aが指令経路上の特異点に最も近づいたところ)で、解Aから解Bへの移動をできるだけスムーズに行うことができるワーク設置誤差補正手段を有する5軸加工機を制御する数値制御装置である。
本願の請求項1に係る発明は、テーブルに取付けられたワーク(加工物)に対して直線軸3軸と傾斜回転軸と旋回回転軸の回転軸2軸によって加工する5軸加工機を制御する数値制御装置において、ワークを設置した時の設置誤差を補正するワーク設置誤差補正手段を備え、前記ワーク設置誤差補正手段は、前記直線軸3軸と前記回転軸2軸の指令数値に基づいて工具の指令座標系上の位置と方向を計算する工具位置方向計算手段と、前記工具位置方向計算手段で計算された工具の指令座標系上の位置と方向とが設置誤差を有するワーク上で保たれるように、ワークを設置した時の設置誤差に対応してあらかじめ設定した誤差量によって前記直線軸3軸と前記回転軸2軸に対する誤差補正を行う誤差補正手段と、指令始点と指令終点の二つの指令位置の間で前記傾斜回転軸指令が特異点を越えて反対側にある場合は特異点を通過する必要があると判断する特異点通過判断手段と、前記特異点通過判断手段にて特異点を通過する必要があると判断した場合には、前記誤差補正手段による補正を行った結果の経路においても前記二つの指令位置の間で前記傾斜回転軸が特異点を通過する特異点通過経路とする特異点通過経路作成手段を備え、前記ワーク設置誤差補正手段によって求めた直線軸3軸と回転軸2軸の座標値に基づいて各軸を駆動することを特徴とするワーク設置誤差補正手段を有する5軸加工機を制御する数値制御装置である。
請求項2に係る発明は、前記特異点通過経路作成手段は、現在選択されている解から他方の解に移行する位置を判別する解移行開始位置判別手段と、前記回転軸2軸の座標系における他方の解へ移行するための解移行手段を有することを特徴とする請求項1に記載のワーク設置誤差補正手段を有する5軸加工機を制御する数値制御装置である。
請求項3に係る発明は、前記特異点通過経路作成手段は、現在選択されている解による補正始点から他の解による補正終点への経路を作成することを特徴とする請求項1に記載のワーク設置誤差補正手段を有する5軸加工機を制御する数値制御装置である。
請求項4に係る発明は、前記解移行開始位置判別手段は、選択されている解が指令経路上の特異点へ最も近づく特異点最接近位置が解移行開始位置であると判別することを特徴とする請求項2に記載のワーク設置誤差補正手段を有する5軸加工機を制御する数値制御装置である。
請求項5に係る発明は、前記解移行開始位置判別手段は、前記傾斜軸の補間位置と特異点との距離が閾値以内になった時に解移行開始位置であると判別することを特徴とする請求項2に記載のワーク設置誤差補正手段を有する5軸加工機を制御する数値制御装置である。
請求項6に係る発明は、前記解移行開始位置判別手段は、前記傾斜軸の誤差補正位置と特異点との距離が閾値以内になった時に解移行開始位置であると判別することを特徴とする請求項2に記載のワーク設置誤差補正手段を有する5軸加工機を制御する数値制御装置である。
請求項7に係る発明は、前記特異点最接近位置とは、前記回転軸2軸の座標系における前記回転軸2軸の位置と特異点位置の距離が最も小さくなる位置である請求項4に記載のワーク設置誤差補正手段を有する5軸加工機を制御する数値制御装置である。
請求項8に係る発明は、前記特異点最接近位置とは、前記回転軸2軸の座標系における前記回転軸2軸のそれぞれの位置と特異点位置の絶対値を加算した量が最も小さくなる位置であることを特徴とする請求項4に記載のワーク設置誤差補正手段を有する5軸加工機を制御する数値制御装置である。
請求項9に係る発明は、前記解移行手段は、指令位置としては前記解移行開始位置の指令位置に対して前記回転軸2軸の座標系において指令経路上の特異点に関して点対称位置であり、かつ解としては他方の解へ直線で移行する経路を作成することで解の移行を実現することを特徴とする請求項2に記載のワーク設置誤差補正手段を有する5軸加工機を制御する数値制御装置である。
請求項10に係る発明は、前記解移行手段は、指令位置としては前記解移行開始位置の指令位置に対して前記回転軸2軸の座標系において指令経路上の特異点に関して点対称位置であり、かつ解としては他方の解へ曲線で移行する経路を作成することで解の移行を実現することを特徴とする請求項2に記載のワーク設置誤差補正手段を有する5軸加工機を制御する数値制御装置である。
請求項11に係る発明は、前記傾斜回転軸位置が0度の位置が特異点である前記5軸加工機において、前記特異点通過判断手段は、前記二つの指令位置の間で前記傾斜回転軸指令の符号が反転する場合に前記二つの指令位置の間で前記傾斜回転軸指令が特異点を越えて反対側にあり特異点を通過する必要があると判断する特異点通過判断手段であることを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれか一つに記載のワーク設置誤差補正手段を有する5軸加工機を制御する数値制御装置である。
請求項12に係る発明は、前記傾斜回転軸位置が0度でない位置が特異点である前記5軸加工機において、前記特異点通過判断手段は、前記二つの指令位置の間で前記傾斜回転軸指令に関して(指令始点−特異点)と(指令終点―特異点)の符号が反転する場合に前記二つの指令位置の間で前記傾斜回転軸指令が特異点を越えて反対側にあり特異点を通過する必要があると判断する特異点通過判断手段である請求項1〜請求項10のいずれか一つに記載のワーク設置誤差補正手段を有する5軸加工機を制御する数値制御装置である。
本発明により、誤差補正後の回転軸は指令位置に近く、かつ回転軸の大きな移動を発生しないで特異点を通過する経路を作成することが可能なワーク設置誤差補正手段を有する5軸加工機を制御する数値制御装置を提供できる。
また、本発明により、指令始点と指定終点の二つの指令位置の間で前記傾斜回転軸指令が特異点を越えて反対側にあるかどうかはプログラム指令から判断するので、誤差補正量がいくらであっても同じプログラム指令であれば同じ判断がなされる。そのため、わずかな誤差量の相違で大きく誤差補正後の動作が相違することも発生しない。
工具ヘッド回転型の5軸加工機において、基準ワーク位置に置かれるべきワークが実ワーク位置のように誤差を持って置かれた場合の誤差補正を説明する図である。 工具ヘッド回転型の5軸加工機において、ヘッドの工具を支持する部分(TS)と工具のみを描いて説明する図である。 図2を上から見た図である。 ワーク設置位置においてY軸周りに少し誤差(β)があったとした場合を示す図である。 ワークに対する工具の位置と方向が保持さえるように誤差を補正した場合、始点終点だけを描いた場合の工具の移動を示した図である。 図5を上から見た図として始点終点だけを描いた図である。 方式1(直前の解に近い解を選ぶ方式)での工具を支持する部分(TS)と工具の動作を説明する図である。
方式2(指令に近い解を選ぶ方式)での工具を支持する部分(TS)と工具の動作を説明する図である。 旋回回転軸(C軸)に大きな(180度近い)移動が発生する好ましくない例を説明する図である。 β=−1度の時の図8,図9の移動をB,C軸を座標軸とする経路で表した図である。 方式1(直前の解に近い解を選ぶ方式)で、B,C軸を座標軸とする経路で表した図である。つまり、β=−1度の時の図7の移動をB,C軸を座標軸とする経路で表した図である。 本発明の実施形態において、解AがPs(指令経路上の特異点)に最も近づいたところで、解Aから解Bへ直線的に移動することを説明する図である。 図12の指令経路に対応する回転軸の補間および誤差計算のみを記載して説明する表である。 図12,図13の本発明の実施形態1において、図8に対応する回転軸の移動を説明する図である。 本発明の実施形態において、解Aが指令経路上の特異点に最も近づいたところで、解Aから解Bへ滑らかに曲線で移動することを説明する図である。 図15の指令経路に対応する回転軸の補間および誤差計算のみを記載して説明する表である。 図15,図16の本発明の実施形態2において、図8に対応する回転軸の移動を説明する図である。 本発明を適用するテーブル回転型5軸加工機を説明する図である。 本発明を適用する混合型5軸加工機を説明する図である。 本発明であるワーク設置誤差補正手段を有する5軸加工機を制御する数値制御装置の機能ブロック図である。 本発明の誤差補正に係る処理のアルゴリズムを示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態を図面と共に説明する。
(本発明の実施形態1)
本発明の実施形態1は、解AがPs(指令経路上の特異点)に最も近づいたところで解Aから解Bへ直線的に移動する場合である。
プログラム指令は指令始点(B=−20度、C=90度)と指令終点(B=20度、C=90度)の直線補間指令とする。特異点はB=0の状態であるので、指令始点(B=−20度、C=90度)と指令終点(B=20度、C=90度)を結ぶ直線とB=0の直線との交点がPs(指令経路上の特異点)である。すなわち、Ps(Bs,Cs)=(0,0)である。ここで、Bs,CsはPsのB,C軸要素である。
ここで、特異点通過判断について説明する。
指令始点と指令終点の2つの指令位置の間で回転軸2軸のうち傾斜回転軸(B軸)指令の符号が反転する時、それらの指令の間で傾斜回転軸指令が特異点を越えて反対側にあり特異点を通過する必要があると判断する。上記指令では、指令始点ではB軸―20度であり指令終点ではB軸20度であるため、傾斜回転軸指令の符号が反転しているので始点と終点の間でB軸指令が特異点を越えて反対側にあり特異点を通過する必要があると判断される。なお、B軸指令が0度の時には前の指令の符号が継続するとみなす。例えば、指令始点でB軸―20度であり指令終点でB軸0度の時は、指令始点と指令終点が特異点を越えて反対側にあるとはみなされない。
ただし、上記説明はB=0度が特異点である場合の説明であり、段落0006で説明したように、図1の状態はB=90度である機械構成もある。さらに、特異点はB=0度でも90度でもなく他の角度の場合もある。そのような5軸加工機においては、傾斜回転軸(B軸)に関して、(指令始点―特異点)と(指令終点―特異点)の符号が反転するかどうかに着目する。すなわち、傾斜回転軸(B軸)に関して、(指令始点―特異点)と(指令終点―特異点)の符号が反転すれば、傾斜回転軸指令が特異点を越えて反対側にあり特異点を通過する必要があると判断する。傾斜回転軸(B軸)に関して、特異点への指令の場合、特異点を越えて反対側にあるとはみなさないのは上記説明と同じである。
図12において、指定始点(B=−20度、C=90度)と指令終点(B=20度、C=90度)の直線補間指令に対して、誤差補正を行うと補正始点(補正始点A)から開始し、PaAにおいて解AとPsの距離が最小になるので、解Aから解BのPaBへの直線補間を行って解を移行する。ここで、PaAが解移行開始位置、PcAはPaAに対応する指令経路上の点、PcBはPsを中心としたPcAの点対称点、PaBはPcBによる解Bの位置である。その後は解Bが選択され補正終点Bに向かって移動し、最終的には補正終点Bに到達する。図12上、解Aの経路においてPaAはPsに最も近い点ではないように見えるが、B,C軸のスケールを合わせるとPsに最も近い点である。
なお、繰り返しになるが、段落0044で述べたように、ここでは解移行まで解Bより解Aが指令経路に近く、解移行後は解Bが指令経路に近いケースとして説明している。もちろん、その逆のケースもある。
具体的な補間データとしては図13のようになる。図13において、β=−1として、指令始点(B=−20度、C=90度)と指令終点(B=20度、C=90度)の直線補間指令に対して各補間周期での角度変化(Δτ)=0.4度としている。したがって、NO.0(指令始点での補間データ)からNO.100(指令終点での補間データ)までΔτ(0.4度)ずつ補間される。これは、補間周期を1msecとすれば24000度/分の速度に相当する。
図13において各行の補間および誤差補正計算は次のように行われる。Bc,CcがB,C軸に関して指令始点から指令終点までΔτ(0.4度)ずつ補間されるデータである。この例では、Bcのみが変化する。各補間周期において補間されたBc,Ccに対して、誤差補正計算を行う。つまり、数1式によって(I,J,K)が計算される。(I,J,K)から数2式によって(Ia,Ja,Ka)が計算される。(Ia,Ja,Ka)から数4式〜数20式によって解A(BaA,CaA),解B(BaB,CaB)が計算される。
したがって、NO.0における解A(BaA,CaA)が補正始点Aであり、解B(BaB,CaB)が補正始点Bであり、NO.100における解A(BaA,CaA)が補正終点Aであり、解B(BaB,CaB)が補正終点Bである。Bc,Ccを得るのが補間の計算であり、それらから解A,解Bを得るのが誤差補正の計算である。
ここで、NO.1から順に補間および誤差補正計算を行うにあたり、解A(BaA,CaA)とPsとの距離(L0)の増減変化をチェックする。距離(L0)は数22式で計算される。
Figure 2011133968
解A(BaA,CaA)とPsとの距離(L0)の増減変化をチェックするのはその2乗の増減変化をチェックするのと同等であるので、図13上では数23式で表される値Lをチェックしている。
Figure 2011133968
NO.1,NO.2,・・・と値Lは単調減少しているが、補間周期NO.31からNO.32で増加に転じている(図13中、背景灰色となっている部分)。そのため、NO.31が最小であると判断する。計算誤差によって増加に転じていると誤った判断をする可能性があるならば、あと数回の仮の補間を行ってから、減少から増加に転じたと判断してよい。したがって、NO.31の(Bc,Cc)がPcAであり、解AがPaA、つまり、特異点最接近位置であり解移行開始位置である。
なお、ここで解A(BaA,CaA)とPsとの距離として数24式に示されるように、それぞれの項にα,βのような重みを付けてもよい。
Figure 2011133968
または数25式に示されるように、BaA,CaAとPs間の絶対値の合計としてもよい。
Figure 2011133968
そして、B,C軸座標系上でのPcAのPsに関する点対称位置がPcBであり、それに対して誤差補正計算を行い解Bを得ると、それがPaBである。つまり、数26式のようにPcBを求め、それに対して図13のNO.69の誤差補正計算を行いPaBを求める。
Figure 2011133968
そして、PaAからPaBに向かって直線補間を行う。直線補間の速度としては、補間周期毎Δτ(0.4度)としてもよいし、NO.31の補間周期からNO.32への補間周期における補間周期あたりの解Aの変化率を利用してもよいし、別途パラメータ設定しておく速度としてもよい。ここでは、元の補間間隔でPaAからPaBへの直線補間を行うとする。
PcAからPsに到達するのに要する補間および誤差計算の回数は、数27式で表される。数27式で、右辺の分子はB,C軸上のPcAとPsとの距離である。つまり、Niは図13の補間および誤差計算において、PcAからPsに到達するのに要する補間および誤差計算の回数である。
Figure 2011133968
図2の説明でも述べたように、通常は回転軸指令とともに直線軸指令もあり、直線軸の移動に対して数3式の誤差補正を行う。図13には回転軸の補間および誤差計算のみを記載しているが、各行には通常は同様に直線軸の補間と誤差補正の計算も存在し、PcAからPsに到達する間のその回数はNiである。
したがって、PaAからPaBへ到達するのに要する補間回数を2*Niとしておけば、回転軸がPaAからPaBに向かって直線補間を行うことと同時に、通常通り直線軸についての補間および誤差補正の計算も行うことが可能である。
B,C軸上で、PaAからPaBに向かって、No.(31+N)回目(N=1,2,・・・,2*Ni)の補間点PaIを数28式のように求めて補間を行う。PaI(Ba,Ca)はB,C軸に対応してBa,Caの要素を持つ。
Figure 2011133968
PaAからPaBへ直線補間終了後はPcBの次の補間周期にあたるNo.70の補間周期から指令終点の補間No.100に向かって補間と誤差補正計算を行うと共に解Bを選択する。このようにして、補正終点Bに到達する。
図8に対応する回転軸の移動は図14のようになる。
図8における中間点2Aから中間点3Bへの大きな回転軸移動(図8(c))が、図14では(b)から(c)のように少し小さくなっている。元々図8では、誤差補正の様子をわかりやすくするため誤差が大きい(β=−15度程度)ことを想定した図となっているため、図8と図14の差がそれほど大きくならないように見える。しかし、一般的に誤差はもっと小さい(|β|=1度以下、通常はさらに小さく|β|=0.1度以下)ものであり、その場合、図8においては回転軸の180度近い動作は避けられないが、図14での(b)から(c)への回転軸動作はごく小さなものになる。
ここで、本発明と従来技術である方式2(指令に近い解を選ぶ方式)または方式1(直前の解に近い解を選ぶ方式)との関係について補足する。ここまでは、方式2との比較を基礎として本発明を説明してきた。それは、方式2が解の移行を行う技術であり、その点、本発明も同じためである。しかし、本発明の解の移行は方式1にも適用することができる。つまり、本発明の特長である解の移行以外における解を求める方式は方式1であってよい。図12を見れば、補正始点AからPaAまでおよびPaBから補正終点Bまでは方式1を適用しても同じ結果となるためである。
(本発明の実施形態2)
本発明の実施形態2は、解Aが指令経路上の特異点に最も近づいたところで、解Aから解Bへ滑らかに曲線で移動する場合である。
プログラム指令は本発明の実施形態1と同じである。したがって、Psも同じである。ただし、PaAからPaBに向かって曲線で移行する。その後は解Bが選択され補正終点Bに向かって移動し、最終的には補正終点Bに到達する。
ここで、曲線は解Aの経路のPaAでの接線方向と解Bの経路のPaBでの接線方向に滑らかに接続するように作成する。
具体的な補間データとしては図16のようになる。図16は図13とほとんど同じであり、同じところは説明を省略する。相違するところは、PaAからPaBに向かって曲線で補間することである。曲線で補間する方法としては、次のような方法がある。
PaAの補間周期の1補間周期前の解AをPmAとする。PaAでの速度PaA’を数29式のように計算する。
Figure 2011133968
PaA、Psを通りPaAでの速度(接線方向ベクトル)がPaA’であるという3つの条件から2次曲線関数である数30式を導きPaAからPsまで補間することができる。ここで、2次曲線関数f(t)(t=0→1)および係数ω、δ、εはB,Cの要素を持つベクトルである。
Figure 2011133968
f(t)についてPsに関して点対称である数31式として示される関数(f1(t))(t=1→0)を求めて補間することで、同様にPsからPaBまで補間することができる。
Figure 2011133968
あるいは、PaA、PaBを通りPaAでの速度(接線方向ベクトル)がPaA’であり、PaBでの速度(接線方向ベクトル)はPaA’についてPsに関して点対称なPaB’としてそれら4つの条件から数32式として示される3次曲線g(t)を導き、PaAからPaBまで補間することができる。ここで、曲線関数g(t)および係数η、λ、μ、σはB,Cの要素を持つベクトルである。
Figure 2011133968
図8に対応する回転軸の移動は図17として示される。図14の説明部分にも記載したが、元々図8では誤差補正の様子をわかりやすくするため誤差が大きい(β=−15度程度)ことを想定した図となっている。しかし、一般的に誤差はもっと小さい(|β|=1度以下、通常はさらに小さく|β|=0.1度以下)ものであり、その場合、図17(b)から図17(c)への回転軸動作はごく小さくかつ実施形態1に比べて滑らかなものになる。
(本発明の実施形態3)
本発明の実施形態3は、解Aの傾斜回転軸位置(補間位置または誤差補正位置)と特異点との距離がある閾値未満になった時に、解Aから解Bへ直線または滑らかな曲線で移動する場合である。
本発明の実施形態1では、特異点最接近位置を解移行開始位置としたが、傾斜回転軸位置(補間位置または誤差補正位置)と傾斜回転軸の特異点位置との差(絶対値)が閾値未満となった時に解Aから解Bへ直線(または滑らかな曲線)で移動するようにしてもよい。つまり、数33式で示されるL3が、数34式に示されるように閾値(Ls)より小さくなった時に解Aから解Bへ直線(または滑らかな曲線)で移動するようにしてもよい。
Figure 2011133968
Figure 2011133968
または、数35式で示されるL4が、数36式に示されるように閾値(Ls)より小さくなった時に解Aから解Bへ直線(または滑らかな曲線)で移動するようにしてもよい。BaAはここでは選択されている解AのB軸位置である。
Figure 2011133968
Figure 2011133968
閾値は設定値でもよいし、プログラム指令値でもよい。例えば、Ls=7.5とすれば、補間と誤差補正の結果は図13と全く同じになる。補間周期No.31から補間周期No.32においてBc=7.6からBc=7.2となるので、L3=|Bc−Bs(=0)|<7.5となるからである(数33式、数34式を使用する場合)。あるいは、BaAについてもNo.31からNo.32においてもBaA=7.6651から7.2688となるため、結果は同様に図13と全く同じになる(数35式、数36式を使用する場合)。解Aから解Bへ直線または滑らかな曲線で移動する点は、本発明の実施形態1および実施形態2と同じである。
(本発明の実施形態4)
図13における補間始点A(現在選択されている解による補正始点)から補間終点B(他の解による補正終点)への経路を直線や曲線で作成し補間を行い解の移行を行ってもよい。直線や曲線を作成する点は実施形態1や実施形態2で説明したので省略する。
次に、他の機械構成の場合を説明する。
図18のようなテーブル回転型機械の場合、B軸が傾斜回転軸であり、C軸が旋回回転軸である。この機械構成では、B軸によってB軸テーブル(およびC軸テーブル)が水平になっている時が特異点である。
図19のような混合型機械(工具側に回転軸1軸、テーブル側に回転軸1軸を持つ機械)の場合、B軸が傾斜回転軸であり、C軸が旋回回転軸である。この機械構成では、B軸によって工具がテーブルに対して垂直方向になっている時が特異点である。
次に、図20を用いて本発明であるワーク設置誤差補正手段を有する5軸加工機を制御する数値制御装置の機能ブロック図を説明する。数値制御装置10は、指令解析部11、補間部12、誤差補正部13、補正誤差量設定手段14、特異点通過判断手段15、特異点通過経路作成手段16、解移行開始位置判別手段17、解移行手段18を備えている。
この数値制御装置10は、指令解析部11で解析され、補間部12で補間され得られた指令数値(つまり、X,Y,Z,B(A),C軸位置)に対して、誤差補正部13でワークの設置誤差を補正する形態である。特異点通過判断手段15は、プログラム指令における各ブロック指令に対して、指令始点と指令終点の二つの指令位置の間で傾斜回転軸指令が特異点を越えて反対側にある場合は特異点を通過する必要があると判断し、フラグ(後述のF_Ps)=1として特異点通過経路作成手段16、解移行開始位置判別手段17、解移行手段18に通知する。解移行開始位置判別手段17は解移行開始位置を判別し、特異点通過経路作成手段16は、傾斜回転軸が特異点を通過する経路を作成し誤差補正部13に出力する。解移行手段18は、特異点通過経路作成手段16で作成された解Aから解B、または解Bから解Aへの解移行経路の補間を行う。
図21は本発明の誤差補正に関連する処理のアルゴリズムを示すフローチャートである。Xc,Yc,Zc,Bc,Ccは補間によって既に得られた値である。また、Xa,Ya,Za,Ba,Caが出力である。以下、各ステップに従って説明する。
●[ステップSA100]並進誤差量(δx,δy,δz)、回転誤差量(α,β,γ)を得る。
●[ステップSA101]数3式によって補正された直線軸位置(Xa,Ya,Za)を求める。
●[ステップSA102]F_Sm=1であるか否か判断し、1である場合にはステップSA109へ移行し、1でない場合にはステップSA103へ移行する。F_Smは、解移行フラグである。
●[ステップSA103]数1式、数2式、第4式〜数20式によって解Aおよび解Bを計算し、それらおよび n のうち、数21式に記載された値Dが最も小さくなる解Aおよび解Bおよび n を選択し、Ba,Caとする。
●[ステップSA104]F_Ps=1であるか否か判断し、1である場合にはステップSA105へ移行し、1でない場合には処理を終了する。F_Psは、特異点通過フラグである。
●[ステップSA105]数23式(L=(Ba−Bs)2+(Ca―Cs)2)を計算する。
●[ステップSA106]LはLmより大きいか否か判断し、大きい場合にはステップSA107へ移行し、大きくない場合にはステップSA108へ移行する。
●[ステップSA107]PaAを確定。数26式、数27式で、PcB、Niを計算。PcBに対する誤差補正計算を行いPaBを求める。N=0,F_Sm=1である。
●[ステップSA108]LmにLを代入し、処理を終了する。
●[ステップSA109]N=N+1とする。数28式で移行経路の補間を行い、Ba,Caを得る。
●[ステップSA110]N=2*Niであるか否か判断し、その場合にはステップSA111へ移行し、そうでない場合には処理を終了する。
●[ステップSA111]F_Ps=0およびF_Sm=0とし、処理を終了する。
上述したフローチャートを補足して説明する。F_Smは、解移行フラグであり、解Aから解B、またはその逆に解を移行しようとしていることを示すフラグである。また、F_Psは、特異点通過フラグであり、特異点通過判断手段15によって、指令ブロックにおいて指令始点と指令終点の二つの指令位置の間で前記傾斜回転軸指令が特異点を越えて反対側にある場合は特異点を通過する必要があるとしてこのフラグを1とする。Lmは、Lの値を1補間周期分保存しておき、次回の補間周期において1補間周期分前のL(つまり、Lm)と今回の補間周期におけるLとを比較するための一時的データである。
また、初期値処理(F_Sm=0、F_Ps=1または0、Lm=十分大きな数値,例えば、9999999.0)は行っているものとする。
また、段落0064でも述べたように、図21においても、解移行までは解Bより解Aが指令経路に近く、解移行後は解Bが指令経路に近いケースのフローチャートとして記載している。
F_Sm 解移行フラグ
F_Ps 特異点通過フラグ
Lm 1補間周期前のL
10 数値制御装置
11 指令解析部
12 補間部
13 誤差補正部
14 補正誤差量設定手段
15 特異点通過判断手段
16 特異点通過経路作成手段
17 解移行開始位置判別手段
18 解移行手段
19X X軸サーボ
19Y Y軸サーボ
19Z Z軸サーボ
19B(A) B(A)軸サーボ
19C C軸サーボ

Claims (12)

  1. テーブルに取付けられたワーク(加工物)に対して直線軸3軸と傾斜回転軸と旋回回転軸の回転軸2軸によって加工する5軸加工機を制御する数値制御装置において、
    ワークを設置した時の設置誤差を補正するワーク設置誤差補正手段を備え、
    前記ワーク設置誤差補正手段は、前記直線軸3軸と前記回転軸2軸の指令数値に基づいて工具の指令座標系上の位置と方向を計算する工具位置方向計算手段と、
    前記工具位置方向計算手段で計算された工具の指令座標系上の位置と方向とが設置誤差を有するワーク上で保たれるように、ワークを設置した時の設置誤差に対応してあらかじめ設定した誤差量によって前記直線軸3軸と前記回転軸2軸に対する誤差補正を行う誤差補正手段と、
    指令始点と指令終点の二つの指令位置の間で前記傾斜回転軸指令が特異点を越えて反対側にある場合は特異点を通過する必要があると判断する特異点通過判断手段と、
    前記特異点通過判断手段にて特異点を通過する必要があると判断した場合には、前記誤差補正手段による補正を行った結果の経路においても前記二つの指令位置の間で前記傾斜回転軸が特異点を通過する特異点通過経路とする特異点通過経路作成手段を備え、
    前記ワーク設置誤差補正手段によって求めた直線軸3軸と回転軸2軸の座標値に基づいて各軸を駆動することを特徴とするワーク設置誤差補正手段を有する5軸加工機を制御する数値制御装置。
  2. 前記特異点通過経路作成手段は、現在選択されている解から他方の解に移行する位置を判別する解移行開始位置判別手段と、
    前記回転軸2軸の座標系における他方の解へ移行するための解移行手段を有することを特徴とする請求項1に記載のワーク設置誤差補正手段を有する5軸加工機を制御する数値制御装置。
  3. 前記特異点通過経路作成手段は、現在選択されている解による補正始点から他の解による補正終点への経路を作成することを特徴とする請求項1に記載のワーク設置誤差補正手段を有する5軸加工機を制御する数値制御装置。
  4. 前記解移行開始位置判別手段は、選択されている解が指令経路上の特異点へ最も近づく特異点最接近位置が解移行開始位置であると判別することを特徴とする請求項2に記載のワーク設置誤差補正手段を有する5軸加工機を制御する数値制御装置。
  5. 前記解移行開始位置判別手段は、前記傾斜軸の補間位置と特異点との距離が閾値以内になった時に解移行開始位置であると判別することを特徴とする請求項2に記載のワーク設置誤差補正手段を有する5軸加工機を制御する数値制御装置。
  6. 前記解移行開始位置判別手段は、前記傾斜軸の誤差補正位置と特異点との距離が閾値以内になった時に解移行開始位置であると判別することを特徴とする請求項2に記載のワーク設置誤差補正手段を有する5軸加工機を制御する数値制御装置。
  7. 前記特異点最接近位置とは、前記回転軸2軸の座標系における前記回転軸2軸の位置と特異点位置の距離が最も小さくなる位置である請求項4に記載のワーク設置誤差補正手段を有する5軸加工機を制御する数値制御装置。
  8. 前記特異点最接近位置とは、前記回転軸2軸の座標系における前記回転軸2軸のそれぞれの位置と特異点位置の絶対値を加算した量が最も小さくなる位置であることを特徴とする請求項4に記載のワーク設置誤差補正手段を有する5軸加工機を制御する数値制御装置。
  9. 前記解移行手段は、指令位置としては前記解移行開始位置の指令位置に対して前記回転軸2軸の座標系において指令経路上の特異点に関して点対称位置であり、かつ解としては他方の解へ直線で移行する経路を作成することで解の移行を実現することを特徴とする請求項2に記載のワーク設置誤差補正手段を有する5軸加工機を制御する数値制御装置。
  10. 前記解移行手段は、指令位置としては前記解移行開始位置の指令位置に対して前記回転軸2軸の座標系において指令経路上の特異点に関して点対称位置であり、かつ解としては他方の解へ曲線で移行する経路を作成することで解の移行を実現することを特徴とする請求項2に記載のワーク設置誤差補正手段を有する5軸加工機を制御する数値制御装置。
  11. 前記傾斜回転軸位置が0度の位置が特異点である前記5軸加工機において、前記特異点通過判断手段は、前記二つの指令位置の間で前記傾斜回転軸指令の符号が反転する場合に前記二つの指令位置の間で前記傾斜回転軸指令が特異点を越えて反対側にあり特異点を通過する必要があると判断する特異点通過判断手段であることを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれか一つに記載のワーク設置誤差補正手段を有する5軸加工機を制御する数値制御装置。
  12. 前記傾斜回転軸位置が0度でない位置が特異点である前記5軸加工機において、前記特異点通過判断手段は、前記二つの指令位置の間で前記傾斜回転軸指令に関して(指令始点−特異点)と(指令終点―特異点)の符号が反転する場合に前記二つの指令位置の間で前記傾斜回転軸指令が特異点を越えて反対側にあり特異点を通過する必要があると判断する特異点通過判断手段であることを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれか一つに記載のワーク設置誤差補正手段を有する5軸加工機を制御する数値制御装置。
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