JP2011133795A - マスク設計方法、マスク設計装置、プログラムおよび半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】OPC処理の処理時間を短縮することができるマスク設計方法を提供する。
【解決手段】マスク設計方法は、レイアウトを示すレイアウトデータを取得する工程と、基本レイアウトを示す基本レイアウトデータと基本レイアウトデータに対する第1のOPC処理後の第1のOPC処理後データとを互いに対応付けたテーブルから、レイアウトデータに対応する前記第1のOPC処理後データを読み出す工程と、レイアウトデータに対して読み出した第1のOPC処理後データを付加して、レイアウトデータの第1の初期補正後データを生成する工程と、レイアウトデータが所望の形状となるように、第1の初期補正後データに対して第2のOPC処理を少なくとも1回行い、第2のOPC処理後データを生成する工程と、を含む。
【選択図】図1
【解決手段】マスク設計方法は、レイアウトを示すレイアウトデータを取得する工程と、基本レイアウトを示す基本レイアウトデータと基本レイアウトデータに対する第1のOPC処理後の第1のOPC処理後データとを互いに対応付けたテーブルから、レイアウトデータに対応する前記第1のOPC処理後データを読み出す工程と、レイアウトデータに対して読み出した第1のOPC処理後データを付加して、レイアウトデータの第1の初期補正後データを生成する工程と、レイアウトデータが所望の形状となるように、第1の初期補正後データに対して第2のOPC処理を少なくとも1回行い、第2のOPC処理後データを生成する工程と、を含む。
【選択図】図1
Description
本発明は、マスク設計方法、マスク設計装置、プログラムおよび半導体装置の製造方法に関する。
現在の微細化プロセスにおいてOPC技術は、ルールベースOPCからモデルベースOPCへ技術が移り変わっている。しかしながら、モデルベースOPCに基づいたOPC処理は、ルールベースOPCと異なり、シミュレーションをベースに行われるため十分な精度を確保するには膨大な処理時間が必要となる。したがって、モデルベースOPCに基づいたOPC処理において、十分な精度を求めると、膨大な処理時間が必要となることがあった。
特許文献1には、モデルベースOPCの処理時間を短縮する技術が記載されている。同文献によれば、ラフモデルによる初期値の解析と、厳密モデルによる高精度補正のステップを行う。このとき、1度の処理に2つのモデルを用い、ラフモデルで大よその値を求めることによって変換時間を減らす事を実現することができるとされている。
しかしながら、本発明者が検討したところ、上記文献記載のフローでは、厳密モデルの補正を行う前に、ラフモデルで初期値を毎回算出する必要がある。したがって、十分にOPC処理時間を短縮することができないことが判明した。
本発明によれば、
レイアウトを示すレイアウトデータに対してモデルベースのOPC処理を行う、マスク設計方法であって、
前記レイアウトを示す前記レイアウトデータを取得する工程と、
基本レイアウトを示す基本レイアウトデータと前記基本レイアウトデータに対する第1のOPC処理後の第1のOPC処理後データとを互いに対応付けたテーブルから、前記レイアウトデータに対応する前記第1のOPC処理後データを読み出す工程と、
前記レイアウトデータに対して読み出した前記第1のOPC処理後データを付加して、前記レイアウトデータの第1の初期補正後データを生成する工程と、
前記レイアウトデータが所望の形状となるように、前記第1の初期補正後データに対して第2のOPC処理を少なくとも1回行い、第2のOPC処理後データを生成する工程と、を含むマスク設計方法が提供される。
レイアウトを示すレイアウトデータに対してモデルベースのOPC処理を行う、マスク設計方法であって、
前記レイアウトを示す前記レイアウトデータを取得する工程と、
基本レイアウトを示す基本レイアウトデータと前記基本レイアウトデータに対する第1のOPC処理後の第1のOPC処理後データとを互いに対応付けたテーブルから、前記レイアウトデータに対応する前記第1のOPC処理後データを読み出す工程と、
前記レイアウトデータに対して読み出した前記第1のOPC処理後データを付加して、前記レイアウトデータの第1の初期補正後データを生成する工程と、
前記レイアウトデータが所望の形状となるように、前記第1の初期補正後データに対して第2のOPC処理を少なくとも1回行い、第2のOPC処理後データを生成する工程と、を含むマスク設計方法が提供される。
本発明によれば、
レイアウトを示すレイアウトデータに対してモデルベースのOPC処理を行う、マスク設計装置であって、
前記レイアウトを示す前記レイアウトデータを取得する手段と、
基本レイアウトを示す基本レイアウトデータと前記基本レイアウトデータに対する第1のOPC処理後の第1のOPC処理後データとを互いに対応付けたテーブルから、前記レイアウトデータに対応する前記第1のOPC処理後データを読み出す手段と、
前記レイアウトデータに対して読み出した前記第1のOPC処理後データを付加して、前記レイアウトデータの第1の初期補正後データを生成する手段と、
前記レイアウトデータが所望の形状となるように、前記第1の初期補正後データに対して第2のOPC処理を少なくとも1回行い、第2のOPC処理後データを生成する手段と、を持たせるマスク設計装置が提供される。
レイアウトを示すレイアウトデータに対してモデルベースのOPC処理を行う、マスク設計装置であって、
前記レイアウトを示す前記レイアウトデータを取得する手段と、
基本レイアウトを示す基本レイアウトデータと前記基本レイアウトデータに対する第1のOPC処理後の第1のOPC処理後データとを互いに対応付けたテーブルから、前記レイアウトデータに対応する前記第1のOPC処理後データを読み出す手段と、
前記レイアウトデータに対して読み出した前記第1のOPC処理後データを付加して、前記レイアウトデータの第1の初期補正後データを生成する手段と、
前記レイアウトデータが所望の形状となるように、前記第1の初期補正後データに対して第2のOPC処理を少なくとも1回行い、第2のOPC処理後データを生成する手段と、を持たせるマスク設計装置が提供される。
本発明によれば、
コンピュータを、レイアウトを示すレイアウトデータに対してモデルベースのOPC処理を行うマスク設計装置として機能させるプログラムであって、前記コンピュータに、
前記レイアウトを示す前記レイアウトデータを取得する機能と、
基本レイアウトを示す基本レイアウトデータと前記基本レイアウトデータに対する第1のOPC処理後の第1のOPC処理後データとを互いに対応付けたテーブルから、前記レイアウトデータに対応する前記第1のOPC処理後データを読み出す機能と、
前記レイアウトデータに対して読み出した前記第1のOPC処理後データを付加して、前記レイアウトデータの第1の初期補正後データを生成する機能と、
前記レイアウトデータが所望の形状となるように、前記第1の初期補正後データに対して第2のOPC処理を少なくとも1回行い、第2のOPC処理後データを生成する機能と、を持たせるプログラムが提供される。
コンピュータを、レイアウトを示すレイアウトデータに対してモデルベースのOPC処理を行うマスク設計装置として機能させるプログラムであって、前記コンピュータに、
前記レイアウトを示す前記レイアウトデータを取得する機能と、
基本レイアウトを示す基本レイアウトデータと前記基本レイアウトデータに対する第1のOPC処理後の第1のOPC処理後データとを互いに対応付けたテーブルから、前記レイアウトデータに対応する前記第1のOPC処理後データを読み出す機能と、
前記レイアウトデータに対して読み出した前記第1のOPC処理後データを付加して、前記レイアウトデータの第1の初期補正後データを生成する機能と、
前記レイアウトデータが所望の形状となるように、前記第1の初期補正後データに対して第2のOPC処理を少なくとも1回行い、第2のOPC処理後データを生成する機能と、を持たせるプログラムが提供される。
本発明によれば、
レイアウトを示すレイアウトデータに対してモデルベースのOPC処理を行う、半導体装置の製造方法であって、
前記レイアウトを示す前記レイアウトデータを取得する工程と、
基本レイアウトを示す基本レイアウトデータと前記基本レイアウトデータに対する第1のOPC処理後の第1のOPC処理後データとを互いに対応付けたテーブルから、前記レイアウトデータに対応する前記第1のOPC処理後データを読み出す工程と、
前記レイアウトデータに対して読み出した前記第1のOPC処理後データを付加して、前記レイアウトデータの第1の初期補正後データを生成する工程と、
前記レイアウトデータが所望の形状となるように、前記第1の初期補正後データに対して第2のOPC処理を少なくとも1回行い、第2のOPC処理後データを生成する工程と、を有する、半導体装置の製造方法が提供される。
レイアウトを示すレイアウトデータに対してモデルベースのOPC処理を行う、半導体装置の製造方法であって、
前記レイアウトを示す前記レイアウトデータを取得する工程と、
基本レイアウトを示す基本レイアウトデータと前記基本レイアウトデータに対する第1のOPC処理後の第1のOPC処理後データとを互いに対応付けたテーブルから、前記レイアウトデータに対応する前記第1のOPC処理後データを読み出す工程と、
前記レイアウトデータに対して読み出した前記第1のOPC処理後データを付加して、前記レイアウトデータの第1の初期補正後データを生成する工程と、
前記レイアウトデータが所望の形状となるように、前記第1の初期補正後データに対して第2のOPC処理を少なくとも1回行い、第2のOPC処理後データを生成する工程と、を有する、半導体装置の製造方法が提供される。
本発明では、予め、基本レイアウトデータの第1のOPC処理後データを準備している。これにより、この基本レイアウトデータを含むレイアウトデータに対する第2のOPC処理について、レイアウトデータに第1のOPC処理後データを追加した第1の初期補正後データから行うことができる。そのため、第1の初期補正後データを使用しない場合と比較してレイアウトデータに対するOPC処理時間を短縮することができる。
また、本発明でいうマスク設計装置は、コンピュータプログラムを読み取って対応する処理動作を実行できるように、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、I/F(Interface)ユニット、等の汎用デバイスで構築されたハードウェア、所定の処理動作を実行するように構築された専用の論理回路、これらの組み合わせ、等として実施することができる。
なお、本発明でコンピュータプログラムに対応した各種動作をマスク設計装置に実行させることは、各種デバイスをマスク設計装置に動作制御させることなども意味している。
例えば、マスク設計装置に各種データを記憶させることは、マスク設計装置に固定されているHDD(Hard Disc Drive)等の情報記憶媒体にCPUが各種データを格納すること、マスク設計装置に交換自在に装填されているCD−R(Compact Disc−Recordable)等の情報記憶媒体にCPUがCDドライブで各種データを格納すること、等を許容する。
例えば、マスク設計装置に各種データを記憶させることは、マスク設計装置に固定されているHDD(Hard Disc Drive)等の情報記憶媒体にCPUが各種データを格納すること、マスク設計装置に交換自在に装填されているCD−R(Compact Disc−Recordable)等の情報記憶媒体にCPUがCDドライブで各種データを格納すること、等を許容する。
本発明によれば、OPC処理の処理時間を短縮することができるマスク設計方法が提供される。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
図1は、本発明の実施の形態にかかるマスク設計方法を示すフローチャートである。
本実施の形態のマスク設計方法は、レイアウトを示すレイアウトデータに対してモデルベースのOPC処理を行う。このマスク設計方法は、レイアウトを示すレイアウトデータを取得する工程と(S200)、基本レイアウトを示す基本レイアウトデータと基本レイアウトデータに対する第1のOPC処理後の第1のOPC処理後データとを互いに対応付けたテーブル(初期値テーブル、図5)から、レイアウトデータに対応する第1のOPC処理後データを読み出す工程と(S206)、レイアウトデータに対して読み出した第1のOPC処理後データを付加して、レイアウトデータの第1の初期補正後データを生成する工程と(S206)、レイアウトデータが所望の形状となるように、第1の初期補正後データに対して第2のOPC処理を少なくとも1回行い、第2のOPC処理後データを生成する工程と(S214:YES)、を含む。
ここで、レイアウトデータは、実際のOPC処理の対象となるレイアウトを示す。一方、基本レイアウトデータは、このレイアウトのOPC処理に用いる初期補正値を調査するためのパターンを示す。
本実施の形態のマスク設計方法は、レイアウトを示すレイアウトデータに対してモデルベースのOPC処理を行う。このマスク設計方法は、レイアウトを示すレイアウトデータを取得する工程と(S200)、基本レイアウトを示す基本レイアウトデータと基本レイアウトデータに対する第1のOPC処理後の第1のOPC処理後データとを互いに対応付けたテーブル(初期値テーブル、図5)から、レイアウトデータに対応する第1のOPC処理後データを読み出す工程と(S206)、レイアウトデータに対して読み出した第1のOPC処理後データを付加して、レイアウトデータの第1の初期補正後データを生成する工程と(S206)、レイアウトデータが所望の形状となるように、第1の初期補正後データに対して第2のOPC処理を少なくとも1回行い、第2のOPC処理後データを生成する工程と(S214:YES)、を含む。
ここで、レイアウトデータは、実際のOPC処理の対象となるレイアウトを示す。一方、基本レイアウトデータは、このレイアウトのOPC処理に用いる初期補正値を調査するためのパターンを示す。
このように、初期値テーブルとして、基本レイアウトデータのOPC処理後データと基本レイアウトとを対応づけて予め準備している。このため、レイアウトデータに対してOPC処理を行う際、レイアウトのパターンに含まれる基本レイアウトに対応する、OPC処理後データを初期値テーブルから選択し、このOPC処理後データをレイアウトデータに追加することができる。したがって、予め準備したOPC処理後データを、レイアウトデータに追加した初期補正後データからOPC処理を行うので、レイアウトデータに対するOPC処理時間を短縮することができる。
ここで、本実施の形態では、第1のOPC処理と第2のOPC処理とに、同一の精度を有するモデルベース、すなわち精度判定に同一の計算式を用いるモデルベースを用いることが望ましい。設定精度を変えると、収束性や補正量が変わる可能性があり、計算時間も増えてしまう可能性があるためである。
以下、マスク設計方法に用いるマスク設計装置の構成を説明した後、図1を詳細に説明する。
図4は、図1のマスク設計方法に用いるマスク設計装置の構成を示すブロック図である。マスク設計装置は、レイアウト入力部100、初期値設定部102、およびOPC処理部104、補正後レイアウト記憶部106および初期値テーブル108を備えている。このマスク設計装置は、レイアウトにモデルベースのOPC処理を行う。
OPC処理が行われるOPC処理部104は、不図示のOPC補正量記憶部、レイアウト記憶部、評価点配置部、エッジ分割部、像計算部、判断部、基準記憶部、補正量計算部、およびエッジ移動部などを備えてもよい。
レイアウト入力部100は、ユーザーがマスク設計装置に各種入力を行う部分である。初期値設定部102、およびOPC処理部104が行う処理の詳細は、フローチャートを用いて後述する。
初期値テーブル108は、基本レイアウトデータに対する第1のOPC処理終了後の第1のOPC処理後データ(以下、補正量と称することもある)と、基本レイアウトを示す基本レイアウトデータとを対応づけて記憶している。
この基本レイアウトは、レイアウトの一部を示すレイアウトであり、レイアウトデータのOPC処理前に、レイアウトデータの初期補正後データ(単に初期補正量と称することもある)を決定するためのレイアウトである。したがって、レイアウトデータに対して、同一のモデルベースのOPC処理を行う際、この基本レイアウトデータの補正量は、レイアウトデータの初期補正量として利用することができる。類似のレイアウトであっても設計ルールによってOPC補正量や収束性は変わってくるので、設計ルールに応じて基本レイアウトデータと第1のOPC処理後データとのセットが必要となる。
たとえば、初期値テーブル108は、各基本レイアウト名と、初期補正量名とを対応付けて記憶している。図5に初期値テーブル108の内部構成を示す。ここで、基本レイアウト名「A001」に初期補正量名「Data1」が対応付けられている。
基本レイアウトは、レイアウトデータの初期補正値調査用パターンを表す。たとえば、基本レイアウトは、半導体装置の各種基本レイアウト(ウエハ上の設計パターン等のチップデータ)から抽出することができる。基本レイアウトは、小規模パターン、中規模パターン、大規模パターンを含むことができる。小規模パターンの例は、単純な周期パターンや周期的メモリセルパターンで、実際に現れそうな複数の周期パターン(ピッチ、パターン幅、スペース幅が異なるもの)や、コンタクトホール、ラインパターンなどトランジスタなどを構成する各層で基本になっている集合パターンを含めておくことが望ましい。中規模パターンの例は、小規模パターンにより構成されるプリミティブセルなどセルブロック単位のパターンである。大規模パターンの例は、複数のセルブロックなどで構成されるパターンである。実際の製品パターンは、これらの中規模あるいは大規模パターンを組み合わせて形成される。初期値テーブル108は、このようなパターン(配置や形状等)を示す基本レイアウトデータと、そのOPC処理後データとを対応づけて記憶している。基本レイアウトのOPC処理(第1のOPC処理)を行う過程で、その設計ルールにおいて収束しにくいパターンは把握できるので、第2のOPC処理における繰返し計算の最大回数を決めることができる。
本実施の形態では、小規模パターンとして図2(c)に示すように、横一列に配置したコンタクトの基本レイアウト例を用いて説明する。
また、OPC処理部104中のレイアウト記憶部(図示せず)は、レイアウト(中規模パターン)を示すレイアウトデータが記憶されている。このレイアウトは、基本レイアウトと同一のパターンを含んでいる。
本実施の形態では、レイアウトは、基本レイアウト(小規模パターン(図2(c)))と同一のパターンを有する例を示す。
また、OPC処理部104中のレイアウト記憶部(図示せず)は、レイアウト(中規模パターン)を示すレイアウトデータが記憶されている。このレイアウトは、基本レイアウトと同一のパターンを含んでいる。
本実施の形態では、レイアウトは、基本レイアウト(小規模パターン(図2(c)))と同一のパターンを有する例を示す。
OPC処理部104は、レイアウトデータにモデルベースのOPC処理を行い、このOPC処理後のレイアウトデータの形状を示すOPC処理後データ(以下、単に補正量と称することもある)を、初期値テーブル108に記憶させている。初期値テーブル108は、レイアウトの各規模パターンに対応する補正量を記憶している。
また、初期値テーブル108は、OPC処理を行うごとに、その補正量(OPC処理後のレイアウトデータ等の形状示すデータ(レイアウトデータに付加されたパターンデータ))を記憶している。すなわち、初期値テーブル108は、レイアウトデータと、そのOPC処理回数Nと、N回目の補正量(OPC処理後データ)とを対応づけて、記憶している。
また、補正量は、たとえばリソグラフィを行う装置毎、または装置の設置場所毎に準備することができる。このようにすれば、その装置や場所特有の特性に対応して補正を行うことができ、レイアウトを所望の形状とすることができる。
補正後レイアウト記憶部106は、本実施の形態のレイアウトデータに対するOPC処理が終了した後に得られたレイアウトデータ、すなわちマスクパターンを記憶している。
OPC処理部104中の基準記憶部(図示せず)は、OPC処理後のレイアウトデータが満たすべき各種基準を記憶している。
基準記憶部は、たとえば、(1)設計レイアウトデータ(予測転写形状)やOPC処理の収束値(ずれ量差分)などの精度を示す基準値や、(2)処理時間を示すOPC処理回数等の基準値を記憶している。
基準記憶部は、たとえば、(1)設計レイアウトデータ(予測転写形状)やOPC処理の収束値(ずれ量差分)などの精度を示す基準値や、(2)処理時間を示すOPC処理回数等の基準値を記憶している。
なお、図4に示したマスク設計装置の各構成要素は、ハードウエア単位の構成ではなく、機能単位のブロックを示している。マスク設計装置の各構成要素は、任意のコンピュータのCPU、メモリ、メモリにロードされた本図の構成要素を実現するプログラム、そのプログラムを格納するハードディスクなどの記憶ユニット、ネットワーク接続用インタフェースを中心にハードウエアとソフトウエアの任意の組合せによって実現される。そして、その実現方法、装置には様々な変形例があることは、当業者には理解されるところである。
次に、図1に示す処理の第1例を説明する。
まず、基本レイアウト(小規模パターン)を用いて、レイアウト(中規模パターン)に対するOPC処理に利用する初期補正量を予め準備する。すなわち、基本レイアウトを示す基本レイアウトデータと基本レイアウトデータに対する第1のOPC処理後の第1のOPC処理後データとを互いに対応付けた初期値テーブル108を作成しておく。
この点について、以下説明する。
まず、基本レイアウト(小規模パターン)を用いて、レイアウト(中規模パターン)に対するOPC処理に利用する初期補正量を予め準備する。すなわち、基本レイアウトを示す基本レイアウトデータと基本レイアウトデータに対する第1のOPC処理後の第1のOPC処理後データとを互いに対応付けた初期値テーブル108を作成しておく。
この点について、以下説明する。
まず、レイアウトの一部である基本レイアウト(小規模パターン)を、例えばチップデータ(LSIチップ上のパターンデータ)から抽出することにより準備する。
次いでユーザーは、マスク設計装置のレイアウト入力部100に、基本レイアウトデータとして小規模パターンデータ(図2(c))を入力する(S100)。そして、基本レイアウトデータの評価点を配置する旨の命令を入力するとともに(S102)、基本レイアウトデータのエッジを分割する旨の命令を入力する(S104)。ただし、このときの初期補正量は、0を用いても良いし、ルールベースOPCにより個々のパターンに適するように設定しても良い(S106)。
次いでユーザーは、マスク設計装置のレイアウト入力部100に、基本レイアウトデータとして小規模パターンデータ(図2(c))を入力する(S100)。そして、基本レイアウトデータの評価点を配置する旨の命令を入力するとともに(S102)、基本レイアウトデータのエッジを分割する旨の命令を入力する(S104)。ただし、このときの初期補正量は、0を用いても良いし、ルールベースOPCにより個々のパターンに適するように設定しても良い(S106)。
レイアウト入力部100は、入力された命令をOPC処理部104に出力する。OPC処理部104中の評価点配置部およびエッジ分割部は、基本レイアウトデータに対して評価点を配置するとともに、基本レイアウトデータのエッジを分割する。エッジ分割部は、エッジを分割した旨を示す信号を像計算部に出力する。像計算部は、エッジ分割部から信号が入力されると、この基本レイアウトデータに基づいて、露光したときの実パターンを算出する(S108)。
判定部は、補正基本レイアウトデータによる像計算結果と所望の形状(設計データ)との差分が基準を満たすとき、十分精度が得られたとして(S114:YES)、初期値テーブル108に、基本レイアウトデータに対する、第1のOPC処理後データ(補正量)を記憶させる。すなわち、OPC処理部104は、初期値テーブル108に、基本レイアウトデータの補正量と、基本レイアウト示す基本レイアウトデータとを対応づけて記憶させる。ここで、第1のOPC処理は、後述の中規模パターンデータ(レイアウトデータ)に対する第2のOPC処理に用いるものと同一のモデルベースを用いて行われる。
なお、精度が満たさない場合には(S114:NO)、第1のOPC処理が行われる。すなわち、補正量計算部は、各エッジにおいて、小規模パターン(基本レイアウトデータ)の補正量を算出する(S116)。エッジ移動部は、補正量計算部から信号が入力されると、補正量の結果に基づいて、各エッジの移動を行う(S118)。このように、S108からS118を繰り返す。
以上のようにして、初期値テーブル108が得られる。
なお、精度が満たさない場合には(S114:NO)、第1のOPC処理が行われる。すなわち、補正量計算部は、各エッジにおいて、小規模パターン(基本レイアウトデータ)の補正量を算出する(S116)。エッジ移動部は、補正量計算部から信号が入力されると、補正量の結果に基づいて、各エッジの移動を行う(S118)。このように、S108からS118を繰り返す。
以上のようにして、初期値テーブル108が得られる。
初期値テーブル108が作成された後、マスク設計装置のユーザーは、レイアウト(中規模パターン)情報を設計データから入手する。中規模パターンには、例えば小規模パターンにより構成されるプリミティブセル等のセルブロックを使用することができる。言い換えると、このレイアウトは、基本レイアウトを包含する。規模としては、100個程度の素子(トランジスタ等)を含む10μm程度の領域、あるいは数10個の素子(トランジスタ等)からなる基本ブロックを複数(数10〜数100種類)組み合わせて100μm〜1mm程度の領域とすることができる。このレイアウト(中規模パターン)は、レイアウト記憶部に記憶されている。
次いでユーザーは、マスク設計装置のレイアウト入力部100に、レイアウトデータとして小規模パターンデータを包含する中規模パターンとともに、この中規模パターンデータに対応する初期補正量を選択する旨の命令を入力する(S200)。レイアウト入力部100は、入力された命令を初期値設定部102に出力する。初期値設定部102は、レイアウト記憶部から、中規模パターンデータを読み出し、この中規模パターンデータに対応する第1の初期補正量(第1のOPC処理後データ)を初期値テーブル108から読み出す。次いで、初期値設定部102は、中規模パターンデータに読み出した第1の初期補正量(第1のOPC処理後データ)を付加して、中規模パターンデータ(レイアウトデータ)の第1の初期補正後データを生成する(S206)。
次いで、初期値設定部102は、第1の初期補正後データを生成した旨を示す信号を、OPC処理部104に出力する。OPC処理部104中の像計算部(図示せず)は、初期値設定部102から信号が入力されると、第1の初期補正後データに基づいて、露光したときの実パターンを算出する(S208)。すなわち、像計算部は、各評価点近傍においての光強度計算を行い、第1の初期補正後データに基づき、所望エッジ位置から、予測転写形状までのずれ量D1を計算する(S208)。像計算部は、ずれ量D1を計算した旨を示す信号を、判断部(図示せず)に出力する。ここで、予測転写形状とは、シミュレーションで、マスクパターン(OPC処理後のレイアウトデータ)に対応するレチクルを用いて被加工膜にパターンしたときの、このパターン形状とする。
OPC処理部104中の判断部は、像計算部から信号が入力されると、像計算結果と所望の形状との比較を行う。比較した結果、像計算結果と所望の形状と差分が基準値以下である場合には、精度を満たすと判断する(S214:YES)。具体的には、判断部は、基準記憶部からずれ量Ds(standard)(基準値)を読み出し、DNがDs以下である(Nは、OPCの回数を示し、DNは、N回目のOPC処理時のずれ量を示す)という、所定基準を満たす場合には、精度を満たすと判断する(S214:YES)。
そして、レイアウトデータの所望の形状を示すと判断された場合(S214:YES)には、第2のOPC処理後データが生成され、第2のOPC処理が終了する。このように、精度を満たすと判断されると(S214:YES)、マスク設計装置は動作を終了する。
一方、レイアウトデータの所望の形状を示さないと判断された場合(S214:NO)には、第2のOPC処理が繰り返し行われる。
具体的には、判断部は、DNがΔDs(基準値)より大きい場合には、補正量計算部(図示せず)に、精度を満たさないと判断した旨を示す信号を出力する(S214:NO)。
次に、OPC処理部104中の補正量計算部は、満たさないことを示す信号が判断部から入力されると(S214:NO)、1回目の第2のOPC処理を行う(S216)。具体的には、補正量計算部は、各エッジにおいて、ずれ量D1に従って中規模パターン(レイアウトデータ)の補正量を算出する。
次に、OPC処理部104中の補正量計算部は、満たさないことを示す信号が判断部から入力されると(S214:NO)、1回目の第2のOPC処理を行う(S216)。具体的には、補正量計算部は、各エッジにおいて、ずれ量D1に従って中規模パターン(レイアウトデータ)の補正量を算出する。
また、補正量計算部は、精度を満たさないと信号が判断部から入力されると(S114:NO)、補正量を算出した旨を示す信号を、エッジ移動部(図示せず)に出力する(S216)。エッジ移動部は、補正量計算部から信号が入力されると、DNの結果に基づいて、各エッジの移動、つまり中規模パターンの変形を行う(S218)。その後は、S208からS218に示す処理を繰り返す。
本実施の形態の作用効果を説明する。
本実施の形態では、レイアウトデータの初期補正量を予め準備している。このため、レイアウトデータに対する第2のOPC処理の処理時間を短縮することができる。より詳細に説明すると以下のようになる。まず、レイアウトデータ用の初期補正量として、基本レイアウトデータの第1のOPC処理後データと基本レイアウトとを対応づけた、初期値テーブル108を準備している。そして、この初期値テーブル108から、基本レイアウト(小規模パターン)を有する実際のレイアウト(中規模パターン)に対応する第1のOPC処理後データを取り出し、レイアウトデータに追加することで第1の初期補正後データを生成する。この第1の初期補正後データから、第2のOPC処理を行うので、レイアウトデータに対する第2のOPC処理時間を短縮することができる。
本実施の形態では、レイアウトデータの初期補正量を予め準備している。このため、レイアウトデータに対する第2のOPC処理の処理時間を短縮することができる。より詳細に説明すると以下のようになる。まず、レイアウトデータ用の初期補正量として、基本レイアウトデータの第1のOPC処理後データと基本レイアウトとを対応づけた、初期値テーブル108を準備している。そして、この初期値テーブル108から、基本レイアウト(小規模パターン)を有する実際のレイアウト(中規模パターン)に対応する第1のOPC処理後データを取り出し、レイアウトデータに追加することで第1の初期補正後データを生成する。この第1の初期補正後データから、第2のOPC処理を行うので、レイアウトデータに対する第2のOPC処理時間を短縮することができる。
以下、この点について図3を用いて詳述する。
図3は、図2(c)に示す横一列の中心に着目し、OPC処理の回数と、小規模パターンのマスクサイズとをプロットした図を示す。図3(a)は、初期補正量を用いない場合を示し、図3(b)は、初期補正量を用いた場合を示す。
図3(a)に示すように、初期補正量が0の場合は収束するまで11回の繰り返し計算を行う必要がある。これに対して、図3(b)に示すように、11回目の補正量を初期補正量として計算した場合、3回で収束する。
図3は、図2(c)に示す横一列の中心に着目し、OPC処理の回数と、小規模パターンのマスクサイズとをプロットした図を示す。図3(a)は、初期補正量を用いない場合を示し、図3(b)は、初期補正量を用いた場合を示す。
図3(a)に示すように、初期補正量が0の場合は収束するまで11回の繰り返し計算を行う必要がある。これに対して、図3(b)に示すように、11回目の補正量を初期補正量として計算した場合、3回で収束する。
本実施の形態において、第1の初期補正量として、小規模パターン(基本レイアウト)の11回目の補正量(所望の形状、すなわちOPC処理が収束した値)を選択している。また、1つのモデルベースに基づいて、第1の初期補正量が得られている。このような第1の初期補正量を用いているので、図3(b)に示すように、1回目のOPC処理によるマスクサイズは、第1の初期補正量を用いない場合の変化量と比較して非常に大きい値、すなわち、所望のマスクサイズにより近くなっている。このため、第1の初期補正量を用いると、OPC処理後のマスクサイズの差分を小さくすることができるとともに、マスクサイズの差分が基準値以下となる(OPC処理が収束する)ような、OPC処理の処理回数を少なくすることができる。よって、本実施の形態では、十分な補正精度を維持しつつも、OPC処理の処理時間を短縮することができる。
次に、従来技術と対比しつつ本実施の形態の効果についてさらに説明する。
特許文献1の技術においては、モデルベースとして、ラフモデルと厳密モデルの異なる2つのモデルを使用している。モデルOPC処理用のモデルを途中で変更すると、精度の高いOPC処理を短時間で行うことができないことがある。
特許文献1の技術においては、モデルベースとして、ラフモデルと厳密モデルの異なる2つのモデルを使用している。モデルOPC処理用のモデルを途中で変更すると、精度の高いOPC処理を短時間で行うことができないことがある。
これに対して、本実施の形態では、モデルOPC処理用のモデルを途中で変更せず、1つのモデルを用いているので、精度の高いモデルOPCを短時間で行うことができる。
また、特許文献1の技術においては、ラフモデルで算出した初期値を厳密モデルのOPC処理に利用している。このため、微細化が進むにつれ、ラフモデル(光学のみ)の効果だけでは精度が追従できず、結果厳密モデルの負担が大きくなるだけであり、変換時間の膨大化という課題を解決することが困難であった。
これに対して、本実施の形態では、基本レイアウトデータの第1のOPC処理後データと基本レイアウトとを対応づけて予め準備している。したがって、予め準備した第1のOPC処理後データを、レイアウトデータに追加した第1の初期補正後データから第2のOPC処理を行うので、毎回初期値を計算する特許文献1に記載の発明と比較して、レイアウトデータに対するOPC処理時間を短縮することができる。
次に、図1に示す処理の第2例を説明する。
図1に示すように、マスク設計装置においては、判断部が所定基準を満たすと判断する(S114:YES)まで、S116、S118、S108、S114に示す処理を繰り返すことができる。
しかしながら、初期補正量が不適当な値でOPC処理が収束するまでに、多くの演算が必要とされると予想される。
図1に示すように、マスク設計装置においては、判断部が所定基準を満たすと判断する(S114:YES)まで、S116、S118、S108、S114に示す処理を繰り返すことができる。
しかしながら、初期補正量が不適当な値でOPC処理が収束するまでに、多くの演算が必要とされると予想される。
このような場合に、本第2例においては、第1のOPC処理をN回繰り返したとき、基本レイアウトデータの初期補正量を、N回目の第1のOPC処理後データと基本レイアウトデータとの差分に修正する。そして、このN回目の第1のOPC処理後データに対して、第1のOPC処理を再度繰り返し行う。
この点を以下詳述する。
本第2例のマスク設計装置において、判断部は、像計算部から次回の第1のOPC処理の回数(N+1)を示す旨の信号が入力されると、基準記憶部からOPC処理回数の上限値Ns(standard)(Nsは、2以上)を基準値として読み出し、次回のOPC処理回数(N+1)が所定回数以下であるか否か判断してもよい(S110)。このとき、中規模パターンデータ(レイアウトデータ)に用いるものと同一のモデルベースに基づき、第1のOPC処理を行う。
本第2例のマスク設計装置において、判断部は、像計算部から次回の第1のOPC処理の回数(N+1)を示す旨の信号が入力されると、基準記憶部からOPC処理回数の上限値Ns(standard)(Nsは、2以上)を基準値として読み出し、次回のOPC処理回数(N+1)が所定回数以下であるか否か判断してもよい(S110)。このとき、中規模パターンデータ(レイアウトデータ)に用いるものと同一のモデルベースに基づき、第1のOPC処理を行う。
判断部は、次回のOPC処理回数(N+1)が基準回数Ns以下と判断すると(S110:YES)、(N+1)のOPC処理を行い(S116)続いて、上述したとおり、精度判定を行う(S114)。
一方、OPC処理部104中の判断部は、次回のOPC処理回数(N+1)が基準値Nsより大きいと判断すると(S110:NO)、基本レイアウトデータ(または、基本レイアウトデータの初期補正量)を修正する旨の命令を、初期値設定部102に出力する(S112)。初期値設定部102は、初期値テーブル108からN回目の補正量(N回目の第1のOPC処理後データ)を、初期補正量として選択する(S106)。次いで、このN回目の第1のOPC処理後データに対して、再度第1のOPC処理が行われる。
ここで、判断部は、初期補正量が修正される度に、修正後に追加されたOPC処理回数について基準値を満たすか判断する。
ここで、判断部は、初期補正量が修正される度に、修正後に追加されたOPC処理回数について基準値を満たすか判断する。
このように、第2例では、基本レイアウトデータの第1のOPC処理においては、N回目の第1のOPC処理後データを初期補正量として用いるので、再度行われる1回目の第1のOPC処理後のマスクサイズ(またはずれ量D'1)は、N回目の第1のOPC処理後データを初期補正量として用いると、マスクサイズの差分(またはΔD')が基準値以下となる(OPC処理が収束する)ような、OPC処理の処理回数を確実に少なくすることができる。よって、本実施の形態では、十分な補正精度を維持しつつも、OPC処理の処理時間を短縮することができる。
次に、図1に示す処理の第3例を説明する。
第2のOPC処理回数が、規定回数以内の場合には(S210:YES)、OPC処理部104は、上述のように、第2の初期補正後データに対して、再度第2のOPC処理を行うとともに、この第2のOPC処理が収束するか判断してもよい。OPC処理部104が第2のOPC処理後の中規模パターンデータが所定基準を満たすと判断した場合には、マスク設計装置は動作を終了する(S214:YES)。このとき、OPC処理部104は、第2のOPC処理後データを第1のマスクパターンデータとして補正後レイアウト記憶部106に記憶させる。
第2のOPC処理回数が、規定回数以内の場合には(S210:YES)、OPC処理部104は、上述のように、第2の初期補正後データに対して、再度第2のOPC処理を行うとともに、この第2のOPC処理が収束するか判断してもよい。OPC処理部104が第2のOPC処理後の中規模パターンデータが所定基準を満たすと判断した場合には、マスク設計装置は動作を終了する(S214:YES)。このとき、OPC処理部104は、第2のOPC処理後データを第1のマスクパターンデータとして補正後レイアウト記憶部106に記憶させる。
OPC処理部104が第2のOPC処理後データが所定基準を満たさない(第2のOPC処理が収束しない)と判断した場合には(S214:NO)、再度第2のOPC処理を行う(S216、S218、S208)。
また、ここまで行った第2のOPC処理回数が、規定回数より大きい場合には(S210:NO)、レイアウト(中規模パターン)から、修正レイアウト(小規模パターン)を抽出し(S212)、再度この修正レイアウトについて、S100からS118に示す処理を行う。
すなわち、本第3例では、中規模パターンから収束しないパターンを切り出して修正レイアウトとしても良いし、修正レイアウトに、基本レイアウトと同一パターンを有してもよい。そして、この修正レイアウトに対する補正後データを生成した後、この補正後データを、中規模パターンの初期補正量として用いて、S200からS218に示す処理を行う。
このような第3例においても、本実施の形態と同様の効果が得られる。すなわち、第3例では、設計レイアウトの規模が大きくなる場合においても、予め設計レイアウト中の各領域(小規模パターン)に分けてOPC処理を行い、小規模パターンデータのOPC処理後データと小規模パターンとを対応づけて予め準備している。このため、小規模パターンを一部に含む中規模パターンデータに対して同一モデルベースのOPC処理を行う際、小規模パターンデータに対応する補正後データを中規模パターンデータに追加することができる。したがって、予め準備した第2のOPC処理後データを、中規模パターンデータに追加した第2の初期補正後データから第2のOPC処理を行うので、レイアウトデータ(中規模パターンデータ)に対するOPC処理時間を短縮することができる。また、この第3例を採用することにより、中規模パターンに対するOPC処理時間がさらに短縮される。
上記した方法で、マスクパターンを設計した後は、マスクパターンに対応するレチクルを作製する。続いて、このレチクルを用いて被加工膜にパターンを形成する。被加工膜は、半導体装置を構成するパターンであっても良いし、半導体装置を構成するパターンを形成するためのハードマスクであっても良い。後者の場合、ハードマスクを用いたエッチングを行い、半導体装置を構成するパターンを形成する工程が行われる。
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
たとえば、基本レイアウト(小規模パターン)として、図2(c)に代えて、図2(a)または(b)に示すウエハターゲット10を用いてもよい。図2(a)は、孤立したパターンを示す。図2(b)は、二次元に配置されたパターンを示す。図2に示す、OPC処理後のマスクパターン11は、20回以上後のマスクパターンである。
たとえば、基本レイアウト(小規模パターン)として、図2(c)に代えて、図2(a)または(b)に示すウエハターゲット10を用いてもよい。図2(a)は、孤立したパターンを示す。図2(b)は、二次元に配置されたパターンを示す。図2に示す、OPC処理後のマスクパターン11は、20回以上後のマスクパターンである。
また、初期値テーブル108中に、複数の基本レイアウトデータと、各データに対応するOPC処理後データを記憶されている場合がある。この場合には、初期値設定部102は、中規模パターンに包含される小規模パターンと、各基本レイアウトとを比較して、同じパターンを有する第1の基本レイアウトを示す第1の基本レイアウトデータを選択し、第1の基本レイアウトデータのOPC処理後データを取得する。または、基本レイアウトデータが示す端部や折れ曲がり部を示す形状(小規模パターン)と、レイアウトデータが示す端部や折れ曲がり部とを比較して、共通形状を抽出し、この共通形状が示す第1のOPC処理後データを読み出す。そして、初期値設定部102は、中規模パターンデータに対して、それに対応する第1のOPC処理後データを追加することで、中規模パターンデータの第1の初期補正後データを生成する(S206)。
次に、第4例のマスク設計方法は、大規模パターン(拡張レイアウト)に第3のOPC処理を行う際、先の中規模パターン(レイアウト)に対する第2のOPC処理後データ(第2のOPC処理が収束したときの第2の補正量)を、大規模パターン(拡張レイアウト)用の第2の初期補正後データ(第2の初期補正量)に利用することができる。
この第4例のマスク設計方法は、第2のOPC処理後データを生成する工程後、レイアウト(中規模パターン)を包含する拡張レイアウト(大規模パターン)を示す拡張レイアウトデータを取得する工程と、拡張レイアウトデータに対して第2のOPC処理後データを付加して、拡張レイアウトデータの第2の初期補正後データを生成する工程と、拡張レイアウトデータが所望の形状となるように、第2の初期補正後データに対して第3のOPC処理を繰り返し行い、第3のOPC処理後データ(大規模パターンデータのOPC処理が収束したときに、OPC処理後データ)を生成する工程と、をさらに含む。
また、本実施の形態のモデルベースにおいては、各パターンのアウトラインがポイントごとに調整され、隣接したすべてのパターンが考慮される。
上記第1例から第4例の処理については、必要なものを同時に組み合わせて採用することができる。
10 ウエハターゲット
11 OPC処理後のマスクパターン
100 レイアウト入力部
102 初期値設定部
104 OPC処理部
106 補正後レイアウト記憶部
108 初期値テーブル
11 OPC処理後のマスクパターン
100 レイアウト入力部
102 初期値設定部
104 OPC処理部
106 補正後レイアウト記憶部
108 初期値テーブル
Claims (10)
- レイアウトを示すレイアウトデータに対してモデルベースのOPC処理を行う、マスク設計方法であって、
前記レイアウトを示す前記レイアウトデータを取得する工程と、
基本レイアウトを示す基本レイアウトデータと前記基本レイアウトデータに対する第1のOPC処理後の第1のOPC処理後データとを互いに対応付けたテーブルから、前記レイアウトデータに対応する前記第1のOPC処理後データを読み出す工程と、
前記レイアウトデータに対して読み出した前記第1のOPC処理後データを付加して、前記レイアウトデータの第1の初期補正後データを生成する工程と、
前記レイアウトデータが所望の形状となるように、前記第1の初期補正後データに対して第2のOPC処理を少なくとも1回行い、第2のOPC処理後データを生成する工程と、を含むマスク設計方法。 - 前記レイアウトが前記基本レイアウトと同一のパターンを含んでいる、請求項1に記載のマスク設計方法。
- 前記第1のOPC処理と前記第2のOPC処理とに、同一の前記モデルベースを用いる、請求項1または2に記載のマスク設計方法。
- 前記レイアウトを示す前記レイアウトデータを取得する工程前に、
前記基本レイアウトデータが所望の形状となるように、前記基本レイアウトデータに対して前記第1のOPC処理を繰り返し行い、前記第1のOPC処理後データを生成することにより、前記基本レイアウトデータと前記第1のOPC処理後データとを互いに対応付けた前記テーブルを生成する工程、を含む、請求項1から3のいずれかに記載のマスク設計方法。 - 前記第1のOPC処理を予め定められた回数繰り返したとき、N回目の前記第1のOPC処理後データに対して、再び前記第1のOPC処理を行う、請求項4に記載のマスク設計方法。
- N回目の前記第2のOPC処理後データが、前記レイアウトデータの所望の形状を示すか否か判断する工程と、
前記レイアウトデータの所望の形状を示すと判断した場合には、前記第2のOPC処理を終了し、または前記レイアウトデータの所望の形状を示さないと判断した場合には、再び前記第2のOPC処理を行う、請求項1から5のいずれかに記載のマスク設計方法。 - 前記第2のOPC処理を予め定められた回数繰り返したとき、前記レイアウトの一部を前記基本レイアウトとして修正レイアウトを抽出する工程、を含む、請求項4に記載のマスク設計方法。
- レイアウトを示すレイアウトデータに対してモデルベースのOPC処理を行う、マスク設計装置であって、
前記レイアウトを示す前記レイアウトデータを取得する手段と、
基本レイアウトを示す基本レイアウトデータと前記基本レイアウトデータに対する第1のOPC処理後の第1のOPC処理後データとを互いに対応付けたテーブルから、前記レイアウトデータに対応する前記第1のOPC処理後データを読み出す手段と、
前記レイアウトデータに対して読み出した前記第1のOPC処理後データを付加して、前記レイアウトデータの第1の初期補正後データを生成する手段と、
前記レイアウトデータが所望の形状となるように、前記第1の初期補正後データに対して第2のOPC処理を少なくとも1回行い、第2のOPC処理後データを生成する手段と、を持たせるマスク設計装置。 - コンピュータを、レイアウトを示すレイアウトデータに対してモデルベースのOPC処理を行うマスク設計装置として機能させるプログラムであって、前記コンピュータに、
前記レイアウトを示す前記レイアウトデータを取得する機能と、
基本レイアウトを示す基本レイアウトデータと前記基本レイアウトデータに対する第1のOPC処理後の第1のOPC処理後データとを互いに対応付けたテーブルから、前記レイアウトデータに対応する前記第1のOPC処理後データを読み出す機能と、
前記レイアウトデータに対して読み出した前記第1のOPC処理後データを付加して、前記レイアウトデータの第1の初期補正後データを生成する機能と、
前記レイアウトデータが所望の形状となるように、前記第1の初期補正後データに対して第2のOPC処理を少なくとも1回行い、第2のOPC処理後データを生成する機能と、を持たせるプログラム。 - レイアウトを示すレイアウトデータに対してモデルベースのOPC処理を行う、半導体装置の製造方法であって、
前記レイアウトを示す前記レイアウトデータを取得する工程と、
基本レイアウトを示す基本レイアウトデータと前記基本レイアウトデータに対する第1のOPC処理後の第1のOPC処理後データとを互いに対応付けたテーブルから、前記レイアウトデータに対応する前記第1のOPC処理後データを読み出す工程と、
前記レイアウトデータに対して読み出した前記第1のOPC処理後データを付加して、前記レイアウトデータの第1の初期補正後データを生成する工程と、
前記レイアウトデータが所望の形状となるように、前記第1の初期補正後データに対して第2のOPC処理を少なくとも1回行い、第2のOPC処理後データを生成する工程と、を有する、半導体装置の製造方法。
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JP2009295169A JP2011133795A (ja) | 2009-12-25 | 2009-12-25 | マスク設計方法、マスク設計装置、プログラムおよび半導体装置の製造方法 |
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WO2018230090A1 (ja) * | 2017-06-13 | 2018-12-20 | 日本コントロールシステム株式会社 | シミュレーション装置、シミュレーション方法、および記録媒体 |
-
2009
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