JP2011132828A - ダンパー機能を備えた燃料デリバリパイプ - Google Patents

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Abstract

【課題】ダンパー機能を備えた燃料デリバリパイプにおいて、ソケットの付け根付近に生じる最大応力を簡単な構造で減少させる。
【解決手段】燃料噴射弁が連結される複数のソケット14が底壁11aに固着された横長形状の下部ケース11の上側を上部ケース13により液密に覆って、所定圧の燃料が供給される内部空間Dを形成する。各ソケットは下部ケースの底壁の幅方向断面の一側に配置し、底壁の他側には長手方向に延びる突条12を形成する。底壁には長手方向に間をおいて1対の取付ブラケット16を密着してその部分を補強し、突条はこの1対の取付ブラケットのまのほゞ全長にわたり形成し、少なくとも1つのソケットは、突条の長手方向中間部の一側となる位置に設ける。
【選択図】図3

Description

本発明は、電子制御燃料噴射式エンジンに燃料を供給するのに使用する燃料デリバリパイプに関する。
この種の燃料デリバリパイプには、例えば下記特許文献1に開示されたように、プレス加工により成形された上部ケースと下部ケースを一体的に接合し、下部ケースに燃料噴射弁が連結される複数個のソケットを所定の間隔で一体的に結合したものがある。この燃料デリバリパイプは、下部ケースに設けた複数のソケットを、多気筒エンジンの各燃料噴射弁に液密に連結して使用され、燃料ポンプから燃料供給管を介して燃料デリバリパイプ内に供給された所定圧の燃料は、コントロールユニットにより各燃料噴射弁を開閉制御することにより、作動条件に応じた最適な量がエンジンに供給されるようになっている。このような燃料デリバリパイプを含む燃料配管系では、各燃料噴射弁の開閉に伴い燃料デリバリパイプの内部の燃料圧力が変動すると燃料噴射量のばらつきが生じて空燃比を目標範囲内に保つことができなくなるおそれがあるが、この問題は燃料デリバリパイプの各板部の厚さを薄くし、燃料圧力の変動に応じて各板部をその板厚方向に変位させ内部空間の容積を変動させて圧力変動を緩和させることにより解決することが可能である。
図7〜図11はこのような従来技術による燃料デリバリパイプの1例を示すものであり、コントロールユニットにより制御されて開閉される燃料噴射弁が連結される3個のソケット4が底壁2aにろう付け固着された横長形状の下部ケース2と、この下部ケース2の上側を液密に覆うようにろう付け固着されて下部ケース2との間に、燃料ポンプから燃料供給管5を介して供給される所定圧の燃料が充満される内部空間Dを形成する上部ケース3により構成されており、下部ケース11に固定された1対の取付ブラケット6によりエンジンに取り付けられている。この燃料デリバリパイプ1では、燃料噴射弁の開閉による内部空間D内の燃料圧力Pの変動に応じて上部ケース3の天井壁3aと下部ケース2の底壁2aが撓んで内部空間Dの容積が変動し、これにより内部空間D内の燃料圧力Pの変動が緩和されて燃料噴射量のばらつきが減少される。このような燃料デリバリパイプ1においては、圧力変動の緩和効果を高めるには、上部ケース3の天井壁3aの面積を増大させる必要があるが、ソケット4の取付ピッチはエンジンにより定められているので天井壁3aの横幅を増大させることにより面積の増大に対応しており、その結果ソケット4が固着された下部ケース2の底壁2aの横幅も増大する。
ソケット4の中心を通り燃料デリバリパイプ1の幅方向に延びる中心断面(以下単に幅方向中心断面という)である図9及び図10に示すように、ソケット4が幅方向で底壁11aの一側に片寄せて固着された場合、ソケット4が固着された範囲Aとなる底壁2aの曲げ剛性は、幅方向の他側でソケット4が固着されていない範囲Bとなる底壁2aの曲げ剛性よりも相当に大となる。このような底壁2aに燃料ポンプから供給される燃料圧力Pが加われば、底壁2aは図10の二点鎖線2A1に示すように撓み、その際にはソケット4が固着された一側となる範囲Aにおける底壁2aの曲率半径に比して、ソケット4が固着されていない他側となる範囲Bにおける底壁2aの曲率半径は相当に小さくなる。このため範囲Aと範囲Bの間の境界部C付近となるソケット4の付け根付近では応力集中が生じて応力が最大となり、底壁2aにクラックが生じて破損するおそれが大きくなる。
一方、図11は図10の二点鎖線2A1における最大変位量eが生じる位置を通る長手方向に沿った断面を示し、下部ケース2の底壁2aの取付ブラケット6が幅方向にわたり密着固定された部分は剛性が大であるので殆ど撓まず、それらの間は二点鎖線2A2に示すように撓む。しかし1対の取付ブラケット6の間のスパンは下部ケース2の横幅に比して相当大きく、従って二点鎖線2A2の曲率半径は図10の二点鎖線2A1の範囲Bにおける曲率半径よりも相当大きくなるので、底壁2aの長手方向における応力は幅方向の応力よりも相当に小さくなり、また応力集中による局部的応力の増大もない、図示は省略したがソケット4の中心を通り燃料デリバリパイプ1の長手方向に延びる中心断面(以下単に長手方向中心断面という)では、ソケット4の両側の付け根付近で応力集中が生じて応力が局部的に増大するが、その断面では中央部の最大変位量は図11の変位量eよりも小さいので、前述した境界部Cにおける応力に比して遙かに小さい値である。
以上はソケット4を幅方向で片側に片寄せて固着した場合について説明したが、ソケット4を幅方向で中央部に固着した場合でも、燃料デリバリパイプ1内に供給される燃料の圧力によりソケット4の中心を通る幅方向中心断面における底壁2aのソケット4の両側の付け根付近では応力集中が生じて局部的に応力が増大し、前述と同様、この応力は底壁2aの幅方向及び長手方向の各断面に生じるどの応力よりも大となり、これにより底壁2aにクラックが生じて破損するおそれが大きくなる。
上述のように、燃料デリバリパイプ内に供給される燃料の圧力Pにより、ソケットとの接続部における燃料デリバリパイプの壁面が破損するのを防止する技術としては、下記特許文献1に開示された技術がある。これは連通管(燃料デリバリパイプ)に設けた全ソケットのうち少なくとも両端のものを除くソケットの取付位置の壁面に、1対または複数対の突条を、連通管の軸方向と交差方向に設けたものであり、これにより、ソケットの取り付け位置の壁面の剛性を高め、内圧付加時に連通管の壁面とソケットとの接続部に生じる応力集中を低減して、アブゾーブ壁面の破損を防止可能としたものである。
特許第4159833号公報(図4及び図5) 特開2007−255361号公報(段落〔0011〕、段落〔0011〕、段落〔0021〕及び図1)
しかしながら、特許文献2の技術では、ソケットの取付位置の壁面に、1対または複数対の突条を、連通管の軸方向と交差方向に設けているので、構造がやや複雑になり、製造コストが増大するという問題がある。本発明はこのような問題を解決することを目的とする。
このために、請求項1の発明によるダンパー機能を備えた燃料デリバリパイプは、コントロールユニットにより制御されて開閉される燃料噴射弁が連結される複数のソケットが底壁に固着された横長形状の下部ケースと、この下部ケースの上側を液密に覆うように固着されて、下部ケースとの間に燃料ポンプから供給される所定圧の燃料が充満される内部空間を形成する上部ケースと、燃料噴射弁の開閉による内部空間内の燃料圧力の変動に応じて下部ケース及び上部ケースを撓ませて内部空間の容積を変動させ、これにより内部空間内の燃料圧力の変動を緩和させて燃料噴射量のばらつきを減少させるようにしたダンパー機能を備えた燃料デリバリパイプにおいて、各ソケットは下部ケースの長手方向と直交する幅方向において下部ケースの一側に偏らせて底壁に固着し、幅方向において下部ケースの他側とソケットとの間となる底壁には、下部ケースの長手方向に沿って底壁を折曲してなる突条を形成し、少なくとも1つのソケットは突条の長手方向中間部の一側となる位置に固着したことを特徴とするものである。
前項に記載のダンパー機能を備えた燃料デリバリパイプは、下部ケースの底壁の外面に長手方向に間をおいて幅方向にわたり密着固定されて底壁を補強する1対の取付ブラケットを備え、ソケットの少なくとも1つは1対の取付ブラケットの間において底壁に固着し、突条は1対のソケットの間のほゞ全長にわたり形成することが好ましい。
前項に記載のダンパー機能を備えた燃料デリバリパイプにおいて、下部及び上部ケースの1対の取付ブラケットより外側となる各端部の横幅は、1対の取付ブラケットの間となる下部及び上部ケースの中央部の横幅よりも小として、下部ケースの端部には突条の形成を省略してもよい。
前々項に記載のダンパー機能を備えた燃料デリバリパイプにおいて、下部及び上部ケースの1対の取付ブラケットより外側となる各端部の横幅は、1対の取付ブラケットの間となる下部及び上部ケースの中央部の横幅と同じとして、下部ケースの端部の少なくとも一部に突条を形成してもよい。
前項に記載のダンパー機能を備えた燃料デリバリパイプにおいて、突条は底壁のほゞ全長にわたり連続して形成してもよい。
請求項1に記載のダンパー機能を備えた燃料デリバリパイプにおいて、突条には長手方向において少なくともソケットと重なる部分を除く両側部に、下部ケースの一側に向かって延びる突出部を形成したものとすることが好ましい。
請求項1に記載のダンパー機能を備えた燃料デリバリパイプによれば、各ソケットは下部ケースの長手方向と直交する幅方向において下部ケースの一側に偏らせて底壁に固着し、幅方向において下部ケースの他側とソケットとの間となる底壁には、下部ケースの長手方向に沿って底壁aを折曲してなる突条を形成し、少なくとも1つのソケットは突条の長手方向中間部の一側となる位置に固着したので、底壁のこの突条を形成した部分は長手方向に沿った曲げ剛性が増大する。これにより内部空間に燃料の圧力が加わった場合のこの突条付近となる底壁の撓みも減少し、ソケットの突条側となる付け根付近の撓みも減少するので、その付近の応力も減少する。またこの撓みの減少に伴い、ソケットの中心を通る幅方向中心断面におけるソケットと下部ケースの他側の間の曲率半径が増大してソケットの付け根付近の応力集中も緩和されるので、ソケットの付け根付近の応力はさらに減少し、その付近の底壁にクラックが生じて破損するおそれは減少する。また突条は下部ケースの長手方向に沿った単純な形状であるので加工は容易であり、製造コストを低下させることができる。
下部ケースの底壁の外面に長手方向に間をおいて幅方向にわたり密着固定されて底壁を補強する1対の取付ブラケットを備え、ソケットの少なくとも1つは1対の取付ブラケットの間において底壁に固着し、突条は1対のソケットの間のほゞ全長にわたり形成した請求項2の発明によれば、突条の両端部は取付ブラケットにより補強されて殆ど撓むことがない底壁により支持される。従って内部空間に燃料の圧力が加わった場合のこの突条付近となる底壁の撓みは一層減少し、応力集中も一層緩和されるので、ソケットの付け根付近の応力も一層減少され、その付近の底壁にクラックが生じて破損するおそれも一層減少する。
下部及び上部ケースの1対の取付ブラケットより外側となる各端部の横幅は、1対の取付ブラケットの間となる下部及び上部ケースの中央部の横幅よりも小として、下部ケースの端部には突条の形成を省略した請求項3の発明によれば、燃料デリバリパイプの端部付近において他部品との干渉が懸念される場合に適した燃料デリバリパイプを得ることができる。
下部及び上部ケースの1対の取付ブラケットより外側となる各端部の横幅は、1対の取付ブラケットの間となる下部及び上部ケースの中央部の横幅と同じとして、下部ケースの端部の少なくとも一部に突条を形成した請求項4の発明によれば、内部空間の容積の変動率が大きくなり、これにより内部空間内の燃料圧力の変動緩和作用を増大させて燃料噴射量のばらつきが少ない燃料デリバリパイプを得ることができる。
突条は底壁のほゞ全長にわたり連続して形成した請求項5の発明によれば、突条はただ1本で足りるので加工はきわめて容易であり、製造コストをさらに低下させることができる。
突条には長手方向において少なくともソケットと重なる部分を除く両側部に、下部ケースの一側に向かって延びる突出部を形成した請求項6の発明によれば、底壁の幅方向における曲げ剛性は突条の両端縁の立上り壁により補強され、突条の両端部はこのように立上り壁により補強された底壁により支持される。従って請求項2のように取付ブラケットによる底壁の補強を行わない場合であっても、ソケットの中心を通る幅方向中心断面におけるソケットと下部ケースの他側の間となる底壁の撓みは減少するので、ソケットの付け根付近の応力も減少され、その付近の底壁にクラックが生じて破損するおそれも減少する。
本発明によるダンパー機能を備えた燃料デリバリパイプの第1実施形態の全体構造を示す正面図である。 図1に示す第1実施形態の底面図である。 図1の3−3線に沿った拡大断面図である。 第1実施形態の変形例の図3に相当する拡大断面図である。 本発明によるダンパー機能を備えた燃料デリバリパイプの第2実施形態の全体構造を示す底面図である。 本発明によるダンパー機能を備えた燃料デリバリパイプの第3実施形態の全体構造を示す底面図である。 従来技術によるダンパー機能を備えた燃料デリバリパイプの一例の全体構造を示す正面図である。 図7に示す従来技術の底面図である。 図1の9−9線に沿った拡大断面図である。 図7〜図9に示す従来技術のダンパー機能を備えた燃料デリバリパイプの底壁の燃料圧力による変形を説明する幅方向における部分断面図である。 図10と同様の長手方向における部分断面図である。
先ず、図1〜図4により、本発明によるダンパー機能を備えた燃料デリバリパイプの第1実施形態の説明をする。この第1実施形態の燃料デリバリパイプ10は、下部ケース11と、その上側全体を覆うように液密にろう付けされて下部ケース11との間に内部空間Dを形成する上部ケース13と、下部ケース11の底壁11aの下面にろう付けされた3個のソケット14及び2個の取付ブラケット16と、上部ケース13の一端面に一端がろう付けされた燃料供給管16により構成されている。各部材11、13〜16は鋼材よりなり、防錆のために予めニッケルメッキがされている。
下部ケース11は、図1〜図3に示すように、突条12が形成された平坦な底壁11aとその全周から立ち上げられた一定高さの外周フランジ11bからなる板金加工による一体成形品で、図2に示すその底面形状は、長手方向の大部分を占める幅広の中央部11cと、両側の幅狭の端部11dと、この両部11c,11dの間の正面側に形成した1対の浅い凹陥部11eからなるものである。下部ケース11の底壁11aの外面には、各凹陥部11eと対応する長手方向位置に、下部ケース11の長手方向と直交する幅方向の大部分にわたり1対の平板状の取付ブラケット16がろう付けにより密着固定して、その部分の底壁11aが撓まないように補強しており、底壁11aから後側に突出する両取付ブラケット16の後端部には取付穴16aが形成されている。両取付ブラケット16の間となる底壁11aの中央部11cには、正面側(他側)に偏った位置に、幅方向に対向して底壁11aから立ち上がる1対の立上り壁12aとその上縁を連結する上壁12bからなるハット状断面の突条12が、長手方向に沿って内部空間D内に突出して折曲形成されている。
下部ケース11の底壁11aには、幅方向で後側(一側)に偏った位置に、ソケット14を位置決め固着するための3個の丸い取付穴11fが、長手方向に同一の間隔をおいて形成され、各取付穴11fはそれぞれ下部ケース11の中央部11cと、両側の端部11d内に位置している。ソケット14は、主として図3に示すように、有底筒状の本体部14aと、その底面から外向きに突出する本体部14aよりも小径の筒状部14bからなる一体成形品である。このソケット14は、筒状部14bを下部ケース11の底壁11aの各取付穴11fに下側から挿入し、本体部14aの底面を底壁11aの下面に当接して、液密にろう付け固着されている。このように固着されたソケット14の本体部14aの内部は、筒状部14bの内面により形成される開口14cを介して、下部ケース11とその上側を覆う上部ケース13との間に形成された内部空間Dと連通されている。
上部ケース13は、主として図3に示すように、下部ケース11の縦向フランジ部11bの全周の外側にわずかの隙間をおいて嵌合可能な外周壁13bと、その上側を閉じる天井壁13aよりなる板金加工による一体成形品であり、下部ケース11の底面形状の中央部11c、両側の端部11d及びそれらの間の凹陥部11eと対応する、幅広の中央部13c、幅狭の端部13d及び凹陥部13eが形成されている。上部ケース13は、下部の複数箇所に内向き突起13fを形成した外周壁13bを縦向フランジ部11bの外側に嵌合して下部ケース11の上側全体を覆い、内向き突起13fを縦向フランジ部11bの上縁に当接して位置決めして、液密にろう付け固着される。この第1実施形態では、上部ケース13の長手方向と直交する横断面は、幅方向一側の頂壁13a1と、それより低い幅方向他側の中間壁13a2と、この両壁をつなぐ傾斜壁13a3よりなる緩い段状である。
この第1実施形態によれば、突条12は下部ケース11の長手方向に沿った単純な形状であるので加工は容易であり、製造コストを低下させることができる。
またこのような第1実施形態では、底壁11aに突条12が形成されていなければ、図7〜図11に示す従来技術で説明したように、ソケット14の正面側となる付け根C付近に応力集中が生じ、その部分の応力が最大となる。しかしこの第1実施形態では、底壁11aの幅広の中央部11cには、ソケット14の正面側となる位置に長手方向に沿ってハット状断面の突条12が折曲形成されているので、底壁11aのこの突条12を形成した部分は長手方向に沿った曲げ剛性が増大する。従って底壁11aの突条12を形成した部分は、内部空間Dに燃料の圧力が加わった場合の撓みが減少し、これによりソケット14の正面側となる付け根Cの撓みも減少する。この第1実施形態では、下部ケース11の底壁11aの外面には、各凹陥部11eと対応する長手方向位置に、下部ケース11の長手方向と直交する幅方向の大部分にわたり1対の平板状の取付ブラケット16をろう付け固着して、その部分が殆ど撓むことがないように補強しており、突条12の両端部はこのように補強された部分に連結されて支持されているので、底壁11aの突条12を形成した部分は、内部空間Dに燃料の圧力が加わった場合の撓みが減少し、ソケット14の正面側となる付け根C付近の撓みは一層減少する。またこの撓みの減少に伴い、ソケット14の中心を通る幅方向中心断面における底壁11aのソケット14と下部ケース11の他側の間の曲率半径が増大してソケット14の付け根C付近の応力集中も緩和される。上述した第1実施形態によれば、このように燃料デリバリパイプ10内に加わる燃料圧力により最大の応力が生じるソケット14の付け根C付近の撓みが減少するので生じる応力が減少し、応力集中による局部的応力の増大も緩和されるので、その付近の底壁2aにクラックが生じて破損するおそれは減少する。
図1〜図3に示す示すような燃料デリバリパイプ10で、本体部の全幅、全長、全高及び板厚がそれぞれ39.5mm、263mm、15.0mm、1.2mmで、取付ブラケット16の間隔が153.0mmである場合の、横幅×高さが9.3mm×4.0mmの突条12を設けたものと設けないものに、1MPaの燃料圧力を加えた場合における、ソケット14の正面側となる付け根C付近となる下部ケース11の底壁11aに生じる応力と、容積変化量のシミュレーションによる計算結果を次に示す。
突条なし 突条あり
応力(MPa) 113 101
容積変化量(cm3) 1.30 1.30
またこの第1実施形態では、下部及び上部ケース11の1対の取付ブラケット16より外側となる各端部11d,13dの横幅は、1対の取付ブラケット16の間となる下部及び上部ケース11の中央部11c,13cの横幅よりも小とし、下部ケース11の端部11dには突条12の形成を省略している。各端部11d,13dの横幅は小さく、従って各端部11d,13dに固着されるソケット14の、幅方向における中央位置からの片寄りは小さいので、そのソケット14の正面側となる付け根C付近に生じる応力は小さいので、各端部11d,13dには突条12を形成しなくても、クラックの発生により破損するおそれはない。このようにすれば燃料デリバリパイプ10の端部付近において他部品との干渉が懸念される場合に適した燃料デリバリパイプ10を得ることができる。
次に、図4に示す第1実施形態の変形例の説明をする。この変形例は、第1実施形態に比して、突条12Aと上部ケース13の断面形状が異なるだけで、その他の構成は第1実施形態と同一である。下部ケース11の底壁11aに固着した1対の取付ブラケット16の間に形成した突条12Aは、短い立上り壁12a1と凹円弧面12a2からなる傾斜面をソケット14側とした略斜台形として、底壁11aから外向きに突出させたものである。また上部ケース13の天井壁13aの横断面は、幅方向中央の頂壁13a1と、その両側でそれより低い幅方向両側の中間壁13a2と、この両壁をつなぐ1対の傾斜壁13a3よりなる緩い凸状である。その他の構成は前述した第1実施形態と同じであるので詳細な説明は省略する、この変形例でも第1実施形態と実質的に同じ作用効果が得られる。
次に図5に示す第2実施形態の説明をする。この第2実施形態は、第1実施形態に比して突条12Bと取付ブラケット16A,16Bの形状が異なるだけである。突条12Bは第1実施形態の突条12の、長手方向において少なくともソケット14と重なる部分を除く両側部に、下部ケース11の後側に向かって延びる突出部12B1を形成したものである。この突出部12B1を含む突条12Bの両端縁の立上り壁12aは、ソケット14の中心を通る幅方向中心断面に対し平行で、図5では幅方向中心断面からの距離が同一で突条12Bは左右対称であるが、この距離を異ならせて左右非対称としてもよい。また突出部12B1のソケット14側となる立上り壁12aは、図5では実線の示すように互いに平行としたが、二点鎖線に示すように末広がりとなる八の字状にしても良い。また一方の取付ブラケット16AはL形に折曲して上部ケース13の後側の外周壁13bに固着し、他方の取付ブラケット16Bは下部ケース11の底壁11aの一方の端部11dから長手方向に突出するように固着されている。従ってこの第2実施形態の底壁11aの中央部11cと端部11dの間の境界部分は、第1実施形態と異なり取付ブラケット16A,Bにより補強されない。
この第2実施形態では、突条12Bの両端付近となる下部ケース11の底壁11aは、突条12Bの両端縁の立上り壁12aにより補強されて、幅方向断面における剛性が増大し、突条12Bの両端部はこのように立上り壁12aにより補強された底壁11aにより支持される。従って中央部11cと端部11dの間となる底壁11aの境界部分の補強を行わない場合であっても、ソケット14の中心を通る底壁11aの幅方向におけるソケット14と下部ケース11の他側の間となる底壁11aの撓みは減少するので、第1実施形態と同様、ソケット14の付け根付近の応力も減少され、その付近の底壁2aにクラックが生じて破損するおそれも減少する。
次に図6に示す第3実施形態の説明をする。この第3実施形態は、1対の取付ブラケット16より外側となる下部及び上部ケース11,13の各端部11d,13dの横幅を、1対の取付ブラケット16の間となる下部及び上部ケース11,13の中央部11c,13cの横幅と同じとし、図において左側となる下部ケース11の端部11dにも突条12Cを形成した点が第1実施形態と異なるものである。この第3実施形態によれば、主として撓んで内部空間D内の燃料圧力の変動を緩和させる上部ケース13の天井壁13aの面積が増大するので、燃料デリバリパイプ10の内部空間Dの容積の変動率が大きくなり、これにより内部空間D内の燃料圧力の変動緩和作用を増大させて燃料噴射量のばらつきが少ない燃料デリバリパイプ10を得ることができる。図において右側となる端部11dは左側の端部11dよりも長さが短く、その底壁11aは剛性が大きいので突条は不要である。
なおこの第3実施形態の突条12,12Cは1本として、底壁11aの両端から短い距離dだけ内側となる底壁11aのほゞ全長にわたり連続して形成するようにしてもよい。このようにすれば燃料デリバリパイプ10の構造もさらに簡略化され、製造コストをさらに低下させることができる。
11…下部ケース、11a…底壁、11c…中央部、11d…端部、12,12A,12B,12C…突条、12B1…突出部、13…上部ケース、13c…中央部、113d…端部、14…ソケット、16,16A,16B…取付ブラケット、D…内部空間。

Claims (6)

  1. コントロールユニットにより制御されて開閉される燃料噴射弁が連結される複数のソケットが底壁に固着された横長形状の下部ケースと、この下部ケースの上側を液密に覆うように固着されて、前記下部ケースとの間に燃料ポンプから供給される所定圧の燃料が充満される内部空間を形成する上部ケースと、前記燃料噴射弁の開閉による前記内部空間内の燃料圧力の変動に応じて前記下部ケース及び上部ケースを撓ませて前記内部空間の容積を変動させ、これにより前記内部空間内の燃料圧力の変動を緩和させて燃料噴射量のばらつきを減少させるようにしたダンパー機能を備えた燃料デリバリパイプにおいて、
    前記各ソケットは前記下部ケースの長手方向と直交する幅方向において前記下部ケースの一側に偏らせて前記底壁に固着し、
    幅方向において前記下部ケースの他側と前記ソケットとの間となる前記底壁には、前記下部ケースの長手方向に沿って前記底壁を折曲してなる突条を形成し、
    少なくとも1つの前記ソケットは前記突条の長手方向中間部の一側となる位置に固着した
    ことを特徴とするダンパー機能を備えた燃料デリバリパイプ。
  2. 請求項1に記載のダンパー機能を備えた燃料デリバリパイプにおいて、前記下部ケースの底壁の外面に長手方向に間をおいて幅方向にわたり密着固定されて前記底壁を補強する1対の取付ブラケットを備え、前記ソケットの少なくとも1つは前記1対の取付ブラケットの間において前記底壁に固着し、前記突条は前記1対のソケットの間のほゞ全長にわたり形成したことを特徴とするダンパー機能を備えた燃料デリバリパイプ。
  3. 請求項2に記載のダンパー機能を備えた燃料デリバリパイプにおいて、前記下部及び上部ケースの前記1対の取付ブラケットより外側となる各端部の横幅は、前記1対の取付ブラケットの間となる前記下部及び上部ケースの中央部の横幅よりも小として、前記下部ケースの端部には突条の形成を省略したことを特徴とするダンパー機能を備えた燃料デリバリパイプ。
  4. 請求項2に記載のダンパー機能を備えた燃料デリバリパイプにおいて、前記下部及び上部ケースの前記1対の取付ブラケットより外側となる各端部の横幅は、前記1対の取付ブラケットの間となる前記下部及び上部ケースの中央部の横幅と同じとして、前記下部ケースの端部の少なくとも一部に前記突条を形成したことを特徴とするダンパー機能を備えた燃料デリバリパイプ。
  5. 請求項4に記載のダンパー機能を備えた燃料デリバリパイプにおいて、前記突条は前記底壁のほゞ全長にわたり連続して形成したことを特徴とするダンパー機能を備えた燃料デリバリパイプ。
  6. 請求項1に記載のダンパー機能を備えた燃料デリバリパイプにおいて、前記突条には長手方向において少なくとも前記ソケットと重なる部分を除く両側部に、前記下部ケースの前記一側に向かって延びる突出部を形成したことを特徴とするダンパー機能を備えた燃料デリバリパイプ。
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