JP2011132167A - 高純度シアン酸エステルの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ハロゲン化シアンの水と有機溶媒の二相系溶媒の酸性溶液に、フェノール類、および該フェノール類の水酸基に対し0.1〜1.0当量の3級アミンを添加して、1分以上反応させた後、この反応系にさらに0.1〜2.0当量の3級アミンを添加して反応させることを特徴とする、シアン酸エステルの製造方法。
【選択図】なし
Description
ハロゲン化シアンの水と有機溶媒の二相系溶媒の酸性溶液に、上記一般式(1)で表されるフェノール類、および上記一般式(1)で表されるフェノール類の水酸基に対し0.1〜1.0当量の3級アミンを添加して、1分以上反応させた後、この反応系にさらに0.1〜2.0当量の3級アミンを添加して反応させることを特徴とするシアン酸エステルの製造方法。
得られたシアン酸エステル1mgを1mLのテトラヒドロフラン(溶媒)に溶解させ、調製した溶液5μLを高速液体クロマトグラフィー(株式会社日立ハイテクノロジーズ製、Lachrom Elite)に注入した。使用したカラムはODS(和光純薬工業株式会社製 商標Wakopak Navi C18−5)であり、移動相はアセトニトリル/水(60/40、体積比)、流量は1mL/minであった。原料の残存は検出波長254nmにおける吸収について、面積百分率法によりもとめた。
また、得られたシアン酸エステル1mgを1mLのN,N−ジメチルホルムアミドに溶解させた。本溶液1μLをガスクロマトグラフィー(Agilent Technologies社製、検出TCD)にて分析を実施した。副生したジエチルシアノアミドの量は、トルエンを内部標準とした内部標準法にてもとめた。
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(和光純薬工業株式会社製)100mmolおよびトリエチルアミン200mmolを塩化メチレン100mLに溶解させた(溶液1)。300mmolの塩化シアンの塩化メチレン溶液110gと10%塩酸110gを混合させた液に−10℃で溶液1を1時間かけて滴下した。滴下終了後、同温度にて30分撹拌した後、トリエチルアミン160mmolを塩化メチレン20gに溶解させた溶液(溶液2)を30分かけて滴下し、滴下終了後、同温度で30分撹拌した。反応液を分液し、有機相を分取した。反応後の水相のpHは1.2であった。得られた有機相を水200mLで2回洗浄した後、減圧下で濃縮し、最終的に80℃で1時間濃縮乾固させて目的とする2,2−ビス(4−シアナトフェニル)プロパンを24.7g得た。得られたシアン酸エステルについて高速液体クロマトグラフィーによる分析を行ったところ、原料の残存は面積百分率値で0.1%未満であることが確認された。また、ガスクロマトグラフィーによる分析を行ったところ、副反応により生じるジエチルシアノアミドの含有率は0.045重量%であった。
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン(和光純薬工業株式会社製)100mmolおよびトリエチルアミン180mmolを塩化メチレン100mLに溶解させた(溶液1)。300mmolの塩化シアンの塩化メチレン溶液110gと10%塩酸110gを混合させた液に−10℃で溶液1を1時間かけて滴下した。滴下終了後、同温度にて30分撹拌した後、トリエチルアミン220mmolを塩化メチレン20gに溶解させた溶液(溶液2)を30分かけて滴下し、滴下終了後、同温度で30分撹拌した。反応液を分液し、有機相を分取した。反応後の水相のpHは1.1であった。得られた有機相を水200mLで2回洗浄した後、減圧下で濃縮し、最終的に80℃で1時間濃縮乾固させて目的とする1,1−ビス(4−シアナトフェニル)エタンを24.1g得た。得られたシアン酸エステルについて高速液体クロマトグラフィーによる分析を行ったところ、原料の残存は面積百分率値で0.1%未満であることが確認された。また、ガスクロマトグラフィーによる分析を行ったところ、副反応により生じるジエチルシアノアミドの含有率は0.06重量%であった。
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン(和光純薬工業株式会社製)100mmolおよびトリエチルアミン200mmolを塩化メチレン100mLに溶解させた(溶液1)。300mmolの塩化シアンの塩化メチレン溶液110gと10%塩酸110gを混合させた液に−10℃で溶液1を1時間かけて滴下した。滴下終了後、同温度にて30分撹拌した後、トリエチルアミン160mmolを塩化メチレン20gに溶解させた溶液(溶液2)を30分かけて滴下し、滴下終了後、同温度で30分撹拌した。反応液を分液し、有機相を分取した。反応後の水相のpHは1.2であった。得られた有機相を水200mLで2回洗浄した後、減圧下で濃縮し、最終的に80℃で1時間濃縮乾固させて目的とする1,1−ビス(4−シアナトフェニル)メタンを24.0g得た。得られたシアン酸エステルについて高速液体クロマトグラフィーによる分析を行ったところ、原料の残存は面積百分率値で0.1%未満であることが確認された。また、ガスクロマトグラフィーによる分析を行ったところ、副反応により生じるジエチルシアノアミドの含有率は0.045重量%であった。
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン(東京化成工業株式会社製)100mmolおよびトリエチルアミン80mmolを塩化メチレン100mLに溶解させた(溶液1)。300mmolの塩化シアンの塩化メチレン溶液110gと10%塩酸110gを混合させた液に−10℃で溶液1を1時間かけて滴下した。滴下終了後、同温度にて30分撹拌した後、トリエチルアミン260mmolを塩化メチレン20gに溶解させた溶液(溶液2)を30分かけて滴下し、滴下終了後、同温度で30分撹拌した。反応液を分液し、有機相を分取した。反応後の水相のpHは1.0であった。得られた有機相を水200mLで2回洗浄した後、減圧下で濃縮し、最終的に80℃で1時間濃縮乾固させて目的とする2,2−ビス(4−シアナトフェニル)ヘキサフルオロプロパンを36.7g得た。得られたシアン酸エステルについて高速液体クロマトグラフィーによる分析を行ったところ、原料の残存は面積百分率値で0.1%未満であることが確認された。また、ガスクロマトグラフィーによる分析を行ったところ、副反応により生じるジエチルシアノアミドの含有率は0.03重量%であった。
1,3−ビス[2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル]ベンゼン(東京化成工業株式会社製)100mmolおよびトリエチルアミン100mmolを塩化メチレン100mLに溶解させた(溶液1)。260mmolの塩化シアンの塩化メチレン溶液110gと9%塩酸110gを混合させた液に−10℃で溶液1を1時間かけて滴下した。滴下終了後、同温度にて30分撹拌した後、トリエチルアミン340mmolを塩化メチレン50gに溶解させた溶液(溶液2)を30分かけて滴下し、滴下終了後、同温度で30分撹拌した。反応液を分液し、有機相を分取した。反応後の水相のpHは1.2であった。得られた有機相を水200mLで2回洗浄した後、減圧下で濃縮し、最終的に80℃で1時間濃縮乾固させて目的とする1,3−ビス[2−(4−シアナトフェニル)−2−プロピル]ベンゼンを45.4g得た。得られたシアン酸エステルについて高速液体クロマトグラフィーによる分析を行ったところ、原料の残存は面積百分率値で0.1%未満であることが確認された。また、ガスクロマトグラフィーによる分析を行ったところ、副反応により生じるジエチルシアノアミドの含有率は0.04重量%であった。
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(本州化学工業株式会社製)100mmolおよびトリエチルアミン120mmolを塩化メチレン100mLに溶解させた(溶液1)。240mmolの塩化シアンの塩化メチレン溶液110gと8%塩酸110gを混合させた液に−10℃で溶液1を1時間かけて滴下した。滴下終了後、同温度にて30分撹拌した後、トリエチルアミン180mmolを塩化メチレン50gに溶解させた溶液(溶液2)を30分かけて滴下し、滴下終了後、同温度で30分撹拌した。反応液を分液し、有機相を分取した。反応後の水相のpHは1.1であった。得られた有機相を水200mLで2回洗浄した後、減圧下で濃縮し、最終的に80℃で1時間濃縮乾固させて目的とする1,1−ビス(4−シアナトフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンを33.2g得た。得られたシアン酸エステルについて高速液体クロマトグラフィーによる分析を行ったところ、原料の残存は面積百分率値で0.1%未満であることが確認された。また、ガスクロマトグラフィーによる分析を行ったところ、副反応により生じるジエチルシアノアミドの含有率は0.03重量%であった。
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン(東京化成工業株式会社製)100mmolおよびトリエチルアミン180mmolを塩化メチレン100mLに溶解させた(溶液1)。300mmolの塩化シアンの塩化メチレン溶液110gと5%塩酸110gを混合させた液に−10℃で溶液1を1時間かけて滴下した。滴下終了後、同温度にて30分撹拌した後、トリエチルアミン260mmolを塩化メチレン30gに溶解させた溶液(溶液2)を30分かけて滴下し、滴下終了後、同温度で30分撹拌した。反応液を分液し、有機相を分取した。反応後の水相のpHは2.1であった。得られた有機相を水200mLで2回洗浄した後、減圧下で濃縮し、最終的に80℃で1時間濃縮乾固させて目的とする1,1−ビス(4−シアナトフェニル)シクロヘキサンを27.8g得た。得られたシアン酸エステルについて高速液体クロマトグラフィーによる分析を行ったところ、原料の残存は面積百分率値で0.1%未満であることが確認された。また、ガスクロマトグラフィーによる分析を行ったところ、副反応により生じるジエチルシアノアミドの含有率は0.08重量%であった。
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)イソブタン(和光純薬工業株式会社製)100mmolおよびトリエチルアミン200mmolを塩化メチレン100mLに溶解させた(溶液1)。400mmolの塩化シアンの塩化メチレン溶液110gと15%塩酸100gを混合させた液に−10℃で溶液1を1時間かけて滴下した。滴下終了後、同温度にて30分撹拌した後、トリエチルアミン240mmolを塩化メチレン50gに溶解させた溶液(溶液2)を30分かけて滴下し、滴下終了後、同温度で30分撹拌した。反応液を分液し、有機相を分取した。反応後の水相のpHは1.6であった。得られた有機相を水200mLで2回洗浄した後、減圧下で濃縮し、最終的に80℃で1時間濃縮乾固させて目的とする1,1−ビス(4−シアナトフェニル)イソブタンを28.0g得た。得られたシアン酸エステルについて高速液体クロマトグラフィーによる分析を行ったところ、原料の残存は面積百分率値で0.1%未満であることが確認された。また、ガスクロマトグラフィーによる分析を行ったところ、副反応により生じるジエチルシアノアミドの含有率は0.07重量%であった。
フェノールフタレイン(東京化成工業株式会社製)100mmolおよびトリエチルアミン100mmolを塩化メチレン500mLに溶解させた(溶液1)。400mmolの塩化シアンの塩化メチレン溶液110gと2%塩酸70gを混合させた液に−10℃で溶液1を1時間かけて滴下した。滴下終了後、同温度にて30分撹拌した後、トリエチルアミン240mmolを塩化メチレン50gに溶解させた溶液(溶液2)を30分かけて滴下し、滴下終了後、同温度で30分撹拌した。反応液を分液し、有機相を分取した。反応後の水相のpHは1.5であった。得られた有機相を水200mLで2回洗浄した後、減圧下で濃縮し、最終的に80℃で1時間濃縮乾固させて目的とするフェノールフタレインのシアン酸エステルを34.6g得た。得られたシアン酸エステルについて高速液体クロマトグラフィーによる分析を行ったところ、原料の残存は面積百分率値で0.1%未満であることが確認された。また、ガスクロマトグラフィーによる分析を行ったところ、副反応により生じるジエチルシアノアミドの含有率は0.03重量%であった。
9,9−ビス(2−ヒドロキシ−5−ビフェニルイル)フルオレン(東京化成工業株式会社製)100mmolおよびトリエチルアミン160mmolを塩化メチレン300mLに溶解させた(溶液1)。400mmolの臭化シアンの塩化メチレン溶液110gと5%塩酸300gを混合させた液に−10℃で溶液1を1時間かけて滴下した。滴下終了後、同温度にて30分撹拌した後、トリエチルアミン240mmolを塩化メチレン30gに溶解させた溶液(溶液2)を30分かけて滴下し、滴下終了後、同温度で30分撹拌した。反応液を分液し、有機相を分取した。反応後の水相のpHは1.8であった。得られた有機相を水200mLで2回洗浄した後、減圧下で濃縮し、最終的に80℃で1時間濃縮乾固させて目的とする9,9−ビス(2−シアナト−5−ビフェニルイル)フルオレンを53.5g得た。得られたシアン酸エステルについて高速液体クロマトグラフィーによる分析を行ったところ、原料の残存は面積百分率値で0.1%未満であることが確認された。また、ガスクロマトグラフィーによる分析を行ったところ、副反応により生じるジエチルシアノアミドの含有率は0.10重量%であった。
特開2003−34711号公報に記載の方法で調製した4−[ビス(4−ヒドロキシフェニル)メチル]ビフェニル100mmolおよびトリエチルアミン160mmolを塩化メチレン100mLに溶解させた(溶液1)。300mmolの塩化シアンの塩化メチレン溶液110gと5%塩酸200gを混合させた液に−10℃で溶液1を1時間かけて滴下した。滴下終了後、同温度にて30分撹拌した後、トリエチルアミン240mmolを塩化メチレン50gに溶解させた溶液(溶液2)を30分かけて滴下し、滴下終了後、同温度で30分撹拌した。反応液を分液し、有機相を分取した。反応後の水相のpHは1.5であった。得られた有機相を水200mLで2回洗浄した後、減圧下で濃縮し、最終的に80℃で1時間濃縮乾固させて目的とする4−[ビス(4−シアナトフェニル)メチル]ビフェニルを39.4g得た。得られたシアン酸エステルについて高速液体クロマトグラフィーによる分析を行ったところ、原料の残存は面積百分率値で0.1%未満であることが確認された。また、ガスクロマトグラフィーによる分析を行ったところ、副反応により生じるジエチルシアノアミドの含有率は0.06重量%であった。
ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル100mmolおよびトリエチルアミン100mmolを塩化メチレン100mLに溶解させた(溶液1)。300mmolの塩化シアンの塩化メチレン溶液110gと5%塩酸200gを混合させた液に−10℃で溶液1を1時間かけて滴下した。滴下終了後、同温度にて30分撹拌した後、トリエチルアミン260mmolを塩化メチレン50gに溶解させた溶液(溶液2)を30分かけて滴下し、滴下終了後、同温度で30分撹拌した。反応液を分液し、有機相を分取した。反応後の水相のpHは1.1であった。得られた有機相を水200mLで2回洗浄した後、減圧下で濃縮し、最終的に80℃で1時間濃縮乾固させて目的とするビス(4−シアナトフェニル)エーテルを23.7g得た。得られたシアン酸エステルについて高速液体クロマトグラフィーによる分析を行ったところ、原料の残存は面積百分率値で0.1%未満であることが確認された。また、ガスクロマトグラフィーによる分析を行ったところ、副反応により生じるジエチルシアノアミドの含有率は0.05重量%であった。
ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド100mmolおよびトリエチルアミン60mmolを塩化メチレン200mLに溶解させた(溶液1)。300mmolの塩化シアンの塩化メチレン溶液110gと5%塩酸200gを混合させた液に−10℃で溶液1を1時間かけて滴下した。滴下終了後、同温度にて30分撹拌した後、トリエチルアミン260mmolを塩化メチレン50gに溶解させた溶液(溶液2)を30分かけて滴下し、滴下終了後、同温度で30分撹拌した。反応液を分液し、有機相を分取した。反応後の水相のpHは1.0であった。得られた有機相を水200mLで2回洗浄した後、減圧下で濃縮し、最終的に80℃で1時間濃縮乾固させて目的とするビス(4−シアナトフェニル)スルフィドを24.1g得た。得られたシアン酸エステルについて高速液体クロマトグラフィーによる分析を行ったところ、原料の残存は面積百分率値で0.1%未満であることが確認された。また、ガスクロマトグラフィーによる分析を行ったところ、副反応により生じるジエチルシアノアミドの含有率は0.03重量%であった。
溶液1に用いるトリエチルアミン量を300mmolに、溶液2に用いるトリエチルアミン量を100mmolに変更する以外は実施例1と同様に実施したところ、2,2−ビス(4−シアナトフェニル)プロパンが25.0g得られた。反応後の水相のpHは1.2であった。得られたシアン酸エステルについて高速液体クロマトグラフィーによる分析を行ったところ、原料の残存は面積百分率値で0.1%未満であることが確認された。また、ガスクロマトグラフィーによる分析を行ったところ、副反応により生じるジエチルシアノアミドの含有率は0.20重量%であった。
溶液1に用いるトリエチルアミン量を400mmolに、溶液2に用いるトリエチルアミン量を60mmolに変更する以外は実施例2と同様に実施したところ、1,1−ビス(4−シアナトフェニル)エタンが24.4g得られた。反応後の水相のpHは2.1であった。得られたシアン酸エステルについて高速液体クロマトグラフィーによる分析を行ったところ、原料の残存は面積百分率値で0.1%未満であることが確認された。また、ガスクロマトグラフィーによる分析を行ったところ、副反応により生じるジエチルシアノアミドの含有率は0.40重量%であった。
溶液1に用いるトリエチルアミン量を340mmolに、溶液2に用いるトリエチルアミン量を80mmolに変更する以外は実施例3と同様に実施したところ、1,1−ビス(4−シアナトフェニル)メタンが22.5g得られた。反応後の水相のpHは1.5であった。得られたシアン酸エステルについて高速液体クロマトグラフィーによる分析を行ったところ、原料の残存は面積百分率値で0.1%未満であることが確認された。また、ガスクロマトグラフィーによる分析を行ったところ、副反応により生じるジエチルシアノアミドの含有率は0.25重量%であった。
溶液1に用いるトリエチルアミン量を240mmolに、溶液2に用いるトリエチルアミン量を240mmolに変更する以外は実施例4と同様に実施したところ、2,2−ビス(4−シアナトフェニル)ヘキサフルオロプロパンが36.7g得られた。反応後の水相のpHは1.5であった。得られたシアン酸エステルについて高速液体クロマトグラフィーによる分析を行ったところ、原料の残存は面積百分率値で0.1%未満であることが確認された。また、ガスクロマトグラフィーによる分析を行ったところ、副反応により生じるジエチルシアノアミドの含有率は0.35重量%であった。
溶液1に用いるトリエチルアミン量を440mmolに、溶液2に用いるトリエチルアミン量を120mmolに変更する以外は実施例5と同様に実施したところ、1,3−ビス[2−(4−シアナトフェニル)−2−プロピル]ベンゼンが25.1g得られた。反応後の水相のpHは2.5であった。得られたシアン酸エステルについて高速液体クロマトグラフィーによる分析を行ったところ、原料の残存は面積百分率値で0.1%未満であることが確認された。また、ガスクロマトグラフィーによる分析を行ったところ、副反応により生じるジエチルシアノアミドの含有率は0.88重量%であった。
溶液1に用いるトリエチルアミン量を260mmolに、溶液2に用いるトリエチルアミン量を200mmolに変更する以外は実施例6と同様に実施したところ、1,1−ビス(4−シアナトフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンが31.4g得られた。反応後の水相のpHは2.1であった。得られたシアン酸エステルについて高速液体クロマトグラフィーによる分析を行ったところ、原料の残存は面積百分率値で0.1%未満であることが確認された。また、ガスクロマトグラフィーによる分析を行ったところ、副反応により生じるジエチルシアノアミドの含有率は0.23重量%であった。
溶液1に用いるトリエチルアミン量を400mmolに、溶液2に用いるトリエチルアミン量を120mmolに変更する以外は実施例7と同様に実施したところ、1,1−ビス(4−シアナトフェニル)シクロヘキサンが26.8g得られた。反応後の水相のpHは2.2であった。得られたシアン酸エステルについて高速液体クロマトグラフィーによる分析を行ったところ、原料の残存は面積百分率値で0.1%未満であることが確認された。また、ガスクロマトグラフィーによる分析を行ったところ、副反応により生じるジエチルシアノアミドの含有率は2.50重量%であった。
溶液1に用いるトリエチルアミン量を360mmolに、溶液2に用いるトリエチルアミン量を120mmolに変更する以外は実施例8と同様に実施したところ、1,1−ビス(4−シアナトフェニル)イソブタンが26.0g得られた。反応後の水相のpHは1.8であった。得られたシアン酸エステルについて高速液体クロマトグラフィーによる分析を行ったところ、原料の残存は面積百分率値で0.1%未満であることが確認された。また、ガスクロマトグラフィーによる分析を行ったところ、副反応により生じるジエチルシアノアミドの含有率は0.37重量%であった。
溶液1に用いるトリエチルアミン量を240mmolに、溶液2に用いるトリエチルアミン量を200mmolに変更する以外は実施例9と同様に実施したところ、フェノールフタレインのシアン酸エステルが34.2g得られた。反応後の水相のpHは2.1であった。得られたシアン酸エステルについて高速液体クロマトグラフィーによる分析を行ったところ、原料の残存は面積百分率値で4.9%であることが確認された。また、ガスクロマトグラフィーによる分析を行ったところ、副反応により生じるジエチルシアノアミドの含有率は0.37重量%であった。
溶液1に用いるトリエチルアミン量を300mmolに、溶液2に用いるトリエチルアミン量を200mmolに変更する以外は実施例10と同様に実施したところ、9,9−ビス(2−シアナト−5−ビフェニルイル)フルオレンが51.3g得られた。反応後の水相のpHは2.3であった。得られたシアン酸エステルについて高速液体クロマトグラフィーによる分析を行ったところ、原料の残存は面積百分率値で0.1%未満であることが確認された。また、ガスクロマトグラフィーによる分析を行ったところ、副反応により生じるジエチルシアノアミドの含有率は1.21重量%であった。
溶液1に用いるトリエチルアミン量を300mmolに、溶液2に用いるトリエチルアミン量を200mmolに変更する以外は実施例11と同様に実施したところ、4−[ビス(4−シアナトフェニル)メチル]ビフェニルが26.8g得られた。反応後の水相のpHは1.8であった。得られたシアン酸エステルについて高速液体クロマトグラフィーによる分析を行ったところ、原料の残存は面積百分率値で0.1%未満であることが確認された。また、ガスクロマトグラフィーによる分析を行ったところ、副反応により生じるジエチルシアノアミドの含有率は0.44重量%であった。
溶液1に用いるトリエチルアミン量を260mmolに、溶液2に用いるトリエチルアミン量を160mmolに変更する以外は実施例12と同様に実施したところ、ビス(4−シアナトフェニル)エーテルが23.4g得られた。反応後の水相のpHは2.0であった。得られたシアン酸エステルについて高速液体クロマトグラフィーによる分析を行ったところ、原料の残存は面積百分率値で0.1%未満であることが確認された。また、ガスクロマトグラフィーによる分析を行ったところ、副反応により生じるジエチルシアノアミドの含有率は0.18重量%であった。
溶液1に用いるトリエチルアミン量を240mmolに、溶液2に用いるトリエチルアミン量を200mmolに変更する以外は実施例13と同様に実施したところ、ビス(4−シアナトフェニル)スルフィドが23.3g得られた。反応後の水相のpHは1.6であった。得られたシアン酸エステルについて高速液体クロマトグラフィーによる分析を行ったところ、原料の残存は面積百分率値で0.1%未満であることが確認された。また、ガスクロマトグラフィーによる分析を行ったところ、副反応により生じるジエチルシアノアミドの含有率は0.16重量%であった。
Claims (5)
- 下記一般式(1):
ハロゲン化シアンの水と有機溶媒の二相系溶媒の酸性溶液に、上記一般式(1)で表されるフェノール類、および上記一般式(1)で表されるフェノール類の水酸基に対し0.1〜1.0当量の3級アミンを添加して、1分以上反応させた後、この反応系にさらに0.1〜2.0当量の3級アミンを添加して反応させることを特徴とするシアン酸エステルの製造方法。 - pH6以下の酸性条件下で反応させることを特徴とする請求項1または2に記載のシアン酸エステルの製造方法。
- pH1以下の酸性条件下で反応させることを特徴とする請求項1または2に記載のシアン酸エステルの製造方法。
- 前記式(1)で表されるフェノール類の水酸基に対し、0.1〜3.0当量の酸を用いて反応系を酸性にすることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のシアン酸エステルの製造方法。
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JP2009292675A JP5487953B2 (ja) | 2009-12-24 | 2009-12-24 | 高純度シアン酸エステルの製造方法 |
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