JP6971116B2 - N,N−二置換α,β−不飽和カルボン酸アミドの製造方法 - Google Patents

N,N−二置換α,β−不飽和カルボン酸アミドの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、N,N−二置換α,β−不飽和カルボン酸アミドの製造方法に関する。
N,N−二置換α,β−不飽和カルボン酸アミドは、単独または他の重合性モノマーと共重合した機能性ポリマーとして、日常生活において多様な分野で使用されている。具体的には、N,N−二置換α,β−不飽和カルボン酸アミドは、高分子凝集剤、高分子改質剤、分散剤、増粘剤、UV硬化樹脂用反応性希釈剤に用いられている。
従来、N,N−二置換α,β−不飽和カルボン酸アミドを製造する方法として、アセトアミドとホルムアルデヒド類とを原料として、クロスアルドール反応させた後に脱水を行う方法がある。
特許文献1には、アセトアミドである4−アセチルモルホリンと、ホルムアルデヒド類であるホルマリン(ホルムアルデヒド水溶液)とを原料として、触媒として水酸化ナトリウムを用いて製造する方法が記載されている。
非特許文献1には、アセトアミドであるN,N−ジメチルアセトアミドと、ホルムアルデヒド類である1,3,5−トリオキサンとを原料として、触媒としてヘキサクロロシクロトリホスファゼンを用いて製造する方法が記載されている。
中国特許第103992294号明細書
S.W.FOO,S.Oishi,S.Saito:Aldol Condensation Of Amides Using Phosphazene−Based Catalysis,Tetrahedron Letters 53(2012)5445−5448
しかしながら、従来のN,N−二置換α,β−不飽和カルボン酸アミドの製造方法において、触媒として塩素原子を含む化合物を用いた場合、反応後の溶液中に塩素原子を含む化合物が不純物として含まれる。このため、目的化合物であるN,N−二置換α,β−不飽和カルボン酸アミドの用途が限定されてしまう場合があった。この問題を解決するために、目的化合物を精製し、目的化合物から不純物を分離除去することが考えられる。しかし、目的化合物から不純物を分離除去することは容易ではなく、精製に手間がかかっていた。したがって、目的化合物中に不純物として塩素原子を含む化合物が含まれることがない製造方法が求められている。
また、従来のN,N−二置換α,β−不飽和カルボン酸アミドの製造方法において、ホルムアルデヒド類として、ホルマリン(ホルムアルデヒド水溶液)を用いた場合、反応が不安定で目的化合物が得られない場合があった。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、目的化合物中に塩素原子を含む化合物由来の副生物が含まれる可能性がなく、安定して目的化合物が得られるN,N−二置換α,β−不飽和カルボン酸アミドの製造方法を提供することを課題とする。
本発明者は、上記課題を解決するために、以下に示すように鋭意研究を重ねた。
本発明者は、ホルムアルデヒド類として、ホルマリン(ホルムアルデヒド水溶液)を用いた場合に、反応が不安定になる原因について検討した。その結果、ホルマリンに含まれる水が溶媒として作用するため、および/またはホルマリンに含まれる水自体に由来する副反応のため、反応が不安定になり、副反応物が非常に多くなることが分かった。
そこで、本発明者は、さらに検討を重ねた。その結果、ホルムアルデヒド類として、水を含まないホルムアルデヒド類である、パラホルムアルデヒド、1,3,5−トリオキサン及び無水状態のホルムアルデヒドから選ばれる少なくとも一つを用いることで、塩素原子を含まない触媒の存在下でも安定して目的化合物が生成することを見出し、本発明を想到した。
すなわち、本発明は以下の事項に関する。
[1]N,N−二置換カルボン酸アミドとホルムアルデヒド類とを、塩素原子を含まない触媒の存在下で、非水液相中で反応させることにより、N,N−二置換α,β−不飽和カルボン酸アミドを製造する工程を有し、
前記ホルムアルデヒド類が、パラホルムアルデヒド、1,3,5−トリオキサン及び無水状態のホルムアルデヒドから選ばれる少なくとも1つであり、
前記触媒が、酸性触媒または塩基性触媒であることを特徴とするN,N−二置換α,β−不飽和カルボン酸アミドの製造方法。
[2]前記N,N−二置換α,β−不飽和カルボン酸アミドが、一般式(1)で示される化合物であり、
前記N,N−二置換カルボン酸アミドが、一般式(2)で示される化合物であることを特徴とする[1]に記載のN,N−二置換α,β−不飽和カルボン酸アミドの製造方法。
Figure 0006971116
Figure 0006971116
(一般式(1)および(2)中、RおよびRは、それぞれ独立して炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数が5〜10のシクロアルキル基、炭素原子数6〜10のアリール基である。Rは、水素原子、炭素原子数1または2のアルキル基、炭素原子数6〜10のアリール基である。RおよびRは−NRの窒素原子と複素環を形成してもよく、又は、−NRの窒素原子と他の窒素原子若しくは酸素原子を含む複素環を形成してもよい。)
[3]前記N,N−二置換カルボン酸アミドは、アセチルモルホリン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N,N−ジメチルプロピオン酸アミド、1−アセチル−4−メチルピペラジンおよび1−アセチルピペリジンから選ばれる少なくとも1つの化合物である[1]または[2]に記載のN,N−二置換α,β−不飽和カルボン酸アミドの製造方法。
[4]前記ホルムアルデヒド類が、パラホルムアルデヒドである[1]〜[3]のいずれかに記載のN,N−二置換α,β−不飽和カルボン酸アミドの製造方法。
[5]前記酸性触媒が、硫酸、アルキルスルホン酸、リン酸、硝酸、リンタングステン酸、ケイタングステン酸、リンモリブデン酸、ケイモリブデン酸から選ばれる少なくとも1つである請求項[1]〜[4]のいずれかに記載のN,N−二置換α,β−不飽和カルボン酸アミドの製造方法。
[6]前記酸性触媒が硫酸である[1]〜[5]のいずれかに記載のN,N−二置換α,β−不飽和カルボン酸アミドの製造方法。
[7]前記塩基性触媒が、メトキシナトリウム、エトキシナトリウム、t−ブトキシカリウム、ナトリウムアミド、トリエチルアミン、ジアザビシクロウンデセンから選ばれる少なくとも1つである[1]〜[4]のいずれかに記載のN,N−二置換α,β−不飽和カルボン酸アミドの製造方法。
本発明の製造方法では、ホルムアルデヒド類として、パラホルムアルデヒド、1,3,5−トリオキサン及び無水状態のホルムアルデヒドから選ばれる少なくとも1つを用いるので、安定して目的化合物が得られる。また、本発明の製造方法は、ホルムアルデヒド源としてホルマリンを用いた場合と比較して、反応後の溶液中に含まれる水の除去が容易であり、生産性が良好である。
しかも、本発明の製造方法では、反応後に得られた目的化合物中に塩素原子を含む化合物由来の副生物が含まれる可能性がない。
実施例1および比較例1の反応生成物をガスクロマトグラフィー分析して得た保持時間(リテンションタイム)に対するピークを示したチャートである。
以下、本発明のN,N−二置換α,β−不飽和カルボン酸アミドの製造方法について詳細に説明する。なお、本発明は、以下に示す実施形態のみに限定されるものではない。
<N,N−二置換α,β−不飽和カルボン酸アミド>
本実施形態の製造方法では、N,N−二置換カルボン酸アミドとホルムアルデヒド類とを、塩素原子を含まない触媒の存在下で、非水液相中で反応させることにより、N,N−二置換α,β−不飽和カルボン酸アミドを製造する。
本実施形態の製造方法により合成される目的化合物は、N,N−二置換α,β−不飽和カルボン酸アミドである。本実施形態の製造方法により合成するN,N−二置換α,β−不飽和カルボン酸アミドは、一般式(1)で示される化合物であることが好ましく、N,N−二置換(メタ)アクリルアミドまたは4−(メタ)アクリロイルモルホリンであることがより好ましい。
Figure 0006971116
(一般式(1)および(2)中、RおよびRは、それぞれ独立して炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数が5〜10のシクロアルキル基、炭素原子数6〜10のアリール基である。Rは、水素原子、炭素原子数1または2のアルキル基、炭素原子数6〜10のアリール基である。RおよびRは−NRの窒素原子と複素環を形成してもよく、又は、−NRの窒素原子と他の窒素原子若しくは酸素原子を含む複素環を形成してもよい。)
一般式(1)で示される化合物において、RおよびRは、それぞれ独立して炭素原子数が1〜10のアルキル基、炭素原子数が5〜10のシクロアルキル基、炭素原子数が6〜10のアリール基である。
およびRがアルキル基である場合、炭素原子数は1〜10であり、1〜4であることが好ましく、1または2であることがより好ましい。RおよびRがアリール基である場合、炭素原子数は6〜10であり、6または7であることが好ましく、6であることがより好ましい。
具体的には、一般式(1)中のRおよびRとして、それぞれ独立して、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基本、シクロデシル基、フェニル基、ベンジル基、α−フェニルエチル基、β−フェニルエチル基等が挙げられる。一般式(1)中のRおよびRは、それぞれ独立して、1〜4のアルキル基(メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基)、またはフェニル基であることが好ましく、それらの中でも、メチル基、エチル基、フェニル基がより好ましい。
一般式(1)で示される化合物において、RおよびRは、−NRの窒素原子と複素環を形成してもよい。RおよびRが、−NRの窒素原子と複素環を形成している場合、下記式(4−1)に示すピペリジノ基が形成されていることが好ましい。
一般式(1)で示される化合物において、RおよびRは、−NRの窒素原子と他の窒素原子若しくは酸素原子を含む複素環を形成してもよい。この場合、下記式(4−2)に示すモルホリノ基のように、RおよびRと−NRの窒素原子と他の酸素原子とを含む複素環を形成してもよい。また、下記式(4−3)に示すように、RおよびRと−NRの窒素原子と他の窒素原子とを含む複素環を形成してもよい。
およびRと−NRの窒素原子とを含む複素環(例えば、式(4−1)〜(4−3))は、複素環を形成している水素原子の一部が置換基(式(4−3)では−CH)で置換されていてもよい。
Figure 0006971116
一般式(1)中、Rは、水素原子、炭素原子数が1または2のアルキル基、または炭素原子数が6〜10のアリール基である。具体的には、一般式(1)中のRとして、水素原子、メチル基、エチル基、フェニル基、ベンジル基、α−フェニルエチル基、β−フェニルエチル基等が挙げられる。それらの中でも、水素原子、メチル基、エチル基であることが好ましく、水素原子またはメチル基がより好ましい。
<N,N−二置換カルボン酸アミド>
本実施形態の製造方法では、原料として用いるN,N−二置換カルボン酸アミドとして、目的化合物であるN,N−二置換α,β−不飽和カルボン酸アミドとN−置換基が同じものを用いる。
N,N−二置換カルボン酸アミドとしては、液体のものを用いることが好ましい。N,N−二置換カルボン酸アミドとして液体のものを用いることで、原料が非水溶媒を兼ねることができ、好ましい。
N,N−二置換カルボン酸アミドとして、一般式(2)で示される化合物を用いることが好ましい。
Figure 0006971116
(一般式(2)中、RおよびRは、それぞれ独立して炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数が5〜10のシクロアルキル基、炭素原子数6〜10のアリール基である。Rはそれぞれ独立して水素原子、炭素原子数1または2のアルキル基、炭素原子数6〜10のアリール基である。RおよびRは−NRの窒素原子と複素環を形成してもよく、又は、−NRの窒素原子と他の窒素原子若しくは酸素原子を含む複素環を形成してもよい。)
一般式(2)中のR、R、Rは、一般式(1)中のR、R、Rに対応する基である。したがって、一般式(2)中のR、R、Rおよび、好ましいR、R、Rは、上述した一般式(1)中のR、R、Rと同じである。
N,N−二置換カルボン酸アミドは、具体的には、4−アセチルモルホリン、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)、N,N−ジエチルアセトアミド、N,N−ジメチルプロピオン酸アミド、1−アセチル−4−メチルピペラジンおよび1−アセチルピペリジンからなる群より選ばれる少なくとも1つの化合物であることが好ましい。これらのN,N−二置換カルボン酸アミドは、液体であり、原料と非水溶媒とを兼ねることができる。
<ホルムアルデヒド類>
本実施形態の製造方法では、原料であるホルムアルデヒド類として、パラホルムアルデヒド、1,3,5−トリオキサン及び無水状態のホルムアルデヒドから選ばれる少なくとも1つを用いる。
本実施形態において、無水状態のホルムアルデヒドとは、水分を含まないホルムアルデヒドであることを意味する。無水状態のホルムアルデヒドとは、具体的には、気体(ガス)状態および/または液体状態(低温)であるホルムアルデヒドを意味し、ホルマリン(ホルムアルデヒド水溶液)は含まない。
本実施形態の製造方法では、原料として用いるホルムアルデヒド類が水を含まないため、ホルムアルデヒド類としてホルムアルデヒド水溶液であるホルマリンを用いた場合と比較して、安定して目的化合物が得られる。
本実施形態では、ホルムアルデヒド類として、パラホルムアルデヒド、1,3,5−トリオキサン及び無水状態のホルムアルデヒドの中でも特に、パラホルムアルデヒドを用いることが好ましい。パラホルムアルデヒドは、常温で固体であり、1,3,5−トリオキサンと比較して低コストであるため、目的化合物を量産する場合に好ましい。
ホルムアルデヒド類として、パラホルムアルデヒドおよび/または1,3,5−トリオキサンを用いる場合、固体状態でN,N−二置換カルボン酸アミドと混合することが好ましい。
パラホルムアルデヒドおよび1,3,5−トリオキサンは、合成反応中に分解され、ホルムアルデヒドを生成する。具体的には、1,3,5−トリオキサンは、例えば、N,N−二置換カルボン酸アミドと混合し、酸性触媒の存在下で100℃超の温度にすることで分解し、ホルムアルデヒドを生成する。パラホルムアルデヒドは、例えば、N,N−二置換カルボン酸アミドとともに容器に入れて、酸性触媒または塩基性触媒の存在下で空気を通じる方法、酸性触媒または塩基性触媒の存在下でN,N−二置換カルボン酸アミドとともに50℃以上の温度に加熱する方法により、多少時間はかかっても分解してホルムアルデヒドを生成する。
ホルムアルデヒド類として無水状態のホルムアルデヒドを用いる場合、気体(ガス)状態でN,N−二置換カルボン酸アミド中に吹き込む、および/または液体状態(低温)でN,N−二置換カルボン酸アミド中に添加する方法により、N,N−二置換カルボン酸アミドと混合することが好ましい。
無水状態のホルムアルデヒドを、パラホルムアルデヒドおよび/または1,3,5−トリオキサンとともに用いる場合、例えば、パラホルムアルデヒドおよび/または1,3,5−トリオキサンとN,N−二置換カルボン酸アミドとを含む非水溶液中に、気体状態のホルムアルデヒドを吹き込む、および/または液体状態(低温)のホルムアルデヒドを添加する方法を用いることができる。
<触媒>
本実施形態の製造方法では、触媒として、塩素原子を含まないものを用いる。触媒は、酸性触媒であってもよいし、塩基性触媒であってもよい。
触媒として酸性触媒を用いる場合、硫酸、アルキルスルホン酸、リン酸、硝酸、リンタングステン酸、ケイタングステン酸、リンモリブデン酸、ケイモリブデン酸から選ばれる少なくとも1つであることが好ましく、比較的安価で十分な収率で目的化合物が得られるため、硫酸を用いることがより好ましい。
触媒として塩基性触媒を用いる場合、3級アミン、アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属の、水酸化物、アルコキサイド化合物、アミド化合物などを用いることができる。これらの塩基性触媒の中でも、比較的安価に入手可能で十分な収率で目的化合物が得られるアルカリ金属のアルコキサイド化合物を用いることが好ましい。
具体的には、塩基性触媒として、メトキシナトリウム、エトキシナトリウム、t−ブトキシカリウム、ナトリウムアミド、トリエチルアミン、ジアザビシクロウンデセンから選ばれる少なくとも1つを用いることが好ましく、特に、メトキシナトリウム、エトキシナトリウム、t−ブトキシカリウムから選ばれる少なくとも1つを用いることが好ましい。
ホルムアルデヒド類として1,3,5−トリオキサンを用いる場合、高い反応性が得られるため、触媒として酸性触媒を用いることが好ましい。1,3,5−トリオキサンを用いる場合、触媒として酸性触媒を用いることで、ホルムアルデヒド類としてパラホルムアルデヒドを用いる場合と比較して、収率が高くなる。
ホルムアルデヒド類として、パラホルムアルデヒドおよび/または無水状態のホルムアルデヒドを用いる場合、酸性触媒であっても塩基性触媒であっても、十分な反応性が得られる。
触媒の使用量は、触媒を除いた反応液に対して0.01質量%〜20質量%であることが好ましく、0.05質量%〜12質量%であることがより好ましく、0.1質量%〜5質量%であることがさらに好ましい。触媒の使用量が0.01質量%以上であると、効果的に反応性を向上させることができる。また、触媒の使用量が20質量%以下であれば、触媒自体と生成物との分離が煩雑になることもなく、副反応も抑制できる。
[N,N−二置換α,β−不飽和カルボン酸アミドの製造方法]
本実施形態の製造方法では、N,N−二置換カルボン酸アミドと前記ホルムアルデヒド類とを、塩素原子を含まない、酸性触媒または塩基性触媒の存在下で、非水液相中で反応させることにより、N,N−二置換α,β−不飽和カルボン酸アミドを製造する。
本実施形態の製造方法では、N,N−二置換カルボン酸アミドとホルムアルデヒド類とを非水液相中で反応させるため、反応開始前の反応液は水を含まない。本実施形態において反応液が水を含まないとは、反応液中の水分が2質量%以下であることを意味する。反応液中の水分は、好ましくは1質量%以下である。
なお、反応の進行とともに水が生成するので、ゼオライト等の水を吸着する物質を反応液中に存在させて水分濃度を抑えてもよい。また、水と共沸しかつ液相で水と分離できる溶媒(トルエン、キシレン、n−ヘキサン等)を用い、ディーン・スターク装置を取り付けて、水分を除去しながら反応を行うことも出来る。
本実施形態において、N,N−二置換カルボン酸アミドとして液体のものを用いる場合には、原料が非水溶媒を兼ねるため、原料とは別に非水溶媒を用いなくてもよい。
本実施形態では、必要に応じて、原料とは別に塩素原子を含まない非水溶媒を用いることができる。本実施形態では、塩素原子を含まない非水溶媒として、例えば、ジメチルホルムアルデヒド、N−メチルピロルドン、トルエン、キシレン、ヘキセン、メタノール、エタノールなどを用いることができる。
本実施形態では、必要に応じて、塩素原子を含まない重合禁止剤の存在下で、N,N−二置換カルボン酸アミドとホルムアルデヒド類とを反応させてもよい。このことにより、目的化合物であるN,N−二置換α,β−不飽和カルボン酸アミドの重合を抑制できる。
重合禁止剤としては、ヒンダートフェノール、フェノチアジン類など、公知の重合禁止剤を用いることができる。具体的には、重合禁止剤として、メトキシフェノール、2−t−ブチルハイドロキノン、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、フェノチアジン等が挙げられる。
重合禁止剤の配合量としては、反応液に対して0.01質量%〜2質量%の範囲が好ましい。重合禁止剤の配合量が0.01質量%以上であると、重合禁止剤を配合することによる効果が十分に発現する。配合量が2質量%以下であると、重合禁止剤が生成物であるN,N−二置換α,β−不飽和カルボン酸アミドの重合性に悪影響を与えることもない。
N,N−二置換カルボン酸アミドとホルムアルデヒド類との反応は、反応容器内に入れた原料と触媒とを含む原料溶液を撹拌しながら行うことが好ましい。
原料であるN,N−二置換カルボン酸アミドとホルムアルデヒド類とのモル比は、適宜決めることができる。原料中のN,N−二置換カルボン酸アミドとホルムアルデヒド類とのモル比(N,N−二置換カルボン酸アミド:ホルムアルデヒド類(ホルムアルデヒドに換算したモル数))は、0.5:2〜1000:1であることが好ましく、0.8:1〜100:1がより好ましく、1:1〜30:1がさらに好ましい。
なお、ホルムアルデヒド類として、パラホルムアルデヒドまたは1,3,5−トリオキサンを用いる場合、ホルムアルデヒド類のモル数は、分解して生成するホルムアルデヒドのモル数に換算する。例えば、ホルムアルデヒド類として1,3,5−トリオキサンを用いる場合、ホルムアルデヒド類のモル数は、1,3,5−トリオキサンのモル数の3倍としてカウントする。
原料中のN,N−二置換カルボン酸アミドとホルムアルデヒド類とのモル比が上記範囲内であると、効率的に反応を進行させることが出来、また反応終了後に生成物を単離する上でも、反応液中の副生物の含有量が比較的少ないので好ましい。
本実施形態では、副生物の生成を抑制するために、原料中における反応性の高いホルムアルデヒド類のモル数を、N,N−二置換カルボン酸アミドのモル数よりも少なくすることが好ましい。
N,N−二置換カルボン酸アミドが非水溶媒を兼ねる場合、反応容器内に入れた原料と触媒とを含む原料溶液を希釈するために、必要に応じてN,N−二置換カルボン酸アミドのモル数を、ホルムアルデヒド類のモル数より多くしてもよい。具体的には、N,N−二置換カルボン酸アミドが非水溶媒を兼ねる場合、原料中のモル比は、ホルムアルデヒド類1モルに対して1000モル以下とすることができる。
N,N−二置換カルボン酸アミドとホルムアルデヒド類との反応温度は、50〜250℃であることが好ましく、80〜200℃であることがより好ましい。上記の反応温度が、50℃以上であると、反応が滞りなく進行するため好ましい。上記の反応温度が250℃以下であると、目的化合物の重合物を含む副反応物の生成量が少なくなり好ましい。
N,N−二置換カルボン酸アミドとホルムアルデヒド類との反応時間は、0.5〜24時間であることが好ましく、1〜12時間であることがより好ましい。上記の反応時間が0.5時間以上であると、ホルムアルデヒド類としてパラホルムアルデヒドまたは1,3,5−トリオキサンを用いた場合に、それらがホルムアルデヒドに十分に分解される。このため、N,N−二置換カルボン酸アミドとホルムアルデヒドとの反応によって目的化合物が十分に生成され、好ましい。上記の反応時間が24時間以下であると、ホルムアルデヒド由来の副生物の生成が抑制されるとともに、目的化合物の重合物の生成が抑制されるため、好ましい。
N,N−二置換カルボン酸アミドとホルムアルデヒド類との反応雰囲気は、特に制限されるものではなく、例えば、窒素ガス雰囲気とすることができる。N,N−二置換カルボン酸アミドとホルムアルデヒド類とを窒素ガス雰囲気中で反応させた場合、大気雰囲気中で反応させた場合のように、大気中の水分の影響を受けたり、大気中の酸素由来の酸化反応副生物が生成したりすることがなく、好ましい。また、反応雰囲気中に微量の酸素を存在させると、目的化合物の重合が抑制される。このため、必要に応じて、反応雰囲気中に、低濃度の酸素を存在させてもよい。
本実施形態の製造方法では、N,N−二置換カルボン酸アミドとホルムアルデヒド類とを非水液相中で反応させた後、必要に応じて反応後の溶液中に含まれる目的化合物の精製を行ってもよい。
また、本実施形態の製造方法では、N,N−二置換カルボン酸アミドとホルムアルデヒド類とを非水液相中で反応させた後、必要に応じて、反応後の溶液中に含まれる上記の反応により生成した水を除去するための工程を行ってもよい。
以下、実施例および比較例により本発明をさらに具体的に説明する。なお、本発明は、以下の実施例のみに限定されない。
(実施例1)
100mlナス型フラスコに、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)9.41g(0.11mol)と、パラホルムアルデヒド[(CHO)n]0.3g(ホルムアルデヒドとして0.010mol)と、濃硫酸0.10g(0.001mol)とを入れ、原料溶液とした。原料溶液の入れられたナス型フラスコにジムロート冷却管を取り付け、窒素ガス雰囲気下で原料溶液をマグネチックスターラーで攪拌しながら、オイルバスを用いて165℃で5時間液相反応させた。実施例1の反応生成物を含む反応液の色は、茶色であった。
反応生成物を、ガスクロマトグラフィーの保持時間を比較する方法により同定した。その結果、実施例1の反応生成物は、N,N−ジメチルアクリルアミド(DMAA)であった。
また、反応生成物を、絶対検量線法により定量した。その結果を用いて以下に示す式により、実施例1で得られたN,N−ジメチルアクリルアミドの収率を求めた。その結果、収率は18.7%であった。
N,N−二置換α,β−不飽和カルボン酸アミドの収率(%)=(A/B)×100
(式中、Aは生成したN,N−二置換α,β−不飽和カルボン酸アミドのモル数であり、Bは原料中のホルムアルデヒド類のモル数(ホルムアルデヒドに換算したモル数)である。)
このように実施例1の製造方法では、十分に高い収率で目的化合物であるN,N−ジメチルアクリルアミドを製造できた。また、実施例1の製造方法では、塩素原子を含む化合物を使用していないため、反応後に得られた目的化合物中に塩素を含む化合物が含まれることはない。
(比較例1)
触媒として、濃硫酸0.10g(0.001mol)とともに、塩素原子を含む触媒であるヘキサクロロシクロトリホスファゼン0.357g(0.0010mol)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして比較例1の反応生成物を得た。比較例1の反応生成物を含む反応液の色は、こげ茶色であった。
実施例1と同様にして反応生成物の構造を同定した。その結果、比較例1の反応生成物はN,N−ジメチルアクリルアミド(DMAA)であった。
また、実施例1と同様にして反応生成物を定量した。その結果を用いて実施例1と同様にして、比較例1のN,N−ジメチルアクリルアミドの収率を求めた。その結果、収率は23.1%であった。
実施例1および比較例1で得られた反応生成物をメタノールで希釈し、以下に示す分析条件でガスクロマトグラフィー分析を行った。その結果を図1に示す。
「ガスクロマトグラフィー分析条件」
装置:Agilent Technology 7890A GC System
検出器:水素炎イオン検出器(FID)
カラム:Agilent Technology社、Agilent J&W GCカラムDB−5(カラム長さ30m、内径0.32mm、膜厚1.0μm)
スプリット比:10/1
ガス流量:キャリアーガス、ヘリウム3.4ml/min
検出器、水素ガス30ml/min、空気400ml/min
分析条件:インジェクション部温度260℃、ディテクター部温度300℃、昇温プログラム(40℃、5分ホールド後、300℃まで10℃/minで昇温)。サンプル1μl注入
図1は、実施例1および比較例1の反応生成物をガスクロマトグラフィー分析して得た保持時間(リテンションタイム)に対するピークを示したチャートである。図1(a)は実施例1の反応生成物のチャートであり、図1(b)は比較例1の反応生成物のチャートである。
図1(a)および図1(b)に示すように、実施例1の反応生成物は比較例1の反応生成物と比較して、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)およびN,N−ジメチルアクリルアミド(DMAA)以外のピーク数が少なく、かつピーク高さが低く、副生物の生成量が少なかった。これは、塩素原子を含む触媒を用いた比較例1では、反応中にN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)の加水分解が起こり、ジメチルアミンが生成し、さらに生成したジメチルアミンが副生物を生成したためであると推定される。
(実施例2)
100mlナス型フラスコに、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)9.41g(0.11mol)と、1,3,5−トリオキサン1.03g(ホルムアルデヒドとして0.034mol)と、濃硫酸0.34g(0.0035mol)とを入れ、原料溶液とした。原料溶液の入れられたナス型フラスコにジムロート冷却管を取り付け、窒素ガス雰囲気下で原料溶液をマグネチックスターラーで攪拌しながら、オイルバスを用いて165℃で3時間液相反応させた。
実施例1と同様にして反応生成物の構造を同定した。その結果、実施例2の反応生成物はN,N−ジメチルアクリルアミド(DMAA)であった。
また、実施例1と同様にして反応生成物を定量した。その結果を用いて実施例1と同様にして、実施例2のN,N−ジメチルアクリルアミドの収率を求めた。その結果、収率は21.0%であった。
ホルムアルデヒド類として1,3,5−トリオキサンを用いた実施例2の製造方法では、ホルムアルデヒド類としてパラホルムアルデヒドを用いた実施例1の製造方法よりも高い収率で目的化合物であるN,N−ジメチルアクリルアミドを製造できた。また、実施例2の製造方法では、塩素原子を含む化合物を使用していないため、反応後に得られた目的化合物中に塩素を含む化合物が含まれることはない。
(実施例3)
100mlナス型フラスコに、4−アセチルモルホリン10.0g(0.077mol)と、1,3,5−トリオキサン0.697g(ホルムアルデヒドとして0.023mol)と、濃硫酸0.076g(0.00078mol)とを入れ、原料溶液とした。原料溶液の入れられたナス型フラスコにジムロート冷却管を取り付け、窒素ガス雰囲気下で原料溶液をマグネチックスターラーで攪拌しながら、オイルバスを用いて120℃で3時間液相反応させた。
実施例1と同様にして反応生成物の構造を同定した。その結果、実施例3の反応生成物は4−アクリロイルモルホリンであった。
また、実施例1と同様にして反応生成物を定量した。その結果を用いて実施例1と同様にして、実施例3の4−アクリロイルモルホリンの収率を求めた。その結果、収率は28.2%であった。
N,N−二置換カルボン酸アミドとして4−アセチルモルホリンを用いた実施例3の製造方法では、N,N−二置換カルボン酸アミドとしてN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)を用いた実施例2の製造方法よりも高い収率で目的化合物であるN,N−二置換α,β−不飽和カルボン酸アミドを製造できた。また、実施例3の製造方法では、塩素原子を含む化合物を使用していないため、反応後に得られた目的化合物中に塩素を含む化合物が含まれることはない。
(実施例4〜7)
表1に示すN,N−二置換カルボン酸アミド(アミド化合物)と、パラホルムアルデヒド(PFA)と、表1に示す塩基性触媒とを、表1に示す割合(モル量)で含む実施例4〜7の原料溶液をそれぞれ作成した。得られた実施例4〜7の原料溶液を撹拌しながら、窒素ガス雰囲気下で表1に示す反応条件(温度および時間)で液相反応させた。
このようにして得られた実施例4〜7の反応生成物の構造を実施例1と同様にして同定および定量した。その結果を用いて実施例1と同様にして、実施例4〜7におけるN,N−二置換α,β−不飽和カルボン酸アミドの収率を求めた。その結果を表1に示す。
実施例4〜6の反応生成物は4−アクリロイルモルホリンであった。また、実施例7の反応生成物はN,N−ジメチルアクリルアミド(DMAA)であった。
Figure 0006971116
表1に示すように、触媒として塩基性触媒を用いた実施例4〜7の製造方法においても、目的化合物であるN,N−二置換α,β−不飽和カルボン酸アミドが得られた。また、実施例4〜7の製造方法では、塩素原子を含む化合物を使用していないため、反応後に得られた目的化合物中に塩素を含む化合物が含まれることはない。
(比較例2)
100mlナス型フラスコに、4−アセチルモルホリン5.58g(0.043molと、37質量%ホルムアルデヒド水溶液(ホルマリン)3.5g(0.043mol)と、水酸化ナトリウム0.35g(0.0088mol)とを入れ、原料溶液とした。原料溶液の入れられたナス型フラスコにジムロート冷却管を取り付け、窒素ガス雰囲気下で原料溶液をマグネチックスターラーで攪拌しながら、オイルバスを用いて80〜85℃で6時間液相反応させた。
比較例2の製造方法では、反応後にパラホルムアルデヒドと思われる白色結晶の析出が見られた。実施例1と同様にして反応生成物の構造を同定した結果、比較例2の製造方法では、目的化合物である4−アクリロイルモルホリンは生成していなかった。
これは、比較例2の製造方法では、ホルムアルデヒド類として水を含むホルマリンを用いるため、水分に由来する副反応が多く、反応が不安定になったことによるものと推定される。

Claims (9)

  1. N,N−二置換カルボン酸アミドと液体状態または固体状態である水を含まないホルムアルデヒド類とを混合し、塩素原子を含まない触媒の存在下で、液相中で反応させることにより、N,N−二置換α,β−不飽和カルボン酸アミドを製造する工程を有し、
    前記ホルムアルデヒド類が、パラホルムアルデヒド、1,3,5−トリオキサンおよび無水状態のホルムアルデヒドから選ばれる少なくとも1つであり、
    前記触媒が、酸性触媒または塩基性触媒であることを特徴とするN,N−二置換α,β−不飽和カルボン酸アミドの製造方法。
  2. 前記N,N−二置換α,β−不飽和カルボン酸アミドが、一般式(1)で示される化合物であり、
    前記N,N−二置換カルボン酸アミドが、一般式(2)で示される化合物であることを特徴とする請求項1に記載のN,N−二置換α,β−不飽和カルボン酸アミドの製造方法。
    Figure 0006971116
    Figure 0006971116
    (一般式(1)および(2)中、RおよびRは、それぞれ独立して炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数が5〜10のシクロアルキル基、炭素原子数6〜10のアリール基である。Rは、水素原子、炭素原子数1または2のアルキル基、炭素原子数6〜10のアリール基である。RおよびRは−NRの窒素原子と複素環を形成してもよく、又は、−NRの窒素原子と他の窒素原子若しくは酸素原子を含む複素環を形成してもよい。)
  3. 前記N,N−二置換カルボン酸アミドは、アセチルモルホリン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N,N−ジメチルプロピオン酸アミド、1−アセチル−4−メチルピペラジンおよび1−アセチルピペリジンから選ばれる少なくとも1つの化合物である請求項1または請求項2に記載のN,N−二置換α,β−不飽和カルボン酸アミドの製造方法。
  4. 前記ホルムアルデヒド類が、パラホルムアルデヒドである請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のN,N−二置換α,β−不飽和カルボン酸アミドの製造方法。
  5. 前記酸性触媒が、硫酸、アルキルスルホン酸、リン酸、硝酸、リンタングステン酸、ケイタングステン酸、リンモリブデン酸、ケイモリブデン酸から選ばれる少なくとも1つである請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載のN,N−二置換α,β−不飽和カルボン酸アミドの製造方法。
  6. 前記酸性触媒が硫酸である請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載のN,N−二置換α,β−不飽和カルボン酸アミドの製造方法。
  7. 前記塩基性触媒が、メトキシナトリウム、エトキシナトリウム、t−ブトキシカリウム、ナトリウムアミド、トリエチルアミン、ジアザビシクロウンデセンから選ばれる少なくとも1つである請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載のN,N−二置換α,β−不飽和カルボン酸アミドの製造方法。
  8. 前記N,N−二置換カルボン酸アミドが液体であり、前記ホルムアルデヒド類が固体状態のパラホルムアルデヒド及び1,3,5−トリオキサンから選ばれる少なくとも1つである、請求項1に記載のN,N−二置換α,β−不飽和カルボン酸アミドの製造方法。
  9. 前記N,N−二置換カルボン酸アミドが液体であり、前記ホルムアルデヒド類が液体状態である無水状態のホルムアルデヒドである、請求項1に記載のN,N−二置換α,β−不飽和カルボン酸アミドの製造方法。
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