JP2011131729A - エアバッグ装置 - Google Patents

エアバッグ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2011131729A
JP2011131729A JP2009292883A JP2009292883A JP2011131729A JP 2011131729 A JP2011131729 A JP 2011131729A JP 2009292883 A JP2009292883 A JP 2009292883A JP 2009292883 A JP2009292883 A JP 2009292883A JP 2011131729 A JP2011131729 A JP 2011131729A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bag holder
wall portion
inflator
retainer
fastening
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009292883A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5240182B2 (ja
Inventor
Satoshi Wakatsuki
聡 若月
Tadashi Yamada
正 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyoda Gosei Co Ltd
Original Assignee
Toyoda Gosei Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyoda Gosei Co Ltd filed Critical Toyoda Gosei Co Ltd
Priority to JP2009292883A priority Critical patent/JP5240182B2/ja
Publication of JP2011131729A publication Critical patent/JP2011131729A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5240182B2 publication Critical patent/JP5240182B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Air Bags (AREA)

Abstract

【課題】フィルタを用いることなく、フィルタを用いた場合に近いミスト捕集効果を発揮するとともに、火炎がエアバッグ内に放出されるのを抑制する。
【解決手段】ミストトラップ壁は、インフレータ15を取り囲む縦壁部26と、縦壁部26の基端部26B、及びインフレータ15の外周面16のガス噴出孔17よりも基端側部分間を閉塞する底壁部27と、縦壁部26の先端部26Tからインフレータ15に向けて、ガス噴出孔17の軸線L1に平行に延びる横壁部28とを備える。ガス噴出孔17について、エアバッグ35に対するインフレータ15の挿入方向の寸法を縦寸法Dとする。横壁部28の延出端28Aは、外周面16から軸線L1に沿う方向へ縦寸法D以上離れ、先端部26Tは、延出端28Aから軸線L1に沿う方向へ縦寸法D以上離れ、縦壁部26について、軸線L1に対する交点Cと先端部26Tとの寸法M3は縦寸法Dの1.5倍以上である。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両の衝突時等に、インフレータのガス噴出孔から噴出されるガスによってエアバッグを膨張させて、乗員を保護するようにしたエアバッグ装置に関するものである。
衝突等により車両に衝撃が加わった場合に乗員をその衝撃から保護する装置としてエアバッグ装置が有効である。このエアバッグ装置は、衝突等の衝撃に応じ、インフレータのガス噴出孔からガスを噴出させてエアバッグを膨張させるものである。このエアバッグ装置では、インフレータが火薬式(パイロタイプ)である場合、ガスとともにミスト(残渣)や火炎が噴出されるところ、これらのミスト及び火炎がエアバッグ内に放出されないようにし、ガスのみをエアバッグに供給することが重要である。そこで、インフレータとして、複数のガス噴出孔を自身の外周面に有するタイプを用いた場合には、インフレータの周りに環状のミストトラップ壁を設けることが考えられている。
例えば、特許文献1では、ミストトラップ壁(エアバッグマウント)として、縦壁部(支持壁)、底壁部(保持器リング)及び横壁部(そらせ板)を備えたものが用いられている。縦壁部は、先端側ほどインフレータから遠ざかるように傾斜している。底壁部は、縦壁部の基端部と、インフレータ外周面のガス噴出孔よりも基端側部分との間を閉塞する。横壁部は、縦壁部の先端側に連続して設けられ、先端側ほどインフレータに近づくように傾斜している。
また、特許文献2では、縦壁部(周壁部)、底壁部及び横壁部からなるミストトラップ壁(リング部材)が、断面略コ字型に形成されている。縦壁部は、ガス噴出孔の軸線に直交しており、横壁部は同軸線に平行となっている。ミストトラップ壁には、ステンレス鋼等の金属線を編網してなり、かつインフレータのガス噴出孔から噴出されたガス中のミストを捕集する環状のフィルタが配置されている。さらに、縦壁部の複数箇所には、ガス吹き抜け孔が設けられている。
登録実用新案第3049075号公報 特開2000−52914号公報
ところが、上述した特許文献1に記載されたエアバッグ装置では、ミスト又はガス流れを捕集することができるが、傾斜した横壁部では火炎を偏向する効果が充分でない。そのため、火炎がエアバッグ内に放出されて、熱による影響を及ぼすおそれがある。
また、特許文献2に記載されたエアバッグ装置では、フィルタによってミストを捕集することができる反面、重量の増加やコストの上昇が避けられない。フィルタを割愛した場合には、上記の問題を解消できるが、縦壁部にガス吹き抜け孔があけられている以上、ここからガスとともにミストが抜け出るおそれがある。従って、この場合には、ミストの充分な捕集効果が期待できない。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、フィルタを用いずに、フィルタを用いた場合に近いミスト捕集効果を発揮するとともに、火炎がミストトラップ壁からエアバッグ内に放出されるのを抑制することのできるエアバッグ装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、複数のガス噴出孔を自身の外周面に有するインフレータと、前記ガス噴出孔から噴出されたガス中のミストを捕集する環状のミストトラップ壁と、前記ミストトラップ壁を経由した前記ガスにより、基端側から先端側へ向けて膨張するエアバッグとを備えるエアバッグ装置であって、前記ミストトラップ壁は、前記インフレータを離間状態で取り囲む縦壁部と、前記縦壁部の基端部、及び前記外周面の前記ガス噴出孔よりも基端側部分間を閉塞する底壁部と、前記縦壁部の先端部から前記インフレータに向けて、前記ガス噴出孔の軸線に平行に延びる、又はインフレータ側ほど前記底壁部に近づくように傾斜した状態で延びる横壁部とを備え、前記ガス噴出孔について、前記エアバッグに対する前記インフレータの挿入方向の寸法を縦寸法とした場合、前記横壁部の延出端は、前記外周面から前記軸線に沿う方向へ前記縦寸法以上離れ、前記縦壁部の前記先端部は、前記延出端から前記軸線に沿う方向へ前記縦寸法以上離れ、前記縦壁部について、前記軸線に対する交点と前記先端部との寸法が、前記縦寸法の1.5倍以上であることを要旨とする。
ミストトラップ壁の各部について上記の条件を満たしたエアバッグ装置によれば、インフレータのガス噴出孔からは、ガスとともにミスト及び火炎が軸線に沿う方向へ噴出される。これらは、最初にミストトラップ壁の縦壁部に当たる。この段階で、ミストの多くが縦壁部に付着し、ガスから捕集される。ガス及び火炎と、縦壁部に付着しなかったミストとは、縦壁部に沿う方向に流れ方向を変える。
基端側に流れ方向を変えたミストは底壁部に当たって付着し、先端側に流れ方向を変えたミストは横壁部に当たって付着する。このように、底壁部及び横壁部がミストの捕集効果を高めることとなり、ミストがミストトラップ壁から出てエアバッグ内に放出されることが起こりにくくなる。
基端側に流れ方向を変えたガス、ミスト及び火炎は、底壁部によって、それ以上基端側へ流れることが規制される。また、先端側に流れ方向を変えたガス、ミスト及び火炎は、横壁部に当たって、同横壁部に沿う方向に流れ方向を変える。火炎は、上記のように何度も流れ方向を大きく変えられることにより、横壁部を経由してエアバッグ内に放出されることが抑制される。ガスのみが横壁部の延出端とインフレータとの間を通ってエアバッグ内に放出される。
なお、横壁部によるミストの捕集機能及び火炎の放出抑制機能は、ガス噴出孔の軸線に平行に延びるものよりも、インフレータ側ほど底壁部に近づくように傾斜したものの方が多く発揮する。後者の方が、ミスト及び火炎の流れに対する抵抗が大きくなるからである。
ここで、横壁部の延出端が、インフレータの外周面からガス噴出孔の軸線に沿う方向へ縦寸法以上離れていないと、ガスが横壁部の延出端とインフレータとの間を通過しにくく、同ガスがエアバッグに充分供給されない。
また、縦壁部の先端部が、延出端からガス噴出孔の軸線に沿う方向へ縦寸法以上離れていないと、横壁部が火炎を止める機能を充分発揮できず、同火炎が同横壁部をすり抜けてエアバッグに放出されるおそれがある。
また、縦壁部について、ガス噴出孔の軸線に対する交点と先端部との寸法が、縦寸法の1.5倍よりも小さいと、縦壁部でのミストの付着可能な面積が狭く、縦壁部に付着できないミストが多くなる。この場合、縦壁部で捕集されなかったミストの多くは横壁部に付着することとなるが、横壁部へのミストの堆積が増えることにより、横壁部の内壁面の平滑度があるレベルを保てなくなると(特に、横壁部と縦壁部との境界部分に、傾斜した壁を作るように堆積した場合)、火炎を止める機能が低下するおそれがある。
さらに、底壁部がガス噴出孔よりも基端側にないと、同ガス噴出孔の少なくとも一部が底壁部によって塞がれたり、仕様によってはミストトラップ壁から露出したりして、ガス、ミスト及び火炎の少なくとも一部がミストトラップ壁内に入らなくなるおそれがある。場合によっては、ガス、ミスト及び火炎の少なくとも一部は、ミストトラップ壁よりも基端側へ出てしまうおそれがある。
ここで、前記ガス噴出孔の前記軸線に沿う方向について、前記インフレータの前記外周面と前記縦壁部との寸法は、請求項2に記載の発明によるように、前記縦寸法の20倍以下であることが望ましい。同寸法が20倍よりも大きいと、縦壁部によるミスト捕集機能や流れ方向変更機能が発揮される前に、ガス、ミスト及び火炎が拡散してしまうおそれがある。また、ミストトラップ壁が軸線に沿う方向に過度に大きくなり、エアバッグモジュールのコンパクト性が保てなくなる。
ここで、前記ガス噴出孔の前記軸線に直交する方向について、前記縦壁部の前記基端部と前記先端部との寸法は、請求項3に記載の発明によるように、前記底壁部の内底面と前記インフレータの頂面との間隔の2倍以下であることが望ましい。同寸法が同間隔の2倍よりも大きいと、横壁部が火炎を止める機能を発揮する前に、火炎が拡散してしまうおそれがある。また、ミストトラップ壁が軸線に直交する方向に過度に大きくなり、エアバッグモジュールのコンパクト性が保てなくなる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1つに記載の発明において、インフレータ側ほど前記底壁部に近づくように傾斜した状態で延びる前記横壁部の前記延出端は、前記ガス噴出孔よりも先端側に位置することを要旨とする。
上記の構成によれば、横壁部の延出端が、ガス噴出孔から軸線に沿う方向へ噴出された直後のガス、ミスト及び火炎の経路から外れ、同延出端がガス、ミスト及び火炎の流れの妨げとなりにくい。そのため、ガス噴出孔から噴出された直後のガス、ミスト及び火炎は横壁部の外壁面に直接当たってエアバッグ側へ向きを変えられることがなく、ミストトラップ壁内へ確実に入る。
前記縦壁部としては、例えば、請求項5に記載の発明によるように、前記ガス噴出孔の前記軸線に直交するものを採用することができる。この場合には、縦壁部に当たって流れ方向を変えたガス、ミスト及び火炎は、ガス噴出孔の軸線に直交する方向に流れる。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1つに記載の発明において、前記インフレータは、前記外周面から突出するフランジ部を前記底壁部よりも基端側に有していて、同フランジ部においてバッグホルダに固定されるものであり、前記エアバッグのガス入口部は、前記バッグホルダとリテーナとの間で締結されることを要旨とする。
上記の構成によれば、インフレータは、その外周面から突出するフランジ部においてバッグホルダに固定される。また、エアバッグのガス入口部は、バッグホルダとリテーナとの間で締結される。このように、エアバッグ装置では、フランジ部、バッグホルダ、リテーナにおいて、インフレータ(フランジ部)の固定及びエアバッグ(ガス入口部)の締結が行われる。
そのほかにも、フランジ部、バッグホルダ及びリテーナの少なくとも1つによって、種々の態様で、ミストトラップ壁の各部(縦壁部、底壁部、横壁部)が構成される。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の発明において、前記バッグホルダは、前記フランジ部よりも先端側に配置され、前記ミストトラップ壁の各部は前記リテーナにより構成され、前記ガス入口部及び前記バッグホルダは、前記フランジ部と前記底壁部との間に配置され、前記ガス入口部の前記バッグホルダ及び前記リテーナ間での締結と、前記フランジ部の前記バッグホルダに対する固定とが、共通の部材により行われることを要旨とする。
上記の構成によれば、リテーナがミストトラップ壁の縦壁部、底壁部及び横壁部として機能する。バッグホルダ等の他の部材は、ミストトラップ壁の形成には関与しない。ミストトラップ壁は、バッグホルダの形状に左右されにくいため、標準仕様化しやすい。
また、バッグホルダ及びリテーナ間でのエアバッグの締結と、フランジ部のバッグホルダに対する固定とが共通の部材によって行われることから、上記締結及び固定のために必要な部材が少なくてすむ。
請求項8に記載の発明は、請求項6に記載の発明において、前記バッグホルダ及び前記リテーナは、前記フランジ部よりも先端側に配置され、前記ガス入口部の前記バッグホルダ及び前記リテーナ間での締結と、前記フランジ部の前記バッグホルダに対する固定とが、共通の部材により行われ、前記バッグホルダは、前記共通の部材による締結及び固定部分よりもインフレータ側に前記縦壁部及び前記横壁部を有し、前記フランジ部は、前記共通の部材による締結及び固定部分よりもインフレータ側に前記底壁部を有することを要旨とする。
上記の構成によれば、バッグホルダにおいて上記共通の部材による締結及び固定部分よりもインフレータ側の部分が、ミストトラップ壁の縦壁部及び横壁部として機能する。また、フランジ部において上記共通の部材による締結及び固定部分よりもインフレータ側の部分が、ミストトラップ壁の底壁部として機能する。リテーナは、ミストトラップ壁の形成には関与せず、エアバッグ(ガス入口部)の締結に関与するのみである。そのため、バッグホルダを標準仕様化すれば、低コスト化が期待できる。
また、バッグホルダ及びリテーナ間でのエアバッグの締結と、フランジ部のバッグホルダに対する固定とが共通の部材によって行われることから、上記締結及び固定のために必要な部材が少なくてすむ。
請求項9に記載の発明は、請求項6に記載の発明において、前記バッグホルダは、第1バッグホルダ部と、同第1バッグホルダ部よりも先端側に配置された第2バッグホルダ部とからなり、前記リテーナとともに、前記フランジ部よりも先端側に配置され、前記ガス入口部は、前記第2バッグホルダ部と前記リテーナとの間で締結部材により締結され、前記フランジ部は固定部材により前記第1バッグホルダ部に固定され、前記第1バッグホルダ部は、前記締結部材による締結部分よりもインフレータ側に前記底壁部及び前記縦壁部を有し、前記第2バッグホルダ部は、前記締結部材による締結部分よりもインフレータ側に前記横壁部を有することを要旨とする。
上記の構成によれば、第1バッグホルダ部において締結部材による締結部分よりもインフレータ側の部分が、ミストトラップ壁の底壁部及び縦壁部として機能する。また、第2バッグホルダ部において締結部材による締結部分よりもインフレータ側の部分が、ミストトラップ壁の横壁部として機能する。リテーナは、ミストトラップ壁の形成には関与せず、エアバッグ(ガス入口部)の締結に関与するのみである。そのため、バッグホルダを標準仕様化すれば、エアバッグ装置の低コスト化が期待できる。
請求項10に記載の発明は、請求項6に記載の発明において、前記バッグホルダ及び前記リテーナは、前記フランジ部よりも先端側に配置され、前記ガス入口部は、前記バッグホルダと前記リテーナとの間で締結部材により締結され、前記フランジ部は固定部材により前記バッグホルダに固定され、前記バッグホルダは、前記締結部材による締結部分よりもインフレータ側に、前記底壁部、前記縦壁部及び前記横壁部を有することを要旨とする。
上記の構成によれば、バッグホルダにおいて締結部材による締結部分よりもインフレータ側の部分が、ミストトラップ壁の底壁部、縦壁部及び横壁部として機能する。リテーナは、横壁部の形成には関与せず、エアバッグ(ガス入口部)の締結に関与するのみである。そのため、バッグホルダを標準仕様化すれば、エアバッグ装置の低コスト化が期待できる。
請求項11に記載の発明は、請求項6に記載の発明において、前記バッグホルダ及び前記リテーナは、前記フランジ部よりも先端側に配置され、前記ガス入口部は、前記バッグホルダと前記リテーナとの間で締結部材により締結され、前記フランジ部は固定部材により前記バッグホルダに固定され、前記バッグホルダは、前記締結部材による締結部分よりもインフレータ側に前記底壁部及び前記縦壁部を有し、前記リテーナは、前記締結部材による締結部分よりもインフレータ側に前記横壁部を有することを要旨とする。
上記の構成によれば、バッグホルダにおいて締結部材による締結部分よりもインフレータ側の部分が、ミストトラップ壁の底壁部及び縦壁部として機能する。また、リテーナにおいて締結部材による締結部分よりもインフレータ側の部分が、ミストトラップ壁の横壁部として機能する。
請求項12に記載の発明は、請求項9〜11のいずれか1つに記載の発明において、前記締結部材及び前記固定部材は、共通の部材により構成されていることを要旨とする。
上記の構成によれば、バッグホルダ及びリテーナ間でのエアバッグの締結と、フランジ部のバッグホルダに対する固定とが共通の部材によって行われる。そのため、上記締結及び固定のために必要な部材が少なくてすむ。
本発明のエアバッグ装置によれば、フィルタを用いずに、フィルタを用いた場合に近いミスト捕集捕集効果を発揮するとともに、火炎がミストトラップ壁からエアバッグ内に放出されるのを抑制することができる。
本発明を具体化した第1実施形態を示す図であり、ステアリングホイールに設けられたエアバッグ装置を示す断面図。 エアバッグ装置におけるリテーナの斜視図。 図1のA部を拡大して示す部分断面図。 ミスト付着量及び火炎噴き出しについて評価を行った結果を示す図。 本発明を具体化した第2実施形態において、図3に対応してミストトラップ壁及びその周辺部分を示す部分断面図。 本発明を具体化した第3実施形態において、図3に対応してミストトラップ壁及びその周辺部分を示す部分断面図。 本発明を具体化した第4施形態におけるエアバッグ装置を示す断面図。 本発明を具体化した第5実施形態におけるエアバッグ装置を示す断面図。 本発明を具体化した第6実施形態におけるエアバッグ装置を示す断面図。 本発明を具体化した第7実施形態におけるエアバッグ装置を示す断面図。 第1実施形態におけるリテーナの別の実施形態を示す斜視図。 ミストトラップ壁の別の実施形態を示す部分断面図。
(第1実施形態)
以下、本発明を車両の運転席用エアバッグ装置に適用した第1実施形態について、図1〜図4を参照して説明する。
図1〜図3の少なくとも1つに示すように、ステアリングホイールのパッド部の内部にはエアバッグ装置10が配設されている。エアバッグ装置10は、バッグホルダ11、インフレータ(ガス発生器)15、リテーナ25及びエアバッグ35を備えて構成されている。バッグホルダ11は、ステアリングホイールの芯金(図示略)に支持されている。バッグホルダ11は、エアバッグ装置10の基端側(図1の下側)に位置しており、インフレータ15よりも若干径の大きな円形の挿入孔12を有している。
インフレータ15は、略円筒状の外周面16を有している。インフレータ15の内部には、エアバッグ35を膨張させるためのガスGを発生するガス発生剤(図示略)が収容されている。外周面16には、丸孔からなる複数のガス噴出孔17が周方向に略等角度毎に略等間隔となるように設けられており、ガス発生剤で発生されたガスGがミスト(残渣)及び火炎を伴って、各ガス噴出孔17からその軸線L1に沿う方向(半径方向外方)へ噴出される。
外周面16の全周には、ガス噴出孔17毎の軸線L1に平行にフランジ部18が設けられている。このフランジ部18は、軸線L1に直交する方向には、各ガス噴出孔17よりも基端側となる箇所に位置している。そして、インフレータ15においてフランジ部18よりも先端側の部分が、バッグホルダ11の挿入孔12に挿入されるとともに、ガス入口部36を通じてエアバッグ35に挿入され、同フランジ部18がバッグホルダ11よりも基端側(図1の下側)に配置されている。フランジ部18は、インフレータ15の周りの複数箇所において、同フランジ部18及びバッグホルダ11に挿通されたボルト21と、各ボルト21に螺合されたナット22とによってバッグホルダ11に固定されている。
リテーナ25は、主としてエアバッグ35のガス入口部36をバッグホルダ11との間に挟み込んで締結する際に用いられるものであるが、ここでは、ガス噴出孔17から噴出されたガスG中のミストを捕集するミストトラップ壁も兼ねている。バッグホルダ11等の他の部材は、ミストトラップ壁の形成に関与していない。リテーナ25は、縦壁部26、底壁部27及び横壁部28を備えており、全体として環状をなしている。
縦壁部26は略四角環状をなしており(図2参照)、インフレータ15を離間状態で取り囲んでいる。リテーナ25について、その中心軸線CLを含む縦断面(図1の断面がこれに該当する)においては、縦壁部26は、どの箇所においても各ガス噴出孔17の軸線L1に直交している。
底壁部27は、縦壁部26の基端部26Bと、インフレータ15の外周面16のガス噴出孔17よりも基端側部分との間を閉塞するものである。底壁部27の中央部分には、丸孔からなり、かつインフレータ15よりも若干大きな径を有する挿入孔29が設けられている。この挿入孔29に対し、インフレータ15のフランジ部18よりも先端側部分が挿入されており、底壁部27がバッグホルダ11よりも先端側に配置されている。なお、図3では、エアバッグ35の図示の関係上、底壁部27とフランジ部18との間の隙間が誇張して描かれているが、実際にはこの隙間は僅かである。後述する図5及び図6についても同様である。
横壁部28は、縦壁部26の先端部26Tからインフレータ15に向けて、ガス噴出孔17の軸線L1に平行に延びている。横壁部28の全体は、インフレータ15の頂面15Tよりも先端側に位置している。横壁部28の中央部分には、丸孔からなり、かつインフレータ15よりも大きな径を有するガス放出口31が設けられている。このガス放出口31の壁面は、横壁部28の延出端28Aを構成している。
エアバッグ35は、ミストトラップ壁を経由したガスGにより膨張するものであり、強度が高く、かつ可撓性を有する織布等の布によって袋状に形成されている。エアバッグ35は、自身の基端側において開口されており、この開口の周囲の部分が上記ガス入口部36を構成している。ガス入口部36及びバッグホルダ11は、上記ボルト21及びナット22によって、フランジ部18及びリテーナ25(底壁部27)間で締結されている。このように、本実施形態では、前述したボルト21及びナット22が、フランジ部18をバッグホルダ11に固定するとともに、ガス入口部36をバッグホルダ11及びリテーナ25(底壁部27)間で締結している。
エアバッグ35の多くは、図示はしないが、折り畳まれた状態でリテーナ25の先端側に配置されている。
ここで、図3に示すように、ガス噴出孔17について、エアバッグ35に対するインフレータ15の挿入方向(図3の上方)の寸法を縦寸法Dとする。インフレータ15が略円筒状の外周面16を有する本実施形態では、同外周面16を通る母線上のガス噴出孔17の径が縦寸法Dとなる。上記のように縦寸法Dを定義すると、ミストトラップ壁(リテーナ25)の各部は、次の条件を満たしている。
条件1:各ガス噴出孔17の軸線L1に沿う方向について、インフレータ15の外周面16と横壁部28の延出端28Aとの寸法M1が縦寸法D以上であること。
条件2:軸線L1に沿う方向について、縦壁部26の先端部26Tでの内壁面26Iと延出端28Aとの寸法M2が縦寸法D以上であること。
条件3:縦壁部26について、軸線L1に対する内壁面26I上の交点Cと先端部26T(横壁部28の内壁面28B)との寸法M3が、縦寸法Dの1.5倍以上であること。
条件4:縦壁部26について、軸線L1に対する内壁面26I上の交点Cと基端部26B(底壁部27の内底面27B)との寸法M4が、縦寸法Dの1/2以上であること。すなわち、基端部26B(内底面27B)が、ガス噴出孔17の最も基端側の箇所と同じか、それよりも基端側に位置すること。
条件5:軸線L1に沿う方向について、インフレータ15の外周面16と縦壁部26(内壁面26Iのうち軸線L1と交差する箇所:交点C)との寸法M5(=M1+M2)が縦寸法Dの20倍以下であること。
条件6:軸線L1に直交する方向について、縦壁部26の基端部26B(内底面27B)と先端部26T(内壁面28B)との寸法M6(=M3+M4)が、底壁部27の内底面27Bとインフレータ15の頂面15Tとの間隔Fの2倍以下であること。
上記のようにして、本実施形態のエアバッグ装置10が構成されている。このエアバッグ装置10では、車両に対し前方から衝撃が加わらない通常時には、インフレータ15の各ガス噴出孔17からガスGが噴出されない。ミストトラップ壁を経由してエアバッグ35に供給されるガスGがなく、同エアバッグ35は折り畳まれた状態を維持する。
前突等により車両に対し前方から衝撃が加わると、その衝撃に応じてインフレータ15の各ガス噴出孔17からは、図3において矢印で示すように、ガスGとともにミスト及び火炎が軸線L1に沿う方向へ噴出される。これらは、最初にリテーナ25(ミストトラップ壁)の縦壁部26に当たる。この段階で、ミストの多くが縦壁部26に付着し、ガスGから捕集される。ガスG及び火炎と、縦壁部26に付着しなかったミストとは、軸線L1に直交する方向に流れ方向を変える。
基端側(図3の下側)に流れ方向を変えたミストは底壁部27に当たって付着し、先端側(図3の上側)に流れ方向を変えたミストは横壁部28に当たって付着する。このように、底壁部27及び横壁部28がミストの捕集効果を高めることとなり、ミストはミストトラップ壁からエアバッグ35内に放出されにくくなる。
基端側に流れ方向を変えたガスG、ミスト及び火炎は、底壁部27によって、それ以上基端側へ流れることが規制される。底壁部27と縦壁部26との境界部分には隙間がなく、また、同底壁部27とインフレータ15の外周面16との間には僅かな隙間しかなく、ガスG等が底壁部27よりも基端側へ流れる経路がないからである。また、先端側に流れ方向を変えたガスG、ミスト及び火炎は、横壁部28に当たって、軸線L1に沿う方向に流れ方向を変える。火炎は、上記のように何度も流れ方向を大きく変えられることにより、横壁部28を経由してガス放出口31からエアバッグ35内に放出されることが抑制される。ガスGのみが横壁部28の延出端28Aとインフレータ15との間を通ってエアバッグ35内に放出される。
ここで、軸線L1に沿う方向について、インフレータ15の外周面16と横壁部28の延出端28Aとの寸法M1が縦寸法Dよりも小さい(条件1:不成立)と、ガスGが延出端28Aとインフレータ15との間を通過しにくく、同ガスGがガス放出口31からエアバッグ35に充分放出されない。
また、軸線L1に沿う方向について、縦壁部26の先端部26Tでの内壁面26Iと横壁部28の延出端28Aとの寸法M2が縦寸法Dよりも小さい(条件2:不成立)と、横壁部28が火炎を止める機能を充分発揮できず、同火炎が同横壁部28をすり抜けてエアバッグ35に放出されるおそれがある。
また、縦壁部26について、軸線L1に対する交点Cと先端部26T(内壁面28B)との寸法M3が、縦寸法Dの1.5倍よりも小さい(条件3:不成立)と、縦壁部26でのミストの付着可能な面積が狭く、縦壁部26に付着できないミストが多くなる。この場合、縦壁部26で捕集されなかったミストの多くは横壁部28に付着することとなるが、横壁部28へのミストの堆積が増えることにより、横壁部28の内壁面28Bの平滑度があるレベルを保てなくなると(特に、横壁部28と縦壁部26との境界部分に、傾斜した壁を作るように堆積した場合)、火炎を止める機能が低下するおそれがある。
さらに、縦壁部26について、軸線L1に対する交点Cと基端部26B(内底面27B)との寸法M4が、縦寸法Dの1/2よりも小さい(条件4:不成立)と、同ガス噴出孔17の少なくとも一部が底壁部27によって塞がれたり、仕様によってはリテーナ25(ミストトラップ壁)から露出したりする。その結果、ガスG、ミスト及び火炎の少なくとも一部がリテーナ25(ミストトラップ壁)に入らなくなるおそれがある。場合によっては、ガスG、ミスト及び火炎の少なくとも一部は、ミストトラップ壁よりも基端側へ出てしまうおそれがある。
軸線L1に沿う方向について、インフレータ15の外周面16と縦壁部26との寸法M5が縦寸法Dの20倍よりも大きい(条件5:不成立)と、縦壁部26によるミスト捕集機能や流れ方向変更機能が発揮される前に、ガスG、ミスト及び火炎が拡散してしまうおそれがある。また、リテーナ25(ミストトラップ壁)が軸線L1に沿う方向に過度に大きくなり、エアバッグモジュールのコンパクト性が保てなくなる。
軸線L1に直交する方向について、縦壁部26の基端部26B(内底面27B)と先端部26T(内壁面28B)との寸法M6が、底壁部27の内底面27Bとインフレータ15の頂面15Tとの間隔Fの2倍よりも大きい(条件6:不成立)と、横壁部28が火炎を止める機能を発揮する前に、火炎が拡散してしまうおそれがある。また、リテーナ25(ミストトラップ壁)が軸線L1に直交する方向に過度に大きくなり、エアバッグモジュールのコンパクト性が保てなくなる。
これに対し、条件1〜条件6がいずれも満たされている本実施形態では、上記の問題が全て解消される。
ここで、上記リテーナ25(ミストトラップ壁)によるミスト捕集効果、及び火炎の放出抑制効果を確認するために、図4に示すように、実施例1、比較例1及び比較例2の各々について、次の評価を行った。
<評価対象>
実施例1:第1実施形態に対応するものであり、リテーナ(ミストトラップ壁)が、縦壁部、底壁部及び横壁部からなる。
比較例1:リテーナ(ミストトラップ壁)が、縦壁部及び底壁部のみからなる。
比較例2:比較例1の構成を有するリテーナ(ミストトラップ壁)の縦壁部及び底壁部に接近させた状態でフィルタが配置されている。フィルタは、特許文献2に記載されたものと同様、ステンレス鋼等の金属線を編網することによって形成されている。
なお、実施例1、比較例1及び比較例2のいずれもエアバッグは取り付けられていない。
<評価項目>
(i)ミスト付着量:実施例1、比較例1及び比較例2の各インフレータに着火させた。着火前後でのリテーナ(ミストトラップ壁)の質量の変化量を測定し、その測定結果をミスト付着量とした。そして、比較例1のミスト付着量を基準(100%)とし、これに対し、実施例1及び比較例2の各ミスト付着量が何%になるかを計算した。
(ii)火炎噴き出し:実施例1、比較例1及び比較例2の各々について、インフレータ着火後のミストトラップ壁周辺の状態をビデオ撮影した。そして、ビデオ映像を見て、リテーナ(ミストトラップ壁)から火炎が噴き出していない場合には「○」と判定し、噴き出している場合には「×」と判定した。また、「○」,「×」のどちらとも言い難い場合には「△」と判定した。
なお、図4の下半部では、火炎の向きを矢印で示している。また、白抜きの矢印は、非白抜きの矢印よりも火炎の量が多いことを示している。
図4の上半部は、上記の評価結果を示している。この図4から次のことが判る。
<ミスト付着量について>
実施例1では、ミスト付着量が、比較例2(194%)ほど多くはないものの比較例1(100%)よりも充分多く(136%)なっている。このことから、実施例1では、リテーナ(ミストトラップ壁)がミスト捕集効果を充分発揮していることが判る。
<火炎噴き出しについて>
比較例1では、多くの火炎が縦壁部に沿って先端側へ向けて噴き出した。比較例2では、フィルタと底壁部との間、及びフィルタと縦壁部との間を通って、若干の火炎がリテーナ(ミストトラップ壁)から外(先端側)へ放出された。これに対し、実施例1では、火炎は横壁部によってインフレータ側へ向きを変えられ、リテーナ(ミストトラップ壁)から外(先端側)へ放出されることはなかった。このことから、実施例1では、横壁部が火炎を止める効果を充分発揮していることが判る。
以上詳述した第1実施形態によれば、次の効果が得られる。
(1)横壁部28の延出端28Aを、インフレータ15の外周面16からガス噴出孔17の軸線L1に沿う方向へ縦寸法D以上離れさせ、縦壁部26の先端部26Tを、延出端28Aから軸線L1に沿う方向へ縦寸法D以上離れさせ、縦壁部26について、軸線L1に対する交点Cと先端部26Tとの寸法M3を、縦寸法Dの1.5倍以上に設定している。そのため、フィルタを用いずに、フィルタを用いた場合(特許文献2がこれに該当する)に近いミスト捕集効果を発揮するとともに、火炎がガス放出口31からエアバッグ35内へ放出されるのを抑制することができる。また、フィルタを用いた場合に比べ、重量の軽減及びコストの低減を図ることができる。
(2)軸線L1に沿う方向について、インフレータ15の外周面16と縦壁部26との寸法M5を縦寸法Dの20倍以下に設定している。そのため、ガスG、ミスト及び火炎が拡散してしまう前に、縦壁部26に、ミスト捕集機能や流れ方向変更機能を充分発揮させることができる。また、リテーナ25(ミストトラップ壁)が軸線L1に沿う方向に過度に大きくなるのを抑制し、エアバッグ装置10のステアリングホイールへの搭載性向上を図ることができる。
(3)軸線L1に直交する方向について、縦壁部26の基端部26Bと先端部26Tとの寸法M6(縦壁部26の高さ)を、底壁部27の内底面27Bとインフレータ15の頂面15Tとの間隔Fの2倍以下に設定している。そのため、火炎が縦壁部26に沿って流れる過程で拡散してしまう前に、横壁部28に、火炎を止める機能を充分発揮させることができる。また、リテーナ25(ミストトラップ壁)が軸線L1に直交する方向に過度に大きくなるのを抑制し、エアバッグ装置10のステアリングホイールへの搭載性向上を図ることができる。
(4)バッグホルダ11を、フランジ部18よりも先端側に配置し、ミストトラップ壁の全体をリテーナ25によって構成している。ガス入口部36及びバッグホルダ11を、フランジ部18と底壁部27との間で、ボルト21及びナット22によって締結している。
このため、リテーナ25を、ミストトラップ壁の縦壁部26、底壁部27及び横壁部28として機能させることができる。バッグホルダ11等の他の部材は、ミストトラップ壁の形成に関与しない。ミストトラップ壁は、バッグホルダ11の形状に左右されにくいため、標準仕様化しやすい。
また、バッグホルダ11及びリテーナ25(底壁部27)間でのガス入口部36の締結と、フランジ部18のバッグホルダ11に対する固定とを共通の部材(ボルト21及びナット22)によって行っている。そのため、上記締結及び固定のために必要な部材が少なくてすむ。
(第2実施形態)
次に、本発明を具体化した第2実施形態について、図5を参照して説明する。
第2実施形態では、横壁部28が、縦壁部26の先端部26Tからインフレータ15に向けて、同インフレータ15側ほど底壁部27に近づくように傾斜した状態で延びている。この横壁部28の延出端28Aは、各ガス噴出孔17よりも先端側に位置している。
上記以外の構成は第1実施形態と同様である。そのため、第1実施形態と同様の部材、箇所等については同一の符号を付して説明を省略する。
上記第2実施形態では、横壁部28が傾斜した分、ミストトラップ壁内での横壁部28によるミスト及び火炎の流れに対する抵抗が大きくなる。
また、横壁部28の延出端28Aが、ガス噴出孔17から軸線L1に沿う方向へ噴出された直後のガスG、ミスト及び火炎の経路から外れ、同横壁部28がガスG、ミスト及び火炎の流れの妨げとなりにくい。そのため、ガス噴出孔17から噴出された直後のガスG、ミスト及び火炎が、横壁部28に直接当たってエアバッグ35側へ向きを変えられることがなく、ミストトラップ壁内に確実に入る。
従って、第2実施形態によれば、第1実施形態における上記(1)〜(4)と同様の効果が得られるほか、次の効果が得られる。
(5)横壁部28をインフレータ15側ほど底壁部27に近づくように傾斜させている。そのため、リテーナ25(ミストトラップ壁)によるミストの捕集機能及び火炎の放出抑制機能をさらに高めることができる。
(6)横壁部28の延出端28Aを、ガス噴出孔17よりも先端側に位置させている。そのため、ガス噴出孔17から噴出されたガスG、ミスト及び火炎が、ミストトラップ壁内に一度も入ることなくエアバッグ35内に放出されるのを抑制することができる。
(第3実施形態)
次に、本発明を具体化した第3実施形態について、図6を参照して説明する。
第3実施形態は、横壁部28が、縦壁部26の先端部26Tからインフレータ15に向けて、各ガス噴出孔17の軸線L1に平行に延びる部分(この部分を「本体部41」という)と、その本体部41のインフレータ15側の端部から底壁部27に向かって延びる部分(この部分を「屈曲部42」という)とによって構成されている。この屈曲部42の底壁部27側の端部は、横壁部28の延出端28Aを構成している。この延出端28Aは、ガス噴出孔17よりも先端側に位置している。また、屈曲部42は、軸線L1に直交又は、それに近い状態で同軸線L1に交差している。
上記以外の構成は第1実施形態と同様である。そのため、第1実施形態と同様の部材、箇所等については同一の符号を付して説明を省略する。
上記第3実施形態では、本体部41に屈曲部42が付加した分、ミスト及び火炎の流れに対する抵抗が大きくなる。
従って、第3実施形態によれば、第1実施形態における上記(1)〜(4)、及び第2実施形態における上記(6)と同様の効果が得られるほか、(5)に準じた次の効果が得られる。
(7)横壁部28を、ガス噴出孔17の軸線L1に平行な本体部41と、同軸線L1に直交又は略直交する屈曲部42とによって構成している。そのため、ミストの捕集効果及び火炎の放出抑制機能をさらに高めることができる。
なお、上記リテーナ25(ミストトラップ壁)によるミスト捕集効果、及び火炎の放出抑制効果を確認するために、第3実施形態に対応する実施例2について、図4に示すように、前記第1実施形態と同様の評価(ミスト付着量、火炎噴き出し)を行った。実施例2では、横壁部として、第3実施形態と同様に本体部及び屈曲部を有するものを用いた。
その結果、実施例2では、ミスト付着量が実施例1(136%)よりも多い150%となった。このことから、ミストトラップ壁のミスト捕集効果が屈曲部によってさらに高まっていることが判る。なお、実施例2では、図4の下半部において矢印で示すように、火炎は屈曲部によって、インフレータ側ほど底壁部に近づくように傾斜した方向へ向きを変えられた。火炎は、実施例1よりもさらに確実に止められ、ミストトラップ壁(ガス放出口)から噴き出すことはなかった。
<その他の実施形態について>
上記第1〜第3実施形態のほかの実施形態としては、例えば、下記の第4〜第7実施形態が挙げられる。これらの第4〜第7実施形態では、ミストトラップ壁の各部(縦壁部26、底壁部27及び横壁部28)を構成する部材が、第1〜第3実施形態と異なっている。
すなわち、ミストトラップ壁の各部は、フランジ部18、バッグホルダ及びリテーナの少なくとも1つによって構成されればよい。その一態様として、第1〜第3実施形態では、ミストトラップ壁の全体がリテーナ25のみによって構成されているものについて説明した。第4〜第7実施形態では、第1〜第3実施形態と異なる態様でミストトラップ壁の各部が構成されている。これに伴い、バッグホルダ及びリテーナの形状、位置等が実施形態間で相違している。ただし、ミストトラップ壁の各部を構成する部材が異なるだけで、同ミストトラップ壁の各部の寸法等は前述した条件1〜条件6を全て満たしている。
以下に、第4〜第7の各実施形態について順に説明する。
(第4実施形態)
最初に、本発明を具体化した第4実施形態について、図7を参照して説明する。
第4実施形態では、ミストトラップ壁が、バッグホルダ45の一部及びフランジ部18の一部によって構成されている。
より詳しくは、フランジ部18よりも先端側には、インフレータ15のフランジ部18よりも先端側の部分を離間した状態で覆うバッグホルダ45が配置されている。バッグホルダ45は、縦壁部26、横壁部28及び固定部46を備えている。
縦壁部26は、略環状をなしており、インフレータ15を離間状態で取り囲んでいる。バッグホルダ45について、その中心軸線CLを含む縦断面(図7の断面がこれに該当する)においては、縦壁部26は、どの箇所においても各ガス噴出孔17の軸線L1に直交している。横壁部28は、縦壁部26の先端部26Tからインフレータ15に向けて、ガス噴出孔17毎の軸線L1に平行に延びている。横壁部28の全体は、インフレータ15の頂面15Tよりも先端側に位置している。横壁部28の中央部分には、丸孔からなり、かつインフレータ15よりも大きな径を有するガス放出口31が設けられており、その壁面によって延出端28Aが構成されている。固定部46は、縦壁部26の基端部26Bの周囲に設けられており、フランジ部18の先端側に配置されている。
フランジ部18は、縦壁部26の周りの複数箇所において、同フランジ部18及びバッグホルダ45(固定部46)に挿通されたボルト47と、このボルト47に螺合されたナット48とによってバッグホルダ45(固定部46)に固定されている。
フランジ部18において、固定部46、より正確には、縦壁部26の基端部26Bよりもインフレータ15側の部分は、ミストトラップ壁の底壁部27を構成している。この底壁部27は、縦壁部26の基端部26Bと、インフレータ15の外周面16のガス噴出孔17よりも基端側部分との間を閉塞している。
バッグホルダ45の固定部46よりも先端側には、縦壁部26を取り囲んだ状態で環状のリテーナ49が配置されている。
エアバッグ35のガス入口部36は、バッグホルダ45の固定部46とリテーナ49との間で締結されている。本実施形態では、前述したフランジ部18をバッグホルダ45(固定部46)に固定するボルト47及びナット48が、ガス入口部36の締結に利用されている。
上記以外の構成は第1実施形態と同様である。そのため、第1実施形態と同様の部材、箇所等については同一の符号を付して説明を省略する。
第4実施形態では、バッグホルダ45において、ボルト47及びナット48による締結部分よりもインフレータ15側の部分が、ミストトラップ壁の縦壁部26及び横壁部28として機能する。また、フランジ部18において、ボルト47及びナット48による固定部分よりもインフレータ15側の部分がミストトラップ壁の底壁部27として機能する。
従って、第4実施形態によれば、第1実施形態における上記(1)〜(3)と同様の効果が得られるほか、(4)に準じた次の効果が得られる。
(8)バッグホルダ45及びリテーナ49を、フランジ部18よりも先端側に配置する。フランジ部18を、ボルト47及びナット48によってバッグホルダ45の固定部46に固定する。エアバッグ35のガス入口部36を、バッグホルダ45とリテーナ49との間に配置し、リテーナ49及びガス入口部36を、ボルト47及びナット48によってバッグホルダ45に締結する。バッグホルダ45として、ボルト47及びナット48による締結部分よりもインフレータ15側に縦壁部26及び横壁部28を有するものを用い、フランジ部18として、ボルト47及びナット48による固定部分よりもインフレータ15側に底壁部27を有するものを用いている。リテーナ49は、ミストトラップ壁の形成には関与せず、エアバッグ35の締結に関与するのみである。そのため、バッグホルダ45を標準仕様化することで、エアバッグ装置10の低コスト化を図ることが可能となる。
また、バッグホルダ45(固定部46)及びリテーナ49間でのエアバッグ35(ガス入口部36)の締結と、フランジ部18のバッグホルダ45に対する固定とを共通の部材(ボルト47及びナット48)によって行っていることから、上記締結及び固定のために必要な部材が少なくてすむ。
(第5実施形態)
次に、本発明を具体化した第5実施形態について、図8を参照して説明する。
第5実施形態では、ミストトラップ壁は、バッグホルダ51の一部によって構成されている。
より詳しくは、フランジ部18よりも先端側には、インフレータ15の同フランジ部18よりも先端側の部分を離間した状態で覆うバッグホルダ51が配置されている。バッグホルダ51は、第1バッグホルダ部52及び第2バッグホルダ部57によって構成されている。第1バッグホルダ部52は、縦壁部26、底壁部27及び締結部53を備えている。縦壁部26は環状をなしており、インフレータ15を離間状態で取り囲んでいる。バッグホルダ51について、その中心軸線CLを含む縦断面(図8の断面がこれに該当する)においては、縦壁部26は、どの箇所においても各ガス噴出孔17の軸線L1に直交している。
底壁部27は、縦壁部26の基端部26Bと、インフレータ15の外周面16のガス噴出孔17よりも基端側部分との間を閉塞する。底壁部27の中央部分には、丸孔からなり、かつインフレータ15よりも若干大きな径を有する挿入孔54が設けられている。この挿入孔54に対し、インフレータ15のフランジ部18よりも先端側部分が挿入されており、底壁部27がフランジ部18よりも先端側に配置されている。
フランジ部18は、インフレータ15の周りの複数箇所において、固定部材によって、第1バッグホルダ部52に固定されている。固定部材は、フランジ部18及び第1バッグホルダ部52の底壁部27に挿通されたボルト55と、このボルト55に螺合されたナット56とからなる。
締結部53は、縦壁部26の先端部26Tの周囲に設けられている。第2バッグホルダ部57は、第1バッグホルダ部52の締結部53よりも先端側に配置されている。第2バッグホルダ部57は、縦壁部26の先端部26Tからインフレータ15に向けて、ガス噴出孔17の軸線L1に平行に延びる部分を有しており、この部分が横壁部28を構成している。横壁部28は、インフレータ15の頂面15Tよりも先端側に位置している。横壁部28の中央部分には、丸孔からなり、かつインフレータ15よりも大きな径を有するガス放出口31が設けられており、このガス放出口31の壁面が延出端28Aを構成している。第2バッグホルダ部57よりも先端側には環状のリテーナ59が配置されている。
エアバッグ35のガス入口部36は、第2バッグホルダ部57とリテーナ59との間で、締結部材によって締結されている。この締結部材は、フランジ部18を第1バッグホルダ部52の底壁部27に固定する固定部材(ボルト55及びナット56)とは異なる部材であるボルト61及びナット62によって構成されている。
上記以外の構成は第1実施形態と同様である。そのため、第1実施形態と同様の部材、箇所等については同一の符号を付して説明を省略する。
従って、第5実施形態によれば、第1実施形態における上記(1)〜(3)と同様の効果が得られるほか、(4)に準じた次の効果が得られる。
(9)バッグホルダ51を、第1バッグホルダ部52と、それよりも先端側に配置された第2バッグホルダ部57とによって構成し、リテーナ59とともに、フランジ部18よりも先端側に配置する。エアバッグ35のガス入口部36を、リテーナ59と第2バッグホルダ部57との間で、締結部材(ボルト61及びナット62)によって締結する。フランジ部18を固定部材(ボルト55及びナット56)によって第1バッグホルダ部52の底壁部27に固定する。第1バッグホルダ部52として、締結部材(ボルト61及びナット62)による締結部分よりもインフレータ15側に底壁部27及び縦壁部26を有するものを用い、第2バッグホルダ部57として、上記締結部分よりもインフレータ15側に横壁部28を有するものを用いている。リテーナ59は、ミストトラップ壁の形成には関与せず、エアバッグ35(ガス入口部36)の締結に関与するのみである。そのため、バッグホルダ51を標準仕様化することで、エアバッグ装置10の低コスト化を図ることが可能となる。
(第6実施形態)
次に、本発明を具体化した第6実施形態について、図9を参照して説明する。
第6実施形態は、エアバッグ35のガス入口部36を第2バッグホルダ部57とリテーナ59との間に締結する締結部材(ボルト61及びナット62)が、フランジ部18をバッグホルダ51に固定する固定部材も兼ねている点で、上記第5実施形態と異なっている。
より詳しくは、各ボルト61の軸部65が第5実施形態よりも基端側へ延びてフランジ部18に挿通されている。第1バッグホルダ部52の締結部53とフランジ部18との間では、円管状をなすカラー66が軸部65に被せられている。カラー66は、締結部53及びフランジ部18間の間隔を一定に保持するために用いられている。軸部65において、フランジ部18よりも基端側へ突出する部分にはナット62が螺合されている。フランジ部18を第1バッグホルダ部52の底壁部27に固定するための上述したボルト55及びナット56は省略されている。
上記以外の構成は第5実施形態と同様である。そのため、第5実施形態と同様の部材、箇所等については同一の符号を付して説明を省略する。
上記第6実施形態では、リテーナ59及び第2バッグホルダ部57間でのエアバッグ35(ガス入口部36)の締結と、フランジ部18のバッグホルダ51に対する固定とが共通の部材であるボルト61及びナット62によって行われる。
従って、第6実施形態によれば、第1実施形態における上記(1)〜(3)、及び第5実施形態における(9)と同様の効果が得られるほか、次の効果が得られる。
(10)リテーナ59及び第2バッグホルダ部57間にエアバッグ35(ガス入口部36)を締結するための締結部材(ボルト61及びナット62)を、フランジ部18をバッグホルダ51に固定するための固定部材としても利用している。そのため、上記締結及び固定のために必要な部材が少なくてすむ。
(第7実施形態)
次に、本発明を具体化した第7実施形態について、図10を参照して説明する。
第7実施形態では、第6実施形態における第1バッグホルダ部52のみによってバッグホルダ51が構成されている。このバッグホルダ51には、第6実施形態における第2バッグホルダ部57に相当する部分がない。その代わりに、リテーナ59に横壁部28が形成されている。より詳しくは、リテーナ59において、ボルト61及びナット62による締結部53との締結部分よりもインフレータ15側には、第2バッグホルダ部57に代えて、各ガス噴出孔17の軸線L1に平行に延びる部分が設けられており、この部分が横壁部28を構成している。
上記以外の構成は第6実施形態と同様である。そのため、第6実施形態と同様の部材、箇所等については同一の符号を付して説明を省略する。
第7実施形態では、バッグホルダ51において締結部材(ボルト61及びナット62)による締結部分よりもインフレータ15側の部分が、ミストトラップ壁の底壁部27及び縦壁部26として機能する。また、リテーナ59において締結部材(ボルト61及びナット62)による締結部分よりもインフレータ15側の部分が、ミストトラップ壁の横壁部28として機能する。
従って、第7実施形態によれば、第1実施形態における上記(1)〜(3)、及び第6実施形態における(10)と同様の効果が得られる。
なお、本発明は次に示す別の実施形態に具体化することができる。
・縦壁部26は、ガス噴出孔17の軸線L1に直交するものに限らず、直交に近い状態で交差するものであってもよい。
・第1実施形態におけるリテーナ25を、縦壁部26が図2に示す略四角環状をなすものから、図11に示すように略円環状をなすものに変更してもよい。この場合には、ガス噴出孔17の軸線L1に沿う方向について、インフレータ15の外周面16と縦壁部26との寸法M5が、インフレータ15及び縦壁部26の周方向に一様となる。
・第7実施形態(図10参照)を図12に示すように変更してもよい。この実施形態では、フランジ部18のバッグホルダ51(底壁部27)に対する固定が、同バッグホルダ51(締結部53)及びリテーナ59間でのエアバッグ35(ガス入口部36)の締結に用いられる締結部材(ボルト61及びナット62)とは異なる固定部材(ボルト55及びナット56)によって行われている。
・第4〜第7実施形態、及び上記図12の実施形態についても、横壁部28を第2実施形態のように、インフレータ15側ほど底壁部27に近づくように傾斜させてもよい。また、横壁部28を第3実施形態のように、本体部41及び屈曲部42によって構成してもよい。
・各実施形態において、ミストトラップ壁の底壁部27は、ガス噴出孔17の軸線L1に対し、必ずしも平行でなくてもよく、同軸線L1に対し多少傾いてもよい。
・ガス噴出孔17は、インフレータ15の外周面16において、円形とは異なる形状(異形形状)で開口するものであってもよい。
・インフレータ15は、円筒状とは異なる形状、例えば多角形の筒状を外形形状とするものであってもよい。
・各実施形態では、ミストトラップ壁が上述した条件1〜条件4を満たすことが必須であるが、条件5及び条件6については、必ずしも満たしていなくてもよい。
・本発明は、ステアリングホイールに組み込まれて運転者を保護する運転席用エアバッグ装置のほかにも、インストルメントパネルに組み込まれて助手席の乗員を保護する助手席用エアバッグ装置にも適用可能である。
10…エアバッグ装置、11,45,51…バッグホルダ、15…インフレータ、15T…頂面、16…外周面、17…ガス噴出孔、18…フランジ部、21,47…ボルト(共通の部材)、22,48…ナット(共通の部材)、25,49,59…リテーナ、26…縦壁部、26B…基端部、26T…先端部、27…底壁部、27B…内底面、28…横壁部、28A…延出端、35…エアバッグ、36…ガス入口部、52…第1バッグホルダ部、55…ボルト(固定部材)、56…ナット(固定部材)、57…第2バッグホルダ部、61…ボルト(締結部材)、62…ナット(締結部材)、C…交点、D…縦寸法、F…間隔、G…ガス、L1…軸線、M1,M2,M3,M4,M5,M6…寸法。

Claims (12)

  1. 複数のガス噴出孔を自身の外周面に有するインフレータと、前記ガス噴出孔から噴出されたガス中のミストを捕集する環状のミストトラップ壁と、前記ミストトラップ壁を経由した前記ガスにより、基端側から先端側へ向けて膨張するエアバッグとを備えるエアバッグ装置であって、
    前記ミストトラップ壁は、前記インフレータを離間状態で取り囲む縦壁部と、前記縦壁部の基端部、及び前記外周面の前記ガス噴出孔よりも基端側部分間を閉塞する底壁部と、前記縦壁部の先端部から前記インフレータに向けて、前記ガス噴出孔の軸線に平行に延びる、又はインフレータ側ほど前記底壁部に近づくように傾斜した状態で延びる横壁部とを備え、
    前記ガス噴出孔について、前記エアバッグに対する前記インフレータの挿入方向の寸法を縦寸法とした場合、前記横壁部の延出端は、前記外周面から前記軸線に沿う方向へ前記縦寸法以上離れ、前記縦壁部の前記先端部は、前記延出端から前記軸線に沿う方向へ前記縦寸法以上離れ、前記縦壁部について、前記軸線に対する交点と前記先端部との寸法が、前記縦寸法の1.5倍以上であることを特徴とするエアバッグ装置。
  2. 前記ガス噴出孔の前記軸線に沿う方向について、前記インフレータの前記外周面と前記縦壁部との寸法が前記縦寸法の20倍以下である請求項1に記載のエアバッグ装置。
  3. 前記ガス噴出孔の前記軸線に直交する方向について、前記縦壁部の前記基端部と前記先端部との寸法が、前記底壁部の内底面と前記インフレータの頂面との間隔の2倍以下である請求項1又は2に記載のエアバッグ装置。
  4. インフレータ側ほど前記底壁部に近づくように傾斜した状態で延びる前記横壁部の前記延出端は、前記ガス噴出孔よりも先端側に位置する請求項1〜3のいずれか1つに記載のエアバッグ装置。
  5. 前記縦壁部は、前記ガス噴出孔の前記軸線に直交する請求項1〜4のいずれか1つに記載のエアバッグ装置。
  6. 前記インフレータは、前記外周面から突出するフランジ部を前記底壁部よりも基端側に有していて、同フランジ部においてバッグホルダに固定されるものであり、
    前記エアバッグのガス入口部は、前記バッグホルダとリテーナとの間で締結される請求項1〜5のいずれか1つに記載のエアバッグ装置。
  7. 前記バッグホルダは、前記フランジ部よりも先端側に配置され、
    前記ミストトラップ壁の各部は前記リテーナにより構成され、
    前記ガス入口部及び前記バッグホルダは、前記フランジ部と前記底壁部との間に配置され、
    前記ガス入口部の前記バッグホルダ及び前記リテーナ間での締結と、前記フランジ部の前記バッグホルダに対する固定とが、共通の部材により行われる請求項6に記載のエアバッグ装置。
  8. 前記バッグホルダ及び前記リテーナは、前記フランジ部よりも先端側に配置され、
    前記ガス入口部の前記バッグホルダ及び前記リテーナ間での締結と、前記フランジ部の前記バッグホルダに対する固定とが、共通の部材により行われ、
    前記バッグホルダは、前記共通の部材による締結及び固定部分よりもインフレータ側に前記縦壁部及び前記横壁部を有し、
    前記フランジ部は、前記共通の部材による締結及び固定部分よりもインフレータ側に前記底壁部を有する請求項6に記載のエアバッグ装置。
  9. 前記バッグホルダは、第1バッグホルダ部と、同第1バッグホルダ部よりも先端側に配置された第2バッグホルダ部とからなり、前記リテーナとともに、前記フランジ部よりも先端側に配置され、
    前記ガス入口部は、前記第2バッグホルダ部と前記リテーナとの間で締結部材により締結され、
    前記フランジ部は固定部材により前記第1バッグホルダ部に固定され、
    前記第1バッグホルダ部は、前記締結部材による締結部分よりもインフレータ側に前記底壁部及び前記縦壁部を有し、
    前記第2バッグホルダ部は、前記締結部材による締結部分よりもインフレータ側に前記横壁部を有する請求項6に記載のエアバッグ装置。
  10. 前記バッグホルダ及び前記リテーナは、前記フランジ部よりも先端側に配置され、
    前記ガス入口部は、前記バッグホルダと前記リテーナとの間で締結部材により締結され、
    前記フランジ部は固定部材により前記バッグホルダに固定され、
    前記バッグホルダは、前記締結部材による締結部分よりもインフレータ側に、前記底壁部、前記縦壁部及び前記横壁部を有する請求項6に記載のエアバッグ装置。
  11. 前記バッグホルダ及び前記リテーナは、前記フランジ部よりも先端側に配置され、
    前記ガス入口部は、前記バッグホルダと前記リテーナとの間で締結部材により締結され、
    前記フランジ部は固定部材により前記バッグホルダに固定され、
    前記バッグホルダは、前記締結部材による締結部分よりもインフレータ側に前記底壁部及び前記縦壁部を有し、
    前記リテーナは、前記締結部材による締結部分よりもインフレータ側に前記横壁部を有する請求項6に記載のエアバッグ装置。
  12. 前記締結部材及び前記固定部材は、共通の部材により構成されている請求項9〜11のいずれか1つに記載のエアバッグ装置。
JP2009292883A 2009-12-24 2009-12-24 エアバッグ装置 Active JP5240182B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009292883A JP5240182B2 (ja) 2009-12-24 2009-12-24 エアバッグ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009292883A JP5240182B2 (ja) 2009-12-24 2009-12-24 エアバッグ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011131729A true JP2011131729A (ja) 2011-07-07
JP5240182B2 JP5240182B2 (ja) 2013-07-17

Family

ID=44344947

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009292883A Active JP5240182B2 (ja) 2009-12-24 2009-12-24 エアバッグ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5240182B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014087777A1 (ja) * 2012-12-04 2014-06-12 オートリブ ディベロップメント エービー エアバッグ装置
WO2015015867A1 (ja) * 2013-07-31 2015-02-05 タカタ株式会社 インフレータの取付構造及びエアバッグ装置

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3049075U (ja) * 1996-11-25 1998-05-29 オートリブ エーエスピー,インコーポレイティド そらせ板付きエアバッグマウント
JP2000052914A (ja) * 1998-08-18 2000-02-22 Honda Motor Co Ltd エアバッグ装置
JP2002524352A (ja) * 1998-09-16 2002-08-06 タカタ・ペトリ アーゲー エアーバッグモジュールを有するステアリングホイール

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3049075U (ja) * 1996-11-25 1998-05-29 オートリブ エーエスピー,インコーポレイティド そらせ板付きエアバッグマウント
JP2000052914A (ja) * 1998-08-18 2000-02-22 Honda Motor Co Ltd エアバッグ装置
JP2002524352A (ja) * 1998-09-16 2002-08-06 タカタ・ペトリ アーゲー エアーバッグモジュールを有するステアリングホイール

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014087777A1 (ja) * 2012-12-04 2014-06-12 オートリブ ディベロップメント エービー エアバッグ装置
WO2015015867A1 (ja) * 2013-07-31 2015-02-05 タカタ株式会社 インフレータの取付構造及びエアバッグ装置
JP2015030328A (ja) * 2013-07-31 2015-02-16 タカタ株式会社 インフレータの取付構造及びエアバッグ装置
CN105431335A (zh) * 2013-07-31 2016-03-23 高田株式会社 充气机的安装结构及气囊装置
US9469266B2 (en) 2013-07-31 2016-10-18 Takata Corporation Inflator attachment structure and airbag apparatus

Also Published As

Publication number Publication date
JP5240182B2 (ja) 2013-07-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7874575B2 (en) Airbag apparatus
US7380822B2 (en) Airbag and airbag apparatus
JP5139284B2 (ja) インフレータ
EP1258401B1 (en) Airbag gas generator
EP2082926B1 (en) Pretensioner and seat belt apparatus
US8226117B2 (en) Gas flow distributor for an airbag module
JP5240182B2 (ja) エアバッグ装置
JP5273016B2 (ja) エアバッグ装置のガス分配構造
JP2003525810A (ja) エアバッグモジュール
US9868005B2 (en) Sprinkler skipping shield with improved airflow
US20080106128A1 (en) Airbag for side collision, airbag device for side collision, and vehicle seat
US8091921B2 (en) Gas generator and airbag module
JP6494105B2 (ja) インフレータ及びエアバッグ装置
US8622422B1 (en) Airbag assembly with heat shield
US10239482B2 (en) Method for folding an airbag, and airbag module
CN102574498A (zh) 安全气囊
CN110582433A (zh) 气体发生器过滤器
KR20140054091A (ko) 에어백 모듈용 추력 중립의 인플레이터
US20080012277A1 (en) Air bag module with a filter screen
US6390499B1 (en) Gas bag arrangement with a gas guide housing comprising partial discharge areas
JP2009062025A (ja) エアバッグ装置
WO2012091712A1 (en) Sprinkler nozzle for fire suppression systems
WO2014148094A1 (ja) エアバッグ用インフレータ
US9855913B2 (en) Airbag apparatus
JP2012061960A (ja) インフレータ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120125

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121211

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121213

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130208

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130305

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130318

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160412

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5240182

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150