JP2011131700A - トーションビーム式サスペンション装置 - Google Patents

トーションビーム式サスペンション装置 Download PDF

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Abstract

【課題】トーションビームが捻り変形および曲げ変形したときに溶接部分に生じる亀裂を的確に防止でき、かつ、溶接部分全体の長さを短くすることができるトーションビーム式サスペンション装置を提供すること
【解決手段】トーションビーム式サスペンション装置は、左右一対のトレーリングアーム10,20と、トーションビーム30とを備える。トーションビーム30は、左端部30bと右端部30aの間に軸方向に延びる開口部30cを有する。トーションビーム30の各端部30a,30bと各トレーリングアーム10,20との溶接部分40は、トーションビーム30の各端部30a,30bの軸直方向断面において開口部30cの近傍に一対で配置され、トーションビーム30の各端部30a,30bと各トレーリングアーム10,20との接合部にて外側に露出する状態で、トーションビーム30の軸方向に沿って延びている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、トーションビーム式サスペンション装置に関し、特に、車両の前後方向に延びていて前端部にて車体に揺動可能に支持され後端部にて車輪を回転可能に支持する左右一対のトレーリングアームと、車両の左右方向である軸方向に延びていて両端部にて各トレーリングアームに溶接により接合されるトーションビームとを備えたトーションビーム式サスペンション装置に関する。
トーションビーム式サスペンション装置におけるトーションビームは、各トレーリングアームに支持される左右の各車輪が車体に対して逆方向(逆位相)にストロークする場合に、軸中心周りに捻り変形する。また、トーションビームは、上記した各車輪の一方が車体に対して一方向にストロークした場合に、曲げ変形する。そして、トーションビームは、一般に捻り剛性を低下させるために(捻り易くするために)、左端部と右端部の間に軸方向に延びる開口部(軸直方向断面を開断面とするもの)を有している。
上述したようなトーションビーム式サスペンション装置は、例えば、下記特許文献1に記載されている。下記特許文献1に記載されているトーションビーム式サスペンション装置においては、トーションビームが、平面視したときに、車両の左右方向略中央から各トレーリングアーム側にかけて幅が少なくとも車両後方に向かって滑らかに広くなっている。そして、トーションビームの各端(各端部の端)と各トレーリングアームとが、トーションビームの各端の外周に沿って周方向にそれぞれ溶接(全周溶接)されている。このため、下記特許文献1に記載されたトーションビーム式サスペンション装置では、溶接部分の周方向長さが長くなり、トーションビームの各端と各トレーリングアームとの接合強度が十分に確保されて、トーションビームが捻り変形または曲げ変形するときに溶接部分に生じる亀裂を防止することが可能である。
特開2000−158928号公報
ところで、上記特許文献1に記載されているトーションビーム式サスペンション装置では、開口部がトーションビームの各端(各端部の端)にまで軸方向に延びていない(トーションビームの各端の軸直方向断面が閉断面形状である)トーションビームを用いていて、トーションビームの各端が全周溶接されることにより上記した接合強度が十分に確保されている。しかし、開口部がトーションビームの各端にまで軸方向に延びていないトーションビームでは、開口部がトーションビームの各端にまで軸方向に延びている(トーションビームの各端の軸直方向断面が開断面形状である)トーションビームに比して、重量が大きくなる。そして、上記特許文献1に記載されているトーションビーム式サスペンション装置において、仮に開口部がトーションビームの各端にまで軸方向に延びているトーションビームを用いた場合には、上記した全周溶接ができなくて、上記した接合強度が不足するおそれがある。
また、上記特許文献1に記載されているトーションビーム式サスペンション装置では、トーションビームの各端部の径が大きくなっているため、全周溶接される溶接部分全体の長さが長くなり、溶接時間の短縮(溶接棒の消費量の軽減)を図ることができない。また、トーションビームの各端部の径が大きくなっているため、トーションビームの重量が大きくなる。
したがって、本発明の課題は、軽量化を図ることができるトーションビームを用いつつ、トーションビームが捻り変形または曲げ変形したときに溶接部分に生じる亀裂を的確に防止することができるとともに、溶接部分全体の長さを短くすることができるトーションビーム式サスペンション装置を提供することにある。
そこで、発明者等は、上記した課題に対処すべく、開口部がトーションビームの各端にまで軸方向に延びているトーションビームを用いて、このトーションビームが捻り変形または曲げ変形するときに(トーションビームに捻りモーメントまたは曲げモーメントが作用するときに)、トーションビームにおける各端の各部位に作用する荷重(反力)について解析した。そして、発明者等は、トーションビームの各端(各端部)と各トレーリングアームとの溶接の改善を図ることにした。
その結果、発明者等は、上記したトーションビームが捻り変形または曲げ変形するときに、トーションビームの各端に作用する軸方向の荷重が、トーションビームの各端に作用する周方向の荷重に比して極めて大きく、この軸方向の荷重が、トーションビームの各端の軸直方向断面において開口部近傍にて極めて大きいことを見出した。このため、発明者等は、上記した解析結果に基づき、トーションビームの各端部の軸直方向断面において、開口部または開口部近傍にてトーションビームの軸方向に延びる溶接部分を配置すれば、上記した課題に対処することができることを知得した。
本発明は、上記した実情に鑑みてなされたものであり、車両の前後方向に延びていて前端部にて車体に揺動可能に支持され後端部にて車輪を回転可能に支持する左右一対のトレーリングアームと、車両の左右方向である軸方向に延びていて両端部にて前記各トレーリングアームに溶接により接合されるトーションビームとを備え、前記トーションビームは、左端部と右端部の間に軸方向に延びる開口部を有するトーションビーム式サスペンション装置において、前記トーションビームの各端部と前記各トレーリングアームとの溶接部分は、前記トーションビームの各端部の軸直方向断面において前記開口部または前記開口部の近傍に一対で配置されていて、前記トーションビームの各端部と前記トレーリングアームとの接合部にて外側に露出する状態で、前記トーションビームの軸方向に沿って延びていることに特徴がある。
本発明におけるトーションビーム式サスペンション装置においては、各トレーリングアームに支持される左右の各車輪がそれぞれ車体に対して逆方向(逆位相)にストロークする場合に、トーションビームが軸中心周りに捻り変形する。また、上記した各車輪の一方が車体に対して一方向にストロークした場合に、トーションビームが曲げ変形する。
ところで、トーションビームの各端部と各トレーリングアームとの溶接部分は、トーションビームの各端部の軸直方向断面において開口部または開口部の近傍に一対で配置されていて、トーションビームの軸方向に沿って延びている。このため、この溶接部分は、軸方向長さが長くて、トーションビームが捻り変形または曲げ変形するときにトーションビームに作用する軸方向の荷重(トーションビームの各端部の軸直方向断面において開口部の近傍で極めて大きな値になっている軸方向の荷重)を的確に受承する。したがって、トーションビームが捻り変形または曲げ変形するときに溶接部分に亀裂が生じることを的確に防止することが可能である。
また、本発明におけるトーションビーム式サスペンション装置においては、溶接部分が、トーションビームの各端部と各トレーリングアームとの接合部にて外側に露出する状態で、トーションビームの軸方向に沿って延びている。このため、トーションビームの各端が外周に沿って周方向に溶接される場合(例えば、上記特許文献1の場合であって、溶接部分がトーションビームの周方向に沿って延びている場合)に比して、溶接の作業を容易にすることができるとともに、溶接部分全体の長さを短くすることができて、溶接時間の短縮(溶接棒の消費量の減少)を図ることが可能である。
また、本発明におけるトーションビーム式サスペンション装置においては、トーションビームの各端が外周に沿って周方向に溶接されないため、トーションビームの各端の軸直方向断面が閉断面形状であるトーションビームを用いる必要がない。このため、トーションビームの各端の軸直方向断面が開断面形状である(開口部がトーションビームの各端にまで軸方向に延びている)トーションビームを用いることが可能である。したがって、上記したトーションビームを用いることにより、トーションビームの軽量化を図ることが可能である。
また、本発明の実施に際して、前記トーションビームの各端部と前記各トレーリングアームは、前記トーションビームの軸方向にそれぞれ嵌合されていて、この嵌合部位にて外側の部材には、前記トーションビームの軸方向に沿って延びる長溝が設けられていて、この長溝にて前記トーションビームの各端部と前記各トレーリングアームがそれぞれ溶接されていることも可能である。この場合には、前記溶接は、隅肉溶接であることも可能であり、または、スロット溶接であることも可能である。
これらの場合には、トーションビームの各端部と各トレーリングアームは、トーションビームの各端部と各トレーリングアームとがトーションビームの軸方向に嵌合された状態で、長溝にてそれぞれ溶接される。このため、上記した嵌合された状態により、トーションビームの各端部と各トレーリングアームを溶接するための位置決め固定ができ、溶接の作業を更に容易にすることが可能である。
また、本発明の実施に際して、前記各トレーリングアームは、車両後端にて前記トーションビームの各端部に隅肉溶接によりそれぞれ接合される第1アーム部材と、車両前端にて前記トーションビームの各端部に隅肉溶接によりにそれぞれ接合される第2アーム部材とで構成されていることも可能である。この場合には、トーションビームの各端部または各トレーリングアーム(第1アーム部材および第2アーム部材)に長溝を設けることなく、トーションビームの各端部と各トレーリングアームを接合することが可能である。また、この場合には、第1アーム部材と第2アーム部材を別々の断面形状または肉厚に設定することができて、トレーリングアームが単一の部材で構成されている場合に比して、トレーリングアームの軽量化および剛性の適正化を図ることが可能である。
本発明におけるトーションビーム式サスペンション装置の第1実施形態を示した全体構成図である。 図1に示した右側のトレーリングアームとトーションビームの右端部との接合状態を下側から見たときの斜視図である。 図1に示した右側のトレーリングアームとトーションビームの右端部との接合状態を上側から見たときの斜視図である。 図2の4−4線に沿った拡大縦断断面図である。 図2に示した右側のトレーリングアームとトーションビームの右端部の分解斜視図である。 有限要素法の解析対象であるトーションビームを示した斜視図である。 図6のトーションビームの手前側端面にz軸周りのモーメントを作用させた場合に、トーションビームの奥側端面に作用する反力を示した図である。 図6のトーションビームの手前側端面にy軸周りのモーメントを作用させた場合に、トーションビームの奥側端面に作用する反力を示した図である。 図6のトーションビームの手前側端面にx軸周りのモーメントを作用させた場合に、トーションビームの奥側端面に作用する反力を示した図である。 図7のz軸方向の反力と、図8のz軸方向の反力と、図9のz軸方向の反力の関係を示した図である。 第1実施形態の第1変形実施形態を示した図2相当の部分拡大斜視図である。 第1実施形態の第2変形実施形態を示した図2相当の部分拡大斜視図である。 第1実施形態の第3変形実施形態を示した図2相当の部分拡大斜視図である。 本発明における第2実施形態を示した図4相当の縦断断面図である。 本発明における第3実施形態を示した図4相当の縦断断面図である。 本発明における第4実施形態を示した図2相当の斜視図である。 本発明における第5実施形態を示した図2相当の斜視図である。 本発明における第6実施形態を示した図2相当の斜視図である。 本発明における第7実施形態を示した図2相当の斜視図である。 本発明における第8実施形態において、右側のトレーリングアームの第1アーム部材および第2アーム部材とトーションビームの右端部との接合状態を示した斜視図である。
以下に、本発明の各実施形態を図面に基づいて説明する。図1〜図10は、本発明によるトーションビーム式サスペンション装置の第1実施形態を示している。このトーションビーム式サスペンション装置は、図1に示したように、車両の前後方向に延びている左右一対のトレーリングアーム10,20と、車両の左右方向である軸方向に延びているトーションビーム30とを備えている。
右側のトレーリングアーム10は、図1に示したように、略T字状に形成されていて、車両の前後方向の中間部に車両内側に向けて突出する突出部10aを有している。また、右側のトレーリングアーム10は、車両前方端部(前端部)10bにてブッシュ(図示省略)等を介して車体(図示省略)に固定された右側ブラケットRBRに揺動可能に支持されている。また、右側のトレーリングアーム10は、車両後方端部(後端部)10cにてスピンドル(図示省略)等を介して右側の後輪RWRを回転可能に支持するとともに、ブッシュ11等を介して右側のショックアブソーバ(図示省略)を支持している。
突出部10aは、円筒状に形成されていて、図2、図4および図5に示したように、下側(車両の下方側)に一対の長溝10a1,10a2を有し、図3および図4に示したように、上側(車両の上方側)に一対の長溝10a3,10a4を有している。また、突出部10aは、トーションビーム30の右端部30aを挿入可能な挿入孔10a5を有している。各長溝10a1,10a2,10a3,10a4は、トーションビーム30の軸方向(以下、軸方向と省略する)に沿って直線状に延びるととともに、軸方向と平行に(軸中心O1と交差しないように)延びている。
左側のトレーリングアーム20は、図1に示したように、略T字状に形成されていて、車両の前後方向の中間部に車両内側に向けて突出する突出部20aを有している。左側のトレーリングアーム20は、車両前方端部(前端部)20bにてブッシュ21等を介して車体BDに固定された左側ブラケットLBRに揺動可能に支持されている。また、左側のトレーリングアーム20は、車両後方端部(後端部)20cにてスピンドル(図示省略)等を介して左側の後輪LWRを回転可能に支持するとともに、ブッシュ(図示省略)等を介して左側のショックアブソーバ(図示省略)を支持している。突出部20aの構成と突出部10aの構成は実質的に同一であるため、突出部20aの構成の説明を省略する。
トーションビーム30は、薄肉の略円筒形状であって、軸中心O1周りに捻り変形可能である。なお、トーションビーム30の軸直方向断面は、トーションビーム30の左端から右端まで同一形状でなくてもよい。トーションビーム30の右端部30aの構成とトーションビーム30の左端部30bの構成は実質的に同一であるため、トーションビーム30の右端部30aの構成についてのみ説明する。
トーションビーム30の右端部30aは、図2〜図4に示したように、右側のトレーリングアーム10の突出部10aの挿入孔10a5に嵌合されている。この嵌合部位にて、外側の部材が右側のトレーリングアーム10であり、内側の部材がトーションビーム30である。トーションビーム30の右端部30aの軸直方向断面は、図4に示したように、下側が開口している略円形(C字状)である。
このトーションビーム30は、下側に左端から右端まで軸方向に延びる開口部30c(軸直方向断面を開断面形状とするもの)を有している。この開口部30cは、平面視および側面視したときに、軸方向と平行に直線状に延びている(図2参照)。そして、図4に示したように、トーションビーム30の右端部30aの軸直方向断面において、開口部30cの近傍に、上述した一対の長溝10a1,10a2が設けられている。また、上述した一対の長溝10a3,10a4は、トーションビーム30の右端部30aの軸直方向断面において、一対の長溝10a1,10a2と略上下対に設けられている。
ところで、右側のトレーリングアーム10の突出部10aとトーションビーム30の右端部30a、および、左側のトレーリングアーム20の突出部20aとトーションビーム30の左端部30bは、軸方向に沿って延びる溶接部分40のみにより、接合されている。なお、右側のトレーリングアーム10の突出部10aとトーションビーム30の右端部30aの接合と、左側のトレーリングアーム20の突出部20aとトーションビーム30の左端部30bの接合は、実質的に同一であるため、右側のトレーリングアーム10の突出部10aとトーションビーム30の右端部30aの接合についてのみ説明する。
溶接部分40は、図4に示したように、各長溝10a1,10a2,10a3,10a4に2個ずつ配置されていて、合計8個の隅肉溶接部分である。なお、隅肉溶接は、略直交する二つの面を溶接することにより断面が三角形の溶接ビードを有する溶接である。このため、溶接部分40は、長溝10a1,10a2,10a3,10a4の側面とトーションビーム30の右端部30aの外周面を接合している。
そして、長溝10a1,10a2に配置された溶接部分40は、トーションビーム30の右端部30aの軸直方向断面において、開口部30cの近傍に一対で配置されている。また、長溝10a3,10a4に配置された溶接部分40は、トーションビーム30の右端部30aの軸直方向断面において、長溝10a1,10a2に配置された溶接部分40と略上下対の位置(軸中心O1に対して略対称の位置)に配置されている。これら溶接部分40は、図2および図3に示したように、軸方向に沿って直線状に延びるとともに、軸方向と平行に(軸中心O1と交差しないように)延びている。また、これら溶接部分40は、トーションビーム30の右端部30aと右側のトレーリングアーム10との接合部にて外側に露出している。
ここで、上記のように構成した第1実施形態の作用効果を説明する前に、図6に示したトーションビームTBに捻りモーメントまたは曲げモーメントが作用した場合に、トーションビームTBにおける一端の各部位に作用する反力Fを、有限要素法に基づく解析結果に基づいて説明する。
まず、トーションビームTBは、図6に示したように、軸方向(図6に示した軸中心P1と同一方向)に延びる略円筒状に形成されていて、下側に開口部OPを有している。このトーションビームTBの図6の手前側端面および図6の奥側端面において、軸中心P1と直交し左右方向に延びる軸がx軸であり、軸中心P1と直交し上下方向に延びる軸がy軸であり、軸中心P1がz軸である。そして、トーションビームTBの軸方向長さLが1000mmに設定され、トーションビームTBの肉厚tが3.2mmに設定される。また、トーションビームTBの半径Rが30mmに設定され、開口部OPの周方向一端から周方向他端までの角度βが260度に設定される。このトーションビームTBの図6の奥側端面は、完全に拘束(固定)されている。
上述したように構成したトーションビームTBの手前側端面にz軸周りのモーメントMz(捻りモーメント)を作用させた場合に、トーションビームTBの奥側端面に作用する反力Fが、図7に示されている。また、トーションビームTBの手前側端面にy軸周りのモーメントMy(曲げモーメント)を作用させた場合に、トーションビームTBの奥側端面に作用する反力Fが、図8に示されている。また、トーションビームTBの手前側端面にx軸周りのモーメントMx(曲げモーメント)を作用させた場合に、トーションビームTBの奥側端面に作用する反力Fが、図9に示されている。
図7、図8、図9では、横軸の値が角度θである。この角度θは、トーションビームTBの奥側端面の位置を表す。例えば、角度θが0度のとき、トーションビームTBの奥側端面の上端の位置を表し、角度θが90度のとき、トーションビームTBの奥側端面の右端の位置を表し、角度θが−90度のとき、トーションビームTBの奥側端面の左端の位置を表す。また、図7、図8、図9では、縦軸の値が無次元化された反力Fである。この反力Fは、トーションビームTBの奥側端面に作用する反力が、トーションビームTBの奥側端面に作用する反力のうち最大の反力の大きさで除算された値である。そして、図7、図8、図9では、z軸方向の反力Fzが実線で示され、y軸方向の反力Fyが破線で示され、x軸方向の反力Fxが一点鎖線で示されている。
図7から明らかなように、z軸方向の反力Fzは、角度θに拘らずy軸方向の反力Fyおよびx軸方向の反力Fx(言い換えると、周方向に作用する反力)に比して、極めて大きい。すなわち、トーションビームTBの手前側端面にz軸周りのモーメントMz(捻りモーメント)が作用する場合に、トーションビームTBの奥側端面に極めて大きなz軸方向の反力Fz(トーションビームTBの軸方向の荷重)が作用している。そして、z軸方向の反力Fzは、θが120度,−120度のとき、すなわち開口部OPの近傍で最大値となっている。また、z軸方向の反力Fzは、θが50度,−50度のとき、最大値の約半分となっている。
また、図8から明らかなように、z軸方向の反力Fzは、角度θに拘らずy軸方向の反力Fyおよびx軸方向の反力Fx(言い換えると、周方向に作用する反力)に比して、極めて大きい。すなわち、トーションビームTBの手前側端面にy軸周りのモーメントMy(曲げモーメント)が作用する場合に、トーションビームTBの奥側端面に極めて大きなz軸方向の反力Fz(トーションビームTBの軸方向の荷重)が作用している。そして、z軸方向の反力Fzは、θが90度,−90度のとき、最大値となっている。また、z軸方向の反力Fzは、θが120度,−120度のとき、すなわち開口部OPの近傍で最大値の約90パーセントとなっている。
また、図9から明らかなように、z軸方向の反力Fzは、角度θに拘らずy軸方向の反力Fyおよびx軸方向の反力Fx(言い換えると、周方向に作用する反力)に比して、極めて大きい。すなわち、トーションビームTBの手前側端面にx軸周りのモーメントMx(曲げモーメント)が作用する場合に、トーションビームTBの奥側端面に極めて大きなz軸方向の反力Fz(トーションビームTBの軸方向の荷重)が作用している。そして、z軸方向の反力Fzは、θが120度,−120度のとき、すなわち開口部OPの近傍で最大値となっている。また、z軸方向の反力Fzは、θが0度のとき、最大値の約80パーセントとなっている。なお、図10において、z軸方向の反力Fzのみについて比較するため、図7のz軸方向の反力Fzを太い実線で示し、図8のz軸方向の反力Fzを普通の太さの実線で示し、図9のz軸方向の反力Fzを細い実線で示す。
以上要するに、トーションビームTBの手前側端面にz軸周りのモーメントMz、y軸周りのモーメントMy、x軸周りのモーメントMx、いづれのモーメントが作用する場合であっても、z軸方向の反力Fzが、y軸方向の反力Fyおよびx軸方向の反力Fx(言い換えると、周方向に作用する反力)に比して、極めて大きい。そして、図10で示したように、トーションビームTBの手前側端面にz軸周りのモーメントMz、y軸周りのモーメントMy、x軸周りのモーメントMx、いづれのモーメントが作用する場合であっても、z軸方向の反力Fzは、θが120度,−120度のとき、すなわち開口部OPの近傍で極めて大きな値となっている。このため、このz軸方向の反力Fzは、溶接部分が開口部OPの近傍に配置されていてz軸方向(トーションビームTBの軸方向)に延びていれば、的確に受承される。
また、図10で示したように、トーションビームTBの手前側端面にz軸周りのモーメントMz、y軸周りのモーメントMyが作用する場合には、z軸方向の反力Fz(図10の太い実線および普通の太さの実線参照)は、θが50度〜60度,−50度〜−60度のとき、すなわち、軸直方向断面において開口部OPの近傍と略上下対の位置(軸中心P1に対して略対称の位置)で大きな値となっている。このため、このz軸方向の反力は、溶接部分が軸直方向断面において開口部OPの近傍と略上下対の位置に配置されていてz軸方向(トーションビームTBの軸方向)に延びていれば、的確に受承される。
また、図10で示したように、トーションビームTBの手前側端面にx軸周りのモーメントが作用する場合には、z軸方向の反力Fz(図10の細い実線参照)は、θが0度のとき、すなわち、軸直方向断面において開口部OPの一端および他端と等距離の位置で、大きな値となっている。このため、このz軸方向の反力Fは、溶接部分が軸直方向断面において開口部OPの一端および他端と等距離の位置に配置されていてz軸方向(トーションビームTBの軸方向)に延びていれば、的確に受承される。しかしながら、トーションビームTBが車両に搭載される場合に、トーションビームTBのx軸の向きを適宜設定することで、x軸周りに作用するモーメントMxを小さくすることができ、このモーメントMxに起因するz軸方向の反力Fzを小さくすることができる。このため、トーションビームTBのx軸の向きを適宜設定することで、軸直方向断面において開口部OPの一端および他端と等距離の位置に配置される溶接部分を、設けなくてもよい。
なお、図7〜図9に示した解析結果は、一例として軸直方向断面が略円形であるトーションビームを用いた場合の解析結果であり、軸直方向断面が略円形でないトーションビーム(例えば、軸直方向断面が略楕円形であるトーションビーム)を用いた場合でも、同様に得られるものである。
上記のように構成した第1実施形態の作用効果について説明する。なお、右側のトレーリングアーム10の長溝10a1,10a2,10a3,10a4に配置された溶接部分40の作用効果と、左側のトレーリングアーム20の長溝に配置された溶接部分の作用効果は、実質的に同一であるため、右側のトレーリングアーム10の長溝10a1,10a2,10a3,10a4に配置された溶接部分40の作用効果についてのみ、説明する。
この第1実施形態のトーションビーム式サスペンション装置においては、左右の各後輪LWR,RWRが車体BDに対して逆方向(逆位相)にストロークする場合に、トーションビーム30は、軸中心O1周りに捻り変形する。この場合には、トーションビーム30に軸中心O1周りのモーメント(捻りモーメント)が作用している。また、左右の各後輪LWR,RWRの一方が車体BDに対して一方向にストロークする場合に、トーションビーム30は、曲げ変形する。この場合には、トーションビーム30に曲げモーメントが作用している。
ところで、右側のトレーリングアーム10の長溝10a1,10a2に配置された溶接部分40は、図2および図4に示したように、トーションビーム30の右端部30aの軸直方向断面において開口部30cの近傍に配置されていて、軸方向に沿って延びている。このため、この溶接部分40は、軸方向長さが長くて、トーションビーム30が捻り変形および曲げ変形するときにトーションビーム30に作用する軸方向の荷重(開口部30cの近傍で極めて大きな値になっている軸方向の荷重)を的確に受承する。したがって、トーションビーム30が捻り変形および曲げ変形するときに、上記した軸方向の荷重により溶接部分に亀裂が生じることを的確に防止することが可能である。
また、右側のトレーリングアーム10の長溝10a3,10a4に配置された溶接部分40は、図3および図4に示したように、トーションビーム30の右端部30aの軸直方向断面において開口部30cの近傍と略上下対の位置に配置されていて、軸方向に沿って延びている。このため、この溶接部分40は、軸方向長さが長くて、トーションビーム30が捻り変形および曲げ変形するときに作用する軸方向の荷重(開口部30c近傍と略上下対の位置で大きな値になっている軸方向の荷重)を的確に受承する。したがって、トーションビーム30が捻り変形および曲げ変形するときに、上記した軸方向の荷重により溶接部分に亀裂が生じることを的確に防止することが可能である。
また、この第1実施形態においては、溶接部分40が、トーションビーム30の右端部30aと右側のトレーリングアーム10との接合部にて露出する状態で、軸方向に沿って延びている。このため、トーションビームの右端が外周に沿って周方向に溶接される場合(例えば、上記特許文献1の場合であって、溶接部分が周方向に沿って延びている場合)に比して、溶接の作業を容易にすることができるとともに、溶接部分全体の長さを短くすることができて、溶接時間の短縮(溶接棒の消費量の減少)を図ることが可能である。
また、この第1実施形態においては、トーションビーム30の右端が外周に沿って周方向に溶接されないため、トーションビームの右端の軸直方向断面が閉断面形状であるトーションビームを用いる必要がない。このため、トーションビームの右端の軸直方向断面が開断面形状である(開口部30cがトーションビーム30の右端にまで軸方向に延びている)トーションビーム30を用いることが可能である。したがって、トーションビーム30を用いることによりトーションビームの軽量化を図ることができるとともに、トーションビーム30を製造するときの歩留まりを小さくすることが可能である。
なお、開口部30cは、必ずしもトーションビーム30の左端から右端まで軸方向に延びている必要がなく、開口部が、右側のトレーリングアーム10の長溝10a1,10a2,10a3,10a4に配置された溶接部分40から、左側のトレーリングアーム20の長溝に配置された溶接部分まで、軸方向に延びていればよい。
また、この第1実施形態においては、トーションビーム30の右端部30aと右側のトレーリングアーム10の突出部10aは、トーションビーム30の右端部30aと右側のトレーリングアーム10の突出部10aが嵌合された状態で、長溝10a1,10a2,10a3,10a4にてそれぞれ溶接される。このため、上記した嵌合された状態により、トーションビーム30の右端部30aと右側のトレーリングアーム10の突出部10aを溶接するための位置決め固定ができ、溶接の作業を更に容易にすることが可能である。
また、この第1実施形態においては、溶接が隅肉溶接であり、溶接ビード(溶接部分40)が、各長溝10a1,10a2,10a3,10a4に部分的に配置されている。すなわち、溶接がスロット溶接ではなくて、溶接ビードが各長溝10a1,10a2,10a3,10a4全体に配置されていない。このため、部分的に配置された溶接ビードを目視することにより、トーションビーム30の右端部30aと右側のトレーリングアーム10の突出部10aが接合したか否かを的確に判断することが可能である。
また、この第1実施形態においては、トーションビーム30の開口部30cが、平面視および側面視したときに、軸方向(軸中心O1)と平行かつ直線状に延びている。これにより、トーションビームの開口部が平面視および側面視したときに軸方向と平行かつ直線状に延びていない場合に比して、トーションビーム30に軸方向の荷重が作用したときに、トーションビーム30の開口部30cに曲げ変形が生じ難くなる。したがって、トーションビームの開口部の曲げ変形に起因してトーションビームの開口部に応力集中が生じることを防止することが可能である。
上記した第1実施形態においては、溶接部分40が、図2および図3に示したように、軸方向(軸中心O1)に沿って直線状に延びるとともに、軸方向(軸中心O1)と平行に延びるように構成して実施した。しかしながら、図11に示した第1変形実施形態のように、溶接部分40Aは、一部が曲がっている状態で軸方向に沿って延びているように構成して実施することも可能である。また、図12に示した第2変形実施形態のように、溶接部分40Bは、軸方向に沿って環状に延びているように構成して実施することも可能である。また、図13に示した第3変形実施形態のように、長溝10a1,10a2は、軸方向(軸中心O1)に対して所定角度(45度未満)傾いた状態で軸方向に沿って延びていて、溶接部分40Cは、軸方向(軸中心O1)に対して所定角度(45度未満)傾いた状態で軸方向に沿って直線状に延びているように構成して実施することも可能である。
上記した第1実施形態においては、左右のトレーリングアーム10,20の突出部10a,20aにおける軸直方向断面が、円形であり(図4参照)、トーションビーム30の各端部30a,30bにおける軸直方向断面が、略円形であるように構成して実施した。しかしながら、図14に示した第2実施形態、または、図15に示した第3実施形態のように、左右のトレーリングアームの突出部、およびトーションビームの各端部を構成して実施することも可能である。なお、以下の各実施形態の説明において、トーションビームの右端部および右側のトレーリングアームの構成と、トーションビームの左端部および左側のトレーリングアームの構成は、実質的に同一であるため、トーションビームの右端部および右側のトレーリングアームの構成についてのみ、適宜説明する。
図14に示した第2実施形態においては、右側のトレーリングアーム110の突出部110aにおける軸直方向断面が、略楕円形であり、トーションビーム130の右端部130aにおける軸直方向断面が、略楕円形である。なお、第2実施形態の右側のトレーリングアーム110は、上方のアーム部材110Aと下方のアーム部材110Bとが車両上下方向に接合(溶接)されることにより、一部材で構成されている。上記した構成以外の構成は、上記した第1実施形態の構成と実質的に同一であるため、対応する部位に100番台の符合を付して、説明を省略する。
図15に示した第3実施形態においては、右側のトレーリングアーム210の突出部210aにおける軸直方向断面が、三角形であり、トーションビーム230の右端部230aにおける軸直方向断面が、V字状である。上記した構成以外の構成は、上記した第1実施形態の構成と実質的に同一であるため、対応する部位に200番台の符合を付して、説明を省略する。
上記した第1実施形態においては、長溝10a1,10a2,10a3,10a4が、右側のトレーリングアーム10の突出部10aの先端まで延びていない(図2および図3参照)ように構成して実施した。しかしながら、図16に示した第4実施形態のように、長溝310a1,310a2(310a3,310a4)が、切欠かれた長溝(スリット)であって、右側のトレーリングアーム310の突出部310aの先端まで延びているように構成して実施することも可能である。上記した構成以外の構成は、上記した第1実施形態の構成と実質的に同一であるため、対応する部位に300番台の符合を付して、説明を省略する。
また、上記した第1実施形態においては、溶接が隅肉溶接であり、溶接部分40(溶接ビード)が長溝10a1,10a2,10a3,10a4に部分的に配置されているように構成して実施した。しかしながら、図17に示した第5実施形態のように、溶接がスロット溶接であり、溶接部分400(溶接ビード)が、長溝410a1,410a2(410a3,410a4)に全体的に(埋まるように)配置されているように構成して実施することも可能である。なお、この第5実施形態の長溝410a1,410a2(410a3,410a4)の幅(周方向の長さ)は、第1実施形態の長溝10a1,10a2,10a3,10a4の幅に比して、小さい。上記した構成以外の構成は、上記した第1実施形態の構成と実質的に同一であるため、対応する部位に400番台の符合を付して、説明を省略する。
また、上記した第1実施形態においては、トーションビーム30の右端部30aが、右側のトレーリングアーム10の突出部10aの挿入孔10a5に嵌合され、この嵌合部位では、外側の部材が右側のトレーリングアーム10であり、内側の部材がトーションビーム30であるように構成して実施した。しかしながら、図18に示した第6実施形態、または、図19に示した第7実施形態のように、右側のトレーリングアーム510,610の突出部510a,610aが、トーションビーム530,630の右端部530a,630aの挿入孔530a5,630a5に嵌合され、この嵌合部位では、外側の部材がトーションビーム530,630であり、内側の部材が右側のトレーリングアーム510,610であるように構成して実施することも可能である。
図18に示した第6実施形態においては、トーションビーム530の右端部530aに、軸方向に沿って延びる長溝530a1,530a2(530a3,530a4)が設けられている。上記した構成以外の構成は、上記した第1実施形態の構成と実質的に同一であるため、対応する部位に500番台の符合を付して、説明を省略する。
図19に示した第7実施形態においては、トーションビーム630の右端部630aの開口部630c側(図19の上側)に、軸方向に沿って延びる長溝が設けられていない。そして、溶接部分640は、トーションビーム630の右端部630aの軸直方向断面において開口部630cに一対で配置されていて、軸方向に沿って直線状に延びている。上記した構成以外の構成は、上記した第1実施形態の構成と実質的に同一であるため、対応する部位に600番台の符合を付して、説明を省略する。
上記のように構成した第7実施形態においては、トーションビーム630の右端部630aの開口部630c側に、長溝を設けることなく実施することができる。なお、上述したように溶接部分640が開口部630cに配置されているため、溶接部分が開口部近傍に配置されている場合(上記した各実施形態の場合)に比して、トーションビーム630が捻り変形および曲げ変形するときに作用する軸方向の荷重(開口部630cの近傍で極めて大きな値になっている軸方向の荷重)を的確に受承し難くなる。
また、上記した第1実施形態においては、右側のトレーリングアーム10を、単一の部材(連続的に構成されている部材)で構成して実施した。しかしながら、図20に示した第8実施形態のように、右側のトレーリングアーム710を、トーションビーム730の右端部730aを車両前後方向に挟む第1アーム部材710Aと第2アーム部材710Bとで構成して実施すること可能である。第1アーム部材710Aは、車両後方端にてトーションビーム730の右端部730aに隅肉溶接により接合されている。第2アーム部材710Bは、車両前端にてトーションビーム730の右端部730aに隅肉溶接により接合されている。上記した構成以外の構成は、上記した第1実施形態の構成と実質的に同一であるため、対応する部位に700番台の符合を付して、説明を省略する。
上記のように構成した第8実施形態においては、トーションビーム730の右端部730aまたは右側のトレーリングアーム710(第1アーム部材710A,710B)に長溝を設けることなく、トーションビーム730の右端部730aと右側のトレーリングアーム710を接合することが可能である。また、第1アーム部材710Aと第2アーム部材710Bを別々の断面形状または肉厚に設定することができて、上記した第1実施形態(トレーリングアーム10が単一の部材で構成されている場合)に比して、トレーリングアームの軽量化および剛性の適正化を図ることが可能である。
本発明の実施にあたっては、上記した各実施形態、および各変形実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。例えば、上記した各実施形態および変形実施形態においては、溶接部分が合計8個または4個配置されるようにして実施した。しかしながら、溶接部分の個数は適宜変更可能であり、例えば溶接部分が合計6個または3個配置されるようにして実施することも可能である。
また、上記した各実施形態および各変形実施形態においては、トーションビームが軸直方向断面において下側に開口部を有するように、トーションビームを配置して実施した。しかしながら、トーションビームが軸直方向断面において左側または右側に開口部を有するように、トーションビームを配置して実施することも可能である。
また、上記した各実施形態および各変形実施形態においては、トーションビーム式サスペンション装置が、左右の各トレーリングアームの車両前後方向中間部とトーションビームの両端部とが接合される中間ビーム式であるように構成して実施した。しかしながら、トーションビーム式サスペンション装置が、左右の各トレーリングアームの車両前方端部とトーションビームの両端部とが接合される前端ビーム式であるように構成して実施すること、または、左右の各トレーリングアームの車両後方端部とトーションビームの後端部とが接合される後端ビーム式であるように構成して実施することも可能である。
10…右側のトレーリングアーム、10a…突出部、10a1,10a2,10a3,10a4…長溝、10a5…挿入孔、10b…車両前方端部、10c…車両後方端部、20…左側のトレーリングアーム、20a…突出部、20b…車両前方端部、20c…車両後方端部、30…トーションビーム、30a…右端部、30b…左端部、30c…開口部、40…溶接部分、BD…車体、LBR…左側ブラケット、RBR…右側ブラケット、O1…軸中心、LWR…左側の後輪、RWR…右側の後輪、TB…トーションビーム、P1…軸中心、40A,40B,40C…溶接部分、110A…上方のアーム部材、110B…下方のアーム部材、140…溶接部分、240…溶接部分、310a1,310a2,310a3,310a4…長溝、340…溶接部分、410a1,410a2,410a3,410a4…長溝440…溶接部分、530a1,530a2,530a3,530a4…長溝、530a5…挿入孔、540…溶接部分、630a5…挿入孔、640…溶接部分、710A…第1アーム部材、710B…第2アーム部材、740…溶接部分

Claims (5)

  1. 車両の前後方向に延びていて前端部にて車体に揺動可能に支持され後端部にて車輪を回転可能に支持する左右一対のトレーリングアームと、車両の左右方向である軸方向に延びていて両端部にて前記各トレーリングアームに溶接により接合されるトーションビームとを備え、
    前記トーションビームは、左端部と右端部の間に軸方向に延びる開口部を有するトーションビーム式サスペンション装置において、
    前記トーションビームの各端部と前記各トレーリングアームとの溶接部分は、前記トーションビームの各端部の軸直方向断面において前記開口部または前記開口部の近傍に一対で配置されていて、前記トーションビームの各端部と前記各トレーリングアームとの接合部にて外側に露出する状態で、前記トーションビームの軸方向に沿って延びていることを特徴とするトーションビーム式サスペンション装置。
  2. 請求項1に記載されたトーションビーム式サスペンション装置において、
    前記トーションビームの各端部と前記各トレーリングアームは、前記トーションビームの軸方向にそれぞれ嵌合されていて、
    この嵌合部位にて外側の部材には、前記トーションビームの軸方向に沿って延びる長溝が設けられていて、
    この長溝にて前記トーションビームの各端部と前記各トレーリングアームがそれぞれ溶接されていることを特徴とするトーションビーム式サスペンション装置。
  3. 請求項2に記載されたトーションビーム式サスペンション装置において、
    前記溶接は、隅肉溶接であることを特徴とするトーションビーム式サスペンション装置。
  4. 請求項2に記載されたトーションビーム式サスペンション装置において、
    前記溶接は、スロット溶接であることを特徴とするトーションビーム式サスペンション装置。
  5. 請求項1に記載されたトーションビーム式サスペンション装置において、
    前記各トレーリングアームは、車両後端にて前記トーションビームの各端部に隅肉溶接によりそれぞれ接合される第1アーム部材と、車両前端にて前記トーションビームの各端部に隅肉溶接によりそれぞれ接合される第2アーム部材とで構成されていることを特徴とするトーションビーム式サスペンション装置。
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