JP2011131616A - 荷台の下部構造 - Google Patents

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Kenichi Kobayashi
謙一 小林
Nobuyuki Maeda
信行 前田
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Abstract

【課題】トラックの荷台の下部構造に関し、簡素な構成で、製造コストや車両重量の増加を抑制する。
【解決手段】トラックの一対のシャシフレーム2a,2b上にそれぞれ車幅方向に配設された複数の横根太3を介して載架される荷台の下部構造であって、荷台の床部を形成する床板部4と、一対のシャシフレーム2a,2b上の複数の横根太3よりも前方に車幅方向に橋架されるとともに、床板部4の下面の前端部4aを支持する支持部材5とを備え、この支持部材5のシャシフレーム2a,2b間の下部5fが、上方に湾曲して形成されるようにした。
【選択図】図2

Description

本発明は、トラックのシャシフレームの上方に、複数の横根太を介して載架された荷台の下部構造に関する。
一般に、トラック等の荷台の下部構造は、車体の前後方向に延びた2本のシャシフレーム上に、複数の横根太を車幅方向に配設してブラケット等でボルト締結し、この車幅方向に配設された複数の横根太の上部に荷台を載架することで構成されている。
例えば、特許文献1には、貨物用車両の一対のシャシフレーム上に、この貨物用車両の進行方向に沿って取り付けられる一対の縦根太と、この一対の縦根太の上部に車幅方向にブラケットでボルト締結される複数の横根太とを備え、この横根太の上部に荷台の床面を形成する床部材を載架した構造が開示されている。
特開2009−107403号公報
ところで、トラック等の一般的なキャブオーバ型車の場合、キャブ下方にはエンジン部品や配管類を収納するスペースが十分に確保できないため、キャブに隣接した一対のシャシフレーム間には、これらエンジン部品の一部や配管類がシャシフレームよりも上方に位置するように突出し設けられている。
したがって、キャブ後方に隣接した一対のシャシフレーム上には、これらエンジン部品の一部や配管類とのクリアランスを確保する観点から、荷台を載架するための横根太を車幅方向に配設することができず、キャブ後方に隣接して設けられる荷台を支持するための強度が、この荷台の前端部で十分に確保できないといった課題がある。
また、不足する荷台の前端部での支持強度をまかなうためには、前端部以外の中間部や後端部に横根太の数を増加させて荷台を支持する必要があるが、この増加させた横根太の分だけ製造コストや車両重量が増加してしまうといった課題がある。
また、シャシフレーム上の荷台の前端部の位置にスポット的にブラケットを設けることで、荷台の前端部を支持する構造が考えられるが、この場合も、スポット的に荷台を支持するブラケットでは支持強度を十分に確保し難いため、このブラケットの後方に近接して横根太を設ける必要が生じる。
したがって、このブラケットの後方に近接して設ける横根太の分だけ製造コストや車両重量が増加してしまうといった課題がある。
また、特許文献1の技術のように、一対のシャシフレーム上に進行方向に沿って一対の縦根太を取り付ければ、縦根太の上部に横根太を配設しても、この縦根太の高さによってはシャシフレーム間に上方に突出して設けられたエンジン部品の一部や配管類とのクリアランスを確保しうるが、一対の縦根太を設けた分だけ製造コストや車両重量が増加してしまうといった課題がある。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたもので、簡素な構成で、荷台の取り付け構造を工夫して、シャシフレーム間にシャシフレームよりも上方に位置するように突出して配設されたエンジン部品や配管類とのクリアランスを確保しつつ、荷台の前端部を支持して横根太の数を削減することで、製造コストや車両重量の増加を抑制できる荷台の下部構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の荷台の下部構造は、トラックの車幅方向に間隔を有し前後方向に平行に延在した一対のシャシフレーム上にそれぞれ車幅方向に配設された複数の横根太を介して載架される荷台の下部構造であって、前記荷台の床部を形成する床板部と、前記一対のシャシフレーム上の前記複数の横根太よりも前方に車幅方向に橋架されるとともに、前記床板部の下面の前端部を支持する支持部材とを備え、前記支持部材の前記シャシフレーム間の下部が、上方に湾曲して形成されたことを特徴とする。
また、前記支持部材が、前方に開放した断面コの字状に形成されるようにしてもよい。
また、前記支持部材が、上部フランジと下部フランジとを備えるとともに、前記上部フランジと前記下部フランジとの間に、水平方向に断面コの字状に形成された補強部材が前方を開放するように設けられるようにしてもよい。
本発明の荷台の下部構造によれば、一対のシャシフレーム上に橋架される支持部材の下部を上方に湾曲するように形成し、この支持部材で荷台の床部を形成する床板部の前端部を支持するようにしたことで、シャシフレーム間にシャシフレームよりも上方に位置するように突出して配設されたエンジン部品や配管類とのクリアランスを十分に確保しつつ、荷台前端部の支持強度も確保することができ、これにより、荷台を支持する横根太の数を削減でき、製造コストや車両重量の増加も抑制することができる。
本発明の一実施形態に係る荷台の下部構造を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る荷台の下部構造を斜め下方から視た状態を示す斜視図である。 本発明に一実施形態に係る前部サポート(支持部材)がシャシフレームに橋架された状態を斜め上方から示す斜視図である。
以下、図面により、本発明に係る一実施形態について説明する。
図1〜3は、本発明の一実施形態を説明するもので、図1はその荷台の下部構造を示す斜視図、図2はその荷台の下部構造を斜め下方から視た状態を示す斜視図、図3はその前部サポート(支持部材)がシャシフレームに橋架された状態を斜め上方から示す斜視図である。
本実施形態に係る荷台の下部構造は、図1,2に示すように、トラック1等の大型車(以下、車両という)の荷台の下部構造であって、シャシフレーム2と、複数の横根太3と、床板部4と、前部サポート(支持部材)5と、補強部材7とを備え構成されている。
シャシフレーム2は、図1,2に示すように、右シャシフレーム2aと左シャシフレーム2bとから構成され、この2本の右シャシフレーム2aと左シャシフレーム2bとが、キャブ1aの後部から車両後方へ所定の間隔で延びるように設けられている。
また、キャブ1aの下方には、図示しないエンジンが設けられており、図3に示すように、図示しないエンジン部品の一部や配管類10が、キャブ1a近傍の右シャシフレーム2aと左シャシフレーム2bとの間に、右シャシフレーム2aや左シャシフレーム2bよりも上方に位置するように突出して配設されている。
複数の横根太3は、図1,2に示すように、横断面方形の棒状に形成され、右シャシフレーム2aと左シャシフレーム2bとの上部に車幅方向に配設されている。
また、横根太3は、図2に示すように、その下面3aと右シャシフレーム2a及び、左シャシフレーム2bの側面とが、断面L字状のブラケット11によってボルト締結されることで、右シャシフレーム2aと左シャシフレーム2bとのそれぞれに固設されている。また、横根太3の上部には、詳細を後述する床板部4が載架されるようになっている。
床板部4は、図1,2に示すように、荷台の床部を形成するもので、長方形の平板に形成されている。また、この床板部4の前端部4aには、詳細を後述する前部サポート5を固設するための図示しないボルト挿通穴が設けられている。
前部サポート5は、図1〜3に示すように、上部フランジ5aと、縦板部5bと、下部フランジ5cとを有する断面コの字状に形成されており、前方が開放するようにキャブ1a近傍の右シャシフレーム2a上部と左シャシフレーム2b上部とに橋架されている。
また、前部サポート5は、図2に示すように、その右側下面5dと右シャシフレーム2aの側面及び、左側下面5eと左シャシフレーム2bの側面とが、それぞれ断面L字状のブラケット11によってボルト締結されることで、右シャシフレーム2aと左シャシフレーム2bとに固設されている。
また、前部サポート5の下面のうち、右シャシフレーム2aと左シャシフレーム2bとの間に位置する下面5fは、上方に湾曲するようにアーチ状に形成されており、この湾曲した部分の下方には、前述の図示しないエンジン部品の一部や配管類10が、下面5fと所定の隙間を確保して位置するように配設されている。また、前部サポート5は、その上部に前述の床板部4の前端部4aがボルト締結により固設されることで、床板部4を支持するように構成されている。
また、前部サポート5の縦板部5bには、前部サポート5の重量を軽量化するための軽量化穴6が所定の径で穿孔されている。また、縦板部5bの所定の位置には、図3に示すようにブレーキオイル配管等の部品類12が固定され、これら部品類の格納スペースとして利用されている。なお、これら部品類を固定する位置は縦板部5bに限られず、上部フランジ5aや下部フランジ5cであってもよい。
補強部材7は、図2,3に示すように、例えば、水平断面がコの字状に形成され、開放側が前方を向くように 、前部サポート5の上部フランジ5aと下部フランジ5cとの間に介装されており、右シャシフレーム2aの直上に位置するように設けられた右側補強部材7aと、左シャシフレーム2bの直方に位置するように設けられた左側補強部材7bとを備え構成されている。
[作用・効果]
以上のような構成により、本実施形態における荷台の下部構造は以下のような作用・効果を奏する。
すなわち、キャブ1a近傍の右シャシフレーム2aと左シャシフレーム2bとの間には、エンジン部品の一部や配管類10が、この右シャシフレーム2aや左シャシフレーム2bよりも上方に位置するように突出して配設されているが、このエンジン部品の一部や配管類10の上方であって、キャブ1a近傍の右シャシフレーム2aと左シャシフレーム2bとに橋架される前部サポート5の下面5fは、上方に湾曲するようにアーチ状に形成されている。
したがって、前部サポート5をキャブ1a近傍の右シャシフレーム2aと左シャシフレーム2bとに橋架しも、これらエンジン部品の一部や配管類10とのクリアランスを十分に確保することができる。
また、床板部4の前端部4aを車幅方向に延在する一本の前部サポート5で支持することができるので、この前端部4a近傍の支持強度が十分に確保され、キャブ1a直近の床板部4の前端部4aあるいは、前部サポート5のすぐ後方の右シャシフレーム2aと左シャシフレーム2bとに横根太3を配設する必要がなくなり、製造コストや車両重量の増加を抑制することができる。
また、断面コの字状に形成された前部サポート5は、前方を開放するように右シャシフレーム2aと左シャシフレーム2bとに橋架され、開放したコの字状の内側を構成する上板部5aや縦板部5b及び、下板部5cには、ブレーキオイル配管等の部品類12が固定されている。
したがって、キャブ1aに隣接した床板部4の前端部4aを前部サポート5で支持するように構成しても、この前部サポート5に形成されたコの字状の内側の空間を、ブレーキオイル配管等の部品類12を収納するためのスペースとして有効に利用することができる。
[その他]
なお、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変形して実施することが可能である。
例えば、上述の実施形態において、前部サポート5は断面コの字状に形成されるものとして説明したが、必ずしも断面コの字状である必要はなく、断面方形に形成されるものであってもよい。
この場合も、前部サポート5の下面5fの下方に位置するように配設されたエンジン部品や配管類とのクリアランスを十分に確保でき、前方側に配設する横根太3の数を削減することができる。
また、補強部材7は、必ずしも断面コの字状である必要はなく、例えば、断面ハット型の部材で縦板部5bに取り付けられることで、縦板部5bとの間に閉断面を形成するように取付けられるものであってもよい。
また、軽量化穴6は、必ずしも縦板部5bの左右端部に2箇所設ける必要はなく、車両の仕様や種類に応じて適宜、最適な位置や大きさで設けることができる。
1 車両(トラック)
2 シャシフレーム
2a 右シャシフレーム
2b 左シャシフレーム
3 横根太
4 床板部
5 前部サポート(支持部材)
5a 上部フランジ
5c 下部フランジ
6 軽量化穴
7 補強部材

Claims (3)

  1. トラックの車幅方向に間隔を有し前後方向に平行に延在した一対のシャシフレーム上にそれぞれ車幅方向に配設された複数の横根太を介して載架される荷台の下部構造であって、
    前記荷台の床部を形成する床板部と、
    前記一対のシャシフレーム上の前記複数の横根太よりも前方に車幅方向に橋架されるとともに、前記床板部の下面の前端部を支持する支持部材と、を備え、
    前記支持部材の前記シャシフレーム間の下部が、上方に湾曲して形成された
    ことを特徴とする荷台の下部構造。
  2. 前記支持部材が、前方に開放した断面コの字状に形成された
    ことを特徴とする請求項1記載の荷台の下部構造。
  3. 前記支持部材が、上部フランジと下部フランジとを備えるとともに、
    前記上部フランジと前記下部フランジとの間に、水平方向に断面コの字状に形成された補強部材が前方を開放するように設けられた
    ことを特徴とする請求項2記載の荷台の下部構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN114454971A (zh) * 2022-01-06 2022-05-10 东风商用车有限公司 商用车底盘车架与车厢的连接装置及其装配方法

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