JP2011131393A - 印刷制御装置、印刷装置の制御方法及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 画像データに従って印刷し、印刷したシートを断裁する後処理装置に当該シートを搬送する印刷装置を制御する印刷制御装置であって、画像データを表示する表示手段と、表示手段によって表示された画像データを編集する編集手段と、後処理装置がシートを断裁する断裁位置を示す情報を取得する取得手段と、取得手段によって取得した情報に従って後処理装置によって裁ち落とされる第1の領域の編集手段による編集を許可し、後処理装置によって裁ち落とされない第2の領域の編集手段による編集を制限する制御手段とを備えることを特徴とする。
【選択図】 図16
Description
また、印刷装置には接続されていないオフラインフィニッシャと呼ばれるシート後処理装置によって、くるみ製本等の後処理を行うオフラインフィニッシャも知られている。このようなオフラインフィニッシャを用いて印刷物を断裁することを前提とする従来の製本工程では、印刷済み用紙を断裁した後の仕上がりサイズの外側の領域、つまり裁ち落とされる領域に、意図的に以下の印刷画像を形成することがある。
例えば、多色刷りレジずれを確認するためのトンボ(見当トンボ・レジスターマーク)、色味確認のための簡易カラーチャート、後処理(オフライン)での断裁位置や折り位置を示すためのトンボ(角トンボ、クロップマーク)が形成されることがある。また、断裁後の用紙サイズいっぱいに写真などをレイアウトするために、意図的に断裁後サイズよりも若干大きな画像を置く(塗り足し、ドブ)場合がある。さらに、後処理(オフライン)での工程管理や作業指示に使われる各種情報、オフラインでの後処理を意図した入稿原稿には、上記のような仕上がり領域外の画像を含んだ原稿データが用意されることがある。
また、工程管理の情報には、個人情報や機密に相当する情報が含まれる可能性もあり、裁ち落とされた側の屑の取り扱いには注意を要する。
ここで、特許文献1には、このような裁ち落とし領域の画像を一律に消去することで、トナーやインクの消費を抑える技術が開示されている。
例えば、色味変化だけは紙出力結果で確認する必要がある場合に、全ページのカラーチャートだけは最小限の面積残す。ユーザは裁ち落とし屑のカラーチャートを事後確認することができる。
また、逆に入稿原稿の裁ち落とし領域に、新たに画像を付加して印刷するケースも考えられる。他にも、バリアブルデータを用いた一件一葉の帳票印刷などの場合に、実際に印刷された帳票番号・ページ番号を、裁ち落とし屑から事後確認することで、全帳票の確実な印刷完了を確認することも考えられる。
このように、断裁を伴うオフラインフィニッシングを前提とした入稿原稿に対して、裁ち落とされる領域の画像編集を行うニーズが存在する。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、本発明の目的は、断裁処理によって裁ち落とされる領域と、裁ち落とされない領域とを識別して管理して、断裁される領域の画像を、ユーザが容易にその画像を編集できる仕組みを提供することである。
画像データに従って印刷し、印刷したシートを断裁する後処理装置に当該シートを搬送する印刷装置を制御する印刷制御装置であって、画像データを表示する表示手段と、表示手段によって表示された画像データを編集する編集手段と、後処理装置がシートを断裁する断裁位置を示す情報を取得する取得手段と、取得手段によって取得した情報に従って後処理装置によって裁ち落とされる第1の領域の編集手段による編集を許可し、後処理装置によって裁ち落とされない第2の領域の編集手段による編集を制限する制御手段とを備えることを特徴とする。
〔第1実施形態〕
図1は、本実施形態を示す印刷システムの構成を説明する図である。本例は、印刷装置として、MFPを用いる印刷システムであって、MFPにシートに対する断裁処理を含む各種のシート後処理を施す各種の後処理ユニットを直列に連結(インライン接続)した印刷システム例である。なお、MFPは、Multi Function Peripheralの略語である。また、シート後処理装置は、印刷装置とシート後処理装置とは、インラインパスを介してシートが搬送されて、ジョブに設定されたシート後処理を行う。
また、本印刷システムは、ネットワーク101を介して、情報処理装置(PC)103とが通信可能な印刷システム例である。なお、本印刷システムでは、説明上、ネットワーク101に印刷装置と情報処理装置がそれぞれ1台接続される例を示すが、その数は限定されることはない。
[本印刷システム1000の外部構成]
図1において、印刷システム1000は、構成要素として、印刷装置100およびシート処理装置200を具備する。なお、印刷装置100の一例として、本実施形態では、コピー機能およびプリント機能等複数の機能を具備する複合機で説明するが、プリント機能のみ或いはコピー機能のみの単一機能型の印刷装置であってもよい。
印刷装置100からシート処理装置200に対しては、印刷装置100で印刷されたシートを、直接、搬送できるように構成されている。具体的に、印刷装置100とシート処理装置200は、印刷装置100内部のシート搬送路が、シート処理装置200内部のシート搬送路に、連結可能に構成されている。
このように、本印刷システム1000自身が具備するシート処理装置200と印刷装置100は、互いに、物理的接続関係にあり、かつ、印刷装置100とシート処理装置200は、互いにCPUを具備してデータ通信可能に構成されている。このように印刷装置100とシート処理装置200は、互いに、電気的接続関係にある。
さらに、印刷装置100はネットワーク101を介して、外部のPC103と接続されている。外部のPC103からは、プリンタドライバ等を介して印刷システム1000に対する印刷ジョブデータの送信が行われる。
[本印刷システム1000の内部構成(主にソフト構成)]
次に、本印刷システム1000の内部構成について、図2を用いて説明する。
ここで、シート処理装置200は、厳密にいえば、複数台のインラインタイプのシート処理装置で構成可能な一連のシート処理装置群である。すなわち、シート処理装置200は、本印刷装置100に対して、着脱可能なシート処理装置であり、印刷装置100のオプションとして提供可能に構成されている。
これにより、必要なインラインフィニッシャを、必要な台数分、提供可能にする等の効果を図っている。故に、以下のような構成となっている。
印刷装置100は、自装置内部に複数の処理対象となるジョブのデータを記憶可能なハードディスク209(以下、HDDとも呼ぶ)等の不揮発性メモリを具備する。また、印刷装置100は、自身が具備するスキャナ部201から受付けたジョブデータを、当該HDD209を介してプリンタ部203で印刷するコピー機能を具備する。
このような複数の機能を具備したMFPタイプの印刷装置(画像形成装置とも呼ぶ)である。なお、本実施形態の印刷装置は、カラープリント可能な印刷装置でも、モノクロプリント可能な印刷装置でも、本実施形態で述べる各種制御を実行可能であるならば如何なる構成でもよい。
また、ハードディスク209に記憶された印刷対象のジョブのデータの印刷処理を印刷媒体に対して実行するプリンタ部203を具備する。また、本印刷装置100は、本印刷システム1000が具備するユーザインタフェース部の一例に該当する、表示部を有する操作部204も、具備する。本印刷システム1000にて提供しているユーザインタフェース部の別の例としては、例えば、PC103や外部装置の表示部およびキーボードやマウス等がこれに該当する。
外部I/F202を介して外部装置(PC103)から受信したPDL(ページ記述言語)コードデータを解釈し、ラスターイメージデータ(ビットマップ画像データ)に展開する動作を実行する為のプログラム等もROM207に記憶されている。なお、これらは、ラスターイメージデータ(ビットマップ画像データ)に展開は、ソフトウェアによって処理される。
ROM207は読み出し専用のメモリで、ブートシーケンスやフォント情報等のプログラムや上記のプログラム等各種プログラムが予め記憶されている。RAM208は読み出しおよび書き込み可能なメモリで、スキャナ部201や外部I/F202よりメモリコントローラを介して送られてきた画像データや、各種プログラムや設定情報を記憶する。
HDD(ハードディスク)209は、圧縮伸張部210によって圧縮された画像データを記憶する大容量の記憶装置である。当該HDD209に、処理対象となるジョブのプリントデータ等複数のデータを保持可能に構成されている。
制御部205は、スキャナ部201や外部I/F部202等の各種入力ユニットを介して入力された処理対象となるジョブのデータを、該HDD209を介して、プリンタ部203でプリント可能に制御する。
圧縮伸張部210は、JBIGやJPEG等といった各種圧縮方式によってRAM208、HDD209に記憶されている画像データ等を圧縮・伸張動作を行う。JBIGは、(Joint Bi-lebel Image experts Group)の略語であり、JPEG(Joint Photographic Experts Group)の略語である。
また、制御部205は、複数のシート処理装置が印刷装置に対して物理的および電気的に接続されているか否かを判断する。これは、シート処理装置200が印刷装置100に対してインラインで接続されているか否かを判断している。
[本印刷システム1000の装置構成]
次に、本印刷システム1000の構成(主に、メカ構成)について、図3を用いて説明する。
したがって、説明をより明瞭化すべく、図3では、シート処理装置200は、インライン接続される一連のシート処理装置群として、N台接続可能であるものとしている。かつ、1台目のシート処理装置から順に、シート処理装置200a、200bと示し、N台目のシート処理装置として、シート処理装置200nと示している。なお、後述する図8に示す詳細例では、インライン接続可能なシート処理装置を、大容量スタッカ200a、糊付け製本機200b、中綴じ製本機200cとしている。
主に、プリンタ部203の内部からシート処理装置200の内部へ印刷処理後のシートを供給する時点迄のペーパハンドリング動作等を説明する。
図3において、301は、図2のスキャナ部201のメカ構成に該当する。302〜322が、図2のプリンタ部203のメカ構成に該当する。
なお、本実施形態では、1D(ドラム)タイプのカラーMFPの構成について説明する。なお、4DタイプのカラーMFP、白黒MFPも、本実施形態の印刷装置の一例であるが、ここでは説明を割愛する。
図3の自動原稿搬送装置(ADF)301は、原稿トレイの積載面にセットされた原稿束を1頁目の原稿から、ページ順に、順番に分離して、スキャナ302によって原稿走査するために原稿台ガラス上へ搬送する。
スキャナ302は、原稿台ガラス上に搬送された原稿の画像を読み取り、CCDによって画像データに変換する。回転多面鏡(ポリゴンミラー等)303は、前記画像データに応じて変調された、例えばレーザ光などの光線を入射させ、反射ミラーを介して反射走査光として感光ドラム304に照射する。
4回の画像形成プロセスの後に、フルカラー画像形成された転写ドラム305上のシート材は、分離爪306によって分離され、定着前搬送器307によって定着部308へ搬送される。定着部308は、ローラやベルトの組み合わせによって構成され、ハロゲンヒータなどの熱源を内蔵し、トナー像が転写されたシート材上のトナーを、熱と圧力によって溶解、定着させる。排紙フラッパ309は、揺動軸を中心に揺動可能に構成され、シート材の搬送方向を規定する。排紙フラッパ309が図中時計回りの方向に揺動しているときには、シート材は真直ぐに搬送され、排紙ローラ310によって機外へ排出される。
反転フラッパ311は、揺動軸を中心に揺動可能に構成され、シート材の搬送方向を規定する。制御部205は、両面印刷ジョブを処理する場合、プリンタ部203でシートの第1面にプリント済みのシートを、反転フラッパ311を図中反時計回りの方向に揺動させ、反転ローラ312を介して、反転ガイド313へと送り込むよう制御する。
そして、シート材後端が反転ローラ312に狭持された状態で反転ローラ312を一旦停止させ、引き続き反転フラッパ311が図中時計回りの方向に揺動させる。かつ、反転ローラ312を逆方向に回転させる。これにより、該シートスイッチバックして搬送させ、シートの後端と先端が入れ替わった状態で、当該シートを両面トレイ314へと導くよう制御する。
そして、先述したプロセスと同様にして当該シートの第2面に対して2面目の画像を形成させる。そして、シート材の両面に画像が形成され、定着工程を経て排紙ローラ310を介して印刷装置本体内部から機外へと当該シートを排出させる。制御部205は、以上のような一連の両面印刷シーケンスを実行することで、両面印刷対象のジョブのデータのシートの第1面と第2面の各面に対する両面印刷を本印刷装置により実行可能にする。
また、これら給紙ユニットに収納されたシートを給送するユニットとして、給紙ローラ321、レジストローラ316等がある。給紙カセット317、318、ペーパーデッキ319には、各種のシートサイズでかつ各種のマテリアルのシートを、これらの各給紙ユニット毎に、区別して、セット可能に構成されている。
手差しトレイ320も、OHPシート等の特殊なシートを含む各種の印刷媒体をセット可能に構成されている。給紙カセット317、318、ペーパーデッキ319、手差しトレイ320には、それぞれに給紙ローラ321が設けられ1枚単位でシートを連続的に給送可能に構成される。
例えば、ピックアップローラによって積載されたシート材が順次繰り出され、給紙ローラ321に対向して設けられる分離ローラによって重送が防止されてシート材は1枚ずつ搬送ガイドへと送り出される。ここで、分離ローラには搬送方向とは逆方向に回転させる駆動力が図示しないトルクリミッタを介して入力されている。給紙ローラとの間に形成されるニップ部にシート材が1枚だけ進入しているときには、シート材に従動して搬送方向に回転する。
その後、画像形成部において感光ドラム304上に形成されるトナー像のタイミングに合わせて、レジストローラ316は回転を開始してシート材を搬送する。レジストローラ316により送られたシート材は、吸着ローラ322によって転写ドラム305表面に静電気的に吸着される。定着部308から排出されたシート材は、排紙ローラ310を介して、シート処理装置200内部のシート搬送路へ導入される。
本印刷装置100が具備するコピー機能においては、ユーザからの印刷実行要求を操作部204から受付けると、スキャナ部201において画像データを生成し、印刷ジョブを発生させ、印刷データの先頭ページから順番にHDD209に記憶させる。本印刷装置100が具備するボックス印刷機能においては、印刷実行要求を操作部204から受付けると、予めユーザ操作によりHDD209内のボックス領域に保存されていた文書データや画像データを使い、印刷ジョブを発生させる。
その後、制御部205は、HDD209から当該ジョブの印刷データを先頭ページから順番に読み出して、必要な画像データ変換を行いつつ、シート上に当該印刷データの画像を形成させる。かつ、制御部205は、先頭ページから順番に印刷されるシートを、画像面が下向きで、シート処理装置200内部のシート搬送路へ供給させる。
[印刷システムにおける操作部の構成]
次に、図4から図6を参照して、印刷装置100が具備するユーザインタフェース部(以下、UI部と称す。)の操作部204について説明する。
タッチパネル部(表示部)401は、LCD(Liquid Crystal Display:液晶表示部)と、その上に貼られた透明電極からなるタッチパネルとを含む構成である。
タッチパネル部401は、操作者からの各種設定を受付ける機能と、操作者に情報を提示する機能とを含む。例えば、LCD上の有効表示状態の表示キーに該当する個所がユーザにより押下された場合、制御部205は、ROM207に予め記憶された表示制御プログラムに従い、タッチパネル部401にキー操作に応じた操作画面を表示する。
制御部205は、操作部電源スイッチ501のユーザ操作を、システム全体の電源供給を行う主電源スイッチ(不図示)がON状態である場合に、受付可能に制御する。スタートキー503は、処理対象となるジョブのコピー動作や送信動作等、ユーザにより指示された種類のジョブ処理を印刷装置100に開始させるために、ユーザからの指示を受付可能にするキーである。
ストップキー502は、受付けたジョブの処理を印刷装置100に中断させるために、ユーザからの指示を受付可能にするキーである。テンキー506は、各種設定の数値を入力するために、ユーザからの指示を受付可能にするキーである。
ユーザモードキー505は、ユーザごとのシステム設定画面に移行するためのキーである。
なお、本実施形態において、ボックス機能とは、HDD209に仮想的に予め設けているユーザ毎に区別して利用可能な複数個のデータ記憶ボックス(以下、ボックスと称す。)を用いた機能である。
例えば、制御部205は、操作部204を介して入力されたユーザからの指示に応答し、ユーザにより選択されたボックスに対して、印刷装置100で受付けたジョブの文書データをHDD209に記憶する。
また、制御部205は、外部I/F部202を介して受付けた外部装置(例えばホストコンピュータ103)からのジョブの文章データ等も、ユーザが指定したボックスに、記憶してもよい。この場合、制御部205は、外部装置のユーザインタフェース部を介して指定される外部装置のユーザ指示に従うことが望ましい。
また、制御部205は、ボックスに記憶されたジョブのデータを、操作部204からのユーザ指示に従って以下のような処理を行う。
例えば、制御部205は、ジョブのデータをプリンタ部203により印刷するか、または外部I/F部202により外部装置に送信する。ここで、ボックスに保存される文書データ形式は、PDLモジュールによってJPEG画像に変換された画像データ形式である。そのPDF文書がユーザによりボックス保存指示された段階で、PDLモジュールによって画像変換される。
この初期画面においては、画面上部に並ぶ各種機能タブをユーザが選択押下することによって、ボックス機能以外の機能の画面表示に遷移する。例えば、コピー機能用のタブTAB1がユーザにより押下された場合、制御部205は、本印刷装置100が具備するコピー機能の操作画面をタッチパネル部401に表示させる。また、送信機能用のタブTAB2がユーザにより押下された場合、制御部205は、本印刷装置100が具備するファックスやE−mail送信などデータ送信(Send)機能の操作画面をタッチパネル部401に表示させる。さらに、拡張機能用のタブTAB4がユーザにより押下された場合、制御部205は、本印刷装置100が具備するスキャナ設定など拡張機能を設定するため画面をタッチパネル部401に表示させる。
図5の(A)に示すボックス機能の初期画面では、ユーザ毎に割り当てられたボックス番号、そのボックスの名称およびHDD209内でのデータ領域使用量が表示され、ユーザによる選択、確認が可能になっている。また、画面右下に、メモリ残量が表示される。
図5の(B)は、ユーザが図5の(A)の表示例においてボックス番号[003]に対応するボタンBBT1を押下した場合に、制御部205よってタッチパネル部401に表示される、ユーザボックス操作画面の一例である。
この画面内では、ボックス番号003に保存されている文書データが一覧表示される。また、文書データ毎に、文書名(画像変換される前のファイル名)、用紙サイズ、ページ数、ボックスに保存された日時の情報が表示され、ユーザ確認可能となっている。
[全選択]用のボタンBT1をユーザが押下すると、ボックス番号003内の全ての文書データが選択対象となる。また、[詳細情報]用のボタンBT2をユーザが押下すると、選択されている文書データに関する各種設定情報が別画面で表示される。さらに、[消去]用のボタンBT3をユーザが押下すると、選択されている文書データがHDD209から消去される。
また、[リストプリント]用のボタンBT4をユーザが押下すると、ボックス番号003内の文書データのリストを印刷するジョブが生成される。さらに、[プリント]用のボタンBT5をユーザが押下すると、制御部205は、表示画面を図6の(B)の画面表示に遷移させる。
さらに、[閉じる]用のボタンBT7をユーザが押下すると、図5の(A)に示すボックス機能の初期画面標示に遷移する。また、[編集メニュー]用のボタンBT8をユーザが押下すると、選択されている文書データに対して、設定変更や画像プレビュー、画像編集が可能になる。
その際のタッチパネル部401の様子を図6の(A)に示す。[画像表示と画像編集]用のボタンBT9をユーザが押下すると、図17にて後述する画像プレビューモード、画像編集モード画面に遷移する。また、[結合保存]用のボタンBT10は、複数の文書データが選択されているときのみ、ユーザが押下することができる。
図6の(B)は、図5の(B)の[プリント]用のボタンBT5をユーザが押下した際に遷移した画面である。この画面では、遷移前の図5の(B)の画面表示時に選択されていた文書データを用いた印刷ジョブ生成指示をユーザが行うことが可能である。
さらにこのプリント設定画面からは、図7にて後述するシート処理設定画面への遷移をユーザが行うことができる。その様子は、後述の図7にて説明する。さらに、テンキー506から任意の数値を入力することによって、印刷部数の変更が可能である。
[プリント開始]用のボタンBT13をユーザが押下すると、選択されていた文書データを用いた印刷ジョブが生成される。また、[プリント後文書消去]用のボタンBT14は、ユーザ押下によってONまたはOFFの状態に交互に変更可能なトグルボタンである。このボタンBT14がONの時にのみ、印刷ジョブ生成後に、選択されていたボックス文書はHDD209から自動的に消去される。また、[キャンセル]用のボタンBT15をユーザが押下すると、図5の(A)の画面表示に戻る。
また、タッチパネル部401内に表示されているボタンをユーザが押下した際、本印刷装置100のROM207に予め記憶された表示制御プログラムに従い、制御部205が行う動作についても説明する。
まず、制御部205は、本印刷システム1000が如何なるシート処理装置を具備するかにより選択可能なシート処理の候補を決定する。例えば、印刷システム1000は、プリンタ部203により印刷されたシートに対して、図7に示すようなシート処理を許可している。図7に示すように、制御部205は、これら9種類のシート処理を選択候補となるよう操作部204の表示を制御している。
なお、本印刷システム1000は、PC103等の外部装置からも処理対象となるジョブの印刷実行要求およびジョブにて要するシート処理の実行要求を受付可能に構成している。このように外部装置からジョブを投入する場合、印刷データの送信元となる外部装置の表示部に図7の表示と同等機能の表示を実行させることが望ましい。
次に、図8を参照して、本印刷システム1000の具体的なシステム構成の一例について説明する。図8は、図1に示した印刷システム1000のシート後処理ユニットの構成を説明する図である。図8に示すように、印刷システム1000は、シート処理装置200として、大容量スタッカ200a、糊付け製本機200bおよび中綴じ製本機200cを含む。また、図8の構成例は、印刷システム1000が具備する印刷装置100に対して、大容量スタッカ200a、糊付け製本機200b、中綴じ製本機200cという、接続順序で、接続されていることを示す。
また、糊付け製本機200bは、表紙をつけずに糊付け製本する天糊製本処理も実行可能である。糊付け製本機は、少なくとも、くるみ製本処理を実行可能なシート処理装置であるため、くるみ製本機とも呼ばれる。
本実施形態では、制御部205が、これらのシート処理装置に関わる各種のシステム構成情報を、各種制御に要する管理情報として、特定のメモリに登録させる。
以下に、図8に示すシステム構成における制御部205の制御について説明する。
例えば、本印刷システム1000が図8のシステム構成である場合、上記9種類のシート処理を本印刷システムにて全て実行可能である。この事実は、制御部205が、上述した5つの情報に基づいて認識する。また、これらの認識に基づいて、制御部205は、実行可能な合計9種類のシート処理を全て選択候補にするようUI部を制御する。さらに、制御部205は、以下のようなユーザ操作に応答した制御を実行する。
例えば、図7に示すキー701のユーザ押下により、制御部205がUI部を介してステイプル処理の実行要求をユーザから受付けたと想定する。この場合、制御部205は、当該要求に応答し、当該ジョブにて印刷処理がなされたシートに対するステイプル処理を、中綴じ製本機200cにより実行させる。
また、キー702のユーザ押下により、制御部205がUI部を介してパンチ処理(シートの穴あけ処理)の実行要求をユーザから受付けたと想定する。この場合、制御部205は、当該要求に応答し、当該ジョブにて印刷処理がなされたシートに対するパンチ処理を、中綴じ製本機200cにより実行させる。
また、キー707のユーザ押下により、制御部205がUI部を介してくるみ製本処理の実行要求をユーザから受付けたと想定する。この場合、制御部205は、当該要求に応答し、当該ジョブにて印刷処理がなされたシートのくるみ製本処理を、糊付け製本機200bにより実行させる。
次に、図8を参照して、本実施形態における印刷システム1000のシステム構成内部の状況について説明する。
図8に示すように、印刷装置100のプリンタ部203で印刷されたシートは、各シート処理装置200の内部へと供給される。具体的には、図8Bに示すように、各シート処理装置200は、装置内部におけるA点、B点、C点を介して、各装置間でシートを搬送する。
このように、本印刷システムにおけるシート処理装置200は、印刷ジョブの要求に従い、シートの搬送を制御するペーパハンドリング制御を実行する。なお、図8の排紙先Zには、複数の排紙先候補がある。これについては、図10を用いて後述する。
次に、図9、図10を参照して、本印刷システム1000に接続されるインラインタイプのシート処理装置200の内部構成について説明する
図9は、図1に示した印刷システムの糊付け製本機の内部構成を示す断面図である。
図9において、糊付け製本機200bは、ストレートパス1201、本身パス1202、表紙パス1203およびインサータパス1204の4つの搬送経路を含む。また、糊付け製本機200bは、スタック部1205、糊付け部1206、カッタ1207、バスケット部1208、ガイド1209、幅寄せ部1210、回転台1211、インサータトレイ1212およびインサータ1213を含む。ストレートパス(スルーパス)1201は、大容量スタッカ200aに含まれるストレートパス1101と同様の機能を有する搬送経路である。そのため、ストレートパス1201および信号線の詳細な説明については、省略される。
このような構成のもと、例えば、制御部205が、図7に示すキー707のキー操作により、くるみ製本処理の実行要求を、UI部を介してユーザから受付けたとする。この場合、制御部205は、以下のように制御を行う。
まず、制御部205は、プリンタ部203で印刷されたシートを、本身パス1202を介して、順次、スタック部1205に蓄える。また、制御部205は、本文データが印刷されたシートを、全ページ、当該スタック部1205に蓄える。その後、制御部205は、表紙パス1203を介して、表紙用のシートを搬送させる。
制御部205は、これら何れかのシートを表紙用のシートとして、表紙パス1203へ搬送させる。その後、制御部205は、スタック部1205の下方部分にて、表紙用のシートの搬送を一時停止させる。
この動作に並行して、制御部205は、スタック部1205に積載済みの本文全ページ(本身)の糊付け処理を実行する。例えば、糊付け部1206は、所定量の糊を本身の下部に塗布して、十分に糊が行き渡ったところで、本身の糊付けされた部分を表紙の中央部にあてがい、包み込むように結合させる。結合に当たっては、本身を下方に押し込むように送り出すため、表紙にくるまれた本身は、ガイド1209に添って、回転台1211の上に滑り落ちる。その後、ガイド1209は、表紙にくるまれた本身を回転台1211の上に倒すように移動する。
次に、制御部205は、回転台1211を90度回転して、幅寄せ部1210で位置合わせを行い、天となる部分を断裁する。さらに、制御部205は、180度回転して、幅寄せ部1210で位置合わせを行い、地となる部分を断裁する。断裁後、制御部205は、再度幅寄せ部で奥まで押しやって、出来上がった表紙にくるまれた本身をバスケット部1208に入れる。
一方、ステイプル処理等は、最大20枚、中綴じ製本では最大15枚までの処理を許容する。このように、1束分のシート束としてシート処理が許可される印刷シートの許容枚数は、糊付け製本処理と、その他のシート処理とで、圧倒的に異なる。
このように、本実施形態では、制御部205により制御対象となるインラインタイプのシート処理装置により、くるみ製本処理という糊付け製本処理を実行可能に構成している。
図10は、図1に示した印刷システムの中綴じ製本機の内部構成を示す断面図である。
中綴じ製本機200c内部には、印刷装置100からのシートに対してステイプル処理、断裁処理、パンチ処理および折り処理を選択的に実行するための各種ユニットを具備している。但し、中綴じ製本機200cは、上記制約事項で述べたように、後段装置へのシート搬送機能の役目を果たすスルーパスを具備しない。
なお、この中綴じ製本機200c内部のシート搬送路にはシートの搬送状況やジャムを検知するための複数のシート検知センサが設けられている。
中綴じ製本機200cの不図示のCPUは、これら各センサからのシート検知情報を、制御部205とのデータ通信を行う為の信号線を介して、制御部205に通知する。
制御部205は、この中綴じ製本機からの情報に基づき、中綴じ製本機200c内部のシートの搬送状況やジャムを把握する。なお、本印刷システム1000のシステム構成として、このシート処理装置200と印刷装置100との間に他のシート処理装置200がカスケード接続されている場合がある。この場合、そのシート処理装置200のCPUを介して、この中綴じ製本機200cのセンサの情報を、制御部205に通知する構成となっている。このように、本印刷システム1000は、インラインフィニッシャ固有の構成を具備する。
例えば、制御部205が、図7に示すキー701のキー操作により、中綴じ製本機200cにて実行可能なステイプル処理の実行要求を、UI部を介してユーザから受付けたとする。この場合、制御部205は、プリンタ部203からのシートを、スタックトレイ1302側へ搬送する。なお、この際、制御部205は、シートがスタックトレイ1302に排出される前に、当該シートをジョブ毎に処理トレイ1304に順次蓄える。その後、制御部205は、処理トレイ1304上に配置されたステープラ1306にてバインドし、スタックトレイ1302へ、当該シート束を排出する。このような方法でプリンタ部203にて印刷されたシートに対するステイプル処理が実行される。
また、サドルステッチャ部1309は、シートの中央部分を2ヶ所バインドした後に、シートの中央部分をローラに噛ませることによりシートを半折りし、パンフレットのようなブックレットを作成する中綴じ製本処理を行う。サドルステッチャ部1309で製本されたシートは、ブックレットトレイ1303に排出される。サドルステッチャ部1309による製本処理等のシート処理動作の実行可否も、上述の如く、出力すべきジョブに対してユーザにより設定されたシート処理設定に基づく。
これにより、中綴じ製本機200cは、内部に搬送されるシート(プリンタ部203で印刷されたシート)の間にとインサータ1310にセットされたシートをインサート(中差し)することができる。インサータ1310のインサータトレイ1305には、ユーザによりフェイスアップの状態でシートがセットされ、ピックアップローラにより最上部のシートから順に給送される。
これにより、ブックレットは、ブックレット内の複数ページ間でばらばらになっていた端部がきれいに揃えられることとなる。その後、ブックレットは、ブックレットホールド部1313に格納される。なお、当該トリマによる断裁処理等のシート処理動作の実行可否も、上述の如く、出力すべきジョブに対してユーザにより設定されたシート処理設定に基づく。
なお、図7に示すキー705によりユーザから中綴じ製本が選択された場合、制御部205は、UI部に図11の表示を実行させる。
図11において、ユーザは、設定画面1400を介して、例えば、ステイプル針を用いて実際にシート中央付近に対する中綴じ処理を実行するか否かを決定可能にする。
また、設定画面1400は、分割製本、中綴じ位置の変更、断裁の有無、或いは、断裁幅の変更などの設定もユーザから受付け可能にする。
例えば、設定画面1400を介してユーザにより「中綴じする」と「断裁する」が設定されたとする。この場合、制御部205は、中綴じ製本印刷結果として処理対象のジョブが図12の(A)に示すのような印刷体裁になるよう本印刷システム1000の動作制御を行う。
図12の(A)に示すように、シートは、中央部にサドルステッチ1501が打たれ、小口1502側が断裁面1503に沿って断裁される。また、中綴じ製本処理は、サドルステッチ1501の位置や断裁面の位置を予め設定しておけば、所望の位置に変更することができる。
図12の(B)に示すように、くるみ製本の場合の印刷物は、断裁面A、B、Cに関して、それぞれ断裁幅を設定することができる。
ここで、シート上において、断裁面(断裁位置)A、B、Cの外側には、補足領域(特定領域、第1の領域とも称す。また、それに対して、断裁面(断裁位置)A、B、Cで囲まれる領域を第2の領域と称す。)1603が位置している。補足領域1603には、シート処理を補助するためのオブジェクトが印刷されている。オブジェクトには、仕上がりサイズを規定するトンボ(図12の(B)に示す点線、断裁面A、B、C)、印刷装置100のトナー密度を調整するためのカラーバー、断裁処理を補助するための塗り足し、又はファイル名もしくはページ番号を含むページ情報等がある。
しかし、インラインフィニッシャを具備する本実施例のような機器では、出力色変動をページ毎に確認するために、上記補足領域に印刷されるカラーバーは有効であるため、裁ち落とされた用紙屑から、色味を事後確認することが必要になる場合もある。また、補足領域に印刷されるファイル情報なども、フィニッシングの成果物中に意図した文書・ページが確実に含まれていたかを、裁ち落とされた用紙屑から事後確認する手段として有効である。
例えば、本実施形態の各種の処理や制御を実行する為のプログラムデータをWEB等のデータ供給源あるいは特定の記憶媒体からダウンロードしたホストコンピュータ(図1のPC103や104等)にて操作する場合、以下のように制御する。但し、制御の主体はPCの制御部である。
ここでは、例えば、ユーザからのマウス操作またはキーボード操作に応答し、本印刷システム1000の印刷装置100を操作する為のプリンタドライバの起動指示がなされたとする。これを受け、ホストコンピュータのCPUは、当該ホストコンピュータの表示部に、図13に示す印刷設定画面1700を表示させる。
CPUは、シート処理の種類を表示させ、かつ、本印刷システム1000が具備するインラインタイプのシート処理装置200により実行させるか否かをユーザにより選択可能に表示する。
また、例えば、印刷設定画面1710上の出力先指定キー1703がユーザのマウス操作により押下されたとする。すると、CPUは、印刷設定画面1710を、図15に示す印刷設定画面1720に切り換えるよう表示部を制御する。ここで、CPUは、出力先の種類として、印刷、ボックスに格納、印刷後にボックスに格納のいずれかをユーザにより選択可能に制御するプルダウンメニュー1704を表示させる。
すなわち、本実施形態で述べる各種の処理や制御と同等の処理や制御を外部装置側にて実行可能に構成されればよい。その後、ユーザにより、設定項目を介して所望のシート処理および出力先が選択され、OKキーが押下されるとする。
これにより、CPUは、当該印刷設定画面を介してユーザにより設定された各種印刷条件を示すコマンド(Job−Ticketという)と、プリンタ部203により印刷させるべき一連のプリントデータとを、一つのジョブとして関連付ける。
その後、CPUは、当該ジョブを本印刷システム1000に対して、ネットワーク101を介して送信する。
そして、当該コンピュータ(PC)103からのジョブを、本印刷システム1000の外部I/F部202が受信する。これを受け、本印刷システムの制御部205は、ホストコンピュータからのジョブを、当該ホストコンピュータにてユーザにより設定された処理要件に基づいて、処理するよう本印刷システム1000を制御する。
図16は、本実施形態を示す印刷システムの制御手順を説明するフローチャートである。なお、図16の(A)は、フィニッシング情報つきPDL文書を、ボックス保存する処理例であり、図16の(B)は、図16の(A)のステップの詳細処理例である。また、S1801〜S1806、S2001〜S2010は各ステップを示し、制御部205がROM207、HDD209に記憶される制御プログラムをRAM208にロードして実行することで実現される。
まず、S1801にて、制御部205は、JobTicketとPDFデータ(すなわち、印刷ジョブ)を受信し、HDD209に格納する。ここで、印刷装置100は、当該印刷装置100とデータ通信可能な外部装置のユーザインタフェースを介して印刷ジョブを受信する。また、印刷装置100は、当該印刷装置100が具備するユーザインタフェース、例えば、操作部204を介して印刷ジョブを受信してもよい。
次に、S1804において、制御部205は、インラインでの断裁処理が指定されているか否かを判定する。断裁方法として、インラインフィニッシャ(インラインタイプのシート処理装置200)で断裁する場合、制御部205は、処理をS1805に遷移させる。一方、S1804にてインラインフィニッシャでの断裁指定がないと制御部205が判断した場合、処理をS1806に遷移させる。
そして、S1805において、制御部205は、RIP後画像のオブジェクト属性情報を変更する。制御部205は、インラインフィニッシャによる断裁仕上がりサイズ矩形の内側の画素(断裁面(断裁位置)A、B、Cで囲まれる領域、すわわち、上述の第2の領域に対応する)に対して、画像編集不可属性を付与する。具体的に、制御部205は、断裁仕上がりサイズ矩形の内側のそれぞれの画素に対して、当該画素のオブジェクト属性情報(画像情報)の特定のbit(例えば、第6bit)を"1"に変更する。これは、断裁仕上がりサイズ矩形の内側の画素が、ユーザによる画像編集の対象ではなくなることを意味する。その後、S1806に移行する。
なお、図16の(A)では、印刷ジョブ中のフィニッシング情報データとしてJob−Ticket、PDL文書データとしてPDFを例にとって説明している。しかしながら、本発明を実施するためのフィニッシング情報やPDL文書のフォーマットは上記に限定されるものではない。その他のフォーマットであってもそのフォーマットに対応する解釈部を適宜用意することで、実施可能である。
まず、S2001において、制御部205はフィニッシング情報のうちインラインフィニッシャによる断裁量に関する情報を、印刷装置100に接続された糊付け製本機200bの不図示のメモリから取得する。そして、S2002では、制御部205は、用紙サイズ情報と断裁量情報とに基づいて、断裁後に残る用紙の領域を、RIP後画像上で確定する。例えば、制御部201は、背表紙を基準に断裁される断裁面Aまでの距離を示す情報(Pmm)や、用紙の端から断裁面Bまでの距離を示す情報(Qmm)や、断裁面Bから断裁面Cまでの距離を示す情報(Rmm)を取得する。そして、制御部201は、RIP後の画像上で断裁面を確定する。なお、これらの値は、糊付け製本機200bのメモリに予め格納しておけばよい。複数種類の用紙サイズを断裁できる場合には、種類ごとに異なるP、Q、Rの値を格納しておけばよい。例えば、A3サイズの用紙に対するP、Q、Rは、A4サイズの用紙に対するP、Q、Rより大きい値を設定しておけばよい。このように糊付け製本機200b等のシート処理装置のメモリに、P、Q、Rを格納しておき、制御部205が、それを取得することによって、制御部205は、印刷装置100に接続されるシート処理装置200ごとに、適切な断裁位置を特定することができる。
これは、RIP後画像の座標系において、断裁後に残る領域のx座標最小値(xL)、x座標最大値(xR)、y座標最小値(yB)、y座標最大値(yT)によって表現される。制御部205は、x座標最小値(xL)、x座標最大値(xR)、y座標最小値(yB)、y座標最大値(yT)によって囲まれる領域を残る領域とし、それ以外の領域を裁ち落とされる領域と確定する。例えば、図12(B)のくるみ製本印刷結果例に示す背表紙を基準(0)とした場合、x座標最小値(xL)が0を表し、座標最大値(xR)が断裁面Aの座標を表すものとする。同様に、図12(B)のくるみ製本印刷結果例の下端を基準(0)とした場合、y座標最小値(yB)が断裁面Cを表し、y座標最大値(yT)が断裁面Bを表すものとする。なお、座標の決め方は一例であるため、制御部205は、これ以外の方法で座標を特定して、RIP後の画像に表現してもよい。
本発明で注目すべきは、S2004にて断裁で残る領域の画素か、断裁で裁ち落とされる領域の画素かの判断をした後、断裁で残る領域の画素に対してはS2005にて、制御部205がオブジェクト属性情報の第6bitを「1」に変更することである。これにより、後述するボックス画像編集機能において、ユーザによる意図しない画像編集を防止することが可能となる。なお、オブジェクト属性情報の第6bitを「1」に変更された領域は断裁で残る領域に対応する。したがって、以後のボックス画像編集機能において、制御部205は、断裁で残る領域と断裁で裁ち落とされる領域との違いを、ユーザが視覚的に確認するためのユーザインタフェースを介してプレビューする制御を行う。
S2003からS2010のループ処理が終わると、全ての画素のオブジェクト属性情報が確定した状態になる。
図17は、図4に示したタッチパネル部401に表示されるユーザインタフェースの一例を示す図である。本例は、ボックス画像プレビュー機能および画像編集機能が有効なときにタッチパネル部401に表示されるUI画面例である。
図18は、本実施形態を示す印刷システムの制御手順を説明するフローチャートである。本例は、ボックス画像プレビュー機能、および画像編集機能処理例であり、また、S1901〜S1905は各ステップを示し、制御部205がROM207、HDD209に記憶される制御プログラムをRAM208にロードして実行することで実現される。また、本処理は、図6の(A)の[画像表示と画像編集]ボタンをユーザが押下したことを制御部205が感知することによって開始される。
次に、S1903では制御部205は、タッチパネル部401に表示されるプレビュー画面901を介してユーザによるボタン操作から受け付ける。その詳細については、図17を用いて後述する。ユーザがプレビュー画面901中の[戻る]ボタン9001を押下したことを制御部205が感知すると、制御部205は、S1904にて画像プレビューモードの終了指示であると判断する。
その後、制御部205は、S1905で、HDD209のボックス文書にRIP後の画像情報を再保存して、本処理を終了する。またこの際、制御部205はタッチパネル部401の表示を、図6の(A)に戻す。
図17の説明においては、内に表示されている内容に関する説明を行う。また、タッチパネル部401内に表示されているボタンをユーザが押下した際、本印刷装置100のROM207に予め記憶された表示制御プログラムに従い、制御部205が行う動作についても説明する。
また、制御部205は、後述するフローチャートの手順に従い、断裁する断裁領域と、出力シートから断裁されない印刷領域に対して異なる編集属性を付加する付加処理を実行する。さらに、制御部205は、付加されたそれぞれの編集属性に基づいて、操作部(タッチパネル部401)に表示する第1の領域(編集可能領域)と第2の領域(編集不可能領域)とを含む編集画面の表示を制御する。
すなわちこのハッチング表示は、インラインフィニッシャによって裁ち落とされる領域を示している。また、ハッチング領域と非ハッチング領域の境界に書かれている一点鎖線に沿って、インラインフィニッシャのカッタ1207が断裁を行うことが示されている。
プレビュー画面901においては、上側、下側、および右側が裁ち落とし領域として示されているが、これは本ページが、左側を背、右側を小口として製本される状態の例であることを示しているからである。製本する際の背の位置(横開き/たて開き)、断裁面の数(三方断裁か、一方断裁か)、または表示中のページが両面印刷の表面か裏面かによって、裁ち落とし領域の位置は変わる。
また、[枠外編集]ボタン9003をユーザが押下すると、制御部205は、画面表示を枠外画像編集画面902に遷移させる制御を実行する。さらに、[印刷]ボタン9004をユーザが押下すると、制御部205は、画面表示を前述の図6(B)に示す画面表示に遷移させる制御を実行する。また、[戻る]ボタン9001をユーザが押下すると、制御部205は、画面表示を図6の(A)に表示が遷移させる制御を実行する。
枠外画像編集画面902においては、ユーザはインラインフィニッシャによって裁ち落とされる予定の領域の画像情報(図17に示すハッチング領域に対応する画像情報)を、任意に編集することが可能になっている。この画面中で、中央の画像情報9010は、HDD209のボックス文書から取り出したRIP後の画像情報に対応する。
また、このRIP後の画像情報9010の上側、下側、および右側を除く中央部にRIP後の画像情報9011と重なるようにして表示されているハッチング領域9020は、上述したオブジェクト属性情報のbit6の値が"1"の領域である。
右上側から並ぶアイコン表示のためのボタン9021は、画像編集に用いるツールである。ユーザは、これらのツール(自由細線描画ツール、領域指定ツール、消去ツール、領域塗りツール、色選択ツール、拡大表示ツール、文字追加ツール、自由太線ツール、直線ツール、ベジエ曲線ツール)を用いて画像編集可能である。なお、自由細線描画ツールは、ユーザの操作に従って、画像データに細線を追加するツールである。また、領域指定ツールは、画像データのうち、切り取りたい領域や、コピーしたい領域をユーザの操作に従って、指定するためのツールである。消去ツールは、画像データのうち、ユーザによって指定された部分を消去するためのツールである。領域塗りツールは、ユーザによって指定された領域に色を塗るためのツールである。ユーザは、これらのツールを用いて画像編集可能である。
ただし、画像編集可能な領域は、ハッチング表示されていない部分9030のみであり、ハッチング表示された部分に対しては、ユーザはこれらの画像編集操作を行うことができないように制御部205がその領域を管理している。なお、編集不可能な領域に対する編集が指示されたら、制御部205が、ユーザに編集ができない旨を通知するようにしてもよい。
[編集結果を全ページに適用]ボタン9024をユーザが押下することにより、このページにおいてユーザが画像編集ツールを用いて行った画像編集操作を、そのまま同一文書の他ページのRIP後の画像情報に対しても適用される。
これは、すべてのページに対して同一座標に配置されているカラーバーやトンボを、まとめて消去する場合や、同じ文字列を全ページに対して追加する場合に有効である。
ただし、全ページに対して編集結果を適用する場合においても、各ページのRIP後画像のオブジェクト属性第6bitが"1"の画素は、編集結果の適用を受けることはない。[プレビューに戻る]ボタン9025をユーザが押下すると、制御部205は画面表示をプレビュー画面901に遷移させる制御を行う。
制御部205は、オーバレイすべき画像情報を、各ページのRIP後の画像情報とリンクする形で、HDD209に一時的に保存する。ここで、制御部205は、画面右上に、一時的に保存されているオーバレイ画像の縮小画像を確認することができるウインドウ9040を表示する。
この縮小画像上で、任意のページを押下することで、ユーザはRIP後の画像領域内で自由にオーバレイ画像情報の作成を行ことが可能である。
[編集結果を全ページに適用]ボタン9041をユーザが押下することにより、このページにおいてユーザが画像編集ツールを用いて行ったオーバレイ画像情報の編集操作は、そのまま同一文書の他ページのオーバレイ画像に適用(反映)される。
[枠外編集に戻る]ボタン9042をユーザが押下すると、制御部205は画面表示を枠外編集画面902に遷移させる制御を実行する。また、同時に、制御部205は、HDD209に一時的に保存されていたオーバレイ画像情報を、リンクする各ページのRIP後の画像情報にオーバレイ合成する処理を実行する。ただし、各ページのRIP後画像のオブジェクト属性第6bitが"1"の画素は、オーバレイ合成の適用を受けることはない。
これは、インラインフィニッシャによる裁ち落としで残る画素領域9050に対して例外的に画像編集を行いたい場合に有効である。本画面中では、RIP後の画像情報に対して、オブジェクト属性を示す第6bitが"1"の画素領域9050をハッチング表示している例である。
また、制御部205は、ハッチング表示の上下左右に、領域変更のための矢印アイコンボタン9051〜9054を表示する。ここで、ユーザが矢印アイコンボタン9051〜9054を押下したままドラッグ操作を行うことによって、ハッチング領域を変化(変更(拡大方向もしくは縮小方向))することができる。また、同時に、ハッチング領域の変化に連動して、RIP後の画像情報のオブジェクト属性を示す第6bitの値も更新される。
[編集結果を全ページに適用]ボタン9071をユーザが押下すると、本ページでユーザが変更したRIP後の画像情報のオブジェクト属性を示す第6bitの値が、全てのページに適用される。
ただし、両面印刷の表面と裏面とでは、適用結果が異なる。左右開きの製本が指定されている場合には、表面と裏面では左右反転、上下開きの製本が指定されている場合には、表面と裏面では上下反転したオブジェクト属性値が適用される。[枠外編集に戻る]ボタン9072をユーザが押下すると、制御部205は画面表示を枠外編集画面902に遷移させる制御を実行する。
先行技術である特許文献1にて開示されている技術においては、インラインフィニッシャによって裁ち落とされる領域の画像は、塗り足しとよばれる領域を除いて、一律にRIP後の画像情報から消去されていた。それに対し、本実施形態においては、裁ち落とされる領域の画像情報に対して、ユーザの都合により、選択的に画像消去や画像追加が可能になっており、ユーザの利便性がよい。
ここで注目すべきは、RIP後の画像情報のオブジェクト属性情報に、ユーザによる画像編集を制限する属性を追加したことである。これにより、ユーザがRIP後画像の画像編集を行う際に、裁ち落とし領域ではない製本成果物となるべき領域の画像を、あやまった操作により画像編集してしまうことを未然に防止することが可能となる。 〔第2実施形態〕
次に、図19を用いて、インラインフィニッシャの断裁装置に、避けられない寸法公差が発生する場合に、その状況をユーザに可視化し、ユーザが断裁寸法公差を考慮可能にした例を説明する。
図19の(A)において、1001は、図17のプレビュー画面901に相当するものである。その際は、一点鎖線にて表示されているインラインフィニッシャのカッタ1207が断裁を行う部分の表示が、並行な二重線1011〜1013で表示されている点である。
インラインフィニッシャの断裁装置の寸法公差は、制御部205内のROM207内に、数値として記録されている。この寸法公差は、ユーザが指示した断裁寸法を基準として、正および負の方向に最大何mmの差が発生するか、を示す。この数値は、糊付け製本機200bが設計、製造される段階で、製品の仕様として規定されているものである。
プレビュー画面1001では、断裁寸法公差を考慮して、実際に断裁が行われるもっとも外側と、もっとも内側を、一点鎖線で表示している。
これにより、インラインフィニッシャによる断裁処理の結果、残る可能性のある領域に対しては、ユーザによる画像編集を防止することが可能になっている。
同様に、図19の(B)において、1004は、図17の画像保護枠変更画面904に相当するものである。ここでも、一点鎖線にて表示されているインラインフィニッシャのカッタ1207が断裁を行う部分の表示が、並行な二重線1021〜1023で表示されている。ユーザが断裁寸法公差の範囲内の画像情報を編集したい場合には、画像保護枠変更画面1004の機能を使って、オブジェクト属性第6bitが"1"の画素領域を変更すればよい。
〔その他の実施形態〕
なお、上述した実施形態では、PDL受信した画像データに対して製本処理を行う実施例を説明したが、スキャナ部201から読み取った画像データをHDD209に格納し、格納された画像データに対して製本処理を実行する場合にも適用できる。
また、外部のPC103が、プレビュー画像を表示する場合に、図16または図18に示す処理を実行して、図17または図19に示す画面を表示するようにしてもよい。
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
Claims (7)
- 画像データに従って印刷し、印刷したシートを断裁する後処理装置に当該シートを搬送する印刷装置を制御する印刷制御装置であって、前記画像データを表示する表示手段と、前記表示手段によって表示された画像データを編集する編集手段と、前記後処理装置が前記シートを断裁する断裁位置を示す情報を取得する取得手段と、前記取得手段によって取得した情報に従って前記後処理装置によって裁ち落とされる第1の領域の前記編集手段による編集を許可し、前記後処理装置によって裁ち落とされない第2の領域の前記編集手段による編集を制限する制御手段とを備えることを特徴とする印刷制御装置。
- 前記制御手段は、前記表示手段によって表示される画像データに、前記第1の領域を示す情報と、前記第2の領域を示す情報を表示させることを特徴とする請求項1に記載の印刷制御装置。
- 前記制御手段は、前記表示手段によって表示される画像データに、前記第1の領域を示す画像と、前記第2の領域を示す画像を重ねて表示させることを特徴とする請求項1に記載の印刷制御装置。
- 前記制御手段は、前記第1の領域の前記編集手段による編集が指示されると、編集ができない旨をユーザに通知することを特徴とする請求項1または2に記載の印刷制御装置。
- 前記制御手段は、前記第2の領域に含まれる画素に対して画像編集不可属性を付与することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の印刷制御装置。
- 画像データに従って印刷し、印刷したシートを断裁する後処理装置に当該シートを搬送する印刷装置を制御する制御方法であって、前記画像データを表示する表示工程と、前記表示工程にて表示された画像データを編集する編集工程と、前記後処理装置が前記シートを断裁する断裁位置を示す情報を取得する取得工程と、前記取得工程にて取得した情報に従って前記後処理装置によって裁ち落とされる第1の領域の前記編集工程による編集を許可し、前記後処理装置によって裁ち落とされない第2の領域の前記編集工程による編集を制限する制御工程とを備えることを特徴とする印刷装置の制御方法。
- 請求項6項に記載の印刷装置の制御方法をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
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