JP2011131116A - 塗布方法及び有機エレクトロルミネッセンス素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】スリット型ダイコーターを用い、低粘度の塗布液を使用し、安定した膜厚でストライプ状の複数の薄膜を形成する塗布方法及びこの塗布方法より形成された有機エレクトロニクス素子を提供することである。
【解決手段】スリット型ダイコーターから塗布液を供給し、該スリット型ダイコーターのリップ先端部を基材に近接させ、該基材と該スリット型ダイコーターのリップ先端部との間にビードを形成させて、該スリット型ダイコーターのリップ先端部と該基材とを相対的に移動させながら該リップ先端部のスリット出口から流出される該塗布液を、少なくとも2条のストライプ状に塗布する塗布方法において、該スリット型ダイコーターのリップ先端部が、塗布幅手に少なくとも1つの該塗布液を撥液する撥液層を有することを特徴とする塗布方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、スリット型ダイコーターを使用し、低粘度塗布液を薄膜にストライプ状で塗布する塗布方法と、この塗布方法より形成された有機エレクトロニクス素子に関する。
従来、連続走行する帯状基材に塗布液を塗布する方法として、下記に示す2通りの塗布方法が知られている。第1の方法は、予め必要な塗布液膜形成量よりも余剰な塗布液を基材上に付与した後、なんらかの掻き取り手段で余剰分を取り除く、後計量型塗布方式である。後計量型塗布方式としては、ブレード塗布法、エアーナイフ塗布法、ワイヤーバー塗布法、グラビア塗布法、リバース塗布法、リバースロール塗布法が知られている。
他の1つの方法は、所望の塗膜を形成するのに要する量だけ塗布液を基材上に吐出させて塗布する前計量型塗布方式である。前計量型塗布方式としては、スリット型ダイコーターを用いたエクストルージョン塗布法、スライドコーターを用いたスライド塗布法、カーテン塗布法、インクジェットヘッドを用いたインクジェット記録方式等が知られている。上記の前計量型塗布装置の中でも、スリット型ダイコーターは、他の方式の塗布装置と比較して、塗布精度の高く高品位の塗膜が得ら、高速、薄膜、多層塗布適性等の対応が可能であることから、例えば、光学用フィルム、インクジェット記録用紙、熱現像記録材料、有機エレクトロルミネッセンスパネル(以下、有機ELパネルともいう)等の製造に広く使用されている。
有機ELパネルは、ディスプレー及び照明分野等において使用されており、現在は蒸着法による製膜方式を用いて製造されているが、生産性の向上や製造コスト低減の観点から、近年ではロールトゥーロール方式と言われる塗布方式での製造が検討されている。加えて、薄膜塗布装置に対しては、高機能化や薄層化、塗布膜の膜厚の均一化及びさらなる高生産性の要望が高くなっている。
例えば、有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、有機EL素子ともいう)を構成している有機化合物層、例えば、正孔輸送層、発光層等を塗布方式により形成する場合、使用する塗布液の粘度は、その多くが4.0mPa・s以下の低粘度となっている。
一方、ロールトゥーロール方式において、更に生産性を上げる方法としては、基材の幅を広くし、基材上に形成された複数列の電極に合わせ、有機化合物層(例えば、正孔輸送層、発光層等)を、スリット型ダイコーターを使用した塗布方式によりストライプ状に多条の塗膜を形成し、有機EL素子とした後、条毎に切断して有機ELパネルを製造する方法も検討されている。ストライプ状に多条の塗膜を形成する方法として、コーターのスリットに、スリットを多条に分割するガイドを設けたエクストルージョン型コーターを用いて電極を製造する方法が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。しかしながら、特許文献1に記載されている様なコーター内部に分割ガイドのみを設けて、ストライプ状の形成物を得る方法では、特に、有機EL素子を構成する有機化合物層の形成に用いられる塗布液は極めて低粘度であり、塗布液の濡れ拡がりによる回り込み等により、所望の線幅を有するストライプ状塗設物を安定して形成することが困難である。
また、低粘度の塗布液を使用し、基材上に多条の塗膜を安定に形成する方法が更に検討されてきた。例えば、ダイヘッドの先端のランド部に所望ピッチで多数の溝を形成したダイヘッドを使用し、ダイヘッドから塗布液を膜状に吐出して基材上に塗布する際に、ダイヘッドと基材との間の塗布ギャップを大きくすることで、膜状に吐出された塗布液が溝をきっかけとして割れる様にし、この状態で塗布することで基材上に、切れ目を有するストライプ状の塗膜を形成する方法が知られている(例えば、特許文献2参照。)。
しかしながら、特許文献2に記載の塗布方法では、低粘度・薄膜塗布ではストライプ塗膜の幅、膜厚が不安定となる、塗布幅の寸法バラツキが大きくストライプ状の塗布が不安定となり易い、塗布部と非塗布部の幅のコントロールが困難で安定塗布が出来ない、あるいは、塗布ギャップの大きさにより、塗布部と非塗布が形成されるため、小ピッチ(塗布部の幅+非塗布部の幅)にしか対応出来ず、塗布部と非塗布部の設定の自由度が小さい等の課題を有していることが判明した。
この様な状況から、スリット型ダイコーターを用いたエクストルージョン塗布法を用いて、低粘度塗布液を基材上に、基材の搬送方向に対して非塗布部と塗布部とを交互にストライプ状に塗布し、更にそのストライプ状に塗布された塗膜の各条の膜厚及び幅を安定に塗布する塗布方法を開発すること及びこの塗布方法により形成された有機エレクトロルミネッセンス素子を開発することができる方法が切望されている。
特開2001−6663号公報 特開2007−313417号公報
本発明は、上記状況に鑑みなされたものであり、その目的は、スリット型ダイコーターを用いたエクストルージョン塗布法を用いて、低粘度塗布液を基材上に、基材の搬送方向に対して非塗布部と塗布部とを交互にストライプ状に塗布し、更にそのストライプ状に塗布された塗膜の各条の膜厚及び幅を安定に塗布する塗布方法を提供すること及びこの塗布方法により形成された有機エレクトロルミネッセンス素子を提供することである。
本発明の上記目的は、以下の構成により達成される。
1.スリット型ダイコーターから塗布液を供給し、該スリット型ダイコーターのリップ先端部を基材に近接させ、該基材と該スリット型ダイコーターのリップ先端部との間にビードを形成させて、該スリット型ダイコーターのリップ先端部と該基材とを相対的に移動させながら該リップ先端部のスリット出口から流出される該塗布液を、少なくとも2条のストライプ状に塗布する塗布方法において、該スリット型ダイコーターのリップ先端部が、塗布幅手に少なくとも1つの該塗布液を撥液する撥液層を有することを特徴とする塗布方法。
2.前記撥液層の構成材料が、フッ素樹脂含有無電解金属メッキ、ダイアモンドライクカーボン及びアモルファスフッ素樹脂から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする前記1に記載の塗布方法。
3.基材上に、第1の電極と第2の電極との間に、発光層を含む複数層からなる有機化合物層を積層した構成を有する有機エレクトロルミネッセンス素子において、前記有機化合物層が前記1または2に記載の塗布方法により形成されていることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
本発明により、スリット型ダイコーターを用いたエクストルージョン塗布法を用いて、低粘度塗布液を基材上に、基材の搬送方向に対して非塗布部と塗布部とを交互にストライプ状に塗布し、更にそのストライプ状に塗布された塗膜の各条の膜厚及び幅を安定に塗布する塗布方法を提供すること及びこの塗布方法により形成された有機エレクトロルミネッセンス素子を提供することができた。
撥液部を備えたスリット型ダイコーターを使用し、塗布を行っている状態の概略斜視図である。 図1に示される撥液部を備えたスリット型ダイコーターの概略斜視図である。 スリット型ダイコーターに撥液層を形成するプロセスの一例を示す工程図である。 スリット型ダイコーターに撥液層を形成するプロセスの他の一例を示す工程図である。 スリット型ダイコーターに撥液層を形成するプロセスの他の一例を示す工程図である。 スリット型ダイコーターに撥液層を形成するプロセスの他の一例を示す工程図である。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。
本発明者は、上記課題に鑑み鋭意検討を行った結果、スリット型ダイコーターから塗布液を供給し、該スリット型ダイコーターのリップ先端部を基材に近接させ、該基材と該スリット型ダイコーターのリップ先端部との間にビードを形成させて、該スリット型ダイコーターのリップ先端部と該基材とを相対的に移動させながら該リップ先端部のスリット出口から流出される該塗布液を、少なくとも2条のストライプ状に塗布する塗布方法において、該スリット型ダイコーターのリップ先端部が、塗布幅手に少なくとも1つの該塗布液を撥液する撥液層を有することを特徴とする塗布方法により、低粘度塗布液を基材上に、基材の搬送方向に対して非塗布部と塗布部とを交互にストライプ状に塗布し、更にそのストライプ状に塗布された塗膜の各条の膜厚及び幅を安定かつ高精度で塗布することのできる塗布方法を実現することができることを見出し、本発明に至った次第である。
以下、本発明を実施するための形態を図1から図6を参照しながら説明する。なお、本発明の塗布方法は、これら例示する装置構成に限定されるものではない。
図1は、スリット型ダイコーターを使用し、塗布を行っている状態の概略図である。尚、図1では、基材として帯状基材を使用した場合を示している。
はじめに、図1の(a)について説明する。
図1の(a)は、前計量型塗布方式であるスリット型ダイコーター1を使用し、塗布を行っている状態を示す概略断面図である。
図1の(a)において、1はスリット型ダイコーターを示す。スリット型ダイコーター1はブロック101aと、ブロック101bと、側板101c(図1には不表示、図2を参照)と、側板101d(図1には不表示、図2を参照)とを有し、ボルト等で締結することで組み立てられている。
リップ103は、バックリップ103aとフロントリップ103bとを有している。リップ103には、本発明に係る撥液部(撥液層)102a〜102d(図1には不表示、図2を参照)を有している。本発明の塗布方法においては、撥液部(撥液層)102a〜102d(図1には不表示、図2を参照)は、塗布液に対する接触角が極めて高い材料で構成され、塗布液を撥液することにより塗布がなされない領域(非塗布部ともいう)を形成する設計となっている。なお、本発明に係る撥液部(撥液層)の構成材料及び形成方法についての詳細は、後述する。
104はブロック101aと、ブロック101bとの間隙に形成したスリットを示し、105はマニホールドと呼ばれる塗布液を一旦溜めるための部分であり、ここには塗布液供給管106から塗布液が送り込まれる。
塗布液の粘度は、膜の機能性、膜厚等を考慮し、4.0mPa・s以下が好ましく、より好ましくは3.0mPa・s以下であり、本発明の塗布方法は、これらの粘度特性を備えた塗布液を用いた塗布において、その効果をいかんなく発揮することができる。
本発明において、塗布液の粘度は、東機産業株式会社製のE型粘度計 VISCONIC ED型及びコントローラーE−200型を使用し、温度25℃で測定した値を示す。
マニホールド105で塗布幅方向に溜められた塗布液はスリット104を通ってスリット104の先端のスリット出口104aからリップ103とバックアップロール2に巻回し支持された帯状基材3との間に供給され塗布される。供給された塗布液は、ビードQを形成しバックアップロール2に巻回し支持された帯状基材3上に塗布され、塗膜4が形成される。
スリット出口104aは、後述する図2に示すスリット出口104a1とスリット出口104a2と、スリット出口104a3とを有している。
塗布する時、スリット出口104aから供給された塗布液のビードのスリット出口の圧力は負圧或いはゼロとすることが好ましい。本発明で、ゼロの状態とは、大気圧との差がゼロであることを言う。但し、本発明では誤差としては±0.001MPaの範囲を含める。負圧の状態とは、コーター周囲の気圧よりも低い状態を言い、負圧が強くなりすぎるとビード維持が難しくなるため、−0.01MPa以上が好ましい。
Xはスリット出口104aから供給された塗布液が帯状基材3に塗布される塗布位置を示す。塗布位置Xを境にして、塗布前の帯状基材3側を上流側、塗膜4が形成された帯状基材3側を下流側と言う。
図1の(a)に示す様に、スリット型ダイコーター1を使用した塗布方法は、減圧室を配設することなく行う方法である。
図1の(a)に示す様に、スリット型ダイコーター1を使用した塗布は、塗布の開始に合わせ、必要とする塗布液をスリット出口から供給された状態で、スリット型ダイコーター1を待機位置から塗布位置に移動手段(不図示)により移動し、スリット型ダイコーター1の先端のリップ103(バックリップ103aとフロントリップ103b)を帯状基材3に近接させ、そのリップ103の先端部と帯状基材3との間隙(コーターギャップA)にビードQを形成させ、塗布液を帯状基材3に転移(液付き)させる塗布方式である。
リップ103の先端部と帯状基材3との間隙は、膜厚分布の安定性、スリット型ダイコーターの振動、帯状基材の搬送に伴う振動等を考慮し、ウェット膜厚に対して30倍から300倍であることが好ましい。
塗布速度は、同伴エアーの影響、搬送安定性等を考慮し、0.1m/分から10.0m/分が好ましい。ここで言う塗布速度とは、スリット型ダイコーターと基材との相対速度であり、スリット型ダイコーターを固定して基材が可動の場合、基材を固定してスリット型ダイコーターが可動の場合、基材をコーターの両方が可動の場合を含む。
図1の(a)においては、スリット型ダイコーター1を固定して基材である帯状基材3を搬送して塗布する方式について述べているが、本発明の塗布方法においては、基材を固定してスリット型ダイコーターを移動させる、あるいは基材とスリット型ダイコーターの両方が移動する場合を含む。
次いで、図1の(b)について説明する。
図1の(b)は、図1の(a)のSで示される領域における塗布状態を示す概略平面図である。本発明は、図1の(b)に示す様に、低粘度の塗布液を薄膜でストライプ状に塗布する塗布方法に関する。
図1の(b)において、4a〜4cはスリット型ダイコーター1のスリット出口104a1〜104a3(図1には不表示、図2を参照)から流出した塗布液で形成された塗膜を示す。塗膜4aから4cのウェット膜厚は、塗布性、コスト等を考慮し0.1μm〜5.0μmであることが好ましい。
ウェット膜厚とは、下式で算出される理論膜厚を言う。
ウェット膜厚=塗布液供給量/(塗布幅×塗布速度)
乾燥後の塗膜の膜厚は、膜の機能性を考慮し、0.01μmから0.5μm以下が好ましい。
5a〜5dはスリット型ダイコーター1のリップ部に形成した撥液部(撥液層)102a〜102d(図1は不表示、図2参照)により形成された非塗布部を示す。
本発明の塗布方法においては、図1の(b)に示す様に、スリット型ダイコーター1を使用し、塗布液を帯状基材3の上に塗布すると、帯状基材3の搬送方向(図中の矢印方向)に非塗布部5a〜5dと塗膜4a〜4cとが交互にストライプ状に形成されている。
図2は、図1に示されるスリット型ダイコーター1の概略図斜視である。図2の(a)は、図1に示されるスリット型ダイコーター1の全体構成を示す概略斜視図である。図2の(b)は、図2の(a)の撥水部102a〜102dを有するブロック101bの概略斜視図である。図2の(c)は、図2の(a)で示すスリット型ダイコーター1の概略断面図である。
図2において、1はスリット型ダイコーターを示す。102aはリップ103の先端部の塗布幅手端部に設けた撥液部(撥液層)を示す。102bはリップ103の先端部の塗布幅内に設けられた撥液部(撥液層)を示す。102cはリップ103の先端部の塗布幅内に設けられた撥液部(撥液層)を示す。102dはリップ103の先端部の塗布幅手の他方の端部に設けられた撥液部(撥液層)を示す。
撥液部(撥液層)102aは、バックリップ103aとフロントリップ103bとの同じ塗布幅手位置に付けられており、ブロック101aと、ブロック101bとの間隙にはスリット104が形成された状態となっている。撥液部(撥液層)102dも同じ構造となっている。
撥液部(撥液層)102bはバックリップ103aとフロントリップ103bとの同じ塗布幅手位置に付けられており、ブロック101aと、ブロック101bとの間隙にはスリット104が形成された状態となっている。撥液部(撥液層)102cも同じ構造となっている。
104a1は、撥液部(撥液層)102aと、撥液部(撥液層)102bとに挟まれたスリット104(図1参照)の先端のスリット部を示す。撥液部(撥液層)のないスリット部104a1から流出した塗布液は、図1の(b)に示した塗膜4aを形成する。
104a2は、撥液部(撥液層)102bと、撥液部(撥液層)102cとに挟まれたスリット104(図1参照)の先端のスリット部を示す。撥液部(撥液層)のないスリット部104a2から流出した塗布液は、図1の(b)に示した塗膜4bを形成する。
104a3は、撥液部(撥液層)102cと、撥液部(撥液層)102dとに挟まれたスリット104(図1参照)の先端のスリット部を示す。撥液部(撥液層)のないスリット部104a3から流出した塗布液は、図1の(b)に示した塗膜4cを形成する。
図2に示すスリット型ダイコーター1は、リップ103の先端部の塗布幅手に設けられた撥液部(撥液層)102aから撥液部(撥液層)102dで塗膜4(図1参照)を3分割する様になっている。他の符号は図1と同義である。
尚、リップの先端部に設ける撥液部(撥液層)の数は、図2では102a〜102dの4箇所となっているが、基材の幅、非塗布部の幅、塗布部の幅、塗布部の数等により適宜選択することが可能となっている。又、スリット部の数も撥液部(撥液層)の数により増減することが可能であり必要に応じて適宜設定する。
本発明の塗布方法においては、上記図1、図2に代表される構成のスリット型ダイコーターにおいて、撥液部(撥液層)102a〜102dの塗布液に対する25℃における接触角が、50°以上であることが好ましい。
更には、撥液部(撥液層)102a〜102dに対する塗布液の25℃における接触角が、スリット型ダイコーター1の図2に記載のスリット104の撥液部(撥液層)のないスリット部104a1〜104a4に対する塗布液の25℃における接触角より、10°以上高いことが、安定して非塗布部と塗布部とを交互にストライプ状に塗布することができる観点から好ましい。
本発明でいう接触角は、撥液部あるいはスリット部材表面に3μlの塗布液を滴下し、接触角測定器(協和界面科学(株)製接触角計CA−DT)を用いて、滴下から15sec後の静的接触角を測定して求める。
次いで、スリット型ダイコーターに本発明に係る撥液部(撥液層)を形成する工程について、図3〜図6を用いて説明する。図3〜図6においては、代表例としてブロック101bに撥液部102を形成する工程を断面図として示しているが、スリット型ダイコーターのスリット部を構成する他方のブロック101aについても、同様の方法で撥液部を形成する。
図3は、スリット型ダイコーターに撥液層を形成するプロセスの一例を示す工程図である。
図3に記載の撥液層の形成方法としては、
1)第1ステップとして、撥液部(撥液層)のフロントリップ103b面に、撥液部を形成するための凹状スリット部6を形成する(図3の(a))。
2)第2ステップとして、フロントリップ103b面全体に、撥液性を備えたエネルギー(熱、光等)硬化性樹脂7を塗設する(図3の(b))。なお、図3では、紫外線硬化性樹脂を用いた撥液部形成方法を一例として説明する。
3)第3ステップとして、1)項で形成した凹状スリット部6以外の領域をマスク部材(遮光部材)Mで覆った後、エネルギー線照射光源Lより紫外線を照射して、凹状スリット部6のエネルギー硬化性樹脂7を硬化した(図3の(c))。
4)第4ステップとして、マスク部材Mで被覆した領域の未硬化のエネルギー硬化性樹脂7を除去した後、凹状スリット部6に付与した硬化済樹脂7′を、フロントリップ103b面と同一平面となるまで鏡面研磨加工(トリミング)Tを行った(図3の(d))。
5)以上の様にして、図3の(e)に示す様に、フロントリップ103b面に撥液部(撥液層)102a〜102dを形成して、本発明に係る撥液部(撥液層)を有するブロック101bを作製する。同様にして、ブロック101aについても、バックリップ103a面に撥液部(撥液層)102a〜102dを形成して、本発明に係る撥液部(撥液層)を有するブロック101aを作製する。なお、図3に記載の構成において、撥液部(撥液層)102a〜102dの深さWに関して、撥液効果を十分に得ることができる深さを設定する。
図4は、スリット型ダイコーターに撥液層を形成するプロセスの他の一例を示す工程図である。
図4においては、上記図3の(a)、(b)と同等にして、フロントリップ103b面に撥液性を備えたエネルギー(熱、光等)硬化性樹脂7を塗設した後、マスク部材(遮光部材)Mは使用しないで、付与したエネルギー硬化性樹脂7の全てにエネルギー線照射光源Lより紫外線を照射して、硬化する(図4の(c)参照)。次いで、図4の(d)に示す様に、硬化済樹脂7′を、フロントリップ103b面と同一平面となるまで、鏡面研磨加工(トリミング)Tを行って、図4の(e)に示す様に、フロントリップ103b面に撥液部(撥液層)102a〜102dを形成した本発明に係る撥液部(撥液層)を有するブロック101bを作製する。同様にして、ブロック101aについても、バックリップ103a面に撥液部(撥液層)102a〜102dを形成して、本発明に係る撥液部(撥液層)を有するブロック101aを作製する。
図5は、スリット型ダイコーターに撥液層を形成するプロセスの他の一例を示す工程図である。
図5に記載の撥液部(撥液層)の形成方法は、上記図3、図4に示した方法とは異なり、ブロック101bのフロントリップ103b面上に凸状の撥液部を形成する方法である。
図5に記載の方法では、はじめに、ブロック101bのフロントリップ103b面上に撥液性を備えたエネルギー(熱、光等)硬化性樹脂7を均一に塗設する(図5の(a))。次いで、撥液部を形成する以外の領域をマスク部材(遮光部材)Mで覆った後、エネルギー線照射光源Lより紫外線を照射して、撥液部を形成するエネルギー硬化性樹脂7を硬化(図5の(b))し、マスク部材Mで被覆した領域の未硬化のエネルギー硬化性樹脂7を除去した後、図5の(c)に示す様に、フロントリップ103b面に、凸状の撥液部(撥液層)102a〜102dを形成して、本発明に係る撥液部(撥液層)を有するブロック101bを作製する。同様にして、ブロック101aについても、バックリップ103a面に撥液部(撥液層)102a〜102dを形成して、本発明に係る撥液部(撥液層)を有するブロック101aを作製する。
図6は、スリット型ダイコーターに、薄膜形成手段を用いて撥液層を形成するプロセスの一例を示す工程図である。
上記図3〜図5では、撥液性を備えたエネルギー硬化性樹脂を用いた撥液部の形成方法についてその一例を説明したが、図6に示す方法は、従来公知の薄膜形成手段、例えば、化学メッキ法、真空蒸着法、分子線エピタキシャル成長法、イオンクラスタービーム法、低エネルギーイオンビーム法、イオンプレーティング法、CVD法、スパッタリング法、大気圧プラズマ法などを用いて、撥液部を形成する方法である。
図6の(a)に示す様に、フロントリップ103b面の撥液部を形成する以外の領域をマスク部材Mで覆った後、薄膜形成手段8により、撥液部(撥液層)9を形成(図6の(b))することで、図6の(c)に示す様に、フロントリップ103b面に、凸状の撥液部(撥液層)102a〜102dを形成して、本発明に係る撥液部(撥液層)を有するブロック101bを作製する。同様にして、ブロック101aについても、バックリップ103a面に撥液部(撥液層)102a〜102dを形成して、本発明に係る撥液部(撥液層)を有するブロック101aを作製する。
本発明では、上記薄膜形成手段の中でも、無電解メッキ法あるいは大気圧プラズマ法により凸状の撥液部(撥液層)を形成することが好ましい。代表的な大気圧プラズマ法としては、特開平11−61406号公報、同11−133205号公報、特開2000−121804号公報、同2000−147209号公報、同2000−185362号公報等に記載されている方法を挙げることができる。
図6においては、ブロック101b上に凸状の撥液部(撥液層)を形成する方法の一例を示したが、前述の図3や図4に記載した様に、撥液部(撥液層)のフロントリップ103b面に、撥液部を形成するための凹状スリット部6を形成し、その上に薄膜形成手段により、撥液部(撥液層)を形成した後に、フロントリップ103b面と同一平面となるまで、鏡面研磨加工(トリミング)を行って、フロントリップ103b面に、凸状の撥液部(撥液層)102a〜102dを形成する方法を用いて、本発明に係る撥液部(撥液層)を有するブロック101bを作製することも可能である。
次いで、撥液部の形成に用いる材料について説明する。
本発明に係るスリット型ダイコーターの撥液部を形成する材料としては、特に制限はないが、使用する塗布液の接触角が50°以上となる特性を備えた材料であることが好ましい。
撥液部の形成に用いる撥液能を備えた材料としては、基本的に表面エネルギーを低くする物質から構成され、表面エネルギーを低くする物質としては、例えば、長鎖アルキル基、フッ素基、珪素基を有する物質を挙げることが出来る。具体的に撥液材料としては、例えば、テトラフルオロエチレンと少なくとも1種のコモノマーとを含むモノマー混合物を共重合させて得られる共重合体と、共重合主鎖に環状構造物を有する含フッ素共重合体と、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリジクロロジフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレンと、ジクロロジフルオロエチレンとの共重合体と、アクリロニトリル、ステアリン酸ビニル、ステアリルビニルエーテル、(メタ)アクリル酸ステアリル、その他フッ素原子が含まれるコモノマーと、これらと共重合可能なコモノマー、例えば(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステルや、ビニル基を有する化合物として、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルとを共重合させて得られる共重合体とが挙げられる。
又、撥液材料となる具体的な商品としては、フッ素系として、フルオネートK−703(DIC)、フロリナート(住友スリーエム)、サイトップCTX−105A(旭硝子)、フロロバリアー(泰成商会)、テフロン(登録商標)AF(デュポン)、PTFEグリース(ニチアス)、LP−8T(信越シリコーン)等が挙げられる。又、シリコーン樹脂(SH200:東レシリコーン等)を汎用ポリマー(アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂)、フッ素樹脂含有無電解金属メッキ、ダイアモンドライクカーボン、アモルファスフッ素樹脂等が挙げられるが、その中でも、フッ素樹脂含有無電解金属メッキ、ダイアモンドライクカーボン及びアモルファスフッ素樹脂から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。具体的には、樹脂含有無電解金属メッキとしては、無電解ニッケルメッキ、フッ素樹脂を混合した無電解ニッケルメッキ(例えば、日本カニゼン社製のカニフロン等)、アモルファスフッ素樹脂としては、例えば、旭硝子社製「サイトップ」を挙げることができる。
また、ダイアモンドライクカーボン層は、大気圧プラズマ処理装置を使用して、メタン、エタン、プロパン、ブタン、ベンゼン等の炭化水素ガスの分解により作製することができる。ダイアモンドライクカーボン層は、電子構造はSP2及びSP3であり、ダイヤモンド結合を含むアモルファス状態からなる膜であって、これはラマン分析、TEM制限視野回折及びESCAによる結合エネルギーの測定から判断することができる。
図1〜図6に示すスリット型ダイコーターを使用した本発明の塗布方法は、ハードコート層、反射防止層等を有する反射防止フィルム、光学フィルム、有機EL素子を構成している各層の内、塗布方式で形成可能な機能層(例えば、正孔輸送層、発光層等)、液晶ディスプレーに用いられるカラーフィルター、光学フィルター、各種コーティングフィルムの製造に適用することが可能である。
尚、本発明の塗布方法で反射防止フィルム、光学フィルムを製造する際に使用する材料は、特開2008−296421号公報、同2008−242003号公報、同2008−224718号公報、同2008−200600号公報、同2007−098833号公報、同2006−293201号公報、同2006−285217号公報等に記載されている公知の材料を使用することが可能である。
又、本発明の塗布方法で有機EL素子を製造する際に使用する材料は、国際公開第06/100868号パンフレット、特開2006−294536号公報、特開2007−73332号公報等に記載されている公知の材料を使用することが可能である。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。尚、下記文中「部」とは「質量部」を表す。
以下、実施例を挙げて本発明の具体的な効果を示すが、本発明の態様はこれに限定されるものではない。
実施例1
〔帯状基材の作製〕
基材として厚さ125μm、幅330mm、長さ500mのポリエチレンナフタレートフィルム(帝人・デュポン社製フィルム、以下、PENと略記する)の帯状基材を準備した。
〔塗布液の調製〕
アセトン100質量部に市販の染料、C.I.アシッドレッド249の1.5質量部を溶解した塗布液を調製し、粘度が1.0mPa・sになるようにポリビニルブチレート(PVB)の添加量で適宜調整して準備した。塗布液の粘度は、東機産業株式会社製のE型粘度計 VISCONIC ED型及び同社製コントローラーE−200型を使用し、温度25℃で測定した値を示す。
〔スリット型ダイコーターの作製〕
(スリット型ダイコーター1の作製)
図3に示す各部が下記の寸法から構成される撥液部(撥液層)を有するスリット型ダイコーター1を作製した。
スリット型ダイコーターの幅K 330mm
撥液部(撥液層)のフロントリップからの深さJb 10mm
撥液部(撥液層)のバックリップからの深さJa 10mm
撥液部(撥液層)102aのリップの塗布幅手の幅L1 15mm
撥液部(撥液層)102bのリップの塗布幅手の幅L2 3mm
撥液部(撥液層)102cのリップの塗布幅手の幅L3 3mm
撥液部(撥液層)102dのリップの塗布幅手の幅L4 15mm
スリット出口104a1の塗布幅手の幅N1 98mm
スリット出口104a1の塗布幅手の幅N2 98mm
スリット出口104a1の塗布幅手の幅N3 98mm
スリット間隙O(スリット104の間隙) 20μm
塗布幅 300mm
撥液部(撥液層)の形成は、スリット型ダイコーター内面の撥液部(撥液層)形成部に深さ0.5mmの凹部(図3に記載の凹状スリット部6)を形成し、スリット型ダイコーター内面全面に、撥液部(撥液層)102を、フッ素樹脂含有無電解金属メッキを用いて形成した後、スリット型ダイコーター内面をトリミングすることで不要部を除去して撥液部(撥液層)102a〜102dを形成した。
(スリット型ダイコーター2の作製)
上記スリット型ダイコーター1の作製において、撥液部(撥液層)102の形成材料として、フッ素樹脂含有無電解金属メッキに代えて、ダイアモンドライクカーボンを用いた以外は同様にして、スリット型ダイコーター2を作製した。
(スリット型ダイコーター3の作製)
上記スリット型ダイコーター1の作製において、撥液部(撥液層)102の形成材料として、フッ素樹脂含有無電解金属メッキに代えて、アモルファスフッ素樹脂を用いた以外は同様にして、スリット型ダイコーター3を作製した。
(スリット型ダイコーター4の作製)
上記スリット型ダイコーター1の作製において、撥液部(撥液層)の位置のスリットを埋め、代わりに特開2001−6663号公報(特許文献1)の実施例及び図1〜図6に記載のシムを用いた以外は同様にして、スリット型ダイコーター4を作製した。
(スリット型ダイコーター5の作製)
上記スリット型ダイコーター1の作製において、撥液部(撥液層)の位置に切り欠き(図3に記載の凹状スリット部6)を設けた状態の特表2007−515756号公報に記載の実施例4で用いたスリット型ダイコーターとした以外は同様にして、スリット型ダイコーター5を作製した。なお、切り欠き部(図3に記載の凹状スリット部6)のリップ先端からの深さWを2mmとした。
〔ストライプ状塗膜の塗布〕
準備したスリット型ダイコーター1〜5を使用し、減圧室は配設せずに準備した上記塗布液を、図1に示す様に塗膜4a〜4cが3条のストライプ状となる様にして、下記に示す塗布条件で、上記準備した帯状基材上に塗布した後、乾燥して試料101〜105を作製した。
尚、試料101〜105を作製するに際し、スリット出口から供給された塗布液のビードのスリット出口の圧力は、明細書本文中に記載の方法で測定した値を示す。ウェット膜厚は塗布液供給流量を変化することで調整した。
ウェット膜厚とは、下式で算出される理論膜厚を言う。
ウェット膜厚=塗布液供給流量/(塗布幅×塗布速度)
乾燥後の膜厚は、各条に付き幅手3箇所、長さ方向に5箇所を測定し、その平均値とした。
(塗布条件)
塗布条件としては、塗布幅300mm、塗布長500m、塗布液をスリット出口から供給された塗布液のビードのスリット出口の圧力を−0.001MPa、塗布速度は5m/分、リップ先端部から押し出される塗布液で帯状基材上に形成される塗膜のウェット膜厚を2.0μm、コーターギャップをウェット膜厚の100倍の200μm、塗布液の塗布時の温度は25℃とした。なお、塗布速度は、三菱電機(株)製 レーザドップラ速度計LV203で測定した。
〔評価〕
作製した試料101〜105について、塗布開始から5mまでの試料(塗布初期試料という)と、塗布終了の495〜500m位置の試料(塗布終了時試料という)をサンプリングし、下記に記載の測定方法に従って、形成した各条の膜厚安定性及び塗布幅安定性を評価した。
(膜厚安定性の評価)
濃度と膜厚との関係が比例関係にあることから、塗布初期試料及び塗布終了時試料の各条について、コニカミノルタフォトイメージング社製のコニカデンシトメーターPDM−7を使用し、幅手方向に10mm間隔で濃度を測定し、各試料について31点の濃度のバラツキ幅(%)を、次式より計算で求め、下記の基準に従って膜厚安定性を評価した。
膜厚のバラツキ幅=((最高濃度−最小濃度)/平均濃度)×100(%)
◎:膜厚のバラツキ幅が、1.0%未満である
○:膜厚のバラツキ幅が、1.0%以上、3.0%未満である
×:膜厚のバラツキ幅が、3.0%以上である
(塗布幅安定性の評価)
(株)ミツトヨ製の測定顕微鏡MF−A4020を使用し、各条の長さ方向に1m間隔で計10点の塗布幅(設定値:300mm)を測定し、下式に従って、塗布幅のバラツキ(%)を求め、下記の基準に従って塗布幅安定性を評価した。
塗布幅のバラツキ幅=((最高幅−最小幅)/平均幅)×100(%)
◎:塗布幅のバラツキ幅が、1.0%未満である
○:塗布幅のバラツキ幅が、1.0%以上、3.0%未満である
×:塗布幅のバラツキ幅が、3.0%以上である
以上により得られた結果を、表1に示す。なお、上記測定において、塗膜4a〜4c間での評価差は認められなかったので、表1には代表した水準(塗膜4b)の評価結果を記載する。
Figure 2011131116
表1に記載の結果より明らかな様に、本発明で規定する撥液部(撥液層)を有したスリット型ダイコーター1〜3を用いて作製した試料101〜103は、比較例である切り欠きを有したスリット型ダイコーター5を使用して作製した試料105に比較し、いずれも膜厚安定性、幅安定性に優れていることを確認した。
また、シムを有したスリット型ダイコーター4を使用して作製した試料104では、塗布液が濡れ広がって、安定してストライプ状塗膜を形成することができず、加えて、膜厚均一性も極めて悪かった。
以上の結果より、本発明の撥液部(撥液層)を有したスリット型ダイコーターを用いた塗布方法の有効性が確認された。
実施例2
《有機ELパネルの作製》
帯状の有機ELパネル構造体(可撓性基材/第1電極(陽極)/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/第2電極(陰極)/接着剤/封止部材)を、以下に示す手順に従って作製した後、断裁して有機ELパネル201〜204を作製した。なお、正孔輸送層、発光層、電子輸送層は、図1、図2に示すスリット型ダイコーターを用いて塗布・形成し、第2電極(陰極)は、蒸着方式で成膜して形成した。
(スリット型ダイコーターの準備)
実施例1で作製したスリット型ダイコーター1〜3、5を準備した。準備したスリット型ダイコーター1〜3、5で作製した有機ELパネルをそれぞれ試料201〜204とした。
(帯状基材の準備)
基材として厚さ125μm、幅330mm、長さ500mのポリエチレンナフタレートフィルム(帝人・デュポン社製フィルム、以下、PENと略記する)の帯状基材を準備した。尚、帯状基材には、予め第1電極及び第2電極用取り出し電極を形成する位置を示すためにアライメントマークを、第1電極が形成される面及び反対の面の同じ位置に設けた。
(第1電極及び第2電極用取り出し電極の形成)
上記PENに付けられたアライメントマークを検出し、アライメントマークの位置に従って、PENの上に5×10−1Paの真空環境条件で厚さ120nmのITO膜(インジウムチンオキシド)をスパッタリング法により、マスクパターン成膜を行い、取り出し電極を有する12mm×5mmの大きさの第1電極及び10mm×3mmの大きさの第2電極用取り出し電極を一定間隔で3列に形成し、一旦巻き取り保管した。
(正孔輸送層の形成)
準備したスリット型ダイコーター1〜3、5を使用し、上記作製した第1電極及び第2電極用取り出し電極までが長さ方向に3列連続に形成されたロール状のPETに、下記の帯電除去処理した後、バックアップロールに保持されたPENの長さ方向に形成された3列の第1電極及び第2電極用取り出し電極上に(但し、両端の10mmは除く)、下記正孔輸送層形成用塗布液を、下記に示す塗布条件で塗布した後、下記に記載の条件で乾燥・加熱処理を行い、3条の正孔輸送層を形成した。
〈帯電除去処理〉
帯電除去処理は、第1電極形成側に非接触式帯電防止装置を、裏面側に接触式帯電防止装置を使用した。非接触式帯電防止装置はヒューグルエレクトロニクス(株)製フレキシブルAC式イオナイズィングバーMODEL4100Vを使用し行った。接触式帯電防止装置は都ローラー工業(株)製導電性ガイドロールME−102を使用し行った。
〈正孔輸送層形成用塗布液の調製〉
ポリエチレンジオキシチオフェン・ポリスチレンスルホネート(PEDOT/PSS、Bayer社製 Bytron P AI 4083)を純水で65%、メタノール5%で希釈した溶液を正孔輸送層形成用塗布液として準備した。正孔輸送層形成用塗布液の粘度は0.7mPa・sであった。粘度はブルックフィールド社製 デジタル粘度計 LVDV−Iを使用し、20℃で測定した値を示す。
〈正孔輸送層形成用塗布液の塗布条件〉
塗布条件としては、正孔輸送層形成用塗布液を、スリット出口から供給された塗布液のビードのスリット出口の圧力を−0.001MPa、塗布速度5m/分、ウェット膜厚は2.0μm、コーターギャップをウェット膜厚の100倍の200μm、正孔輸送層形成用塗布液の塗布時の温度は25℃、露点温度−20℃以下のNガス環境の大気圧下で、且つ清浄度クラス5以下(JIS B 9920)で行った。ウェット膜厚は、流量(供給量)/(塗布幅×塗布速度)により算出した理論値を示す。
尚、塗布速度は、三菱電機(株)製 レーザドップラ速度計LV203で測定した。
〈乾燥及び加熱処理条件〉
正孔輸送層形成用塗膜の乾燥及び加熱処理条件としては、正孔輸送層形成用塗布液を塗布した後、乾燥装置を使用し、乾燥条件は、乾燥装置のスリットノズル形式の流出口から成膜面に向け高さ100mm、流出風速1m/s、幅手の風速分布5%、温度120℃で溶媒を除去した後、引き続き、加熱処理装置により温度150℃で裏面伝熱方式の熱処理を行い、3条の正孔輸送層を形成した。
(発光層の形成)
上記方法に従って3条の正孔輸送層までが形成されたロール状のPETを、下記に示す帯電除去処理した後、3条の正孔輸送層上(但し、PENの両端の10mmは除く)に、準備したスリット型ダイコーター1〜3、5を使用し、減圧室は配設せずに下記発光層形成用塗布液を、以下に示す塗布条件で塗布した。塗布した後、乾燥部で下記に示す条件により乾燥・加熱処理を行い、3条の正孔輸送層の上に3条の発光層を形成した後、一旦巻き取り保管した。
〈帯電除去処理〉
帯電除去処理は、発光層側については非接触式帯電防止装置を、裏面側については接触式帯電防止装置を使用した。非接触式帯電防止装置及び触式帯電防止装置は、正孔輸送層を形成する時と同じものを使用した。
〈発光層形成用塗布液の調製〉
ジカルバゾール誘導体(CBP) 1.00質量%
イリジウム錯体(Ir(ppy)) 0.05質量%
トルエン 98.95質量%
発光層形成用塗布液の粘度は、0.79mPa・sであった。
粘度はブルックフィールド社 デジタル粘度計 LVDV−Iを使用し、20℃で測定した値を示す。
〈発光層形成用塗布液の塗布条件〉
塗布条件としては、発光層形成用塗布液をスリット出口から供給された塗布液のビードのスリット出口の圧力を−0.001MPa、塗布速度5m/分、ウェット膜厚は2.0μm、コーターギャップをウェット膜厚の100倍の200μm、発光層形成用塗布液の塗布時の温度は25℃、露点温度−20℃以下のNガス環境の大気圧下で、且つ、清浄度クラス5以下(JIS B 9920)で行った。尚、塗布速度は、正孔輸送層の塗布速度と同じ測定方法で行った。
〈乾燥及び加熱処理条件〉
発光層形成用塗膜の乾燥及び加熱処理条件としては、発光層形成用塗布液を塗布した後、乾燥装置を使用し、乾燥条件は、乾燥装置のスリットノズル形式の流出口から成膜面に向け高さ100mm、流出風速1m/s、幅手の風速分布5%、温度120℃で溶媒を除去した後、引き続き、加熱処理装置により温度150℃で裏面伝熱方式の熱処理を行い、発光層を形成した。
(電子輸送層の形成)
上記方法に従って3条の発光層までが形成されたロール状のPENを、下記に記載の方法で帯電除去処理した後、3条の発光層上(但し、PENの両端の10mmは除く)に、準備したスリット型ダイコーター1〜3、5を使用し、減圧室は配設せずに、下記電子輸送層形成用塗布液を、下記に示す塗布条件で塗布した。塗布した後、乾燥部で下記に記載の条件により乾燥・加熱処理を行い3条の電子輸送層までを形成したPENを作製し、電子輸送層を形成した後、一旦巻き取り保管した。
〈帯電除去処理〉
帯電除去処理は、電子輸送層側については非接触式帯電防止装置を、裏面側については接触式帯電防止装置を使用した。非接触式帯電防止装置及び触式帯電防止装置は、正孔輸送層を形成する時と同じものを使用した。
〈電子輸送層形成用塗布液の調製〉
電子輸送層形成用塗布液として、0.5質量%の電子輸送材料1を含有する1−ブタノール溶液を準備した。
Figure 2011131116
〈電子輸送層形成用塗布液の塗布条件〉
塗布条件としては、電子輸送層形成用塗布液を、スリット出口から供給された塗布液のビードのスリット出口の圧力を−0.001MPa、塗布速度5m/min、ウェット膜厚は2.0μm、コーターギャップをウェット膜厚の100倍の200μm、電子輸送層形成用塗布液の塗布時の温度は25℃、露点温度−20℃以下のNガス環境の大気圧下で、且つ、清浄度クラス5以下(JIS B 9920)で行った。尚、塗布速度は、正孔輸送層の塗布速度と同じ測定方法で行った。
〈乾燥及び加熱処理条件〉
電子輸送層形成用塗膜の乾燥及び加熱処理条件としては、電子輸送層形成用塗布液を塗布した後、乾燥装置を使用し、乾燥条件は、乾燥装置のスリットノズル形式の流出口から成膜面に向け高さ100mm、流出風速1m/s、幅手の風速分布5%、温度120℃で溶媒を除去した後、引き続き、加熱処理装置により温度150℃で裏面伝熱方式の熱処理を行い、電子輸送層を形成した。
(第2電極の形成)
引き続き、電子輸送層まで形成されたPETに付けられたアライメントマークを検出し、アライメントマークの位置に従って形成された電子輸送層上に、第1電極の大きさ及び第2電極用取り出し電極に接触出来る大きさに合わせて、5×10−4Paの真空下にて第2電極形成材料としてアルミニウムを使用し、第1電極上及び第2電極用取り出し電極に接続する様に蒸着法にてマスクパターン成膜し、厚さ100nmの第2電極を積層した。
(接着剤の塗設)
第2電極までが形成されたPETに付けられたアライメントマークを検出し、アライメントマークの位置に従って第1電極及び第2電極用取り出し電極の端部を除いて発光領域及び発光領域の周辺に紫外線硬化型の液状接着剤(エポキシ樹脂系)を使用し、厚さ30μmで塗設した。
(封止部材の貼合)
次いで、以下に示す帯状シート封止部材を接着剤塗設面にロールラミネータ法により積重し、大気圧環境化にて押圧0.1MPaでロール圧着した後、波長365nmの高圧水銀ランプを、照射強度20mW/cm、距離15mmで1分間照射し固着させ貼合し、複数の有機ELパネルが連続的に繋がった状態とした。
〈封止部材の準備〉
封止部材として、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(帝人・デュポン社製)を使用し、無機膜(SiN)をバリア層に使用した2層構成の帯状シート封止部材を準備した。PETの厚さ100μm、バリア層の厚さ200nmとした。尚、PETフィルムのバリア層の成膜はスパッタリング法により実施した。JIS K−7129B法(1992年)に準拠した方法で、主としてMOCON法により測定した水蒸気透過度は0.01g/m・dayであった。JIS K7126B法(1987年)に準拠した方法で主としてMOCON法により測定した酸素透過度は0.1ml/m・day・MPaであった。
(断裁)
上記作製した複数の有機ELパネルが連続的に繋がった状態のものを、個別の有機ELパネルの大きさにPENに付けられたアライメントマークを検出し、アライメントマークの位置に従って断裁し個別の有機ELパネル201〜204を作製した。
《有機ELパネルの評価》
上記作製した各有機ELパネルについて、塗布開始から5mまでの試料(塗布初期試料という)と、塗布終了の495〜500m位置の試料(塗布終了時試料という)をそれぞれn5サンプリングし、リーク電流特性、発光ムラ耐性(輝度ムラ耐性)を下記に記載の方法に従って評価した。
〔リーク電流特性の評価〕
定電圧電源を用いて、逆方向の電圧(逆バイアス)を5V、5秒間印加し、その時有機EL素子に流れる電流を測定した。サンプル10枚の発光領域について測定を行い、最大電流値をリーク電流とし、下記の基準に従ってリーク電圧特性を評価した。
◎:最大電流値が1×10−6A未満
○:最大電流値が1×10−6A以上、1×10−5A未満
×:最大電流値が1×10−5A以上
〔発光ムラ耐性(輝度ムラ耐性)の評価〕
定電圧電源を用いて、各有機ELパネルに直流5Vを印加し、サンプル中央部の発光部6箇所の輝度差を目視で観察し、下記の基準に従って発光ムラ耐性(輝度ムラ耐性)を評価した。
◎:輝度の差が全くない
○:6箇所中、1箇所の輝度が異なる
×:6箇所中、2箇所以上で輝度が異なる
〔各評価結果〕
上記方法に従って、リーク電流特性及び発光ムラ耐性(輝度ムラ耐性)を評価した結果、本発明の撥液部(撥液層)を有したスリット型ダイコーター1〜3を使用して作製した有機ELパネル201〜203は、いずれもリーク電流特性、発光ムラ耐性(輝度ムラ耐性)がすべて◎であったのに対して、切り欠きを有したスリット型ダイコーター5を使用して作製した有機ELパネル204は、リーク電流特性が×、発光ムラ耐性(輝度ムラ耐性)は○であり、本発明の有効性が確認された。
1 スリット型ダイコーター
101a、101b ブロック
101c 側板
102、102a〜102d、9 撥液部(撥液層)
103 リップ
103a バックリップ
103b フロントリップ
104 スリット
104a、104a1から104a2 撥液部(撥液層)のないスリット部
105 マニホールド
106
2 バックアップロール
3 帯状基材
4、4a〜4c 塗膜
5a〜5d 非塗布部
6 凹状スリット部
7 エネルギー硬化性樹脂
7′ 硬化済樹脂
8 薄膜形成手段
L エネルギー線照射光源
M マスク部材
Q ビード
T トリミング
W 撥液部(撥液層)の深さ
X 塗布位置
Ja、Jb 撥液部(撥液層)の幅

Claims (3)

  1. スリット型ダイコーターから塗布液を供給し、該スリット型ダイコーターのリップ先端部を基材に近接させ、該基材と該スリット型ダイコーターのリップ先端部との間にビードを形成させて、該スリット型ダイコーターのリップ先端部と該基材とを相対的に移動させながら該リップ先端部のスリット出口から流出される該塗布液を、少なくとも2条のストライプ状に塗布する塗布方法において、該スリット型ダイコーターのリップ先端部が、塗布幅手に少なくとも1つの該塗布液を撥液する撥液層を有することを特徴とする塗布方法。
  2. 前記撥液層の構成材料が、フッ素樹脂含有無電解金属メッキ、ダイアモンドライクカーボン及びアモルファスフッ素樹脂から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載の塗布方法。
  3. 基材上に、第1の電極と第2の電極との間に、発光層を含む複数層からなる有機化合物層を積層した構成を有する有機エレクトロルミネッセンス素子において、前記有機化合物層が請求項1または2に記載の塗布方法により形成されていることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
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