JP2011130934A - 人工爪への宝石類の取付方法および宝石類を取り付けた人工爪 - Google Patents
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Abstract
【課題】人工爪へ宝石類を簡単に固定できるうえ、安価に実施でき、しかも自爪が損傷する虞を防止して安全に固定できるようにする。
【解決手段】宝石類(5)を、溶剤(8)により軟化若しくは溶解した装着部位(4)の表面に固定してある。その取付方法は、人工爪(3)の表面のうち所定の装着部位(4)に溶剤(8)を塗布してその表面を軟化若しくは溶解させる。必要に応じて宝石類(5)の下面と装着部位(4)との間に着色部材(9)を配置する。次いで、軟化・溶解した表面に宝石類(5)を圧着し、その後、溶剤(8)を揮発させて装着部位(4)の表面を固化させる。
【選択図】図2
【解決手段】宝石類(5)を、溶剤(8)により軟化若しくは溶解した装着部位(4)の表面に固定してある。その取付方法は、人工爪(3)の表面のうち所定の装着部位(4)に溶剤(8)を塗布してその表面を軟化若しくは溶解させる。必要に応じて宝石類(5)の下面と装着部位(4)との間に着色部材(9)を配置する。次いで、軟化・溶解した表面に宝石類(5)を圧着し、その後、溶剤(8)を揮発させて装着部位(4)の表面を固化させる。
【選択図】図2
Description
本発明はネイルアートにおいて、スカルプチュアネイルなどの人工爪にダイヤモンド等の宝石類を固定する取付方法とその宝石類を取り付けた人工爪に関し、人工爪へ宝石類を簡単に固定できるうえ、安価に実施でき、しかも自爪が損傷する虞を防止して安全に固定できる、人工爪への宝石類の取付方法および宝石類を取り付けた人工爪に関する。
近年、爪に装飾を施す、いわゆるネイルアートが盛んに行われている。このネイルアートには、自爪の表面に人工爪を形成して、その人工爪の表面に彩色を施したり、シールの図柄を転写したりするほか、ストーンやビーズ等の立体物をその人工爪の表面に固定する場合もある。これらの人工爪としては、あらかじめ所定の形状に形成したネイルチップを自爪に貼り付ける場合や、自爪の表面に液状のアクリル樹脂などを塗り付けて硬化させることによりスカルプチュアネイルを形成する場合などがある。
従来、爪先を一層華やかに装飾するため、ダイヤモンドなどの宝石類を上記の人工爪の表面に固定させることが提案されている(例えば、特許文献1参照、以下、従来技術という。)。この従来技術では、付け爪に装着用穴を透設したり、自爪の表面に形成した厚み調整層に装着用穴を形成したりして、この装着用穴に接着剤を充填したのち、宝石類の下部(パビリオン)の全体を収容してその宝石類を固定している。
上記の従来技術では、宝石類の大きさに応じた深さの装着用穴を人工爪に形成するために、例えば専用のドリル等の工具を用いる必要があり、安価に実施できないうえ、装着穴形成作業やその後の装着穴を清浄にする作業が必要とされ、固定操作が煩雑である問題がある。また、平面視の直径やカラット数の大きな宝石類を装着しようとすると、装着用穴をできるだけ深く形成する必要があるが、人工爪の表面をドリル等の工具で機械的に穿削するため、過剰に深く形成して自爪を損傷する虞がある。
さらに上記の従来技術では、宝石類が人工爪に確りと固定される接着剤を上記の装着穴内へ充填する必要があるが、これらの接着剤は、宝石類の挿入により装着用穴からはみ出て、その宝石類や周辺の人工爪の表面を汚損する虞があり、これを除去する作業が煩雑である問題がある。また、例えば良好な接着性を示す2液混合型エポキシ樹脂系接着剤等を用いる場合には、2液を混合すると長期に保存できないため、作業の直前にこれらの接着剤を調合しなければならず、この点でも固定作業全体が煩雑となる問題がある。
本発明の技術的課題は、上記の問題点を解消し、人工爪へ宝石類を簡単に固定できるうえ、安価に実施でき、しかも自爪が損傷する虞を防止して安全に宝石類を固定できる、人工爪への宝石類の取付方法および宝石類を取り付けた人工爪を提供することにある。
本発明は上記の課題を解決するために、例えば、本発明の実施の形態を示す図1から図7に基づいて説明すると、次のように構成したものである。
即ち、本発明1は人工爪への宝石類の取付方法に関し、人工爪(3)の表面のうちの所定の装着部位(4)に宝石類(5)を固定する、人工爪への宝石類の取付方法であって、上記の装着部位(4)に溶剤(8)を塗布してその表面を軟化若しくは溶解したのち、その軟化・溶解した表面に宝石類(5)を圧着し、その後、上記の溶剤(8)を揮発させて装着部位(4)の表面を固化させることを特徴とする。
また、本発明2は宝石類で装飾した人工爪に関し、所定の装着部位(4)に宝石類(5)が固定された人工爪であって、上記の宝石類(5)が、溶剤(8)により軟化若しくは溶解した上記の装着部位(4)の表面に固定してあることを特徴とする。
即ち、本発明1は人工爪への宝石類の取付方法に関し、人工爪(3)の表面のうちの所定の装着部位(4)に宝石類(5)を固定する、人工爪への宝石類の取付方法であって、上記の装着部位(4)に溶剤(8)を塗布してその表面を軟化若しくは溶解したのち、その軟化・溶解した表面に宝石類(5)を圧着し、その後、上記の溶剤(8)を揮発させて装着部位(4)の表面を固化させることを特徴とする。
また、本発明2は宝石類で装飾した人工爪に関し、所定の装着部位(4)に宝石類(5)が固定された人工爪であって、上記の宝石類(5)が、溶剤(8)により軟化若しくは溶解した上記の装着部位(4)の表面に固定してあることを特徴とする。
上記の人工爪は、装着部位が上記の溶剤により軟化若しくは溶解し、上記の宝石類がこの軟化・溶解した装着部位へ圧着されると、この溶剤で軟化・溶解した人工爪の材料があたかも接着剤のように作用して上記の宝石類に確りと接着される。そして上記の溶剤が揮発すると装着部位の表面が固化してこの装着部位に上記の宝石類が確りと固定される。
上記の宝石類とは、ダイヤモンドやルビー、サファイアなどの天然宝石のほか、人工宝石や模造宝石を含み、さらには装飾用に加工された天然石などをも含む。これらの宝石類は、下端またはその近傍での外径が最も大きい形状であればよく、特定のカット形状や大きさ、色彩などに限定されない。
上記の人工爪を形成する材料は、特定のものに限定されないが、通常、アクリル系合成樹脂が用いられる。また上記の溶剤は、人工爪の表面を軟化若しくは溶解できるものであればよく、これも特定のものに限定されない。例えば人工爪を形成する材料がアクリル系合成樹脂を含む場合、上記の溶剤はこれを溶解する有機溶剤、例えば、アセトン、トルエン、キシレン、二塩化エチレン、二塩化メチレン、三塩化エチレン、三塩化メタン(クロロホルム)、氷酢酸からなる群より選択される一または二以上の有機溶剤を含有すると好ましく、特に三塩化メタンは、アクリル系合成樹脂を溶解したものが高い接着力を備えるのでより好ましい。
上記の宝石類は、特定の形状のものに限定されないが、下端またはその近傍での外径が最も大きい形状であると、人工爪との接着面積を容易に広く確保できて好ましい。しかもこの場合は、平面視の大きな宝石類であっても装着部位へその宝石類の下部を深く埋設する必要がないので、人工爪の厚み等に制限されることなく、容易に宝石類を固定することができて好ましい。なお、上記の宝石類の下端の近傍とは、宝石類の大きさによっても異なるが、下端から1mm程度の高さ以内、または宝石類の全高の1/2程度の高さ以内での周面をいう。
但し本発明では、例えばブリリアンカットのように宝石類の下部(パビリオン)の高さが高いものであってもよい。この場合、宝石類の外径が最も大きい部位は、人工爪の表面から突出している場合がある。このような場合には、その宝石類の最大外径部と上記の人工爪の表面との間で宝石類の外周面を覆う状態に充填材を配置して、この間に他物が引っ掛からないようにすると好ましい。この充填材としては、特定のものに限定されないが、硬化すると透明となる接着剤、例えば2液混合型エポキシ樹脂系接着剤等が好ましく用いられる。
上記の宝石類が、例えばダイヤモンドのように無色である場合や、薄く着色された透明である場合には、上記の宝石類の下面と上記の装着部位との間に着色部材を配置すると、この着色部材の色が宝石類を通して観察される。この結果、あたかもその宝石が着色されたように見え、この宝石類を介して指先を一層華やかに飾ることができるので好ましい。この場合、上記の着色部材として薄肉の着色シートなどを用いてもよく、この場合は宝石類を所望の色調に簡単に着色できて好ましい。またこの着色部材は、上記の装着部位や溶剤を着色したり、溶剤で軟化・溶解した装着部位の表面を着色したりする着色料であってもよく、これらの場合は着色料を添加・塗布するだけでよいので、簡単な操作で着色部材を配置できて好ましい。
なお、上記の着色部材は特定の成分のものに限定されないが、食用色素、いわゆる食紅を含有していると、特に着色料として溶剤等に添加し或いは装着部位に塗布する場合に装着部位等を均一に着色できるうえ、鮮やかな色彩を良好に発色できて好ましい。
上記の宝石類は周囲からの入射光を屈折・反射させることで特有の輝きや煌めきを生じるが、上記の装着部位に固定された宝石類は、下面が人工爪の表面で覆われた状態となっているため、宝石類の輝きが弱まる虞がある。しかしこの宝石類の下面と上記の装着部位との間に、入射光を効率よく反射する反射部材を配置すると、宝石類の上方から入る光を反射させて、宝石類の輝きや煌めきを良好にでき、好ましい。
また上記の宝石類は、下端寄り周面に係止用凹部を形成して、この係止用凹部を上記の軟化・溶解した装着部位に埋入してあると、この凹部により接着面積が拡がることと相俟って、固化した装着部位の人工爪の材料がこの係止部に食い込むことで、宝石類を装着部位へ簡単に且つ確りと固定でき、好ましい。
上記の宝石類は、特定の大きさに限定されないが、宝石の輝きや煌めき、見栄え等の観点から、平面視で直径2mm以上の大きさであると好ましく、直径2.5mm以上であるとさらに好ましい。ここで、本発明にいう上記の平面視での直径とは、正面や側面から見て最大幅の寸法をいい、宝石類は平面視で円形またはこれに近似した多角形のものに限定されない。
これらの宝石類は、人工爪を自爪から取り外す際や人工爪の装飾品として用いなくなった場合に、この人工爪から容易に回収して再利用することができる。特に、複数の宝石類からなる宝石類群を1組として、この宝石類群に平面視で直径2mm以上の宝石類を4個以上含ませて、これらの各宝石類を上記の取付方法により複数の人工爪に分散して取り付けた場合には、例えば1週間後など、自爪が伸びて人工爪を取り外す必要ができた所定期日経過後に、これらの宝石類を各人工爪から取り外して回収すると、それぞれの宝石類を指輪やピアス、イヤリング、ペンダント、ネックレス、ブローチ、ブレスレット、タイピン、カフスなど、他のアクセサリーに容易に再加工できて好ましい。なお、この場合の平面視での直径も、前記と同様、正面や側面から見て最大幅の寸法をいい、宝石類は平面視で円形またはこれに近似した多角形のものに限定されず、この寸法は2.5mm以上であるとさらに好ましい。
本発明は上記のように構成され作用することから、次の効果を奏する。
(1)宝石類は、溶剤で軟化・溶解した人工爪の材料で確りと接着されるので、この人工爪の装着部位へ確実に固定することができる。しかも、その装着部位へ溶剤を塗布して宝石類を圧着するだけでよく、前記の従来技術と異なって、装着用穴の形成や接着剤の調製が必要ないので、極めて簡単な操作で宝石類を固定することができる。
(2)人工爪の装着部位は溶剤を塗布するだけでよく、装着用穴を形成するための専用工具等を必要としないので、安価に実施することができる。
(3)人工爪の装着部位を溶剤で軟化・溶解するだけでよいので、専用のドリル等の工具で機械的に穿削する必要がない。このため、自爪を損傷する虞を防止でき、安全に宝石類を固定することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1に示すように、指先(1)の自爪(2)の表面には、液状のアクリル樹脂を塗り付けてこれを硬化させることにより、人工爪であるスカルプチュアネイル(3)が形成してある。なお、上記のアクリル樹脂は反応により硬化させるものであってもよく、或いは紫外線を用いて硬化させるものであってもよい。またこの実施形態ではアクリル樹脂を硬化させて人工爪を形成したが、本発明で用いる人工爪は合成樹脂等で別途形成したネイルチップであってもよい。
図1に示すように、指先(1)の自爪(2)の表面には、液状のアクリル樹脂を塗り付けてこれを硬化させることにより、人工爪であるスカルプチュアネイル(3)が形成してある。なお、上記のアクリル樹脂は反応により硬化させるものであってもよく、或いは紫外線を用いて硬化させるものであってもよい。またこの実施形態ではアクリル樹脂を硬化させて人工爪を形成したが、本発明で用いる人工爪は合成樹脂等で別途形成したネイルチップであってもよい。
上記のスカルプチュアネイル(3)の表面には、所定の装着部位(4)に宝石類(5)が固定してある。この宝石類(5)は、ダイヤモンドなどの天然宝石のほか、人工宝石や模造宝石等であってもよい。そのサイズは、例えば平面視で直径が、即ち、正面視または側面視での最大幅が2mm以上、好ましくは2.5mm以上の大きさがあり、具体的には、例えば平面視で直径が5mmのダイヤモンドが用いられる。
上記の宝石類(5)は、下端が最も大きい外径を有する底面に形成してあり、例えばブリリアンカットのパビリオンを省略した形状にカットしてある。なお、この実施形態では、宝石類(5)の下端が最も大きい外径を有する底面に形成されているが、本発明ではこの宝石類(5)の形状は特定のものに限定されない。但し、宝石類(5)の最大外径部と下端との間が、1mm程度以内、または宝石類の全高の1/2程度以内であると、平面視での直径が大きくても、最大外径部がスカルプチュアネイル(3)の表面から突出することを防止できるので、好ましい。また、この実施形態では宝石類の輝きや煌めきなどを良好にするため上記の大きさのものを用いたが、本発明ではこれよりも小さな宝石類を用いてもよく、さらには、1つのスカルプチュアネイル(3)の表面に複数の宝石類(5)を保持したものであってもよい。
上記の装着部位(4)は、スカルプチュアネイル(3)の表面を溶剤で軟化若しくは溶解したのち、その軟化・溶解した装着部位(4)に上記の宝石類(5)を圧着することで固定してある。即ち図1と図2に基づいて説明すると、上記の宝石類(5)は次の手順で取り付けられる。
予め装着者の指先(1)には、既知の手順でスカルプチュアネイル(3)を形成しておく。即ち、自爪(2)の表面を拭って油脂成分を除去し、硬化剤を混合した液状のアクリル樹脂をこの自爪(2)の表面に塗布する。そしてこのアクリル樹脂が硬化したのち、その表面が滑らかとなるようにやすり等で研磨し、生じた粉末をエタノール等で払拭することで、上記の指先(1)にスカルプチュアネイル(3)を形成する。
次に、図2(a)に示す溶剤塗布工程(S1)において、上記のスカルプチュアネイル(3)の表面のうち、宝石類(5)を装着する所定の装着部位(4)の表面に、クロロホルムなど上記のアクリル樹脂が溶解する溶剤(8)を塗布し、装着部位(4)の表面を軟化若しくは溶解させる。
次いで、図2(b)に示す着色工程(S2)において、上記の軟化・溶解した装着部位(4)の表面に、着色部材として食用色素を含む着色料(9)を滴下・塗布して所定の色彩に着色する。なおこの実施形態では、この着色工程(S2)を上記の溶剤塗布工程(S1)に引き続いて実施した。しかし本発明ではこの着色工程(S2)を省略してもよく、或いは、上記の溶剤塗布工程(S1)の前に着色工程(S2)を実施してもよい。即ち、上記の着色料(9)は、上記の溶剤塗布工程(S1)に先だって上記の装着部位(4)の表面に塗布しておいてもよく、或いは、上記の溶剤(8)に予め混合してこの溶剤(8)を所定の色彩に着色しておいてもよい。
次に、図2(c)に示す固着工程(S3)において、上記の装着部位(4)が軟化・溶解しているあいだに、図示しないストーンキャッチャーなどで上記の宝石類(5)を、その軟化・溶解した装着部位(4)の表面に取り付け、確りと固定されるように押圧する。この装着部位(4)では、スカルプチュアネイル(3)を形成しているアクリル樹脂が、上記の溶剤(8)で軟化・溶解してあたかも接着剤のように作用し、上記の宝石類(5)の下面に確りと接着される。その後、上記の溶剤(8)が揮発して装着部位(4)の表面が固化すると、上記の宝石類(5)がスカルプチュアネイル(3)に確りと固定された図1に示す状態となる。
上記の宝石類は、指先を華やかに飾ることができるが、スカルプチュアネイル(3)の下方の自爪(2)が成長していくので、例えば1週間程度など所定の期間が経過すると、このスカルプチュアネイル(3)を自爪(2)から取り外す必要を生じる。この場合、アセトンやクロロホルムなどの溶剤を用いてスカルプチュアネイル(3)を軟化・溶解させることで、上記の宝石類(5)が簡単にスカルプチュアネイル(3)から取り外されて回収される。この回収された宝石類(5)は、再度、人工爪に装着することも可能であるが、特に、サイズが大きいものは指輪やピアス、イヤリング、ペンダント、ネックレス、ブローチ、ブレスレット、タイピン、カフスなど、他のアクセサリーに容易に再利用することができる。
例えば複数の宝石類(5)からなる宝石類群を1組として、この宝石類群に平面視で直径が2mm以上、好ましくは2.5mm以上の宝石類(5)を4個以上含ませて、これらの各宝石類(5)を複数のスカルプチュアネイル(3)に分散して取り付け、所定の期日が経過したのちこれらの宝石類(5)を各スカルプチュアネイル(3)から取り外して回収し、それぞれの宝石類(5)をアクセサリーに再加工すると、特に、ブライダルなどにおいて指先を上記の宝石類(5)で華やかに飾ることができるうえ、その宝石類(5)が大きいのでアクセサリーとして容易に再利用することができ、好ましい。
図3は本発明の第2実施形態を示す、宝石類を取り付けた人工爪の断面図である。
この第2実施形態で用いる宝石類(5)は、いわゆるローズカットに加工されており、上記の第1実施形態と同様、下端が最も大きい外径を有する底面に形成されている。この第2実施形態では、図3に示すように、宝石類(5)の底面に、その底面と略同じ形状で所定の色彩に着色された薄肉の着色シート(9)が着色部材として糊付けされており、上記の装着部位(4)との間に配置してある。このため、周囲からはこの宝石類(5)が、上記の色彩を備えているように見える。なおこの着色シート(9)には、入射光を効率よく反射する反射部材(10)が用いてあると、上記の宝石類(5)の輝きや煌めきが良好となり、さらに好ましい。
この第2実施形態で用いる宝石類(5)は、いわゆるローズカットに加工されており、上記の第1実施形態と同様、下端が最も大きい外径を有する底面に形成されている。この第2実施形態では、図3に示すように、宝石類(5)の底面に、その底面と略同じ形状で所定の色彩に着色された薄肉の着色シート(9)が着色部材として糊付けされており、上記の装着部位(4)との間に配置してある。このため、周囲からはこの宝石類(5)が、上記の色彩を備えているように見える。なおこの着色シート(9)には、入射光を効率よく反射する反射部材(10)が用いてあると、上記の宝石類(5)の輝きや煌めきが良好となり、さらに好ましい。
上記の装着部位(4)の表面は、前記の第1実施形態と同様、溶剤で軟化・溶解されて、上記の着色シート(9)ごと上記の宝石類(5)に確りと接着されている。このとき、上記の宝石類(5)には、下端寄り周面に溝状の係止用凹部(7)が形成してあり、図4に示すように、この係止用凹部(7)が、上記の溶剤(8)により軟化・溶解した装着部位(4)に埋入してある。このため、スカルプチュアネイル(3)を形成するアクリル樹脂の一部が、この係止用凹部(7)に食い込んだ状態となっており、スカルプチュアネイル(3)の装着部位(4)に対する宝石類(5)の固定強度を高めてある。その他の構成は上記の第1実施形態と同様であり、同様に作用するので説明を省略する。
上記の第2実施形態では着色部材として着色シートを用いた。しかし本発明ではこの第2実施形態においても、上記の第1実施形態と同様、着色料からなる着色部材を用いてもよく、或いは、この着色部材を省略したものであってもよい。また、この第2実施形態では、宝石類(5)の下端寄り周面に溝状の係止用凹部(7)を形成したが、この係止用凹部を省略したものであってもよい。さらに上記の第1実施形態においても、着色部材として上記の着色シートを用いることや、上記の係止用凹部を形成することは、いずれか一方または両方を組み合わせて採用してもよい。
上記の各実施形態では、いずれも宝石類の下端が最も大きい外径を有する底面に形成されている場合について説明した。しかし本発明では、例えば図5に示す第3実施形態のように、最大外径部(5a)が全高の1/2よりも高い位置にある、ブリリアンカット等の宝石類(5)であってもよい。即ちこの第3実施形態では、宝石類(5)が小粒で、その平面視での直径が2mmよりも小さく、その分、下端から最大外径部(5a)までの寸法が1mmよりも小さい形状にカットされている。そしてその下端から最大外径部(5a)までの部分、即ちパビリオンが、スカルプチュアネイル(3)の表面の装着部位(4)に埋入してある。その他の構成は上記の第1実施形態と同様であり、同様に作用するので説明を省略する。
図6に示す第4実施形態では、ブリリアンカットされた大粒の宝石類(5)がスカルプチュアネイル(3)の表面に固定してある。この宝石類(5)は、平面視での直径が2mm以上あり、その分、下端から最大外径部(5a)までの寸法が1mmよりも大きい。この場合、宝石類(5)はパビリオンのうちの下端側の一部のみが、固着工程(S3)において装着部位(4)に押し込まれ、最大外径部(5a)はスカルプチュアネイル(3)の表面から突出した状態に固定される。この突出した最大外径部(5a)は他物に引っ掛かる虞があるので、これを防止するため、この最大外径部(5a)と上記のスカルプチュアネイル(3)の表面との間には、宝石類(5)の外周面を覆う状態に充填材(6)が配置してある。この充填材(6)としては、宝石類(5)や装着部位(4)から容易に剥がれないものであればよく、具体的には、例えば2液混合型エポキシ樹脂などが用いられ、硬化後は透明であるとさらに好ましい。その他の構成は上記の第1実施形態と同様であり、同様に作用するので説明を省略する。
図7は本発明の第5実施形態を示す、宝石類を取り付けた人工爪の断面図である。
この第5実施形態では、いわゆるダブルローズカットに加工された宝石類(5)が用いてあり、この宝石類(5)の最大外径部(5a)と下端との間の寸法は全高の1/2の高さに設定してある。またこの最大外径部(5a)と下端との間の寸法は、平面視での直径の半分よりも短い寸法に設定されており、例えば直径が4mm程度の宝石類(5)であっても、最大外径部と下端との間の寸法は1mm程度以内に設定してある。
この第5実施形態では、いわゆるダブルローズカットに加工された宝石類(5)が用いてあり、この宝石類(5)の最大外径部(5a)と下端との間の寸法は全高の1/2の高さに設定してある。またこの最大外径部(5a)と下端との間の寸法は、平面視での直径の半分よりも短い寸法に設定されており、例えば直径が4mm程度の宝石類(5)であっても、最大外径部と下端との間の寸法は1mm程度以内に設定してある。
図7に示すように、指先(1)の自爪(2)の表面に形成されたスカルプチュアネイル(3)には、所定の装着部位(4)に上記の宝石類(5)が下半部を埋設する状態に固定してある。この場合、装着部位(4)に埋設する宝石類(5)の体積が大きいので、装着部位(4)の表面は、溶剤(8)を塗布する前に、予めドリル等の工具で研削しておいてもよい。但し、その研削深さは、宝石類(5)の下半部よりも浅く形成すればよく、下方の自爪(2)を損傷する虞はない。なおこの予備的な研削は、この第5実施形態や上記の第4実施形態のように埋設深さが大きい場合に適用することができる。その他の構成は上記の第1実施形態と同様であり、同様に作用するので説明を省略する。
上記の各実施形態で説明した人工爪への宝石類の取付方法や、宝石類を取り付けた人工爪は、本発明の技術的思想を具体化するために例示したものであり、使用する宝石類の種類やカット、大きさ、各部の材質や形状、寸法、作業工程の順番などをこの実施形態のものに限定するものではなく、本発明の特許請求の範囲内において種々の変更を加え得るものである。
例えば、上記の第1実施形態では、アクリル樹脂で形成したスカルプチュアネイルの場合に、溶剤としてクロロホルム等を用いる場合について説明した。しかし本発明では他の合成樹脂で人工爪を形成してもよく、溶剤としてはこの人工爪を軟化・溶解できるものであれば、他の種類の溶剤を用いてもよい。
また上記の第2実施形態では、反射部材を兼ねる着色部材を配置する場合について説明したが、本発明では着色部材と反射部材とのいずれか一方を配置してもよく、或いはこれらを省略したものであってもよい。
また上記の第2実施形態では、反射部材を兼ねる着色部材を配置する場合について説明したが、本発明では着色部材と反射部材とのいずれか一方を配置してもよく、或いはこれらを省略したものであってもよい。
また上記の宝石類は、例えばダイヤモンドであるとその輝きや煌めきにより人工爪を華やかにできるので好ましいが、他の宝石類であってもよく、そのサイズやカットなどは、上記の実施形態のものに限定されないことは、言うまでもない。
本発明の人工爪への宝石類の取付方法および宝石類を取り付けた人工爪は、人工爪へ宝石類を簡単に固定できるうえ、安価に実施でき、しかも自爪が損傷する虞を防止して安全に固定できるので、例えばブライダルなどの際に指先を飾る人工爪として特に好適であるが、その他の機会や日常においても指先を飾る人工爪として好適である。
3…人工爪(スカルプチュアネイル)
4…装着部位
5…宝石類
5a…最大外径部
6…接着剤
7…係止用凹部
8…溶剤
9…着色部材(着色シート)
10…反射部材
4…装着部位
5…宝石類
5a…最大外径部
6…接着剤
7…係止用凹部
8…溶剤
9…着色部材(着色シート)
10…反射部材
Claims (16)
- 人工爪(3)の表面のうちの所定の装着部位(4)に宝石類(5)を固定する、人工爪への宝石類の取付方法であって、上記の装着部位(4)に溶剤(8)を塗布してその表面を軟化若しくは溶解したのち、その軟化・溶解した表面に宝石類(5)を圧着し、その後、上記の溶剤(8)を揮発させて装着部位(4)の表面を固化させることを特徴とする、人工爪への宝石類の取付方法。
- 上記の人工爪(3)を形成する材料がアクリル系合成樹脂を含んでおり、上記の溶剤がアセトン、トルエン、キシレン、二塩化エチレン、二塩化メチレン、三塩化エチレン、三塩化メタン、氷酢酸からなる群より選択される一または二以上の有機溶剤を含有する、請求項1に記載の人工爪への宝石類の取付方法。
- 上記の宝石類(5)の最大外径部(5a)と上記の人工爪(3)の表面との間でその宝石類(5)の外周面を覆う状態に充填材(6)を配置する、請求項1または請求項2に記載の人工爪への宝石類の取付方法。
- 上記の宝石類(5)の下面と上記の装着部位(4)との間に、着色部材(9)を配置する、請求項1から3のいずれか1項に記載の人工爪への宝石類の取付方法。
- 上記の着色部材(9)が食用色素を含有する、請求項4に記載の人工爪への宝石類の取付方法。
- 上記の宝石類(5)の下面と上記の装着部位(4)との間に、入射光を効率よく反射する反射部材(10)を配置する、請求項1から5のいずれか1項に記載の人工爪への宝石類の取付方法。
- 上記の宝石類(5)の下端寄り周面に係止用凹部(7)を形成し、この係止用凹部(7)を上記の軟化・溶解した装着部位(4)に埋入させる、請求項1から6のいずれか1項に記載の人工爪への宝石類の取付方法。
- 複数の宝石類(5)からなる宝石類群を1組として、この宝石類群に直径が2mm以上の宝石類(5)を4個以上含ませ、これらの各宝石類(5)を上記の請求項1から7のいずれかに記載の取付方法により複数の人工爪(3)に分散して取り付け、所定の期日が経過したのちこれらの宝石類(5)を各人工爪(3)から取り外して回収し、それぞれの宝石類(5)をアクセサリーに再加工することを特徴とする、宝石類の利用方法。
- 所定の装着部位(4)に宝石類(5)が固定された人工爪であって、上記の宝石類(5)が、溶剤(8)により軟化若しくは溶解した上記の装着部位(4)の表面に固定してあることを特徴とする、宝石類で装飾した人工爪。
- 上記の宝石類(5)の最大外径部(5a)と上記の人工爪(3)の表面との間でその宝石類(5)の外周面を覆う状態に充填材(6)が配置してある、請求項9に記載の宝石類で装飾した人工爪。
- 上記の宝石類(5)と装着部位(4)との間に着色部材(9)が配置してある、請求項9または請求項10に記載の宝石類で装飾した人工爪。
- 上記の着色部材(9)が食用色素を含有している、請求項11に記載の宝石類で装飾した人工爪。
- 上記の宝石類(5)と装着部位(4)との間に、入射光を効率よく反射する反射部材(10)が配置してある、請求項9から12のいずれか1項に記載の宝石類で装飾した人工爪。
- 上記の宝石類(5)は下端寄り周面に係止用凹部(7)が形成してあり、上記の溶剤(8)により軟化・溶解した装着部位(4)にこの係止用凹部(7)が埋入してある、請求項9から13のいずれか1項に記載の宝石類で装飾した人工爪。
- 上記の請求項1から7のいずれか1項に記載の方法で1または2以上の宝石類(5)を取り付けたことを特徴とする、宝石類で装飾した人工爪。
- 上記の宝石類(5)の少なくとも1つが、直径が2mm以上の大きさである、請求項9から15のいずれか1項に記載の宝石類で装飾した人工爪。
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