JP2011130545A - 熱回収装置 - Google Patents

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尚也 横町
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Abstract

【課題】回転装置の熱を効率よく回収することができ、かつ回転装置で生じた熱を有効に熱交換器に伝え易い熱回収装置を提供する。
【解決手段】
本発明の熱回収装置は、コイル8が巻回されたステータコア7をハウジング4内に有するモータ1と、オイルOと空気との間で熱交換が可能な熱交換器2と、モータ1と熱交換器2とを接続し、オイルOを流通させる配管3a、3bとを備えている。熱回収装置は、オイルOがコイル8と直接接触することによってコイル8から熱を吸熱する。モータ1は、オイルOをハウジング4内に貯留する吸熱ジャケット10、11及びタンク12と、吸熱ジャケット10、11及びタンク12に貯留されたオイルOの熱がハウジング4の外部に放熱することを防止する断熱材13とを具備している。
【選択図】図1

Description

本発明は熱回収装置に関する。
従来、特許文献1に車両の駆動輪に適用されるモータが開示されている。このモータは、ハウジング内にステータコアとロータとを有しており、ステータコアにはコイルが巻回され、ロータには回転軸が取り付けられている。ステータコアの軸方向の両端には、コイルに隣接する環状のジャケットが固定されている。ジャケット内にはコイルを冷却するためのオイルの流路が形成されている。ジャケットには、流路内にオイルを流入するための流入口と、流路からオイルを流出させるための流出口とが形成されており、流出口及び流入口には配管が接続されている。また、ハウジング内は、ジャケットの流出口から流出したオイルを貯留できるようになっている。ハウジングの下部にも配管が接続されている。配管には、オイルを循環させるためのポンプ、オイルを貯留するリザーバタンク等が設けられている。
このモータは、コイルに電流が供給されることにより、ステータコアとロータとの間に磁界を生じ、ロータ及び回転軸が回転する。この間、コイルは発熱するが、その熱はジャケット内に貯留されているオイルに伝達され、オイルは配管を経てリザーバタンクで冷却される。こうして、このモータは冷却されることとなる。
特開2008−148464号公報
しかし、上記モータは、オイルがコイルから回収した熱量を無駄に冷却しているだけであり、例えば車両の空調や燃費の改善等にその熱量を有効に活用していない。
このため、この種のモータと、オイルと他の熱交換媒体との間で熱交換が可能な熱交換器とを採用し、かつモータと熱交換器とを配管によって接続して熱回収装置にすることが考えられる。この場合、熱交換器を用いて例えば空気を加熱するように構成すれば、空調を行うことが可能であろう。
しかしながら、上記モータは、ジャケットがコイルに隣接しており、オイルがコイルに直接接触しない。このため、この熱回収装置では、コイルで生じた熱が有効にオイルに伝達されず、モータの熱を効率よく回収することができない。モータに代えて発電機を採用した場合も同様であると考えられる。
また、上記モータでは、外部とハウジング内との間に断熱手段が設けられていないことから、ハウジング内のオイルがハウジングを介して外部に放熱を行ってしまう。このため、この熱回収装置では、モータ又は発電機からなる回転装置で生じた熱を有効に熱交換器に伝え難い。
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、回転装置の熱を効率よく回収することができ、かつ回転装置で生じた熱を有効に熱交換器に伝え易い熱回収装置を提供することを解決すべき課題としている。
本発明の熱回収装置は、コイルが巻回されたステータコアをハウジング内に有するモータ又は発電機からなる回転装置と、第1熱交換媒体と第2熱交換媒体との間で熱交換が可能な熱交換器と、該回転装置と該熱交換器とを接続し、該第1熱交換媒体を流通させる配管とを備え、該第1熱交換媒体が該コイルと直接接触することによって該コイルから熱を吸熱する熱回収装置であって、
前記回転装置は、前記第1熱交換媒体を前記ハウジング内に貯留する貯留手段と、該貯留手段に貯留された該第1熱交換媒体の熱が該ハウジングの外部に放熱することを防止する断熱手段とを具備していることを特徴とする(請求項1)。
本発明の熱回収装置では、第1熱交換媒体がコイルと直接接触するため、コイルで生じた熱が有効に第1熱交換媒体に伝達される。
また、この熱回収装置では、コイルから熱を吸熱した第1熱交換媒体を回転装置の貯留手段がハウジング内に貯留し、貯留手段に貯留された第1熱交換媒体の熱がハウジングの外部に放熱することを回転装置の断熱手段が防止する。このため、ハウジング内の第1熱交換媒体がハウジングを介して外部に放熱を行い難い。
したがって、本発明の熱回収装置では、回転装置の熱を効率よく回収することができ、かつ回転装置で生じた熱を有効に熱交換器に伝え易い。このため、この熱回収装置の熱交換器を用いて例えば空気を加熱するように構成すれば、空調を行うことが可能である。また、回転装置が好適に冷却され、回転装置の効率も向上する。
本発明の熱回収装置において、貯留手段は、第1熱交換媒体をハウジング内に貯留するものであれば、種々のものが採用され得る。なお、第1熱交換媒体としては、オイル、水等を採用することが可能である。また、第2熱交換媒体としては、空気、水等を採用することが可能である。
貯留手段は、コイルを覆いつつ内部が第1熱交換媒体の流路とされる吸熱ジャケットを有し得る(請求項2)。この場合、吸熱ジャケットで第1熱交換媒体をコイルに直接接触させることができるとともに、吸熱ジャケットとハウジングの外部との間に断熱手段が設けられることから、第1熱交換媒体がコイルの熱を効果的に回収することが可能である。
貯留手段は、第1熱交換媒体を貯留する貯留室を有し得る(請求項3)。この場合、貯留室とハウジングの外部との間に断熱手段が設けられることから、第1熱交換媒体が外部に放熱し難い。
貯留手段は、コイルを覆いつつ内部が第1熱交換媒体の流路とされる吸熱ジャケットと、第1熱交換媒体を貯留する貯留室とを有し得る。そして、配管の上流側は吸熱ジャケットの上部に接続され、吸熱ジャケットの下方に貯留室が位置し、貯留室の下部が配管の下流側に接続されていることが好ましい(請求項4)。この場合、熱回収装置は、吸熱ジャケットの作用効果と貯留室の作用効果とを発揮することが可能である。
吸熱ジャケットはステータコアに嵌合していることが好ましい。嵌合の手段は、凹部と凸部との嵌め合いでもよく、圧入等でもよい。この場合、回転装置の組み付けが容易になる。
また、吸熱ジャケットとステータコアとの間には封止手段が設けられていることが好ましい。封止手段は耐熱性のあるシール材によることが好ましい。この場合、第1熱交換媒体が流路から漏れ難く、コイルで生じた熱が効率よく第1熱交換媒体に伝達される。
さらに、吸熱ジャケット内のコイルは、吸熱ジャケット内の容積を等しくしつつ、第1熱交換媒体との接触面積が大きくなるように巻回されていることが好ましい。
ハウジング内には、断熱手段によって支持され、上方が開く内部が貯留室とされるタンクが設けられ得る(請求項5)。この場合、既存の回転装置に対して比較的簡易な改良を行うことで新たな回転装置を得ることができ、熱回収装置の低廉化を実現できる。タンクは、吸熱ジャケット内の第1熱交換媒体を受け易いように、ステータコア及び吸熱ジャケットよりも大きいことが好ましい。
断熱手段は、ハウジングとタンクとの間に設けられ、両者の接触面積を小さくする脚部であり得る(請求項6)。ハウジングとタンクとの接触面積が小さいことで、タンク内の第1熱交換媒体の熱がハウジングを介して外部に伝わり難い。
脚部は断熱材であることが好ましい(請求項7)。この場合、脚部によってハウジングとタンクとの接触面積が小さくなっており、かつ脚部が断熱材であることから、特にタンクからの放熱が少なくなる。
断熱手段は、ハウジングとタンクとの間に設けられた断熱材であり得る(請求項8)。この場合、断熱材によってタンクからハウジングへの放熱が少なくなる。
ハウジングは、内面に断熱手段としての断熱層が施され、内部が貯留室とされていることも可能である(請求項9)。断熱手段は、ハウジングの外面に設けられた断熱層であってもよい(請求項10)。これらの場合、既存の回転装置のハウジングに断熱層を施すことで新たな回転装置を得ることができ、熱回収装置の低廉化を実現できる。断熱層としては、断熱材を構成し得る材料や熱を反射する材料のコーティング等を採用することが可能である。例えば、白色塗料等の熱線反射性塗料、銀等のメッキ処理、鏡面仕上げ等を断熱層として採用することが可能である。
断熱手段は、貯留手段を内包するハウジングと、このハウジングを中間層を介して囲包する外側ハウジングとであり得る(請求項11)。中間層は空気や断熱材であり得る。
ハウジングとステータコアとの間には副断熱手段が設けられていることが好ましい(請求項12)。この場合、コイルの熱がステータコアからハウジングに伝わって外部に逃げ難くなり、より本発明の作用効果を生じる。なお、副断熱手段で生じるスペースは第1熱交換媒体の通路として利用することが可能である。
副断熱手段は、ハウジングとステータコアとの間に設けられ、両者の接触面積を小さくする脚部であり得る(請求項13)。ハウジングとステータコアとの接触面積が小さいことで、ステータコアの熱がハウジングを介して外部に伝わり難い。
副断熱手段は断熱材であることが好ましい(請求項14)。この場合、脚部によってハウジングとステータコアとの接触面積が小さくなっており、かつ脚部が断熱材であることから、特にステータコアからの放熱が少なくなる。
断熱材としては、伝熱係数の小さなゴム、セラミック等を採用することが可能である。
実施例1の熱回収装置を示す断面図である。 実施例1の熱回収装置の一部を拡大して示す断面図である。 実施例1の熱回収装置の他の一部を拡大して示す断面図である。 実施例1の熱回収装置の一部を拡大して示す正面図である。 実施例2の熱回収装置に係り、図4と同様の正面図である。 実施例3の熱回収装置に係り、図4と同様の正面図である。 実施例4の熱回収装置に係り、図2と同様の断面図である。 実施例5の熱回収装置に係り、図2と同様の断面図である。 実施例6の熱回収装置に係り、図3と同様の断面図である。 実施例7の熱回収装置に係り、図3と同様の断面図である。 実施例8の熱回収装置に係り、図3と同様の断面図である。 実施例9の熱回収装置に係り、図3と同様の断面図である。 参考例の熱回収装置に係り、図2と同様の断面図である。 実施例10の熱回収装置に係り、図2と同様の断面図である。 実施例11の熱回収装置の他の一部を拡大して示す断面図である。 実施例12の熱回収装置の他の一部を拡大して示す断面図である。
以下、本発明を車両用熱回収装置に具体化した実施例1〜12を図面を参照しつつ説明する。
(実施例1)
実施例1の車両用熱回収装置は、車両に用いられるものであり、図1に示すように、回転装置としてのモータ1と、熱交換器2と、モータ1と熱交換器2とを接続して第1熱交換媒体としてのオイルOを流通させる配管3a、3bとを備えている。
モータ1は、ハウジング4と、ハウジング4に軸受装置4a等を介して回転可能に支持された回転軸5とを備えている。ハウジング4の内周面には、副断熱手段としての断熱材6を介してステータコア7が固定されている。断熱材6としては、ゴム等が採用されている。ステータコア7には周方向に等間隔で軸方向に延びるスロットが設けられており、各スロットにはコイル8が巻回されている。回転軸5にはステータコア7内に位置するロータ9が固定されている。ロータ9には図示しない永久磁石が固定されている。
ステータコア7の軸方向の両端には環状の吸熱ジャケット10、11が固定されている。吸熱ジャケット10、11は、吸熱ジャケット11のみを示す図2に示すように、コイル8を覆いつつ内部がオイルOの流路10a、11aとされている。図1に示すように、ステータコア7が断熱材6を介してハウジング4に固定され、ステータコア7に吸熱ジャケット10、11が固定されているため、吸熱ジャケット10、11もハウジング4との間で断熱材6によって断熱されていることとなる。
吸熱ジャケット10、11の上端には流入口10b、11bが設けられており、流入口10b、11bはハウジング4の外側まで上方に延びている。熱交換器2から延びている配管3bは途中で分岐して流入口10b、11bに接続されており、流入口10b、11bには配管3bから流路10a、11a内にオイルOが流入するようになっている。また、吸熱ジャケット10、11の底部には下方に開く流出口10c、11cが形成されており、流出口10c、11cは流路10a、11aからオイルOを流出するようになっている。流出口10c、11cは流入口10b、11bよりも小径にされている。
また、ハウジング4内では、図3にも示すように、吸熱ジャケット10、11の下方にタンク12が設けられている。タンク12は、吸熱ジャケット10、11内のオイルOを受け易いように、ステータコア7及び吸熱ジャケット10、11よりも大きい。タンク12とハウジング4との間には断熱材からなる脚部13が設けられている。タンク12の内面がオイルOを貯留する貯留室12aとされている。貯留室12aは、吸熱ジャケット10、11の下方に位置しており、上方が開いている。タンク12には貯留室12aの下部からハウジング4の外側まで下方に延びる排出口12bが設けられている。排出口12bには、図1に示すように、配管3aが接続されており、配管3aは熱交換器2に接続されている。
熱交換器2は、オイルOと、第2熱交換媒体としての空気との間で熱交換が可能なものである。配管3a、3bには、オイルOを循環させるための図示しないポンプが設けられている。
この車両用熱回収装置では、モータ1のコイル8に電流が供給されることにより、ステータコア7とロータ9との間に磁界を生じ、ロータ9及び回転軸5が回転する。回転軸5が車両の駆動輪に適用される。この間、コイル8は発熱する。
ここで、この車両用熱回収装置では、ポンプが駆動され、オイルOが配管3b、モータ1の吸熱ジャケット10、11、タンク12、配管3b及び熱交換器2間で循環する。このため、配管3b内のオイルOは流入口10b、11bを経て吸熱ジャケット10、11の流路10a、11aに至る。流路10a、11a内に貯留されていたオイルOは、図2に示すように、コイル8に直接接触し、コイル8で生じた熱が有効にオイルOに伝達される。つまり、オイルOがコイル8の熱を効果的に回収する。
また、流路10a、11a内のオイルOは、図4に示すように、吸熱ジャケット10、11内で一時的に貯留され、流出口10c、11cを経て、図3に示すタンク12の貯留室12a内に貯留される。タンク12とハウジング4との間には断熱材からなる脚部13が設けられているため、タンク12内のオイルOがハウジング4を介して外部に放熱を行い難い。
したがって、この車両用熱回収装置では、モータ1の熱を効率よく回収することができ、かつモータ1で生じた熱を有効に熱交換器2に伝え易い。このため、この車両用熱回収装置の熱交換器2を用いて例えば車室内の空気を加熱するように構成すれば、車両の空調を行うことが可能である。また、モータ1が好適に冷却され、モータ1の効率も向上する。
また、この車両用熱回収装置では、既存のモータに対して比較的簡易な改良を行ったモータ1を採用していることから、低廉化も実現できている。
(実施例2)
実施例2の車両用熱回収装置は、図5に示すように、三日月形状の吸熱ジャケット14を採用している。流入口10b、11bから流出するオイルOは、コイル8を伝わりながら吸熱ジャケット14内に貯留される。他の作用効果は実施例1と同様である。
(実施例3)
実施例3の車両用熱回収装置は、図6に示すように、吸熱ジャケット15の底部に流出口10c、11cを有さない。他の構成は実施例2と同様である。この車両用熱回収装置においても、実施例2と同様の作用効果を奏することができる。
(実施例4)
実施例4の車両用熱回収装置では、図7に示すように、ステータコア17に凹部17aが形成され、吸熱ジャケット16に凹部17aと整合する凸部16aが形成されている。凹部17aに凸部16aが嵌まり込むことにより、吸熱ジャケット16はステータコア17に嵌合している。この場合には、モータ1の組み付けが容易になる。他の作用効果は実施例1等と同様である。
(実施例5)
実施例5の車両用熱回収装置では、図8に示すように、吸熱ジャケット18にシール溝18aが形成されている。シール溝18aには耐熱性のあるシール材20が収納されており、この状態で吸熱ジャケット18がステータコア19に嵌合している。この場合には、オイルOが流路10a、11aから漏れ難く、コイル8で生じた熱が効率よくオイルOに伝達される。他の作用効果は実施例1等と同様である。
(実施例6)
実施例6の車両用熱回収装置では、図9に示すように、タンク12とハウジング4との間にはシート状の断熱材21が設けられている。他の構成は実施例1と同様である。この場合も実施例1と同様の作用効果を奏することが可能である。
(実施例7)
実施例7の車両用熱回収装置では、図10に示すように、ハウジング4の内面に断熱手段としての断熱層22aが施され、内部が貯留室4bとされている。他の構成は実施例1と同様である。この場合、既存のモータのハウジングに断熱層22aを施すことで新たなモータ1を得ることができ、車両用熱回収装置の低廉化を実現できる。他の作用効果は実施例1と同様である。
(実施例8)
実施例8の車両用熱回収装置では、図11に示すように、ハウジング4の外面に断熱手段としての断熱層22bが施され、内部が貯留室4cとされている。他の構成は実施例1と同様である。この場合も実施例7と同様の作用効果を奏することが可能である。
(実施例9)
実施例9の車両用熱回収装置では、図12に示すように、内側ハウジング23と、この内側ハウジング23を中間層25を介して囲包する外側ハウジング24とを採用している。中間層25は空気であるが、中間層25には内側ハウジング23と外側ハウジング24との間隔を保つ断熱材26が設けられている。内側ハウジング23の内部が貯留室4cとされている。他の構成は実施例1と同様である。この場合も実施例1と同様の作用効果を奏することが可能である。
(実施例10)
図13に示すように、モータ1の寸法等の関係上、コイル8が吸熱ジャケット11の一方側に偏る場合がある。この場合、吸熱ジャケット11内のオイルOはコイル8との接触面積が小さいため、効率的に熱を受け取り難い。このため、この場合には、図14に示すように、コイル8は、吸熱ジャケット11内の容積を等しくしつつ、オイルOとの接触面積が大きくなるように巻回され得る。
(実施例11)
実施例11の車両用熱回収装置では、図15に示すように、ハウジング4とステータコア7との間に副断熱手段としてのゴム製のワッシャ29aを設け、ハウジング4とステータコア7とをボルト28により締結している。他の構成は実施例1と同様である。この場合も、コイル8の熱がステータコア7からハウジング4に伝わって外部に逃げ難い。他の作用効果は実施例1と同様である。
(実施例12)
実施例12の車両用熱回収装置では、図16に示すように、ハウジング4とステータコア7との間にセラミックス製のワッシャ29bを設けている。他の構成は実施例11と同様である。この場合も実施例11と同様の作用効果を奏することができる。
以上において、本発明を実施例1〜12に即して説明したが、本発明は上記実施例1〜12に制限されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して適用できることはいうまでもない。
例えば、モータの代わりに発電機を用いた場合も本発明に含まれる。また、例えば、本件の熱回収装置は鉄道又は飛行機のモータ等に使用することも可能である。さらに、モータの巻線は、集中巻き、波巻き、分布巻き等、どのような巻き方であってもよい。
本発明は、車両用、航空機用、船舶用等の熱回収装置に利用可能であり、より具体的には、車両用、航空機用、船舶用等の空調装置等に利用可能である。
8…コイル
7…ステータコア
4、23…ハウジング(23…内側ハウジング)
1…モータ(回転装置)
O…オイル(第1熱交換媒体)
2…熱交換器
3a、3b…配管
13、21、22a、22b…断熱手段(13…脚部、21…断熱材、22a、22b…断熱層)
10、11、12a…貯留手段(10、11…吸熱ジャケット、12a…貯留室)
10a、11a…流路
12…タンク
24…外側ハウジング
25…中間層
6、29a、29b…副断熱手段(6…脚部)

Claims (14)

  1. コイルが巻回されたステータコアをハウジング内に有するモータ又は発電機からなる回転装置と、第1熱交換媒体と第2熱交換媒体との間で熱交換が可能な熱交換器と、該回転装置と該熱交換器とを接続し、該第1熱交換媒体を流通させる配管とを備え、該第1熱交換媒体が該コイルと直接接触することによって該コイルから熱を吸熱する熱回収装置であって、
    前記回転装置は、前記第1熱交換媒体を前記ハウジング内に貯留する貯留手段と、該貯留手段に貯留された該第1熱交換媒体の熱が該ハウジングの外部に放熱することを防止する断熱手段とを具備していることを特徴とする熱回収装置。
  2. 前記貯留手段は、前記コイルを覆いつつ内部が前記第1熱交換媒体の流路とされる吸熱ジャケットを有する請求項1記載の熱回収装置。
  3. 前記貯留手段は、前記第1熱交換媒体を貯留する貯留室を有する請求項1又は2記載の熱回収装置。
  4. 前記貯留手段は、前記コイルを覆いつつ内部が前記第1熱交換媒体の流路とされる吸熱ジャケットと、該第1熱交換媒体を貯留する貯留室とを有し、
    前記配管の上流側は該吸熱ジャケットの上部に接続され、該吸熱ジャケットの下方に該貯留室が位置し、該貯留室の下部が該配管の下流側に接続されている請求項1記載の熱回収装置。
  5. 前記ハウジング内には、前記断熱手段によって支持され、上方が開く内部が前記貯留室とされるタンクが設けられている請求項3又は4記載の熱回収装置。
  6. 前記断熱手段は、前記ハウジングと前記タンクとの間に設けられ、両者の接触面積を小さくする脚部である請求項5記載の熱回収装置。
  7. 前記脚部は断熱材である請求項6記載の熱回収装置。
  8. 前記断熱手段は、前記ハウジングと前記タンクとの間に設けられた断熱材である請求項5記載の熱回収装置。
  9. 前記ハウジングは、内面に前記断熱手段としての断熱層が施され、内部が前記貯留室とされている請求項3又は4記載の熱回収装置。
  10. 前記断熱手段は、前記ハウジングの外面に設けられた断熱層である請求項3又は4記載の熱回収装置。
  11. 前記断熱手段は、前記貯留手段を内包する前記ハウジングと、該ハウジングを中間層を介して囲包する外側ハウジングとである請求項3又は4記載の熱回収装置。
  12. 前記ハウジングと前記ステータコアとの間には副断熱手段が設けられている請求項1乃至11のいずれか1項記載の熱回収装置。
  13. 前記副断熱手段は、前記ハウジングと前記ステータコアとの間に設けられ、両者の接触面積を小さくする脚部である請求項12記載の熱回収装置。
  14. 前記副断熱手段は断熱材である請求項12又は13記載の熱回収装置。
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