JP2011126983A - ポリオレフィン系樹脂発泡体 - Google Patents
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Abstract
加熱成形性、表面外観が良好で、表面電気抵抗値が低く、安定した帯電防止性能を有しており、その性能が、自然色、半透明、黒色、カラー等の外観にも適応できるポリオレフィン系樹脂発泡体を提供する。
【解決手段】
ポリオレフィン系樹脂と有機イオン導電剤とを含むポリオレフィン系樹脂発泡体であって、前記ポリオレフィン系樹脂発泡体の合計100質量%において、有機イオン導電剤を0.1〜15質量%を含有し、表面固有抵抗値が1×1014Ω以下であることを特徴とするポリオレフィン系樹脂発泡体。
【選択図】なし
Description
ゲル分率(%)=[不溶解分の質量(mg)/テトラリンに浸漬前のポリオレフィン系樹脂発泡体の質量(mg)]×100 ・・・・(1)
なお、本発明のポリオレフィン系樹脂発泡体の架橋方法としては、シラン架橋法、有機過酸化物を用いた架橋法、電離性放射線を用いた架橋法などが挙げられる。また、ポリオレフィン系樹脂のみでは架橋構造を導入することが困難な場合には、本発明のポリオレフィン系樹脂発泡体の原料となる樹脂組成物中に、架橋助剤を含有させて、上記方法と併用することで架橋構造を導入することができる。架橋助剤としては特に制限はないが、多官能モノマーを使用するのが好ましい。多官能モノマーとしては、例えば、ジビニルベンゼン、トリメチロールプロパントリメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、1,9−ノナンジオールジメタクリレート、1,10−デカンジオールジメタクリレート、トリメリット酸トリアリルエステル、トリアリルイソシアヌレート、エチルビニルベンゼンなどを使用することができる。これらの多官能モノマーは、それぞれ単独で用いても、あるいは2種以上を組み合わせて使用しても良い。
(1)密度 (kg/m3)
密度はJIS K6767(1999)「発泡プラスチック−ポリエチレン−試験方法」にに準じて測定を行った値である。
表面電気抵抗測定はAdvantst R8340を用いて測定した。発泡体を50×50mmに切削し、温度20℃、湿度50%RH環境下で24時間放置した後、印加電圧100V、1分後の表面固有抵抗値を使用した。2回測定した平均値とした。
上記(2)で評価した発泡体サンプルの表面を水道水で5分洗浄させ、乾いた布で水分を拭き取り、温度20℃、湿度50%RH環境下で24時間放置した後、印加電圧100V、1分後の表面固有抵抗値を採用した。(2)と数値を比較して、その差が少ないほど、安定性があることを表している。2回測定した平均値とした。
上記(2)で評価した発泡体サンプルの表面を、温度80℃で60分加熱させたあと、温度20℃、湿度50%の環境で24時間放置した後、印加電圧100V、1分後の表面固有抵抗値を採用した。(2)と数値を比較して、その差が少ないほど、安定性があることを表している。2回測定した平均値とした。
得られたポリオレフィン系樹脂発泡体の表面状態を、目視による観察、触感による評価を実施した。その状態を以下の通り5段階で評価を行った。なお、段階4,5の評価でないものは、発泡体を長手方向に裁断して気泡状態を目視観察して評価を行った。
5:表面が平滑で光沢がある。
4:触った感触では表面の平滑とはいえないが、目視では支障がない。
3:目視でも僅かに表面状態の不均一が確認されたが、発泡セルがあらゆる部分で確認されており、不均一な発泡はしていない。
2:表面の凹凸や不具合が確認される。
1:表面の凹凸が確認されるだけでなく、セルの発泡箇所がまばらであり不均一である。
実施例1〜11、比較例1〜7
実施例1
表1に示した組成のエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂(東ソー製 ウルトラセン630)、有機イオン導電剤B−1(1−ブチル−3−メチルピリジニウム・トリフルオロメタンスルホナート)、アゾジカルボンアミド(永和化成製 パンスレン)を添加して、150℃にて溶融混練し、シート状態に押出成型した。
実施例2
有機イオン導電剤B−2(1,3−ジメチルイミダゾリウム・メチルスルファート)を使用した以外は実施例1と同様に行った。得られたポリオレフィン系樹脂発泡体は、厚み1.0mmであり、ゲル分率37%の独立気泡シートであった。
実施例3
低密度ポリエチレン樹脂(日本ポリエチレン製 LE602)を使用して、原料樹脂組成を表1のように変更した以外は、実施例1と同様に行った。得られた架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体は、厚み1.1mmであり、ゲル分率40%の独立気泡シートであった。
実施例4
ポリエーテルセグメントを有する共重合ポリオレフィン系樹脂(三洋化成工業製 ペレスタット230)を使用して、原料樹脂組成を表1のように変更した以外は、実施例1と同様に行った。得られたポリオレフィン系樹脂発泡体は、厚み1.0mmであり、ゲル分率33%の独立気泡シートであった。
実施例5
原料樹脂組成を表1のように変更した以外は実施例4と同様に行った。得られたポリオレフィン系樹脂発泡体は、厚み1.0mmであり、ゲル分率33%の独立気泡シートであった。
実施例6
原料樹脂組成を表1のように変更した以外は実施例4と同様に行った。得られたポリオレフィン系樹脂発泡体は、厚み1.0mmであり、ゲル分率35%の独立気泡シートであった。
実施例7
カーボンブラック(ライオン製 ケッチェンブラック)を使用して、原料樹脂組成を表1のように変更した以外は、実施例1と同様に行った。得られたポリオレフィン系樹脂発泡体は、厚み1.0mmであり、ゲル分率37%の独立気泡シートであった。
実施例8
エチレン−プロピレン共重合体(東ソー製 ノバテックPP)を使用して、原料樹脂組成を表1のように変更した以外は、実施例3と同様に行った。得られたポリオレフィン系樹脂発泡体は、厚み1.1mmであり、ゲル分率28%の独立気泡シートであった。
実施例9
実施例7と同様に行って得られたポリオレフィン系樹脂発泡体を、80℃に加熱して130%延伸した。得られたポリオレフィン系樹脂発泡体は、厚み0.75mmであり、ゲル分率37%の独立気泡シートであった。
実施例10
実施例7と同様に行って得られたポリオレフィン系樹脂発泡体を、水平裁断して表面層を除去した。得られたポリオレフィン系樹脂発泡体は、厚み0.75mmであり、ゲル分率37%の独立気泡シートであった。
実施例11
原料樹脂組成を表1のように変更した以外は実施例1と同様に行った。得られたポリオレフィン系樹脂発泡体は、厚み1.0mmであり、ゲル分率33%の独立気泡シートであった。
比較例1
有機イオン導電剤を全く含有しない以外は、実施例1と同様に行った。得られたポリオレフィン系樹脂発泡体は、厚み1.0mmであり、ゲル分率35%の独立気泡シートであった。
比較例2、3
原料樹脂組成を表1のように変更した以外は、実施例1と同様に行った。得られたポリオレフィン系樹脂発泡体は、厚み1.0mmであり、ゲル分率35%の独立気泡シートであった。
比較例4、5
有機イオン導電剤を全く含有せず、原料樹脂組成を表1のように変更した以外は、実施例4と同様に行った。得られたポリオレフィン系樹脂発泡体は、厚み1.0mmであり、比較例4はゲル分率33%、比較例5はゲル分率31%の独立気泡シートであった。
比較例6
有機イオン導電剤を全く含有せず、原料樹脂組成を表1のように変更した以外は、実施例7と同様に行った。得られたポリオレフィン系樹脂発泡体は、厚み1.0mmであり、ゲル分率37%の独立気泡シートであった。
比較例7
比較例6と同様に行って得られたポリオレフィン系樹脂発泡体を、80℃に加熱して130%延伸した。得られたポリオレフィン系樹脂発泡体は、厚み0.73mmであり、ゲル分率35%の独立気泡シートであった。
Claims (6)
- ポリオレフィン系樹脂と有機イオン導電剤とを含むポリオレフィン系樹脂発泡体であって、
前記ポリオレフィン系樹脂発泡体の合計100質量%において、有機イオン導電剤を0.1〜10質量%を含有し、表面固有抵抗値が1×1014Ω以下であることを特徴とするポリオレフィン系樹脂発泡体。 - 前記有機イオン導電剤のカチオン成分が、窒素を含有する構造であることを特徴とする請求項1に記載のポリオレフィン系樹脂発泡体。
- 前記有機イオン導電剤のアニオン成分が、フッ素を含有する構造であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のポリオレフィン系樹脂発泡体。
- ポリオレフィン系樹脂として、ポリエーテルセグメントを有する共重合ポリオレフィン系樹脂と、それとは異なるポリオレフィン系樹脂とを含有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のポリオレフィン系樹脂発泡体。
- ゲル分率が5%〜70%であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のポリオレフィン系樹脂発泡体。
- 請求項1〜請求項5のいずれかに記載のポリオレフィン系樹脂発泡体からなる成形品。
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