JP2011126446A - 車両の自動ブレーキ制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、交差点内或いは交差点付近において誤作動を低減することのできる車両の自動ブレーキ制御装置を提供する。
【解決手段】ミリ波レーダで検出された障害物の位置情報及びGPSで検出された自車の位置情報から障害物位置判定部にて障害物の位置が交差点内或いは交差点付近であるか否かを判定し(S16〜S22)、判定結果をブレーキ制御部へ供給し、ブレーキ制御部では、障害物が静止物である場合には静止物用ブレーキ制御、障害物が移動物で且つ自車或いは障害物の位置が交差点内或いは交差点付近である場合には静止物用ブレーキ制御を行い(S26)、障害物が移動物で且つ自車或いは障害物の位置が前述以外の場合には移動物用ブレーキ制御を行い(S28)、警告灯、スピーカ及びブレーキ装置の作動タイミングを制御する。
【選択図】図3
【解決手段】ミリ波レーダで検出された障害物の位置情報及びGPSで検出された自車の位置情報から障害物位置判定部にて障害物の位置が交差点内或いは交差点付近であるか否かを判定し(S16〜S22)、判定結果をブレーキ制御部へ供給し、ブレーキ制御部では、障害物が静止物である場合には静止物用ブレーキ制御、障害物が移動物で且つ自車或いは障害物の位置が交差点内或いは交差点付近である場合には静止物用ブレーキ制御を行い(S26)、障害物が移動物で且つ自車或いは障害物の位置が前述以外の場合には移動物用ブレーキ制御を行い(S28)、警告灯、スピーカ及びブレーキ装置の作動タイミングを制御する。
【選択図】図3
Description
本発明は、自車両前方の路面上に存在する障害物、前方を走行中の先行車、或いは前方で道路を横断中の他車等(以下、これらを障害物と総称する)と自車との関係に基づき、運転者のブレーキ操作に関係なくブレーキを作動させる車両の自動ブレーキ制御装置に関する。
従来、ミリ波レーダ装置等を用いて自車両前方の路上に存在する障害物を検知し、その障害物の検知情報に基づいて自車両の障害物への衝突を予知した場合に、自車両のブレーキや乗員が着用しているシートベルトを巻き取るシートベルトプリテンショナ等を作動させるレーダ装置が知られている。
レーダ装置は、送信した電波が物体で反射し、その反射波の例えば受信強度(反射強度ともいう)に基づき、その物体が自車両と衝突する可能性がある障害物であるかを認識及び追尾し続け、その障害物との衝突が予知されたときに自車両のブレーキやシートベルトプリテンショナ等を作動させている。
しかしながら、自車両と衝突する可能性がない物体にまでも衝突する可能性がある障害物であるとする誤認識を起こす可能性がある。このような誤認識は、特に静止物について生じ易く、誤認識が生じた場合には、自車両がその静止物の手前までくると、突然ブレーキが作動したり、乗員がシートベルトにより拘束されたりするおそれがある。
この様なことから、レーダ装置により検知した物体が、自車両と衝突する可能性がある障害物であるか否かの判定を行うために反射波の受信強度の閾値を、予め静止物や移動物(先行車両等)のように物体の種類に応じて複数設定し、複数の閾値を使い分けることにより、検知した物体が自車両と衝突する可能性がある障害物であるか否かを正確に判定することができる車両の障害物検知装置が開発されている(特許文献1)。
上記特許文献1の車両の障害物検知装置では、予め静止物や移動物のように物体の種類に応じて反射波の受信強度の閾値を複数設定し、反射波の受信強度より検知した物体が自車両と衝突する可能性がある障害物が静止物であるか移動物であるかを認識し、ブレーキの作動制御をすることで衝突時における被害軽減を図るようにしている。
しかしながら、上記車両の障害物検知装置では、道路形状及び通行状態等の交通環境が制御タイミングを決定する要素として含まれていない。
よって、例えば、図6に示すような直進車線の前方が右折車線となり、直進車線が左側車線に移動するような交差点において、他車(障害物)20が交差点を右折するために右折車線を徐行(移動)している時に自車10が交差点を直進しようとした場合には障害物検知装置が自車10の前方に他車20がいると判定するが、この際、移動物用ブレーキ制御が作動する距離内に自車10が侵入すると、図らずも自車に制動がかかるといった誤作動が発生することとなる。
よって、例えば、図6に示すような直進車線の前方が右折車線となり、直進車線が左側車線に移動するような交差点において、他車(障害物)20が交差点を右折するために右折車線を徐行(移動)している時に自車10が交差点を直進しようとした場合には障害物検知装置が自車10の前方に他車20がいると判定するが、この際、移動物用ブレーキ制御が作動する距離内に自車10が侵入すると、図らずも自車に制動がかかるといった誤作動が発生することとなる。
本発明は、この様な問題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、交差点内或いは交差点付近において誤作動を低減することのできる車両の自動ブレーキ制御装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1の車両の自動ブレーキ制御装置は、自車の前方の障害物を検出する障害物検出手段と、前記障害物検出手段の検出結果に基づき、前記障害物の状態を判定する障害物判定手段と、運転者のブレーキペダル操作に関係なく車両のブレーキを作動可能なブレーキ作動手段と、前記障害物判定手段の判定結果に基づき、前記障害物が移動状態である時には、移動物用ブレーキ制御で前記ブレーキ作動手段の制御を開始し、前記障害物が静止状態である時には、前記移動物用ブレーキ制御よりも遅い時期に前記ブレーキ作動手段の制御を開始する静止物用ブレーキ制御で前記車両に制動力を発生させるブレーキ制御手段と、前記自車の走行位置を検出し判定する自車位置判定手段と、前記自車位置判定手段の判定結果と前記障害物検出手段の検出結果を基に障害物の位置を判定する障害物位置判定手段とを備え、前記ブレーキ制御手段は、前記自車位置判定手段により自車の位置或いは前記障害物位置判定手段により障害物の位置のどちらか一方でも交差点内或いは交差点付近にあると判定された時には、該障害物の状態に係わらず静止物用ブレーキ制御で前記ブレーキ作動手段の制御を開始して前記車両に制動力を発生させることを特徴とする。
また、請求項2の車両の自動ブレーキ制御装置では、請求項1において、前記自車の速度と前記障害物検出手段にて検出された前記障害物の移動速度との相対速度と前記障害物の状態に応じて予め規定された作動タイミングとの関係を示すブレーキ作動マップとを備え、前記ブレーキ制御手段は、前記ブレーキ作動マップに基づき前記ブレーキ作動手段の制御を開始することを特徴とする。
請求項1の発明によれば、走行位置検出手段及び障害物位置判定手段により検出された自車の位置或いは障害物の位置のどちらか一方でも交差点内或いは交差点付近にあると判定された時に障害物の状態に係わらずに障害物が静止状態である時と同様に移動物用ブレーキ制御よりも遅く開始される静止物用ブレーキ制御でブレーキ作動手段を制御し車両に制動力を発生させている。
従って、ブレーキ制御の開始を遅くすることにより障害物に近付いてからブレーキ制御を行うことができるので、交差点内或いは交差点付近でのブレーキ作動の誤作動を低減することができる。
また、請求項2の発明によれば、相対速度と予め規定された作動タイミングとの関係を示すブレーキ作動マップに基づきブレーキ作動手段の制御を開始して車両に制動力を発生させることができる。
従って、簡単な構成で、障害物の状態により、適正な時期にブレーキを作動させることができるので、交差点内或いは交差点付近でのブレーキ作動の誤作動を更に低減することができる。
従って、簡単な構成で、障害物の状態により、適正な時期にブレーキを作動させることができるので、交差点内或いは交差点付近でのブレーキ作動の誤作動を更に低減することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る車両の自動ブレーキ制御装置の概略構成図であり、以下、当該自動ブレーキ制御装置の構成を説明する。
図1に示すように、自動ブレーキ制御装置は、ミリ波レーダ(障害物検出手段)1、車速センサ(自車車速検出手段)2、GPS(グローバル・ポジショニング・システム)(自車位置判定手段)3、自動ブレーキ用電子コントロールユニット(以下、自動ブレーキ用ECU)4、警告灯5、スピーカ6、油圧アクチュエータ(ブレーキ作動手段)7及びブレーキ装置8から構成される。なお、それぞれの構成要素は、電気的に接続される。
図1は、本発明の実施形態に係る車両の自動ブレーキ制御装置の概略構成図であり、以下、当該自動ブレーキ制御装置の構成を説明する。
図1に示すように、自動ブレーキ制御装置は、ミリ波レーダ(障害物検出手段)1、車速センサ(自車車速検出手段)2、GPS(グローバル・ポジショニング・システム)(自車位置判定手段)3、自動ブレーキ用電子コントロールユニット(以下、自動ブレーキ用ECU)4、警告灯5、スピーカ6、油圧アクチュエータ(ブレーキ作動手段)7及びブレーキ装置8から構成される。なお、それぞれの構成要素は、電気的に接続される。
ミリ波レーダ1は、図示しない自車の車両前方に設置され、ミリ波帯の電波を用いて車両前方の障害物を検出し、該障害物までの距離及び該障害物の速度を測定するものである。
GPS3は、数個の衛星からの信号をGPS受信機で受け取り、該受信信号と内蔵する地図データに基づき自車の現在位置を知るシステムである。
GPS3は、数個の衛星からの信号をGPS受信機で受け取り、該受信信号と内蔵する地図データに基づき自車の現在位置を知るシステムである。
自動ブレーキ用ECU4は、ミリ波レーダ1、車速を検出する車速センサ2及びGPS3からの検出或いは判定情報に基づきブレーキ装置8を作動させる油圧アクチュエータ7の制御を行うための制御装置であり、入出力装置、記憶装置(ROM、RAM、不揮発性RAM等)及び中央演算処理装置(CPU)等を含んで構成される。
自動ブレーキ用ECU4の入力側には、ミリ波レーダ1、車速センサ2及びGPS3等のセンサ類が電気的に接続されており、これら各種センサ類からの検出情報が入力される。
自動ブレーキ用ECU4の入力側には、ミリ波レーダ1、車速センサ2及びGPS3等のセンサ類が電気的に接続されており、これら各種センサ類からの検出情報が入力される。
一方、自動ブレーキ用ECU4の出力側には、警報を視覚的に伝える警告灯5と警報を聴覚的に伝えるスピーカ6と油圧アクチュエータ7が電気的に接続されている。
これより、図1に示す通り自動ブレーキ用ECU4は、ミリ波レーダ1で検出された障害物の位置情報及びGPS3で検出された自車の位置情報から障害物位置判定部(障害物位置判定手段)4aにて障害物の位置が交差点内或いは交差点付近であるか否かを判定し、判定結果をブレーキ制御部(ブレーキ制御手段)4eへ供給する。
相対速度算出部(相対速度算出手段)4cは、ミリ波レーダ1からの検出信号である障害物の移動速度と車速センサ2から検出信号である自車の車速に基づき自車と障害物との相対速度を算出し、算出結果を障害物判定部(障害物判定手段)4b、衝突予測時間算出部(衝突予測時間算出手段)4d及びブレーキ制御部4eへ供給する。
障害物判定部4bは、相対速度算出部4cにより算出された自車と障害物との相対速度に基づき、障害物が移動物であるか静止物であるか、障害物の状態を判定し、判定結果をブレーキ制御部4eへ供給する。
衝突予測時間算出部4dは、ミリ波レーダ1からの検出信号である自車と障害物との距離と相対速度算出部4cにて算出された相対速度に基づき自車と障害物との衝突予測時間を算出し、算出結果をブレーキ制御部4eへ供給する。
ブレーキ制御部4eは、GPS3にて判定された自車位置、障害物位置判定部4aで判定された障害物の位置、相対速度算出部4cにて算出された自車と障害物の相対速度及び障害物判定部4bにて判定された障害物の状態に基づいてブレーキ制御を行う。具体的には、ブレーキ制御部4eでは、障害物が障害物判定部4bにて静止物であると判定されたとき、または障害物が移動物であると判定されてもGPS3で判定された自車の位置が交差点内或いは交差点付近である場合或いは障害物位置判定部4aで判定された障害物の位置が交差点内或いは交差点付近である場合には静止物用ブレーキ制御を行い、交差点内或いは交差点付近でない場合には移動物用ブレーキ制御を行い、衝突予測時間算出部4dにて算出された衝突予測時間が各々の制御により設定された該作動タイミングとなった時に警告灯5及びスピーカ6へ作動信号を供給し警報を作動させ、或いはブレーキ装置8の作動が必要であれば油圧アクチュエータ7へ作動信号を供給しブレーキ装置8を作動させる。
これより、図1に示す通り自動ブレーキ用ECU4は、ミリ波レーダ1で検出された障害物の位置情報及びGPS3で検出された自車の位置情報から障害物位置判定部(障害物位置判定手段)4aにて障害物の位置が交差点内或いは交差点付近であるか否かを判定し、判定結果をブレーキ制御部(ブレーキ制御手段)4eへ供給する。
相対速度算出部(相対速度算出手段)4cは、ミリ波レーダ1からの検出信号である障害物の移動速度と車速センサ2から検出信号である自車の車速に基づき自車と障害物との相対速度を算出し、算出結果を障害物判定部(障害物判定手段)4b、衝突予測時間算出部(衝突予測時間算出手段)4d及びブレーキ制御部4eへ供給する。
障害物判定部4bは、相対速度算出部4cにより算出された自車と障害物との相対速度に基づき、障害物が移動物であるか静止物であるか、障害物の状態を判定し、判定結果をブレーキ制御部4eへ供給する。
衝突予測時間算出部4dは、ミリ波レーダ1からの検出信号である自車と障害物との距離と相対速度算出部4cにて算出された相対速度に基づき自車と障害物との衝突予測時間を算出し、算出結果をブレーキ制御部4eへ供給する。
ブレーキ制御部4eは、GPS3にて判定された自車位置、障害物位置判定部4aで判定された障害物の位置、相対速度算出部4cにて算出された自車と障害物の相対速度及び障害物判定部4bにて判定された障害物の状態に基づいてブレーキ制御を行う。具体的には、ブレーキ制御部4eでは、障害物が障害物判定部4bにて静止物であると判定されたとき、または障害物が移動物であると判定されてもGPS3で判定された自車の位置が交差点内或いは交差点付近である場合或いは障害物位置判定部4aで判定された障害物の位置が交差点内或いは交差点付近である場合には静止物用ブレーキ制御を行い、交差点内或いは交差点付近でない場合には移動物用ブレーキ制御を行い、衝突予測時間算出部4dにて算出された衝突予測時間が各々の制御により設定された該作動タイミングとなった時に警告灯5及びスピーカ6へ作動信号を供給し警報を作動させ、或いはブレーキ装置8の作動が必要であれば油圧アクチュエータ7へ作動信号を供給しブレーキ装置8を作動させる。
以下、このように構成された本発明の実施形態に係る車両の自動ブレーキ制御装置の作用及び効果について詳細に説明する。
図2は、ブレーキ作動マップであり、横軸は相対速度、縦軸はブレーキの作動タイミングを示し、マップ内の太い一点鎖線は移動物と静止物共通の警報開始タイミング、太い鎖線は自車或いは障害物が交差点内或いは交差点付近にない移動物の緩制動開始タイミング、細い鎖線は静止物の緩制動開始タイミング、太い実線は移動物の緊急制動開始タイミング、細い実線は静止物の緊急制動開始タイミングを示す。なお、ブレーキ作動マップは、実験等に基づき予め設定され自動ブレーキ用ECU4の記憶装置に記憶されている。また、図3は、自動ブレーキ用ECU4の実行する自動ブレーキ制御装置のブレーキ制御ルーチンを示すフローチャートであり、また、図4は、図3に続く自動ブレーキ制御装置の移動物用ブレーキ制御ルーチンを示すフローチャートであり、また、図5は、図3に続く自動ブレーキ制御装置の静止物用ブレーキ制御ルーチンを示すフローチャートである。
図2は、ブレーキ作動マップであり、横軸は相対速度、縦軸はブレーキの作動タイミングを示し、マップ内の太い一点鎖線は移動物と静止物共通の警報開始タイミング、太い鎖線は自車或いは障害物が交差点内或いは交差点付近にない移動物の緩制動開始タイミング、細い鎖線は静止物の緩制動開始タイミング、太い実線は移動物の緊急制動開始タイミング、細い実線は静止物の緊急制動開始タイミングを示す。なお、ブレーキ作動マップは、実験等に基づき予め設定され自動ブレーキ用ECU4の記憶装置に記憶されている。また、図3は、自動ブレーキ用ECU4の実行する自動ブレーキ制御装置のブレーキ制御ルーチンを示すフローチャートであり、また、図4は、図3に続く自動ブレーキ制御装置の移動物用ブレーキ制御ルーチンを示すフローチャートであり、また、図5は、図3に続く自動ブレーキ制御装置の静止物用ブレーキ制御ルーチンを示すフローチャートである。
図3に示すように、ステップS10では、ミリ波レーダ1にて検出物が障害物であるか、否かを判別する。判別結果が真(Yes)で検出物が障害物であれば、ステップS12に進み、判別結果が偽(No)で検出物が障害物でなければブレーキ制御を実施せず再度ステップS10に戻り再度判別をする。
ステップS12では、GPS3にて自車位置を検出し、ステップS14に進む。
ステップS12では、GPS3にて自車位置を検出し、ステップS14に進む。
ステップS14では、ミリ波レーダ1にて障害物の位置を検出し、ステップS16に進む。
ステップS16では、GPS3にて検出した自車位置と地図データより自車が交差点内であるか否かを判別する。判別結果が真(Yes)で自車が交差点内であればステップS26に進み、静止物用ブレーキ制御を開始し、判別結果が偽(No)で自車が交差点内でなければステップS18に進む。
ステップS16では、GPS3にて検出した自車位置と地図データより自車が交差点内であるか否かを判別する。判別結果が真(Yes)で自車が交差点内であればステップS26に進み、静止物用ブレーキ制御を開始し、判別結果が偽(No)で自車が交差点内でなければステップS18に進む。
ステップS18では、GPS3にて検出した自車位置と地図データより自車が交差点付近であるか否かを判別する。判別結果が真(Yes)で自車が交差点付近であればステップS26に進み、静止物用ブレーキ制御を開始し、判別結果が偽(No)で自車が交差点付近でなければステップS20に進む。
ステップS20では、ミリ波レーダ1にて検出した障害物の位置とGPS3にて判別した自車の位置より障害物が交差点内であるか否かを判別する。判別結果が真(Yes)で障害物が交差点内であればステップS26に進み、静止物用ブレーキ制御を開始し、判別結果が偽(No)で障害物が交差点内でなければステップS22に進む。
ステップS20では、ミリ波レーダ1にて検出した障害物の位置とGPS3にて判別した自車の位置より障害物が交差点内であるか否かを判別する。判別結果が真(Yes)で障害物が交差点内であればステップS26に進み、静止物用ブレーキ制御を開始し、判別結果が偽(No)で障害物が交差点内でなければステップS22に進む。
ステップS22では、ミリ波レーダ1にて検出した障害物の位置とGPS3にて判別した自車の位置より障害物が交差点付近であるか否かを判別する。判別結果が真(Yes)で障害物が交差点付近であればステップS26に進み、静止物用ブレーキ制御を開始し、判別結果が偽(No)で障害物が交差点付近でなければステップS24に進む。
ステップS24では、ミリ波レーダ1からの検出信号である障害物の移動速度と車速センサ2からの検出信号である自車の車速から相対速度算出部4cにて算出された自車と障害物との相対速度に基づき、障害物判定部4bにて障害物が静止物であるか、否かを判別する。判別結果が真(Yes)で障害物が静止物であればステップS26に進み、静止物用ブレーキ制御を開始し、判別結果が偽(No)で障害物が移動物であれば、ステップS28に進み、移動物用ブレーキ制御を開始する。
即ち、障害物が静止物である場合には、移動物の場合よりも障害物であることの判定に時間を要することから、図2のブレーキ作動マップに示すように、誤認識を防止すべく移動物用ブレーキ制御に比べて静止物用ブレーキ制御の開始時期は遅く設定されているが、ここでは、障害物が移動物であっても、障害物判定部4aにて自車または障害物の位置が交差点内であるか交差点付近である場合には、静止物用ブレーキ制御を行い、ブレーキ制御の開始時期を遅くするようにしている。
即ち、障害物が静止物である場合には、移動物の場合よりも障害物であることの判定に時間を要することから、図2のブレーキ作動マップに示すように、誤認識を防止すべく移動物用ブレーキ制御に比べて静止物用ブレーキ制御の開始時期は遅く設定されているが、ここでは、障害物が移動物であっても、障害物判定部4aにて自車または障害物の位置が交差点内であるか交差点付近である場合には、静止物用ブレーキ制御を行い、ブレーキ制御の開始時期を遅くするようにしている。
[移動物用ブレーキ制御]
図4に示すように、ステップS30では、車速センサ2にて自車の車速Vaを検出し、ステップS32に進む。
ステップS32では、ミリ波レーダ1にて障害物の移動速度Vbを検出し、ステップS34に進む。
図4に示すように、ステップS30では、車速センサ2にて自車の車速Vaを検出し、ステップS32に進む。
ステップS32では、ミリ波レーダ1にて障害物の移動速度Vbを検出し、ステップS34に進む。
ステップS34では、ミリ波レーダ1にて自車と障害物との距離Daを検出し、ステップS36に進む。
ステップS36では、相対速度算出部4cにて自車の速度Vaと障害物の移動速度Vbより相対速度Rvを算出し、ステップS38に進む。
ステップS36では、相対速度算出部4cにて自車の速度Vaと障害物の移動速度Vbより相対速度Rvを算出し、ステップS38に進む。
ステップS38では、ブレーキ制御部4eにて図2のブレーキ作動マップに基づき障害物が移動物である場合、相対速度Rvにおける警報開始タイミングTw(例えば2sec)、緩制動開始タイミングTsa(例えば1.5sec)及び緊急制動開始タイミングTea(例えば1.0sec)を設定し、ステップS40に進む。
ステップS40では、衝突予測時間算出部4dにて相対速度Rvと自車と移動物との距離Daより衝突予測時間TTCを算出し、ステップS42に進む。
ステップS40では、衝突予測時間算出部4dにて相対速度Rvと自車と移動物との距離Daより衝突予測時間TTCを算出し、ステップS42に進む。
ステップS42では、ブレーキ制御部4eにて衝突予測時間TTCが緊急制動開始タイミングTea以下であるか、否かを判別する。判別結果が真(Yes)で衝突予測時間TTCが緊急制動開始タイミングTea以下であれば、ステップS48に進み緊急制動(例えば、フルブレーキング)を開始し、ステップS30へ戻り、判別結果が偽(No)で衝突予測時間TTCが緊急制動開始タイミングTeaより大きければ、ステップS44に進む。
ステップS44では、ブレーキ制御部4eにて衝突予測時間TTCが緩制動開始タイミングTsa以下であるか、否かを判別する。判別結果が真(Yes)で衝突予測時間TTCが緩制動開始タイミングTsa以下であれば、ステップS50に進み緩制動(例えば、減速度約0.3Gでの減速)を開始し、ステップS30へ戻り、判別結果が偽(No)で衝突予測時間TTCが緩制動開始タイミングTsaより大きければ、ステップS46に進む。
ステップS46では、ブレーキ制御部4eにて衝突予測時間TTCが警報開始タイミングTw以下であるか、否かを判別する。判別結果が真(Yes)で衝突予測時間TTCが警報開始タイミングTw以下であれば、ステップS52に進み警報(例えば、警告灯5の点灯、スピーカ6からの警告音の発話)を開始し、ステップS20へ戻り、判別結果が偽(No)で衝突予測時間TTCが警報開始タイミングTwより大きければ、当該ルーチンを抜ける。
[静止物用ブレーキ制御]
図5に示すように、ステップS60では、車速センサ2にて自車の車速Vaを検出し、ステップS62に進む。
ステップS62では、ミリ波レーダ1にて自車と障害物との距離Daを検出し、ステップS64に進む。
図5に示すように、ステップS60では、車速センサ2にて自車の車速Vaを検出し、ステップS62に進む。
ステップS62では、ミリ波レーダ1にて自車と障害物との距離Daを検出し、ステップS64に進む。
ステップS64では、相対速度算出部4cにて自車の速度Vaを相対速度Rvと設定し、ステップS66に進む。
ステップS66では、ブレーキ制御部4eにて図2のブレーキ作動マップに基づき障害物が静止物である場合、相対速度Rvにおける警報開始タイミングTw(例えば2sec)、緩制動開始タイミングTsb(例えば1.2sec)及び緊急制動開始タイミングTeb(例えば0.8sec)を設定し、ステップS68に進む。
ステップS66では、ブレーキ制御部4eにて図2のブレーキ作動マップに基づき障害物が静止物である場合、相対速度Rvにおける警報開始タイミングTw(例えば2sec)、緩制動開始タイミングTsb(例えば1.2sec)及び緊急制動開始タイミングTeb(例えば0.8sec)を設定し、ステップS68に進む。
ステップS68では、衝突予測時間算出部4dにて相対速度Rvと自車と移動物との距離Daより衝突予測時間TTCを算出し、ステップS70に進む。
ステップS70では、ブレーキ制御部4eにて衝突予測時間TTCが緊急制動開始タイミングTeb以下であるか、否かを判別する。判別結果が真(Yes)で衝突予測時間TTCが緊急制動開始タイミングTeb以下であれば、ステップS76に進み緊急制動を開始し、ステップS60へ戻り、判別結果が偽(No)で衝突予測時間TTCが緊急制動開始タイミングTebより大きければ、ステップS72に進む。
ステップS70では、ブレーキ制御部4eにて衝突予測時間TTCが緊急制動開始タイミングTeb以下であるか、否かを判別する。判別結果が真(Yes)で衝突予測時間TTCが緊急制動開始タイミングTeb以下であれば、ステップS76に進み緊急制動を開始し、ステップS60へ戻り、判別結果が偽(No)で衝突予測時間TTCが緊急制動開始タイミングTebより大きければ、ステップS72に進む。
ステップS72では、ブレーキ制御部4eにて衝突予測時間TTCが緩制動開始タイミングTsb以下であるか、否かを判別する。判別結果が真(Yes)で衝突予測時間TTCが緩制動開始タイミングTsb以下であれば、ステップS78に進み緩制動を開始し、ステップS60へ戻り、判別結果が偽(No)で衝突予測時間TTCが緩制動開始タイミングTsbより大きければ、ステップS74に進む。
ステップS74では、ブレーキ制御部4eにて衝突予測時間TTCが警報開始タイミングTw以下であるか、否かを判別する。判別結果が真(Yes)で衝突予測時間TTCが警報開始タイミングTw以下であれば、ステップS80に進み警報を開始し、ステップS20へ戻り、判別結果が偽(No)で衝突予測時間TTCが警報開始タイミングTwより大きければ、当該ルーチンを抜ける。
このように、本発明の実施形態に係る車両の自動ブレーキ制御装置によれば、GPS3にて自車の位置が交差点内或いは交差点付近であるか判別し、また、障害物位置判定部4aにて障害物の位置が交差点内であるか交差点付近であるか判別し、どちらかの一方でも交差点内或いは交差点付近であれば、障害物が移動物であっても静止物と同様に静止物用ブレーキ制御とし、移動物用ブレーキ制御より遅い時期にブレーキ装置8を作動するように油圧アクチュエータ7を制御している。
これにより、本来は移動物とされた交差点内或いは交差点付近の移動状態の障害物を静止物と同様に扱い静止物用ブレーキ制御を適用し、ブレーキ装置8の作動開始を遅くしているので、自車或いは障害物が交差点内或いは交差点付近にある時にブレーキ装置8の誤作動を低減することができる。
従って、例えば、上記図6に示すような状況であって、自車が徐行する他車の横を通り交差点を直進しようとした場合において、図らずも自車に制動がかかるといった誤作動の発生を防止することができる。
以上で発明の実施形態の説明を終えるが、本発明の形態は実施形態に限定されるものではない。
従って、例えば、上記図6に示すような状況であって、自車が徐行する他車の横を通り交差点を直進しようとした場合において、図らずも自車に制動がかかるといった誤作動の発生を防止することができる。
以上で発明の実施形態の説明を終えるが、本発明の形態は実施形態に限定されるものではない。
例えば、本実施形態は、ミリ波レーダ1を用いて障害物を検出しているが、これに限定するものではなく超音波、カメラ等の画像認識装置及び路車間通信を用いても良い。また、障害物が先行車等の車両であれば車車間通信等を用いても良い。
また、ブレーキ装置8を作動させることにより車両を減速させ被害を低減するようにしているが、ブレーキ装置8の換わり或いはこれと一緒に衝突時に乗員のシートベルトを巻き取るシートベルトプリテンショナを備え、このシートベルトプリテンショナを制御することにより乗員を保護することもできる。
また、ブレーキ装置8を作動させることにより車両を減速させ被害を低減するようにしているが、ブレーキ装置8の換わり或いはこれと一緒に衝突時に乗員のシートベルトを巻き取るシートベルトプリテンショナを備え、このシートベルトプリテンショナを制御することにより乗員を保護することもできる。
また、油圧アクチュエータ7を用いて、ブレーキ装置8を作動させているが、これに限定するものではなく、空気圧を用いたものでも良くブレーキ装置8を作動させることができれば良い。
1 ミリ波レーダ(障害物検出手段)
2 車速センサ(自車車速検出手段)
3 GPS(自車位置判定手段)
4 自動ブレーキ用ECU
4a 障害物位置判定部(障害物位置判定手段)
4b 障害物判定部(障害物判定手段)
4c 相対速度算出部(相対速度算出手段)
4d 衝突予測時間算出部(衝突予測時間算出手段)
4e ブレーキ制御部(ブレーキ制御手段)
7 油圧アクチュエータ(ブレーキ駆動手段)
8 ブレーキ装置
2 車速センサ(自車車速検出手段)
3 GPS(自車位置判定手段)
4 自動ブレーキ用ECU
4a 障害物位置判定部(障害物位置判定手段)
4b 障害物判定部(障害物判定手段)
4c 相対速度算出部(相対速度算出手段)
4d 衝突予測時間算出部(衝突予測時間算出手段)
4e ブレーキ制御部(ブレーキ制御手段)
7 油圧アクチュエータ(ブレーキ駆動手段)
8 ブレーキ装置
Claims (2)
- 自車の前方の障害物を検出する障害物検出手段と、
前記障害物検出手段の検出結果に基づき、前記障害物の状態を判定する障害物判定手段と、
運転者のブレーキペダル操作に関係なく車両のブレーキを作動可能なブレーキ作動手段と、
前記障害物判定手段の判定結果に基づき、前記障害物が移動状態である時には、移動物用ブレーキ制御で前記ブレーキ作動手段の制御を開始し、前記障害物が静止状態である時には、前記移動物用ブレーキ制御よりも遅い時期に前記ブレーキ作動手段の制御を開始する静止物用ブレーキ制御で前記車両に制動力を発生させるブレーキ制御手段と、
前記自車の走行位置を検出し判定する自車位置判定手段と、
前記自車位置判定手段の判定結果と前記障害物検出手段の検出結果を基に障害物の位置を判定する障害物位置判定手段とを備え、
前記ブレーキ制御手段は、前記自車位置判定手段により自車の位置或いは前記障害物位置判定手段により障害物の位置のどちらか一方でも交差点内或いは交差点付近にあると判定された時には、該障害物の状態に係わらず静止物用ブレーキ制御で前記ブレーキ作動手段の制御を開始して前記車両に制動力を発生させることを特徴とする車両の自動ブレーキ制御装置。 - 前記自車の速度と前記障害物検出手段にて検出された前記障害物の移動速度との相対速度と前記障害物の状態に応じて予め規定された作動タイミングとの関係を示すブレーキ作動マップとを備え、
前記ブレーキ制御手段は、前記ブレーキ作動マップに基づき前記ブレーキ作動手段の制御を開始することを特徴とする、請求項1に記載の車両の自動ブレーキ制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009287667A JP2011126446A (ja) | 2009-12-18 | 2009-12-18 | 車両の自動ブレーキ制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2009287667A JP2011126446A (ja) | 2009-12-18 | 2009-12-18 | 車両の自動ブレーキ制御装置 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2009287667A Withdrawn JP2011126446A (ja) | 2009-12-18 | 2009-12-18 | 車両の自動ブレーキ制御装置 |
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JP (1) | JP2011126446A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2009
- 2009-12-18 JP JP2009287667A patent/JP2011126446A/ja not_active Withdrawn
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