JP6365141B2 - 車両制御装置 - Google Patents

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本開示は、車両制御装置に関する。
障害物をミリ波レーダやステレオカメラで監視し、衝突のおそれがあると判定する場合に被害低減又は衝突回避を行うプリクラッシュセーフティ技術(Pre-Crash Safety、以下「PCS」という)が知られている。障害物(例えば、他車両)との衝突の可能性を判定する指標としては、一般的に、自車両と他車両との相対距離を相対速度で除したTTC(Time To Collision)が知られている。近年においては、自車両の他車両に対する相対加速度をも考慮に入れたE−TTC(Enhanced TTC)も提案されている(例えば、特許文献1参照)。他車両が急に減速した場合等は、E−TTCを利用した方がより早いタイミングで、PCSを適切に実行させることができる。
特開2011−121491号公報
ところで、相対加速度を演算するミリ波レーダやステレオカメラ等の周辺監視センサには、通常応答遅れがある。しかしながら、特許文献1に開示される運転支援装置では、このような応答遅れが考慮されていないため、運転者の意図に反して、誤ったタイミングでPCSが作動する虞がある。例えば、道路が渋滞しており自車両が加減速を繰り返しながら他車両に追従して走行している場合は低速で走行しているため衝突の可能性は低い。このような場合でも、E−TTCを用いた衝突予測時間に基づいて衝突の可能性を判定すると、PCSを作動させる必要がないときに、PCSが作動してしまう虞がある。その結果、PCSによる警報や自動制動等の作動タイミングについて、運転者に違和感を与える虞がある。
そこで、本開示は、運転者の違和感を軽減し車両を適切に制御することができる車両制御装置の提供を目的とする。
本開示の一局面では、自車両と障害物との相対距離及び相対速度に基づいて前記自車両が前記障害物に衝突するまでの時間を予測する第1の衝突予測時間と、前記自車両と前記障害物との相対距離、相対速度、及び、前記自車両の運転状態に応じて選択される前記自車両の加速度又は前記自車両と前記障害物との相対加速度に基づいて前記自車両が前記障害物に衝突するまでの時間を予測する第2の衝突予測時間が算出可能である衝突予測時間算出手段と、前記第1の衝突予測時間及び前記第2の衝突予測時間の何れを用いて前記自車両を制御するかを決定する決定手段と、前記自車両を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記決定手段による決定に基づいて、前記第1の衝突予測時間及び前記第2の衝突予測時間の何れかを用いて前記自車両を制御することを特徴とする車両制御装置を提供する。
本開示によれば、運転者の違和感を軽減し車両を適切に制御することができる車両制御装置が得られる。
本発明の一実施形態に係る車両制御装置の概略構成図である。 図1に示す車両制御装置の制御処理における衝突予測時間TTCの演算フローの一例を説明するフローチャートである。 図1に示す車両制御装置の制御処理における衝突予測時間TTCの演算フローの別の例を説明するフローチャートである。 図1に示す車両制御装置の制御処理における衝突予測時間TTCの演算フローのさらに別の例を説明するフローチャートである。 図1に示す車両制御装置の制御処理における衝突可能性の判定フローを説明するフローチャートである。 TTC算出MAPの一例である。
以下、添付図面を参照しながら一実施形態について詳細に説明する。
本実施形態に係る車両制御装置1の概略構成を、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る車両制御装置の概略構成図である。
車両制御装置1(以下「制御装置」という)は、所定の制御を自車両に対して行う車両の制御手段としての機能を有する。所定の制御には、例えば、自車両の車速度を一定にするクルーズ制御、自車両と障害物(例えば、他車両)との車間距離や車間時間や相対速度を一定にする車間制御、追突防止をするために運転者に対し警報する追突防止警報制御、自車両が走行中に他車両に衝突のおそれがあると判定する場合に、被害低減又は衝突回避を行うにプリクラッシュセーフティ(Pre-Crash Safety、以下「PCS」という)技術(例えば、衝突のおそれがあると判定する場合に、自動で制動を行うプリクラッシュブレーキ制御)等がある。
ここで、他車両とは、自車両の前方に位置する先行車両、静止物(例えば、静止車両)及び対向車両のことをいい、以下の説明において、主に、他車両は先行車両として説明する。
(制御装置1の構成)
図1は、制御装置1の概略構成図の一例を示す。制御装置1は、センサ部10、衝突判定装置11、ブレーキ制御装置12及びメータ13、ブザー14を有し、それぞれがCAN(Controller Area Network)等の車載LAN(Local Area Network)を介して接続されている。
[センサ部10]
センサ部10は、車輪速センサ15と、ミリ波レーダ16と、ステレオカメラ17と、を含んで構成される。
車輪速センサ15は、車輪の周方向に所定間隔で配置された磁性体などが磁気センサで検出された際に出力される車輪パルスから車輪速を検出する。車輪速と車輪の径から車速度が得られる。
ミリ波レーダ16は、自車両のフロントグリルなど自車両の前方の中央部に配置され、自車両の前方を中心に所定の角度(例えば、正面を中心に左右10度)にミリ波を出射し、この範囲に存在する先行車両により反射したミリ波を受信する。ミリ波レーダ16は、例えばFMCW(Frequency Modulated Continuous Wave)レーダである。ミリ波レーダ16の場合、例えば、電子スキャン型のミリ波レーダであってよく、この場合、反射波の遅れ時間を用いて自車両と先行車両との相対距離Lが検出される。これらの検出データは、衝突判定装置11に所定の周期毎に送信される。
ステレオカメラ17は、例えば、光軸を車両前方に向けてルームミラーに配置される。ステレオカメラ17は所定間隔、離間して配置された2台のCCDカメラ又は2台のCMOSカメラを有する。ステレオカメラ17は、予め用意されているキャリブレーションデータを用いて各カメラが撮像したフレームにレンズ歪み、光軸ずれ、焦点距離ずれ及び撮像素子歪み等を取り除く前処理を行い、自車両から先行車両までの距離(相対距離L)を測定する。
本実施形態では、ミリ波レーダ16及びステレオカメラ17を図示したが、少なくとも何れか一方を有していればよい。或いは、ミリ波レーダ16やステレオカメラ17の代わりに、レーザレーダや赤外線レーダ、音波レーダ(ソナー)、等を備えてもよい。
[衝突判定装置11]
衝突判定装置11は、例えば、CPU(Central Processing Unit)を中心としてROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等がバスを介して相互に接続されたマイクロコンピューターであり、フラッシュメモリ等の一時記憶装置やI/Oポート、タイマー、カウンター等(図示せず)を備える。ROMには、CPUが実行するプログラムやデータが格納されている。また、衝突判定装置11は、ROMに記憶されたプログラムをCPUが実行することにより機能する主要な機能ブロックとして、衝突予測時間算出手段111と、判定手段112と、決定手段113と、を備える。なお、これらの機能ブロックが明確に別のプログラムに基づくものである必要はなく、同一プログラムの中に複数の機能ブロックを実現する部分が含まれていてもよい。
衝突予測時間算出手段111は、衝突可能性の判定に用いる衝突予測時間TTCを演算する。衝突予測時間算出手段111は、第1の衝突予測時間TTC1st及び第2の衝突予測時間TTC2ndを演算可能である。
そして、衝突予測時間算出手段111によって演算した衝突予測時間TTCに基づいて衝突可能性を判定する。判定手段112は、後述する各デバイス(ブレーキ制御装置12、メータ13、ブザー14)が作動するように車両を制御するか否かを判定する。
決定手段113は、衝突可能性を判定に用いる衝突予測時間TTCを決定する。
第1の衝突予測時間TTC1stは、自車両と先行車両との相対距離L及び相対速度Vに基づき、例えば、下式(1)のように演算される。TTC1stは、現時点の相対速度Vが続いた場合に自車両と先行車両とが衝突するまでに要する時間である。
Figure 0006365141
第2の衝突予測時間TTC2ndは、自車両と他車両との相対距離L、相対速度V及びAselectに基づき、例えば、下式(2)のように演算される。
Figure 0006365141
相対距離Lは、ミリ波レーダ16、ステレオカメラ17等によって検出される。相対速度V相対距離Lに基づき演算される。Aselectは、ミリ波レーダやステレオカメラ等の周辺監視センサの応答遅れを考慮し、自車両と先行車両の運転状態によって決定されるパラメータである。本実施形態において、Aselectは、自車両と先行車両の運転状態に応じて、自車両の加速度A又は自車両と先行車両との相対加速度Aが選択される。このパラメータを変更することにより、適切なタイミングで各デバイスが作動するようにTTC算出式(2)を補正することができる。詳細は後述する。
ここで、自車両が先行車両に近づいていく(接近していく)場合は、V及びA共に負値(−)と定義し、自車両が先行車両に対して離れていく(離反していく)場合は、V及びA共に正値(+)と定義する。
[ブレーキ制御装置12]
ブレーキ制御装置12は、自車両内の前後左右の車輪に対応して設けられた図示しないブレーキアクチュエータと、ブレーキECU(Electronic Control Unit)を含む。
ブレーキECUは、例えばCPU、ROM、RAM及びそれらを接続するデータバスと入出力インターフェースから構成され、ROMに格納されたプログラムに従い、CPUが所定の処理を行うものである。ブレーキECUは、衝突判定装置11から出力される制動指令に基づき、車両の各車輪に設けられたブレーキアクチュエータを制御して車両の制動を行う。
ブレーキ制御装置12は、衝突判定装置11からの判定結果に基づいて自動制動を行う。ブレーキ制御装置12は、運転者がブレーキペダルを踏み込まなくても自車両を制動する装置である。具体的には、ブレーキECUがブレーキアクチュエータの弁の開閉を制御することで、ポンプが生成した制動油圧をホイルシリンダに供給して、各車輪毎に独立に車輪を制動する。
なお、ブレーキ制御装置12は、実質的に制動力を発生させることを目的としない軽制動を行うこともできる。軽制動は、ブレーキアクチュエータが発生し得る最低の制御油圧を選択してブレーキアクチュエータを動作させることによって行う。この動作は、ブレーキECUが、衝突判定装置11からの判定結果に基づいて行う。
そして、図示しないが、ブレーキ制御装置12が自車両の自動制動又は軽制動を行う場合に、ブレーキ制御装置12から供給される電流指令に基づいてストップランプを点灯させ、後続車両の運転者に注意喚起する。
[メータ13]
メータ13は、自車両室内前方の図示しないフロントパネル内のメータパネルと、メータECUと、を含んで構成される。メータECUは、例えば、CPU、ROM、RAM及びそれらを接続するデータバスと入出力インターフェースから構成される。メータECUは、ROMに格納されたプログラムに従い、CPUが所定の処理を行い、衝突判定装置11において演算した車速度に基づいてメータパネル内の速度計やオドメータ(図示せず)を制御すると共に、衝突判定装置11から出力される警報指令に基づいて図示しないPCSの警告灯を点灯する制御等を行う。
[ブザー14]
ブザー14は、例えば、フロントパネルにおいてメータ13に隣接して設置されており、衝突判定装置11から出力される警報指令に基づいてPCSの警告音等を吹鳴することによって、運転者に注意喚起と加速の抑制及び減速を促すものである。
(制御装置1の動作手順)
次に、本実施形態に係る制御装置1の制御内容を、図面を参照しながら説明する。図2から図4は、図1に示す車両制御装置の制御処理における衝突予測時間TTCの演算フローの一例を説明するフローチャートである。また、図5は、図1に示す車両制御装置の制御処理における衝突可能性の判定フローを説明するフローチャートである。また、図6は、TTC算出MAPの一例である。
衝突可能性の判定を行うため、衝突の可能性の判定に用いる衝突予測時間TTCを決定する。この決定に基づいて、所定の場合に車両の制御が行われる。具体的には、ブレーキ制御装置12、メータ13、ブザー14等の各デバイスの制御が行われる。より詳細には、衝突予測時間TTC(第1の衝突予測時間TTC1st及び第2の衝突予測時間TTC2nd)の何れを用いて車両を制御するか否かを決定する。この決定は、衝突判定装置11が備える決定手段113によって実行される。
本実施形態において、衝突予測時間TTCは、TTC算出MAP(図6参照)を用いて決定する。衝突判定装置11のROMには、衝突予測時間TTCを決定するTTC算出MAPが格納されている。
衝突予測時間TTCを決定するに際しては、TTC算出MAPを用いることによって、自車両と先行車両の運転状態に適した衝突予測時間TTCの算出式(以下「TTC算出式」という)を決定する。
本実施形態においては、自車両の加減速状態に基づいてTTC算出式を決定することができる。本実施形態において、自車両の加速度Aが閾値α以上である場合は自車両が加速していると定義し、加速度Aが閾値α未満である場合は自車両が減速していると定義する。
まず、図2に示すように、加速度Aの演算を行う(ステップS1)。車輪速センサ15から得られた自車両の車速度Vに基づいて加速度Aの演算を行う。例えば、車速度Vを時間微分することによってAを演算する。なお、図示しないアクセルセンサによって、アクセルペダルの操作量(アクセル開度)に基づき加速度Aを演算してもよい。加速度Aを演算したらステップS2に進む。
ステップS2において、自車両の加速度Aが閾値α未満の場合(減速している場合、ステップS2のYES)、第2の衝突予測時間TTC2ndを用いる(ステップS5)。一方、自車両の加速度Aが閾値α以上の場合(加速している場合、ステップS2のNO)、第1の衝突予測時間TTC1st又は第2の衝突予測時間TTC2ndの何れを用いてもよい(ステップS6、S7)。
なお、この場合において、より適切なタイミングで各デバイスが制御されるように衝突予測時間TTCを決定するため、加速度Aと併用して自車両と先行車両との接近状態に基づいてTTC算出式を決定することができる。この場合において、自車両と先行車両との相対加速度Aがβ以上である場合は自車両が先行車両に対して離れていく(離反していく)と定義し、相対加速度Aが閾値β未満である場合は自車両が先行車両に近づいていく(接近していく)と定義する。
そこで、自車両の加速度Aが閾値α以上の場合(ステップS2のNO)、ステップS3に進み、自車両と先行車両との相対加速度Aの演算を行う。ミリ波レーダ16及びステレオカメラ17から得られた車間距離Lに基づいて相対加速度Aの演算を行う。例えば、車間距離Lを時間微分することによって相対速度Vを演算すると共に、相対速度Vを時間微分することによって相対加速度Aを演算する。相対加速度Aを演算したらステップS4に進む。
ステップS4において、相対加速度Aが閾値β未満の場合(自車両が先行車両に接近していく場合、ステップS4のYES)、第2の衝突予測時間TTC2ndを用いる(ステップS6)。なお、この場合は、早いタイミングで各デバイスが作動するようにTTC算出式(2)を、第2の衝突予測時間TTC2ndが早くなるように補正するのが好ましい。この補正を「接近側」に補正するという。式(2)においてAselectに自車両と先行車両との相対加速度Aを用い、TTC算出式を求める。TTC算出式は下式(3)のように定められる(図6参照)。自車両が先行車両に接近しており(Aが閾値β未満)、さらに、自車両が加速状態にあるため(Aが閾値α以上)、衝突の可能性が高いものと考えられ、各デバイスを早いタイミングで作動させる必要があるからである。
Figure 0006365141
一方、相対加速度Aが閾値β以上の場合(自車両が先行車両から離反していく場合、ステップS4のNO)、第1の衝突予測時間TTC1stを用いるのが好ましい(ステップS7)。自車両が先行車両から離反しており(Aが閾値β以上)、E−TTCを用いて早いタイミングで、各デバイスを制御する必要はないからである。
そして、以上のように決定したTTC算出式に基づいて、衝突予測時間TTCの演算を行う(ステップS8)。衝突予測時間TTCの演算は、衝突判定装置11のCPUによって実行される。
このように、加速度Aと併用して相対加速度Aも考慮に入れた自車両と先行車両の運転状態に基づいて、衝突予測時間TTCを決定することができる。これによって、より適切なタイミングで各デバイスを制御することができる。
また、本実施形態においては、自車両と先行車両との接近状態からTTC算出式を決定することもできる。
すなわち、この場合は、図3に示すように、まず、相対加速度Aの演算を行う(ステップS11)。相対加速度Aの演算方法は上述と同様であるため説明は省略する。相対加速度Aを演算したらステップS12に進む。
ステップS12において、相対加速度Aが閾値β未満の場合(ステップS12のYES)、第2の衝突予測時間TTC2ndを用いる(ステップS15)。一方、相対加速度Aが閾値β以上の場合(ステップS12のNO)、第1の衝突予測時間TTC1st又は第2の衝突予測時間TTC2ndの何れを用いてもよい(ステップS16、S17)。
なお、この場合において、より適切なタイミングで各デバイスが制御されるように衝突予測時間TTCを決定するため、相対加速度Aと併用して自車両の加速状態に基づいてTTC算出式を決定することもできる。
そこで、相対加速度Aが閾値β以上の場合(ステップS12のNO)、ステップS13に進み、加速度Aの演算を行う。加速度Aの演算方法は上述と同様であるため説明は省略する。加速度Aを演算したらステップS14に進む。
ステップS14において、加速度Aが閾値α未満の場合(ステップS14のYES)、第2の衝突予測時間TTC2ndを用いる(ステップS16)。なお、この場合は、早いタイミングで各デバイスが作動しないようにTTC算出式(2)を、第2の衝突予測時間TTC2ndが遅くなるように補正するのが好ましい。この補正を「離反側」に補正するという。式(2)においてAselectに加速度Aを用い、TTC算出式を求める。TTC算出式は下式(4)のように定められる(図6参照)。自車両が先行車両から離反しており(Aが閾値β以上)、さらに、自車両が減速状態にあるため(Aが閾値α未満)、運転者が危険に気付き自ら減速している可能性が高く、衝突の可能性が低いものと考えられ、各デバイスを早いタイミングで作動させる必要はないからである。
Figure 0006365141
一方、加速度Aが閾値α以上の場合(ステップS14のNO)、第1の衝突予測時間TTC1stを用いるのが好ましい(ステップS17)。自車両が先行車両から離反しており(Aが閾値β以上)、E−TTCを用いて早いタイミングで、各デバイスを制御する必要はないからである。
そして、以上のように決定したTTC算出式に基づいて、衝突予測時間TTCの演算を行う(ステップS18)。
さらに、加速度Aが閾値α未満(ステップS14のYES)であって、相対加速度Aが閾値β未満(ステップS14のYES)の場合も、「離反側」に補正したTTC算出式により、第2の衝突予測時間TTC"2ndを求めるのが好ましい(図6参照)。自車両が先行車両に接近しているとしても、運転者がブレーキペダルを踏み自車両が減速状態にあり、運転者が危険を認識している可能性が高いため、衝突の可能性は低いと考えられ各デバイスを早いタイミングで作動させる必要はないからである。
以上説明したように、本実施形態によれば、少なくとも加速度A又は相対加速度Aに基づいてTTC算出式を決定することができると共に、加速度Aと相対加速度Aを併用することにより、より適切なタイミングで各デバイスが制御されるように衝突予測時間TTCを演算することができる。
図4に示すように、加速度A及び相対加速度Aの演算を行った後に(ステップS21、S22)、加速度A及び相対加速度Aの判定を行い(ステップS23からS25)、TTC算出MAPを参照することにより、より適切なタイミングで各デバイスが制御されるようにTTC算出式を決定し(ステップS26からS29)、衝突予測時間TTCを演算することができる(ステップS30)。
すなわち、加速度A、相対加速度A、又は、加速度A及び相対加速度Aに基づいて、第1の衝突予測時間TTC1st及び第2の衝突予測時間TTC2nd(TTC'2nd、TTC"2nd)の何れを用いて自車両を制御するか否かを決定することができる。この決定は、衝突判定装置11が備える決定手段113によって実行される。
そして、決定手段113による決定を受けて、衝突予測時間算出手段111が算出した第1の衝突予測時間TTC1st及び第2の衝突予測時間TTC2ndの何れかを用いて自車両の制御が行われる。
このとき、衝突予測時間算出手段111によって第1の衝突予測時間TTC1st及び第2の衝突予測時間TTC2ndの算出を行っても良い。
又、決定手段113により決定した衝突予測時間(第1の衝突予測時間TTC1st又は第2の衝突予測時間TTC2nd)を衝突予測時間算出手段111によって算出し、当該算出した衝突予測時間を用いて自車両を制御しても良い。
なお、加速度A、相対加速度A以外のパラメータを考慮に入れて、TTC算出式を決定してもよい。
例えば、先行車両を追い抜くために運転者がアクセルペダルを踏み、先行車両に接近している場合のように、ある程度の高速で自車両が走行している場合のみ、「接近側」に補正したTTC算出式(3)を用いてもよい。
又、道路が渋滞している場合のように、自車両が加減速を繰り返し先行車両に追従して低速で走行している場合に、式(1)を用いてもよい。自車両が低速で走行している場合に、特に、ミリ波レーダ16、ステレオカメラ17の検出結果又は演算結果に応答遅れが生じ易いからである。
このように、自車両の車速度をも考慮して、衝突予測時間TTCを決定してもよい。又、道路交通情報通信システム等から道路交通状況を判定することにより、各交通状況に応じて衝突予測時間TTCを決定してもよい。
次に、衝突可能性の判定方法について、図5を参照しながら説明する。
上記のように、衝突予測時間TTCを演算した後は、衝突予測時間TTCを用いて衝突可能性の判定を行う。この判定は、衝突判定装置11が備える判定手段112によって実行される。
具体的には、図5に示すように、衝突予測時間TTCが閾値TTCthを下回るか否かを判定し(ステップS41)、TTCthを下回る場合には(ステップS41のYES)、衝突の可能性が高いと判定し、ブレーキ制御装置12、メータ13、ブザー14等各デバイスの制御が行われる。具体的には、衝突判定装置11から出力される制動指令に基づいて、ブレーキアクチュエータの弁の開閉を制御することによって自動制動を行う。そして、所定の警報を出力するように、メータ13及びブザー14の制御を行う。例えば、衝突判定装置11から出力される警報指令に基づいて、メータ13によってPCSの警告灯が点灯されるように制御する。又は、ブザー14によってPCSの警告音が吹鳴されるように制御する。
これに対し、衝突予測時間TTCが閾値TTCth以上となる場合には(ステップS41のNO)、デバイスの制御は行われない。処理を終了する。この場合には、自車両が先行車両に衝突する可能性が低いため、各デバイスを制御して、運転者に注意喚起を促す必要はないからである。
なお、第2の衝突予測時間TTC2ndのTTC算出式(2)の分子の平方根記号(第2項)内部の値(V −2・Aselect・L)が負値(−)の場合、すなわち、下式(5)が成立する場合、TTC2ndは虚数となる。この場合は、自車両と先行車両とが衝突しないことを意味すため、TTC2nd=∞(無限大)とし、衝突しないと判定する。
Figure 0006365141
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
なお、障害物が静止物又は対向車両である場合、自車両と先行車両が接近しているときは、ミリ波レーダ16の誤検出により各デバイスが早いタイミングで作動するのを防止するため、式(1)を用いて、第1の衝突予測時間TTC1stを算出するのが好ましい。誤検出の都度、各デバイスが制御されるのは運転者の意図に反し違和感を生じさせるからである。
1 制御装置
11 衝突判定装置
111 衝突予測時間算出手段
112 判定手段
113 決定手段

Claims (5)

  1. 自車両と障害物との相対距離及び相対速度に基づいて前記自車両が前記障害物に衝突するまでの時間を予測する第1の衝突予測時間と、前記自車両と前記障害物との相対距離、相対速度、及び、前記自車両の運転状態に応じて選択される前記自車両の加速度又は前記自車両と前記障害物との相対加速度に基づいて前記自車両が前記障害物に衝突するまでの時間を予測する第2の衝突予測時間が算出可能である衝突予測時間算出手段と、
    前記第1の衝突予測時間及び前記第2の衝突予測時間の何れを用いて前記自車両を制御するかを決定する決定手段と、
    前記自車両を制御する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記決定手段による決定に基づいて、前記第1の衝突予測時間及び前記第2の衝突予測時間の何れかを用いて前記自車両を制御することを特徴とする車両制御装置。
  2. 前記決定手段は、
    前記加速度及び前記相対加速度に基づき、前記第1の衝突予測時間及び前記第2の衝突予測時間の何れを用いて前記自車両を制御するかを決定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両制御装置。
  3. 前記決定手段は、
    前記加速度が所定の閾値以上の場合において、前記自車両が前記障害物に接近していく場合、前記第2の衝突予測時間を用いて前記自車両を制御すると決定し、前記自車両が前記障害物から離反していく場合、前記第1の衝突予測時間を用いて前記自車両を制御すると決定する
    ことを特徴とする請求項2に記載の車両制御装置。
  4. 前記決定手段は、
    前記相対加速度が所定の閾値以上の場合において、前記加速度が所定の閾値未満の場合、前記第2の衝突予測時間を用いて前記自車両を制御すると決定し、前記加速度が所定の閾値以上の場合、前記第1の衝突予測時間を用いて前記自車両を制御すると決定する
    ことを特徴とする請求項2に記載の車両制御装置。
  5. 前記自車両の運転状態は、前記自車両が加速いるか減速しているか、及び、前記自車両が前記障害物に対して接近しているか離反しているかである
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の車両制御装置。
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