JP2011125436A - 遊技機 - Google Patents

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Makoto Ogiso
誠 小木曽
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Taiyo Elecs Co Ltd
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Abstract

【課題】周波数帯に関係なく電波を用いる不正行為を検出可能な遊技機において、複数段階の検出感度を持たせる。
【解決手段】外部から電磁波が照射された場合に、誘導電圧を発生させるアンテナと、所定の第1基準電圧を設定し、アンテナで誘導電圧が発生した場合に、電圧が変動しない第1基準電圧設定ラインと、第1基準電圧より高い第2基準電圧を設定し、アンテナで誘導電圧が発生した場合に、電圧が変動しない第2基準電圧設定ラインと、第1基準電圧より低い電圧を設定し、アンテナで誘導電圧が発生した場合に、設定する電圧が上昇する誘導電圧設定ラインと、第1基準電圧設定ラインが設定する電圧と誘導電圧設定ラインが設定する電圧との大小関係を示す電圧を出力する第1比較手段と、第2基準電圧設定ラインが設定する電圧と誘導電圧設定ラインが設定する電圧との大小関係を示す電圧を出力する第2比較手段とを有する電波検出回路を設ける。
【選択図】図5

Description

本発明は、遊技機に関し、特に、いわゆるセブン機、羽根物、権利物といったパチンコ遊技機や組合せ式遊技機(アレンジボール遊技機)や回胴式遊技機(スロットマシン)等の遊技機に関する。
従来より、遊技機の電子回路に電波を照射し、電子回路を誤作動させて不正に利益を得る行為(いわゆる電波ゴト)が問題となっている。このような不正行為を検出するために、発振回路と共振回路を備える電波検出回路を遊技機に設けることが提案されている(特許文献1参照)。
特開2008−3003号公報
ところで、上記特許文献1に記載の遊技機では、共振回路を備える電波検出回路を用いているので、検出可能な周波数帯が限定されるという問題があり、本出願人は、使用する周波数帯に影響されることなく、電波を用いる不正行為を検出可能とする電波検出回路を備える遊技機を提案している(特願2009−174386)。
しかしながら、周波数を限定しない電波検出回路を用いる場合には、広範囲な周波数帯の電波を検出するため、例えば隣接する遊技機で電波を照射する不正行為が行われたような場合でも電波を検出する可能性がある。この結果、本来必要でない場合にもエラー報知が頻繁に発生し、遊技者による遊技進行に支障をきたすおそれがある。一方、隣接する遊技機で電波を照射する不正行為が行われた場合にその電波を検出することは、遊技場全体での不正行為を検出する観点から望ましいことといえる。
そこで、本発明は上記点に鑑み、周波数帯に関係なく電波を用いる不正行為を検出可能な遊技機において、複数段階の検出感度を持たせることを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、外部から電磁波が照射された場合に、前記電磁波を検出する電波検出回路を備える遊技機であって、
前記電波検出回路は、
前記電磁波を受信して誘導電圧を発生させるアンテナと、
所定の第1基準電圧を設定し、前記アンテナで誘導電圧が発生した場合に、電圧が変動しない第1基準電圧設定ラインと、
前記第1基準電圧より高い第2基準電圧を設定し、前記アンテナで誘導電圧が発生した場合に、電圧が変動しない第2基準電圧設定ラインと、
前記第1基準電圧より低い電圧を設定し、前記アンテナで誘導電圧が発生した場合に、設定する電圧が上昇する誘導電圧設定ラインと、
前記第1基準電圧設定ラインが設定する電圧と前記誘導電圧設定ラインが設定する電圧との大小関係を示す電圧を出力する第1比較手段と、
前記第2基準電圧設定ラインが設定する電圧と前記誘導電圧設定ラインが設定する電圧との大小関係を示す電圧を出力する第2比較手段と、
を備えて構成されていることを特徴としている。
本発明の電波検出回路は、大きさの異なる2種類の基準電圧を生成するようにし、これらの基準電圧と電磁波により電圧が変動する誘導電圧とを比較することで、外部から照射される電磁波の大きさを段階的に検出することができ、電磁波の検出感度を複数段階で設定することができる。この結果、検出された電波の大きさによって、エラー報知態様を異ならせることができる。
例えば、第1段階目の電波の検出では、外部接続端子よりホールコンピュータへのエラー出力を行う。そして、第2段階目の電波の検出では、例えば外部接続端子よりホールコンピュータへのエラー出力に加えて、演出表示装置の表示領域における表示やスピーカからの音声を用いて、異常が発生した旨のエラー報知を行うことができる。このように、電波の第1段階目の検出が行われた場合には、ホールコンピュータへのエラー報知を行い、遊技機でのエラー報知を行わないことで、ホールコンピュータに不正行為を監視しつつ、遊技者は遊技を継続することができる。そして、電磁波の第2段階目の検出が行われた場合には、ホールコンピュータへのエラー報知に加え、遊技機でのエラー報知を行うことで、当該遊技機で不正行為が行われていることを明らかにすることができる。
ここで、「基準電圧の設定」とは、不正電波を検出して誘導電圧が上昇した場合に、誘導電圧との間で大小関係を生じさせるために、基準となる電圧を抵抗等により定めておくことをいう。
また、本発明の遊技機は、
前記第1基準電圧設定ラインでは、第1ダイオードと、前記第1ダイオードと並列接続された第1コンデンサが設けられており、前記アンテナで誘導電圧が発生した場合に、前記第1ダイオードにより前記誘導電圧を検波せず、電圧が変動しないように構成され、
前記第2基準電圧設定ラインでは、前記第1ダイオードと同一構成を有する第2ダイオードと、前記第2ダイオードと並列接続された第2コンデンサが設けられており、前記アンテナで誘導電圧が発生した場合に、前記第2ダイオードにより前記誘導電圧を検波せず、電圧が変動しないように構成され、
前記誘導電圧設定ラインには、前記第1ダイオードおよび前記第2ダイオードと同一構成を有する第3ダイオードが設けられており、前記アンテナで誘導電圧が発生した場合に、前記第3ダイオードにより前記誘導電圧を検波して直流電圧を生成し、設定する電圧が上昇するように構成されていることを特徴としている。
これにより、第1基準電圧出力ラインに流れる誘導電流は、第1ダイオードと並列接続された第1コンデンサを経由するため、第1ダイオードで検波されることがなく直流電流とならない。同様に、第2基準電圧出力ラインに流れる誘導電流は、第2ダイオードと並列接続された第2コンデンサを経由するため、第2ダイオードで検波されることがなく直流電流とならない。この結果、アンテナで誘導電圧が発生した場合であっても、第1基準電圧出力ラインおよび第2基準電圧出力ラインの電圧は変動しない構成とすることができる。一方、誘導電圧出力ラインでは、第3ダイオードによりアンテナにて発生した誘導電圧が検波される。この結果、アンテナで発生した誘導電圧は直流電圧となって、誘導電圧出力ラインの電圧を上昇させることができる。
また、本発明の遊技機は、前記電波検出回路は、遊技全体の進行を司る主制御部に設けられていることを特徴としている。
これにより、主制御部は、電波検出回路の出力状態に基づいて外部からの電磁波を検出した場合に、表示や音に関する制御を司るサブ制御部にエラー出力をするように構成することができる。この結果、エラー出力を受信したサブ制御部が、表示や音声を用いて、異常が発生した旨のエラー報知を行うことができる。さらに、主制御部は、電波検出回路にて電磁波を検出した場合に、外部にエラー出力を行うことができる。さらに、主制御部は、電波検出回路にて電磁波を検出した場合に、遊技機の各種制御の停止や電源の遮断を行い、遊技の進行を停止させることができる。
以上の本発明の構成により、周波数帯に関係なく電波を用いる不正行為を検出可能な遊技機において、複数段階の検出感度を持たせることが可能となる。
本発明を適用した実施例に係る遊技機の正面図である。 遊技盤の正面図である。 遊技機の裏機構盤の正面図である。 電子制御装置の概略構成を示すブロック図である。 第1実施例の電波検出回路の構成を示す回路図である。 第2実施例の電波検出回路の構成を示す回路図である。 電波検出回路の変形例を示す回路図である。 回胴式遊技機の正面図である。 回胴式遊技機の電子制御装置の概略構成を示すブロック図である。
(第1実施例)
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。なお、以下では、特別図柄の変動表示の終了に伴い大当り図柄が停止表示され、これを契機に大当り遊技が開始されるタイプ(いわゆるセブン機タイプ)のパチンコ遊技機(以下、単に遊技機という)に本発明を適用した実施例について説明する。
図1は、本実施例の遊技機1の正面図である。図1に示すように、遊技機1の前面部は、外枠2、中枠3、前面枠4、上皿部5、下皿部6、施錠装置9、遊技盤20等を備えている。なお、図1では遊技盤20の詳細な図示を省略している。また、中枠3は前面枠4等が前面側に配置されているため、図1においては明示されていない。
外枠2は木製の板状体を略長方形の枠状に組立てたものである。中枠3はプラスチック製で遊技機1の本体枠を構成するもので、外枠2の内側にはめ込まれて設置されており、外枠2に対して開閉可能に左端で軸支されている。この中枠3は、上側2/3程度を占める枠体部と下側1/3程度を占める下板部とから構成されている。枠体部の前面側には遊技盤20と前面枠4とが重なるように設けられており、下板部の前面側には上皿部5と下皿部6が設けられている。なお、遊技盤20は枠体部(中枠3)に対して着脱自在に設けられている。下板部には、遊技球を遊技盤20に発射する発射手段を構成する発射装置ユニット(図示略)、遊技球を発射装置ユニットに供給する球送り装置(図示略)が設けられている。
前面枠4は、中枠3の前面側に配置され、中枠3の左端で開閉可能に支持されている。前面枠4はプラスチック製であり、その奥側に配置される遊技盤20の盤面を視認可能にするために、円形状の開口部4aが形成されている。前面枠4の裏面には、開口部4aに対応したガラス板等の透明板を備える略長方形状の透明板枠(図示略)が装着されている。前面枠4における遊技盤20の周囲には、LED等のランプ類(図示略)が設けられている。これらのランプ類は、遊技効果を高めるためにゲーム進行に応じて点灯・消灯あるいは点滅する。
上皿部5は、前面枠4の下側に設けられ、中枠3の左端に開閉可能に支持されている。上皿部5は、皿外縁部5aと、遊技機1の内部から遊技球を排出するための排出口5bと、上皿部5の遊技球を下皿部6に排出する球抜きボタン5cとを備えている。皿外縁部5aの上面には、演出ボタン5d(操作手段の一態様)や球貸ボタン5e等が設けられている。演出ボタン5dは、皿外縁部5aの上面に突出して設けられており、遊技者が押圧操作することで下方に移動するとともに、押圧を解くことで図示しない弾性手段(例えばバネ部材)により上方に移動する出没式の押しボタンとして構成されている。
下皿部6は、上皿部5の下方に設けられている。下皿部6の略中央には、遊技機1の内部から下皿部6に遊技球を排出するための排出口6aが設けられている。下皿部6の左端には灰皿7が設けられている。下皿部6の右端には、遊技者が発射装置ユニット(図示略)を操作するための発射ハンドル8が設けられている。発射ハンドル8には、遊技者が触れていることを検出する接触検知手段(接触検知センサ)としてのタッチスイッチ8aが設けられている。発射ハンドル8の左側面には、遊技者が操作して遊技球の発射を一時的に停止する発射停止スイッチ8bが配置されている。
施錠装置9は、中枠3の右端中央に設けられており、前面枠4を閉じた場合にこれを施錠するためのものである。
また、遊技機1には、遊技状態に応じた効果音等を発生させるためのスピーカ10a〜10dが設けられている。スピーカ10a〜10dは、遊技機1の上部に設けられた上部スピーカ10a、10bと遊技機1の下部に設けられた下部スピーカ10c、10dとからなる。さらに、遊技機1の左側には、プリペイドカードユニット13(CRユニット)が装着されている。
次に、本実施例の遊技盤20の表面構造について説明する。図2は遊技盤20の正面図である。遊技盤20は、略長方形の木製の板状体であって中枠3に着脱可能に取り付けられているとともに、裏機構盤(図示略)によりその背面側が覆われている。
図2に示すように、遊技盤20には、遊技盤20の表面(盤面)に設けられた外レール22と内レール23とにより、略円形状の遊技領域21が形成されている。遊技領域21内には、中央装置24、普通図柄作動ゲート27、大入賞装置(特別電動役物)33、始動口28、左入賞口34,35、右入賞口36,37、第1装飾部材50、第2装飾部材60等の遊技装置が配設されている。また、遊技領域21には各遊技装置との位置バランスを考慮して多数の障害釘が配設されている。
中央装置(センター役物)24は遊技領域21の略中央部に配置され、演出表示装置25を備えている。本実施例では、演出表示装置25として大型の液晶表示装置を用いており、演出表示装置25の表示領域では各種演出表示が行われる。
大入賞装置33は遊技領域21における中央装置24の下方に配置されている。第1装飾装置50は遊技領域21における大入賞装置33の左側に配置され、第2装飾装置60は遊技領域21における大入賞装置33の右側に配置されており、装飾装置50,60はいわゆるサイド飾りを構成している。また、第1装飾装置50には左入賞口34,35が一体化されており、第2装飾装置60には右入賞口36,37が一体化されている。
普通図柄作動ゲート27は、中央装置24の左側に設けられている。普通図柄作動ゲート27の内部には、遊技球の通過を検知する普通図柄作動ゲート検知スイッチ27s(図4参照)が設けられている。遊技球が普通図柄作動ゲート27を通過することで、普通図柄が変動開始する。
始動口28は、中央装置24の中央位置の下方に設けられている。始動口28は、遊技盤20の盤面上を流下する遊技球を受け入れる遊技球受入口が形成された2つの入球口を上下方向に並べて配置したもので、上側に設けられた第1始動口28aと下側に設けられた第2始動口28bとから構成されている。
第1始動口28aは、遊技球受入口の大きさが変化せず遊技球の入球可能性が一定とされる固定式の始動口として構成されており、遊技球の入球が常時可能となっている。一方、第2始動口28bはいわゆるチューリップ式で左右に一対の翼片部を備えており、この一対の翼片部の上端間隙が遊技球受入口となっている。この一対の翼片部は、各々左右方向に傾動することで開閉動作を行うものとされており、この開閉動作により、第2始動口28bは一対の翼片部の遊技球受入口の大きさが変化する可変式の始動口として構成されている。
始動口28の内部には、遊技球の入球を検知する始動口入球検知スイッチ28s(図4参照)と、一対の翼片部を作動させるための始動口ソレノイド28c(図4参照)とが備えられている。始動口入球検知スイッチ28sは、第1始動口28aに入球した遊技球を検知するスイッチと、第2始動口28bに入球した遊技球を検知するスイッチの2種類のスイッチから構成されている。第2始動口28bの一対の翼片部が左右に開動作した場合には、第2始動口28bの遊技球受入口の大きさが通常時より拡大され、第2始動口28bは遊技球の入球可能性が大きくなる開放状態となる。一方、一対の翼片部が立設された場合には、第2始動口28bの遊技球受入口の大きさが遊技球の直径より僅かに大きい(遊技球1個が通過可能な)通常の大きさとされ、第2始動口28bは遊技球の入球可能性が小さくなる(または入球不能となる)通常状態(閉鎖状態)となる。遊技球が始動口28a、28bに入球することで、後述の特別図柄が変動開始する。
大入賞装置33は、始動口28の下方に配設されている。ここで、大入賞装置33は、帯状に開口された大入賞口33aと、この大入賞口33aを開放・閉鎖する開閉板33bと、この開閉板33bを作動させるための大入賞口ソレノイド33c(図4参照)と、遊技球の入球を検知する入球検知スイッチ33s(図4参照)とから主に構成されている。
大入賞装置33の左斜め上方と右斜め上方には、左入賞口34,35と右入賞口36,37が設けられている。これら入賞口の内部には、それぞれ入賞口入球検知スイッチ(図示せず)が設けられている。
第1装飾部材50には、複数のLEDが設けられており、これらのLEDの組合せにより、普通図柄表示部51、普図保留表示部52、特別図柄保留表示部53が構成されている。同様に第2装飾部材60には、複数のLEDが設けられており、これらのLEDの組合せにより、特別図柄表示部61が構成されている。
普通図柄表示部51は、1個のLEDから構成されており、このLEDにより普通図柄の表示が行われる。普通図柄表示部51では、普通図柄の変動表示及び停止表示が行われる。普通図柄表示部51では、普通図柄作動ゲート27を遊技球が通過することにより普通図柄が変動開始し、所定時間経過後に普通図柄が当り普通図柄の表示態様あるいは外れ普通図柄の表示態様で停止表示される。そして、普通図柄が予め設定された当り普通図柄の表示態様で停止表示すると、第2始動口28bが所定時間(例えば0.1秒)だけ開放される。
本実施例では、普通図柄当否判定用乱数が用意されており、この普通図柄当否判定用乱数は、遊技球が普通図柄作動ゲート27を通過した際に、第2始動口28bを作動させるか否かの普通図柄当否判定に用いられる。普通図柄当否判定用乱数には、予め当り値が設定されており、遊技球が普通図柄作動ゲート27を通過したタイミングで取得された普通図柄当否判定用乱数が当り値と一致する場合に当りと判定される。そして、当りと判定された場合には、普通図柄表示部51で停止表示される普通図柄は、当り普通図柄の表示態様に決定される。一方、外れと判定された場合(取得された普通図柄当否判定用乱数が当り値と一致しない場合)には、普通図柄表示部51で停止表示される普通図柄は外れ普通図柄の表示態様に決定される。なお、普通図柄当否判定および普通図柄の停止図柄の決定は、後述の主制御部200によって行われる。
ここで、普通図柄の保留について説明する。普図保留表示部52には普通図柄保留数が表示され、普通図柄作動ゲート27を通過した遊技球の数を最大保留数(本実施例では4個)まで保留可能となっている。そして、次回の普通図柄当否判定が行われ普通図柄の変動表示が開始する毎に、未始動回数(保留数)が消化され、普通図柄保留数が1個ずつ減少する。普図保留表示部52は2つのLEDからなり、2個のLEDの消灯、点灯、および点滅を組み合わせることで、4個を上限として保留数を表示することができる。普通図柄の保留および保留消化は、後述の主制御部200によって行われる。普通図柄の保留に伴って、普通図柄当否判定用乱数が主制御部200のRAMの所定領域に記憶される。
次に、特別図柄について説明する。特別図柄表示部61は、7個のLEDから構成されており、これらのLEDにより特別図柄が表示される。特別図柄表示部61を構成する各LEDは、点灯および消灯が可能となっており、これら各LEDの点灯および消灯の組合せにより特別図柄の複数の表示態様を表示できる。そして、7個のLEDで表示される特別図柄の組合わせのうち、特定の組合せが当り特別図柄(大当り図柄)として設定されており、当り特別図柄以外が外れ特別図柄(外れ図柄)と設定されている。本実施例では、特別図柄の変動表示を各LEDが点灯と消灯を繰り返す点滅表示で行うものとしている。
特別図柄表示部61では、始動口28に遊技球が入球することにより特別図柄が変動開始し、所定時間経過後に特別図柄が大当り図柄あるいは外れ図柄で停止表示される。本実施例では、遊技球が始動口28に入球した際に取得され、大当り遊技(特別遊技)を実行するか否かの特別図柄当否判定に用いられる第1特別図柄当否判定用乱数が設けられている。さらに、特別図柄の停止図柄を決定するための特別図柄決定用乱数が設けられている。
始動口28の遊技球入球に伴って、特別図柄当否判定用乱数と特別図柄決定用乱数が取得され、この取得された特別図柄当否判定用乱数と特別図柄決定用乱数は、主制御部200のRAMの所定領域(保留記憶領域)に記憶される。
ここで、特別図柄の保留について説明する。特別図柄保留表示部53は2つのLEDからなり、2個のLEDの消灯、点灯、および点滅を組み合わせることで、それぞれ4個を上限として保留数を表示することができる。
始動口28に入球した遊技球数は、特別図柄保留数として最大保留数(本実施例では4個)に達するまで保留可能となっている。そして、第1特別図柄保留数は、特別図柄当否判定が行われ第1特別図柄の変動表示が開始される毎に消化され、1個ずつ減少する。なお、特別図柄の保留(特別図柄用乱数の取得・記憶)、保留消化(特別図柄当否判定)は、後述の主制御部200によって行われる。
特別図柄当否判定は、特別図柄が変動表示を開始する際に行われる。特別図柄当否判定用乱数には、当否判定用の当り値が設定されており、遊技球が始動口28に入球したタイミングで取得された特別図柄当否判定用乱数が当り値と一致する場合に大当りと判定される。
そして、特別図柄当否判定の結果が大当りの場合には、特別図柄表示部61で停止表示される特別図柄は大当り図柄(確変大当り図柄または通常大当り図柄)に決定される。なお、特別図柄の大当り図柄の種類は特別図柄決定用乱数に基づき決定される。一方、特別図柄当否判定が外れの場合には、特別図柄表示部61で停止表示される特別図柄が外れ図柄に決定される。
特別図柄は、所定の変動パターンにしたがって変動表示するように構成されている。この変動パターンは、特別図柄の変動時間や、その変動におけるリーチ演出の有無(演出内容)を規定するものである。特別図柄の変動パターンは、特別図柄当否判定が実行される際に、複数の変動パターンが格納された変動パターンテーブル(変動パターン記憶手段)から抽選により選択される。
特別図柄の変動パターンテーブルは、それぞれ複数用意されており、遊技状態に応じて選択されて用いられる。これらの複数の変動パターンテーブルには、当否判定結果が大当りの場合に選択される当り変動パターンテーブルと、当否判定結果が外れの場合に選択される外れ変動パターンテーブルとが含まれている。
また、特別図柄当否判定、特別図柄の変動態様の決定、特別図柄の停止図柄の決定、特別図柄の変動表示および停止表示は、後述の主制御部200によって行われるように構成されている。
次に、大当り遊技(特別遊技)について説明する。特別図柄表示部61で停止表示された第1特別図柄が当り特別図柄であった場合(特別図柄当否判定の結果が大当りだった場合)に、主制御部200は遊技者に相対的に有利な大当り遊技(特別遊技)を開始させる。大当り遊技は、大入賞装置33を作動させる、換言すると大入賞口33aを複数回開閉させることで、大入賞口33aへの遊技球の入球に関して遊技者に利益(賞球)を付与するものであり、主制御部200が本発明の大当り遊技実行手段に相当している。大当り遊技は、後述の特別電動役物遊技処理が繰り返し実行されることによって実現される。
大当り遊技中(特別遊技中)は、大入賞装置33が作動し、大入賞口33aへの遊技球の入球に応じて、所定数の賞球(例えば、1個の入球に対して15個の賞球)が払い出される。具体的には、大当り遊技の開始により、大入賞装置(特別電動役物)33を連続して作動させ、大入賞口33aを開放状態と閉鎖状態とに切り替える大入賞口開閉動作が複数回連続して行われる。大入賞装置33の作動開始により、大入賞口33aが開放状態となる。この開放状態は、所定の終了条件成立により終了し、開放していた大入賞口33aが閉鎖状態となる。所定の終了条件として、大入賞口33aの開放時間が所定時間(本実施例では30秒)に達したとき、もしくは開放状態の大入賞口33aに入球した遊技球数が所定数(本実施例では10個)に達したときとすることができる。
この大入賞口33aの開放状態の開始から終了までを1ラウンドとした場合、大当り遊技は、所定数のラウンドが行われることで終了する。大入賞装置33では、大入賞口33aの開放が終了、すなわち大入賞口33aが閉鎖状態となってから所定時間(例えば30秒)が経過した後に、大入賞口33aは再び開放状態となり、次のラウンドが開始する。このような大入賞口33aの開放開始から終了までを1ラウンドとする大入賞口33aの開閉動作は、所定の最高継続ラウンド数(本実施例では15ラウンド)が終了するまで繰り返し継続される。
本実施例の遊技機では、大当り遊技の終了後、変動時間短縮機能や開放時間延長機能、確率変動機能が作動する特定遊技(いわゆる時短遊技および確変遊技)が開始される。特別図柄当否判定には、複数種類の大当りが設定されており、特別図柄当否判定の結果が通常大当り(特別図柄の停止図柄が通常大当り図柄)の場合には、大当り遊技終了後、時短遊技が開始され、特別図柄当否判定の結果が確変大当り(特別図柄の停止図柄が確変大当り図柄)の場合には、大当り遊技終了後、確変遊技が開始される。
特別図柄当否判定の結果が通常大当り(特別図柄の停止図柄が通常大当り図柄)の場合には、大当り遊技の終了後、変動時間短縮機能および第2始動口28bの開放時間を延長させる開放時間延長機能が作動開始し、時短遊技が開始される。変動時間短縮機能(変動時間短縮手段)には、普通図柄変動時間を短縮させる普通図柄変動時間短縮機能と、特別図柄変動時間を短縮させる特別図柄変動時間短縮機能とが含まれている。変動時間短縮機能および開放時間延長機能は、大当り遊技終了後、次回の大当り遊技が開始されるまでの間、または特別図柄の変動回数が所定回数(本例では100回)に到達するまで作動する。開放時間延長機能の作動により、第2始動口28bの開放時間が、例えば、通常時「0.1秒」であったのが「4.5秒(1.5秒×3回開放あるいは4.5秒×1回開放など)」に延長される。これにより、第2始動口28bへの遊技球入球頻度が、通常時(開放延長機能未作動時)に比べて高くなる。なお、変動時間短縮機能および開放時間延長機能は、主制御部200の制御により作動または停止されるものである。
特別図柄当否判定の結果が確変大当り(特別図柄の停止図柄が確変大当り図柄)の場合には、大当り遊技の終了後、確率変動機能が作動開始し、確変遊技が開始される。確変遊技では、上記変動時間短縮機能および開放時間延長機能に加え、特別図柄当否判定の確率、すなわち特別図柄が大当り図柄で停止表示する確率を変更(向上)させる確率変動機能(確率変動手段)が作動する。確率変動機能作動中は、当否判定用の当り値が増加することで、特別図柄当否判定の確率が向上する。確率変動機能は、大当り遊技終了後、次回の大当り遊技が開始されるまで作動する。なお、確変遊技は、主制御部200の制御により実現されるものである。
次に、演出表示装置25で表示される演出図柄について説明する。演出表示装置25の表示領域には、演出図柄を表示する演出図柄表示部が設けられている。演出図柄表示部の演出図柄は特別図柄表示部61の特別図柄の変動表示および停止表示に連動して表示される。
演出図柄表示部は、左図柄が表示される左図柄表示領域、中図柄が表示される中図柄表示領域、右図柄が表示される右図柄表示領域からなる3つの図柄表示領域から構成されている。各図柄表示領域は、これらの表示領域の配置方向と略直交する向き、この場合、上下方向(縦方向)に図柄変動方向が設定されている。各図柄表示領域は、「1」〜「9」からなる図柄をそれぞれ表示可能となっている。
演出図柄は、特別図柄の変動表示開始により変動表示を開始し、特別図柄が何れかの図柄で停止表示されると、演出図柄は特別図柄の停止図柄に応じた図柄で停止表示される。つまり、演出図柄は特別図柄と同期して変動表示を開始し、かつ、特別図柄と同期して変動表示を終了して停止表示するものである。演出図柄では、3桁同一の偶数図柄の組合せが特別図柄の通常大当り図柄に対応し、3桁同一の奇数図柄の組合せが特別図柄の確変大当り図柄に対応している。そして、それら以外の図柄の組合せが特別図柄の外れ図柄に対応している。
演出図柄の変動態様(変動パターン)および停止図柄の決定は、主制御部200から送信される変動パターン指定コマンドに基づいてサブ制御部260によって行われるように構成されている。ここで、主制御部200から送信される変動パターン指定コマンドは、特別図柄の変動パターンを示すもので、具体的には、特別図柄の変動時間や、3桁の演出図柄のうち2桁が同一図柄で停止表示されるリーチ演出(大当りに至る可能性のある状態が継続していることをを示す演出)の有無等の演出内容を示している。主制御部200は、特別図柄の当否判定結果に応じて特別図柄の変動パターンをランダムに(乱数抽選により)決定する。そして、主制御部200により決定された特別図柄の変動パターンに基づき、サブ制御部260が、演出図柄表示部25aで表示される演出図柄の演出パターンを決定する。
次に、本実施例の遊技機1の裏面構造について図3に基づいて説明する。図3は遊技機1の裏機構盤100の正面図である。
図3に示すように、裏機構盤100は中枠3における遊技盤20の反対面に設けられており、一対のヒンジ101により中枠3に開閉可能に取り付けられている。裏機構盤100の中央付近には、前面側に演出表示装置25が取り付けられ、背面側に演出図柄制御基板ケース102、サブ制御基板ケース103がそれぞれ取り付けられた裏ケース104が設けられている。裏ケース104の下方には主制御基板ケース105が設けられている。主制御基板ケース105の前面側には、遊技盤20において演出表示装置25の下方に設けられた始動口28(図2参照)が配置されている。裏機構盤102の右下方部であって、主制御基板ケース105より下方には、払出制御基板ケース106が設けられている。これらの基板ケースには、後述の各種制御基板が格納されている。
次に、本実施例の遊技機1の電子制御装置について、図4に基づいて説明する。図4は、電子制御装置の概略構成を示すブロック図である。
図4に示すように、電子制御装置は、主制御部200と、その主制御部200に接続された副制御部230、260、280とを含んで構成されている。副制御部は、払出制御部(賞球制御部)230、サブ制御部260及び演出表示制御部280から構成される。主制御部200は主制御基板200aを備え、副制御部230、260及び280は周辺制御基板として払出制御基板230a、サブ制御基板260a及び演出表示制御基板280aをそれぞれ備えている。これらの各制御基板や、その他の基板(電源基板、中継基板、駆動基板、装飾基板、アンプ基板、演出ボタン基板など)は、遊技機1の裏面側に配置される。
各制御部200、230、260、280には、図示しない主電源から電源が供給されている。また、電源立上げ時には、システムリセット信号が各制御部200、230、260、280に送信される。なお、本実施例の遊技機1は、電源断時に主制御部200及び払出制御部230に作動電圧を供給する図示しないバックアップ電源部(図示略)を備えており、電源断時にも主制御部200及び払出制御部230のRAMデータが保持される。
主制御部200は、遊技全体の進行を司る主制御手段を構成するものであり、各副制御部230、260に処理内容を指示する指令信号(コマンドデータ)を送信し、各副制御部230、260、280は指令信号に基づいて各種制御を行うように構成されている。
主制御部200を構成する主制御基板200aのCPU200bは、CPUコア、内蔵RAM(以下、単にRAMともいう)、内蔵ROM(以下、単にROMともいう)等を備えており、ROMに格納された制御プログラムにより、RAMをワークエリアとして遊技機1全体の作動制御(遊技の基本進行制御)を司る。また、主制御部200は、CPU200bが主体となって、ROMに格納された当否判定プログラムにより特別図柄の当否判定(大当り抽選)を行う当否判定手段を構成している。また、主制御部200のCPU200bは、特別図柄当否判定を実行する際に、ROMに格納された特別図柄の変動パターンテーブルから特定の変動パターンを決定する。なお、本実施例の主制御部200のCPU200bの制御周期は2msに設定されている。
主制御部200には、盤面入力中継基板201と盤面出力中継基板202とが接続されている。盤面入力中継基板201には、普通図柄作動ゲート検知スイッチ27s、始動口入球検知スイッチ28s、大入賞口入球検知スイッチ33sが接続されており、これらの信号が主制御部200に入力するように構成されている。盤面出力中継基板202には、図柄表示装置51、61、始動口ソレノイド28c、大入賞口ソレノイド33cが接続されており、主制御部200からの制御信号が出力される。さらに、図示を省略しているが、主制御部200には、外部装置と接続するための外部接続端子を備えた枠用外部端子基板が接続されており、主制御部200から外部装置への信号出力が可能となっている。
また、主制御部200の主制御基板200aには、電波検出回路300が設けられている。電波検出回路300については後述する。
払出制御部230を構成する払出制御基板230aは、主制御部200のCPU200bと同様の構成を有するCPU230bを備えている。払出制御部230には、発射制御部250、CRユニット13等が接続されている。主制御部200から払出制御部230には、賞球払出を指示する賞球指示コマンド、遊技開始許可を指示する遊技開始許可信号、各種発射制御コマンド等のコマンドが送信される。各種発射制御コマンドには、球送り許可・禁止、発射許可・禁止、遊技開始許可等が含まれている。
払出制御基板230aのCPU230bは、主制御部200からの賞球指示コマンドを受信すると、そのコマンドが示す賞球数に基づいて、遊技機1の裏面側に設けられた図示しない遊技球払出装置の払出モータを回転駆動することにより、指定された賞球数分の遊技球の払い出し(賞球払出)を行う。この遊技球の払い出し(賞球払出)は、遊技機1の裏面側上部に設けられた図示しない遊技球タンクに貯留された遊技球を、図示しない遊技球レールを介して遊技球払出装置に供給し、その供給された遊技球を遊技球払出装置の払出モータの回転駆動により排出することで行われる。
発射制御部250には、タッチスイッチ8a、発射停止スイッチ8b等が接続されており、これらのスイッチ8a、8bから操作信号が入力する。また、CRユニット13には、球貸ボタン5eが接続されており、球貸信号が入力する。
サブ制御部260は、遊技の進行に伴って実行される各種演出を制御するサブ制御手段を構成しており、サブ制御基板260aにはCPU260bや図示しないROM、RAM、入出力ポート等を有する演算回路構成要素とサウンドジェネレータが設けられており、入出力ポートにおいて主制御部200に接続されている。サブ制御部260は、各種ランプ類による装飾表示、スピーカ10a〜10dから出力される効果音、演出表示装置25による図柄表示等を用いた演出制御を司るように構成されている。
主制御部200からサブ制御部260には、各種ランプ制御コマンド及び各種音声制御コマンドが送信される。主制御部200から演出表示制御部280には、サブ制御部260を介して、演出図柄の表示制御を指示する各種図柄制御制御コマンドが送信される。サブ制御部260から演出表示制御部280には、演出表示制御を指示する各種演出表示制御コマンドが同時に送信される。
サブ制御部260には、演出表示制御部280が接続されている。演出表示制御基板280aには、CPU280b、RAM、ROM、入出力ポート、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)等を有する演算回路構成要素(図示略)が設けられ、入出力ポートにおいてサブ制御基板260に接続されている。演出表示制御部280には演出表示装置25が接続されている。演出表示制御部280は、CPU280bがROMに格納された制御プログラムに従ってRAMをワークエリアとして演出表示装置25の表示制御を行うように構成されている。演出表示制御部280のROMには、演出表示装置25で表示される演出用図柄の画像データ(前述した変動演出に関する画像データなど)が複数格納されている。
サブ制御部260には、装飾駆動基板261を介して各種LED・ランプ262が接続されている。各種LED・ランプ262は、遊技効果を高めるためのものであり、これらのランプ類はゲームの進行に対応して点灯・消灯又は点滅し、遊技効果を高めている。また、サブ制御部260にはアンプ基板263が接続されている。アンプ基板263にはスピーカ10a〜10dが接続されている。スピーカ10a〜10dからは、遊技の進行に対応して各種サウンド、音声等が出力される。さらに、サブ制御部260には、演出ボタン基板264を介して演出ボタン5dが接続されている。
サブ制御部260は、主制御部200や演出ボタン5dからの各種指令(演出パターン指定コマンドの受信、演出ボタン操作信号の入力など)に基づいて、各種LED・ランプの点灯・点滅パターンの選択・実行処理や、スピーカ10a〜10dから出力される効果音データの選択・出力処理や、演出表示装置25での演出表示のパターンの選択・実行処理等を行う。
次に、主制御部200に設けられた電波検出回路300について説明する。電波検出回路300は、遊技機1の各種電子回路に影響を及ぼすおそれのある誘導電圧を検出するように構成されている。
図3に基づいて上述したように、主制御基板200aを収納した主制御基板ケース105は、遊技盤20の始動口28の裏側に設けられているため、主制御基板200aは始動口入球検知スイッチ28sの近傍に位置している。そして、本実施例の電波検出回路300は、主制御基板200aの内部に設けられている。
これは、始動口入球検知スイッチ28sが、電波を照射される不正行為の対象となる場合が多く、電波検出回路300を始動口入球検知スイッチ28sの近くに配置することにより、不正な電波を感知し易くするためである。もちろん、電波検出回路300の感度を上げることにより、始動口入球検知スイッチ28sから離れた場所でも不正な電波を検出することは可能である。しかしながら、遊技機1の場合は、遊技場に複数の遊技台が隣接して並べられるのが通例であり、電波検出回路300の感度を上げることで、隣接する遊技機1に対する不正電波を検出することは好ましくないため、本実施例では不正な電波が照射されると予想される場所(始動口入球検知スイッチ28s)に近い場所(主制御基板200a)に電波検出回路300を設置している。
図5は、電波検出回路300の回路図である。電波検出回路300には、外部と接続するためのコネクタ301が設けられている。コネクタ301には、電源端子Vcc、出力端子OUT、グランド端子GNDが設けられている。本実施例では、電源端子Vccから供給される電源電圧は12ボルトに設定されている。コネクタ301の出力端子OUTは、主制御部200のCPU200bに接続されている。
電源端子Vccとグランド端子GNDとの間には、第1抵抗302、第2抵抗303、第3抵抗304、第4抵抗305が直列接続されており、これらの抵抗302〜305は分圧抵抗として構成されている。本実施例の第2抵抗303と第3抵抗304は、可変抵抗として構成されている。第1抵抗302と第2抵抗303の間には、第2基準電圧設定ラインL2が接続され、第2抵抗303と第3抵抗304の間には、第1基準電圧設定ラインL1が接続され、第3抵抗304と第4抵抗305の間には、誘導電圧設定ラインL3が接続されている。
第1基準電圧設定ラインL1は、所定の第1基準電圧V1を設定し、第2基準電圧設定ラインL2は、第1基準電圧より高い第2基準電圧V2を設定し、誘導電圧設定ラインL3は、第1基準電圧より低い電圧V3を設定する。後述するように、第1基準電圧V1と第2基準電圧V2は、遊技機1に対して外部から電磁波が照射された場合に変化せず、誘導電圧V3は、遊技機1に対して外部から電磁波が照射された場合に上昇するように構成されている。本実施例では、第1基準電圧V1は、隣接する遊技機1で電波を照射する不正行為が行われた場合の誘導電圧V3より低い電圧値に設定し、第2基準電圧V2は、当該遊技機1で電波を照射する不正行為が行われた場合の誘導電圧V3より低い電圧値に設定している。
第1基準電圧設定ラインL1には、第1ダイオード306が設けられており、第2基準電圧設定ラインL2には、第1ダイオード306と同一構成の第2ダイオード307が設けられており、誘導電圧設定ラインL3には、第1ダイオード306および第2ダイオード307と同一構成の第3ダイオード308が設けられている。第1基準電圧設定ラインL1には、第1コンデンサ309が第1ダイオード306に対して並列接続されており、第2基準電圧設定ラインL2には、第2コンデンサ310が第2ダイオード307に対して並列接続されている。
第1基準電圧設定ラインL1と誘導電圧設定ラインL3の電圧は、第1コンパレータ311に入力し、第2基準電圧設定ラインL2と誘導電圧設定ラインL3の電圧は、第2コンパレータ312に入力する。第1コンパレータ311は、第1基準電圧設定ラインL1が設定する電圧V1と誘導電圧設定ラインL3が設定する電圧V3とを入力し、その大小関係を示す電圧を出力する第1比較手段を構成する。第2コンパレータ312は、第2基準電圧設定ラインL2が設定する電圧V2と誘導電圧設定ラインL3が設定する電圧V3とを入力し、その大小関係を示す電圧を出力する第2比較手段を構成している。第1コンパレータ311の出力ラインは、コネクタ301の第1出力端子OUTLOWに接続され、第2コンパレータ312の出力ラインは、コネクタ301の第2出力端子OUTHIに接続され、第1コンパレータ311と第2コンパレータ312の出力電圧は、主制御部200のCPU200bに入力するようになっている。
第1基準電圧設定ラインL1とグランド端子GNDとの間には、第1基準電圧設定ラインL1の電圧V1を安定させるために、第5抵抗313と第3コンデンサ314が設けられている。第2基準電圧設定ラインL2とグランド端子GNDとの間には、第2基準電圧設定ラインL2の電圧V2を安定させるために、第6抵抗315と第4コンデンサ316が設けられている。誘導電圧設定ラインL3とグランド端子GNDとの間には、誘導電圧設定ラインL3の電圧V3を安定させるために、第7抵抗317と第5コンデンサ318が設けられている。
電波検出回路300には、外部から照射される電磁波を受信して誘導電圧を発生させるアンテナ319が設けられている。アンテナ319は、第1抵抗302、第2抵抗303、第3抵抗304に対して並列接続された配線として構成されている。図5では、アンテナ319をコイルとして記載しているが、実際には電源端子Vccから第3抵抗304と第4抵抗305の間に至るループ状の配線全体がアンテナとして機能する。また、アンテナ319には、直流成分をカットするための第6コンデンサ320が直列接続されている。
本実施例では、第1抵抗302の抵抗値R1を470kΩ、第2抵抗303の抵抗値R2を20kΩ、第3抵抗304の抵抗値R3を20kΩ、第4抵抗305の抵抗値R4を470kΩ、第5抵抗313の抵抗値R5と第6抵抗315の抵抗値R6と第7抵抗317の抵抗値R7を1MΩとしている。そして、第1コンデンサ309、第2コンデンサ310、第3コンデンサ314、第4コンデンサ316、第5コンデンサ318、第6コンデンサ320の容量をすべて220pFとしている。
第1基準電圧設定ラインL1の電圧V1は、電源電圧12ボルトを第1、第2抵抗302、303と第3、第4抵抗304、305で分圧したものであり、V1=Vcc×((R3+R4)/(R1+R2+R3+R4))−VFにより得られる。第2基準電圧設定ラインL2の電圧V2は、電源電圧12ボルトを第1抵抗302と第2抵抗303乃至第4抵抗305で分圧したものであり、V1=Vcc×((R2+R3+R4)/(R1+R2+R3+R4))−VFにより得られる。誘導電圧設定ラインL3の電圧V3は、電源電圧12ボルトを第1抵抗302乃至第3抵抗304と第4抵抗305で分圧したものであり、V2=Vcc×(R4/(R1+R2+R3+R4))−VFにより得られる。VFはダイオード306、307、308のドロップ電圧であり、これらのダイオード306、307、308は同一の構成であるのでドロップ電圧も同一であり、本実施例では0.6ボルトとなっている。このため、第1基準電圧設定ラインL1の電圧V1は5.4ボルトであり、第2基準電圧設定ラインL2の電圧V2は5.6ボルトであり、誘導電圧設定ラインL3の電圧V3は5.2ボルトとなる。このため、外部から電磁波を照射されていない通常状態では、第2基準電圧設定ラインL2の電圧V2>第1基準電圧設定ラインL1の電圧V1>誘導電圧設定ラインL3の電圧V3となる。このため、外部から電磁波が照射されていない通常状態では、第1コンパレータ311と第2コンパレータ312の出力状態はハイ出力となっている。
電源端子Vccと、第1コンパレータ311および第2コンパレータ312それぞれの出力側との間には、1個の第8抵抗321が設けられている。第8抵抗321はプルアップ抵抗であり、第1コンパレータ311および第2コンパレータ312のハイ出力を保障するものである。第8抵抗321と第1コンパレータ311の出力側との間には、第1コンパレータ311の出力状態によって点灯・消灯が切り替わる第1LED322が設けられ、第8抵抗321と第2コンパレータ312の出力側との間には、第2コンパレータ312の出力状態によって点灯・消灯が切り替わる第2LED323が接続されている。
また、第1コンパレータ311の出力側とグランド端子GNDとの間には、第1コンパレータ311の出力のチャタリング防止用に第7コンデンサ324が設けられており、第2コンパレータ312の出力側とグランド端子GNDとの間には、第2コンパレータ312の出力のチャタリング防止用に第8コンデンサ325が設けられている。さらに、電源端子Vccとグランド端子GNDとの間には、バイパスコンデンサとして第9コンデンサ326が設けられている。
次に、外部から電磁波を照射された場合における電波検出回路300の作動について説明する。
遊技機1に対して外部から電磁波が照射された場合には、アンテナ319にて誘導電圧が発生する。そして、第6コンデンサ320にて直流成分がカットされた誘導電圧が誘導電圧設定ラインL3の第3ダイオード308で検波され、さらに第5コンデンサ318にて平滑化される。この結果、アンテナ319で発生した誘導電圧は直流電圧となって、誘導電圧設定ラインL3の電圧V3を上昇させる。
一方、第3抵抗304は、第1基準電圧設定ラインL1と誘導電圧設定ラインL3に電位差を持たせるための小さな抵抗値であり、第2抵抗303と第3抵抗304は、第2基準電圧設定ラインL2と誘導電圧設定ラインL3に電位差を持たせるための小さな抵抗値であるため、アンテナ319で発生した誘導電圧は、第1基準電圧設定ラインL1と第2基準電圧設定ラインL2にも印加される。しかしながら、第1基準電圧設定ラインL1に流れる誘導電流は、第1ダイオード306と並列接続された第1コンデンサ309を経由するため、第1ダイオード306で検波されることがなく直流電流とならず、第2基準電圧設定ラインL2に流れる誘導電流は、第2ダイオード307と並列接続された第2コンデンサ310を経由するため、第2ダイオード307で検波されることがなく直流電流とならない。このため、アンテナ319で誘導電圧が発生しても、第1基準電圧設定ラインL1の電圧V1と第2基準電圧設定ラインL2の電圧V2は変動しない。この結果、アンテナ319で誘導電圧が発生した場合には、その誘導電圧の大きさ、つまり外部から照射された電磁波の大きさに比例して、誘導電圧設定ラインL3の電圧V3のみが上昇する。
そして、誘導電圧設定ラインL3の電圧V3が第1基準電圧設定ラインL1の電圧V1より大きくなった時点で、第1コンパレータ311の出力状態(第1出力端子OUTLOWの出力状態)がハイ出力からロー出力に切り替わる。このため、第1コンパレータ311の出力状態を監視することで、外部からの電磁波の照射を検出することができる。このとき、第1基準電圧設定ラインL1の電圧V1と第2基準電圧設定ラインL2の電圧V2と誘導電圧設定ラインL3の電圧V3の関係は、V2>V3>V1となる。
さらに、遊技機1に対して外部からより大きな電磁波が照射された場合には、アンテナ319にてより大きな誘導電圧が発生し、誘導電圧設定ラインL3の電圧V3がさらに上昇する。そして、誘導電圧設定ラインL3の電圧V3が第2基準電圧設定ラインL2の電圧V2より大きくなった時点で、第2コンパレータ312の出力状態(第2出力端子OUTHIの出力状態)がハイ出力からロー出力に切り替わる。このため、第2コンパレータ312の出力状態を監視することで、外部からのより大きな電磁波の照射を検出することができる。このとき、第1基準電圧設定ラインL1の電圧V1と第2基準電圧設定ラインL2の電圧V2と誘導電圧設定ラインL3の電圧V3の関係は、V3>V2>V1となる。
本実施例の電波検出回路300では、外部からの電磁波照射を視覚的に確認するための第1LED322と第2LED323を備えている。第1LED322は、第1コンパレータ311の出力状態がハイ出力となっている通常状態には電流が流れず、消灯状態となっており、第2LED323は、第2コンパレータ312の出力状態がハイ出力となっている通常状態には電流が流れず、消灯状態となっている。これに対し、第1コンパレータ311の出力状態がロー出力となった場合には、第1LED322に電流が流れ、点灯状態となり、第2コンパレータ312の出力状態がロー出力となった場合には、第2LED323に電流が流れ、点灯状態となる。このため、第1LED322と第2LED323の点灯状態によって、電波検出回路300が外部からの電磁波を検出したか否かを視覚的に把握することができる。
以上説明した本実施例の電波検出回路300は、電磁波によりアンテナ319で発生した誘導電圧を検知する構成、つまり誘導ノイズを検知する非共振型の構成である。このため、共振回路を用いて電波を感知する構成に比較して、検出可能な電磁波の周波数帯が限定されず、いかなる周波数帯の電磁波であっても検出することができる。これにより、外部から電磁波を照射して電磁波誘導により電子回路の配線に誘導電圧(ノイズ)を発生させて電子回路を誤作動させる不正行為を検出することが可能となる。さらに、本実施例の電波検出回路300の構成によれば、共振回路を用いることなく、簡易な構成で電磁波を検出することができるので、低コスト化が実現可能となる。
また、本実施例の構成によれば、大きさの異なる2種類の基準電圧V1、V2を生成するようにし、これらの基準電圧V1、V2と電磁波により電圧が変動する誘導電圧V3とを比較することで、外部から照射される電磁波の大きさを段階的に検出することができ、電磁波の検出感度を複数段階で設定することができる。この結果、検出された電磁波の大きさ(電磁波の検出感度)によって、エラー報知態様を異ならせることができる。
具体的には、主制御部200は、電波検出回路300の第1出力端子OUTLOWの出力状態に基づいて外部からの電磁波を検出した場合(第1段階目の検出)と、電波検出回路300の第2出力端子OUTHIの出力状態に基づいて外部からの電磁波を検出した場合(第2段階目の検出)とで、サブ制御部260に異なるエラー出力をするように構成することができる。サブ制御部260が第1出力端子OUTLOWに基づく第1段階目のエラー出力を受信した場合には、例えば遊技機1の前面枠4に設けられたLEDを点灯表示と、外部接続端子よりホールコンピュータへのエラー出力を行う。そして、サブ制御部260が第2出力端子OUTHIに基づく第2段階目のエラー出力を受信した場合には、例えば遊技機1の前面枠4に設けられたLEDを点灯表示と、外部接続端子よりホールコンピュータへのエラー出力に加えて、演出表示装置25の表示領域における表示やスピーカ10a〜10dからの音声を用いて、異常が発生した旨のエラー報知を行うことができる。
このように、電磁波の第1段階目の検出が行われた場合には、ホールコンピュータへのエラー報知を行い、遊技機1でのエラー報知を行わないことで、ホールコンピュータに不正行為を監視しつつ、遊技者は遊技を継続することができる。そして、電磁波の第2段階目の検出が行われた場合には、ホールコンピュータへのエラー報知に加え、遊技機1でのエラー報知を行うことで、当該遊技機1で不正行為が行われていることを明らかにすることができる。さらに、主制御部200は、電磁波の第2段階目の検出が行われた場合に、遊技機1の各種制御の停止や電源の遮断を行い、遊技の進行を停止させることで、不正行為による影響を可能な限り抑制することができる。
また、本実施例の電波検出回路300では、第1基準電圧設定ラインL1と第2基準電圧設定ラインL2と誘導電圧設定ラインL3の電位差を調整することで、電波検出回路300の感度を調整することができる。本実施例の電波検出回路300では、第1基準電圧設定ラインL1と誘導電圧設定ラインL3の電位差は、第3抵抗304の抵抗値によって変更することができ、第2基準電圧設定ラインL1と誘導電圧設定ラインL3の電位差は、第2抵抗303と第3抵抗304の抵抗値によって変更することができる。特に本実施例の電波検出回路300では、第2抵抗303と第3抵抗304として可変抵抗を用いているので、容易に電波検出回路300の感度を調整することができる。
具体的には、第3抵抗304の抵抗値を小さくすることで、第1基準電圧設定ラインL1と誘導電圧設定ラインL3の電位差が小さくなり、第1段階目の検出感度を高くすることができ、第2抵抗303と第3抵抗304の抵抗値を小さくすることで、第2基準電圧設定ラインL2と誘導電圧設定ラインL3の電位差が小さくなり、第2段階目の検出感度を高くすることができる。そして、第3抵抗304の抵抗値を大きくすることで、第1基準電圧設定ラインL1と誘導電圧設定ラインL3の電位差が大きくなり、第1段階目の検出感度を低くすることができ、第2抵抗303と第3抵抗304の抵抗値を大きくすることで、第2基準電圧設定ラインL2と誘導電圧設定ラインL3の電位差が大きくなり、第2段階目の検出感度を低くすることができる。
また、本実施例の電波検出回路300では、電子回路に影響を及ぼすおそれがある誘導電圧が検出対象となるため、サージ電圧によるノイズや電磁誘導等も検出対象に含まれることになる。ただし、電磁誘導は周波数が低いため誘導を受けにくいが、本実施例ではアンテナ319を電源端子Vccに接続したループ状に構成して、感度を向上させている。このように、本実施例では、アンテナ319を電源端子Vccに接続して感度を向上させているので、アンテナ319を小型化できる。
(第2実施例)
次に、本発明の第2実施例について説明する。以下、上記第1実施例と異なる部分についてのみ説明する。
図6は、本第2実施例の電波検出回路300の回路図であり、上記第1実施例の図5に対応している。
図6に示すように、電源端子Vccと第1基準電圧設定ラインL1との間にはトランジスタ327が接続されている。本実施例のトランジスタ327は、pnp型のトランジスタであり、第2コンパレータ312が出力状態の変化により、第1基準電圧設定ラインL1の電圧を電源電圧Vccと同等の電圧にするように構成されている。トランジスタ327は、エミッタが電源端子Vcc側に接続され、コレクタが第1基準電圧設定ラインL1側に接続され、ベースが第2コンパレータ312の出力ラインに接続されている。
また、トランジスタ327のベースと電源端子Vccとの間には、第9抵抗328が接続されており、トランジスタ327のコレクタと第1基準電圧設定ラインL1との間には第10抵抗329が接続されており、トランジスタ327のベースと第2コンパレータ312の出力側との間には、第11抵抗330が接続されている。第9抵抗328はプルアップ抵抗であり、第10抵抗329および第11抵抗330は、トランジスタ327の保護用抵抗である。
次に、本第2実施例の電波検出回路300の作動について説明する。
まず、外部から電磁波が照射されていない通常状態では、第1コンパレータ311と第2コンパレータ312の出力状態はハイ出力となっている。そして、遊技機1に対して外部から電磁波が照射された場合には、誘導電圧設定ラインL3の電圧V3が上昇し、誘導電圧設定ラインL3の電圧V3が第1基準電圧設定ラインL1の電圧より大きくなった時点で、第1コンパレータ311の出力状態(第1出力端子OUTLOWの出力状態)がハイ出力からロー出力に切り替わる。このとき、第1基準電圧設定ラインL1の電圧V1と第2基準電圧設定ラインL2の電圧V2と誘導電圧設定ラインL3の電圧V3の関係は、V2>V3>V1となる。
さらに、遊技機1に対して外部からより大きな電磁波が照射された場合には、誘導電圧設定ラインL3の電圧V3が第2基準電圧設定ラインL2の電圧V2より大きくなった時点で、第2コンパレータ312の出力状態(第2出力端子OUTHIの出力状態)がハイ出力からロー出力に切り替わる。このとき、第2コンパレータ312の出力状態ロー出力に切り替わることで、トランジスタ327がオン状態となり、第1基準電圧設定ラインL1の電圧V1は限りなく電源電圧Vccに近い電圧となる。このため、第1基準電圧設定ラインL1の電圧V1と第2基準電圧設定ラインL2の電圧V2と誘導電圧設定ラインL3の電圧V3の関係は、V1>V3>V2となる。このため、第1コンパレータ311の出力状態は、ロー出力からハイ出力に切り替わる。
以上のように、本第2実施例の構成によれば、誘導電圧設定ラインL3の電圧V3が第1基準電圧設定ラインL1の電圧V1より大きくなった場合(第1段階目の検出)には、第1出力端子OUTLOWのみがロー出力となり、誘導電圧設定ラインL3の電圧V3が第2基準電圧設定ラインL2の電圧V2より大きくなった場合(第2段階目の検出)には、第2出力端子OUTHIのみがロー出力となる。
これにより、誘導電圧設定ラインL3の電圧V3が第2基準電圧設定ラインL2の電圧V2より大きくなった場合(第2段階目の検出)に、第1出力端子OUTLOWと第2出力端子OUTHIの両方がロー出力となる第1実施例の構成に比較して、本第2実施例では、ロー出力になっている出力端子のみを監視すればよく、第1出力端子OUTLOWと第2出力端子OUTHIの出力状態の監視を容易に行うことができる。
(他の実施形態)
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲を逸脱しない限り、各請求項の記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することができる。
例えば、上記各実施例では、2つの基準電圧設定ラインL1、L2を設け、電波検出回路300による電磁波の検出感度が2段階となるように構成したが、これに限らず、3以上の基準電圧設定ラインを設け、電波検出回路300による電磁波の検出感度が3段階以上となるように構成してもよい。この場合には、各基準電圧設定ラインと誘導電圧設定ラインが入力するコンパレータをそれぞれ設ければよい。
このように、基準電圧設定ラインを3以上とした構成において、上記第2実施例のように、検出対象のコンパレータの出力のみをロー出力とし、それ以外のコンパレータの出力をハイ出力とする場合には、トランジスタを複数設け、トランジスタのコレクタを出力をハイにするコンパレータに入力する基準電圧設定ラインに接続し、トランジスタのベースをロー出力となるコンパレータの出力側に接続すればよい。これにより、コンパレータの数が多くなっても、各コンパレータの出力状態を検出するための構成が複雑化することを抑制できる。さらに、複数のトランジスタベースとコレクタの接続先を適宜選択することで、複数のコンパレータの出力パターンを多様化させることができる。
また、上記各実施例では、電波検出回路300を主制御部200に設けたが、これに限らず、電波検出回路300を払出制御部230、サブ制御部260等の他の制御部に設けてもよい。
例えば、電波検出回路300を払出制御部230を構成する払出制御基板230aに設けた場合には、払出制御基板230aは主制御基板200aの下方に配置されており、電波検出回路300が始動口入球検知スイッチ28sから遠くなるため、電波検出回路300の感度を若干上げる必要があるかもしれない。また、図4に示すように主制御基板200aと払出制御基板230aは双方向通信可能に接続されている。そのため、払出制御基板230aに設けられた電波検出回路300で電波を検出した場合は、払出制御部230から主制御部200に対してエラー信号を送出することができる。そして、主制御部200は、サブ制御部260に対してエラー出力するように構成することができる。
また、例えば、電波制御検出回路300をサブ制御部260を構成するサブ制御基板260aに設けた場合には、サブ制御基板260aは、主制御基板200aの上方に設けられており、電波検出回路300が始動口入球検知スイッチ28sから遠くなるため、電波検出回路300の感度を若干上げる必要があるかもしれない。この場合、図4に示すように主制御基板200aとサブ制御基板260aとの間は、主制御基板200aからサブ制御基板260aへの一方向通信である。このため、サブ制御基板260aに設けられた電波検出回路300で電波を検出した場合は、主制御部200が関知することなく、サブ制御部260単独でエラー出力をすればよい。サブ制御部260は、演出表示装置25の表示領域における表示やスピーカ10a〜10dからの音声を用いて、異常が発生した旨のエラー報知を行うことができる。
また、電波検出回路300を主制御基板200aや払出制御基板230aやサブ制御基板260aのいずれでもない場所に、電波検出回路300専用の中継基板を設けて配置することも可能である。不正電波の照射対象とされる場所が、始動口入球検知スイッチ28sとは限らないため、不正電波を照射されると予測される位置に電波検出回路300専用の中継基板を配置すればよい。この場合、不正電波を検知した場合のエラー処理のために、電波検出回路300専用の中継基板から主制御基板200aに信号を送信できるように構成することが望ましい。
また、上記各実施例では、第2抵抗303を感度調整ができるように可変抵抗を用いている。しかし、設計値または試作等で抵抗値が確定している場合は固定抵抗を用いてもよい。これにより、可変抵抗を用いることが規制される機器にも本発明の電波検出回路300は搭載可能である。
また、上記各実施例では、電波検出回路300で電波を検出した場合、ただちに主制御部200はサブ制御部260にエラー出力する構成とした。しかし、不正行為者のなかには、周囲に怪しまれないように常に遊技をしながら、遊技機1に不正電波を照射する者もいる。このため、遊技中であることと不正電波を照射したことを、AND条件でエラー出力するようにしてもよい。つまり、遊技者が遊技をしていること、すなわち遊技球が発射されていることを、主制御基板200aは、発射制御基板250a及び払出制御基板230aを介して検出できる。そこで、主制御部200は、遊技球が発射されており、かつ、電波検出回路300で電波が検出されたときのみ、サブ制御部260にエラー出力するような構成としてもよい。
また、上記各実施例では、アンテナ319を電源端子Vcc側に接続したが、これに限らず、図7に示すように、アンテナ319をグランド端子GND側に接続するように構成してもよい。
また、上記各実施例では、本発明をパチンコ遊技機(弾球遊技機)に適用した例について説明したが、本発明は回胴式遊技機のような異なる種類の遊技機にも適用可能である。図8は回胴式遊技機110の正面図、図9は回胴式遊技機110の電子制御装置の概略構成を示すブロック図である。図8に示すように、回胴式遊技機110は、スタートレバー111により回転を開始した複数の回胴112を所定の図柄の組合せが揃うように停止ボタン113を操作して停止させ、遊技役の入賞が成立しているか否かによって遊技メダルが払い出されるという一連の遊技を行う遊技機である。図9に示すように、回胴式遊技機100には、遊技全体の進行や演出を司る主制御基板114や演出を司るサブ制御基板115が設けられており、これらの主制御基板114やサブ制御基板115に本発明の電波検出回路を設けることができる。
また、前述の実施例では、電波検出回路300により不正電波を検出した場合に、ホールコンピュータへのエラー報知以外に遊技機でのエラー報知として、遊技機前面枠4に設けられたLEDの点灯表示や演出表示装置25への表示領域における表示やスピーカ10a〜10dからの音声出力や各種制御の停止や電源の遮断を開示した。
ここで、不正行為を検出した場合における各種制御の停止についてさらに詳しく述べる。電磁波の第2段階目の検出が行われた場合(誘導電圧設定ラインL3の電圧V3が第2基準電圧設定ラインL2の電圧V2より大きくなった場合)に、例えば、遊技球の発射をできなくすることが挙げられる。遊技球の発射ができなくなれば、それ以上遊技を継続することができなくなるので遊技者は不正行為を躊躇しやすい。
また、払出制御部230による賞球の払い出しを停止してもよい。つまり、遊技球を発射できなくても、電磁波による不正行為により、賞球を獲得することができるが、賞球払い出しが停止されれば賞球の獲得も不可能になる。この場合に、演出表示装置25で例えば「電磁波を検出しました。遊技球発射と賞球払い出しを停止します。」と表示し、スピーカ10a〜10dで同様の音声を大音量で出力し、遊技球の発射と賞球の払い出しの制御を停止すればよい。また、電磁波の検出が続く限り、音声による異常音の出力を徐々に大音量になるように制御してもよい。
また、不正行為者は、スピーカ10a〜10dの出力を断線させる不正行為を併せて実行する場合もあるので、演出表示装置25の表示領域を例えば真っ黒な表示にして、周囲の誰が見ても当該遊技機1で異常が発生していることをわからせるようにしてもよい。なお、スピーカ10a〜10dが断線または破壊された場合にも異常報知できるように、外部から断線や破壊させることが困難な遊技機内部に異常報知専用のスピーカを別途設けるようにしてもよい。
1…遊技機、28…始動口、200…主制御部、230…払出制御部、260…サブ制御部、300…電波検出回路、307…第1ダイオード、306…第2ダイオード、308…第3ダイオード、309…第1コンデンサ、310…第2コンデンサ、311…第1コンパレータ(第1比較手段)、312…第2コンパレータ(第2比較手段)、319…アンテナ、L1…第1基準電圧設定ライン、L2…第2基準電圧設定ライン、L3…誘導電圧設定ライン。

Claims (3)

  1. 外部から電磁波が照射された場合に、前記電磁波を検出する電波検出回路を備える遊技機であって、
    前記電波検出回路は、
    前記電磁波を受信して誘導電圧を発生させるアンテナと、
    所定の第1基準電圧を設定し、前記アンテナで誘導電圧が発生した場合に、電圧が変動しない第1基準電圧設定ラインと、
    前記第1基準電圧より高い第2基準電圧を設定し、前記アンテナで誘導電圧が発生した場合に、電圧が変動しない第2基準電圧設定ラインと、
    前記第1基準電圧より低い電圧を設定し、前記アンテナで誘導電圧が発生した場合に、設定する電圧が上昇する誘導電圧設定ラインと、
    前記第1基準電圧設定ラインが設定する電圧と前記誘導電圧設定ラインが設定する電圧との大小関係を示す電圧を出力する第1比較手段と、
    前記第2基準電圧設定ラインが設定する電圧と前記誘導電圧設定ラインが設定する電圧との大小関係を示す電圧を出力する第2比較手段と、
    を備えて構成されていることを特徴とする遊技機。
  2. 前記第1基準電圧設定ラインでは、第1ダイオードと、前記第1ダイオードと並列接続された第1コンデンサが設けられており、前記アンテナで誘導電圧が発生した場合に、前記第1ダイオードにより前記誘導電圧を検波せず、電圧が変動しないように構成され、
    前記第2基準電圧設定ラインでは、前記第1ダイオードと同一構成を有する第2ダイオードと、前記第2ダイオードと並列接続された第2コンデンサが設けられており、前記アンテナで誘導電圧が発生した場合に、前記第2ダイオードにより前記誘導電圧を検波せず、電圧が変動しないように構成され、
    前記誘導電圧設定ラインには、前記第1ダイオードおよび前記第2ダイオードと同一構成を有する第3ダイオードが設けられており、前記アンテナで誘導電圧が発生した場合に、前記第3ダイオードにより前記誘導電圧を検波して直流電圧を生成し、設定する電圧が上昇するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記電波検出回路は、遊技全体の進行を司る主制御部に設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の遊技機。
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