JP2011124411A - 電子部品実装方法および電子部品実装装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】半田バンプの押し潰し距離を設定された距離の範囲内に維持する。
【解決手段】搭載ヘッド6と共に加圧ブロック5を下降させて半田バンプ30が基板14に当接するタイミングを検知し、押し潰し距離Lsだけ搭載ヘッドのみ6を下降させてメカニカルストッパ9と加圧ブロック6の間に押し潰し距離Lsに相当する間隙を形成させ、搭載ヘッド6を停止させて位置センサ10の読みをレジスタR1に記憶する。搭載ヘッド6を停止させたまま加圧ブロック5を下降させて電子部品3を基板14に向けて押し込む間、位置センサ10の読みの現在値Lを逐次求め、この現在値LがRAM17のレジスタR1に記憶された読みの現在値を上回ることがないように搭載ヘッド移動機構13を搭載ヘッド6が上昇する方向に駆動制御することで、加圧ブロック5や電子部品把持加熱手段4の熱膨張に伴って生じる押し潰し距離のオーバートラベルに対処する。
【選択図】図4

Description

本発明は、電子部品に付着させた半田バンプを基板に当接させた状態で加熱溶融させることで基板に電子部品を実装するようにした電子部品実装方法および電子部品実装装置の改良に関する。
電子部品を把持して加熱するためのチップ吸着手段とヒータツールによって構成される電子部品把持加熱手段を下端部に有するスライダからなる加圧ブロックをボンディングヘッドと称する搭載ヘッドに対して上下移動可能に取り付け、ボンディングヘッドに固設したエアシリンダによって構成される加圧手段でスライダを下方に向けて押圧できるようにすると共に、このスライダに当接してスライダの下降限度を規制するメカニカルストッパをボンディングヘッドに設置し、スライダが下降してメカニカルストッパに当接するときのスライダの位置をゼロ基準としてスライダの上昇位置を測定する位置センサとして機能する変位計をボンディングヘッドに配備し、これらの構成要素を備えたボンディングヘッドそれ自体を電子部品実装装置本体の基板ステージであるボンディングステージに対して上下方向に接離移動させる搭載ヘッド移動機構として機能する駆動手段を電子部品実装装置本体のコラムとボンディングヘッドとの間に設けた電子部品実装装置が、例えば、特許文献1として既に公知である(特許文献1の段落0017,0019−0020参照)。
特許文献1に開示される電子部品実装装置は、駆動手段を作動させることにより、半田バンプを付着させた電子部品を吸着したチップ吸着手段を下端部備えたスライダをボンディングヘッドと一体に下降させ、電子部品の半田バンプが基板に当接してスライダの下降が停止した状態でボンディングヘッドのみが下降していること、要するに、スライダがボンディングヘッドに対して相対的に上昇してメカニカルストッパとスライダとの間に間隙が生じたことを変位計の出力変化によって検知し、この出力変化を以って電気部品の半田バンプと基板とが当接したものと見做し、その後、メカニカルストッパとスライダとの間の間隙が押し潰し距離の設定値に達するまで更に駆動手段を作動させてボンディングヘッドのみを下降させて停止させることによりメカニカルストッパとスライダとの間に押し潰し距離の設定値に相当する間隙を形成させ、次いで、ヒータツールを加熱状態として半田バンプを溶融させながら加圧手段として機能するエアシリンダの内圧もしくはスライダの自重により前述の間隙相当分つまり押し潰し距離の設定値の分だけスライダおよびチップ吸着手段を下降させて半田バンプを押し潰しつつ、基板に対する電子部品の実装作業を行うようにしたものである(特許文献1の段落0024−0026参照)。
特許文献1に開示される構成および方法であっても、スライダとヒータツールおよびチップ吸着手段を併せた上下方向の長さが常時一定であるならば、前述の間隙分だけスライダを下降させることによって目的とする押し潰し距離の設定値だけ半田バンプを押し潰すことができるが、実際には、ヒータツールの加熱を開始した時点でスライダとヒータツールおよびチップ吸着手段の熱膨張が始まるので、上下方向の長さを有するスライダの下端部に固設されたチップ吸着手段は押し潰し距離の設定値を超えて下降することになり、半田バンプの実際の押し潰し距離が設定値を超えてしまう不都合が生じる。
この種の電子部品実装装置において部品の熱膨張を考慮して実装作業を安定化させる試みとしては、特許文献2に開示されるチップ実装方法がある。
特許文献2に開示されるチップ実装方法は、圧着ツールの熱膨張による半田バンプの過剰な押し潰しを防止することを目的の一部とするもので(特許文献2の段落0004参照)、具体的には、前述の搭載ヘッドに相当するツールホルダ支持手段を下降させることにより、ツールホルダ支持手段と一体に加圧ブロックとして機能するツールホルダを下降させ、電子部品の半田バンプが基板ステージ上の基板に当接したことをツールホルダの浮き上がりに基いて検知し、このときのツールホルダ支持手段に対するツールホルダの位置を位置センサの一種であるツールホルダ位置検出手段で検出して位置X0として記憶し(特許文献2の段落0028参照)、更に、半田バンプと基板との当接によって下降を妨げられたツールホルダを其の位置に残したままツールホルダ支持手段を押し潰し距離の設定値d1だけ下降させてツールホルダ支持手段の下降を停止させ、このときのツールホルダ支持手段に対するツールホルダの位置をツールホルダ位置検出手段で検出して位置X1として記憶した後(特許文献2の段落0030参照)、ツールホルダ支持手段を停止したまま加圧手段に相当するエアシリンダの加圧力を利用してツールホルダを下方に向けて押圧し、電子部品把持手段に相当する圧着ツールに設けられた電子部品加熱手段であるヒータを加熱状態としてツールホルダの熱膨張に伴って変化するツールホルダ支持手段に対するツールホルダの上昇位置をツールホルダ位置検出手段で位置X2として検知し、更に、半田バンプの溶融に伴ってツールホルダが設定位置X3まで下降したことがツールホルダ位置検出手段で検出されたことを以って半田バンプの溶融が完了したものと見做してツールホルダ支持手段ひいてはツールホルダを上昇させ(特許文献2の段落0031−0032参照)、保温や冷却に関わる処理に移行するようにしている(特許文献2の段落0033−0034参照)。
このように、特許文献2に開示されるチップ実装方法にあっては、押し潰し距離の設定値d1、および、半田バンプの溶融完了と見做すべきツールホルダの下降位置である設定位置X3が装置に与えられ、半田バンプが基板に当接するときのツールホルダの位置X0と、半田バンプが基板に当接した位置から押し潰し距離の設定値d1だけツールホルダ支持手段を下降させたときのツールホルダの位置X1と、ツールホルダの熱膨張に伴って変化するツールホルダの上昇位置X2とが装置によって測定されることになるが、半田バンプが基板に当接してから半田バンプの溶融が完了するまでの間にツールホルダ支持手段に対して格別な高さ調整を行うといった技術思想は全く見受けられない(特許文献2の段落0028−0032参照)。
しかも、ヒータの温度が完全な適正値に達してツールホルダの熱膨張が飽和状態に達するまでは半田バンプが全く溶融しないといった保証も、ツールホルダの熱膨張が完全に終ってからでないと半田バンプの溶融が始まらないといった保証もないので、半田バンプが基板に当接してから半田バンプの溶融が完了するまでの間に、仮に、前述のd1,X0,X1,X2,X3の値を利用してツールホルダ支持手段に対して何らかの高さ調整を行なったとしても、半田バンプの実際の押し潰し距離を押し潰し距離の設定値d1の範囲内に収めることはできないものと推測される。
つまり、ツールホルダの上昇位置X2はツールホルダの熱膨張の影響だけではなく半田バンプの溶融によるツールホルダの下降の影響をも含んだ値であるから、この値をパラメータとして利用したとしても、ツールホルダの熱膨張の影響を適切に除去して半田バンプの実際の押し潰し距離を適正化することは困難であろうということである。
また、特許文献3でもボンディング作業において熱膨張を考慮する点が示唆されているが、特許文献3に記載される発明は、予め伸びや縮みの量をコンピュータに教示しておくことで補正処理を行なう構成であるため、外気温その他の環境の変動でティーチングデータが適切に利用できないような状況下では熱膨張に対処してギッップ制御を行うことが難しくなる。
更に、特許文献4にも熱膨張を考慮する点は開示されているが、このものは、熱膨張による伸びを吸収してボンディングツールを定位置に保持した状態、つまり、ギャップを定常的に一定の値にして半田バンプを溶融させる構成であるので、溶融前の半田バンプを基板に押し付けてギャップを適正化する際に電子部品や基板に過剰な応力が作用するか、もしくは、ギャップを十分に縮めずに半田バンプの溶融を行うためにボンディングツールを相当度に加熱しなければならなくなる不都合があると考えられる。
なお、電子部品を把持して加熱するための電子部品把持加熱手段、電子部品把持加熱手段を取り付けるための加圧ブロック、加圧ブロックを搭載ヘッドに対して昇降可能に支持するためのリニアガイド、搭載ヘッドに対して加圧ブロックを昇降移動させるための加圧手段、加圧ブロックの下降限度を規制するためのメカニカルストッパ、搭載ヘッドに対する加圧ブロックの相対的な上下位置を測定するための位置センサ、搭載ヘッドそれ自体を電子部品実装装置本体の基板ステージに対して上下方向に接離移動させるための搭載ヘッド移動機構などに相当するものの構造に関しては、例えば、特許文献3−5に開示されるように既に多種多様なものが公知であり、本発明は、これらの機械的な構成要素についての新規性や進歩性を主張するものではない。
特開平11−297749号公報(段落0017,0019−0020,0024−0026) 再公表特許WO2007/066559号(段落0004,0028,0030−0034) 特開2009−88569号公報(段落0098−0100,図3) 特開平10−32225号公報(段落0030−0032,図2) 特開平7−221138号公報(図1,図6)
本発明の目的は、電子部品の実装に際し、半田バンプの実際の押し潰し距離を設定された押し潰し距離の範囲内に維持することのできる電子部品実装方法および電子部品実装装置を提供することにある。
本発明の電子部品実装方法は、電子部品を把持して加熱するための電子部品把持加熱手段を下端部に有する加圧ブロックを搭載ヘッドに対して上下移動可能に取り付け、前記搭載ヘッドに固設した加圧手段で前記加圧ブロックを下方に向けて押圧できるようにすると共に、前記加圧ブロックに当接して前記加圧ブロックの下降限度を規制するメカニカルストッパを前記搭載ヘッドに設置し、前記加圧ブロックが前記メカニカルストッパに当接するときの前記加圧ブロックの位置をゼロ基準として前記加圧ブロックの上昇位置を測定するための位置センサを前記搭載ヘッドに配備し、前記搭載ヘッドそれ自体を電子部品実装装置本体の基板ステージに対して上下方向に接離移動させるための搭載ヘッド移動機構を前記電子部品実装装置本体のコラムと前記搭載ヘッドとの間に備えた電子部品実装装置を用いた電子部品実装方法であり、前記目的を達成するため、特に、
前記搭載ヘッド移動機構を駆動することで、半田バンプを付着させた電子部品を把持した電子部品把持加熱手段を前記搭載ヘッドと一体に下降させ、電子部品の半田バンプが基板ステージ上の基板に当接するタイミングを検知し、
半田バンプが基板に当接したことを検知したタイミングを基点として更に前記搭載ヘッド移動機構を駆動して予め決められた押し潰し距離の設定値だけ前記搭載ヘッドを下降させて前記搭載ヘッド移動機構を停止させ、この時点における前記位置センサの読みの現在値をメモリに記憶し、
前記搭載ヘッド移動機構を停止したままの状態で前記加圧手段を駆動して前記加圧ブロックおよび前記電子部品把持加熱手段を下降させて前記電子部品を前記基板に向けて押し込みながら前記電子部品把持加熱手段を加熱状態として半田バンプの溶融を開始させた後、
前記位置センサの読みの現在値を逐次求め、この現在値が前記メモリに記憶された読みの現在値を上回った場合に限り、両者間の偏差分だけ前記搭載ヘッド移動機構を前記搭載ヘッドが上昇する方向に駆動制御しながら、
前記加圧ブロックが前記メカニカルストッパに当接するまで、前記加圧手段の押圧力によって前記加圧ブロックおよび前記電子部品把持加熱手段を下降させることを特徴とした構成を有する。
また、本発明の電子部品実装装置は、電子部品を把持して加熱するための電子部品把持加熱手段を下端部に有する加圧ブロックを搭載ヘッドに対して上下移動可能に取り付け、前記搭載ヘッドに固設した加圧手段で前記加圧ブロックを下方に向けて押圧できるようにすると共に、前記加圧ブロックに当接して前記加圧ブロックの下降限度を規制するメカニカルストッパを前記搭載ヘッドに設置し、前記加圧ブロックが前記メカニカルストッパに当接するときの前記加圧ブロックの位置をゼロ基準として前記加圧ブロックの上昇位置を測定するための位置センサを前記搭載ヘッドに配備し、前記搭載ヘッドそれ自体を電子部品実装装置本体の基板ステージに対して上下方向に接離移動させるための搭載ヘッド移動機構を前記電子部品実装装置本体のコラムと前記搭載ヘッドとの間に備えた電子部品実装装置であり、前記と同様の目的を達成するため、特に、
前記搭載ヘッド移動機構を駆動することで、半田バンプを付着させた電子部品を把持した電子部品把持加熱手段を前記搭載ヘッドと一体に下降させ、電子部品の半田バンプが基板ステージ上の基板に当接するタイミングを前記位置センサもしくは前記メカニカルストッパに加わる荷重を検出するロードセルからの出力の変化によって検知し、
半田バンプが基板に当接したことを検知したタイミングを基点として更に前記搭載ヘッド移動機構を駆動して予め決められた押し潰し距離の設定値だけ前記搭載ヘッドを下降させて前記搭載ヘッド移動機構を停止させ、この時点における前記位置センサの読みの現在値をメモリに記憶し、
前記搭載ヘッド移動機構を停止したままの状態で前記加圧手段を駆動して前記加圧ブロックおよび前記電子部品把持加熱手段を下降させて前記電子部品を前記基板に向けて押し込みながら前記電子部品把持加熱手段を加熱状態として半田バンプの溶融を開始させた後、
前記位置センサの読みの現在値を逐次求め、この現在値が前記メモリに記憶された読みの現在値を上回った場合に限り、両者間の偏差分だけ前記搭載ヘッド移動機構を前記搭載ヘッドが上昇する方向に駆動制御しながら、
前記加圧ブロックが前記メカニカルストッパに当接するまで、前記加圧手段の押圧力によって前記加圧ブロックおよび前記電子部品把持加熱手段を下降させるシーケンス制御手段を備えたことを特徴とする構成を有する。
本発明の電子部品実装方法および電子部品実装装置は、半田バンプを付着させた電子部品を把持した電子部品把持加熱手段を搭載ヘッドと一体に下降させ、電子部品の半田バンプが基板ステージ上の基板に当接するタイミングを検知し、半田バンプが基板に当接したことを検知したタイミングを基点として予め決められた押し潰し距離の設定値だけ搭載ヘッドを更に下降させて搭載ヘッド側のメカニカルストッパと加圧ブロックとの間に押し潰し距離の設定値に相当する間隙を形成して搭載ヘッドの下降を停止させ、この時点における位置センサの読みの現在値をメモリに記憶し、搭載ヘッドを停止したままの状態で加圧手段を駆動して加圧ブロックおよび電子部品把持加熱手段を下降させて電子部品を基板に向けて押し込みながら電子部品把持加熱手段を加熱状態として半田バンプの溶融を開始させた後、位置センサの読みの現在値を逐次求め、この現在値がメモリに記憶された読みの現在値を上回ることがないように、つまり、加圧ブロックや電子部品把持加熱手段の熱膨張に応じて搭載ヘッドが上昇するように搭載ヘッド移動機構を搭載ヘッドが上昇する方向に駆動制御するようにしているので、加圧手段の駆動による半田バンプの押圧操作と電子部品把持加熱手段による半田バンプの溶融操作が並行して行われるような状況下、すなわち、加圧ブロックや電子部品把持加熱手段の熱膨張による上下方向の寸法の伸びと半田バンプの溶融に伴う加圧ブロックや電子部品把持加熱手段の下降が同時に生じるような状況下であっても、加圧ブロックや電子部品把持加熱手段の上下方向の寸法の伸びを搭載ヘッドの上昇によって吸収することが可能であり、特に、半田バンプの溶融に伴う加圧ブロックの下降量に比べて加圧ブロックや電子部品把持加熱手段の熱膨張による上下方向の寸法の伸びが相対的に大きいような場合において、加圧ブロックや電子部品把持加熱手段の寸法変化に適切に対処して、半田バンプの実際の押し潰し距離を予め設定された押し潰し距離の範囲内に維持することができる。
また、半田バンプの実際の押し潰し距離が予め設定された押し潰し距離の範囲内に維持される結果、基板と電子部品との間のクリアランスが、半田バンプの高さの初期値から押し潰し距離の設定値を減じた値を超えて小さくなることはなく、端子間ピッチの細かい電子部品を基板に実装する際に問題となる半田バンプの過剰な押し潰しによる電子部品のショートの発生を未然に防止することができる。
本発明の電子部品実装方法を適用した一実施形態の電子部品実装装置のハードウェア構成の主要部について簡略化して示した側面図である。 同実施形態の電子部品実装装置のシーケンス制御手段の構成の概略について示したブロック図である。 電子部品実装装置の各部の駆動制御に必要とされるシーケンス制御手段の処理と本実施形態の電子部品実装方法について示したフローチャートである。 電子部品実装装置の各部の駆動制御に必要とされるシーケンス制御手段の処理と本実施形態の電子部品実装方法について示したフローチャートの続きである。
次に、本発明を実施するための一実施形態について図面を参照して具体的に説明する。
図1は本発明の電子部品実装方法を適用した一実施形態の電子部品実装装置1のハードウェア構成の主要部について簡略化して示した側面図、図2は電子部品実装装置1を駆動制御するシーケンス制御手段2の構成の概略について示したブロック図である。
この実施形態における電子部品実装装置1のハードウェア構成の主要部は、図1に示されるように、電子部品3を把持する真空引き用の吸着孔をヒータ板に穿設して電子部品把持手段と電子部品加熱手段とを一体的に構成した電子部品把持加熱手段4を其の下端部に備えた加圧ブロック5と、加圧ブロック5を搭載ヘッド6に対して上下移動可能に保持するためのリニアガイド7と、加圧ブロック5を下方に向けて押圧する加圧手段として搭載ヘッド6に取り付けられたエアシリンダ8と、加圧ブロック5の上端部から側方に延出した舌片部5aに下面側から当接して加圧ブロック5の下降限度を規制すべく搭載ヘッド6上に固設されたメカニカルストッパ9と、加圧ブロック5の舌片部5aがメカニカルストッパ9に当接するときの加圧ブロック5の上下方向位置をゼロ基準として搭載ヘッド6に対する加圧ブロック5の相対的な上昇位置を測定するための位置センサ10と、搭載ヘッド6それ自体を電子部品実装装置本体の基板ステージ11に対して上下方向に接離移動させるべく電子部品実装装置本体のコラム12と搭載ヘッド6との間に設けられた搭載ヘッド移動機構13によって構成される。
搭載ヘッド6をコラム12に対して上下移動可能に保持するためのリニアガイドや電子部品実装装置本体については公知であるから図1においては記載を省略している。搭載ヘッド移動機構13としては例えばボールナット&スクリュー等を適用した送り機構を利用することができる。
また、基板ステージ11に載置された基板14の電気部品取付位置の上方に電子部品把持加熱手段4を位置決めするため、基板ステージ11もしくはコラム12の何れか一方をマシン座標系のX−Y各軸方向に移動可能な構成としているが、コラムの送り機構やステージの送り機構に関しては工作機械等を始め各種の分野で既に公知であるので、ここでは特に説明しない。なお、この実施形態ではマシン座標系のX軸を図1の紙面左右方向の向きとして規定し、マシン座標系のY軸を図1の紙面厚み方向の向きとして規定している。また、この2軸に直交するZ軸の正負の向きは特に問わないが、説明の都合上、ここでは、加圧ブロック5や搭載ヘッド6が下降して基板ステージ11に接近する向きをマシン座標系Z軸の正の向きとして規定している。
電子部品実装装置1を駆動制御するシーケンス制御手段2の主要部は、マイクロプロセッサ15(以下、単にCPU15という)と、電子部品実装装置1の制御プログラムを格納したリードオンリーメモリ16(以下、単にROM16いう)と、演算データの一時記憶や位置センサ10の読みの記憶等に利用されるランダムアクセスメモリ17(以下、単にRAM17という)と、各種のパラメータ等を記憶するための不揮発性メモリ18と、各種のパラメータの入力等に利用される手動データ入力装置19によって構成される。
搭載ヘッド移動機構13を駆動するサーボモータMzは、モータ駆動回路20および入出力回路21を介してCPU15によって駆動制御され、サーボモータMzに取り付けられたパルスコーダPzからの帰還信号が入出力回路21を介してCPU15に読み込まれ、CPU15がパルスコーダPzからの帰還信号に基いて搭載ヘッド6のマシン座標系Z軸上の現在位置を逐次算出し、その位置を不揮発性メモリ18内のZ軸用の現在位置記憶レジスタに逐次更新して記憶させる。
基板ステージ11をマシン座標系のX軸方向に移動させるサーボモータMxはモータ駆動回路22および入出力回路21を介してCPU15によって駆動制御され、サーボモータMxに取り付けられたパルスコーダPxからの帰還信号が入出力回路21を介してCPU15に読み込まれ、CPU15がパルスコーダPxからの帰還信号に基いて基板ステージ11のマシン座標系X軸上の現在位置を逐次算出し、その位置を不揮発性メモリ18内のX軸用の現在位置記憶レジスタに逐次更新して記憶させる。
同様に、基板ステージ11をマシン座標系のY軸方向に移動させるサーボモータMyはモータ駆動回路23および入出力回路21を介してCPU15によって駆動制御され、サーボモータMyに取り付けられたパルスコーダPyからの帰還信号が入出力回路21を介してCPU15に読み込まれ、CPU15がパルスコーダPyからの帰還信号に基いて基板ステージ11のマシン座標系Y軸上の現在位置を逐次算出し、その位置を不揮発性メモリ18内のY軸用の現在位置記憶レジスタに逐次更新して記憶させる。
既に述べた通り、基板ステージ11に代えてサーボモータMx,Myによりコラム12を水平面内で移動させる構成であってもよい。
加圧手段として機能するエアシリンダ8は図示しないコンプレッサから供給される正圧を駆動源とし、エアシリンダ8とコンプレッサとを接続する管路に設けられた電磁弁24をドライバ25および入出力回路21を介してCPU15によってON/OFF制御されることで作動状態/非作動状態に切り替えられる。加圧手段としてはエアシリンダの他にボイスコイルモータ等を使用することも可能である。ボイスコイルモータを使用する場合は、ボイスコイルモータの駆動回路をCPU15によって制御する。
電子部品把持加熱手段4の一部を構成するヒータ板4aはヒータ制御回路26および入出力回路21を介してCPU15によってON/OFF制御される。また、ヒータ板4aに穿設された真空引き用の吸着孔は図示しない真空引き用のコンプレッサから供給される負圧を駆動源とし、真空引き用の吸着孔と真空引き用のコンプレッサとを接続する管路に設けられた電磁弁27をドライバ28および入出力回路21を介してCPU15によってON/OFF制御されることで、作動状態/非作動状態に切り替えられる。
位置センサ10は渦電流式あるいは光学式等のもので構成され、加圧ブロック5の舌片部5aの下面と位置センサ10との間の間隙の変化に応じて出力信号を変化させる。変換回路29は位置センサ10からの信号を受け、この信号を、加圧ブロック5の舌片部5aがメカニカルストッパ9に当接したときの加圧ブロック5の上下方向位置をゼロ基準とした搭載ヘッド6の上昇位置、つまり、加圧ブロック5の舌片部5aの下面とメカニカルストッパ9の先端との間の上下方向の離間距離の寸法に変換し、入出力回路21を介してCPU15に入力する。
図3および図4は電子部品実装装置1の各部の駆動制御に必要とされるシーケンス制御手段2、より具体的には、シーケンス制御手段2のCPU15によって実行される処理と、本実施形態における電子部品実装方法について具体的に示したフローチャートであり、これに対応した制御プログラムは予めシーケンス制御手段2のROM15に格納されている。
電子部品3を基板14に実装するためには、基板ステージ11に基板14を載置する作業、他のハンドリングロボット等から渡される電子部品3を電子部品把持加熱手段4に把持させる作業、電子部品3の下面側の端子群に半田バンプ30を担持させる作業等が必要であるが、これらの処理操作に関しては既に公知である。
従って、ここでは、基板ステージ11上に基板14が既に載置され、半田バンプ30を担持した電子部品3が電子部品把持加熱手段4に保持され、基板14の電気部品取付位置の上方に電子部品把持加熱手段4が位置決めされ、搭載ヘッド6が図1に示されるような退避位置すなわち初期位置にあるものとして、搭載ヘッド6および加圧ブロック5の下降動作と電子部品把持加熱手段4の加熱操作ならびに加圧ブロック5の下降動作中に行われる搭載ヘッド6の上下位置の駆動制御に関わる処理(以下、固定サイクルの処理という)についてのみ具体的に説明する。
固定サイクルの処理を開始したCPU15は、まず、不揮発性メモリ18にパラメータとして記憶されたジョグ送り速度(ドライサイクルで適用される比較的速い送り速度)に従ってサーボモータMzの正転駆動を開始し、搭載ヘッド移動機構13を作動させて図1に示すような退避位置にある搭載ヘッド6と加圧ブロック5を一体に下降させ(ステップS1)、不揮発性メモリ18内のZ軸用の現在位置記憶レジスタを参照してZ軸上における搭載ヘッド6の現在位置を確認し(ステップS2)、不揮発性メモリ18にパラメータとして記憶された速度切替位置のインポジション幅内に搭載ヘッド6が到達しているか否かを判定する(ステップS3)。
速度切替位置は電子部品3の下面側の端子群に担持された半田バンプ30が基板14に当接する直前の位置であり、その位置は様々な基板14や電子部品3の組み合わせに応じて予め幾つかのものが不揮発性メモリ18にパラメータとして記憶されている。
Z軸上における搭載ヘッド6の現在位置が速度切替位置のインポジション幅内に到達していなければ、CPU15は其のままサーボモータMzの正転駆動を継続し、搭載ヘッド移動機構13を作動させて搭載ヘッド6と加圧ブロック5を一体に下降させながら、Z軸上における搭載ヘッド6の現在位置の確認および現在位置と速度切替位置との比較に関わるステップS2〜ステップS3の処理を繰り返し実行する。
そして、最終的に、Z軸上における搭載ヘッド6の現在位置が速度切替位置のインポジション幅内に到達してステップS3の判定結果が真となると、CPU15は、サーボモータMzの正転速度を不揮発性メモリ18にパラメータとして記憶されたアプローチ速度(加工開始点への接近に適用される比較的遅い送り速度)に切り替え(ステップS4)、サーボモータMzの正転駆動を継続して搭載ヘッド6および加圧ブロック5の下降動作を微小速度で継続させつつ、加圧ブロック5の舌片部5aとメカニカルストッパ9との間の離間距離の現在値Lを位置センサ10から読み込み(ステップS5)、この現在値Lが半田バンプ30と基板14との当接の検知などに利用される判定値εの範囲内にあるか否かを判定する(ステップS6)。
判定値εは電子部品3に担持された半田バンプ30と基板14との当接を検知したり加圧ブロック5の舌片部5aとメカニカルストッパ9の先端との当接を検知したりするために不揮発性メモリ18に予めパラメータとして設定された値であり、その値は非常に小さく、搭載ヘッド6に対する加圧ブロック5の微小な浮き上がりの検知に適した値である。
加圧ブロック5の舌片部5aとメカニカルストッパ9との間の離間距離の現在値Lが判定値εの範囲内にあれば、加圧ブロック5が搭載ヘッド6と共に一体に下降していること、つまり、電子部品3に担持された半田バンプ30が基板14に当接していないことを意味するので、CPU15は、そのままサーボモータMzの正転駆動を継続し、搭載ヘッド6および加圧ブロック5の下降動作を微小速度で継続させつつ、離間距離の現在値Lの読み込みおよび現在値Lと判定値εとの比較に関わるステップS5〜ステップS6の処理を繰り返し実行する。
最終的に、加圧ブロック5の舌片部5aとメカニカルストッパ9との間の離間距離の現在値Lが判定値εを超えてステップS6の判定結果が偽となり、加圧ブロック5が搭載ヘッド6に対して僅かではあっても相対的に上昇したこと、要するに、電子部品3に担持された半田バンプ30が基板14に当接して加圧ブロック5の下降が阻害されたことが明らかになると、CPU15は、Z軸用の現在位置記憶レジスタを参照してZ軸上における搭載ヘッド6の現在位置を読み込み(ステップS7)、この現在位置に押し潰し距離の設定値Lsを加算したZ軸上の位置を搭載ヘッド6の移動目標位置としてRAM17内の目標位置記憶レジスタR0に設定する(ステップS8)。
設定値Lsは半田バンプ30を溶融させながら変形させる距離であり、半田バンプ30の高さの初期値に比べて小さな値である。この値は予め不揮発性メモリ18に記憶されている。
そして、CPU15は其のままサーボモータMzの正転駆動を継続し、搭載ヘッド6のみの下降動作を微小速度で継続させつつ(この段階では電子部品3に担持された半田バンプ30が基板14に当接しているので加圧ブロック5は下降しない)、不揮発性メモリ18内のZ軸用の現在位置記憶レジスタを参照してZ軸上における搭載ヘッド6の現在位置を確認し(ステップS9)、目標位置記憶レジスタR0に記憶された移動目標位置まで搭載ヘッド6が下降しているか否かを判定し(ステップS10)、搭載ヘッド6が移動目標位置R0のインポジション幅内に到達していなければ、そのままサーボモータMzの正転駆動を継続し、搭載ヘッド移動機構13を作動させて搭載ヘッド6のみを下降させながら、Z軸上における搭載ヘッド6の現在位置の確認および現在位置と移動目標位置R0との比較に関わるステップS9〜ステップS10の処理を繰り返し実行する。
そして、最終的に、Z軸上における搭載ヘッド6の現在位置が移動目標位置R0のインポジション幅内に到達してステップS10の判定結果が偽となり、半田バンプ30が基板14に当接したタイミングから更に押し潰し距離の設定値Lsだけ搭載ヘッド6が下降したことが確認されると、CPU15は、サーボモータMzの正転駆動を停止して搭載ヘッド移動機構13の作動を停止させ(ステップS11)、搭載ヘッド6を現在位置に保持したまま加圧ブロック5の舌片部5aとメカニカルストッパ9との間の離間距離の現在値Lを位置センサ10から読み込み(ステップS12)、この値をメモリであるRAM17の突出許容値記憶レジスタR1に記憶させる(ステップS13)。
この際に突出許容値記憶レジスタR1に記憶される値は押し潰し距離の設定値Lsと概ね等しい。
但し、厳密には此の段階で既に半田バンプ30が加圧ブロック5の自重によって多少圧壊されるなどして加圧ブロック5が絶対座標系上で僅かに下降している可能性があるのに対し、搭載ヘッド6の側は、半田バンプ30と基板14とが当接したタイミングから押し潰し距離の設定値Lsに相当する分だけ厳密に絶対座標系上で下方に送られているので、突出許容値記憶レジスタR1に記憶される値が押し潰し距離の設定値Lsに比べて僅かに小さい値をとる可能性がある。同様の理由から、突出許容値記憶レジスタR1に記憶される値が押し潰し距離の設定値Lsよりも大きな値をとるといった可能性は全くない。
以下、突出許容値記憶レジスタR1に記憶された値を押し潰し距離の実際の許容値と称する。
つまり、押し潰し距離の実際の許容値R1は押し潰し距離の設定値Lsと同等もしくは其れよりも僅かに小さな値であり、半田バンプ30と基板14との当接が検知されたタイミングから搭載ヘッド6を押し潰し距離の設定値Lsだけ下降させる間に半田バンプ30に生じる圧壊量と押し潰し距離の実際の許容値R1とを加算した値が押し潰し距離の設定値Lsと完全に等しくなる。
次いで、CPU15は、搭載ヘッド6を現在位置に保持した状態のまま電磁弁24のドライバ25に指令を出力して電磁弁24を開き、加圧手段として機能するエアシリンダ8を駆動状態とし、電子部品把持加熱手段4を下端部に備えた加圧ブロック5をエアシリンダ8で下方に押圧して、半田バンプ30を下面に担持した電子部品3を基板14に向けて押し込みながら(ステップS14)、電子部品把持加熱手段4のヒータ板4aを加熱状態として半田バンプ30の溶融を開始する(ステップS15)。
そして、CPU15は、加圧ブロック5の舌片部5aとメカニカルストッパ9との間の離間距離の現在値Lを位置センサ10から読み込み(ステップS16)、この現在値Lが加圧ブロック5の舌片部5aの下面とメカニカルストッパ9の先端との当接の検知に利用される判定値εの範囲内にあるか否かを判定するが(ステップS17)、エアシリンダ8による加圧ブロック5の押圧操作とヒータ板4aの加熱を開始した直後の現時点では加圧ブロック5の舌片部5aとメカニカルストッパ9との間の離間距離に大きな変化はなく、その離間距離Lは判定値εの値に比べると著しく大きいので、ステップS17の判定結果は必然的に偽となり、CPU15は、更に、ステップS16の処理で読み込まれた離間距離の現在値Lの値が、突出許容値記憶レジスタR1に記憶されている押し潰し距離の実際の許容値を下回っているか否かを判定することになる(ステップS18)。
ステップS16の処理で読み込まれた加圧ブロック5の舌片部5aとメカニカルストッパ9との間の離間距離Lが押し潰し距離の実際の許容値R1を下回っている場合には加圧ブロック5や電子部品把持加熱手段4の熱膨張に深刻な問題はなく、半田バンプ30が順調に溶融し圧壊されて加圧ブロック5が下降していることを意味するので、CPU15は、加圧ブロック5の舌片部5aとメカニカルストッパ9との間の離間距離の現在値Lの確認および現在値Lと判定値εとの比較ならびに現在値Lと押し潰し距離の実際の許容値R1との比較に関わるステップS16〜ステップS18の処理を繰り返し実行し、この間、半田バンプ30が徐々に溶融して圧壊され電子部品把持加熱手段4を下端部に備えた加圧ブロック5が停止状態にある搭載ヘッド6に対して下降する。
一方、ステップS16の処理で読み込まれた加圧ブロック5の舌片部5aとメカニカルストッパ9との間の離間距離の現在値Lが突出許容値記憶レジスタR1に記憶されている押し潰し距離の実際の許容値を上回ってステップS18の判定結果が偽となった場合には、半田バンプ30が溶融していないにも関わらず加圧ブロック5の舌片部5aとメカニカルストッパ9との間の離間距離Lが増大していること、つまり、加圧ブロック5や電子部品把持加熱手段4に熱膨張が発生して加圧ブロック5や電子部品把持加熱手段4の上下寸法が増大していることを意味するので、CPU15は、離間距離の現在値Lと押し潰し距離の実際の許容値R1との偏差〔L−R1〕を求め、現在値Lが押し潰し距離の実際の許容値R1を上回ることがないように、〔L−R1〕に相当する距離すなわち加圧ブロック5や電子部品把持加熱手段4の熱膨張に伴う上下方向の寸法の伸びに相当する分だけサーボモータMzを逆転駆動して搭載ヘッド移動機構13を作動させ、搭載ヘッド6を其の時点での現在位置から偏差〔L−R1〕つまり加圧ブロック5や電子部品把持加熱手段4の上下方向の寸法の伸びに相当する分だけ上方に移動させ、加圧ブロック5や電子部品把持加熱手段4に上下方向の寸法の伸びが生じたままで加圧ブロック5が下降しても半田バンプ30の溶融に伴う電子部品把持加熱手段4の下降量が押し潰し距離の実際の許容値R1を越えないように、加圧ブロック5の下降量を規制する(ステップS19)。
厳密にはステップS19の処理で求められる〔L−R1〕の値は加圧ブロック5や電子部品把持加熱手段4の上下方向の寸法の伸びを直接的に現す値ではなく加圧ブロック5や電子部品把持加熱手段4の上下方向の寸法の伸びから半田バンプ30の溶融および圧壊による電子部品把持加熱手段4の下降量を差し引いた値であるから、搭載ヘッド6の上昇量〔L−R1〕の値は加圧ブロック5や電子部品把持加熱手段4の上下方向の寸法の伸びに比べて僅かに不足することになり、ステップS19の処理を1回のみ実施するだけでは電子部品把持加熱手段4の下降量を押し潰し距離の実際の許容値R1の範囲内に収めることは難しいが、〔L−R1〕の値に応じて搭載ヘッド6を上昇方向にのみ移動させるステップS19の駆動制御は加圧ブロック5の舌片部5aとメカニカルストッパ9との間の離間距離の現在値Lが押し潰し距離の実際の許容値R1を上回る度に繰り返し実行され、その度に搭載ヘッド6が〔L−R1〕相当分だけ上方に引き上げられることになるので、加圧ブロック5や電子部品把持加熱手段4に上下方向の寸法の伸びが生じたままで加圧ブロック5が下降した場合であっても、半田バンプ30の溶融に伴う電子部品把持加熱手段4の下降量をほぼ確実に押し潰し距離の実際の許容値R1の範囲内に規制することが可能となる。
そして、最終的にステップS17の判定結果が真となり、加圧ブロック5の舌片部5aの下面とメカニカルストッパ9の先端との当接が確認されて加圧ブロック5が下降限度に到達したことが確認されると、CPU15は、半田バンプ30の溶融が完了したものと見做し、従来と同様、必要とされる半田バンプ30の形状等に応じて、そのまま電子部品把持加熱手段4を下降限度に保持したり、電子部品把持加熱手段4を基板14に対して僅かに上昇または下降させて半田バンプ30の形状を変形させたりした後、半田バンプ30の凝固が確認された段階で、真空引き用の電磁弁27やエアシリンダ8をOFF状態とし、サーボモータMzで搭載ヘッド移動機構13を逆転駆動して搭載ヘッド6ひいては加圧ブロック5を上昇させて初期の待機位置に復帰させる。
加圧ブロック5および電子部品把持加熱手段4の下降完了に関わる判定処理は加圧ブロック5の舌片部5aの下面とメカニカルストッパ9の先端との当接を確認するといった単純な処理によって行われるが、既に述べた通り、電子部品把持加熱手段4におけるヒータ板4aの加熱が開始される前の時点で押し潰し距離の実際の許容値R1が決められ(ステップS13参照)、その後のヒータ板4aの加熱に伴う加圧ブロック5や電子部品把持加熱手段4の熱膨張による加圧ブロック5や電子部品把持加熱手段4の上下寸法の増大に応じ、搭載ヘッド6を逐次的に上方に移動させるようにしているので、加圧ブロック5や電子部品把持加熱手段4の上下寸法の増大による電子部品把持加熱手段4の下方移動が搭載ヘッド6の上昇方向への移動によって絶対座標系上で相殺されることになる(ステップS16〜ステップS19参照)。よって、加圧ブロック5や電子部品把持加熱手段4に上下方向の寸法の伸びが生じたままで加圧ブロック5が下降した場合であっても、半田バンプ30の溶融に伴う電子部品把持加熱手段4の下降量が押し潰し距離の実際の許容値R1を越えることはない。
従って、基板14と電子部品3との間のクリアランスが半田バンプ30の高さの初期値から押し潰し距離の設定値を減じた値を超えて小さくなることはなく、端子間ピッチの細かい電子部品3を基板14に実装する際に問題となる半田バンプ30の過剰な押し潰しによる電子部品3の端子のショートの発生を未然に防止することができる。
半田バンプ30を基板14に当接させて加圧ブロック5の下降を停止させて搭載ヘッド6のみを下降させることによって加圧ブロック5の舌片部5aとメカニカルストッパ9との間に押し潰し距離の設定値Lsに相当する間隙を形成させて電子部品把持加熱手段4の下降量を調整する点に関しては従来の電子部品実装方法や電子部品実装装置と同様であり、従って、加圧ブロック5の下降を停止させて搭載ヘッド6のみを下降させる際にリニアガイド7の摺接抵抗や加圧ブロック5の自重によって溶融前の半田バンプ30に多少の圧壊が生じる可能性があるが(ステップS8〜ステップS11参照)、押し潰し距離の実際の許容値R1は、半田バンプ30の圧壊を見越した値、つまり、押し潰し距離の設定値Lsから搭載ヘッド6のみを下降させる間に半田バンプ30に生じる圧壊量(ステップS6の判定結果が偽さとなってからステップS10の判定結果が偽となるまでの加圧ブロック5の下降量)を減じた値として設定しているから、搭載ヘッド6を下降させる間に半田バンプ30に圧壊が生じたとしても、電子部品把持加熱手段4の下降量が押し潰し距離の設定値Lsを越えるといった不都合は全く生じない。
以上に述べた実施形態では、加圧ブロック5の舌片部5aとメカニカルストッパ9との間の離間距離の現在値Lを位置センサ10から読み込んで判定値εと比較することによって半田バンプ30と基板14との当接(ステップS6参照)、および、加圧ブロック5の舌片部5aとメカニカルストッパ9の先端との当接(ステップS17参照)を検知するようにしているが、メカニカルストッパ9に加わる荷重を検出するロードセルを設け、このロードセルが一定以上の荷重(判定値εに代わる重量)を検知しているか否かによって半田バンプ30と基板14との当接、および、加圧ブロック5の舌片部5aとメカニカルストッパ9の先端との当接を判定するようにしてもよい。
ロードセルはメカニカルストッパ9と搭載ヘッド6との接合部、あるいは、メカニカルストッパ9の上端面等に設けることが可能である。
本発明の電子部品実装方法および電子部品実装装置は、フリップチップボンダ等の電子部品などを始め、特に、端子間ピッチが細かく半田バンプの過剰な押し潰しによる電子部品のショートが問題となるような電子部品を基板に実装する際に効果的に活用できる。
1 電子部品実装装置
2 シーケンス制御手段
3 電子部品
4 電子部品把持加熱手段
4a ヒータ板
5 加圧ブロック
5a 舌片部
6 搭載ヘッド
7 リニアガイド
8 エアシリンダ(加圧手段)
9 メカニカルストッパ
10 位置センサ
11 基板ステージ
12 コラム
13 搭載ヘッド移動機構
14 基板
15 マイクロプロセッサ
16 ROM
17 RAM
18 不揮発性メモリ
19 手動データ入力装置
20 モータ駆動回路
21 入出力回路
22 モータ駆動回路
23 モータ駆動回路
24 電磁弁
25 ドライバ
26 ヒータ制御回路
27 電磁弁
28 ドライバ
29 変換回路
30 半田バンプ
Mx サーボモータ
My サーボモータ
Mz サーボモータ
Px パルスコーダ
Py パルスコーダ
Pz パルスコーダ
L 加圧ブロックの下面とメカニカルストッパの先端の間の垂直離間距離
Ls 押し潰し距離の設定値
R0 目標位置記憶レジスタ
R1 突出許容値記憶レジスタ

Claims (3)

  1. 電子部品を把持して加熱するための電子部品把持加熱手段を下端部に有する加圧ブロックを搭載ヘッドに対して上下移動可能に取り付け、前記搭載ヘッドに固設した加圧手段で前記加圧ブロックを下方に向けて押圧できるようにすると共に、前記加圧ブロックに当接して前記加圧ブロックの下降限度を規制するメカニカルストッパを前記搭載ヘッドに設置し、前記加圧ブロックが前記メカニカルストッパに当接するときの前記加圧ブロックの位置をゼロ基準として前記加圧ブロックの上昇位置を測定するための位置センサを前記搭載ヘッドに配備し、前記搭載ヘッドそれ自体を電子部品実装装置本体の基板ステージに対して上下方向に接離移動させるための搭載ヘッド移動機構を前記電子部品実装装置本体のコラムと前記搭載ヘッドとの間に備えた電子部品実装装置を用いた電子部品実装方法であって、
    前記搭載ヘッド移動機構を駆動することで、半田バンプを付着させた電子部品を把持した電子部品把持加熱手段を前記搭載ヘッドと一体に下降させ、電子部品の半田バンプが基板ステージ上の基板に当接するタイミングを検知し、
    半田バンプが基板に当接したことを検知したタイミングを基点として更に前記搭載ヘッド移動機構を駆動して予め決められた押し潰し距離の設定値だけ前記搭載ヘッドを下降させて前記搭載ヘッド移動機構を停止させ、この時点における前記位置センサの読みの現在値をメモリに記憶させ、
    前記搭載ヘッド移動機構を停止したままの状態で前記加圧手段を駆動して前記加圧ブロックおよび前記電子部品把持加熱手段を下降させて前記電子部品を前記基板に向けて押し込みながら前記電子部品把持加熱手段を加熱状態として半田バンプの溶融を開始させた後、
    前記位置センサの読みの現在値を逐次求め、この現在値が前記メモリに記憶された読みの現在値を上回った場合に限り、両者間の偏差分だけ前記搭載ヘッド移動機構を前記搭載ヘッドが上昇する方向に駆動制御しながら、
    前記加圧ブロックが前記メカニカルストッパに当接するまで、前記加圧手段の押圧力によって前記加圧ブロックおよび前記電子部品把持加熱手段を下降させることを特徴とした電子部品実装方法。
  2. 電子部品を把持して加熱するための電子部品把持加熱手段を下端部に有する加圧ブロックを搭載ヘッドに対して上下移動可能に取り付け、前記搭載ヘッドに固設した加圧手段で前記加圧ブロックを下方に向けて押圧できるようにすると共に、前記加圧ブロックに当接して前記加圧ブロックの下降限度を規制するメカニカルストッパを前記搭載ヘッドに設置し、前記加圧ブロックが前記メカニカルストッパに当接するときの前記加圧ブロックの位置をゼロ基準として前記加圧ブロックの上昇位置を測定するための位置センサを前記搭載ヘッドに配備し、前記搭載ヘッドそれ自体を電子部品実装装置本体の基板ステージに対して上下方向に接離移動させるための搭載ヘッド移動機構を前記電子部品実装装置本体のコラムと前記搭載ヘッドとの間に備えた電子部品実装装置であって、
    前記搭載ヘッド移動機構を駆動することで、半田バンプを付着させた電子部品を把持した電子部品把持加熱手段を前記搭載ヘッドと一体に下降させ、電子部品の半田バンプが基板ステージ上の基板に当接するタイミングを前記位置センサの出力の変化によって検知し、
    半田バンプが基板に当接したことを検知したタイミングを基点として更に前記搭載ヘッド移動機構を駆動して予め決められた押し潰し距離の設定値だけ前記搭載ヘッドを下降させて前記搭載ヘッド移動機構を停止させ、この時点における前記位置センサの読みの現在値をメモリに記憶し、
    前記搭載ヘッド移動機構を停止したままの状態で前記加圧手段を駆動して前記加圧ブロックおよび前記電子部品把持加熱手段を下降させて前記電子部品を前記基板に向けて押し込みながら前記電子部品把持加熱手段を加熱状態として半田バンプの溶融を開始させた後、
    前記位置センサの読みの現在値を逐次求め、この現在値が前記メモリに記憶された読みの現在値を上回った場合に限り、両者間の偏差分だけ前記搭載ヘッド移動機構を前記搭載ヘッドが上昇する方向に駆動制御しながら、
    前記加圧ブロックが前記メカニカルストッパに当接するまで、前記加圧手段の押圧力によって前記加圧ブロックおよび前記電子部品把持加熱手段を下降させるシーケンス制御手段を備えたことを特徴とする電子部品実装装置。
  3. 前記メカニカルストッパに加わる荷重を検出するロードセルを有し、前記位置センサの出力の変化に代え、前記ロードセルの出力の変化によって、前記電子部品の半田バンプが前記基板ステージ上の基板に当接するタイミングを検知するようにした請求項2記載の電子部品実装装置。
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