JP2011123142A - 走査型顕微鏡 - Google Patents

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Abstract

【課題】装置の構造や制御を過度に複雑にすることなく、画像の歪みやずれが抑制された画像を生成する技術を提供することを課題とする。
【解決手段】走査型顕微鏡1は、2次元走査部12の正弦波振動の周期と等しい周期を有する走査同期信号から画像検出信号をサンプリングするタイミングを示すサンプリングクロック信号を発生させるサンプリングクロック発生回路18を含んで構成される。そして、サンプリングクロック発生回路18が、設定された温度に応じて、サンプリングクロック信号を補正する温度補正信号を生成する温度補正信号発生部19を含むことで、走査型顕微鏡1は、装置の構造や制御を過度に複雑にすることなく、画像の歪みやずれが抑制された画像を生成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、走査型顕微鏡の技術に関し、特に走査型顕微鏡の画像信号のサンプリング技術に関する。
従来から、点状に集光された光を試料に照射し、その透過光、反射光、または試料から生じる蛍光を光検出器で検出する走査型顕微鏡が知られている。このような走査型顕微鏡には、例えば、共焦点絞りを使用する共焦点レーザ顕微鏡や、多光子過程を経て生じる蛍光を検出する多光子励起顕微鏡などがある。
光が試料上に点状に集光する走査型顕微鏡では、試料の画像を生成するためには、集光位置を試料上で2次元に移動させることにより試料を2次元に走査する走査手段が必要となる。このような走査手段としては、通常、X方向にはガルバノミラーやレゾナントスキャナが使用され、Y方向にはサーボ型のガルバノミラーが使用される。
共振型のガルバノミラーやレゾナントスキャナを走査手段として使用する場合、走査速度はサイン波状に変化するので、光検出器からの画像検出信号を一定の間隔でサンプリングすると歪みやずれのある画像が生成されてしまう。このため、走査手段の制御回路は、走査手段の走査速度に応じて、画像検出信号をサンプリングするタイミングを示す同期信号(以降、サンプリングクロック信号と記す。)を生成する。そして、画像生成部は、そのサンプリングクロック信号の入力と同期して、画像検出信号をサンプリングすることにより、画像を生成する。
以下、走査手段の制御回路により制御される試料上の集光位置を「光学的走査位置」という。また、走査手段の制御回路が生成するサンプリングクロック信号に従って画像検出信号をサンプリングすることで得られる画像の位置を「電気的サンプリング位置」という。
しかしながら、実際には、走査手段の制御回路が、光学的走査位置を決める走査手段駆動信号と電気的サンプリング位置を決めるサンプリングクロック信号とを同じタイミングで出力すると、走査手段の動作遅れや電気回路系の時間遅れなどが原因で、光学的走査位置と電気的サンプリング位置とにずれが生じることがある。この場合、歪みやずれのある画像が生成されてしまう。
このような画像の歪みやずれを抑制する技術として、特許文献1に開示される技術が利用できる。特許文献1で開示される技術では、光学的走査範囲の中心を検出する手段が設けられ、1ラインの走査毎に光学的走査範囲の中心と電気的サンプリング範囲の中心が比較される。そして、比較結果に基づいて、光学的走査範囲の中心と電気的サンプリング範囲の中心が一致するように電気的サンプリング範囲が補正される。これにより、歪みやずれが抑制された画像を生成することができる。
特開2000−39560号公報
特許文献1で開示される技術では、サンプリングクロックを発生させる制御と光学的走査範囲の中心を検出する制御は、ともに1ライン毎に行われる。このため、サンプリングクロックを発生させる制御で生じる誤差と光学的走査範囲の中心を検出する制御で生じる誤差とが、同じタイミングで重複して発生してしまう。この場合、両方の誤差が、光学的走査位置と電気的サンプリング位置のずれを補正する制御に同時に影響を及すことになるため、制御が複雑になってしまう。
また、特許文献1で開示される技術では、光学的走査範囲の中心を検出する手段が必要となるため、装置が大型化し、構造も複雑になる。また、それに伴って製造上のコストも上昇しやすい。さらに、試料に照射されるべき光の一部が光学的走査範囲の中心を検出するために利用されるため、光源から射出された光の利用効率が低下してしまう。
ところで、走査手段や電気回路系での遅れによって生じる光学的走査位置と電気的サンプリング位置のずれは、装置間の個体特性の違い、つまり、装置の個体差が主要な要因である環境に依存しないずれ(以降、個体差ずれと記す。)と、温度変化が主要な要因である環境に依存するずれ(以降、温度ずれと記す。)と、に大別することができる。利用環境下で想定される温度(以降、基準温度と記す。)を基準とした個体差ずれは、出荷前に補正されることを考慮すると、利用環境下で生じるずれの主要な要因は、基準温度と実際の利用環境の温度(以降、利用温度と記す。)の差異に依存すると考えられる。
以上のような実情を踏まえ、本発明では、温度に依存する光学的走査位置と電気的サンプリング位置のずれを補正することにより、装置の構造や制御を過度に複雑にすることなく、画像の歪みやずれが抑制された画像を生成する技術を提供することを課題とする。
本発明の第1の態様は、正弦波振動により、試料に照射する照明光の集光位置を移動させる走査手段と、照明光を試料に照射することにより得られる観察光を検出し、観察光を電気信号である画像検出信号に変換する光検出手段と、正弦波振動の周期と等しい周期を有する走査同期信号から画像検出信号をサンプリングするタイミングを示すサンプリングクロック信号を発生させるサンプリングクロック発生手段と、サンプリングクロック信号に基づいて画像検出信号をサンプリングし、試料の画像を生成する画像生成手段と、を含み、サンプリングクロック発生手段は、設定温度に応じて、サンプリングクロック信号を補正する温度補正信号を生成する温度補正手段を含む走査型顕微鏡を提供する。
本発明の第2の態様は、第1の態様に記載の走査型顕微鏡において、サンプリングクロック発生手段は、設定温度に対応する補正情報が記憶される温度補正情報記憶手段を含み、温度補正手段は、温度補正情報記憶手段から、設定温度に対応する補正情報を入力される走査型顕微鏡を提供する。
本発明の第3の態様は、第2の態様に記載の走査型顕微鏡において、サンプリングクロック発生手段は、さらに、走査同期信号が変換された正弦波信号が入力され、サンプリングクロック信号を出力する周波数可変発振手段と、正弦波信号の位相を変化させる移相手段と、正弦波信号の振幅を変化させるゲイン調整手段と、を含む走査型顕微鏡を提供する。
本発明の第4の態様は、第3の態様に記載の走査型顕微鏡において、温度補正手段は、設定温度に応じて、移相手段に正弦波信号の位相を変化させる温度補正信号を入力する走査型顕微鏡を提供する。
本発明の第5の態様は、第3の態様または第4の態様に記載の走査型顕微鏡において、温度補正手段は、設定温度に応じて、ゲイン調整手段に正弦波信号の振幅を変化させる温度補正信号を入力する走査型顕微鏡を提供する。
本発明の第6の態様は、第2の態様に記載の走査型顕微鏡において、サンプリングクロック発生手段は、走査同期信号が変換された正弦波信号が入力され、サンプリングクロック信号を出力する周波数可変発振手段と、を含み、温度補正手段は、設定温度に応じて、周波数可変発振手段に入力される正弦波信号の位相を変化させる走査型顕微鏡を提供する。
本発明の第7の態様は、第2の態様または第6の態様に記載の走査型顕微鏡において、サンプリングクロック発生手段は、走査同期信号が変換された正弦波信号が入力され、サンプリングクロック信号を出力する周波数可変発振手段と、を含み、温度補正手段は、設定温度に応じて、周波数可変発振手段に入力される正弦波信号の振幅を変化させる走査型顕微鏡を提供する。
本発明の第8の態様は、第2の態様乃至第7の態様のいずれか1項に記載の走査型顕微鏡において、さらに、温度センサーを含む走査型顕微鏡を提供する。
本発明の第9の態様は、第8の態様に記載の走査型顕微鏡において、温度センサーは、サンプリングクロック発生手段の温度を検出する走査型顕微鏡を提供する。
本発明の第10の態様は、第9の態様に記載の走査型顕微鏡において、温度補正手段は、温度センサーが検出する温度に応じて、サンプリングクロック信号を補正する温度補正信号を生成する走査型顕微鏡を提供する。
本発明の第11の態様は、第9の態様に記載の走査型顕微鏡において、さらに、温度センサーにより検出された温度に対応する補正情報が温度補正情報記憶手段に記憶されていないことを通知する通知手段を含む走査型顕微鏡を提供する。
本発明の第12の態様は、第9の態様乃至第11の態様のいずれか1つに記載の走査型顕微鏡において、さらに、サンプリングクロック発生手段の温度を変化させる温度変化手段を含む走査型顕微鏡を提供する。
本発明の第13の態様は、第1の態様乃至第12の態様のいずれか1つに記載の走査型顕微鏡において、サンプリングクロック発生手段には、走査型顕微鏡の個体特性に応じて、サンプリングクロック信号を調整する調整信号が入力される走査型顕微鏡を提供する。
本発明の第14の態様は、第1の態様乃至第13の態様のいずれか1つに記載の走査型顕微鏡において、さらに、照明光としてレーザ光を射出するレーザ光源を含む走査型顕微鏡を提供する。
本発明によれば、装置の構造や制御を過度に複雑にすることなく、画像の歪みやずれが抑制された画像を生成する技術を提供することができる。
実施例1に係る走査型顕微鏡の構成を例示した図である。 実施例1に係るサンプリングクロック発生回路の構成を例示した図である。 実施例1に係る2次元走査制御回路から出力される走査手段駆動信号と走査同期信号を例示した図である。 光学的走査位置と電気的サンプリング位置のずれによる画像の劣化の一例について説明するための図である。 補正情報の収集手順を示すフローチャートである。 補間式と移相量を算出する方法を説明するための図である。 実施例2に係るサンプリングクロック発生回路に用いられるデジタル回路の構成を例示した図である。 アナログ回路として構成される移相回路の特性とデジタル回路として構成される移相回路の特性の違いを説明するための図である。 実施例3に係るサンプリングクロック発生回路の構成を例示した図である。 光学的走査位置と電気的サンプリング位置のずれによる画像の劣化の一例について説明するための図である。 実施例3に係るサンプリングクロック発生回路に含まれる絶対値回路部の構成及び作用を説明するための図である。 実施例4に係る走査型顕微鏡の構成を例示した図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の各実施例について説明する。
図1は、本実施例に係る走査型顕微鏡の構成を例示した図である。図1に例示される走査型顕微鏡1は、共焦点レーザ顕微鏡である。本実施例では、照明光はレーザ光であり、観察光は試料からの反射光である。
まず、走査型顕微鏡1の構成について説明する。
走査型顕微鏡1は、試料3にレーザ光を照射し試料3からの反射光の強度に応じた画像検出信号を出力する顕微鏡本体2と、試料3を配置するステージ4と、試料3上にレーザ光を集光させる対物レンズ5と、対物レンズ5を取り付けるレボルバ6と、画像検出信号をサンプリングし、試料3の画像を生成するコンピュータ7と、試料3の画像を表示するモニタ8と、を含んで構成されている。
レボルバ6には倍率の異なる複数の対物レンズが備えられている。図1では、対物レンズ5が光路上に配置されているが、レボルバ6を回転させることにより、所望の倍率の対物レンズを光路上に配置することができる。
顕微鏡本体2は、レーザ光を射出するレーザ光源9と、ミラー10と、ハーフミラー11と、レーザ光を偏向させることにより試料3に照射するレーザ光の集光位置である光学的走査位置を対物レンズ5と直交する方向に移動させる2次元走査部12と、ミラー13と、反射光を集光させるレンズ14と、対物レンズ5の焦点位置と光学的に共役な位置であるレンズ14の焦点位置にピンホールを有する共焦点絞り15と、共焦点絞り15を通過した反射光を電気信号に変換する光検出器16と、2次元走査部12を制御する2次元走査制御回路17と、光学的走査位置を対物レンズ5の光軸方向に移動させるZ軸走査部20と、を含んで構成されている。
2次元走査制御回路17は、サンプリングクロック発生手段であるサンプリングクロック発生回路18を含んでいる。サンプリングクロック発生回路18は、光検出器16から出力された電気信号である画像検出信号をサンプリングするタイミングを示すサンプリングクロック信号を発生させる。
サンプリングクロック発生回路18は、走査型顕微鏡1に対して任意に設定することができる設定温度に応じてサンプリングクロック信号を補正するための温度補正信号を生成する温度補正信号発生部19を含んでいる。温度補正信号発生部19は、光学的走査位置と電気的サンプリング位置のずれのうち、温度に依存する温度ずれを補正する温度補正手段である。設定温度としては、通常、実際の利用環境の温度である利用温度が用いられる。これにより、基準温度と利用温度の差異が認識できるため、温度補正信号発生部19は温度ずれを補正するための適切な信号を生成することができる。
図1では、サンプリングクロック発生回路18が2次元走査制御回路17に含まれる例が示されているが、特にこれに限られない。サンプリングクロック発生回路18は、2次元走査制御回路17から出力される後述する走査同期信号を受信できればよく、2次元走査制御回路17の外部に設けられてもよい。
ハーフミラー11は、レーザ光を試料3へ導き、反射光を光検出器16へ導くための光路分割手段である。なお、ハーフミラー11の代わりに、入射する光を偏光成分により分離する偏光ビームスプリッタ(PBS)などを用いてもよい。
2次元走査部12は、試料3を走査するための走査手段であり、例えば、X方向に光学的走査位置を移動させるX方向走査手段であるレゾナントスキャナと、Y方向に光学的走査位置を移動させるY方向走査手段であるサーボ型ガルバノミラーとから構成されている。
図1では、X方向走査手段とY方向走査手段が組み合わされた2次元走査部12を例示したが、特にこれに限られない。X方向走査手段とY方向走査手段とを、顕微鏡本体2内に、分離して配置してもよい。
2次元走査部12では、X方向走査手段とY方向走査手段のいずれか一方が正弦波振動により動作すればよい。このため、2次元走査部12は、上記の構成に限られず、例えば、X方向走査手段としてレゾナントスキャナの代わりに、共振型のガルバノミラーを用いて構成されてもよい。また、X方向走査手段としてサーボ型のガルバノミラーを使用し、Y方向走査手段として共振型のガルバノミラーまたはレゾナントスキャナを使用しても良い。
光検出器16としては、例えば、光電子増倍管(Photomultiplier:PMT)やフォトダイオード(Photodiode:PD)やアバランシェ・フォトダイオード(Avalanche Photodiode:APD)などを用いることができる。
次に、走査型顕微鏡1の作用について説明する。
レーザ光源9から射出されたレーザ光は、ミラー10を反射し、ハーフミラー11に入射する。ハーフミラー11に入射したレーザ光は、その一部がハーフミラー11を透過し、2次元走査部12に入射する。2次元走査部12から射出されたレーザ光は、ミラー13を反射し、レボルバ6に取り付けられた対物レンズ5により集光され、試料3上に照射される。
レーザ光を試料に照射することにより得られた反射光は、対物レンズ5に入射し、ミラー13及び2次元走査部12を通って、ハーフミラー11に入射する。ハーフミラー11に入射した反射光の一部は、ハーフミラー11で反射され、レンズ14により集光される。レンズ14の焦点位置と対物レンズ5の焦点位置は光学的に共役な関係を有しているため、試料3上の光学的走査位置以外から生じた不要な光は、共焦点絞り15によって遮断される。これにより、光学的走査位置から生じた反射光のみが光検出手段である光検出器16で検出され、画像検出信号がコンピュータ7に出力される。
このように、走査型顕微鏡1では、光学的走査位置から生じた反射光のみが検出されるため、2次元走査部12は、光学的走査位置を移動させて試料3を2次元に走査する。具体的には、例えば、X方向走査手段をX方向に1往復させ、その後、Y方向走査手段をY方向に移動させる。これを繰り返すことで、光学的走査位置を移動させて試料3を2次元に走査することができる。そして、画像生成手段であるコンピュータ7は、サンプリングクロック信号に基づいて画像検出信号をサンプリングして、試料3の画像を生成し、モニタ8に画像を表示する。
また、走査型顕微鏡1では、正弦波振動により動作するX方向走査手段が用いられているため、走査速度はサイン波状に変化する。このため、コンピュータ7による画像検出信号をサンプリングする間隔も走査速度に応じて変化させる必要がある。
そこで、2次元走査制御回路17は、2次元走査部12のX方向走査手段を正弦波振動により動作させるとともに、正弦波振動の周期と等しい周期を有する走査同期信号をサンプリングクロック発生回路18に出力する。そして、サンプリングクロック発生回路18が、入力された走査同期信号から走査速度に応じたサンプリングクロック信号を生成することにより、光学的走査位置と電気的サンプリング位置とが一致し、歪みやずれのない画像の生成が可能となる。
なお、1つの走査同期信号は、X方向走査手段の1周期の正弦波振動に相当する。このため、1つの走査同期信号から生成されるサンプリングクロック信号には、試料3の画像を生成するX方向走査手段の往路で出力される往路用サンプリングクロック信号と、X方向走査手段を走査開始位置に戻すX方向走査手段の復路で出力される復路用サンプリングクロック信号が含まれる。
また、1つのサンプリングクロック信号によるサンプリングは1画素分の画像取得に対応する。このため、1つの走査同期信号から生成される往路用サンプリングクロック信号及び復路用サンプリングクロック信号には、それぞれ画像のX方向の画素数と等しい数のサンプリングクロック信号が含まれる。従って、例えば、X方向の画素数が1024であれば、1つの走査同期信号から2048個のサンプリングクロック信号が生成されることになる。
次に、サンプリングクロック発生回路18の構成と作用について詳細に説明する。
図2は、本実施例に係るサンプリングクロック発生回路の構成を例示した図である。図3は、本実施例に係る2次元走査制御回路17から出力される走査手段駆動信号と走査同期信号を例示した図である。
サンプリングクロック発生回路18は、2次元走査制御回路17から出力される走査同期信号からサンプリングクロック信号を生成し出力するサンプリングクロック発生手段である。
また、以降では詳述しないが、2次元走査制御回路17は、サンプリングクロック発生回路18にサンプリングクロック信号を生成させるとともに、画像有効信号を生成し、コンピュータ7へ出力する。
画像有効信号には、X方向画像有効信号(以降、XDE信号と記す。)とY方向画像有効信号(以降、YDE信号と記す。)がある。例えば、XDE信号は、X方向走査手段が画像検出信号のサンプリングを有効に行える範囲内にあるか、範囲外にあるかを示す信号である。YDE信号は、Y方向走査手段が画像検出信号のサンプリングを有効に行える範囲内にあるか、範囲外にあるかを示す信号である。
従って、コンピュータ7は、XDE信号とYDE信号がいずれも有効な状態(範囲内)を示す場合に、サンプリングクロック信号に従って画像検出信号をサンプリングし、画像を生成する。
なお、このような画像有効信号は、2次元走査制御回路17により生成され、コンピュータ7に出力されても良い。
図2に例示されるサンプリングクロック発生回路18は、入力信号生成部21と、移相回路22と、位置帰還部23と、絶対値回路部24と、VCO部25と、カウンタ26と、D/Aコンバータ27と、コンパレータ28と、位相比較部29と、ループフィルタ30と、温度補正信号発生部19と、温度補正情報記憶部31と、を含んで構成されている。
2次元走査制御回路17から出力された走査同期信号は、入力信号生成部21に入力される。図3に例示されるように、走査同期信号は、X方向走査手段の速度信号である走査手段駆動信号の周期と等しい周期を有する方形波信号である。走査手段駆動信号の周期は、X方向走査手段の正弦波振動の周期と等しい。このため、走査同期信号の周期は、X方向走査手段の正弦波振動の周期と等しく、例えば、X方向走査手段の正弦波信号の周期が4kHzであれば、走査同期信号の周期も4kHzである。
なお、走査同期信号は方形波信号であるため、X方向走査手段の速度が0となるタイミングに同期したタイミング信号とみなすことができる。
入力信号生成部21は、方形波信号である走査同期信号を同周期の正弦波信号に変換し、移相回路22へ出力する。入力信号生成部21は、例えば、バンドパスフィルタを含むアナログ回路として構成される。バンドパスフィルタは、方形波信号の立ち上がり部分と立ち下がり部分のエッジに寄与する成分を除去することで、方形波信号を正弦波信号に変換する。
移相回路22は、入力信号生成部21で生成された正弦波信号の位相を変化させる移相手段であり、正弦波信号とともに入力される調整信号に応じて正弦波信号の位相を変化させる。移相回路22で位相が変化した正弦波信号は、位置帰還部23へ出力される。移相回路22は、例えば、オールパスフィルタとオールパスフィルタの時定数を決める抵抗値を変化させるためのポテンショメータとを含むアナログ回路として構成される。
調整信号は、走査型顕微鏡1の出荷前に予め設定された信号であり、正弦波信号の位相を変化させることで基準温度下での個体差ずれを補正するための信号である。
位置帰還部23は、移相回路22から出力された正弦波信号と後述するD/Aコンバータ27からの出力信号との差分を取ることにより得られる正弦波信号を、絶対値回路部24へ出力する。
絶対値回路部24は、入力信号を全波整流する回路であり、位置帰還部23から出力された正弦波信号を全波整流してVCO部25へ出力する。
VCO部25は、電圧‐周波数変換を行う回路であり、入力電圧に比例した周波数のクロック信号を出力する周波数可変発振手段である。VCO部25は、全波整流波形を有する正弦波信号の電圧に比例した周波数のクロック信号をサンプリングクロック信号としてコンピュータ7へ出力する。
サンプリングクロック信号は、カウンタ26にも出力される。カウンタ26では、サンプリングクロック信号がカウントされ、カウンタ26から出力されたデジタル信号がD/Aコンバータ27でアナログ信号に変換される。D/Aコンバータ27でのD/A変換は、VCO部25からの出力に同期して行われるため、出力される信号は、VCO部25へ入力されたアナログ信号の波形を再現したアナログ信号となる。より厳密には、全波整流処理前の波形が再現されるため、絶対値回路部24へ入力されたアナログ信号の波形が再現される。
このようにして入力波形を再現したアナログ信号を位置帰還部23へ出力し、VCO部25からの出力内容をフィードバックすることで、VCO部25の非線形性や指示(つまり、入力信号)に対する誤差を補正することをできる。
カウンタ26は、不図示のラッチ手段によりXDE信号を生成し、コンピュータ7に出力する。また、YDE信号は、2次元走査制御回路17に含まれる不図示のY方向駆動制御回路により生成され、XDE信号と同じくコンピュータ7へ出力される。
また、カウンタ26は、さらに、1ライン毎、つまり、X方向の画素数分をカウントする毎にタイミング信号(以降、第1タイミング信号と記す。)を生成し、位相比較部29に出力する。
コンパレータ28は、位置帰還部23からの出力と0Vを比較し、位置帰還部23からの出力が0Vとなるタイミングを示すタイミング信号(以降、第2タイミング信号と記す。)を生成し、位相比較部29に出力する。
位相比較部29は、第1タイミング信号の位相と第2タイミング信号の位相を比較し、位相誤差を示す信号(以降、位相誤差信号と記す。)をループフィルタ30へ出力する。ループフィルタ30は、位相誤差信号に応じて正弦波信号の振幅を変化させる信号を入力信号生成部21へ出力する。これにより、ループフィルタ30は、入力信号生成部21で生成される正弦波信号の振幅を変化させて、入力信号生成部21のゲインを変化させる。
通常、サンプリングクロック発生回路18の制御が安定するまでは、1つの走査同期信号の入力に対して、VCO部25から出力されるサンプリングクロック信号の数は、サンプリングに必要な所定回数と一致しない。つまり、例えば、X方向の画素数が1024である場合、出力されるサンプリングクロック信号の数は、往路用及び復路用サンプリングクロック信号を合わせて2048となる必要があるが、2048とならない。
しかし、このようにして第1タイミング信号と第2タイミング信号を位相比較部29へ出力し、正弦波信号とサンプリングクロック信号の位相のずれをフィードバックすることで、正弦波信号の振幅は、第1タイミング信号と第2タイミング信号の位相が一致する状態で安定する。第1タイミング信号と第2タイミング信号の位相が一致する状態は、半周期の正弦波信号に同期して、X方向の画素数に等しい数のサンプリングクロック信号が生成される状態である。このため、このようなフィードバックにより、VCO部25から出力されるサンプリングクロック信号の数が、サンプリングに必要な粗密の状態を保って所定回数と一致することになる。
以上により、基準温度下では、光学的走査位置と電気的サンプリング位置を一致させることができる。
本実施例に係るサンプリングクロック発生回路18では、温度補正信号発生部19及び温度補正情報記憶部31を含んで構成されている。そして、温度補正信号発生部19が、正弦波信号の位相を変化させることで温度ずれを補正するための信号である温度補正信号を生成し、移相回路22へ出力することにより、利用温度が基準温度と異なる場合にも、光学的走査位置と電気的サンプリング位置を一致させることができる。
温度補正情報記憶部31は、設定温度に対応する補正情報を記憶するための温度補正情報記憶手段である。補正情報は、例えば、位相の変化量(以降、移相量と記す。)であり、温度補正情報記憶部31には、設定温度とそれに対応する移相量が記憶されている。
設定温度は、絶対的な温度(例えば、30℃など)として記憶されても良く、基準温度からの相対的な温度(例えば、+4℃など)として記憶されても良い。また、各設定温度と移相量は、表形式で離散的なデータとして記憶されても良く、その関係を表現した式として記憶されてもよい。
温度補正情報記憶部31は、設定温度を示す温度設定信号が入力されると、その温度設定信号が示す設定温度に対応する補正情報を温度補正信号発生部19に出力する。
温度設定信号は、走査型顕微鏡1の利用者の指示に基づいて、コンピュータ7から出力され、2次元走査制御回路17を通じて入力される。このため、利用者が実際の利用環境に合わせて走査型顕微鏡1に対して任意に設定することができる。
温度補正信号発生部19は、移相量を示す補正情報が入力されると、移相回路22に正弦波信号の位相をその移相量だけ変化させる温度補正信号を生成する。移相回路22が、オールパスフィルタとポテンショメータを含むアナログ回路であれば、温度補正信号は、移相量に対応する抵抗値の変化を生じさせるためにポテンショメータを駆動させる信号となる。
これにより、移相回路22は、正弦波信号とともに入力される調整信号及び温度補正信号に応じて、正弦波信号の位相を変化させる。より具体的には、移相回路22は、調整信号に基づいて、基準温度での個体差ずれが補正されるように正弦波信号の位相を変化させるとともに、温度補正信号に基づいて、基準温度と設定温度の差異によって生じる温度ずれが補正されるように正弦波信号の位相を変化させる。このため、設定温度を利用温度に一致させることにより、光学的走査位置と電気的サンプリング位置を一致させることができる。
図2では、温度補正情報記憶部31がサンプリングクロック発生回路18に含まれる例が示されているが、特にこれに限られない。温度補正情報記憶部31は、温度補正信号発生部19へ補正情報を出力できればよく、例えば、コンピュータ7の内部など、サンプリングクロック発生回路18の外部に設けられてもよい。
次、光学的走査位置と電気的サンプリング位置のずれによる画像の劣化について説明する。
図4は、光学的走査位置と電気的サンプリング位置のずれによる画像の劣化の一例について説明するための図である。図4(a)は、直線が等間隔に並んだパターンを有する試料32を示している。図4(b)、(d)、(f)は、それぞれ走査型顕微鏡1で生成される試料32の画像を例示している。図4(c)、(e)、(g)は、それぞれ図4(b)、(d)、(f)で生成された画像と実際の試料との相違を示す図である。なお、図4(c)、(e)、(g)の縦軸は、試料上の直線間隔と画像上の直線間隔の差を示し、横軸は、間隔を測定する隣接する2つの直線のX方向の位置を示している。また、図4(b)、(d)、(f)で例示される画像は、試料の直線と走査手段のX方向が直交するように試料を配置した状態で生成された画像である。
図4(b)で例示される画像32aでは、試料32のパターンがほぼ正確に再現されている。つまり、画像32aは、光学的走査位置と電気的サンプリング位置が一致している場合の画像である。この場合、図4(c)に例示されるように、直線間隔は、X方向に対してほぼ一定に維持されている。
これに対して、図4(d)で例示される画像32bや図4(f)で例示される画像32cでは、直線の密度がX方向に対して漸増または漸減している。つまり、画像32bや画像32cは、光学的走査位置と電気的サンプリング位置が一致しないため、ずれや歪みが生じている画像である。この場合、図4(e)や図4(g)で例示されるように、直線間隔は、X方向に対して一定ではなく、およそ線形的に変化している。
このような線形的な直線間隔の変化による画像の劣化は、走査型顕微鏡の最も典型的な画像の劣化であり、光学的走査位置と電気的サンプリング位置のずれがサンプリングクロック信号の位相のずれに起因している場合に生じる。
このため、移相回路22での移相量を調整し、サンプリングクロック信号の位相を変化させることで、光学的走査位置と電気的サンプリング位置のずれを補正することができる。
温度補正情報記憶部31に記憶される補正情報の収集手順について説明する。
まず、図4(a)に例示されるような直線を等間隔に並べたパターンを有する試料32を用意する。そして、直線とX方向が直交するように試料32を配置した走査型顕微鏡1を恒温槽に収納する。
次に、利用環境の想定される基準温度と温度範囲を決定する。また、認識できる程度の画像のずれや歪みが生じる最小の温度変化量を温度変化単位として決定する。例えば、基準温度を25℃、温度範囲を22℃から28℃、温度変化単位は1℃である。
以上の準備作業が完了した後に、図5に例示される補正情報の収集手順を開始する。図5は、補正情報の収集手順を示すフローチャートである。
ステップS1では、走査型顕微鏡1が収納された恒温槽を制御し、恒温槽の温度(以降、環境温度と記す。)を基準温度に変化させる。
次に、ステップS2では、環境温度が基準温度に一致した状態で試料の画像を生成する。そして、生成された画像を見ながら移相回路22での移相量を調整し、画像のずれや歪みを補正する。この際、許容される直線間隔の誤差は、例えば、試料上の直線間隔の1パーセントである。
ステップS3では、ステップS2で移相回路22へ入力した信号を、調整信号として設定する。
ステップS4では、再び恒温槽を制御し、環境温度を温度範囲の最低温度に変化させる。
ステップS5では、環境温度が温度範囲の最低温度に一致した状態で試料の画像を生成する。そして、生成された画像を見ながら移相回路22での移相量を調整し、画像のずれや歪みを補正する。この際、許容される直線間隔の誤差は、例えば、試料上の直線間隔の1パーセントである。
ステップS6では、ステップS5の移相量を、環境温度と対応付けて温度補正情報記憶部31に一時的に保存して記憶させる。なお、記憶させる移相量は、移相回路22での全移相量と調整信号による移相量との差分である。
ステップS7では、温度範囲全体の移相量を取得したかどうかが判断される。温度範囲全体の移相量を取得していない場合には、ステップS8へ遷移する。
また、温度範囲全体の移相量を取得している場合には、ステップS4へ遷移し、およそ温度変化単位分だけ走査型顕微鏡1の環境温度を変化させる。以降、温度範囲全体の移相量が取得されるまで、ステップS4からステップS7を繰り返し実施する。
ステップS8では、ステップS7までの処理により温度補正情報記憶部31に記憶された環境温度とその温度に対応する移相量から補間式を算出する。さらに、算出された補間式から温度範囲内の1℃(温度変化単位)毎の移相量を算出する。
図6は、補間式と移相量を算出する方法を説明するための図である。図6(a)は、ステップS6で取得された環境温度とその温度に対応する移相量を示している。図6(b)は、ステップS6で取得された環境温度とその温度に対応する移相量から算出された補間式を示している。図6(c)は、補間式から算出された移相量を示している。このように、補間式を算出して改めて移相量を算出することで、正確に温度変化単位毎の移相量を得ることができる。
ステップS9では、ステップS8で算出された補間式及び温度毎の移相量を補正情報として、温度補正情報記憶部31に保存し記憶させる。温度毎の移相量とともに補間式も記憶させることで、ステップS8で移相量を算出した温度とは異なる設定温度が利用者により指定された場合でも、補間式から移相量を算出して出力することができる。
なお、ステップS8及びステップ9は、省略することもできる。その場合、ステップS6で記憶された移相量を補正情報とする。また、ステップS8での補間式の算出では、任意の補間方法を採用することができる。図6では、線形補間の例が示されているが、特にこれに限られない。
また、図5に例示される補正情報の収集手順のうち、ステップS4以降の処理については走査型顕微鏡毎に行わなくてもよい。同一構成の走査型顕微鏡であれば、温度に依存する特性の変化はほぼ同様であるので、走査型顕微鏡の構成毎に1回だけ補正情報を収集し、収集された補正情報を同一構成の走査型顕微鏡で共通に利用しても良い。
以上、本実施例に係る走査型顕微鏡1では、利用者が利用環境の温度に合わせて走査型顕微鏡1の設定温度を変更することにより、温度に依存する光学的走査位置と電気的サンプリング位置のずれを補正することができる。これにより、画像の歪みやずれが抑制された画像を生成することができる。このため、走査型顕微鏡1を広い温度範囲で正常に動作させることのできるため、走査型顕微鏡1の利用環境に対する制限を緩和することができる。
また、本実施例に係る走査型顕微鏡1は、利用者が指示する設定温度に従って、信号の位相を変更するため、走査型顕微鏡1の構造や制御を過度に複雑にすることなく、画像の歪みやずれが抑制された画像を生成することができる。
本実施例に係る走査型顕微鏡は、サンプリングクロック発生回路が入力信号生成部21及び移相回路22の代わりにデジタル回路を含んで構成されている点が実施例1に係る走査型顕微鏡1と異なっている。その他の構成は、走査型顕微鏡1と同様である。
図7は、本実施例に係るサンプリングクロック発生回路に用いられるデジタル回路の構成を例示した図である。
図7(a)に例示されるデジタル回路33は、位相比較器34と、ループフィルタ35と、VCO部36と、アドレスカウンタ37と、ROM38と、D/Aコンバータ39と、を含んで構成されている。
まず、VCO部36が自走し、一定の周波数のクロック信号をアドレスカウンタ37へ出力する。アドレスカウンタ37は、所定回数だけカウントする毎に値がリセットされるカウンタである。また、カウントされた値が所定回数内のある値(以降、アドレスコンパレート値と記す。)となったタイミングで同期信号を位相比較器34へ出力する。
位相比較器34は、2次元走査制御回路17から入力される走査同期信号とアドレスカウンタ37から入力される同期信号の位相を比較する。そして、位相誤差信号をループフィルタ35へ出力する。
ループフィルタ35は、位相誤差信号に従って、VCO部36へ出力する電圧を変化させる。これにより、VCO部36から出力されるクロック信号の周波数が変化する。
このようにして、VCO部36からの出力をフィードバックすることで、走査同期信号の周期と、アドレスカウンタ37に設定された所定回数のクロック信号がVCO部36から出力される周期が一致する。
アドレスカウンタ37は、クロック信号がカウントされる毎に、カウント値をROM38へ出力する。
ROM38には、図7(b)に例示されるように、アドレスカウンタ37に設定された所定回数と等しい数のデータにより正弦波形状が再現される正弦波データが記憶されている。ROM38は、入力されたカウント値(アドレス)に対応する正弦波データをD/Aコンバータ39へ出力する。
そして、D/Aコンバータ39がデジタル信号である正弦波データをアナログ信号である正弦波信号に変換し、不図示の位置帰還部23へ出力する。
これにより、デジタル回路33は、実施例1に係る入力信号生成部21及び移相回路22と同様に、走査同期信号と等しい周期を有する正弦波信号を出力することができる。
なお、実施例1では入力信号生成部21で行われる1周期当たりのサンプリングクロック信号の数の調整は、本実施例ではD/Aコンバータ39により行われる。具体的には、ループフィルタ30から出力される信号に応じてD/Aコンバータ39から出力される正弦波信号の振幅を変化させることにより行われる。これは、D/Aコンバータ39として、リファレンス電圧端子などを利用したゲイン調整機能を有する乗算型のD/Aコンバータを用いることで、実現することができる。
また、実施例1では移相回路22で行われる温度補正信号及び調整信号に応じた正弦波信号の位相の変更は、本実施例ではアドレスカウンタ37の機能により行われる。具体的には、温度補正信号及び調整信号に応じて、アドレスカウンタ37のアドレスコンパレート値を調整することで、位相比較器34へ同期信号を出力するタイミングを変えることにより行われる。
図8は、アナログ回路として構成される移相回路の特性とデジタル回路として構成される移相回路の特性の違いを説明するための図である。図8(a)、(b)は、それぞれアナログ回路、デジタル回路として構成された移相回路の特性を示している。図8(a)、(b)の横軸は、移相回路で変化させる移相量を示し、縦軸は、その移相量を実現するために移相回路に入力される調整用設定値である。この設定値は、アナログ回路として構成されている場合であれば、例えば、オールパスフィルタの時定数を決める抵抗値などである。
図8(a)に例示されるように、移相回路がアナログ回路として構成されている場合は、移相量が大きくなるほど、設定値に対する移相量の応答が劣化している。つまり、設定値と移相量が線形関係にない。このため、移相回路に設定する設定値は、アナログ回路の特性に合わせて算出する必要がある。
一方、図8(b)に例示されるように、移相回路がデジタル回路として構成されている場合は、設定値と移相量が線形関係にある。このため、移相回路に設定する設定値は、移相量との線形関係から容易に算出することができる。このため、温度補正情報記憶部31から入力される移相量に基づいて温度補正信号を生成する温度補正信号発生部19の構成を簡素化することできる。
また、デジタル回路の場合は、任意の移相量、つまり、0°から360°まで位相を変化させることができる。これに対して、オールパスフィルタを用いたアナログ回路の場合には、180°までしか位相を変化させることはできない。
以上、本実施例に係る走査型顕微鏡でも、実施例1と同様の効果を得ることができる。また、本実施例では、移相回路がデジタル回路として構成されているため、移相量に制限がなく、また、温度補正信号発生部19の構成も簡素化することができる。
本実施例に係る走査型顕微鏡は、サンプリングクロック発生回路の構成を除き、実施例1に係る走査型顕微鏡1と同様である。
図9は、本実施例に係るサンプリングクロック発生回路の構成を例示した図である。
図9に例示されるサンプリングクロック発生回路40は、入力信号生成部21と、移相回路22と、位置帰還部23と、絶対値回路部41と、VCO部25と、カウンタ26と、D/Aコンバータ27と、コンパレータ28と、位相比較部29と、ループフィルタ30と、温度補正情報記憶部42と、温度補正信号発生部43と、を含んで構成されている。
サンプリングクロック発生回路40は、調整信号及び温度補正信号が移相回路22と絶対値回路部41に出力される点が、実施例1に係るサンプリングクロック発生回路18と異なっている。これに伴い、サンプリングクロック発生回路40では、絶対値回路部24の代わりに絶対値回路部41を、温度補正情報記憶部31の代わりに温度補正情報記憶部42を、温度補正信号発生部19の代わりに温度補正信号発生部43を含んで構成されている。
図10は、光学的走査位置と電気的サンプリング位置のずれによる画像の劣化の一例について説明するための図である。図10(a)は、直線が等間隔に並んだパターンを有する試料32を示している。図10(b)、(d)、(f)は、それぞれ走査型顕微鏡1で生成される試料32の画像を例示している。図10(c)、(e)、(g)は、それぞれ図10(b)、(d)、(f)で生成された画像と実際の試料との相違を示す図である。なお、図10(c)、(e)、(g)の縦軸は、試料上の直線間隔と画像上の直線間隔の差を示し、横軸は、間隔を測定する隣接する2つの直線のX方向の位置を示している。また、図10(b)、(d)、(f)で例示される画像は、試料の直線と走査手段のX方向が直交するように試料を配置した状態で生成された画像である。
図10(b)で例示される画像32dでは、試料32のパターンがほぼ正確に再現されている。つまり、画像32dは、光学的走査位置と電気的サンプリング位置が一致している場合の画像である。この場合、図10(c)に例示されるように、直線間隔は、X方向に対してほぼ一定に維持されている。
これに対して、図10(d)で例示される画像32eや図10(f)で例示される画像32fでは、直線の密度が画像の中心付近から画像の両端に向かって漸増または漸減している。つまり、画像32dや画像32fは、光学的走査位置と電気的サンプリング位置が一致しないため、ずれや歪みが生じている画像である。この場合、図10(e)や図10(g)で例示されるように、直線間隔は、X方向に対して一定ではなく、非線形的に変化し、全体としてお椀のような形状を示す。
このような非線形的な直線間隔の変化による画像の劣化は、走査手段の1周期内での最高走査速度及び最低走査速度と、サンプリングクロック信号の最高周波数及び最低周波数の関係に適切ではなく誤差があるため生じる。
このため、全波整流処理された正弦波信号にオフセット電圧を印加し、サンプリングクロック信号の最高周波数と最低周波数のバランスを変化させることで、光学的走査位置と電気的サンプリング位置のずれを補正することができる。
図11は、本実施例に係るサンプリングクロック発生回路40に含まれる絶対値回路部41の構成及び作用を説明するための図である。
図11(a)に例示されるように、絶対値回路部41は、全波整流部44と、全波整流された信号にオフセット電圧を印加するオフセット部45と、を含んで構成されている。
移相回路22から入力された正弦波信号は、全波整流部44で全波整流されて、オフセット部45へ出力される。
オフセット部45は、正弦波信号の振幅を変化させるゲイン調整手段として機能するものであり、全波整流された正弦波信号に対して、調整信号及び温度補正信号に応じたオフセット電圧を印加することにより振幅を変化させる。
オフセット電圧が印加されると、図11(b)に例示されるように、オフセット電圧印加前の信号41aに対して、正弦波信号の電圧が一時的に高くなる。つまり、サンプリングクロック信号の最高周波数と最低周波数ともに高くなる(信号41b参照)。しかし、上述したVCO部25からの出力を入力信号生成部21へフィードバックするサンプリングクロック発生回路40のPLL動作により、1周期あたりのサンプリングクロック信号の発生数が固定されている。このため、正弦波信号の振幅が小さくなり、サンプリングクロック信号の最高周波数が下がることで、最高周波数と最低周波数のバランスが変更された状態で制御が安定する(信号41c参照)。
このため、調整信号及び温度補正信号によりオフセット電圧を調整することで、最高周波数と最低周波数のバランスを変化させることができ、それによって、光学的走査位置と電気的サンプリング位置のずれを補正することができる。
以上、本実施例に係る走査型顕微鏡でも、実施例1に係る走査型顕微鏡1と同様の効果を得ることができる。また、本実施例では、温度補正信号を入力信号生成部21と絶対値回路部41に出力しているため、図4に例示されるような線形的な直線間隔の変化による画像の劣化と図10に例示されるような非線形的な直線間隔の変化による画像の劣化のいずれにも対応できる。
また、本実施例に係る走査型顕微鏡も、実施例2に係る走査型顕微鏡と同様に、入力信号生成部21と移相回路22の代わりに、デジタル回路33を用いて構成されてもよい。これにより、実施例2に係る走査型顕微鏡と同様の効果を得ることができる。
なお、本実施例では、温度補正情報記憶部42に記憶される補正情報は、移相量とオフセット電圧となる。そして、温度補正信号発生部43は、正弦波信号の位相を移相量だけ変化させる信号を移相回路22に出力し、全波整流された信号にオフセット電圧を印加する信号を絶対値回路部41に出力する。また、これらの補正情報は、実施例1と同様の手順により収集することができる。
図12は、本実施例に係る走査型顕微鏡の構成を例示した図である。
図12に例示される走査型顕微鏡46は、サンプリングクロック発生回路18が温度センサー47を含む点と、サンプリングクロック発生回路18の温度を変化させる温度変化部48を含む点が、実施例1に係る走査型顕微鏡1と異なっている。その他の構成は、実施例1に係る走査型顕微鏡1と同様である。
図12では温度センサー47をサンプリングクロック発生回路18内に配置した例が示されている。これは、一般にサンプリングクロック発生回路18の温度変化が最も画像に及ぼす影響が大きいためであるが、温度センサー47の配置は、特にこれに限られない。
温度変化部48は、サンプリングクロック発生回路18を含む局所的な範囲の温度を変化させるものでもよく、また、顕微鏡本体2の内部雰囲気温度を変化させることによりサンプリングクロック発生回路18の温度を変化させるものでも良い。温度変化部48としては、例えば、ペルチェ素子などの温度制御素子、ヒータ、クーラーでも良く、空冷ファンの動作を制御する回路などでも良い。
温度変化部48は、主に各温度の補正情報の収集時に使用される。本実施例に係る走査型顕微鏡46では、温度変化部48を使用してサンプリングクロック発生回路18の温度を変化させるため、走査型顕微鏡46を収納し環境温度を変化させる恒温槽は、必ずしも必要ではない。
また、実施例1で例示されるような恒温槽を用いて環境温度を変化させる場合に比べて、より正確な補正情報を取得することができる。
恒温槽により環境温度を変化させる場合、恒温槽の温度変化と、サンプリングクロック発生回路など画像に与える影響の大きな部位の温度変化には、タイムラグがある。このため、恒温槽の温度を基準に補正情報を取得すると、サンプリングクロック発生回路などの温度が安定する前に補正情報が取得されてしまい、その結果、正確な補正情報が得られないことがある。
また、正確な補正情報を得るためには、サンプリングクロック発生回路などの温度が恒温槽の温度変化の影響を受けて変化し、安定した状態となるまで待つ必要がある。この場合、安定した状態になるまでの時間を正確に把握することは困難であるので、必要以上に長い時間をかけることになる。従って、補正情報の取得に時間がかかってしまう。
これに対して、本実施例に係る走査型顕微鏡46の場合、温度センサー47によりサンプリングクロック発生回路18の温度を測定しながら、温度変化部48によりサンプリングクロック発生回路18の温度を変化させる。温度を測定する対象と温度を変化させる対象とが一致しているため、タイムラグは発生しない。このため、より正確な補正情報を、必要最小限の時間で取得することができる。
なお、補正情報の収集手順については、実施例1の収集手順と同様である。ただし、温度変化部48として空冷ファンの動作を制御する回路などを用いる場合、温度変化部48により環境温度を変化させながら一定時間毎に画像を生成及び補正し、補正に用いられた移相量をそのときの環境温度とともに温度補正情報記憶部42に記憶させてもよい。このようにして補正情報を収集した場合でも、収集された情報から補間式を求めることで、温度変化単位だけそれぞれ異なる各温度の補正情報を得ることができる。
また、本実施例に係る走査型顕微鏡46では、走査型顕微鏡46の内部雰囲気温度ではなく、サンプリングクロック発生回路18の温度を、走査型顕微鏡46の設定温度として設定する必要がある。このため、利用者がサンプリングクロック発生回路18の温度を確認できるように、モニタ8に温度センサー47で検出されたサンプリングクロック発生回路18の温度を表示してもよい。これにより、利用者は、適切な設定温度を設定することが可能となる。
また、走査型顕微鏡46は、利用者が設定温度を設定する代わりに、温度センサー47で検出された温度を自動的に設定温度に設定しても良い。この場合、わずかな温度変化にまで追随して設定温度を変化させてしまうと、頻繁に走査型顕微鏡46の設定温度が変更され、走査型顕微鏡46の性能に悪影響を及ぼすことがある。このため、温度変化に伴う画像の劣化が許容できる範囲では設定温度の変更が行われないように、予め不感帯を設けてもよい。不感帯の幅は、例えば、温度変化単位と同じとしてもよい。
また、温度センサー47により検出された温度に対応する補正情報が温度補正情報記憶部31に記憶されていない場合には、その旨をモニタ8に表示して利用者に通知してもよい。この場合、予め算出されている補間式から補正情報を生成し利用するか、利用者が手動で画像を補正するかを選択させてもよい。
利用者により手動で画像が補正された場合には、そのときの情報を補正情報として温度補正情報記憶部31へ追加しても良い。この場合、追加された補正情報を含めて、改めて補間式を算出することが望ましい。これにより補間式の精度が向上する。
以上、本実施例に係る走査型顕微鏡46でも、実施例1に係る走査型顕微鏡1と同様の効果を得ることができる。また、本実施例に係る走査型顕微鏡46では、温度センサー47を設けることで、補正情報の精度の向上、補正情報の収集時間の短縮化、温度設定信号の設定の自動化などを実現することができる。また、温度変化部48を設けることで、恒温槽などの大掛かりな設備を省略することができる。また、モニタ8を通じて補正情報の有無を通知し、利用者に補正情報を取得する機会を提供することで、無制限に補間(外挿も含む)が行われることによって補正情報の精度が劣化してしまうことを抑制することができる。
また、本実施例に係る走査型顕微鏡46は、実施例2に係る走査型顕微鏡と同様に、入力信号生成部21と移相回路22の代わりに、デジタル回路33を用いて構成されてもよい。これにより、実施例2に係る走査型顕微鏡と同様の効果を得ることができる。また、本実施例に係る走査型顕微鏡46は、実施例3に係る走査型顕微鏡と同様に、温度補正信号を移相回路22と絶対値回路部に入力させても良い。これにより、実施例3に係る走査型顕微鏡と同様の効果を得ることができる。
1、46・・・走査型顕微鏡、2・・・顕微鏡本体、3、32・・・試料、4・・・ステージ、5・・・対物レンズ、6・・・レボルバ、7・・・コンピュータ、8・・・モニタ、9・・・レーザ光源、10、13・・・ミラー、11・・・ハーフミラー、12・・・2次元走査部、14・・・レンズ、15・・・共焦点絞り、16・・・光検出器、17・・・2次元走査制御回路、18、40・・・サンプリングクロック発生回路、19、43・・・温度補正信号発生部、20・・・Z軸走査部、21・・・入力信号生成部、22・・・移相回路、23・・・位置帰還部、24、41・・・絶対値回路部、25、36・・・VCO部、26・・・カウンタ、27、39・・・D/Aコンバータ、28・・・コンパレータ、29・・・位相比較部、30、35・・・ループフィルタ、31、42・・・温度補正情報記憶部、32a、32b、32c、32d、32e、32f・・・画像、33・・・デジタル回路、34・・・位相比較器、37・・・アドレスカウンタ、38・・・ROM、41a、41b、41c・・・信号、44・・・全波整流部、45・・・オフセット部、47・・・温度センサー、48・・・温度変化部

Claims (14)

  1. 正弦波振動により、試料に照射する照明光の集光位置を移動させる走査手段と、
    前記照明光を前記試料に照射することにより得られる観察光を検出し、前記観察光を電気信号である画像検出信号に変換する光検出手段と、
    前記正弦波振動の周期と等しい周期を有する走査同期信号から前記画像検出信号をサンプリングするタイミングを示すサンプリングクロック信号を発生させるサンプリングクロック発生手段と、
    前記サンプリングクロック信号に基づいて前記画像検出信号をサンプリングし、前記試料の画像を生成する画像生成手段と、を含み、
    前記サンプリングクロック発生手段は、設定温度に応じて、前記サンプリングクロック信号を補正する温度補正信号を生成する温度補正手段を含むことを特徴とする走査型顕微鏡。
  2. 請求項1に記載の走査型顕微鏡において、
    前記サンプリングクロック発生手段は、前記設定温度に対応する補正情報が記憶される温度補正情報記憶手段を含み、
    前記温度補正手段は、前記温度補正情報記憶手段から、前記設定温度に対応する前記補正情報を入力されることを特徴とする走査型顕微鏡。
  3. 請求項2に記載の走査型顕微鏡において、
    前記サンプリングクロック発生手段は、さらに、
    前記走査同期信号が変換された正弦波信号が入力され、前記サンプリングクロック信号を出力する周波数可変発振手段と、
    前記正弦波信号の位相を変化させる移相手段と、
    前記正弦波信号の振幅を変化させるゲイン調整手段と、を含むことを特徴とする走査型顕微鏡。
  4. 請求項3に記載の走査型顕微鏡において、
    前記温度補正手段は、前記設定温度に応じて、前記移相手段に前記正弦波信号の前記位相を変化させる前記温度補正信号を入力することを特徴とする走査型顕微鏡。
  5. 請求項3または請求項4に記載の走査型顕微鏡において、
    前記温度補正手段は、前記設定温度に応じて、前記ゲイン調整手段に前記正弦波信号の前記振幅を変化させる前記温度補正信号を入力することを特徴とする走査型顕微鏡。
  6. 請求項2に記載の走査型顕微鏡において、
    前記サンプリングクロック発生手段は、前記走査同期信号が変換された正弦波信号が入力され、前記サンプリングクロック信号を出力する周波数可変発振手段と、を含み、
    前記温度補正手段は、前記設定温度に応じて、前記周波数可変発振手段に入力される前記正弦波信号の位相を変化させることを特徴とする走査型顕微鏡。
  7. 請求項2または請求項6に記載の走査型顕微鏡において、
    前記サンプリングクロック発生手段は、前記走査同期信号が変換された正弦波信号が入力され、前記サンプリングクロック信号を出力する周波数可変発振手段と、を含み、
    前記温度補正手段は、前記設定温度に応じて、前記周波数可変発振手段に入力される前記正弦波信号の振幅を変化させることを特徴とする走査型顕微鏡。
  8. 請求項2乃至請求項7のいずれか1項に記載の走査型顕微鏡において、
    さらに、温度センサーを含むことを特徴とする走査型顕微鏡。
  9. 請求項8に記載の走査型顕微鏡において、
    前記温度センサーは、前記サンプリングクロック発生手段の温度を検出することを特徴とする走査型顕微鏡。
  10. 請求項9に記載の走査型顕微鏡において、
    前記温度補正手段は、前記温度センサーが検出する前記温度に応じて、前記サンプリングクロック信号を補正する前記温度補正信号を生成することを特徴とする走査型顕微鏡。
  11. 請求項9に記載の走査型顕微鏡において、
    さらに、前記温度センサーにより検出された温度に対応する前記補正情報が前記温度補正情報記憶手段に記憶されていないことを通知する通知手段を含むことを特徴とする走査型顕微鏡。
  12. 請求項9乃至請求項11のいずれか1項に記載の走査型顕微鏡において、
    さらに、前記サンプリングクロック発生手段の前記温度を変化させる温度変化手段を含むことを特徴とする走査型顕微鏡。
  13. 請求項1乃至請求項12のいずれか1項に記載の走査型顕微鏡において、
    前記サンプリングクロック発生手段には、前記走査型顕微鏡の個体特性に応じて、前記サンプリングクロック信号を調整する調整信号が入力されることを特徴とする走査型顕微鏡。
  14. 請求項1乃至請求項13のいずれか1項に記載の走査型顕微鏡において、
    さらに、前記照明光としてレーザ光を射出するレーザ光源を含むことを特徴とする走査型顕微鏡。
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