JP2011119901A - 画像処理方法、そのプログラム及び画像処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】印刷を実行する前に印刷結果により近い画像を確認する。
【解決手段】ユーザーPC20は、RGB色空間の画像データを、1画素へ打ち込むCMYK色空間の各々のインク色の打込量により規定されている印刷コマンド(印刷データ)に変換し、リアルプレビュー表示指示を取得したときには、生成した印刷コマンドのインク色ごとの打込量のデータを用いてRGB色空間の画像データを生成し、表示出力する。この印刷結果を反映した画像データは、インク色ごとの打込量及び打込数を用いて各色の重付を行うと共に、プリンター50に応じて定められている基準色テーブルの基準色データを用いて生成してもよい。このように、印刷を行う打込量により規定されている印刷コマンドを用いて表示用の画像データを生成し、これを表示する。
【選択図】図1

Description

本発明は、画像処理方法、そのプログラム及び画像処理装置に関する。
従来、画像処理方法としては、RGBデータを印刷用のCMYKデータに変換する情報により、RGBデータをCMYKデータへ変換し、変換した印刷用CMYKデータをシミュレーション出力用データに変換し、変換したデータを出力するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この画像処理方法では、シミュレーション出力用データの出力により、入稿者の意図する色再現を持ったカラー印刷物を作成することができるとしている。
特開2003−319190号公報
しかしながら、上述の方法では、具体的にどのようなCMYKデータを作成し、どのようにシミュレーション出力データを作成するのかが明らかでなく、印刷を実行する前に印刷結果に近い画像を十分確認することができなかった。
本発明は、このような課題に鑑みなされたものであり、印刷を実行する前に印刷結果により近い画像を十分確認することができる画像処理方法、そのプログラム及び画像処理装置を提供することを主目的とする。
本発明は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の画像処理方法は、
画像データを処理するコンピューターが実行する画像処理方法であって、
(a)複数色を含む画像表示可能な第1の色空間の画像データを、複数色の着色剤を用いて印刷処理を行う印刷装置で印刷可能であり第2の色空間の1以上の色の打込量により規定されている印刷データに変換するステップと、
(b)印刷処理で得られる印刷結果の画像を表示する指示である印刷結果表示指示を取得するステップと、
(c)前記ステップ(b)で印刷結果表示指示を取得したときには、前記ステップ(a)で生成した前記印刷データの着色剤の色ごとの打込量のデータを用いて前記第1の色空間の画像データを生成するステップと、
(d)前記ステップ(c)で生成した画像データを表示出力するステップと、
を含むものである。
この画像処理方法では、複数色を含む画像表示可能な第1の色空間の画像データを、第2の色空間の1以上の色の打込量により規定されている印刷データに変換する。この印刷データは、複数色の着色剤を用いて印刷処理を行う印刷装置で印刷可能である。次に、印刷処理で得られる印刷結果の画像を表示する指示である印刷結果表示指示を取得したときには、生成した印刷データの着色剤の色ごとの打込量のデータを用いて第1の色空間の画像データを生成する。そして、生成した画像データを表示出力する。このように、印刷を行う打込量により規定されている印刷データを用いて画像データを生成し、これを表示する。したがって、印刷を実行する前に印刷結果により近い画像を十分確認することができる。
本発明の画像処理方法において、前記ステップ(c)では、前記印刷データに含まれる所定領域における前記印刷データの着色剤の色ごとの打込量及び打込数を用いて各色の重付を行うと共に、所定の基準色データを用いて前記印刷データから前記画像データを生成するものとしてもよい。こうすれば、基準色データを用いると共に、各色の重付を施すことにより、印刷結果により近い画像を確認することができる。ここで、前記基準色データは、第1の色空間のデータ値と第2の色空間のデータ値とが基準値として対応付けられているものとしてもよい。また、基準色データは、前記印刷装置に応じて定められているものとしてもよい。例えば、基準色データは、第2の色空間における前記印刷装置の着色剤の所定色と前記第1の色空間の基準値とが対応付けられているものとしてもよい。
本発明の画像処理方法において、前記ステップ(c)では、所定の第1矩形領域に含まれる前記着色剤の打込量の和を前記第1矩形領域よりも小さな第2矩形領域の打込量とすると共に、前記第1矩形領域に含まれる前記着色剤の打込数の和を前記第2矩形領域の打込数とし、該第2矩形領域の打込量及び打込数を用いて各色の重付を行い解像度を変更して前記印刷データから前記画像データを生成するものとしてもよい。こうすれば、解像度を変更しつつ、印刷結果により近い画像を確認することができる。
本発明の画像処理方法において、前記第1の色空間はRGB空間であり、前記第2の色空間はCMYK色空間であるものとしてもよい。RGBデータは表示画像に用いられることが多く、CMYK色空間は印刷データに用いられることが多いため、本発明を適用する意義が高い。
本発明の画像処理方法は、(e)前記ステップ(d)で画像データを表示出力したあと、印刷を実行する指示である印刷実行指示を取得するステップと、(f)前記ステップ(e)で印刷実行指示を取得したときには、前記ステップ(a)で作成した印刷データを前記印刷装置へ出力するステップと、を含むものとしてもよい。こうすれば、印刷結果を確認した上で、表示画像の作成元の印刷データを利用して印刷することができる。
本発明のプログラムは、上述した画像処理方法の各ステップを1以上のコンピューターに実現させるためのものである。このプログラムは、コンピューターが読み取り可能な記憶媒体(例えばハードディスク、ROM、FD、CD、DVDなど)に記録されていてもよいし、伝送媒体(インターネットやLANなどの通信網)を介してあるコンピューターから別のコンピューターへ配信されてもよいし、その他どのような形で授受されてもよい。このプログラムを一つのコンピューターに実行させるか又は複数のコンピューターに各ステップを分担して実行させれば、上述した画像処理方法の各ステップが実行されるため、この方法と同様の作用効果が得られる。
本発明の画像処理装置は、
複数色を含む画像表示可能な第1の色空間の画像データを、複数色の着色剤を用いて印刷処理を行う印刷装置で印刷可能であり第2の色空間の1以上の色の打込量により規定されている印刷データに変換する印刷データ生成手段と、
印刷処理で得られる印刷結果の画像を表示する指示である印刷結果表示指示を取得する指示取得手段と、
前記指示取得手段が前記印刷結果表示指示を取得したときには、前記印刷データ生成手段により生成された前記印刷データの着色剤の色ごとの打込量のデータを用いて前記第1の色空間の画像データを生成する表示データ生成手段と、
前記表示データ生成手段により生成された画像データを表示出力させる制御手段と、
を備えたものである。
この画像処理装置では、上述した画像処理方法と同様に、印刷を実行する前に印刷結果により近い画像を十分確認することができる。この画像処理装置において、前記表示データ生成手段は、前記印刷データに含まれる所定領域における前記印刷データの着色剤の色ごとの打込量及び打込数を用いて各色の重付を行うと共に、所定の基準色データを用いて前記印刷データから前記画像データを生成するものとしてもよい。こうすれば、基準色データを用いると共に、各色の重付を施すことにより、印刷結果により近い画像を確認することができる。なお、この画像処理装置において、上述した画像処理方法の種々の態様を採用してもよいし、また、上述した画像処理方法の各機能を実現するような構成を追加してもよい。
プリンターシステム10の構成の概略を示す構成図。 印刷設定画面70の説明図。 プレビュー表示処理ルーチンの一例を表すフローチャート。 RAM24に格納された情報の説明図。 重付テーブルの作成処理の説明図。 表示用画像データのRGB値の計算方法の一例の説明図。 プレビュー表示画面80の説明図。
次に、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。図1は、本発明の一実施形態であるプリンターシステム10の構成の概略を示す構成図である。本実施形態のプリンターシステム10は、図1に示すように、データを処理して画面表示するユーザーパソコン(PC)20と、ユーザーPC20から印刷ジョブを受けて印刷処理を実行するプリンター50とを備えている。なお、プリンターシステム10では、図示しないLANに図示しない複数のプリンターが接続されており、プリンター50を含む複数のプリンターのうちのいずれかを選択して印刷処理を実行可能となっている。
ユーザーPC20は、ユーザーが使用する画像処理装置として構成されたパソコンである。このユーザーPC20は、各種制御を実行するCPU22や各種制御プログラムを記憶するフラッシュROM23、データを一時記憶するRAM24などを備えたコントローラー21と、各種アプリケーションプログラム(以下単にアプリケーションと称する)や各種データファイルを記憶する大容量メモリーであるHDD25と、を備えている。HDD25には、実行プログラムであるアプリケーション31(例えば画像編集プログラム)及び、印刷設定や印刷実行を行う印刷ドライバー32などが記憶されている。印刷ドライバー32は、プリンター50の印刷設定及び印刷実行に用いられるものとする。この印刷ドライバー32は、印刷データ生成モジュール34や指示取得モジュール35、重付画像縮小モジュール36、表示画像生成モジュール37、出力モジュール38などにより構成されている。印刷データ生成モジュール34は、アプリケーションの画像データをプリンター50で印刷可能な印刷コマンドに変換する機能を有する。指示取得モジュール35は、印刷結果の画像を表示する指示である印刷結果表示指示や印刷を実行する指示である印刷実行指示などユーザーからの指示を入力する機能を有する。重付画像縮小モジュール36は、印刷コマンドに含まれるインク色ごとの打込量や打込数を用いて各色の重付を行うと共に画素数を減じる機能を有する。表示画像生成モジュール37は、各色の重付を加味して印刷コマンドからプレビュー画像を作成する機能を有する。出力モジュール38は、表示画面27に画像を表示出力する機能を有する。
また、ユーザーPC20は、各種情報を表示画面27に表示するディスプレイ26や、ユーザーが各種指令を入力するキーボード及びマウス等の入力装置28などを備えている。このユーザーPC20は、ディスプレイ26に表示されたカーソル等をユーザーが入力装置28を介して入力操作するとその入力操作に応じた動作を実行する機能を有している。コントローラー21やHDD25、ディスプレイ26及び入力装置28は、バス29によって電気的に接続され、各種制御信号やデータのやり取りができるよう構成されている。このユーザーPC20は、インストールされたプログラムによりプリンター50に対して印刷処理を指令したりプリンター50の情報を表示したりする。
プリンター50は、大判印刷可能な印刷装置として形成されており、着色剤としてのインクを記録紙Sに吐出する印刷機構51と、記録紙Sを搬送ローラー62で搬送する紙送り機構60と、プリンター50全体をコントロールするコントローラー58とを備えている。印刷機構51は、キャリッジ軸56に沿って左右(主走査方向)に往復動するキャリッジ52と、各色のインクに圧力をかけノズルからインク滴を吐出する印刷ヘッド54と、各色のインクを収容しこの収容したインクを印刷ヘッド54へ供給するインクカートリッジ55と、を備えている。キャリッジ52は、インクカートリッジを装着しない、いわゆるオフキャリッジ型に構成されている。印刷ヘッド54は、キャリッジ52の下部に設けられており、プラテン53上に載置された記録紙Sへ向けて、印刷ヘッド54の下面に設けられたノズルから各色のインクを吐出する。この印刷ヘッド54は、圧電素子に電圧をかけることによりこの圧電素子を変形させてインクを加圧する方式によりインクを吐出するものとした。ここでは、印刷ヘッド54は、小、中、大の3種類のサイズのインク滴を吐出可能に構成されている。インクカートリッジ55は、プリンター50の筐体57に装着され、図示しないチューブにより印刷ヘッド54へインクを供給するものである。このインクカートリッジ55は、シアン(C)・マゼンタ(M)・イエロー(Y)・ブラック(K)などの各色のインクを個別に収容している。コントローラー58は、各種処理プログラムを記憶したROMと一時的にデータを記憶するRAMとを備え、CPUを中心とするマイクロプロセッサーとして構成されている。なお、印刷ヘッド54は、ヒーターによりインクを加圧して記録紙Sに向かって吐出する方式を採用してもよい。また、印刷機構51は、キャリッジ52にインクカートリッジ55を装着するいわゆるオンキャリッジ型として構成してもよい。
次に、こうして構成された本実施形態のプリンターシステム10の動作、特に、ユーザーPC20においてアプリケーションから印刷ドライバーを起動し、画像データのプレビュー及び印刷処理を行う際の動作について説明する。図2は、表示画面27に表示された印刷設定画面70の説明図である。図3は、CPU22によって実行されるプレビュー表示処理ルーチンの一例を表すフローチャートである。図4は、インクサイズ情報42、基準色テーブル44、打込数テーブル48などRAM24に格納された情報の説明図である。まず、ユーザーは、アプリケーション31を起動して印刷を行う画像を呼び出し、印刷ドライバー32を起動する。すると、CPU22は、図2に示す印刷設定画面70を表示画面27へ表示させる。印刷設定画面70には、印刷に関する各種設定を入力する設定入力部72や印刷プレビューの選択を行うプレビュー選択部74などが配置されている。このプレビュー選択部74では、印刷する画像データを簡易的に表示する簡易プレビューと、印刷処理で得られる印刷結果の画像を表示するリアルプレビューとがチェックボックスにより選択可能となっている。なお、チェックボックスにチェックを入れない場合は、プレビュー表示を省略するものとした。ユーザーは、チェックボックスにチェックを入れて印刷設定画面70に設けられた実行ボタンにカーソル71を合わせてクリックする。すると、CPU22は、図3に示すプレビュー表示処理ルーチンを実行する。
このルーチンを実行すると、まず、CPU22は、印刷データ生成モジュール34を起動し、RGB色空間の画像データからCMYK色空間の印刷コマンド(印刷データ)を作成する(ステップS100)。ここで、画像データは、RGB値によって各画素の値が規定されている。これに対して、印刷コマンドは、CMYKの各色のインクの打込量によって各画素の値が規定されている。即ち、この印刷コマンドは、例えば、RGB色空間からCMYK色空間への色変換を行ったあと、変換したCMYK値から更にCMYKの各色のインクの打込量へ変換することにより作成されるものとした。具体的には、まず、CPU22は、予め経験的に定められたルックアップテーブル(LUT)を用いて画像データの各画素のRGB値をCMYK値へ変換する。LUTは、例えば、3次元のRGB空間のR軸、G軸、B軸のそれぞれを所定のグリッド数で分割した格子点データを有している。この格子点データには、RGBの値に対応するCMYKの値が対応付けられており、画像データに含まれる画素のRGB値をCMYK値に変換することが可能である。なお、格子点以外のRGB値については、近傍の格子点からの距離を用い周知の補間処理を行うことによってCMYK値を計算により算出するものとした。次に、CPU22は、変換したCMYK値から変換テーブルを用いて、各画素に打ち込む各色のインク打込量へ変換して印刷コマンドを作成する。この変換テーブルは、プリンター50での印刷物の色特性や印刷設定に応じた各色のインクの打込量とCMYK値とが経験的に対応付けられている。なお、印刷設定としては、ドキュメント印刷や写真印刷などの画像種別、普通紙印刷や光沢紙印刷などの用紙種別などが挙げられ、この変換テーブルには、これらの種別に応じたインク打込量がCMYK値に対応付けられているものとした。このように、各々の画素に打ち込む各々のインクの打込量を各画素ごとに格納した印刷コマンドを作成するのである。
次に、CPU22は、指示取得モジュール35を起動し、プレビュー表示の選択状態を印刷設定画面70のプレビュー選択部74の情報に基づいて判定する(ステップS110)。プレビュー表示が選択されていないときには、印刷を実行するか否かを、印刷実行指示が取得されたか否かに基づいて判定する(ステップS120)。この印刷実行指示は、図示しない印刷実行ボタンが押下されたときに行われるものとした。印刷を実行しないときには、CPU22は、そのままこのルーチンを終了する。一方、印刷を実行するときには、CPU22は、作成した印刷コマンドをプリンター50へ出力して印刷を実行させ(ステップS130)、そのままこのルーチンを終了する。ここで、印刷処理では、プリンター50のコントローラー58は、駆動モーターを駆動して搬送ローラー62などを回転させて記録紙Sをプラテン53上の印刷可能領域へ搬送し、印刷コマンドに基づいて各画素へ各色のインクを各打込量で打ち込むように印刷ヘッド54への電圧を制御する。このとき、キャリッジモーターを駆動しキャリッジ52をキャリッジ軸の方向に移動させる。このようにして、画像データを印刷処理する。
一方、ステップS110で簡易プレビュー表示が選択されているときには、CPU22は、表示画像生成モジュール37及び出力モジュール38を起動し、画像データを表示画面27へ表示出力し(ステップS140)、上述したステップS120,S130の処理を行いこのルーチンを終了する。ここで、画像データの表示は、例えば、印刷する画像データを縮小して表示画面27へ表示出力するものとしてもよいし、画像データに付属するサムネイル画像を表示出力するものとしてもよい。なお、印刷可能領域に合わせて、表示する画像をトリミングする処理を行うものとしてもよい。この簡易プレビュー表示では、RGB色空間の画像データがそのまま表示されることから、ユーザーは、印刷結果の概要を確認することはできるが、印刷物の色合いなどまでは確認することができない。
一方、ステップS110でリアルプレビュー表示が選択されているときには、CPU22は、印刷結果表示指示を取得したものとして、ステップS150以降のリアルプレビュー表示処理を実行する。このリアルプレビュー表示処理は、CMYK色空間の印刷コマンドのインク色ごとの打込量のデータを用いてRGB色空間の画像データを生成し、印刷結果を表示出力する処理である。ここでは、印刷コマンドに含まれる所定領域における印刷コマンドのインク色ごとの打込量及び打込数を用いて各色の重付を行うと共に、プリンター50に対応付けられている基準色データを用いて印刷コマンドから画像データを生成する処理を行うものとした。具体的には、まず、CPU22は、印刷コマンドからインク色ごとのシートデータを作成する(ステップS150)。印刷コマンドでは、1画素に対して各色のインクの打込量が格納されているため、打込量を格納した各色ごとのシートを作成するのである。
次に、CPU22は、重付画像縮小モジュール36を起動し、各色のシートデータと、吐出インクサイズから打込量テーブル及び打込数テーブル(重付テーブル)を作成する(ステップS160)。図4に示すように、RAM24には、吐出インクサイズと打込量の値とが対応付けられているインクサイズ情報42と、プリンター50に対応して定められている基準色テーブル44とが格納されている。インクサイズ情報42及び基準色テーブル44は、HDD25に記憶されている印刷ドライバー32に格納されており、プレビュー表示処理ルーチンが実行されたのち、HDD25から読み出されてRAM24に格納されるものとした。このステップS160では、図示しない各色のシートデータとインクサイズ情報42とを用いて、各画素に打込量値が格納された各色ごとの打込量テーブル46及び各画素に打込数値が格納された各色ごとの打込数テーブル48とを作成する。ここでは、打込量テーブル46及び打込数テーブル48を作成する際に、印刷データの画素数(解像度)を減じ、画像サイズを縮小する処理を行うものとした。
ここで、打込量テーブル46及び打込数テーブル48の作成処理について説明する。図5は、打込量テーブル及び打込数テーブル(重付テーブル)の作成処理の説明図である。ここでは、シアンの印刷コマンドのシートデータを一例として説明する。まず、CPU22は、シートデータに格納されているインクの打込量をインクサイズ情報42を用いて、打込量値に置き換える。インクサイズ情報42では、小ドットが値「1」、中ドットが値「5」、大ドットが値「10」に定められているものとした。次に、CPU22は、印刷コマンドの第1矩形領域に含まれる打込量の和を第1矩形領域よりも小さな第2矩形領域の打込量とする。ここでは、第1矩形領域を4×4画素とし、第2矩形領域を1×1画素として画素数を減じるものとした。具体的には、シートデータにおいて、図5の左上の4×4画素の矩形領域には、小ドット及び大ドットの2つのインク滴を吐出する設定であるから、打込量テーブル46の対応画素には、小ドット及び大ドットのインク滴に対応する打込量値「11」を格納する。また、この第1矩形領域では2つのインク滴を吐出する設定であるから、打込数テーブル48の対応画素には、2つのインク滴である打込数値「2」を格納するのである。このような処理を全画素領域に対して行い、シアンのシートデータに対応する打込量テーブル46及び打込数テーブル48を作成する。同様に、各色のシートデータに対応する打込量テーブル46及び打込数テーブル48を作成する。
続いて、CPU22は、表示画像生成モジュール37を起動し、上記作成した打込量テーブル46、打込数テーブル48及びRAM24に格納された基準色テーブル44を用いて、表示用画像データの各画素のRGB値を計算する(ステップS170)。基準色テーブル44は、印刷結果に反映される、CMYK色空間におけるプリンター50のCMYKの各色と、画像データのRGB値の基準値とが対応付けられている。この基準色テーブル44では、図4に示すように、黒(K)に対してRGB値(0,0,0)、シアン(C)に対してBGB値(0,255,255)、マゼンタ(M)に対してBGB値(255,0,255)、イエロー(Y)に対してBGB値(255,255,0)が基準値として定められているものとした。なお、基準色テーブル44は、インクの色(CMYK)とRGB値とを対応付けたものとしてもよいし、インクの色(CMYK)と印刷機構51の特性を加味したRGB値とを対応付けたものとしてもよい。本実施形態では、表示用画像データのRGB値は、各インク色の打込量値及び打込数値と、各インク色に対応するRGBの基準値と、から各インク色に対応するRGB値を計算し、各インク色に対応する各R,G,B値の論理積(AND)をとることにより求めるものとした。また、各インク色に対応するRGB値は、基準色テーブル44のRGBの基準値に打込量テーブル46の打込量値を乗算し、これをインク段階数と打込数テーブル48の打込数値で除算することにより補正値を算出し、RGBの基本値からこの補正値を差し引いて求めるものとした。インク段階数は、インクサイズ情報42の吐出インクサイズの段階数とし、ここでは値「10」とした(図4参照)。
図6は、表示用画像データのRGB値の計算方法の一例の説明図である。表示用画像データのRGB値は、具体的には、図6に示すように、以下の処理により計算することができる。まず、シアンの打込量値Qc及び打込数値NcとシアンのRGBの基準値(Rs,Gs,Bs)とからシアンのRGB値(Rc,Gc,Bc)を求める。このシアンのRGB値(Rc,Gc,Bc)は、シアンの補正値を算出し、RGBの基本値からこの補正値を差し引いて求める。シアンのRc値の補正値は、値255から基準値Rs(0)を減じた値に打込量値Qcを乗算すると共にインク段階数S及び打込数値Ncで除算して求める。シアンのRc値は、基本値255からこの補正値を減じて求める。同様の計算を行い、シアンのGc値、Bc値を求める。また、マゼンタの打込量値Qm及び打込数値Nmと、マゼンタの基準値(Rs,Gs,Bs)と、を用いて同様の計算を行い、マゼンタのRGB値(Rm,Gm,Bm)を求める。また、イエローの打込量値Qy及び打込数値Nyと、イエローの基準値(Rs,Gs,Bs)と、を用いて同様の計算を行い、イエローのRGB値(Ry,Gy,By)を求める。この処理を全インク色に対し行い、各RGB値ごとに論理積(AND)をとることにより、その画素のRGB値を求めるのである。こうすれば、各色のインク打込量及びインク打込数により重付を行ったRGB色空間の画像データを作成することができる。
ステップS170で各画素のRGB値を計算したあと、CPU22は、計算したRGB値に対して色補正を行い表示用画像データを作成する(ステップS180)。ここでの色補正は、例えば、記録紙Sの種別に対応する補正係数を用いて、計算したRGB値を補正するものとした。記録紙Sの種別としては、例えば、普通紙、光沢紙及びマット紙などが挙げられる。記録紙Sの種別によっては発色が異なることから、ここでは、経験的に求めた補正係数を用いて軽微な画質調整を行うのである。そして、CPU22は、出力モジュール38を起動し、作成した表示用画像データを表示出力し(ステップS190)、ステップS120,S130の処理を行い、このルーチンを終了する。
図7は、プレビュー表示画面80の説明図である。このプレビュー表示画面80には、プレビュー画像が表示される印刷結果画像表示部82と、印刷を実行するか否かの指示を入力する印刷実行選択部84とが配置されている。プレビュー表示画面80では、各プレビュー画像がページごとに作成され、タブ83により切り替えて表示可能に構成されている。なお、ステップS140の簡易プレビュー表示処理では、印刷結果画像表示部82に簡易プレビュー画像を表示するものとしてもよい。このように、ユーザーは、印刷結果画像表示部82に表示されたリアルプレビュー画像の色合いや画質などを十分確認し、印刷結果に納得すれば印刷実行指示を入力して印刷処理を実行させ、印刷結果に納得しなければキャンセルを入力する。印刷結果に納得できない場合は、ユーザーは、アプリケーション31により画質調整などを更に行い、再度印刷ドライバー32を起動して印刷を実行する。例えば、プリンター50で大判印刷(例えばA0版など)を実行すると、印刷時間、印刷用紙及びインクなどを多く必要とする。簡易プレビュー表示では、実際の印刷結果の画像が表示されないことから、印刷結果の色合いなどがプレビューで確認した内容と異なることがある。この場合、画像データの画質調整と印刷処理とを繰り返し行う必要があり、時間やインクなどの資源を無駄にすることがある。ここでは、印刷結果をリアルプレビュー表示することが可能であり、時間や資源の浪費をより抑制することが可能である。
ここで、本実施形態の構成要素と本発明の構成要素との対応関係を明らかにする。本実施形態のプレビュー表示処理ルーチンのステップS100の処理が本発明のステップ(a)の処理に相当し、ステップS110の処理が本発明のステップ(b)の処理に相当し、ステップS150〜S180の処理が本発明のステップ(c)の処理に相当し、ステップS190の処理が本発明のステップ(d)の処理に相当し、ステップS120の処理が本発明のステップ(e)の処理に相当し、ステップS130の処理が本発明のステップ(f)の処理に相当する。また、本実施形態のディスプレイ26が本発明の表示手段に相当し、コントローラー21及び印刷データ生成モジュール34が印刷データ生成手段に相当し、コントローラー21及び指示取得モジュール35が指示取得手段に相当し、コントローラー21,重付画像縮小モジュール36及び表示画像生成モジュール37が表示データ生成手段に相当し、コントローラー21及び出力モジュール38が制御手段に相当する。
以上詳述した本実施形態のユーザーPC20によれば、RGB色空間の画像データを、1画素へ打ち込むCMYK色空間の各々のインク色の打込量により規定されている印刷コマンド(印刷データ)に変換し、リアルプレビュー表示指示を取得したときには、生成した印刷コマンドのインク色ごとの打込量のデータを用いてRGB色空間の画像データを生成し、表示出力する。このように、印刷を行う打込量により規定されている印刷コマンドを用いて画像データを生成し、これを表示する。したがって、印刷を実行する前に印刷結果により近い画像を十分確認することができる。また、画像データの画質調整と印刷処理とを繰り返し行うのを抑制可能であるため、満足な印刷結果を得るのに要する時間をより短縮可能であると共に、インクや記録紙Sの浪費をより抑制することができる。
また、インク色ごとの打込量及び打込数を用いて各色の重付を行うと共に、基準色テーブル44の基準色データを用いて画像データを生成するため、印刷結果により近い画像を確認することができる。更に、第1矩形領域のインク打込量の和を第1矩形領域よりも小さな第2矩形領域の打込量とすると共に、第1矩形領域のインク打込数の和を第2矩形領域の打込数とし、解像度を減じて画像データを生成するため、解像度を変更しつつ、印刷結果により近い画像を確認することができる。更にまた、RGB色空間とCMYK色空間とは画像の表示及び印刷処理に用いられることが多く、本発明を適用する意義が高い。そしてまた、プレビュー表示画面80で印刷実行指示を取得したときには、作成した印刷コマンドをプリンター50へ出力して印刷させるため、印刷結果を確認した上で、表示画像の作成元の印刷データを利用して印刷することができる。
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
例えば、上述した実施形態では、打込量テーブル46及び打込数テーブル48により重付を行い、印刷コマンドから印刷結果の表示用画像データを作成するものとしたが、各色のインク打込量で規定されている印刷コマンドから印刷結果の表示用画像データを作成するものとすれば特にこれに限定されず、重付を省略してもよい。こうしても、印刷を実行する前に印刷結果により近い画像を十分確認することができる。
上述した実施形態では、印刷コマンドの第1矩形領域よりも小さな第2矩形領域にRGB値を格納することにより、画素数を減じた表示用画像データを作成するものとしたが、特にこれに限定されず、画素数を減じることなく表示用画像データを作成するものとしてもよいし、画素数を増加させて表示用画像データを作成するものとしてもよい。このとき、第1矩形領域と第2矩形領域とを同じ大きさの領域としてもよい。
上述した実施形態では、値255から基準値を減じた値に打込量値Qcを乗算すると共にインク段階数S及び打込数値Ncで除算して各色の補正値を求め、RGBの基本値からこの補正値を差し引いて各インク色ごとのRGB値を計算し、各RGB値のANDをとり表示用画像データのRGB値を求めるものとしたが、特にこれに限定されない。基準色テーブル44や打込量テーブル46、打込数テーブル48などを用いて表示用画像データのRGB値を算出することができる。
上述した実施形態では、第1の色空間をRGB色空間とし、第2の色空間をCMYK色空間としたが、特にこれに限定されず、Lab色空間やYCC色空間、HSB色空間など他の色空間としてもよい。また、上述した実施形態では、CMYKの4色のインクを用いるものとしたが、特にこれに限定されず、例えば、ライトマゼンタやライトシアン、ブルー、レッド、マットブラックなど4色以上のインクを用いるものとしてもよい。この場合も各色のシートデータを作成して上述と同様の処理を行うものとすればよい。
上述した実施形態では、印刷機構51はインクジェット式の機構であり、打込量テーブル46及び打込数テーブル48はインクの吐出量及び吐出数を格納するものとしたが、特にこれに限定されず、例えば、印刷機構を電子写真方式の機構とし打込量テーブル及び打込数テーブルには着色剤としてのトナーの打込量及び打込数を格納するものとしてもよい。あるいは、印刷機構を熱転写方式の機構とし打込量テーブル及び打込数テーブルには着色剤としてのインクテープの打込量及び打込数を格納するものとしてもよい。
上述した実施形態では、ユーザーPC20でリアルプレビュー表示処理ルーチンを実行するものとしたが、印刷結果を表示可能なものであれば特にこれに限定されず、例えば、ディスプレイを配設したプリンターとし、このプリンターのコントローラーにリアルプレビュー表示処理ルーチンを実行させてもよい。印刷処理の処理選択内容を配置したコントロールボックスを表示するアドイン用ツールバーについて説明したが、所定の処理選択内容を配置したアドイン用ツールバーであれば、特にこれに限定されず適用することができる。また、上述した実施形態では、ユーザーPC20(画像処理装置)として説明したが、画像処理方法としてもよいし、リアルプレビュー(印刷結果画像)表示処理プログラムとしてもよい。
10 プリンターシステム、20 ユーザーPC、21 コントローラー、22 CPU、23 フラッシュROM、24 RAM、25 HDD、26 ディスプレイ、27 表示画面、28 入力装置、29 バス、31 アプリケーション、32 印刷ドライバー、34 印刷データ生成モジュール、35 指示取得モジュール、36 重付画像縮小モジュール、37 表示画像生成モジュール、38 出力モジュール、42 インクサイズ情報、44 基準色テーブル、46 打込量テーブル、48 打込数テーブル、50 プリンター、51 印刷機構、52 キャリッジ、53 プラテン、54 印刷ヘッド、55 インクカートリッジ、56 キャリッジ軸、57 筐体、58 コントローラー、60 紙送り機構、62 搬送ローラー、70 印刷設定画面、71 カーソル、72 設定入力部、74 プレビュー選択部、80 プレビュー表示画面、82 印刷結果画像表示部、83 タブ、84 印刷実行選択部、S 記録紙。

Claims (8)

  1. 画像データを処理するコンピューターが実行する画像処理方法であって、
    (a)複数色を含む画像表示可能な第1の色空間の画像データを、複数色の着色剤を用いて印刷処理を行う印刷装置で印刷可能であり第2の色空間の1以上の色の打込量により規定されている印刷データに変換するステップと、
    (b)印刷処理で得られる印刷結果の画像を表示する指示である印刷結果表示指示を取得するステップと、
    (c)前記ステップ(b)で印刷結果表示指示を取得したときには、前記ステップ(a)で生成した前記印刷データの着色剤の色ごとの打込量のデータを用いて前記第1の色空間の画像データを生成するステップと、
    (d)前記ステップ(c)で生成した画像データを表示出力するステップと、
    を含む画像処理方法。
  2. 前記ステップ(c)では、前記印刷データに含まれる所定領域における前記印刷データの着色剤の色ごとの打込量及び打込数を用いて各色の重付を行うと共に、所定の基準色データを用いて前記印刷データから前記画像データを生成する、請求項1に記載の画像処理方法。
  3. 前記ステップ(c)では、所定の第1矩形領域に含まれる前記着色剤の打込量の和を前記第1矩形領域よりも小さな第2矩形領域の打込量とすると共に、前記第1矩形領域に含まれる前記着色剤の打込数の和を前記第2矩形領域の打込数とし、該第2矩形領域の打込量及び打込数を用いて各色の重付を行い解像度を変更して前記印刷データから前記画像データを生成する、請求項2に記載の画像処理方法。
  4. 前記第1の色空間はRGB空間であり、前記第2の色空間はCMYK色空間である、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像処理方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像処理方法であって、
    (e)前記ステップ(d)で画像データを表示出力したあと、印刷を実行する指示である印刷実行指示を取得するステップと、
    (f)前記ステップ(e)で印刷実行指示を取得したときには、前記ステップ(a)で作成した印刷データを前記印刷装置へ出力するステップと、
    を含む画像処理方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像処理方法の各ステップを1以上のコンピューターに実行させるプログラム。
  7. 複数色を含む画像表示可能な第1の色空間の画像データを、複数色の着色剤を用いて印刷処理を行う印刷装置で印刷可能であり第2の色空間の1以上の色の打込量により規定されている印刷データに変換する印刷データ生成手段と、
    印刷処理で得られる印刷結果の画像を表示する指示である印刷結果表示指示を取得する指示取得手段と、
    前記指示取得手段が前記印刷結果表示指示を取得したときには、前記印刷データ生成手段により生成された前記印刷データの着色剤の色ごとの打込量のデータを用いて前記第1の色空間の画像データを生成する表示データ生成手段と、
    前記表示データ生成手段により生成された画像データを表示出力させる制御手段と、
    を備えた画像処理装置。
  8. 前記表示データ生成手段は、前記印刷データに含まれる所定領域における前記印刷データの着色剤の色ごとの打込量及び打込数を用いて各色の重付を行うと共に、所定の基準色データを用いて前記印刷データから前記画像データを生成する、請求項1に記載の画像処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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DE102012208948A1 (de) 2011-05-30 2012-12-06 G-Tekt Corp. Verfahren zur Herstellung einer Riemenscheibenabdeckung in einem stufenlosen Getriebe

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