JP2011116293A - 鞍乗り車両の冷却構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】ラジエータの冷却水を冷却管を介して水冷式エンジンに供給する鞍乗り車両において、冷却管の冷却性能を高め、かつ車体カバーを冷却管へ接近配置して車幅をスリムにする。
【解決手段】金属製の冷却管28でラジエータ42と水冷式エンジン43を連結し、これらの外側をサイドカウル11で覆う。サイドカウル11の側面に進行方向へ延びる溝部25を設け、その前後方向中間部で内側に冷却管28が配置されている位置に凹部26を設け、その底部に冷却管用開口27を形成し、この冷却管用開口27から冷却管28の一部を凹部26内へ突出させて露出させる。これにより冷却管28の冷却性能が向上するとともに、サイドカウル11を冷却管28へ接近させて車幅をスリムにすることができる。
【選択図】図3

Description

本発明は自動2輪車等の鞍乗り車両における冷却構造に係り、冷却すべき熱源として水冷式エンジンとラジエータと備え、これらの熱源を車体カバーで覆った鞍乗り車両における
冷却構造に関するものである。
自動2輪車において、ライダーが着座するシートの前方に車体カバーで覆われたラジエータを配置し、エンジンとラジエータ間に冷却水を流す冷却管を接続するとともに、冷却管の側方に車体カバーを配置したものがある(特許文献1参照)。
特開2008−213520号公報
車体カバーにより車体を覆う鞍乗り車両において、車体カバー内の狭い空間に水冷式エンジン及びラジエータの熱源を配置し、ラジエータと水冷式エンジンとを冷却管で連結するとともに、冷却効率を向上させるため冷却管自体を冷却することがある。しかし、冷却管の側方を車体カバーで覆うと走行風が冷却管に当たりにくくなるので冷却管の放熱を期待しにくくなる。また、冷却効率を向上させるためには、冷却管と車体カバーとの間隔を十分に確保する必要があり、その結果、車体カバーは冷却管の外側方へ拡大することになり、車幅が拡大し、スリムにしてバンク角を大きくするというこの種車両における本来の要請を実現しにくくなる。
そこで、冷却管の冷却性能を高めるとともに、車幅のスリム化を可能にすることを目的とする。
上記課題を解決するため鞍乗り車両の冷却構造に係る請求項1に記載した発明は、水冷式エンジンとこのエンジンの冷却水を冷却するラジエータと、これらのエンジンとラジエータ間を連結して冷却水を流す冷却管とを備え、少なくともエンジン又はラジエータの一方を車体カバーで覆い、その車体カバーの内側に前記冷却管を配置した鞍乗り型車両の冷却構造において、
前記車体カバーの側面視で前記冷却管の配置される位置に開口部を設け、この開口部から前記冷却管の一部を前記車体カバーの外方へ露出させたことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1に記載した発明において、前記冷却管の一部が前記開口部から外方へ突出することを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項2に記載した発明において、車体車体カバーに車幅方向内側へ凹む凹部を設け、この凹部内に前記開口部を形成したことを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項3に記載した発明において、前記凹部の前又は後にこの凹部から進行方向へ延びる溝部を設けたことを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1〜4いずれかに記載した発明において、前記冷却管が金属製であることを特徴とする。

請求項1の発明によれば、車体カバーに対して冷却管水が配置される位置に開口部を設けたので、この開口部から冷却管の一部を車体カバーの外部へ露出させることができる。このため、開口部を通して車体カバーの外表面を流れる走行風により冷却管を冷却しやすくなるとともに、車体カバーを冷却管へ接近させて配置でき、車体カバーをコンパクトにして車幅をスリムにすることができる。
請求項2の発明によれば、冷却管の一部を開口部から外方へ突出させたので、冷却管に対して走行風が当たりやすくなり、冷却性能をより向上させることができる。
請求項3の発明によれば、開口部を車体内側へ凹む凹部内に設けたので、開口部をより冷却管へ近づけて冷却性能をより向上させることができるとともに、冷却管を凹部内へ露出させることにより、冷却管を積極的に外観させることができ、外観性を向上できる。
請求項4の発明によれば、凹部の少なくとも前又は後に凹部から進行方向へ延びる溝部を設けたので、走行風を凹部へ積極的に導いて効率よく冷却管を冷却できる。
請求項5の発明によれば、冷却管を熱伝導率が高い金属製としたので、冷却管の冷却性能をより向上させることができる。
本発明の実施の形態にかかる自動2輪車の側面図 図1の要部を示す拡大図 図1の3−3線断面図 図2の4−4線断面図 図2の5−5線断面図 図2の6−6線断面図 図5に対応する他の実施形態の断面図
以下、本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて説明する。なお、以下の説明において、前後・左右・上下の各方向は車両を基準とする。このうち前方は車両の進行方向と一致し、車幅方向は左右方向と一致する。
図1は本実施形態にかかる鞍乗り車両の一例である自動2輪車の側面図、図2は図1におけるサイドカバー部分の拡大図、図3は図1の3−3線断面図である。
図1において、1は前輪、2はフロントフォーク、3はフロントカウル、4はハンドル、5はタンクカバー、6はシート、7は排気マフラー、8は後輪、9はリヤカバーである。
前輪1と後輪8間の車体は車体カバー10にて覆われている。
車体カバー10はフロントカウル3及びタンクカバー5に加えてサイドカウル11及びロアカウル12を備える。
フロントカウル3はハンドル4の前方となる車体前部を覆い、フロントカウルの後端部はタンクカバー5の前端部へ接続し、下端部はサイドカウル11の上端部に接続している。
フロントカウル3の前面から側面にかけて灯火器13が設けられ、左右両側にサイドミラー14が設けられている。サイドミラー14より下方の左右両側には、排風口15が開口し、フロントカウル3の内部に籠もる温排風を車体側方かつ後方へ排出するようになっている。
タンクカバー5は燃料タンク(本図では見えていない)を覆い、前端部はフロントカウル3の後端部へ接続し、後端部は側面視で遮風突部16上方へ延び、その上面へ接続している。遮風突部16はシート6の前端部に設けられた側方へ張り出した張り出し部であり、シート6の前端部側面のうち遮風突部16の後方には膝当て部17が一体的に設けられている。
タンクカバー5の下端部はサイドカウル11の上端部に接続している。但し、タンクカバー5はフロントカウル3と連続一体に形成することもできる。
膝当て部17はライダーMの膝Nで挟みつけることによりニーグリップをして乗車姿勢を安定させるための部分である。膝当て部17の下部は略三角形の下方延出部18をなし、下方へ突出してサイドカウル11の上へ部分的に重なり、脚部のうち膝N下方部分と剛性のあるサイドカウル11の接触を回避し、柔軟な下方延出部18により感触を良好にしている。
なお、膝当て部17は下方延出部18と一体化して側面視で屈曲形状をなす。このため、ニーグリップ部分である膝当て部17及び下方延出部18から側方へ突出して前方を覆う遮風突部16は側面視で略L字状をなすともいえる(厳密には車体左側側面視にてL字を略90°回転させた形状)。このため、遮風突部16は側面視で略L字状をなして膝Nの輪郭に沿ってその前方及び上方を覆うことになる。
サイドカウル11は後述するエンジン及びラジエタを側方から覆い、前端は前輪1の後方かつ近傍に位置し、後述するように前端が前方へ大きく開放されて走行風を導入する導風口が設けられている。サイドカウル11の上端部は、フロントカウル3及びタンクカバー5の各下端部に接続している。サイドカウル11の後端部はその上部側である後端上部19がシート6の遮風突部16における前縁20に沿い、前縁20と後端上部19の間に側方へ開口する排風口21が形成されている。この排風口21はサイドカウル11と遮風突部16の前縁20との間隙によって形成される。
サイドカウル11の後端部のうち下部側である後端下部22はシート6の下方を後方へ延出し、上端部がリヤカバー9における前部23の下端部と接続している。リヤカバー9の前部23は膝当て部17近傍に向かってシート6の下方を前方へ延出している。
サイドカウル11の後端下部22における後端部はリヤステイ24に沿っている(図1)。リヤステイ24は側面視で上方側が後方になるよう後傾して配置され、車体フレームの一部をなす部材である。リヤステイ24以外の車体フレームは図示されていないが車体カバー10にて覆われている。
サイドカウル11の側面で上下方向中間部には前後方向すなわち進行方向へ延びる略水平の溝部25が設けられ、その前端はサイドカウル11の前端縁に達し、後端は排風口21に達し、サイドカウル11の外表面に沿って流れる走行風WD1(図3参照)が溝部25内を前方から後方の排風口21へ向かって流れるようになっている。走行風WD1は走行風WDの一部である。
溝部25の前後方向中間部には溝部25よりも車幅方向内側へ大きく凹んだ凹部26が配置され、この凹部26に冷却管用開口27が形成されている。この冷却管用開口27からは冷却管28の一部が露出している。
溝部25のうち凹部26より前方側部分である前側溝部25a内へ入った走行風WD1は後方へ流れて凹部26へ入り、ここで凹部26内へ突出している冷却管28へ接触してこれを冷却する。冷却後の温排風は溝部25の凹部26より後方側部分である後側溝部25c内を後方へ流れる。
サイドカウル11の下端部はロアカウル12の上端部へ接続している。ロアカウル12は横断面が略V字状をなし、この内側に排気管(図では見えない)が収容され、前部に導風口29a、その後方側面には換気用開口29bが設けられている。
ロアカウル12の後端はリヤステイ24の略延長上に重なる傾斜面をなし、ここから排気マフラー7が後方へ延出している。
図2に示すように、シート6の前部は側面視で上下方向へ拡大しており、上部30はシート6の着座面6aよりも上方へ段差をなして突出し、タンクカバー5の後部下面へ接続している。下部は下方延出部18をなしてサイドカウル11の後端下部22における上部の上へ重なっている。このため膝当て部17は上下方向に十分大きな面積を確保されている。
遮風突部16の側面には横向き略V字状の稜線31が形成され、この稜線30部分が最も外側方へ張り出している。稜線30を挟んで前方側は前方側が車体内方へ入り込むように傾斜するシート側ガイド斜面32をなし、その前端部は前縁20であって排風口21へ臨んでいる。稜線30を挟んで後方側は後方側が車体内方へ入り込むように傾斜するニーグリップ斜面33をなし膝当て部17へ連続している。
稜線31はその中間部を屈曲部31aとして上下が上方傾斜部31bと下方傾斜部31cをなし、上方傾斜部31bは斜め上がり後方へ延びて上部30の上端近傍まで延び、排風口の上端より上方まで延びている。一方、下方傾斜部31cは斜め下がり後方へ延びて下方延出部18まで延び、下端は排風口21の下端部より下方まで延びている。なお、排風口21の上端は稜線31の屈曲部31aとほぼ同じ高さになっている。
遮風突部16の前縁20は前方へ斜め上がりに傾斜し、排風口21はこの傾斜に沿って細長く傾いて上下方向へ長く形成されている。排風口21の下部には溝部25の後端が接続し、下方延出部18は排風口21の下端よりも長く下方へ突出している。
34は膝当て部17の上下方向中間部に前後方向へ設けられる稜線であり、この稜線34により上下が逆傾斜面をなし、上方側は上方が車体内方へ入り込むように傾斜し、
下方側は下方が車体内方へ入り込むように傾斜している。
図3に示すように、サイドカウル11は前後が開放された空間40を形成し、前方側の開口は導風口41をなす。この導風口41は前輪1(図1)の後方にて車体前方へ向かって開口し、走行風WDを内部空間へ取り込むようになっている。後端側の開口は遮風突部16で閉じられ、側面の排風口21で外部と通じている。
サイドカウル11で囲まれた空間40内には熱源としてのラジエータ42及び水冷式エンジン43が配置されている。ラジエータ42は導風口41の近傍に受風平面を前方へ向けて配置され、図示しない車体フレームへ支持されており、受風平面に走行風を受けることによって冷却されるようになっている。
水冷式エンジン43はラジエータ42の後方かつ排風口21の前方へ配置され、シリンダ
部に設けられているウォータジャケットとラジエータ42との間を一対の冷却管28で接続している。一対の冷却管28は、ラジエータ42で冷却された冷却水を水冷式エンジン43へ送る送水管と、ウォータジャケットにおける熱交換で温度上昇した熱水を水冷式エンジン43からラジエータ42へ戻す戻し管とからなる。図示しない水ポンプにより冷却水をラジエータ42と水冷式エンジン43の間で循環させることにより水冷式エンジン43を冷却することができる。
これら一対の冷却管28はそれぞれ湾曲した金属製の金属管で形成されており、図3に示すように前後方向中間部が平面視で車幅方向外側(外側方)に向かって凸となるように前後方向へ長く配置され、その一部が冷却管用開口27から外部へ露出している。この露出部以外の部分はサイドカウル11内側の空間40内に配置されている。冷却管28を熱伝導率の高い金属製とすることで冷却効率をより向上させることができる。ただし、ゴム等の非金属製のものでもよい。
冷却管28は冷却管用開口27からサイドカウル11の外に露出する表面積が増加するほど凹部26内を流れる走行風WD1によって効率的に冷却される。走行風WD1は走行風WDの一部である。しかも、冷却管28を冷却管用開口27から凹部26内へ突出させることで、サイドカウル11を車体中心Cへ接近するよう車体内方へ寄せて配置できるから、車体幅をスリムにすることに貢献できる。そのうえ、冷却管28の外側方へ突出する部分を凹部26内に露出させて配置することで、冷却管28の一部を外観に露出させた新規なデザインにすることができるので、外観性を向上させることができる。
空間40の後端部は排風口21へ連通されている。サイドカウル11の後端下部22における排風口21に臨む後端縁部44の近傍部は後端縁部44が外側方へ向くように湾曲するカバー側ガイド斜面45をなしている。このカバー側ガイド斜面45は図示の平断面で後方かつ内方へ凸の湾曲面をなす。
一方、カバー側ガイド斜面45と排風口21を挟んで対面するシート側ガイド斜面32も同様に平断面で後方かつ内方へ凸の湾曲面をなす。このため、排風口21と空間40はカバー側ガイド斜面45とシート側ガイド斜面32の間に形成される湾曲通路46で連通されている。後端縁部44よりもカバー側ガイド斜面45の最も外方へ張り出した部分である稜線31は若干寸法d1だけ外方に張り出している。
稜線31が外方へ張り出すことにより、ニーグリップしている膝Nの前方にニーグリップ斜面33が膝Nの前方及び上方を覆うように張り出し、ニーグリップ斜面33も側面視で略L字状をなし、膝Nの輪郭がニーグリップ斜面33に沿うようになっている。
走行風WDのうち導風口41から空間40内へ取り込まれた部分はラジエータ42を冷却し、ここで熱交換により温度上昇した温排風WD2となって空間40内を後方へ流れ、水冷式エンジン43に接触してこれをある程度冷却するとともに、水冷式エンジン43によってさらに温度上昇されて後方へ流れる。空間40の後端部へ至ると湾曲通路46を通って排風口21から外側方へ排出される。
このとき、温排風WD2はカバー側ガイド斜面45とシート側ガイド斜面32に案内されながら外側方かつ斜め後方へ指向されて排風口21から排出される。しかも、カバー側ガイド斜面45とシート側ガイド斜面32はそれぞれ温排風の方向を外側方へ曲げるように湾曲しているため、より強く外側方を指向して排出され、膝Nを含む脚部へ温排風が当たりにくくなる。
また、膝当て部17に車幅方向外方へ突出する遮風突部16を設けてライダーMの膝N前方を覆い、遮風突部16で膝N及びその近傍へ向かう温排風を遮蔽するので、排風口21を膝当て部17近傍に配置しても温排風がライダーMの膝等へ当たりにくくすることができる。このため、車体カバーを大型化することなく、しかも温排風を効果的に遮蔽でき、車体カバーをコストダウンできる。
そのうえ、カバー側ガイド斜面45の後端縁部44よりもシート側ガイド斜面32の稜線31が若干寸法d1だけ外方に張り出しているので、サイドカウル11の外表面や溝部25を流れて後端縁部44を超えた温排風WD1を後端縁部44よりも長く外側へ突出する稜線31を含む遮風突部16により遮蔽でき、しかも、排風口21から排出される温排風WD2も温排風WD1と一緒にシート側ガイド斜面32に案内されて稜線31よりも前方となるより外側方へ向けられるので、膝Nを含む脚部へ温排風がさらに当たりにくくなる。
さらに、カバー側ガイド斜面45には溝部25が接続し、後端縁部44が外側方へ曲がっているから、走行風WD1の一部がサイドカウル11の表面にて溝部25内を後方へ流れると、冷却管28の凹部26内へ露出している部分へ接触してこれを冷却し、さらに後方へ流れて後端縁部44の上を越えることにより、後端縁部44の後背部に負圧部を形成し、この負圧部により排風口21から温排風WD2を積極的に引っ張り出す引き出し効果を発揮できる。このため、排風口21から出る温排風WD2を車幅方向外側へ引き出すことができ、その結果、ライダーMの脚部に温排風が当たりにくくなる。
また、シート側ガイド斜面32は、サイドカウル11の内側を流れる温排風WD2を排風口21から外側へ排出する際に、外側かつ後方へ滑らかに導くことができるので、ライダーMの脚部に温排風が当たりにくくなる。
しかも、遮風突部16はライダーMの膝Nの輪郭に沿って側面視略L字状に延びているので、膝Nの前方を広範囲に覆うことができ、脚部へ温排風が当たりにくすることができる。また、遮風突部は側面視で膝Nより上方は後ろ上方へ、膝Nより下方は後ろ下方へ向くように略L字状をなすので、温排風を上下へ効率よく拡散させることができる。
さらに、遮風突部16の上端部が排風口21の上端よりも上方に位置するとともに、遮風突部16の下端部が排風口21の下端よりも下方に位置するので、温排風をライダーMの脚部へ当たりにくすることができる。
次に、冷却管28の冷却構造についてさらに詳述する。
図4は図2の4−4線断面図、図5は図2の5−5線断面図である。図6は図2の6−6線断面図である。
これらの図において、サイドカウル11の凹部26には、冷却管28を走行風により冷却するための冷却管用開口27が設けられている。溝部25は凹部26の前後に配置された前側溝部25a及び後側溝部25cからなる。凹部26の幅w1は冷却管28の直径よりも大きい。
冷却管用開口27は側面視で長円又は楕円状に形成され(図2参照)、その幅w2は冷却管28の直径と同程度以下、好ましくは直径よりも若干狭く、冷却管28の外周の一部が凹部26内へ突出できる程度になっている(図4・図5)。また、冷却管用開口27の長さLは、冷却管28の最大外方突出部(湾曲部の頂点部)28aを含むその前後適当長さを凹部26内へ突出できる程度になっている(図4)。幅w2及び長さLは適宜設定できる。
なお、冷却管28の最大外方突出部28aはサイドカウル11の表面から若干寸法d2だけ凹部26内へ引き込んだ位置にあり(図4)、冷却管28がサイドカウル11の表面から外方へ突出せず、車体幅の拡大を阻止するようになっている。
凹部26は、溝部25の底部25bから所定寸法d3だけさらに内方へ凹入するように形成され(図4)、その周囲は外方へ拡開する傾斜壁26aをなす。この傾斜壁26aが車体内方で連続する底部26bは外方側の開放部であるサイドカウル11の外表面側における開放部の幅よりも幅狭となっており、この底部26bに冷却管用開口27が形成されている。底部26bの凹入量である寸法d3は、冷却管28の前後方向における長さを冷却に十分な長さで凹部26内へ突出できるように設定される。冷却管28の最大外方突出部28aは底部25bよりも若干量d4だけ外側方へ突出している。
溝部25の前側溝部25aは、車体前後方向に沿ってサイドカウル11の前方に延びてサイドカバーの前端にて前方に開端し、後側溝部25cは、車体前後方向に沿って後方へ延び、後端部はサイドカウル11の排風口21に臨む後端縁部44へ達している。前側溝部25a及び後側溝部25cの溝幅はそれぞれほぼ同じw3であり、この幅w3は凹部26の幅w1及び冷却管用開口27の幅w2よりも小さく、冷却管28の外周円弧の一部が重なる程度になっている(図6)。
図7は図5に対応する冷却管用開口の他の実施形態を示す断面図である。この実施形態では、サイドカウル11は外側方へ凸に湾曲し、この湾曲面をなすサイドカウル11の裏面11a(内側面)の一部を外側方へ突出させる凸部126を設けてある。凸部126は図5における凹部26を外方へ逆に突出させたものに類似し、前後方向に長く形成されることも同様である。また、凸部126の外側面126bには冷却管用開口127が同様に前後方向へ長く形成されている。
凸部126の位置は車体幅をスリム化する要請により、凸部126を除くサイドカウル11の最大外方突出部11bよりも若干上方に設けることが好ましい。
凸部126には外側面126bへ連続する傾斜壁126aが形成されている。傾斜壁126aはサイドカウル11の一般面(図は裏面側の一般面を示す)11aから冷却管用開口127の周囲へ向けて周壁状の傾斜壁をなし、外側面126bはこの傾斜壁126aと逆傾斜で冷却管用開口127へ向かって傾斜している。
冷却管用開口127は一般面11aから深さd5だけ外側方へ突出した位置にある。この深さd5は冷却管28の直径や湾曲程度等に応じて適宜に設定できる。
冷却管28は前実施形態同様の配置をなし、車幅方向で一部が重なるように前実施形態同様に最大外方突出部28aを含む冷却管28の一部が凸部126の中へ入り、さらにその一部が冷却管用開口127から外方へ突出している。ただし、最大外方突出部28aが凸部126の外側面126bよりも若干寸法d6だけ車体内方側へ引き込んでいることは前実施形態同様である。また、凸部126内の冷却管28と一般面11aは車幅方向で重なっている。
このようにしても、冷却管用開口127から露出する冷却管28の一部が走行風で冷却されることにより冷却管28の冷却効率を向上させるとともに、前実施形態サイドカウル11を冷却管28と一般面11aが車幅方向で重なる程度に車体内方へ配置でき、車体のスリム化を実現できる。
なお、前実施形態同様の前側溝部25a及び後側溝部25cを有する溝部25を冷却管用開口127へ通じるように設けることできる。
なお、本願発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、発明の原理内において種々に変形や応用が可能である。例えば、冷却管用開口27・127を設ける車体カバーは、サイドカウル11に限らず他の車体カバーであってもよい。また、冷却管28における露出部の配置は前後方向へ長く配置するものであるばかりでなく、上下方向等へ長く配置するものでもよい。
さらに、冷却管28は必ずしも冷却管用開口27、127から外方へ突出せず、冷却管用開口27、127の近傍内側に配置してもよい。このようにしても、冷却管用開口27、127を通して冷却管28の一部がサイドカウル11の外方へ露出するので冷却管28を冷却しやすくなる。
また、溝部25や凹部26はフロントカウル3とサイドカウル11等の車体カバー間における境界部を利用して設けてもよい。さらに、自動2輪車以外の各種鞍乗り車両にも適用できる。
6:シート、10:車体カバー、11:サイドカウル、16:遮風突部、21:排風口、25:溝部、26:凹部、27:冷却管用開口、:28:冷却管、31:稜線、32:シート側ガイド斜面、42:ラジエータ、43:水冷式エンジン、44:後端縁部、45:カバー側ガイド斜面45、M:ライダー、N:膝

Claims (5)

  1. 水冷式エンジンとこのエンジンの冷却水を冷却するラジエータと、これらのエンジンとラジエータ間を連結して冷却水を流す冷却管とを備え、少なくともエンジン又はラジエータの側方を車体カバーで覆い、その車体カバーの内側に前記冷却管を配置した鞍乗り型車両の冷却構造において、
    前記車体カバーの側面視で前記冷却管の配置される位置に開口部を設け、この開口部から前記冷却管の一部を前記車体カバーの外方へ露出させたことを特徴とする鞍乗り車両の冷却構造。
  2. 前記冷却管の一部が前記開口部から外方へ突出することを特徴とする請求項1に記載した鞍乗り車両の冷却構造。
  3. 前記車体カバーに車幅方向内側へ凹む凹部を設け、この凹部内に前記開口部を形成したことを特徴とする請求項2に記載した鞍乗り車両の冷却構造。
  4. 前記凹部の前又は後にこの凹部から進行方向へ延びる溝部を設けたことを特徴とする請求項3に記載した鞍乗り車両の冷却構造。
  5. 前記冷却管が金属製であることを特徴とする請求項1〜4いずれかに記載した鞍乗り車両の冷却構造。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104986258A (zh) * 2015-07-14 2015-10-21 力帆实业(集团)股份有限公司 摩托车前导流罩右支架组件结构
JP2017109673A (ja) * 2015-12-18 2017-06-22 本田技研工業株式会社 鞍乗型車両のカウル構造
JP2017177888A (ja) * 2016-03-28 2017-10-05 本田技研工業株式会社 鞍乗型車両

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