JP2011115443A - 車両用シート - Google Patents

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Abstract

【課題】シート中折れ時における表皮材の弛みの露出を防止又は低減することにある。
【解決手段】表皮材6Sが、第一部位61を被覆する第一表皮部11と、第二部位62を被覆する第二表皮部12と、第一表皮部11と第二表皮部12を連結する連結部14とを有し、被覆部材20の剛性を、表皮材6Sの剛性よりも高く設定して、第一部位61に対する第二部位62の屈曲時において、表皮材6Sの弛みを連結部14に集中させるとともに、被覆部材20によって連結部14を被覆する構成とした。
【選択図】図2

Description

本発明は、シートバックを途中で屈曲可能(いわゆる中折れ可能)とした車両用シートに関する。
この種の車両用シートとして、特許文献1の車両用シートが公知である。この車両用シートは、シートクッションとシートバックを有し、これら各部材が、シート外形をなすクッション材と、クッション材を被覆する表皮材を有する。
そしてシートバックは、シートクッションから起立可能である(着座姿勢をとることができる)とともに、着座姿勢時において上下方向途中で着座側に屈曲可能(中折れ可能)である。
ところでこの種の車両用シートでは、シートの見栄えなどを考慮して、クッション材に対して表皮材を密着状態で被覆する。この状態でシートバックを中折れ姿勢にすると、裏面側の表皮材が緊張するとともに、着座側の表皮材に弛み(いわゆる周長差)が発生する。このため上述の構成では、シートバックの中折れ時に、着座側の表皮材にシワがよるなどしてシートの意匠性が悪化することがあった。
そこで特許文献1には、表皮材の弛み(シワ等)を局在させて、シートの見栄えの悪化を低減する技術の開示がある。すなわち特許文献1では、シートバックの一部において、表皮材とクッション材を非接着状態とする(弛みを促す)とともに、一部とは異なる他部において、表皮材とクッション材を接着固定する。
この構成によると、シートバックの中折れ時において、シートバック一部(非接着部分)に表皮材の弛みが集中する一方、シートバック他部の表皮材の弛みが低減される。
特開2007−282820号公報
しかし公知技術では、シート中折れ時において、シートバック一部の表皮材の弛み(シワ等)が着座側に露出する。このためシートの意匠性を考慮すると、すんなり採用できる構成ではなかった。
本発明は上述の点に鑑みて創案されたものであり、本発明が解決しようとする課題は、シート中折れ時における表皮材の弛みの露出を防止又は低減することにある。
上記課題を解決するための手段として、第1発明の車両用シートは、シートクッションとシートバックを備える。そしてシートバックが、シートクッション側の第一部位と、第一部位に屈曲可能に連結する第二部位とを有して、着座姿勢時において上下方向途中で屈曲可能(中折れ可能)である。この種のシート構成では、中折れ時における表皮材の弛みが極力露出しない(見栄えの良いシート構成である)ことが望ましい。
そこで本発明では、上述のシートバックが、シート外形をなすクッション材と、クッション材を被覆する表皮材と、被覆部材を有する。表皮材は、第一部位を被覆する第一表皮部と、第二部位を被覆する第二表皮部と、第一表皮部と第二表皮部が連結する連結部とを有する。
そして被覆部材の剛性を、表皮材の剛性よりも高く設定して比較的弛みにくくする。そのうえで第一部位に対する第二部位の屈曲時(中折れ時)において、表皮材の弛みを連結部に集中させるとともに、被覆部材によって連結部を被覆する構成とした。このように剛性の高い被覆部材(弛みにくい被覆部材)によって、シワなどの弛みが集中する連結部を被覆することにより、中折れ時の表皮材の弛みを好適に隠蔽することができる。
第2発明の車両用シートは、第1発明の車両用シートであって、上述の連結部をシート幅方向に線状に形成して、帯状の被覆部材にて被覆する。
そして第一表皮部及び第二表皮部に対する被覆部材の相対移動を可能としつつ、被覆部材の端部をシートバックに取付ける構成とした。このように各表皮部に対する被覆部材の相対移動を許容しつつ位置決め固定することで、シートバックの中折れ動作などによって、被覆部材が変形(例えば屈曲や湾曲)することを好適に防止又は低減できる。
第3発明の車両用シートは、第1発明又は第2発明の車両用シートであって、被覆部材の端部を、伸縮可能な弾性部材を介してシートバックに取付ける構成とした。この構成によれば、シートバックの中折れ動作に応じて弾性部材が伸長するため、被覆部材に表皮材が過度に押圧されることを防止又は低減できる。
本発明に係る第1発明によれば、中折れ時における表皮材の弛みの露出を防止又は低減することができる。また第2発明によれば、より見栄えの良いシート構成とすることができる。そして第3発明によれば、更に見栄えの良いシート構成とすることができる。
車両用シートの斜視図である。 車両用シートの一部縦断面図であり、(a)は、着座姿勢の図であり、(b)は、中折れ姿勢の図である。 車両用シートの一部横断面図である。 実施例2のシートバック一部の斜視図である。 (a)は、実施例2の第一表皮部及び第二表皮部の縦断面図であり、(b)は、連結表皮部の縦断面図である。 (a)は、表皮材一部の裏面図であり、(b)は、表皮材一部の別の裏面図である。 (a)は、通常時のシートバックにおける図4のA−A線断面図であり、(b)は、屈曲時のシートバックにおける図4のA−A線断面図である。 (a)は、別例1の図4のA−A線断面図であり、(b)は、別例2の図4のA−A線断面図であり、(c)は、別例3の図4のA−A線断面図である。
以下、本発明を実施するための形態を、図1〜図8を参照して説明する。なお各図には、適宜、車両用シート前方に符号F、車両用シート後方に符号B、車両用シート側方に符号L、車両用シート上方に符号UP、車両用シート下方に符号DWを付す。
図1の車両用シート2は、シートクッション4とシートバック6を有する。これら各シート構成は、各々、シート骨格をなすフレーム材4F(6F)と、シート外形をなすクッション材4P(6P)と、クッション材を被覆する表皮材4S(6S)とを有する(図1、図3を参照)。
[実施例1]
本実施例のシートバック6(略矩形)は、乗員の着座可能な着座面(メイン部6a,サイド部6b)と、シート側面(カマチ部6c)を有する。メイン部6aは、シート前面中央の凹状部位であり、サイド部6bは、メイン部6a両側の凸状部位である。
またシートバック6は、下部側(シートクッション4側)の第一部位61と、第一部位61に屈曲可能に連結する上部側の第二部位62と、中折れ起点Xを有する。中折れ起点Xは、シート幅方向に線状に形成される部位であり、シートバック6の上下方向途中(第一部位61と第二部位62の間)に配置する。
そして本実施例では、シートバック6が、シートクッション4から起立する着座姿勢(図1の実線)と、中折れ起点Xで着座側に屈曲する中折れ姿勢(図1の二点破線)をとることができる。この種のシート構成では、シート中折れ時における表皮材6S(特にサイド部6bとカマチ部6c)の弛みの露出が極力抑えられることが望ましい。
そこで本実施例では、後述するシート構成によって、シート中折れ時における表皮材6Sの弛みの露出を防止又は低減することとした。以下、各構成について詳述する。
[シート構成]
本実施例のシートバック6は、表皮材6Sと、被覆部材20と、弾性部材30を有する(図1及び図3を参照)。
ここで表皮材6Sの材質として、布帛(織物,編物,不織布)、皮革(天然皮革,合成皮革)、ネット体及びこれらの複合材を例示できる。また表皮材6Sの裏面に、適宜、スラブウレタンなどのパッド材や、布帛などの裏基布を配設することができる。
(表皮材)
表皮材6Sは、メイン部6aを覆うメイン表皮部10と、サイド部6bを覆う部分(第一表皮部11,第二表皮部12)と、後述の連結部14を有する(図1〜図3を参照)。
第一表皮部11は、第一部位61を被覆する部位であり、サイド部6b(下部側)とカマチ部6c(下部側)を被覆できる。また第二表皮部12は、第二部位62を被覆する部位であり、サイド部6b(上部側)とカマチ部6c(上部側)を被覆できる。
ここで第一表皮部11と第二表皮部12は、各々、複数の表皮ピースにて構成することができる。例えば本実施例のように、第一表皮部11を、サイド部6bを覆う表皮ピース11aと、カマチ部6cを覆う表皮ピース11bで形成できる(図3を参照)。
そして本実施例では、第一表皮部11の上端部と、第二表皮部12の下端部を、後述の連結部14によって連結する。
そして第一表皮部11の前側(着座側)をメイン表皮部10の側方に縫着するとともに、第一表皮部11の後側を、フック部材32fによってフレーム材6Fに係止する(図3を参照)。また同様に第二表皮部12の前側(着座側)をメイン表皮部10に縫着するとともに、第二表皮部12の後側を、フック部材32fによってフレーム材6Fに係止する(なお第二表皮部12の係止構成は第一表皮部11と同様であるため、その詳細構成の図示を省略する)。
(連結部)
連結部14は、第一表皮部11と第二表皮部12を連結する部位であり、シートバック6の上下方向途中(中折れ起点Xの近傍)に形成することができる(図1及び図2を参照)。本実施例では、第一表皮部11の上端部を内折り状とするとともに、第二表皮部12の下端部を内折り状とする。そして中折れ起点Xの近傍において、第一表皮部11の上端部と、第二表皮部12の下端部を縫着する(連結部14を形成する)。
本実施例の連結部14(線状)は、シートバック6の両側に各々形成されており、シート幅方向に向かってサイド部6bとカマチ部6cを横断する。そして連結部14は、シートバック6の中折れ動作により、クッション材6Pから浮き上がりやすい部位(比較的弛みやすい部位)である。
(被覆部材)
被覆部材20は、上述の連結部14(線状)を被覆する帯状部材であり、上述の連結部14を被覆可能な長さ寸法を有する(図1〜図3を参照)。
また被覆部材20は、表皮材6S(第一表皮部11,第二表皮部12)よりも剛性が高い材質にて構成する(弛みにくい構成とする)ことができる。例えば被覆部材20を、表皮材6Sよりも剛性の高い材質にて構成することができる。また被覆部材20の厚み寸法を表皮材6Sよりも大きく設定することで、被覆部材20の剛性を高めることもできる。このとき被覆部材20の裏面に他部材(図示しないパッド材や裏基布等)を配設して厚み寸法を大きくすることができる。
そして本実施例では、シートバック6両側の連結部14に各々被覆部材20を配置する(図1を参照)。つぎに被覆部材20の前端(着座側)を、メイン表皮部10(側方)に縫着するとともに、被覆部材20の後端を後述の弾性部材30に連結する(図3を参照)。そして弾性部材30を介して被覆部材20の後端をシートバック6に取付けることで、各表皮部11,12に対する被覆部材20の相対移動を可能としつつ位置決め固定することができる。
(弾性部材)
弾性部材30は伸縮可能な部材であり、例えばゴム(天然ゴムや合成ゴム)やエラストマにて形成することができる。本実施例の弾性部材30は、被覆部材20と略同形状の帯状部材である(図3を参照)。
そして本実施例では、一対の被覆部材20の後端に、各々弾性部材30の一端を取付ける。つぎに各弾性部材30の他端側を、シート裏面においてホグリング(リング部材R)により連結する。これにより被覆部材20の後端が、弾性部材30を介してシートバック6の裏面側に掛け止められる(取付けられる)。そしてシート中折れ時における被覆部材20の引張などによって、弾性部材30がシート周方向に伸長する構成とする(図3の矢線D1方向を参照)。
[中折れ動作]
図1〜図3を参照して、シートバック6を、着座姿勢から中折れ姿勢に変位させる。シートバック6を中折れ姿勢にすると、裏面側の表皮材6Sが緊張するとともに、着座側の表皮材6Sに弛み(いわゆる周長差)が発生する。
そこで本実施例では、連結部14において、クッション材6Pから表皮材6Sが浮き上がるなどして、表皮材6Sの弛みを連結部14に集中させる(図2を参照)。さらに被覆部材20によって連結部14を被覆する。このとき剛性の高い被覆部材20(弛みにくい被覆部材20)によって連結部14を被覆することで、中折れ時に発生する表皮材6Sの弛み(シワ等)を好適に隠蔽することができる。
このように本実施例によれば、表皮材6Sの弛み(シワ等)の露出を防止又は低減するなどして、シート中折れ時におけるシートの見栄えを向上させることができる。特に本実施例では、シートバック6のサイド部6bとカマチ部6c(特に弛みが生じやすい部位)の双方を、帯状の被覆部材20(比較的シンプルな構成)で一体的に被覆できる。
また本実施例では、各表皮部11,12に対する被覆部材20の相対移動が許容される。このためシートバック6の中折れ動作などによって、被覆部材20が変形(例えば屈曲や湾曲)することを好適に防止又は低減できる。
そしてシートバック6の中折れ動作に応じて弾性部材30が伸長するため(図3の矢線D1方向を参照)、被覆部材20に表皮材6Sが過度に押圧されることを防止又は低減できる。このため表皮材6Sに、被覆部材20の押圧による傷跡(圧痕)が極力できにくい構成となる。
[実施例2]
実施例2の基本構造は、実施例1とほぼ同一であるため、共通の構造等については対応する符号を付すことで詳細な説明を省略する。
本実施例のシートバック6は、メイン表皮部10と、サイド部6bを覆う部分(第一表皮部11,第二表皮部12,連結表皮部14A)と、被覆部材20と、後述の隙間部15を有する(図1、図4及び図7を参照)。そして本実施例では、連結表皮部14A(連結部の他例)の剛性が、第一表皮部11と第二表皮部12よりも低く設定されて、比較的弛みやすい構成とされる。
なおクッション材6Pは、中折れ起点Xに対応する位置(第一部位61と第二部位62の間)に凹部6Cを有することが好ましい(図4を参照)。例えばクッション材6P(着座側)に、シート幅方向に走る溝状の凹部6Cを形成することで、クッション材6Pが着座側にスムーズに屈曲することができる。
(第一表皮部・第二表皮部)
第一表皮部11と第二表皮部12は、各々、第一積層体31と第二積層体32を有する(図5を参照)。
第一積層体31は、表材31aと、第一パッド材31bと、第一裏基布31cを有する。また第二積層体32は、第二パッド材32dと、第二裏基布32eを有する。
そして第一積層体31(第二積層体32)は、各積層体の構成を積層したのち、ラミネート等の接合手段にて各構成を一体化することで作製できる(図5(a)を参照)。このとき第一パッド材31bと第一裏基布31cをラミネートにて一体化したのち、表材31a(皮革等)を縫着することもできる(図5(b)を参照)。
次に第一積層体31と第二積層体32を積層したのち、縫着等の接合手段にて一体化することにより、第一表皮部11(第二表皮部12)を形成することができる。
なお第一表皮部11と第二表皮部12を、各々、第一積層体31(31a,31b,31c)のみで構成するとともに、第一パッド材31bの厚み寸法を大きく設定する(例えば第二パッド材32dと同程度に設定する)こともできる。
ここで表材31aは、各表皮部の着座側をなす部材であり、布帛(織物,編物,不織布)、皮革(天然皮革,合成皮革)及びこれらの複合材を例示できる。
また第一パッド材31b及び第二パッド材32dとして、スラブウレタンなどの発泡樹脂成形体や、天然繊維や合成繊維などの繊維積層体を例示できる。なお第一パッド材31bと第二パッド材32dの材質は、同一でもよく非同一でもよい。
また第一裏基布31c及び第二裏基布32eとして布帛を例示できる。なお第一裏基布31c及び第二裏基布32eの材質は、同一でもよく非同一でもよい。
(連結表皮部)
連結表皮部14A(連結部の他例)は、第一表皮部11と第二表皮部12を連結する部材であり、シートバック6の上下方向途中(中折れ起点Xの近傍)に配置することができる(図1、図6及び図7を参照)。
本実施例の連結表皮部14A(長尺な帯状)は、シートバック6の両側に各々配置しており、シート幅方向に向かってサイド部6bとカマチ部6cを横断する。
そして本実施例では、連結表皮部14Aの上部を第一表皮部11に縫合結合するとともに、連結表皮部14Aの下部を第二表皮部12に縫合結合する(詳細後述)。また連結表皮部14Aの一側(着座側)をメイン表皮部10の側面に縫合結合するとともに、連結表皮部14Aの他側(後側)をシート裏面に結合する。
なお連結表皮部14A(他側)の結合部位は特に限定しないが、例えばシート裏面側の表皮部に縫合結合したり、シート裏面側のフレーム部材(図示省略)に係止したりすることができる。
(連結表皮部の剛性)
本実施例では、連結表皮部14Aの剛性を、上述の第一表皮部11及び第二表皮部12よりも低く設定することができる(図5を参照)。
例えば連結表皮部14Aの厚み寸法を比較的小さく設定することで、連結表皮部14Aの剛性を低くすることができる。本実施例では、連結表皮部14Aを第一積層体31(31a,31b,31c)のみで構成することにより、第一表皮部11(第二表皮部12)よりも剛性を低くすることとした。
なお連結表皮部14Aを、第一表皮部11及び第二表皮部12よりも剛性の低い材質にて構成することもできる。
[縫合作業]
図6(a)を参照して、第一表皮部11の上端部をシート内方に向けて内折り状とする(第一縫合部21を形成する)。また第二表皮部12の下端部をシート内方に向けて内折り状とする(第二縫合部22を形成する)。このとき第一縫合部21と第二縫合部22は、ともに内折りされて剛性が高められる(厚みが増して弛み変形しにくい構成となる)。
つぎに第一縫合部21の裏面側(内折り端)に、連結表皮部14Aの下端部を縫着する(縫着線SEW1)。またこれに前後して、第二縫合部22の裏面側(内折り端)に、連結表皮部14Aの上端部を縫着する(縫着線SEW2)。
つぎに第一表皮部11と第二表皮部12と連結表皮部14Aを横断するように縫合する(縫着線SEW3)。この縫着線SEW3により、第一縫合部21及び第二縫合部22の裏面側に連結表皮部14Aを配置した状態を保持することができる。そしてこれら表皮部11,12,14Aをメイン表皮部10に縫着することで、表皮材6S(袋状)を形成することができる(縫着線sew、図6(b)を参照)。
このように本実施例では、第一縫合部21及び第二縫合部22(ともに内折り部分)の裏面側に連結表皮部14Aを縫合結合することで、連結表皮部14Aをシート内方に配置する。また第一表皮部21と第二表皮部22と連結表皮部14Aをメイン表皮部10に縫着して、連結表皮部14Aを裏面側に配置する構成とすることができる。
そして第一部位61に対する第二部位62の屈曲動作により、第一縫合部21と第二縫合部22(各端部)が、着座側から連結表皮部14Aをシート内方に向けて押圧することができる。
(隙間部)
隙間部15は、シートバック6の中折れ時において、連結表皮部14Aの厚み方向(シート内方)に形成される内部空間である(図7を参照)。
本実施例では、上述の表皮材6Sをクッション材6Pに張設して、第一表皮部11と第二表皮部12(比較的厚み寸法の大きい部位)をクッション材6Pに当接させる。そしてシートバック6の中折れ時において、第一表皮部11と第二表皮部12がクッション材6Pから浮き上がるなどして、連結表皮部14Aの裏面側に隙間(シート内方の隙間部15)が形成される。
そして後述するように、連結表皮部14Aをシート内方に弛み変形して、隙間部15内に収納する。これによりシートバック6の中折れ時において、連結表皮部14Aのシート内方への弛み変形を許容することができる。
[中折れ動作]
図1及び図7を参照して、シートバック6を、着座姿勢から中折れ姿勢に変位させる。
このとき本実施例では、第一部位61に対する第二部位62の屈曲動作により、第一縫合部21及び第二縫合部22(ともに内折り部分)が、着座側から連結表皮部14Aをシート内方に向けて押圧する。そして各縫合部21,22の屈曲動作(押圧力)に連結表皮部14Aを追従させることで、連結表皮部14Aのシート内方への湾曲変形を助長することができる。
そして連結表皮部14A(比較的弛みやすい部分)が、シート内方に向けて湾曲状に弛み変形して隙間部15に収納される。
以上説明したとおり、本実施例によれば、弛み変形した連結表皮部14Aを隙間部15に収納することにより、連結表皮部14Aの着座側への突出を防止又は低減する。このとき第一縫合部21及び第二縫合部22(内折りされて剛性の高められた部分)によって、連結表皮部14Aのシート内方への弛み変形が助長される。このように連結表皮部14Aのシート内方への弛み変形を許容して、シート中折れ時における表皮材6Sの弛みの突出を防止又は低減する。
このため本実施例によれば、連結表皮部14Aの突出による被覆部材20の変形を防止又は低減することができる。
[変形例1]
本変形例では、熱融着可能なシート材(第一シート材15f,第二シート材15s)により、連結表皮部14Aのシート内方への湾曲変形を助長する(図8(a)を参照)。この種のシート材15f,15sとして、例えば熱により溶融可能な樹脂シートを例示することができる。
そして本変形例では、第一縫合部21の裏面側(内折り端)に、連結表皮部14Aの下端部を縫着するとともに、第二縫合部22の裏面側(内折り端)に、連結表皮部14Aの上端部を縫着する。つぎに第一縫合部21の裏面側に、第一シート材15fを熱融着するとともに、第二縫合部22の裏面側に、シート裏面側から第二シート材15sを熱融着する。
本変形例によれば、第一シート材15fと第二シート材15sによって、各縫合部21,22と連結表皮部14Aを比較的に強固に一体化することができる。これにより第一縫合部21と第二縫合部22の押圧動作に連結表皮部14Aがスムーズに追従して、連結表皮部14Aのシート内方への湾曲変形を助長することができる。
[変形例2]
本変形例では、強固な縫着構造(第一縫着線16f,第二縫着線16s)により、連結表皮部14Aのシート内方への湾曲変形を助長する(図8(b)を参照)。
すなわち本変形例では、第一縫合部21において第一表皮部11と連結表皮部14Aを再度縫合する(第一縫着線16f)。また第二縫合部22において、第一表皮部11と連結表皮部14Aを再度縫合する(第二縫着線16s)。
本変形例によれば、第一縫着線16fと第二縫着線16sによって、各縫合部21,22と連結表皮部14Aを比較的強固に一体化することができる。これにより第一縫合部21と第二縫合部22の押圧動作に連結表皮部14Aがスムーズに追従して、連結表皮部14Aのシート内方への湾曲変形を助長することができる。
[変形例3]
本変形例では、裏材(第一裏材17f,第二裏材17s)により、連結表皮部14Aのシート内方への湾曲変形を助長する(図8(c)を参照)。裏材として、布帛、皮革及びこれらの複合材を例示できる。
すなわち本変形例では、第一表皮部11の裏面に第一裏材17fを配置したのち、その上端部を内折り状とする。また第二表皮部12の裏面に第二裏材17sを配置したのち、その下端部を内折り状とする。
つぎに第一縫合部21と第一裏材17f(上端部)の間に連結表皮部14Aの下端部を介装したのち、これらを縫着結合する。また第二縫合部22と第二裏材17s(下端部)の間に連結表皮部14Aの上端部を介装したのち、これらを縫着結合する。
本変形例によれば、第一縫合部21の剛性が第一裏材17fにて高められるとともに、第二縫合部22の剛性が第二裏材17sにて高められる。
これにより第一縫合部21と第二縫合部22の押圧動作に連結表皮部14Aがスムーズに追従して、連結表皮部14Aのシート内方への湾曲変形を助長することができる。
本実施例の車両用シート2は、上述した実施例に限定されるものではなく、その他各種の実施の形態を取り得る。
(1)実施例1では、第一表皮部11と第二表皮部12を縫着することで、連結部14に弛みを集中させる構成を説明した。また実施例2では、第一表皮部11と第二表皮部12を、連結表皮部14Aを介して連結する構成を説明した。連結部に弛みを集中させる構成として、上記のほかに各種の構成をとることができる。
(2)また本実施例では、第一表皮部11と第二表皮部12を、各々別の表皮ピースで形成した。これとは異なり、第一表皮部11と第二表皮部12を一つなぎの表皮ピースで形成することができる。このとき連結部にあたる部分の剛性を比較的低く設定する(弛みやすい構成とする)。これによりシート中折れ時において、連結部14に弛みを集中させることができる。
例えば各表皮部11,12を、布帛とパッド材の層構造とするとともに、連結部14を布帛のみで構成してその剛性を低下させることができる。また各表皮部11,12をクッション材6Pに接着固定するとともに、連結部14を、クッション材6Pに非接着状態とすることでその剛性を低下させることもできる。
(3)また本実施例では、帯状の被覆部材20を例示したが、被覆部材20の構成を限定する趣旨ではない。また本実施例では、連結部14(連結表皮部14A)の個数に対応して一対の被覆部材20を用いたが、連結部14(14A)が単数である場合には、単数の被覆部材20を用いることができる。また本実施例では、各表皮部11,12に対して被覆部材20を相対移動可能としたが、各表皮部11,12に対して被覆部材20を相対移動不能に連結することもできる。
(4)また本実施例では、サイド部6bとカマチ部6cの双方を被覆部材20によって被覆する例を説明したが、サイド部6bとカマチ部6cの少なくとも一部位を被覆部材20によって被覆することができる。
(5)また本実施例では、被覆部材20の他端を、(弾性部材30を介することなく)をシートバック6に直接取付けることもできる。この場合には、被覆部材20の一部又は全部が伸縮性を有することが好ましい。
(6)また本実施例では、被覆部材20の後端側に弾性部材30を取付ける例を説明した。これとは異なり、被覆部材20の前端側(着座側)に弾性部材30を取付けることができ、被覆部材20の両端に弾性部材30を取付けることもできる。また被覆部材20の途中(中間部)に弾性部材を配置することもできる。
そして本実施例では、リング部材Rによって弾性部材30同士を連結する例を説明した。弾性部材30同士は、縫合、接着及び融着などの各種接合手段によって連結することができる。また弾性部材30の他端をシートバック6に直接取付けることもできる。
(7)また実施例2では、連結表皮部14Aの一例を説明したが、同表皮部の構成を限定する趣旨ではない。すなわち被覆部材を過度に押圧しないかぎり、連結表皮部を着座側に突出させることができる。
(8)また実施例2では、シート材、縫着構造及び裏材等の助長手段により、結合表皮部14Aのシート内方への湾曲変形を助長する例を説明したが、助長手段の構成を限定する趣旨ではない。例えば、上記各種の助長手段を適宜組み合わせて使用することができる。
(9)また実施例2では、縫着線SEW3(保持手段の一例)により、各縫合部21,22の配置状態を保持する例を説明したが、保持手段の構成を限定する趣旨ではない。例えばラミネートや接着などの保持手段によって、各縫合部21,22の配置状態を保持することができる。
(10)また実施例1の構成は、可能である限り実施例2に適用することができる。また同様に実施例2の構成は、可能である限り実施例1に適用することができる。例えば実施例2のシート構成に弾性部材を設けることができる。
2 車両用シート
4 シートクッション
6 シートバック
6S 表皮材
6a メイン部
6b サイド部
6c カマチ部
10 メイン表皮部
11 第一表皮部
12 第二表皮部
14 連結部
14A 連結表皮部(連結部の他例)
20 被覆部材
30 弾性部材
32f フック部材
61 第一部位
62 第二部位
X 中折れ起点

Claims (3)

  1. シートクッションとシートバックを備えるとともに、前記シートバックが、前記シートクッション側の第一部位と、前記第一部位に屈曲可能に連結する第二部位とを有する車両用シートにおいて、
    前記シートバックが、シート外形をなすクッション材と、前記クッション材を被覆する表皮材と、被覆部材を有し、
    前記表皮材が、前記第一部位を被覆する第一表皮部と、前記第二部位を被覆する第二表皮部と、前記第一表皮部と前記第二表皮部が連結する連結部とを有し、
    前記被覆部材の剛性を、前記表皮材の剛性よりも高く設定して、
    前記第一部位に対する前記第二部位の屈曲時において、前記表皮材の弛みを前記連結部に集中させるとともに、前記被覆部材によって前記連結部を被覆する構成とした車両用シート。
  2. 前記連結部をシート幅方向に線状に形成して、帯状の前記被覆部材にて被覆するとともに、
    前記第一表皮部及び前記第二表皮部に対する前記被覆部材の相対移動を可能としつつ、
    前記被覆部材の端部を前記シートバックに取付ける構成とした請求項1に記載の車両用シート。
  3. 前記被覆部材の端部を、伸縮可能な前記弾性部材を介して前記シートバックに取付ける構成とした請求項1又は2に記載の車両用シート。
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