JP2011111645A - 方向性電磁鋼板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】優れた被膜性状の方向性電磁鋼板を製造する技術を提供する。
【解決手段】mass%で、C:0.02〜0.10%、Si:2.0〜4.0%、Cu:0.002〜0.2%、SおよびSeのいずれか1種または2種を0.01〜0.08%を含有する鋼スラブを熱間圧延し、熱延板焼鈍し、中間焼鈍を挟む2回以上の冷間圧延し、脱炭焼鈍し、仕上焼鈍して方向性電磁鋼板を製造するに際し、最終冷延前の中間焼鈍加熱帯のPHO/PHを0.01〜0.2に制御し、均熱帯を非酸化性雰囲気とし、さらに必要に応じて酸洗および/または研削して、最終冷延前の鋼板表面の脱珪層深さを、次式;X(μm)=61.7[Cu]−23.5[Cu]+3.2(ただし、[Cu]:地鉄中のCu含有量(mass%))で求められるX(μm)よりも深くし、かつ、鋼板表面の酸素目付量を両面当たり0.6g/m以下に調整する。
【選択図】図4

Description

本発明は、MnS,MnSeあるいはさらにCuS,CuSeをインヒビターとして用いた、被膜密着性や被膜均一性等の被膜性状に優れた方向性電磁鋼板の製造方法に関するものである。
変圧器や電動機、発電機等の電気機器の鉄芯(コア)材料等として、方向性電磁鋼板は広い分野で使用されている。この方向性電磁鋼板の製造において、脱炭焼鈍で鋼板表面に形成されるサブスケールの品質がその後の最終仕上焼鈍で形成されるフォルステライト被膜の性状に、ひいては製品板の磁気特性にも大きな影響を与えることが知られている。例えば、脱炭焼鈍で形成された粗雑な構造のサブスケールは、最終仕上焼鈍での雰囲気に対する地鉄保護性が低く、二重構造のフォルステライト被膜が形成を促進して、被膜密着性を低下させる要因となりやすい。
一方、中間焼鈍を挟む2回以上の冷延法で方向性電磁鋼板を製造する場合、脱炭焼鈍した鋼板表面のサブスケールの品質は、最終冷延前の中間焼鈍で鋼板表面に形成される脱珪層の影響を強く受けることが知られている。そこで、例えば、特許文献1には、脱炭焼鈍前に表面の脱珪層(Si欠乏層)を除去することで被膜性状を改善する技術が開示されている。また、特許文献2には、水素分圧に対する水蒸気分圧の比(以下、「PHO/PH」あるいは「酸素ポテンシャル」と称する。)が0.4〜2.0の雰囲気で中間焼鈍し、地鉄の脱珪層を発達させて被膜性状を改善する技術が開示されている。また、特許文献3には、PHO/PHが0.2〜1.0の雰囲気で中間焼鈍し、地鉄表面の脱珪層を適正なプロファイルに調整することにより被膜性状を改善する技術が開示されている。
特開平07−188775号公報 特許第2724094号公報 特許第4029432号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、脱珪層が薄すぎる場合には、発生する被膜不良を回避することができなかった。また、MnS,MnSeあるいはさらにCuS,CuSeをインヒビターとして方向性電磁鋼板を製造する場合には、中間焼鈍の適正温度が比較的低いため、脱珪層が薄くなることの方がむしろ問題となることが多い。
一方、特許文献2および特許文献3に記載の技術では、脱炭焼鈍より前に施す中間焼鈍では、酸素ポテンシャルPHO/PHがそれぞれ0.4以上、0.2以上という強い酸化性の雰囲気が脱珪層の制御に利用されていた。しかし、中間焼鈍の雰囲気の酸化性が高い場合には、脱炭が進行しやすく、磁気特性が劣化する、スケールが過剰に生成されて酸洗や研削でスケールが除去されにくくなり、冷間圧延性も低下する、キラキラ(フォルステライト被膜が局所的に厚くなって剥離し、地鉄が露出する被膜不良)が発生する、などの不具合が発生しやすくなるという問題点があった。
そこで、本発明の目的は、最終冷延前の中間焼鈍において比較的低い酸化性の雰囲気で脱珪層を形成し、あるいはさらに酸洗や研削を付加して、脱珪層深さや酸素目付量を適正範囲に制御することによって、優れた被膜性状の方向性電磁鋼板を安定して製造する技術を提供することにある。
発明者らは、従来技術が抱える上記問題点を解決するために、最終冷延前に行われる中間焼鈍条件および酸洗・研削条件について鋭意検討を重ねた。その結果、被膜特性に優れた方向性電磁鋼板を安定して製造するためには、中間焼鈍後半(均熱帯)の雰囲気を非酸化性とした上で、中間焼鈍前半(加熱帯)の雰囲気の酸化性と焼鈍後の酸洗・研削条件を適正に制御して、脱珪層の深さを地鉄中のCu含有量に応じて適正範囲に調整し、かつ酸素目付量をできるだけ低く抑えることが重要であることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、C:0.02〜0.10mass%、Si:2.0〜4.0mass%、Mn:0.01〜0.2mass%、Sb:0.005〜0.2mass%、Mo:0.005〜0.1mass%、Cu:0.002〜0.2mass%、SおよびSeのうちから選ばれる1種または2種を合計0.01〜0.08mass%含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる方向性電磁鋼板用鋼スラブを熱間圧延し、熱延板焼鈍し、中間焼鈍を挟む2回以上の冷間圧延し、脱炭焼鈍を施して鋼板表面にサブスケールを形成後、MgOを主体とする焼鈍分離剤を塗布し、最終仕上焼鈍を施して鋼板表面にフォルステライト質被膜を形成させる一連の工程からなる方向性電磁鋼板の製造方法において、最終冷延前における中間焼鈍加熱帯の雰囲気の酸素ポテンシャルPHO/PHを0.01超え0.2未満とし、均熱帯の雰囲気を非酸化性雰囲気とし、さらに必要に応じて最終冷延前に酸洗および/または研削を施して、最終冷延前の鋼板表面の脱珪層深さを、下記(1)式;
X(μm)=61.7[Cu]−23.5[Cu]+3.2 ・・・(1)
[Cu]:地鉄中のCu含有量(mass%)
から求められるX(μm)よりも大きくし、かつ鋼板表面の酸素目付量を両面当たり0.6g/m以下に調整することを特徴とする方向性電磁鋼板の製造方法である。
本発明の方向性電磁鋼板の製造方法は、最終冷延前の鋼板表面の酸素目付量を0.3g/m以下に調整することを特徴とする。
本発明によれば、MnSe,SbあるいはさらにCuSe,Sbをインヒビターとして用いた、磁気特性だけでなく、被膜性状にも優れる方向性電磁鋼板を安定して製造することが可能となる。
本発明の実験に用いた中間焼鈍条件を説明する模式図である。 中間焼鈍加熱帯のPHO/PHが脱珪層の深さに及ぼす影響を示すグラフである。 中間焼鈍加熱帯のPHO/PHが酸素目付量に及ぼす影響を示すグラフである。 地鉄Cu含有量および脱珪層の深さが被膜の曲げ密着性に及ぼす影響を示すグラフである。
本発明を開発する契機となった基礎実験について説明する。
C:0.05mass%、Si:3.2mass%、Mn:0.07mass%、Sb:0.03mass%、Mo:0.015mass%、Cu:0.01mass%、Se:0.03mass%、残部がFeおよび不可避的不純物からなる成分組成を有する鋼素材を熱間圧延した後、1000℃で熱延板焼鈍し、次いで板厚0.8mmでの中間焼鈍を挟む2回の冷間圧延によって板厚が0.29mmの最終冷延板とした。この際、上記中間焼鈍は900〜1100℃×60秒、焼鈍雰囲気vol%比でH:N=50:50とし、露点を種々に変更して雰囲気の酸素ポテンシャル(PHO/PH)を変化させた。また、中間焼鈍後はミスト冷却した後、8mass%HCl水溶液で10秒の軽酸洗を行い、さらに、研削ロールで表面を研削してスケール層を除去し、酸素目付量を調整した。最終冷延板は、その後、脱脂して表面を清浄化後、湿水素中にて830℃×2分の一次再結晶焼鈍を施した後、MgOを主成分とする焼鈍分離剤を塗布し、水素雰囲気中で1200℃×5時間の仕上焼鈍して方向性電磁鋼板を得、磁気特性および被膜性状について調査した。
その結果、上記中間焼鈍条件には、磁気特性と被膜性状がいずれも良好となる領域が一部に存在するものの、中間焼鈍後のスケールが非常に多く、短時間の酸洗・研削では十分な除去が困難であることがわかった。また、従来から、酸素目付量が0.6g/m、好ましくは0.3g/m以下であれば、冷間圧延性の低下などの問題が発生し難いことが経験的に知られているが、上記実験条件の範囲では、磁気特性、被膜性状、酸素目付量の全てが良好となる条件は存在しなかった。
また、前述したように、酸素目付量が多い場合、冷間圧延ロールの寿命が短くなる、冷間圧延中に破断しやすい、キラキラが発生しやすいなどの諸問題が発生するため、工業的に実施することは難しい。そこで、酸素目付量が多かった酸洗・研削後の中間焼鈍板の表面をFT−IR(赤外吸収分析)で調査したところ、除去困難なスケールは、主にSiOであることがわかった。この結果から、発明者らは、中間焼鈍の均熱中にSiOが過剰に生成したものと推定し、中間焼鈍後半(均熱帯)における雰囲気を非酸化性とする着想を得た。
次に、発明者らは、図1に示したように、中間焼鈍前半(加熱帯)における雰囲気を酸化性として酸素ポテンシャルPHO/PHを0.001〜1の範囲で変化させ、後半(均熱帯)を非酸化性とする中間焼鈍条件について検討した。その結果、焼鈍前半の雰囲気のPHO/PHを適切な範囲に制御することで、生成するSiO量を低減しつつ、優れた被膜性状が得られることが明らかとなった。
さらに、EPMAを用いて最終冷延直前における鋼板表面厚さ方向のSi強度プロファイルを調査したところ、表面の脱珪層の深さが3μm超えであるときに、優れた被膜性状が得られることがわかった。ここで、上記の脱珪層の深さとは、鋼板表面のSi濃度が板厚中心部のSi濃度に対して0.95以下である領域の厚さのことを意味する。なお、ここで注意すべき点は、中間焼鈍後に適切な深さ(3μm超え)の脱珪層が得られていても、過剰な酸洗・研削によって脱珪層が3μm以下となると、被膜性状が劣化するということである。
また、図2は、上記実験から得られた中間焼鈍前半(加熱帯)の雰囲気のPHO/PHと最終冷延前における脱珪層深さとの関係を示したものである。この図から、PHO/PHが0.01超えで急激に脱珪層の深さが大きくなっていることがわかる。また、図3は、上記実験から得られた中間焼鈍前半のPHO/PHと最終冷延前における酸素目付量との関係を示したものである。PHO/PHが0.2以上になると、酸素目付量が急激に増大していることがわかる。PHO/PHが0.2以上で酸素目付量が急激に増大する理由は、FeSiOの生成に深く関係していると考えられる。従って、方向性電磁鋼板を安定して製造する観点からは、PHO/PHは0.01超え0.2未満の範囲で調整する必要があることがわかった。
ところで、上記実験結果では、脱珪層の深さが3μm超えで良好な被膜性状が得られている。しかし、発明者らが、素材成分が脱珪層深さおよび被膜性状に及ぼす影響をさらに詳細に検討したところ、良好な被膜性状が得られる適正な脱珪層深さは、地鉄中のCu含有量によって大きく変動することが明らかなった。図4は、Cu含有量と脱珪層深さが被膜の曲げ密着性に及ぼす影響を調べた結果を示したものである。ここで、上記被膜の曲げ密着性は、5mm間隔で種々の径を有する丸棒に試験片を巻き付け、被膜の剥離が生じない最小径で評価したものである。
図4から、脱珪層の深さが、下記(1)式;
X(μm)=61.7[Cu]−23.5[Cu]+3.2 ・・・(1)
[Cu]:地鉄中のCu含有量(mass%)
で求められるX(μm)よりも大きいときに、優れた被膜性状が得られることが明らかになった。一方、脱珪層がXよりも小さい場合には、被膜外観が損なわれ、被膜密着性が悪化することもわかった。
Cu含有量によって適正な脱珪層の深さが変化する原因は、明らかとはなっていないが、Cuは鋼板表面に濃化して酸化を抑制する効果があるため、Cuの添加により、やや粗雑なサブスケールでも、最終仕上焼鈍における雰囲気に対する地鉄保護性が保たれて、優れた被膜性状が得られているのではないかと推定された。
以上の基礎実験の結果から、被膜特性に優れた方向性電磁鋼板を安定して製造するためには、中間焼鈍後半(均熱帯)の雰囲気を非酸化性とした上で、中間焼鈍前半(加熱帯)の雰囲気の酸化性と、その後の酸洗・研削条件を適正に制御して、脱珪層深さを地鉄中のCu含有量に応じて適正範囲に調整し、かつ酸素目付量をできるだけ低く抑えることが重要であることが明らかとなった。
本発明は、上記知見に、さらに検討を加えて完成したものである。
次に、本発明の方向性電磁鋼板が有すべき成分組成について説明する。
C:0.02〜0.10mass%
Cは、熱間圧延や熱延板焼鈍時におけるα−γ変態を利用して結晶組織の改善を行うために有効な元素である。この効果を得るためには、Cは0.02mass%以上含有させる必要がある。一方、Cを0.10mass%超え添加した場合には、中間焼鈍での脱炭が困難になる。よって、C含有量は0.02〜0.10mass%の範囲とする。好ましくは、0.03〜0.06mass%の範囲である。
Si:2.0〜4.0mass%
Siは、鋼の比抵抗を高めて鉄損を低減するのに有効な元素である。この効果を得るためには、Siを2.0mass%以上添加する必要がある。一方、Siを4.0mass%超え添加した場合には、鋼が硬質化して圧延することが困難になる。よって、Si含有量は2.0〜4.0mass%の範囲とする。好ましくは、2.8〜3.5mass%の範囲である。
Mn:0.01〜0.2mass%
Mnは、一次再結晶組織の粒成長を抑制するインヒビター成分である。この効果を得るためには、0.01mass%以上の添加が必要である。一方、0.2mass%を超える添加は、インヒビターの分散が不均一になりやすく、磁気特性が低下する。よって、Mn含有量は0.01〜0.2mass%の範囲とする。好ましくは、0.03〜0.1mass%の範囲である。
Sb:0.005〜0.2mass%
Sbは、一次再結晶焼鈍における粒成長を抑制する粒界偏析型インヒビターである。この効果を得るためには、0.005mass%以上の添加が必要である。一方、0.2mass%を超えて添加した場合には、フォルステライト被膜に悪影響が生じようになる。よって、Sb含有量は0.005〜0.2mass%の範囲とする。好ましくは、0.01〜0.1mass%の範囲である。
Mo:0.005〜0.1mass%
Moは、熱間圧延での割れを抑制し、表面性状を改善する効果がある元素である。このような効果を得るためには0.005mass%以上の添加が必要である。一方、0.1mass%を超えると、その効果が飽和してしまう。よって、Mo含有量は0.005〜0.1mass%の範囲とする。好ましくは、0.01〜0.05mass%の範囲である。
Cu:0.002〜0.2mass%
Cuは、サブスケールの品質を改善し、フォルステライト被膜特性を改善する元素である。また、一次再結晶組織の粒成長を抑制するインヒビター成分としての役割もある。しかし、0.2mass%を超えて添加すると、磁束密度が低下する。ただし、Cuは、添加しなくしてもよい成分であり、添加しないあるいは低減する場合は、製鋼コストの観点から、下限を0.002mass%とする。よって、Cu含有量は0.002〜0.2mass%の範囲とする。
なお、Cuは、先述した実験結果から明らかなように、鋼板表面の酸化性や被膜形成に大きく影響する元素であり、Cu含有量によって脱珪層の深さの適正範囲が変化する。すなわち、Cu含有量が多い場合には脱珪層の適正範囲が広がり、薄い脱珪層でも優れた被膜性状を得ることができる。斯かる観点からは、Cuの好ましい範囲は、0.05〜0.15mass%である。
S,Seのうちから選ばれる1種または2種:合計0.01〜0.08mass%
SおよびSeは、一次再結晶組織の粒成長を抑制するインヒビター成分である。この効果を得るためには、S,Seのうちから選ばれる1種または2種を合計で0.01mass%以上添加する必要がある。一方、0.08mass%を超えて添加した場合は、インヒビターの分散が不均一になり、磁気特性が低下しやすい。よって、S,Seの合計含有量は0.01〜0.08mass%の範囲とする。好ましくは、0.015〜0.04mass%の範囲である。
上記に記載した成分以外の残部は、Feおよび不可避的不純物である。ただし、本発明の作用効果を害しない範囲であれば、上記以外の他の成分の含有を拒むものではないことは勿論である。
次に、本発明の方向性電磁鋼板の製造方法について説明する。
本発明の方向性電磁鋼板の製造方法は、上記に説明した適正な成分組成を有する鋼を通常公知の製鋼プロセスで溶製し、連続鋳造法あるいは造塊−分塊圧延法で鋼素材(鋼スラブ)とし、その後、その鋼素材を熱間圧延し、熱延板焼鈍した後、中間焼鈍を挟む2回以上の冷間圧延し、脱炭焼鈍を施して鋼板表面にサブスケールを形成後、MgOを主体とする焼鈍分離剤を塗布し、最終仕上焼鈍を施して鋼板表面にフォルステライト質被膜を形成させる一連の工程からなるものである。ここで、上記製造方法における各工程は、以下に説明する最終焼鈍前の中間焼鈍、酸洗、研削工程以外については、従来公知の条件を採用することができ、特に制限されるものではない。
次に、上記最終焼鈍前の中間焼鈍、酸洗、研削工程の各条件について説明する。
被膜性状に優れる方向性電磁鋼板を得るためには、上記工程において、最終冷延前の中間焼鈍における加熱帯の雰囲気は、酸素ポテンシャルPHO/PHを0.01超え0.2未満の範囲とし、均熱帯の雰囲気を非酸化性とし、さらに必要に応じて、最終冷延前に酸洗および/または研削を施して、最終冷延前の鋼板表面の脱珪層深さを、Cu含有量から下記(1)式;
X(μm)=61.7[Cu]−23.5[Cu]+3.2 ・・・(1)
[Cu]:地鉄中のCu含有量(mass%)
で求められるX(μm)よりも大きく制御し、かつ、鋼板表面の酸素目付量を両面当たり0.6g/m以下に調整することが必要である。
ここで、中間焼鈍加熱帯の雰囲気の酸素ポテンシャルPHO/PHを0.01超えとする理由は、図2からわかるように、PHO/PHが0.01以下では脱珪層がほとんど形成されないため、中間焼鈍炉内の雰囲気のわずかな露点や温度の変動が被膜不良の原因になりやすい。一方、加熱帯の雰囲気の酸素ポテンシャルを0.2未満とする理由は、酸素ポテンシャルが0.2以上となると、生成するSiOの量が増大して、その後の酸洗や研削で除去しにくくなり、生産性が低下するからである。
上記中間焼鈍前半(加熱帯)の雰囲気制御は、特に600℃以上の温度領域が重要である。600℃以下の温度領域では、ほとんど酸化が進行しないため、雰囲気の酸化性は、脱珪層やスケールの形成に、ほとんど影響を与えないからである。また、中間焼鈍前半(加熱帯)の焼鈍時間(均熱時間)は、10秒以上とすると、SiOの増加を招くため、0〜10秒の範囲とすることが望ましい。
また、中間焼鈍後半(均熱帯)の雰囲気は、非酸化性とする必要があり、特に、後半(均熱帯)の雰囲気は、前半(加熱帯)の雰囲気よりも酸素ポテンシャルを低くし、かつ、PHO/PH<0.02を満たすことが望ましい。また、後半(均熱帯)の均熱時間は、再結晶・粒成長を促進させる観点から、10秒〜5分とするのが好ましい。ただし、中間焼鈍前半(加熱帯)と後半(均熱帯)の雰囲気を、上記のように不連続的に変化させることは実際問題としては難しいことから、移行部では連続的に変化させてもよい。これにより、本発明の効果が失われることはない。
また、最終冷延前の鋼板表面の酸素目付量は、両面あたり0.6g/m以下に制御することが必要である。好ましくは0.3g/m以下である。そのための手段としては、中間焼鈍条件を制御する方法でもよいが、中間焼鈍後、酸洗や研削によってスケールを除去し、酸素目付量を0.6g/m以下としてもよい。なお、過剰な酸洗や研削は、脱珪層を必要以上に薄くし、被膜性状を低下させるおそれがあるので注意が必要である。
その他、一連の製造工程においては、前述したように、公知の方法を用いることができるが、脱炭焼鈍においては、焼鈍後半の雰囲気を還元性とするのが磁気特性の向上を図る上では好ましい。また、仕上焼鈍前に鋼板表面に塗布する焼鈍分離剤MgOとしては、TiOなどの副剤を数mass%程度添加したものを用いてもよい。
C:0.046mass%、Si:3.2mass%、Mn:0.08mass%、Sb:0.02mass%、Mo:0.011mass%、Cu:0.01mass%、Se:0.02mass%、残部がFeおよび不可避的不純物からなり、下記(1)式;
X(μm)=61.7[Cu]−23.5[Cu]+3.2 ・・・(1)
[Cu]:地鉄のCu含有量(mass%)
で求められるX=2.97μmである成分組成を有する鋼素材を板厚2.4mmまで熱間圧延した後、1000℃で熱延板焼鈍し、板厚0.77mmにおいて980℃で焼鈍する中間焼鈍を挟む2回の冷間圧延により板厚0.29mmの最終冷延板とした。このとき、中間焼鈍における加熱帯の露点と、その後の酸洗時間、研削動力を制御することによって、最終冷延前の脱珪層深さを表1に示したように種々に変化させた。これらの冷延板をアルカリ脱脂して表面を清浄化した後、湿水素雰囲気中にて820℃×120秒の一次再結晶焼鈍を施し、次いで、5mass%のTiOを含有するMgOからなる焼鈍分離剤をスラリーとして塗布、乾燥後、H雰囲気中で1200℃×5時間の二次再結晶焼鈍を行った。その後、リン酸マグネシウムとコロイダルシリカを主成分とするコーティングを施し、方向性電磁鋼板の製品板とした。
かくして得られた製品板の磁束密度B、鉄損W17/50、被膜の曲げ密着性および被膜外観の均一性について調査し、結果を表1に併記した。なお、被膜の曲げ密着性は、5mm間隔で種々の径を有する丸棒に試験片を巻き付け、被膜の剥離が生じない最小径で評価した。表1によれば、脱珪層の深さが(1)式で求められるX=2.97μm超えで、優れた被膜外観と被膜の曲げ密着性が得られていることがわかる。また、中間焼鈍加熱帯の雰囲気のPHO/PHを0.32としたNo.7の例においては、酸洗・研削で、酸素目付量を適正範囲に調整できず、冷間圧延性が低下したため、実験を中止した。
Figure 2011111645
C:0.039mass%、Si:3.3mass%、Mn:0.08mass%、Sb:0.03mass%、Mo:0.017mass%、Cu:0.1mass%、Se:0.03mass%、残部がFe及び不可避的不純物からなり、下記(1)式;
X(μm)=61.7[Cu]−23.5[Cu]+3.2 ・・・(1)
[Cu]:地鉄のCu含有量(mass%)
で求められるX=1.47μmである成分組成を有する方向性電磁鋼板用素材を板厚2.0mmまで熱間圧延した後、1000℃で熱延板焼鈍し、板厚0.60mmにおいて980℃で再結晶焼鈍する中間焼鈍を挟む2回の冷間圧延により板厚0.23mmの最終冷延板とした。このとき、中間焼鈍における加熱帯の露点と、その後の酸洗時間、研削動力を制御することによって、最終冷延前の脱珪層深さを表2に示したように種々に変化させた。次いで、これらの冷延板をアルカリ脱脂して表面を清浄化した後、湿水素雰囲気中で820℃×120秒の一次再結晶焼鈍した後、5mass%のTiOを含有するMgO焼鈍分離剤をスラリーとして塗布、乾燥後、H雰囲気中で1200℃×5時間の二次再結晶焼鈍を施した。その後、リン酸マグネシウムとコロイダルシリカを主成分とするコーティングを施し、方向性電磁鋼板の製品板とした。
かくして得られた製品板の磁束密度B、鉄損W17/50、被膜の曲げ密着性および被膜外観の均一性について調査し、結果を表2に併記した。なお、被膜の曲げ密着性は、5mm間隔で種々の径を有する丸棒に試験片を巻き付け、被膜の剥離が生じない最小径で評価した。表2によれば、脱珪層の深さが(1)式で求められるX=1.47μm超えで、優れた被膜外観と被膜の曲げ密着性が得られていることがわかる。また、中間焼鈍加熱帯の雰囲気のPHO/PHを0.32としたNo.7の例においては、酸洗・研削で酸素目付量を適正範囲に調整できず、冷間圧延性が低下したため、実験を中止した。
Figure 2011111645

Claims (2)

  1. C:0.02〜0.10mass%、Si:2.0〜4.0mass%、Mn:0.01〜0.2mass%、Sb:0.005〜0.2mass%、Mo:0.005〜0.1mass%、Cu:0.002〜0.2mass%、SおよびSeのうちから選ばれる1種または2種を合計0.01〜0.08mass%含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる方向性電磁鋼板用鋼スラブを熱間圧延し、熱延板焼鈍し、中間焼鈍を挟む2回以上の冷間圧延し、脱炭焼鈍を施して鋼板表面にサブスケールを形成後、MgOを主体とする焼鈍分離剤を塗布し、最終仕上焼鈍を施して鋼板表面にフォルステライト質被膜を形成させる一連の工程からなる方向性電磁鋼板の製造方法において、
    最終冷延前における中間焼鈍加熱帯の雰囲気の酸素ポテンシャルPHO/PHを0.01超え0.2未満とし、均熱帯の雰囲気を非酸化性雰囲気とし、さらに必要に応じて最終冷延前に酸洗および/または研削を施して、最終冷延前の鋼板表面の脱珪層深さを、下記(1)式から求められるX(μm)よりも大きくし、かつ鋼板表面の酸素目付量を両面当たり0.6g/m以下に調整することを特徴とする方向性電磁鋼板の製造方法。

    X(μm)=61.7[Cu]−23.5[Cu]+3.2 ・・・(1)
    [Cu]:地鉄中のCu含有量(mass%)
  2. 最終冷延前の鋼板表面の酸素目付量を0.3g/m以下に調整することを特徴とする請求項1に記載の方向性電磁鋼板の製造方法。
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