JP2011111093A - 車両制御装置 - Google Patents

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健一 堀川
Masaaki Harada
政明 原田
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Abstract

【課題】車両が備える機器を有効活用することにより、雨上がりにおいて、車両の屋根に残留した雨滴が、乗り降りする人の上に落下すること、及び開かれた天窓を通じて室内に落下することを防止すること。
【解決手段】屋根の姿勢を変化させる変位装置(21,31)を備えた車両が、降雨検出部(12)の検出結果に基づいて雨上がりの状況であるか否かの判別を含む開始条件を判別し、前記開始条件が成立したときに、前記変位装置(21,31)を動作させることによって屋根の姿勢を基準姿勢(131)からその基準姿勢よりも傾斜した傾斜姿勢(132)へ移行させた後に前記基準姿勢(131)へ戻す制御部(50)を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両の屋根の姿勢を変化させる変位装置を備えた車両を制御する車両制御装置に関するものである。
自動車及び屋根付き乗用農業機械などの車両において、雨が降った場合、雨滴が外装の表面に付着する。一般に、車両は、フロントガラスの外側の表面に付着した雨滴を拭い去る電動式のワイパを備えている。
また、昨今の車両は、モータなどの駆動源により、車両の屋根を車室の上方を遮る基準位置と車室の上方を解放する待避位置との間で回動させる屋根回動装置を備える場合がある。屋根回動装置の一例は、特許文献1において、電動式の車両用幌開閉装置として示されている。
また、昨今の車両は、車高調整が可能な4つのサスペンションを備える場合もある。その4つのサスペンションは、アクティブサスペンションなどと称され、モータ又は油圧装置などの駆動源により、4つの車輪各々に対応する車体の4カ所の被支持部各々を能動的に上下方向に変位させる。車高調整が可能なサスペンションは、例えば、特許文献2などに示されている。また、昨今の車両は、フロントガラスのワイパを適切に制御するために、降雨の有無及び降雨の量を検出する降雨検出部を備えることがある。このような降雨検出部は、一般に、レインセンサと称される。
ところで、車両の屋根に付着した雨滴は、雨が上がった後にもしばらくの期間残る。車両の屋根に残留した雨滴は、ドアが開かれた際に、屋根とドアとの隙間から落下するため、雨上がりにもかかわらず、乗り降りする人が濡れるという問題点があった。同様に、屋根の一部に開閉可能に設けられた天窓を備えた車両においては、車両の屋根に残留した雨滴が、天窓が開かれた際に室内に落下し、室内の人及び物が濡れるという問題が生じる。
従来、特許文献3において、車両のドアが開かれたときに、車両の本体から、屋根とドアとの間に引き出される収納式の屋根が提案されている。特許文献3に示される前記収納式の屋根は、乗り降りする人が降雨によって濡れないことを目的とする。
特開昭62−131818号公報 特開2002−240529号公報 実開平3−99612号公報
しかしながら、特許文献3に示される技術が車両に適用された場合でも、車両の屋根の雨滴は、前記収納式の屋根を経由し、前記収納式の屋根の端部から落下する。従って、特許文献3に示される技術は、雨上がりにおいて、屋根に残留した雨滴が、乗り降りする人の上に落下するという問題を解消できない。また、特許文献3に示される技術は、雨上がりにおいて、車両の屋根に残留した雨滴が、前記天窓が開かれた際に室内に落下するという問題も解消できない。
本発明は、車両が備える機器を有効活用することにより、雨上がりにおいて、車両の屋根に残留した雨滴が、乗り降りする人の上に落下すること、及び開かれた天窓を通じて室内に落下することの防止を目的とする。
本発明に係る車両制御装置は、車両の一部を変位させることにより前記車両の屋根の姿勢を変化させる変位装置を備えた車両を制御する装置であり、以下に示す各構成要素を備える。第1の構成要素は、車両に設けられた降雨検出部の検出結果に基づいて雨上がりの状況であるか否かを判別する雨上がり判別部である。第2の構成要素は、所定の操作部に対する所定のトリガ操作が検知されたときに、前記雨上がり判別部により雨上がりの状況であると判別されたことを含む予め定められた開始条件が成立したか否かを判別する開始条件判別部である。第3の構成要素は、前記開始条件判別部により前記開始条件が成立したと判別されたときに、前記変位装置を動作させることによって前記屋根の姿勢を基準姿勢から該基準姿勢よりも傾斜した姿勢へ移行させた後に前記基準姿勢へ戻す制御部である。
また、本発明に係る車両制御装置は、例えば、前記降雨検出部の検出結果に関する情報の履歴を所定の記憶部に記録する履歴記録部をさらに備える。この場合、前記雨上がり判別部は、前記トリガ操作が検知されたときの前記降雨検出部の検出結果と前記履歴記録部により記録された情報とに基づいて雨上がりの状況であるか否かを判別する。
前記変位装置の第1の例は、前記屋根を車室の上方を遮る基準位置と前記車室の上方を解放する待避位置との間で回動させる屋根回動装置である。この場合、前記制御部は、前記屋根回動装置を動作させることにより、前記屋根を、前記基準位置から前記基準位置と前記待避位置との間の位置であって前記屋根が前記基準位置での姿勢よりも傾斜した姿勢となる途中位置まで回動させた後に再び前記基準位置へ回動させる。
前記変位装置の第2の例は、車体の4カ所の被支持部各々を上下方向に能動的に変位させることにより前記屋根を傾斜させることが可能な4つのサスペンションである。この場合、前記制御部は、4つの前記サスペンションの一部又は全部を動作させることにより、前記屋根の姿勢を、4カ所の前記被支持部の上下方向の変位量が等しいときの前記基準姿勢から4カ所の前記被支持部の上下方向の変位量が等しくないときの傾斜姿勢へ移行させた後に前記基準姿勢へ戻す。
また、前記開始条件判別部は、前記トリガ操作が検知されたときに、前記開始条件として、車両が停止していること、車両の全てのドア及び窓が閉じられていること及び前記変位装置に対して電力を供給する蓄電池の残りの蓄電量が予め定められた量以上であることのうちの1つ以上をさらに判別することが考えられる。
また、前記降雨検出部は、車両のフロントガラスの内側の面に設けられ、前記フロントガラスの外側の面に対する雨滴の付着量の程度を光学的に検出するセンサであることが考えられる。
本発明によれば、雨上がりのときに、車両のドア又は天窓を開く前に、車両の屋根を傾斜させることによって屋根の雨滴を流し落とすことができる。その結果、雨上がりにおいて、車両の屋根に残留した雨滴が、乗り降りする人の上に落下すること、及び開かれた天窓を通じて室内に落下することを防止できる。しかも、そのような雨滴を事前に流し落とす機能を、従来の車両が備える屋根回動装置又は車高調整可能な4つのサスペンションなどの変位装置と降雨検出部とを有効活用し、従来の車両に若干の制御機能を追加するだけで実現できる。
本発明の第1実施形態に係る車両制御装置の一例であるECU50を備えた車両1の概略図。 雨滴除去制御に関係するECU50及びその他の機器についてのブロック図。 ECU50による雨滴除去制御の手順の一例を表すフローチャート。 ECU50による降雨履歴記録処理の手順の一例を表すフローチャート。 本発明の第2実施形態に係る車両制御装置を備えた車両2の概略図。
以下、添付の図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
<第1実施形態>
まず、図1及び図2を参照しつつ、本発明の第1実施形態に係る車両制御装置の一例であるECU50を備えた車両1の構成について説明する。前記車両1は、屋根13を車室の上方を遮る基準位置と前記車室の上方を解放する待避位置との間で回動させる屋根回動装置を備えている。そして、前記ECU50は、前記屋根回動装置を動作させることにより、屋根に残留した雨滴を流し落とすための雨滴除去制御を実行する。
図1に示されるように、前記車両1は、ルーフ回動機構21、ルーフモータ31、トランク開閉機構22、トランクモータ32、ECU(Electronic Control Unit)50及び各種のセンサ41〜43を備えている。
前記ルーフ回動機構21は、車両1における屋根13とその屋根13に連結されたリアガラスユニット14とを回動可能に支持するとともに、前記屋根13と前記リアガラスユニット14とを折り畳み可能に支持する機構である。前記リアガラスユニット14は、リアガラスと、そのリアガラスをその周囲で支持する枠部とが一体に形成された部材である。また、前記ルーフモータ31は、前記ルーフ回動機構21に連結され、前記屋根13及び前記リアガラスユニット14を回動させる駆動源である。
前記トランク開閉機構22は、車両1の後方に配置された荷物室16を覆うトランクカバー15を回動可能に支持し、前記荷物室16に対して前記トランクカバー15を開閉可能にする機構である。また、前記トランクモータ32は、前記トランク開閉機構22に連結され、前記トランクカバー15を回動させることによって前記荷物室16を開閉する駆動源である。
前記ルーフ回動機構21及び前記ルーフモータ31は、車両1における前記屋根13及び前記リアガラスユニット14を所定の基準位置131と待避位置134との間で回動させる屋根回動装置の一例である。また、前記ルーフ回動機構21及び前記ルーフモータ31は、車両1の一部を変位させることにより車両1の屋根13の姿勢を変化させる変位装置の一例でもある。
前記基準位置131は、前記屋根13及び前記リアガラスユニット14が車室の上方を遮る位置であり、前記待避位置134は、前記屋根13及び前記リアガラスユニット14が前記荷物室16内に収容される位置である。図1(a)は、前記屋根13及び前記リアガラスユニット14が前記基準位置131にある状態を表し、図1(c)は、前記屋根及び前記リアガラスユニット14が前記待避位置134にある状態を表している。また、図1(b)は、前記屋根13及び前記リアガラスユニット14が前記基準位置131と前記待避位置134との間の回動途中の位置132,133にある状態を表している。
図1に示されるように、前記屋根13は、前記基準位置131においてその上面が水平又は水平に近い姿勢で保持される。以下、前記基準位置にある前記屋根13の姿勢を基準姿勢と称する。また、前記屋根13は、前記基準位置131と前記待避位置134との回動範囲の途中の位置132において、車両1の前後方向において前記基準姿勢よりも大きく傾いた姿勢となる。以下、この回動途中の位置132における前記屋根13の姿勢を傾斜姿勢と称する。前記屋根13は、前記傾斜姿勢において、その前方側が後方側よりも高い位置となる。前記屋根13が前記傾斜姿勢に保持されると、前記屋根13の表面に滞留した雨滴は、リアガラスを経て車両の後方側へ流れ落ちる。
前記ECU50は、図2に示されるように、MPU(Micro Processor Unit)51、メモリ52、信号入力インターフェース53及び信号出力インターフェース54を備えている。前記ECU50が実行する演算及び制御は、前記MPU51が、不揮発性の前記メモリ52に予め記憶されたプログラムを実行することによって実現される。前記ECU50が演算及び制御を行う際に参照する各種センサの検出信号は、前記信号入力インターフェース53を通じて前記MPU51へ入力される。また、前記ECU50の制御信号は、前記信号出力インターフェース54を通じて制御対象部品に対して出力される。前記メモリ52は、例えば、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)又はフラッシュメモリなどのデータの読み出し及び書き込みが可能な不揮発性メモリである。
また、前記車両1は、図2に示されるように、ルーフモータドライブ回路61及びトランクモータドライブ回路62を備えている。前記ルーフモータドライブ回路61は、前記ECU50からの制御信号に従って、前記ルーフモータ31に対して正転駆動用の電力及び逆転駆動用の電力を供給する回路である。また、前記トランクモータドライブ回路62は、前記ECU50からの制御信号に従って、前記トランクモータ32に対して正転駆動用の電力及び逆転駆動用の電力を供給する回路である。
また、前記車両1の室内のダッシュボードには、前記屋根13及び前記リアガラスユニット14を前記基準位置に移行させるための操作スイッチである屋根クローズスイッチと、前記屋根13及び前記リアガラスユニット14を前記待避位置に移行させるための操作スイッチである屋根オープンスイッチとが設けられている。なお、図1及び図2において、前記屋根クローズスイッチ及び前記屋根オープンスイッチの記載は省略されている。
前記ECU50は、前記屋根オープンスイッチが操作されたことを検知した場合に、以下のルーフオープン制御を実行する。前記ルーフオープン制御において、前記ECU50は、前記トランクモータドライブ回路62を制御することにより、図1(b)に示されるように、前記トランクカバー15を開く。さらに、前記ECU50は、前記ルーフモータドライブ回路61を制御することにより、図1(b)に示されるように、前記屋根13及び前記リアガラスユニット14を前記基準位置131から回動途中の位置132,133を経て前記待避位置134まで回動させる。その後、前記ECU50は、前記トランクモータドライブ回路62を制御することにより、図1(c)に示されるように、前記トランクカバー15を閉じる。これにより、前記車両1は、フロントガラス11及びその枠を形成するフロント枠部12が車室の前方に起立し、前記屋根13及び前記リアガラスユニット14が待避位置に折り畳まれた状態となり、いわゆるオープンカーの状態になる。なお、図1(c)には、サイドガラス17が車室の横側に露出した状態が示されているが、前記サイドガラス17は、ドア18及び車両1の側壁部の内部に収容可能である。
一方、前記ECU50は、前記屋根クローズスイッチが操作されたことを検知した場合に、以下のルーフクローズ制御を実行する。前記ルーフクローズ制御において、前記ECU50は、前記トランクモータドライブ回路62を制御することにより、図1(b)に示されるように、前記トランクカバー15を開く。さらに、前記ECU50は、前記ルーフモータドライブ回路61を制御することにより、図1(b)に示されるように、前記屋根13及び前記リアガラスユニット14を前記待避位置134から回動途中の位置132,133を経て前記基準位置131まで回動させる。その後、前記ECU50は、前記トランクモータドライブ回路62を制御することにより、図1(a)に示されるように、前記トランクカバー15を閉じる。これにより、前記車両1は、車室の上方が前記屋根13及び前記リアガラスユニット14により覆われた状態になる。
また、前記車両1は、レインセンサ41,ドアセンサ42、窓センサ43、スピードセンサ44、パーキングブレーキスイッチ45、バッテリ電圧検出回路46、車両傾斜センサ47及びドアロックセンサ48などの各種のセンサを備えている。なお、図1において、前記レインセンサ41、前記ドアセンサ42及び前記窓センサ43以外のセンサの記載は省略されている。
前記レインセンサ41は、車両1のフロントガラス11の内側の面に設けられ、前記フロントガラス11の外側の面に対する雨滴の付着量の程度を光学的に検出するセンサであり、前記降雨検出部の一例である。このレインセンサ41は、前記フロントガラス11のワイパを適切に制御するために設けられ、降雨の有無及び降雨の量を検出する。
例えば、前記レインセンサ41は、赤外線の発光素子であるLED(Light Emitting Diode)と、赤外線を受光し、赤外線の受光量を検出する受光素子であるPD(Photo Diode)と、赤外線の光路を形成するプリズムと、マイクロプロセッサとを備えている。前記LEDにより出力された赤外線は、前記プリズムを経て前記フロントガラス11の表面で反射した後、再び前記プリズムを経て前記PDに入射する。
しかしながら、前記フロントガラス11の表面に雨滴が存在する場合、赤外線の一部が前記フロントガラス11の表面を通過し、前記PDによる赤外線の受光量が減少する。また、前記PDによる赤外線の受光量は、前記フロントガラス11の表面の雨滴の量が多いほど少ない。そして、前記レインセンサ41における前記マイクロプロセッサは、予め設定された判定規則に従って、前記PDの検出信号のレベルから降雨量の程度を判定し、判定結果を降雨量の指標値として出力する。
前記レインセンサ41の検出結果は、前記フロントガラス11から雨滴を除去するワイパの制御に用いられる。例えば、前記ECU50は、前記レインセンサ41によって予め設定された上限量以上の降雨量が検出された場合に、検出された降雨量に応じた速度で前記ワイパを動作させる。また、前記ECU50は、前記レインセンサ41によって予め設定された下限量以上の降雨量が検出されなくなった場合に前記ワイパを停止させる。
前記ドアセンサ42は、車両1のドア18が正常に閉じられた状態であるか否かを検知するセンサである。同様に、前記窓センサ43は、車両1における開閉可能なサイドガラス17が正常に閉じられた状態であるか否かを検知するセンサである。前記ドアロックセンサ48は、前記ドア18が、ドアのロック機構によってロックされた状態であるか否かを検知するセンサである。前記パーキングブレーキスイッチ45は、車両1のパーキングブレーキがかけられた状態であるか否かを検知するセンサである。これらのセンサは、例えば、検知の対象物の状態に応じてON/OFFが切り替わるリミットスイッチなどである。
前記スピードセンサ44は、車両1の車輪の回転速度を検出することによって車両1の走行速度を検出するセンサである。前記バッテリ電圧検出回路46は、車両1に搭載された不図示の蓄電池の出力電圧のレベルを検出する回路である。前記蓄電池は、前記ルーフモータ31及び前記トランクモータ32を含む車両1の電装部品に対して電力を供給する電力源である。
前記ドアセンサ42、前記窓センサ43、前記ドアロックセンサ48、前記パーキングブレーキスイッチ45、前記スピードセンサ44及び前記バッテリ電圧検出回路46の検知結果は、運転者に対して当該車両1の状態を通知するために用いられる。また、前記パーキングブレーキスイッチ45は、エンジンの始動の許容条件の判別にも用いられる。
前記車両傾斜センサ47は、前記車両1の車体の傾斜の方向及び傾斜の程度を検出するセンサである。前記車両傾斜センサ47は、車両1の盗難防止のために設けられたセンサである。前記ECU50は、前記車両1が停止し、パーキングブレーキがかけられ、かつドア18がロックされた状態において、前記車両傾斜センサ47によって予め設定された程度を越える車体の傾斜が検知されると、不図示のブザーを通じて警報音を出力する。なお、車両1の停止の状況、前記パーキングブレーキの状況及びドア18のロック状況は、前記スピードセンサ44,前記パーキングブレーキスイッチ45、前記ドアセンサ42及び前記ドアロックセンサ48の検出結果により判別される。
また、前記車両1は、車両1の利用者によって操作される無線端末から出力される無線信号を受信する無線信号受信機72を備えている。前記無線端末は、例えば、車両1のエンジン始動用の鍵の把持部に設けられること、又はエンジン始動用の鍵とは別に設けられることが考えられる。前記無線端は、複数の操作ボタンを備え、操作された操作ボタンに対応した無線信号を出力する。前記無線信号受信機72は、前記無線端末においてどのような操作がなされたかを検知し、その検知結果は、前記ECU50へ伝送される。
前記無線端末が備える操作ボタンは、例えば、前記ドア18のロック機構をロック状態にするためのロックボタン、前記ロック機構を非ロック状態にするためのロック解除ボタン及び前記雨滴除去制御を開始させるための雨滴除去ボタンなどである。また、前記車両1の室内のダッシュボードには、前記雨滴除去ボタンに相当する雨滴除去スイッチ71が設けられている。
次に、図3に示されるフローチャートを参照しつつ、前記ECU50により実行される前記雨滴除去制御の手順の一例について説明する。以下に示される前記ECU50の処理は、前記ECU50が備える前記MPU51が、前記メモリ52に予め記憶されたプログラムを実行することによって実現される。なお、図3及び図4に示されるフローチャートにおいて、S1,S2,…は、処理の手順の識別符号を表している。
前記雨滴除去制御において、まず、前記ECU50は、所定の雨滴除去開始操作が検知されたか否かを監視する(S1)。前記雨滴除去開始操作は、前記雨滴除去制御の開始のトリガとなる操作であり、本実施形態では、前記無線機に設けられた前記雨滴除去ボタンを押下する操作又は室内の前記ダッシュボードに設けられた前記雨滴除去スイッチ71をONにする操作である。前記ECU50は、前記無線信号受信機72を通じて前記雨滴除去ボタンに対する操作を検知し、前記信号入力インターフェース53を通じて前記雨滴除去スイッチ71に対する操作を検知する。なお、前記雨滴除去ボタン及び前記雨滴除去スイッチ71は、前記雨滴除去制御の開始のトリガ操作のための操作部の一例である。
前記ECU50は、前記雨滴除去開始操作がなされたことを検知すると、前記屋根13に残留した雨滴を流し落とすための屋根傾斜制御の開始条件が成立したか否かを判別する(S2〜S9)。前記屋根傾斜制御は、前記屋根13を前記基準位置から前記回動途中の位置132まで回動させ、再び前記基準位置へ回動させる制御である。なお、前記開始条件の判別処理(S2〜S9)の詳細については、後段で説明する。
そして、前記ECU50は、前記開始条件が成立したと判別すると、前記ルーフモータドライブ回路61を通じて前記ルーフモータ31を正転及び逆転させることにより、前記屋根傾斜制御を実行する(S10)。この屋根傾斜制御により、前記屋根13の姿勢は、前記基準姿勢からその基準姿勢よりも傾斜した前記傾斜姿勢へ移行した後、前記基準姿勢へ戻る。そして、前記屋根13に残留した雨滴は、前記屋根13の後方側へ流れ落ちる。その結果、雨上がりの状況において、車両1の屋根13に残留した雨滴が、乗り降りする人の上に落下することを防止できる。また、前記屋根13に開閉可能な天窓が設けられている場合に、前記屋根13に残留した雨滴が、開かれた天窓を通じて室内に落下することを防止できる。
一方、前記ECU50は、後に説明するステップS2〜S9において前記開始条件が成立しないと判別すると、ビープ音の出力又は方向指示器の点滅などにより、前記開始条件の不成立の通知を行う(S11)。そして、前記ECU50は、ステップS10又はステップS11の処理の実行後、再び、ステップS1から始まる処理を繰り返す。
次に、前記開始条件の判別処理(S2〜S9)について説明する。以下のステップS2〜ステップS9の処理を実行する前記ECU50は、前記開始条件判別部の一例である。なお、以下に示すステップS2〜ステップS9の処理の順序は一例であって、他の順序が採用されてもよい。
前記ECU50は、前記開始条件の一つとして、前記屋根13の姿勢が前記基準姿勢であるという条件、即ち、前記屋根13が前記基準位置131に存在するという条件の判別を行う(S2)。前記屋根13が前記基準姿勢であるか否かの判別は、例えば、前記ECU50が、前記ルーフモータドライブ回路61に対して前記基準位置131への回動指令を出力している状態であるか否かを判別することによって行われる。前記屋根13が前記基準位置131に存在しない場合、前記屋根13は既に傾いた状態であり、改めて前記屋根傾斜制御を実行する必要はない。従って、このステップS2の条件判別は、無駄な動作を回避するために行われる。
また、前記ECU50は、前記開始条件の一つとして、雨上がりの状況であるという条件の判別を行う(S3,S4)。前記雨上がりの状況であるか否かの判別は、前記レインセンサ41の検出結果に基づいて行われる。本実施形態において、前記雨上がりの状況であるか否かの判別処理は、前記雨滴除去開始操作が検知されたときの前記レインセンサ41の検出結果に基づく現状の降雨判別処理(S3)と、後述する降雨履歴記録処理により前記メモリ52に記録された情報に基づく過去の降雨判別処理(S4)とを含む。
前記現状の降雨判別処理(S3)は、前記雨滴除去開始操作が検知されたときの前記レインセンサ41の検出結果が、現時点で降雨がない状況を表していることを、前記雨上がりの状況の第1条件として判別する。さらに、前記過去の降雨判別処理(S4)は、前記降雨履歴記録処理によって前記メモリ52に記録された情報が、所定の過去の期間において降雨があった状況を表していることを,前記雨上がりの状況の第2条件として判別する。即ち、前記ECU50は、前記レインセンサ41の検出結果に基づいて、前記第1条件及び前記第2条件の両方が成立していることを判別した場合に、雨上がりの状況であると判別する。前記所定の過去の期間は、例えば、ステップS3の処理が行われる時点から十数時間前までの期間などである。
図4は、前記降雨履歴記録処理の手順の一例を表すフローチャートである。前記ECU50は、例えば、以下に示すステップS21〜ステップS24の処理を、前記降雨履歴記録処理として実行する。より具体的には、前記ECU50は、予め設定された時間の経過を計時するタイマ処理を開始する(S21)。また、前記ECU50は、前記レインセンサ41の検出結果が、降雨有りの状態であるか降雨無しの状態であるかを判別する(S22)。さらに、前記ECU50は、降雨有りの状態であると判別したときの日時情報を、降雨履歴の情報として前記メモリ52に記録する(S23)。なお、前記ECU50は、降雨無しの状態であると判別したときには、ステップS23の処理をスキップする。
そして、前記ECU50は、前記タイマ処理による予め設定された時間が計時されたタイムアウトの状況に至ったか否かを監視し(S24)、前記タイムアウトが検知されるごとに、ステップS21〜ステップS23の処理を繰り返す。以上に示したように、前記ECU50は、予め設定された時間の経過ごとに、前記レインセンサ41の検出結果に応じて降雨の有無を判別し、降雨有りであると判別されたときの日時情報を前記メモリ52に記録する処理を、前記降雨履歴記録処理として実行する。なお、前記日時情報は、不図示のクロック回路により計時された日時の情報である。
前記雨滴除去開始操作が検知されたときの天候が、雨上がりの状況でない場合とは、降雨が継続中である場合、又は所定時間前から現在に至る期間において降雨がなかった場合である。雨上がりの状況でない場合における前記屋根傾斜制御の実行は無駄である。従って、ステップS3,S4の条件判別は、無駄な動作を回避するために行われる。なお、ステップS3,4の処理を実行する前記ECU50は、前記雨上がり判別部の一例である。また、ステップS21〜S24の処理を実行する前記ECU50は、前記履歴記録部の一例である。
また、前記ECU50は、前記開始条件の一つとして、車両1の動作状況が駐車中(停止中)であるという条件の判別を行う(S5)。例えば、前記ECU50は、前記スピードセンサ44によって速度ゼロが検出され、かつ、前記パーキングブレーキスイッチ45によりパーキングブレーキがかけられていることが検知されている場合に、駐車中であると判別する。前記屋根傾斜制御が、車両1が停車中ではない状況下で行われることは危険である。従って、ステップS5の条件判別は、危険回避のために実行される。
また、ステップS5において、前記ECU50が、エンジンが停止中であることを、駐車中であることの必須条件の一つとして判別することも考えられる。このエンジン停止の確認により、前記危険回避がより確実となる。
また、前記ECU50が、エンジン始動のトリガとなった最後の操作(最新の操作)の種類を表す情報を前記メモリ52に記録することが考えられる。この場合、前記メモリ52への記録情報が、リモート操作によってエンジンが始動されたことを表す情報ではない場合にのみ、ステップS5において、前記ECU50が、エンジンが停止中であることを、駐車中であることの必須条件の一つとして判別することも考えられる。前記リモート操作は、例えば、前記無線端末に設けられたエンジン始動ボタンに対する操作である。これにより、車両の利用者は、乗車する前にリモート操作によってエンジンを始動させた後に、前記屋根傾斜制御を開始させることができる。
また、前記ECU50が、ステップS1で検知された前記雨滴除去開始操作が、室内のダッシュボードに設けられた前記雨滴除去スイッチ71に対する操作である場合にのみ、ステップS5において、前記ECU50が、エンジンが停止中であることを、駐車中であることの必須条件の一つとして判別することも考えられる。これにより、車両の利用者は、乗車する前にリモート操作によってエンジンを始動させた後に、前記無線端末に設けられた前記雨滴除去ボタンに対する操作により、前記屋根傾斜制御を開始させることができる。
また、前記ECU50は、前記開始条件の一つとして、車両1における全てのドア及び全ての窓が閉じた状態であるという条件の判別を行う(S6)。ドア及び窓の開閉状態の判別は、前記ドアセンサ42及び前記窓センサ43の検知結果に基づいて行われる。前記屋根傾斜制御が、ドア又は窓が開いている状況下で行われることは、雨滴が室内に浸入する原因となり得る。従って、ステップS6の条件判別は、雨滴の室内への浸入防止のために実行される。
また、前記ECU50は、前記開始条件の一つとして、車両1における全てのドアがロックされた状態であるという条件の判別を行う(S7)。ドアのロック状態の判別は、前記ドアロックセンサ48の検知結果に基づいて行われる。ドアがロックされていない状態は、利用者の乗り降りが行われる可能性が比較的高い状態であり、前記屋根傾斜制御の実行に適さない状態である。従って、ステップS7の条件判別は、前記屋根傾斜制御の実行中に利用者が乗り降りする状況を回避するために実行される。
また、前記ECU50は、前記開始条件の一つとして、前記ルーフモータ31に対して電力を供給するバッテリの出力電圧のレベルが、予め設定された下限レベル以上であるという条件の判別を行う(S8)。バッテリの出力電圧のレベルは、前記バッテリ電圧検出回路46により検出される。前記バッテリは、残りの蓄電量が少なくなると、出力電圧のレベルが低下する。即ち、前記バッテリの出力電圧のレベルが前記下限レベル以上であるという条件は、前記バッテリの残りの蓄電量が所定量以上であるという条件と等価である。前記バッテリの残りの蓄電量が少ない状況下で前記屋根傾斜制御が実行されると、前記バッテリの蓄電量が不足し、その後の車両1の走行に支障が生じる恐れがある。従って、ステップS8の条件判別は、前記バッテリの蓄電の残量不足を回避するために実行される。
また、前記ECU50は、前記開始条件の一つとして、車両1が、予め設定された上限角度以上に前下がりに傾斜していないという条件の判別を行う(S9)。前記車両1の傾きの方向及び程度は、前記車両傾斜センサ47により検出される。車両1が前下がりに傾斜している状況化で前記屋根傾斜制御が実行されると、前記屋根13が後方へ傾斜する前に前記屋根13の周囲に室内への隙間が生じ、雨滴が室内に浸入する恐れがある。従って、ステップS9の条件判別は、雨滴の室内への浸入防止のために実行される。
前記ECU50が実行する前記雨滴除去制御により、雨上がりのときに、車両1のドア又は天窓を開く前に、前記屋根13を傾斜させることによって前記屋根13の雨滴を流し落とすことができる。その結果、雨上がりにおいて、前記屋根13に残留した雨滴が、乗り降りする人の上に落下すること、及び開かれた天窓を通じて室内に落下することを防止できる。しかも、そのような雨滴を事前に流し落とす機能は、従来の車両が備える前記ルーフ回動機構21及び前記ルーフモータ31と各種の既存のセンサとが有効活用されることにより、前記ECU50に若干の制御機能が追加されるだけで実現できる。
<第2実施形態>
次に、図5を参照しつつ、本発明の第2実施形態に係る車両制御装置を備えた車両2の構成について説明する。この車両2も、前記車両1が備える前記ECU50を備えるが、そのECU50の記載は図5において省略されている。前記車両2が備える前記ECU50は、前記車両1における場合と同様の制御を行うが、前記雨滴除去制御の対象が、前記ルーフモータ31ではなく、車高調整機能を備えた4つのサスペンション30である点のみが異なる。
図5に示されるように、前記車両2は、前記車両2の車体の4カ所の被支持部19各々を上下方向に能動的に変位させることにより前記屋根13を傾斜させることが可能な4つのサスペンション30を備える。前記サスペンション30各々は、車輪の軸に対する前記被支持部19の高さを変位させるアクチュエータであるシリンダ部23と、そのシリンダ部23の駆動源であるサスペンションモータ33とを備えている。なお、4つの前記サスペンション30は、車両2の一部を変位させることにより車両2の屋根13の姿勢を変化させる変位装置の一例である。
図5(a)は、前記屋根13の姿勢が、4カ所の前記被支持部19の上下方向の変位量が等しいときの姿勢である基準姿勢の状態を表す。図5(b)は、前記屋根13の姿勢が、4カ所の前記被支持部19の上下方向の変位量が等しくないときの姿勢である傾斜姿勢の状態を表す。
そして、前記車両2における前記ECU50は、前記ステップS1において前記雨滴除去開始操作がなされたことを検知すると、前記車両1における場合と同様に、前記屋根傾斜制御に関する前記開始条件が成立したか否かを判別する(S2〜S8)。但し、前記車両2における前記屋根傾斜制御は、4つの前記サスペンション30の一部又は全部を動作させることにより、前記屋根13の姿勢を、図5(a)に示されるような前記基準姿勢から、図5(b)に示されるような前記傾斜姿勢へ移行させた後に前記基準姿勢へ戻す制御である。前記車両2における前記ECU50は、前記サスペンションモータ33に対する駆動信号の出力を制御することにより、前記屋根傾斜制御を実行する。
図5に示される例は、4つの前記サスペンション30のうち、車両2の右側の2つのサスペンション30Rによって、右側の前記被支持部19の高さが前記基準姿勢のときの高さよりも高くされ、車両2の左側の2つのサスペンション30Lによって、左側の前記被支持部19の高さが前記基準姿勢のときの高さよりも低くされた例である。もちろん、前記屋根傾斜制御において、図5に示される例に対して前記被支持部19の高さが左右逆に設定される例も考えられる。
また、前記屋根傾斜制御において、車両2の前方の2つのサスペンション30における前記被支持部19の高さと、後方の2つのサスペンション30における前記被支持部19の高さとを異なる高さに設定することも考えられる。これにより、車両2の屋根13は、前下がり又は後ろ下がりに傾斜する。この車両2の前記ECU50による前記屋根傾斜制御によっても、前記車両1の場合と同様の作用及び効果が得られる。
ところで、前記車両2の車内の各座席のシートに、そのシート上に人が乗っているか否かを検知する乗員検知センサが設けられている場合がある。前記乗員検知センサは、例えば、人の体重を検出する圧力センサなどである。その場合、前記車両2の前記ECU50は、前記乗員検知センサの検知結果に応じて、前記屋根傾斜制御における前記屋根13の傾斜方向を変化させてもよい。
例えば、前記乗員検知センサにより、車両2における左右方向の一方の側の座席にのみ人が乗車していることが検知された場合、前記ECU50は、前記屋根傾斜制御において、車両2の左右方向における人が乗車している側よりもその反対側の方が低くなるように前記屋根13を傾斜させることが考えられる。同様に、前記乗員検知センサにより、車両2における前後方向の一方の側の座席にのみ人が乗車していることが検知された場合、前記ECU50は、前記屋根傾斜制御において、車両2の前後方向における人が乗車している側よりもその反対側の方が低くなるように前記屋根13を傾斜させることが考えられる。これにより、前記屋根傾斜制御によって、人が乗り降りする側のドアに屋根13の雨滴が溜まってしまうことを防止できる。
図3に示した例では、前記雨滴除去開始操作が検知されたときの前記レインセンサ41の検出結果と、前記降雨履歴記録処理により前記メモリ52に記録された情報とに基づいて、雨上がりの状況であるか否かの判別(S3,S4)が行われたが、他の判別方法も考えられる。
例えば、前記フロントガラス11のワイパが停止している状態において、前記ECU50は、前記雨滴除去開始操作が検知されたときの前記レインセンサ41の検出状況が、次の2つの状況を満たす場合に、雨上がりの状況であると判別することが考えられる。第1の検出状況は、前記レインセンサ41が、前記フロントガラス11に雨滴が存在することを検出している状況である。この状況は、過去の降雨による雨滴が残留していることを表している。第2の検出状況は、前記レインセンサ41の検出結果の所定時間内の変動幅が、予め設定された変動幅よりも小さい状況である。この状況は、現時点において降雨がないことを表している。ここで示した雨上がりの判別方法も、本発明における雨上がりの判別方法の一例である。
また、図3に示した例では、前記開始条件の判別のために、ステップS2〜S9の各判別処理が行われたが、センサの装備の状況に応じて、ステップS2,S5〜S9のうちの1つ又は複数の処理が省略されることも考えられる。
本発明は、車両制御装置に利用可能である。
1,2 車両
11 フロントガラス
12 フロント枠部
13 屋根
14 リアガラスユニット
15 トランクカバー
16 荷物室
17 サイドガラス
18 ドア
19 被支持部
21 回動機構
22 開閉機構
23 シリンダ部
30 サスペンション
31 ルーフモータ
32 トランクモータ
33 サスペンションモータ
41 レインセンサ
42 ドアセンサ
43 窓センサ
44 スピードセンサ
45 パーキングブレーキスイッチ
46 バッテリ電圧検出回路
47 車両傾斜センサ
48 ドアロックセンサ
50 ECU
51 MPU
52 メモリ
53 入力インターフェース
54 出力インターフェース
61 ルーフモータドライブ回路
62 トランクモータドライブ回路
71 雨滴除去スイッチ
72 無線信号受信機
131 基準位置
132,133 回動途中の位置
134 待避位置
S1,S2,〜,S24 処理のステップ

Claims (6)

  1. 車両の一部を変位させることにより前記車両の屋根の姿勢を変化させる変位装置を備えた車両を制御する車両制御装置であって、
    車両に設けられた降雨検出部の検出結果に基づいて雨上がりの状況であるか否かを判別する雨上がり判別部と、
    所定の操作部に対する所定のトリガ操作が検知されたときに、前記雨上がり判別部により雨上がりの状況であると判別されたことを含む予め定められた開始条件が成立したか否かを判別する開始条件判別部と、
    前記開始条件判別部により前記開始条件が成立したと判別されたときに、前記変位装置を動作させることによって前記屋根の姿勢を基準姿勢から該基準姿勢よりも傾斜した姿勢へ移行させた後に前記基準姿勢へ戻す制御部と、
    を備えることを特徴とする車両制御装置。
  2. 前記降雨検出部の検出結果に関する情報の履歴を所定の記憶部に記録する履歴記録部をさらに備え、
    前記雨上がり判別部は、前記トリガ操作が検知されたときの前記降雨検出部の検出結果と前記履歴記録部により記録された情報とに基づいて雨上がりの状況であるか否かを判別する、請求項1に記載の車両制御装置。
  3. 前記変位装置は、前記屋根を車室の上方を遮る基準位置と前記車室の上方を解放する待避位置との間で回動させる屋根回動装置であり、
    前記制御部は、前記屋根回動装置を動作させることにより、前記屋根を、前記基準位置から前記基準位置と前記待避位置との間の位置であって前記屋根が前記基準位置での姿勢よりも傾斜した姿勢となる途中位置まで回動させた後に再び前記基準位置へ回動させる、請求項1又は請求項2に記載の車両制御装置。
  4. 前記変位装置は、車体の4カ所の被支持部各々を上下方向に能動的に変位させることにより前記屋根を傾斜させることが可能な4つのサスペンションであり、
    前記制御部は、4つの前記サスペンションの一部又は全部を動作させることにより、前記屋根の姿勢を、4カ所の前記被支持部の上下方向の変位量が等しいときの前記基準姿勢から4カ所の前記被支持部の上下方向の変位量が等しくないときの傾斜姿勢へ移行させた後に前記基準姿勢へ戻す、請求項1又は請求項2に記載の車両制御装置。
  5. 前記開始条件判別部は、前記トリガ操作が検知されたときに、前記開始条件として、車両が停止していること、車両の全てのドア及び窓が閉じられていること及び前記変位装置に対して電力を供給する蓄電池の残りの蓄電量が予め定められた量以上であることのうちの1つ以上をさらに判別する、請求項1から請求項4のいずれかに記載の車両制御装置。
  6. 前記降雨検出部は、車両のフロントガラスの内側の面に設けられ、前記フロントガラスの外側の面に対する雨滴の付着量の程度を光学的に検出するセンサである、請求項1から請求項5のいずれかに記載の車両制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108952452A (zh) * 2018-06-28 2018-12-07 浙江吉利新能源商用车有限公司 一种遥控关窗的方法及装置
CN109050220A (zh) * 2018-08-03 2018-12-21 北京汽车研究总院有限公司 一种天窗控制系统、车辆天窗和车辆

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