JP2011110925A - インクジェット記録装置 - Google Patents

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    • B41J11/00Devices or arrangements  of selective printing mechanisms, e.g. ink-jet printers or thermal printers, for supporting or handling copy material in sheet or web form
    • B41J11/007Conveyor belts or like feeding devices

Abstract

【課題】搬送ベルトに付着したインクによって吸着力が低下しにくい。
【解決手段】搬送ベルト53の内周面には電極の櫛歯部62aと櫛歯部63aとが対向している。櫛歯部62aと櫛歯部63aの間に電圧が印加されることで、搬送ベルト53上の印刷用紙をその外周面54に吸着させる。外周面54に吸着された印刷用紙には、上方からインクが吐出される。一方、外周面54には帯電ローラ72が当接している。帯電ローラ72は、所定の間隔で配列された複数の分割ローラ72aを有している。分割ローラ72aは、外周面54に当接した当接領域Yが主走査方向に関して櫛歯部62aと櫛歯部63aとを跨がないように配置されている。
【選択図】図4

Description

本発明は、記録媒体を搬送部材に吸着させて搬送するインクジェット記録装置に関する。
記録媒体を搬送ベルトに吸着させて記録ヘッドへと搬送するものとして特許文献1がある。この文献では、搬送ベルト内に配置された電極を利用して搬送面上の記録媒体を搬送面に吸着させている。
特開平11−151822号公報(図2)
特許文献1の紙押さえ部のように搬送ベルトに当接する部材が設けられていると、搬送ベルトに付着したインクがこのような当接部材によって搬送ベルトの移動方向に引き伸ばされる。この場合、引き伸ばされたインクが電極同士を短絡し、記録媒体を搬送面に吸着させる吸着力を低下させるおそれがある。
本発明の目的は、吸着力が低下しにくいインクジェット記録装置を提供することにある。
本発明の一観点によるインクジェット記録装置は、記録媒体が載置される搬送面を有する搬送ベルトを所定の経路に沿って移動させることにより前記搬送ベルトに載置された記録媒体を搬送する搬送手段と、前記搬送手段が搬送した記録媒体にインクを吐出する記録ヘッドと、前記搬送面とは反対側の表面に対向する第1及び第2の電極を有し、当該第1及び第2の電極間に電圧を印加して前記搬送面上の記録媒体を前記搬送面に吸着させる吸着手段と、前記搬送面に当接する当接部材とを備えており、前記第1及び第2の電極が、記録媒体の搬送方向に直交する方向に沿った前記搬送ベルトの幅方向に離隔して配置されており、前記搬送面上の前記当接部材が当接し得る当接可能領域が、前記幅方向において前記第1及び第2の電極を跨がない。
本発明の別の観点によるインクジェット記録装置は、記録媒体が載置される搬送面を有する搬送ベルトを所定の経路に沿って移動させることにより前記搬送ベルトに載置された記録媒体を搬送する搬送手段と、前記搬送手段が搬送した記録媒体にインクを吐出する記録ヘッドと、前記搬送面上の記録媒体との間に前記搬送ベルトの一部を挟む、前記搬送ベルト内に配置された第1及び第2の電極を有し、当該第1及び第2の電極間に電圧を印加して前記搬送面上の記録媒体を前記搬送面に吸着させる吸着手段と、前記搬送面に当接する当接部材とを備えており、前記第1及び第2の電極が、記録媒体の搬送方向に直交する方向に沿った前記搬送ベルトの幅方向に離隔して配置されており、前記搬送面上の前記当接部材が当接し得る当接可能領域が、前記幅方向において前記第1及び第2の電極を跨がない。
本発明の上記2つの観点のインクジェット記録装置によると、当接部材が当接し得る領域が第1及び第2の電極を跨がないので、当接部材によってインクが引き伸ばされたとしても、引き伸ばされたインクが第1及び第2の電極間を短絡させにくい。したがって、記録媒体を搬送面に吸着させる吸着力が低下しにくい。
また、本発明においては、前記第1及び第2の電極のそれぞれが、前記搬送方向に沿った複数の櫛歯部を有しており、前記当接可能領域が、前記第1の電極の前記櫛歯部と前記第2の電極の前記櫛歯部とを跨がないことが好ましい。これによると、複数の櫛歯が形成されている場合には櫛歯間が短絡されやすくなるが、本発明によりインクが櫛歯間を短絡するのが抑制される。
また、本発明においては、前記当接部材が、前記幅方向に沿って互いに間隔を空けつつ配列された複数の回転体であってもよい。ローラなどの回転体が搬送ベルトに当接する際には、この構成のように間隔を空けて配列させることにより、回転体によって引き伸ばされたインクが電極間を短絡しにくくなる。
また、本発明においては、前記当接部材が、記録媒体に当接してその記録媒体を前記搬送面に押し付けるものであってもよい。記録媒体を搬送面に押し付ける部材が設けられることが多いが、この部材により引き伸ばされたインクが櫛歯間を短絡するのが抑制される。
また、本発明においては、前記当接部材が、前記第1及び第2の電極の少なくともいずれかに対向していてもよい。当接部材が第1及び第2の電極の少なくともいずれかと対向している場合には、搬送ベルトにおいて当接部材が当接した領域が第1及び第2の電極を跨がないことにより、当接部材が当接した領域のインクが電極間を短絡しにくくなる。
また、本発明においては、前記搬送手段が、前記所定の経路に沿って前記搬送ベルトを搬送する複数のローラを有しており、前記当接部材が、前記複数のローラのうちのいずれかであってもよい。このような搬送用のローラにより引き伸ばされたインクが電極間を短絡するのが抑制される。
本発明の一実施の形態である第1の実施形態に係るインクジェットプリンタの内部構成を概略的に示す模式図である。 図1の搬送機構周辺の平面図であって、搬送ベルトの一部の図示を省略してその下方の吸着プラテンを図示している。 図1の帯電ローラ周辺の拡大図である。 図4(a)は、図2のIV−IV線断面図である。図4(b)は、図4(a)とは異なる実施例である。 図5(a)は、本実施形態の記録媒体、吸着プラテン及び搬送機構間に形成される電気回路図である。図5(b)は、本実施形態において形成される電気回路に一部短絡が生じた場合の電気回路図である。 図6(a)は、本発明の別の実施形態である第2の実施形態に係る搬送ベルトの平面図である。図6(b)は、図6(a)のB−B線断面図である。 本発明のさらに別の実施形態である第3の実施形態に係る搬送機構の正面図である。 図8は、本発明のさらに別の実施形態である第4の実施形態に係る搬送機構の正面図である。
[第1の実施形態]
以下、本発明の好適な一実施の形態である第1の実施形態について、図1〜図5を参照しつつ説明する。
第1の実施形態におけるインクジェットプリンタ1は、図1に示すように、直方体形状の筐体1aを有しており、上部に排紙部15が設けられている。筐体1a内は、上から順に2つの空間S1,S2に区分されている。空間S1には、マゼンタ、シアン、イエロー、ブラックのインクをそれぞれ吐出する4つのインクジェットヘッド2(記録ヘッド)及び搬送方向Aに用紙Pを搬送する搬送機構50(搬送手段)が上方から順に配置されている。空間S2には、給紙装置10が配置されている。さらに、インクジェットプリンタ1には、これらの動作を制御する制御部100が含まれている。なお、本実施形態においては、搬送機構50で用紙Pを搬送するときの搬送方向Aと平行な方向を副走査方向とし、副走査方向と直交する方向であって水平面に沿った方向を主走査方向とする。
インクジェットプリンタ1の内部には、給紙装置10から排紙部15に向けて図1に示す太矢印に沿って用紙Pが搬送される用紙搬送経路が形成されている。給紙装置10は、積層された複数の用紙Pを収容可能な給紙カセット11と、給紙カセット11から用紙Pを送り出す給紙ローラ12と、制御部100により制御され給紙ローラ12を回転させる給紙モータ(不図示)とを有している。
給紙ローラ12は、給紙カセット11に積層して収納された複数の用紙Pのうち、最も上方にある用紙Pを送り出す。搬送機構50の図1中左方には、給紙カセット11から上方に向かって湾曲しながら延在する搬送ガイド17が設けられている。
この構成において、制御部100の制御により、給紙ローラ12が図1中時計回りに回転することによって、給紙ローラ12と接触した用紙Pが搬送ガイド17を通って搬送機構50に送り出される。
搬送機構50は、図1及び図2に示すように、4つのインクジェットヘッド2と対向する位置に配置されており、2つのベルトローラ51,52と、両ローラ51,52間に架け渡されるように巻回されたエンドレスの搬送ベルト53と、制御部100に制御されベルトローラ52を回転させる搬送モータ(不図示)と、4つのインクジェットヘッド2に対向する吸着プラテン60とを有している。2つのベルトローラ51,52は、搬送方向Aに沿って並設されており、筐体1aに回転可能に支持されている。吸着プラテン60の上面はベルトローラ51及び52の上端とほぼ同じ高さに配置されており、搬送ベルト53はベルトローラ51及び52間を水平に延びている。
搬送ベルト53は、例えば、ポリイミドやフッ素樹脂からなり、10〜1014Ωcm(オームセンチメートル)程度(例えば1012Ωcm程度)の体積抵抗率を有しており、且つ可撓性を有している。搬送ベルト53に用いられる材質は、上記と同様の体積抵抗率及び可撓性を有することが可能であれば、どのような材質であってもよい。搬送ベルト53がこのようにある程度高い体積抵抗率の材質とされている理由は後述する。
吸着プラテン60は、図2及び図4に示すように、絶縁材料から構成された板状のベース部材61と、その上面61aに接着された電極62及び63(第1及び第2の電極)とを含んでいる。電極62及び63は、搬送方向Aに沿って延在する複数の櫛歯部62a,63aを有し、これら櫛歯部62a及び63aが主走査方向に交互に配置された櫛歯形状となっている。電極62及び63が形成された領域は、主走査方向に関して用紙Pとほぼ同じ幅を有しており、インクジェットヘッド2が配置された領域を副走査方向に関して跨いでいる。電極62及び63の上面は水平に沿って形成され、互いに同じ高さに配置されている。電極62は筐体1a内に設けられた電源69に接続されており、電極63はグランド接続されている。電源69は、制御部100により制御される。電極62及び63には金属などの電気伝導性のよい材質が用いられている。電極62及び63の上面には、樹脂材料等からなる保護層が形成されている。
吸着プラテン60の上流端であって、ベルトローラ51と対向する位置には、帯電ローラ70(当接部材)が配置されている。帯電ローラ70は下方へと付勢されており、これによって搬送ベルト53の外周面54(搬送面)へと押し付けられている。帯電ローラ70は、軸方向が主走査方向に沿った円柱型の概略形状を有しており、主走査方向に関してほぼ搬送ベルト53の一端から他端まで延びている。帯電ローラ70は、図4に示すように、回転軸71とその外周に固定されたローラ本体72とを有している。回転軸71及びローラ本体72は、電気伝導性のよい金属材料か、ある程度電気伝導性を有する半導電性の材料から構成されている。回転軸71は電源79と接続されており、電源79は制御部100によって制御される。一方、ベルトローラ51の回転軸51aはグランド接続されている。ベルトローラ51もその回転軸51aも、電気伝導性のよい材質が用いられており、回転軸51aがグランド接続されることにより、ベルトローラ51もグランド電位となる。
この構成において、制御部100の制御により、ベルトローラ52を図1中時計回りに回転させることによって、搬送ベルト53が回転する。一方、給紙装置10から送り出された用紙Pが、帯電ローラ70及びベルトローラ51と吸着プラテン60とによって以下のように搬送ベルト53の外周面54に吸着される。用紙Pは、まず搬送ベルト53の外周面54と帯電ローラ70との間に挟みこまれる。帯電ローラ70は下方に付勢されているため、用紙Pが外周面54へと押し付けられる。ここで、帯電ローラ70の回転軸71に所定の大きさの電圧が供給されていると、帯電ローラ70から用紙Pに向かって放電が発生し、用紙Pが正に帯電する。一方、搬送ベルト53にはグランド接続されたベルトローラ51を介して負の電荷が供給され、これによって搬送ベルト53が負に帯電する。したがって、正に帯電した用紙Pは負に帯電した搬送ベルト53の外周面54に静電吸着される。
帯電ローラ70からの放電によって外周面54に吸着された用紙Pは、搬送ベルト53の移動に伴って、吸着プラテン60の上方へと搬送される。吸着プラテン60では、制御部100の制御により電極62には正の電位が印加され、電極63にはグランド電位が印加される。なお、電極62及び63間に何らかの電位差を発生させる構成であればどのような構成でもよい。例えば、電極62に負の電位が印加されてもよいし、電極62にグランド電位が、電極63にグランド電位とは異なる電位が印加されてもよい。
電極62及び63間に電圧が印加されると、搬送ベルト53や用紙Pを介して電極62及び63間に電流が流れる。図5(a)は、電極62及び63間に電圧Vを印加した際に形成される電気回路を示している。なお、図5(a)に示す電気回路は、本実施形態を電気的な構成として理想化した場合に想定される単なる一モデルである。
この電気回路は、電極62→搬送ベルト53→用紙P→搬送ベルト53→電極63の主経路を含んでいる。図5(a)のRk,Rgb,Rb,Rgp及びRpは、この主経路に沿った各部分の電気抵抗を表している。具体的には、Rkは、電極62及び63の上面に形成された保護層の電気抵抗に対応している。Rgbは、保護層と搬送ベルト53との間隙の電気抵抗に対応している。Rbは、搬送ベルト53の電気抵抗に対応している。Rgpは、搬送ベルト53と用紙Pの間隙の電気抵抗に対応している。Rpは、用紙Pの電気抵抗にそれぞれ対応している。
また、この電気回路は、上記の主経路に並列に接続された迂回経路を含んでおり、RkmやRbmはこれらの迂回経路の電気抵抗を示している。具体的には、Rkmは、保護層を介して電極62及び63間を結ぶ迂回経路の電気抵抗を示している。Rbmは、電極62と電極63とを用紙Pを介さず搬送ベルト53を介して結ぶ迂回経路の電気抵抗を示している。
また、この電気回路には、図5(a)に示すように各電気抵抗に並列に接続されたコンデンサが形成される。電極62及び63間に電圧が印加されると、微小な電流が用紙Pと搬送ベルト53との間隙に流れ、この間隙に電位差が発生する。これにより、用紙Pと搬送ベルト53との間にジョンセン・ラーベック力による吸着力が発生する。この吸着力により、搬送ベルト53上の用紙Pが外周面54に静電吸着される。
なお、上記の通り搬送ベルト53がある程度高い体積抵抗率の材質とされているのは、搬送ベルト53の電気抵抗が小さいと、搬送ベルト53を介して電極62側と電極63側とを結ぶ迂回経路の電気抵抗Rbmが小さくなるので、電流が迂回経路に流れやすくなり、用紙Pに流れにくくなる。一方、搬送ベルト53の電気抵抗が大きくなり過ぎると、搬送ベルト53から用紙Pへと電流が流れにくくなる。したがって、搬送ベルト53の電気抵抗が小さ過ぎても大き過ぎても、ジョンセン・ラーベック力による吸着力が小さくなるからである。
こうして、給紙装置10から送り出された用紙Pが、帯電ローラ70及び吸着プラテン60による吸着力によって外周面54に吸着されながら搬送方向Aに搬送される。さらにこのとき、搬送ベルト53の外周面54上に吸着されつつ搬送されてきた用紙Pが4つのインクジェットヘッド2のすぐ下方(吐出面2aと対向する領域)を順に通過する際に、制御部100が各インクジェットヘッド2を制御し、用紙Pに向けて各色のインクを吐出する。これにより、用紙Pに所望のカラー画像が形成される。
ところで、例えば、設定サイズと異なる印刷用紙を使用した際や、紙詰まりが生じた際、インクジェットヘッド2から吐出されたインクによって搬送ベルト53の外周面54が汚染されることがある。搬送ベルト53において外周面54にインクが付着した部分が吸着プラテン60と対向する位置まで搬送されると、その部分が図2の領域Xに示すように櫛歯部62aと櫛歯部63aとに跨る場合には、電極62と電極63とを短絡させるおそれがある。つまり、搬送ベルト53に付着したインクが櫛歯部62aと櫛歯部63aとに跨ると、図5(b)の抵抗Riに示すように、電流が用紙P(抵抗Rp)を通らずに付着したインクを通ることにより、主経路を短絡させる抵抗Riで示す迂回経路が形成されるおそれがある。このような迂回経路が形成されると、インクの抵抗Riは用紙Pの抵抗Rpより小さいため、電流が主に抵抗Rpを流れて抵抗Riには流れにくくなり、用紙Pを搬送ベルト53に吸着させる吸着力が小さくなる。
そこで、本実施形態の帯電ローラ70は、図2及び図4(a)に示すように、ローラ本体72が主走査方向に関して複数に分割されている。つまり、ローラ本体72は、互いに間隔を空けつつ配列された複数の分割ローラ72a(回転体)を有している。分割ローラ72aは、主走査方向に軸方向が沿った円筒形の形状を有しており、円筒形の中心に回転軸71が固定されている。分割ローラ72aは、搬送ベルト53の外周面54において分割ローラ72aが当接し得る領域(当接可能領域)が、主走査方向に櫛歯部62aと櫛歯部63aとを跨がないように配置されている。搬送ベルト53の外周面54において分割ローラ72aが当接し得る領域とは、分割ローラ72aの主走査方向に関する幅に対応する図2のYの領域を搬送ベルト53に沿って延長した全領域に相当する。つまり、ローラ本体72は、上記の領域が、櫛歯部62aと櫛歯部63aとを跨がないように配置されている。
なお、図4(b)の帯電ローラ170に示すように、ローラ本体172が複数の薄い円盤状のローラから構成されることにより、主走査方向に櫛歯部62aと櫛歯部63aとを跨がないように配置されていてもよい。
帯電ローラ70は搬送ベルト53の外周面54へと押し付けられているので、外周面54にインクが付着している場合、搬送ベルト53が搬送されたときに、外周面54に付着したインクが帯電ローラ70によって引き伸ばされるおそれがある。これに対して本願実施形態では、上記の通り、各分割ローラ72aが当接し得る領域が主走査方向に櫛歯部62aと櫛歯部63aとを跨がないように構成されている。帯電ローラ70が外周面54上のインクを引き伸ばしたとしても、引き伸ばされたインクは、各分割ローラ72aの幅の範囲(図2のYが示す範囲)内に留まりやすい。この範囲は、図4(a)に示すように、櫛歯部62aと櫛歯部63aのいずれか一方には掛かっているが、他方には掛かっていない。したがって、引き伸ばされたインクが電極62と電極63とを短絡させにくいため、用紙Pを搬送ベルト53に吸着させる吸着力が小さくなるという問題も生じにくくなる。図4(b)の帯電ローラ170を採用した場合も同様である。
以下、本発明の第2〜第4の実施形態について図6〜図8を参照しつつ説明する。第2〜第4の実施形態において第1の実施形態との違いは、搬送機構の構成のみであり、その他の構成については説明を省略する。また、搬送機構内の構成に関しても共通の構成については同じ記号を付し、説明を適宜省略する。
[第2の実施形態]
第1の実施形態においては、吸着機構として吸着プラテン60が設けられているのに対し、第2の実施形態においては、搬送ベルト側に吸着機構が設けられている。具体的には、第2の実施形態の搬送ベルト253は、第1の実施形態の搬送ベルト53と同様、ローラ51及び52間に架け渡されるように巻回されたエンドレスのベルトであるが、搬送ベルト253の内部には電極62及び63が設けられている。これにより、電極62及び63は、図6(b)に示すように、搬送ベルト253の一部(図6(b)のZで示される部分)を、搬送ベルト253の外周面254上に載置された用紙Pとの間に挟むように配置されている。
搬送ベルト253の外周面254には複数の凹部253aと複数の凹部253bが形成されている。凹部253aは、図中最も左方に配置された櫛歯部63aに沿って配列され、凹部253bは、図中最も右方に配置された櫛歯部62aに沿って配列されている。そして、凹部253aからは櫛歯部63aが露出し、凹部253bからは櫛歯部62aが露出している。この構成により、凹部253a及び253bを介して搬送ベルト253の上方から櫛歯部62a及び63aに当接するブラシ電極をそれぞれ設けることで、電極62及び63間に電圧を印加することができる。
第2の実施形態においても、帯電ローラ70のローラ本体72が主走査方向に櫛歯部62aと櫛歯部63aとを跨がないように配置されている。このため、外周面254上のインクを帯電ローラ70が引き伸ばしたとしても、引き伸ばされたインクは櫛歯部62aと櫛歯部63aとを跨ぎにくい。したがって、外周面254上のインクが電極62と電極63とを短絡させにくく、用紙Pを搬送ベルト253に吸着させる吸着力が小さくなるという問題も生じにくい。
[第3の実施形態]
第3の実施形態に係る搬送機構350は、ベルトローラ51及び52と、ベルトローラ51及び52間に架け渡されたエンドレスの搬送ベルト353と、吸着プラテン60とを有している。図7に示すように、吸着プラテン60の上面はベルトローラ51及び52の上端より上方に配置されており、搬送ベルト353の走行経路が、ベルトローラ51及び52より上方に突出する経路となっている。搬送ベルト353には吸着プラテン60によって第1の実施形態と比べて大きなテンションが掛かっており、特に、このテンションは、主走査方向に関する吸着プラテン60の角部において大きい。したがって、この角部において摩擦による帯電が発生し、搬送ベルト353が吸着プラテン60に吸着されて、搬送ベルト353の走行負荷が過大になるおそれがある。
そこで、第3の実施形態では、主走査方向に関する吸着プラテン60の角部のそれぞれに、帯電防止部材364及び365が設けられている。帯電防止部材364及び365は、電極62及び63のいずれとも重ならないように設けられてもよいし、電極62又は63と重なるように設けられてもよい。帯電防止部材364及び365は、搬送ベルト353の表面に用いられている材料と同じ極性を有する材料で構成されている。つまり、搬送ベルト353の表面に用いられている材料がプラスの電荷に帯電しやすい極性の場合には、帯電防止部材364及び365にもプラスの電荷に帯電しやすい材料が用いられ、搬送ベルト353の表面に用いられている材料がマイナスの電荷に帯電しやすい極性の場合には、帯電防止部材364及び365にもマイナスの電荷に帯電しやすい材料が用いられている。また、帯電防止部材364及び365には、なるべく電気抵抗が小さい材料が用いられることが好ましい。
このように、帯電防止部材364及び365が搬送ベルト353の表面と同じ極性の材料で構成され、電気抵抗の小さい材料で構成されることにより、搬送ベルト353と帯電防止部材364及び365とが擦れ合っても、帯電防止部材364及び365が帯電しにくい。したがって、搬送ベルト353の走行負荷が過大になるのが防止されている。
[第4の実施形態]
以下、本発明の第4の実施形態について図8を参照しつつ説明する。第5の実施形態では、図8に示すように、搬送ベルト53を搬送する搬送ローラとして、ベルトローラ51及び52以外に、外周面54に当接するテンションローラ470が設けられている。上述の実施形態では、搬送ベルト53の外周面54に帯電ローラ70が当接しており、この帯電ローラ70によって引き伸ばされるインクが問題となっている。しかし、第4の実施形態のように、帯電ローラ70以外のローラが外周面54に当接する場合にも、そのようなローラによって引き伸ばされるインクが問題となる。テンションローラ470が帯電ローラ70と同様に、外周面54においてテンションローラ470が当接する領域が電極62と電極63とを跨がないようになっていることにより、外周面54上のインクが電極62と電極63とを短絡させにくくなっている。
<その他の変形例>
以上は、本発明の好適な実施形態についての説明であるが、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、課題を解決するための手段に記載された範囲の限りにおいて様々な変更が可能なものである。
例えば、上述の実施形態では、搬送ベルト53の外周面54に用紙Pを押し付けるローラとして、用紙Pに放電する帯電ローラ70が用いられている。しかし、用紙Pに放電しない単なる押し付け用のローラが用いられてもよい。この場合にも、外周面54においてそのローラが当接する領域が電極62と電極63とを跨がないように構成されていればよい。
また、上述の実施形態では、用紙Pや搬送ベルト53の外周面54に当接する当接部材として帯電ローラ70や搬送ローラなどの回転体が想定されている。しかし、このようなローラ部材以外にも、例えば、用紙Pや外周面54を清掃する回転ブラシのような回転体が設けられてもよい。また、回転体でなくとも、外周面54に付着したインクを払拭するワイパブレードのような固定された当接部材が設けられてもよい。この場合にも、外周面54において回転体やワイパブレードが当接する領域が電極62と電極63とを跨がないように構成されていればよい。
1 インクジェットプリンタ
2 インクジェットヘッド
60 吸着プラテン
100 制御部
50、350 搬送機構
53、253、353 搬送ベルト
62、63 電極
62a、63a 櫛歯部
70、170 帯電ローラ

Claims (7)

  1. 記録媒体が載置される搬送面を有する搬送ベルトを所定の経路に沿って移動させることにより前記搬送ベルトに載置された記録媒体を搬送する搬送手段と、
    前記搬送手段が搬送した記録媒体にインクを吐出する記録ヘッドと、
    前記搬送面とは反対側の表面に対向する第1及び第2の電極を有し、当該第1及び第2の電極間に電圧を印加して前記搬送面上の記録媒体を前記搬送面に吸着させる吸着手段と、
    前記搬送面に当接する当接部材とを備えており、
    前記第1及び第2の電極が、記録媒体の搬送方向に直交する方向に沿った前記搬送ベルトの幅方向に離隔して配置されており、
    前記搬送面上の前記当接部材が当接し得る当接可能領域が、前記幅方向において前記第1及び第2の電極を跨がないことを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 記録媒体が載置される搬送面を有する搬送ベルトを所定の経路に沿って移動させることにより前記搬送ベルトに載置された記録媒体を搬送する搬送手段と、
    前記搬送手段が搬送した記録媒体にインクを吐出する記録ヘッドと、
    前記搬送面上の記録媒体との間に前記搬送ベルトの一部を挟む、前記搬送ベルト内に配置された第1及び第2の電極を有し、当該第1及び第2の電極間に電圧を印加して前記搬送面上の記録媒体を前記搬送面に吸着させる吸着手段と、
    前記搬送面に当接する当接部材とを備えており、
    前記第1及び第2の電極が、記録媒体の搬送方向に直交する方向に沿った前記搬送ベルトの幅方向に離隔して配置されており、
    前記搬送面上の前記当接部材が当接し得る当接可能領域が、前記幅方向において前記第1及び第2の電極を跨がないことを特徴とするインクジェット記録装置。
  3. 前記第1及び第2の電極のそれぞれが、前記搬送方向に沿った複数の櫛歯部を有しており、
    前記当接可能領域が、前記第1の電極の前記櫛歯部と前記第2の電極の前記櫛歯部とを跨がないことを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記当接部材が、前記幅方向に沿って互いに間隔を空けつつ配列された複数の回転体であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記当接部材が、記録媒体に当接してその記録媒体を前記搬送面に押し付けることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記当接部材が、前記第1及び第2の電極の少なくともいずれかに対向していることを特徴とする請求項5に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記搬送手段が、前記所定の経路に沿って前記搬送ベルトを搬送する複数のローラを有しており、
    前記当接部材が、前記複数のローラのうちのいずれかであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
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