JP2011110248A - 内視鏡用処置具 - Google Patents
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Abstract
【課題】鉗子チャンネルに挿通可能でありながら広範囲の処置が可能な内視鏡用処置具。
【解決手段】長尺の中空円筒である可撓管と、可撓管の先端に設けられ、互いに連結された複数の枠からなるリンク機構を有する先端部と、可撓管の基端に設けられ、操作ワイヤによってリンク機構を操作する操作部とを備え、先端部に凝固用導電ワイヤが架設され、凝固用導電ワイヤの一端が可動枠に固定されており、凝固用導電ワイヤには別の導電ワイヤが電気的に接続され、該別の導電ワイヤは操作部に延びており、該別の導電ワイヤの他端は操作部に設けられた外部の高周波電流発生装置に接続される接続プラグに接続され、スライド枠には操作ワイヤが固定され、操作ワイヤは操作部に延びており、操作ワイヤによりスライド枠がスライドすると、枠の一部が外側にせり出し、凝固用導電ワイヤを略平行に並ぶように張り出させることを特徴とする内視鏡用処置具を提供する。
【選択図】図1
【解決手段】長尺の中空円筒である可撓管と、可撓管の先端に設けられ、互いに連結された複数の枠からなるリンク機構を有する先端部と、可撓管の基端に設けられ、操作ワイヤによってリンク機構を操作する操作部とを備え、先端部に凝固用導電ワイヤが架設され、凝固用導電ワイヤの一端が可動枠に固定されており、凝固用導電ワイヤには別の導電ワイヤが電気的に接続され、該別の導電ワイヤは操作部に延びており、該別の導電ワイヤの他端は操作部に設けられた外部の高周波電流発生装置に接続される接続プラグに接続され、スライド枠には操作ワイヤが固定され、操作ワイヤは操作部に延びており、操作ワイヤによりスライド枠がスライドすると、枠の一部が外側にせり出し、凝固用導電ワイヤを略平行に並ぶように張り出させることを特徴とする内視鏡用処置具を提供する。
【選択図】図1
Description
本発明は、内視鏡用の処置具に関し、より詳しくは、内視鏡用の高周波処置具に関する。
従来より、内視鏡を利用した医療検査では、内視鏡用処置具を用いて生体組織の採取や切除など種々の処置を行っている。内視鏡には、体腔内の病変部を処置するための鉗子を内視鏡の挿入部先端まで通すための鉗子チャンネルが設けられている。このような鉗子チャンネルを用いた処置として、電気メスなどの高周波処置具を鉗子チャンネルに挿入し、内視鏡の先端から高周波電流を発することにより病変部の切除を行うことが知られている。このように高周波電流を用いて処置を行う場合、患者の体に高周波電流発生装置の対極板を貼り付け、この状態で高周波処置具に高周波電流を流すことにより、患者の体内に流れた電流を、対極板を介して高周波電流発生装置へ戻すことができる。
内視鏡用処置具としては、例えば特許文献1に示すような、体腔内の病変部を切開及び凝固するためのレゼクトスコープが知られている。このレゼクトスコープでは、処置用電極の先端の第1のループ形状部を生体組織に押し当てることにより、生体組織の切開及び凝固を行う。また、処置用電極より剛性が大きい圧排子の第2のループ形状部を生体組織に押し当てた状態で押し引きすることにより、生体組織の剥離を行う。
また、生体組織の蒸散や凝固等の施術効率を高めて、簡易な操作で一定範囲を均一に処置することができる処置具として特許文献2に示すようなものも提案されている。この処置具では、生体組織と面接触するローラが先端部に設けられており、ローラ表面に凹凸部を設けることにより、生体組織との接触面積を小さくして高周波電流を凸部に集中的に流して生体組織に対する処置を行うことができる。
ところが、上記のような高周波処置具においては、鉗子チャンネルに挿通させるため、先端部を鉗子チャンネルのチャンネル径よりも大きくすることはできない。また、先端部が生体組織に当接する際の角度を変更することができないため、先端部の処置面を生体組織の出血面に対して適切な角度で接触させることができず、施術効率が低下する可能性がある。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものである。本発明の目的は、一度に広い面積を高周波処置しつつ、先端部の生体組織に対する処置面の角度調節を柔軟に変更することが可能な内視鏡用処置具を提供することである。
本発明の一実施形態における内視鏡用処置具は、内視鏡の鉗子チャンネルに挿通されるモノポーラ型の内視鏡用処置具であって、内視鏡用処置具は、長尺の中空円筒である可撓管と、可撓管の先端に設けられ、互いに連結された複数の可動枠とスライド枠とによって構成されたリンク機構を有する先端部と、可撓管の基端に設けられ、操作ワイヤによってリンク機構を操作するための操作部とを備え、先端部において複数の凝固用導電ワイヤが架設されており、各凝固用導電ワイヤの一端が複数の可動枠の少なくとも1つに固定されており、複数の凝固用導電ワイヤには、別の導電ワイヤが電気的に接続され、該別の導電ワイヤは、可撓管内を挿通して操作部に延びており、別の導電ワイヤは、操作部に設けられた、外部の高周波電流発生装置に接続される接続プラグに接続され、スライド枠には、操作ワイヤの一端が固定され、該操作ワイヤは可撓管内を挿通して操作部に延びており、操作ワイヤの操作によりスライド枠がスライドすると、複数の可動枠の一部が外側にせり出し、複数の凝固用導電ワイヤを略平行に並ぶように張り出させる。
好ましくは、先端部と可撓管とは軸を中心に回動自在に連結され、先端部には、アングルワイヤの両端が、軸による回動方向において対向する位置に固定され、該アングルワイヤの中途部は可撓管を挿通されて操作部に延びている。これにより、先端部における処置面が対象部位と所望の角度で当接するように先端部の角度を変更することができるため、先端部を対象部位の出血面に対してより適切に接触させることができる。
また、操作部には、回動可能なアングル調節ダイヤルが設けられており、アングルワイヤの中途部が、アングル調節ダイヤルの軸に巻き架けられている。従って、アングル調節ダイヤルを用いて、先端部の軸による回動をより円滑に行うとともに、先端部の角度の微調整をより容易に行うことができる。そして、先端部の回動方向と凝固用導電ワイヤの張り出し方向とが略一致する。従って、先端部の角度を変更するとともに凝固用導電ワイヤの位置決めを行うことができる。
さらに好ましくは、操作ワイヤの操作によりスライド枠がスライドすると、別の導電ワイヤが外側に湾曲する。従って、複数の枠の進出に伴って電源供給ワイヤもせり出すため、電源供給ワイヤのせり出した部分を切開用導電ワイヤとして用いることができる。また、先端部の回動方向と該別の導電ワイヤの湾曲方向とが略直交する。従って、先端部の角度を変更する際に、切開用導電ワイヤの位置決めが行いやすくなる。そして、この切開用導電ワイヤと凝固用導電ワイヤを併用することにより、対象部位の切開を行った直後に凝固処置を行うことができるため、処置時間を大幅に短縮することが可能となる。
また、操作部には、操作部本体に対して摺動可能な操作環が設けられており、操作環には、操作ワイヤの他端が固定されている。従って、操作環を用いることで操作ワイヤの押し引きや枠の進退、またこれらの部材の保持をより円滑に行うことができる。
本発明の内視鏡用処置具によれば、内視鏡の鉗子チャンネルに挿通可能でありながら、鉗子チャンネルの内径よりも広い幅の処置面を有する先端部を形成して治療を行うことができる。また、先端部の湾曲を調整して、先端部を対象部位に最適な角度で当接させることもできる。さらに、導電ワイヤを間隔を置いて並列に架設することにより、一度に広範囲の焼灼を行うことができ、凝固処置の施術効率を向上させることができる。そして、導電ワイヤを切開用に用いることができるように配設することで、切開処置の直後に凝固処置を行うことができるため、施術時間を短縮することができる。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態における内視鏡用処置具の構造について説明する。なお、複数の図にまたがって同じ部材を示す場合は同じ番号を付すこととする。また、以下の説明において、各部材の先端とはそれぞれ内視鏡用処置具の先端側、すなわち、先端部が設けられた側の端部を意味し、各部材の基端とはそれぞれ内視鏡用処置具の基端側、すなわち、操作部が設けられた側の端部を意味するものとする。
図1及び図2に、本実施形態における内視鏡用処置具100の全体の概略図を示す。また、図3に、図2のA−A線による断面図を示す。内視鏡用処置具100は、操作部6と、先端部7と、操作部6と先端部7との間に設けられた可撓管8とからなる。操作部6の一端には、内視鏡用処置具100を支持するための把持部1が設けられている。把持部1は、絶縁部材からなり術者が指を通せる円環形状の部材である。操作部6の中途部には、把持部1から連なる角柱形状の操作部本体9が挿通するための孔を中心に有する操作環2が設けられている。操作環2は絶縁部材からなり、操作環2には、先端部7に設けられた後述するリンク機構を操作するための操作ワイヤ3の一端が固定されている。また、操作環2は、軸方向の両端にフランジ2a,2bが設けられた糸車形状となっている。従って、術者は、把持部1に指を掛け、他の指を操作環2のフランジ2aに掛けることにより、片手で内視鏡用処置具100を把持しつつ操作環2を操作部本体9に対して摺動させて先端部7の移動操作を行うことができる。なお、先端部7の詳細については後述する。
操作部本体9の側面部には、絶縁部材からなるアングル調節ダイヤル4が設けられている。アングル調節ダイヤル4の回転軸4aは、図2に示すように、操作部本体9を貫通するように設けられており、回転軸4aには、図3に示すように、回転軸4aを折り返しとして、アングルワイヤ10が巻き架けられている。アングルワイヤ10の両端は、絶縁性を有する長尺の中空円筒である可撓管8内を挿通されており、先端部7の首振り軸22が嵌め込まれた受け枠12の端部の上下面にそれぞれ固定されている。すなわち、アングルワイヤ10は、一端が受け枠12の端部の上面に固定され、該一端から可撓管8内を通ってアングル調節ダイヤル4の回転軸4aの一部の外周に沿って巻き架けられ、その後、折り返されて再び可撓管8内を通って受け枠12の端部の下面に達し、その他端が受け枠12の端部の下面に固定されている。受け枠12の端部は、その一端が二股に分かれた軸受け21の二股間に摺動自在に挿入されている。また、首振り軸22は、受け枠12の端部及び軸受け21を貫通しており、これによって、受け枠12は、首振り軸22を中心軸として、軸受け21に対して回動自在に支持されている。さらに、軸受け21の基端部は、可撓管8の先端部と接着ないし融着により接続固定されている。従って、アングル調節ダイヤル4の回動に合わせて回転軸4aが回動するとともに、アングルワイヤ10が移動して受け枠12の端部の上面あるいは下面を牽引して首振り軸22を中心として先端部7を回動させる。
操作部本体9には、さらに、外部の高周波電流発生装置(図示せず)と接続される接続プラグ5が設けられている。接続プラグ5には、図3に示されるように、切開用導電ワイヤ11の一端が固定されている。切開用導電ワイヤ11は、可撓管8内を通って、図4及び図5に示されるように、その他端が先端部7のワイヤ留め具18cに固定されている。従って、高周波電流発生装置からの電流は、接続プラグ5から切開用導電ワイヤ11を経由して先端部7に伝送され、切開や凝固等の施術に利用される。
次に先端部7の詳細について説明する。図4(a)及び(b)に、操作環2を基端側に引いたときの先端部7及び可撓管8を、可撓管8の軸方向前側から見たときの正面図及びかかる軸方向に対して直交する方向から見たときの側面図を示す。また、図5(a)及び(b)に、操作環2を先端側に押したときの先端部7及び可撓管8を、可撓管8の軸方向前側から見たときの正面図及びかかる軸方向に対して直交する方向から見たときの側面図を示す。先端部7は、受け枠12、スライド枠13、押さえ枠14、可動枠15,16を有する。可撓管8の軸方向に伸びる長尺な細長板状のスライド枠13には、その基端側にスリット13aが設けられており、スリット13aにはシャフト17aが挿通されている。また、シャフト17aは受け枠12に固定されている。さらに、スリット13aにはシャフト17bも挿通されており、シャフト17aと同様にシャフト17bも受け枠12に固定されている。シャフト17aと17bは受け枠12の長手方向に間隔を置いて並列に固定されており、スライド枠13はシャフト17a,17bをガイドとして受け枠12の長手方向に移動する。また、スライド枠13の移動範囲は、スリット13aの長さによって規定される。
シャフト17bは、可撓管8の軸方向と直交する方向に伸びた方形状の押さえ枠14の一端にも挿通されている。押さえ枠14の他端にも、シャフト17cが取り付けられており、該シャフト17cは、受け枠12に固定されている。可動枠16の一端は、シャフト17cに回動自在に軸支されており、可動枠16の他端は、シャフト17dによって別の可動枠15の一端と回動自在に軸支されている。さらに、可動枠15の可動枠16と接続していない他端は、シャフト17eによってスライド枠13の先端と回動自在に軸支されている。このことから、スライド枠13、可動枠15及び16は、リンク機構を構成する。操作環2に固定されている操作ワイヤ3は、可撓管8内を通り、可撓管8先端の開口部8aを経由して先端部7に延びている。操作ワイヤ3の先端は先端部7の最先端に設けられたシャフト17eに固定されている。
従って、シャフト17eに接続された操作ワイヤ3が、操作環2とともに基端側に引かれると、スライド枠13も、シャフト17a及び17bをガイドとして、基端側に移動する。スライド枠13の移動に伴って可動枠15がシャフト17eを軸として、反時計回りに回動する。さらに、可動枠15の回動に伴って、可動枠16もシャフト17cを軸として時計回りに回動する。そして、可動枠15と可動枠16とのシャフト17dによる接続部が外側にせり出し、図4(b)に示す状態になる。これによって、可動枠16と先端部7との間に架設された凝固用導電ワイヤ19が、図4(a)に示すように、略平行に並ぶように外側に張り出されるとともに、切開用導電ワイヤ11も、図4(b)に示すように、外側に湾曲して張り出される。一方、操作ワイヤ3が、操作環2とともに先端側に延ばされると、スライド枠13が先端側に移動する。そして、可動枠15と可動枠16とのシャフト17dによる接続部が内側に引き込まれ、図5に示す状態になる。これによって、凝固用導電ワイヤ19は、斜めに押し潰された状態になるとともに、切開用導電ワイヤ11も、図5(b)に示すように、湾曲した状態から可撓管8に軸と略平行するような状態に戻る。よって、操作環2を用いて操作ワイヤ3を押し引きすることにより、スライド枠13、可動枠15及び16により構成されるリンク機構の形状を上記のように変化させ、凝固用導電ワイヤ19や切開用導電ワイヤ11を、外側に張り出させたり、湾曲させたりすることができる。
シャフト17c,17d,17eには、切開用導電ワイヤ11用のワイヤ留め具18a,18b,18cがそれぞれ固定されている。ワイヤ留め具18a,18b,18cは、可動枠15,16がせり出す方向と同じ方向に突出している。切開用導電ワイヤ11が可撓管8先端の開口部8aを経由して、先端部7に延びている。切開用導電ワイヤ11は、その中途部がワイヤ留め具18a,18bによってそれぞれ固定され、可動枠15,16の側面に沿って延び、先端がワイヤ留め具18cに固定保持されている。切開用導電ワイヤ11の中途部には、送電ワイヤ20の一端が接続されており、送電ワイヤ20の他端は可動枠16の上面(図4(b)において、紙面と直交する方向の手前側の面)に接続されている。可動枠16の下面(図4(b)において、紙面と直交する方向の奥側の面)からは複数の凝固用導電ワイヤ19が延びている。凝固用導電ワイヤ19は、可動枠16の下面からスライド枠13の下面へと架設されている。
先端部7を構成する部材のうち、切開用導電ワイヤ11、送電ワイヤ20、凝固用導電ワイヤ19、可動枠16は導電性を有する部材からなる。なお、操作ワイヤ3及びアングルワイヤ10はその他の部材に対する絶縁性が確保されている。また、その他の部材はいずれも絶縁部材からなる。
本実施形態の内視鏡用処置具100は、モノポーラ型の高周波処置具であり、高周波電流発生装置から内視鏡用処置具100に電流を供給する際に、患者の体表面上に貼り付けた対極板を用いることで電流は接続プラグ5から、可撓管8内を挿通する切開用導電ワイヤ11を介して、先端部7に流れ込み、対極板に流れ去っていく。そして、電流は、切開用導電ワイヤ11を流れて先端部7に到達し、さらに送電ワイヤ20を流れて可動枠16に至る。さらに、電流は可動枠16から各凝固用導電ワイヤ19を流れた後、患者側に設けられた対極板(図示せず)に流れ去る。通電する際は、術者は操作環2を基端側に引いて操作ワイヤ3を引くことにより、図4(a)及び(b)に示すように可動枠15,16を外側にせり出させる。先端部7の切開用導電ワイヤ11を、可動枠15,16によって、ナイフの刃の輪郭を描くように湾曲させ、この状態で電流を流すことにより、切開用導電ワイヤ11を電極として体腔内の腫瘍等の病変部の切開に用いることができる。また、凝固用導電ワイヤ19は可動枠16からスライド枠13にかけて間隔を置いて並んだ状態になるため、これら複数の凝固用導電ワイヤ19を電極として治療部位の出血箇所等に当て付けることにより、所望の部位を凝固させることができる。凝固用導電ワイヤ19による凝固処置を行う際は、切開用導電ワイヤ11及び送電ワイヤ20が、凝固用導電ワイヤ19に電源供給を行う電源供給ワイヤとして機能する。治療が完了して先端部7への通電を停止したら、術者は操作環2を先端側に押して操作ワイヤ3を先端側に押し出すことにより、スライド枠13を先端側にスライドさせ、図5(a)及び(b)に示すように可動枠15,16を内側に引き込む。
図6(a)及び(b)に、本発明に係る内視鏡用処置具100の先端部7を内視鏡30の鉗子チャンネル31から出没させるときの様子を示す。術者は、内視鏡30の操作部に設けられている鉗子口(図示せず)から内視鏡用処置具100を挿入して鉗子チャンネル31に挿通させ、図6(a)に示すように先端部7を内視鏡30の先端まで移動する。なお、先端部7を鉗子口に挿入して鉗子チャンネル31を挿通させるときは、先端部7を図5(a)及び(b)に示すように可動枠15,16を引き込ませた状態にする。また、内視鏡用処置具100を鉗子チャンネル31に挿通させるときは、アングル調節ダイヤル4は初期状態の位置に設定してアングルワイヤ10の操作は行わず、先端部7と可撓管8が一直線に並んだ状態を維持する。ただし、内視鏡30の挿入部の湾曲状態によっては、アングル調節ダイヤル4を適宜操作して先端部7の方向を変更することにより内視鏡用処置具100の挿通をより円滑に行うことができる。
所望の対象部位に対して本発明に係る内視鏡用処置具100を用いて施術を行う際は、図6(b)に示すように先端部7を処置具開口31aから突出させる。術者は内視鏡30の対物レンズ32を介して得られる観察画像を確認することで先端部7の位置を確認し、操作部6の各部を操作して対象部位に所望の処置を行うことができるように先端部7の位置を調整する。
図7(a)及び(b)に、対象部位の出血部40に対して内視鏡用処置具100による凝固を行う際の先端部7の状態を示す。図7(a)は、先端部7及び可撓管8を処置具開口31aから突出させ、操作環2及び操作ワイヤ3を基端側に引いて可動枠15,16をせり出させたときの先端部7の状態を示す。先端部7を処置具開口31aから突出させただけでは、先端部7を下降させても凝固用導電ワイヤ19を出血部40の出血面40aに対して均一に当て付けることができない。そこで、術者は、対物レンズ32から得られる観察画像によって先端部7の位置を確認しつつ、アングル調節ダイヤル4を回動し、アングル調節ダイヤル4の回転軸4aに巻き架けられているアングルワイヤ10を操作して受け枠12の上面に固定されているアングルワイヤ10を引く。受け枠12は、上面に固定されているアングルワイヤ10に引かれて、首振り軸22を中心に回動し、先端部7を上に向かせる。この結果、図7(b)に示すように、先端部7を上方に向いた状態にして、凝固用導電ワイヤ19が出血面40aに平行に並ぶように位置決めを行うことができる。すなわち、先端部7の回動方向の一方向と凝固用導電ワイヤ19のせり出し方向とは略一致した状態になっている。そして、上述のように先端部7に電流を流すことにより、凝固用導電ワイヤ19を用いて効率良く出血部40及び出血面40aの凝固処置を行うことができる。
図8に、対象部位の病変部50に対して内視鏡用処置具100による切開を行う際の先端部7の状態を示す。術者は、把持部1により内視鏡用処置具100を支持しつつ先端部7を処置具開口31aから突出させる。術者は、操作環2及び操作ワイヤ3を基端側に引いて可動枠15,16をせり出させる。続いて、対物レンズ32から得られる観察画像によって先端部7の位置を確認しつつ、アングル調節ダイヤル4を回動し、図8に示すように先端部7の切開用導電ワイヤ11が病変部50の切開箇所に適切な角度で当接するように先端部7の位置決めを行う。すなわち、先端部7の回動方向と切開用導電ワイヤ11の湾曲方向は、略直交する方向となっている。そして、先端部7に電流を流すことにより、切開用導電ワイヤ11を用いて病変部50の切開処置を適切に行うと同時に、内視鏡用処置具100を回動させて、切開箇所に凝固用導電ワイヤ19を当て付けて凝固処置を行うことができる。このため、先端部7を用いて一度に切開と凝固を行うことができるため処置時間を短縮することができる。なお、対象部位に切開又は凝固処置を行っている間であってもアングル調節ダイヤル4を操作することによって、先端部7の首振りを制御することができる。
凝固ないし切開による対象部位の処置が完了したら、術者は操作環2を先端側に押し出してスライド枠13を先端側にスライドさせて可動枠15,16を内側に引き込み、アングル調節ダイヤル4を回動してアングルワイヤ10を操作して図5に示すように先端部7と可撓管8が一直線に並んだ状態に戻し、把持部1を把持したまま内視鏡用処置具100を引き、先端部7を処置具開口31a、鉗子チャンネル31、鉗子口を通して内視鏡用処置具100を回収する。
以上が本発明の実施形態に関する説明である。上記の説明では、可動枠を2つ用いることによりスライド枠と三角形を形成して先端部を構成しているが、可動枠の数は3つ以上用いて互いに連結し、可動枠をせり出させた際に枠の数に応じた多角形が形成されるようにしてもよい。
2 操作環
3 操作ワイヤ
4 アングル調節ダイヤル
5 接続プラグ
6 操作部
7 先端部
8 可撓管
10 アングルワイヤ
11 切開用導電ワイヤ
13 スライド枠
15,16 可動枠
19 凝固用導電ワイヤ
22 首振り軸
30 内視鏡
31 鉗子チャンネル
100 内視鏡用処置具
3 操作ワイヤ
4 アングル調節ダイヤル
5 接続プラグ
6 操作部
7 先端部
8 可撓管
10 アングルワイヤ
11 切開用導電ワイヤ
13 スライド枠
15,16 可動枠
19 凝固用導電ワイヤ
22 首振り軸
30 内視鏡
31 鉗子チャンネル
100 内視鏡用処置具
Claims (7)
- 内視鏡の鉗子チャンネルに挿通されるモノポーラ型の内視鏡用処置具であって、
前記内視鏡用処置具は、
長尺の中空円筒である可撓管と、
前記可撓管の先端に設けられ、互いに連結された複数の可動枠とスライド枠とによって構成されたリンク機構を有する先端部と、
前記可撓管の基端に設けられ、操作ワイヤによって前記リンク機構を操作するための操作部と、を備え、
前記先端部において複数の凝固用導電ワイヤが架設されており、各凝固用導電ワイヤの一端が前記複数の可動枠の少なくとも1つに固定されており、
前記複数の凝固用導電ワイヤには、別の導電ワイヤが電気的に接続され、該別の導電ワイヤは、前記可撓管内を挿通して前記操作部に延びており、
前記別の導電ワイヤは、前記操作部に設けられた、外部の高周波電流発生装置に接続される接続プラグに接続され、
前記スライド枠には、前記操作ワイヤの一端が固定され、該操作ワイヤは前記可撓管内を挿通して前記操作部に延びており、
前記操作ワイヤの操作により前記スライド枠がスライドすると、前記複数の可動枠の一部が外側にせり出し、前記複数の凝固用導電ワイヤを略平行に並ぶように張り出させる、
ことを特徴とする内視鏡用処置具。 - 前記先端部と前記可撓管とは軸を中心に回動自在に連結され、
前記先端部には、アングルワイヤの両端が、前記軸による回動方向において対向する位置に固定され、該アングルワイヤの中途部は前記可撓管を挿通されて前記操作部に延びている、
ことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡用処置具。 - 前記操作部には、回動可能なアングル調節ダイヤルが設けられており、
前記アングルワイヤの中途部が、前記アングル調節ダイヤルの軸に巻き架けられている、
ことを特徴とする請求項2に記載の内視鏡用処置具。 - 前記先端部の回動方向と凝固用導電ワイヤの張り出し方向とが略一致することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の内視鏡用処置具。
- 前記操作ワイヤの操作により前記スライド枠がスライドすると、前記別の導電ワイヤが外側に湾曲することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の内視鏡用処置具。
- 前記先端部の回動方向と前記別の導電ワイヤの湾曲方向とが略直交することを特徴とする請求項5に記載の内視鏡用処置具。
- 前記操作部には、操作部本体に対して摺動可能な操作環が設けられており、
前記操作環には、前記操作ワイヤの他端が固定されている、
ことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の内視鏡用処置具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009269996A JP2011110248A (ja) | 2009-11-27 | 2009-11-27 | 内視鏡用処置具 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2009269996A JP2011110248A (ja) | 2009-11-27 | 2009-11-27 | 内視鏡用処置具 |
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Family Applications (1)
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2009
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