JP2011108852A - 半導体受光素子、半導体受光装置および半導体受光素子の製造方法 - Google Patents

半導体受光素子、半導体受光装置および半導体受光素子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 高感度な半導体受光装置を構成可能な半導体受光素子、それを用いた半導体受光装置および半導体受光素子の製造方法を提供する。
【解決手段】 本発明の半導体受光素子10は、基板11上に、光信号を電気信号に変換するフォトダイオード層12と、半導体抵抗層13とが、前記順序で積層され、前記フォトダイオード層12と前記半導体抵抗層13とが、電気的に接続されていることを特徴とする。
【選択図】 図1B

Description

本発明は、半導体受光素子、半導体受光装置および半導体受光素子の製造方法に関する。
光通信等における光信号の検出には、例えば、フォトダイオード等の半導体受光素子が用いられる(例えば、特許文献1および2参照)。
半導体受光素子を用いた光検出器(半導体受光装置)により光信号を検出する場合において、半導体受光装置を構成する信号検出回路には、種々の回路が用いられる。これらの信号検出回路を工夫し、半導体受光素子、特にアバランシェ・フォトダイオード(APD)を用いれば、例えば、光子レベルの微弱信号を検出可能であることが知られている。
前述の半導体受光装置による光信号の検出態様(動作形態、動作モード)としては、例えば、動作上の特徴により分類される、下記の検出態様1から4が知られている(非特許文献1)。
検出態様1:DCバイアス+パッシブ・クエンチモード
検出態様2:DCバイアス+アクティブ・クエンチモード
検出態様3:ゲーテッド・ガイガーモード
検出態様4:前記検出態様1と前記検出態様2との組み合わせ、前記検出態様1と前記検出態様3との組み合わせ、および前記検出態様2と前記検出態様3との組み合わせ
前述のいずれの検出態様においても、一光子を光信号として検出するために、大きな利得を有する状態で信号を待つ必要がある。加えてAPDが、一旦光信号を検出して増幅(増倍)された後は、信号を減衰させるために利得を抑える必要がある。
このため、前記検出態様1および2は、前述のように、(A)利得を得るためのバイアス状態を保持する機能と、(B)光検出の際に半導体受光素子内部に発生した大量のキャリアを除去して、前述のバイアス状態に戻す機能とを有する。前記バイアス状態に戻す機能をクエンチ機能という。このクエンチ機能により、APDにおける増倍を停止させて、前述のバイアス状態に戻す。このようにして、つぎの光子検出に備える。
一方、前記検出態様3は、ブレークダウン近傍のバイアス状態にあるAPDに対して、ブレークダウン電圧を越えるようなゲートパルスを加算して光検出を行う。パルス印加時にのみ利得が生じるため、パルスがオフになるとともに利得がほぼなくなり、半導体受光素子内のキャリアが除去される。このようにして、つぎの光子検出に備える。したがって、この検出態様3では、クエンチ回路が必ずしも必要ではない。
前述のクエンチ機能を有する回路には、例えば、ダイオード、トランジスタ、IC等を用いたアクティブ・クエンチ回路と、LCR部品により構成されたパッシブ・クエンチ回路とがある。
前記アクティブ・クエンチ回路は、動作条件の微調整や高速化が可能であるが、回路が複雑になる。また、高速な制御をする場合には高度な回路技術が要求される。
一方、前記パッシブ・クエンチ回路は、複雑な調整機能はないが、回路が単純である。前記パッシブ・クエンチ回路としては、例えば、半導体受光素子に対して直列に抵抗Rを実装したものがあげられる。このパッシブ・クエンチ回路は、構造が単純で、かつ有効なクエンチ機能を有する。
図9に、非特許文献1記載のパッシブ・クエンチ回路を示す。このパッシブ・クエンチ回路では、バイアス99とアバランシェ・フォトダイオード(APD)92との間に、抵抗R93が直接挿入されている。この状態で、信号電流がパッシブ・クエンチ回路に流れた際に、前記抵抗R93の両端で電位差が生じる。このため、前記APD92に印加されているバイアス電圧が降下する。この結果、バイアス電圧が低下して、ブレークダウンが停止する。
特開平5−226687号公報 特開2007−288089号公報
S.Cova, et al., "Avalanche photodiodes and quenching circuits for single−photon detection", Applied Optics, vol.35, No.12, 1996, p.1956
前述のとおり、前記非特許文献1記載のパッシブ・クエンチ回路では、パッシブ・クエンチのために、バイアスとAPDとの間に抵抗Rが挿入される。一方、APDは、CAN等のパッケージやモジュールに納められた状態で、半導体受光装置に用いられるのが一般的である。この場合、パッケージにおけるステムのピン(足)やワイヤボンディング等を介して、APDと抵抗Rとが接続される。このため、前記ピンや前記ワイヤボンディング等が、インダクタンスL成分として寄与してしまい、パッシブ・クエンチ後のバイアス電圧の回復時間に遅れが生じる。この結果、パッシブ・クエンチ回路の高速な応答が妨げられ、半導体受光装置の感度が低下する問題がある。
また、前述のゲーテッド・ガイガーモードでは、ゲートパルスの印加が終了するまでブレークダウンが継続するため、この間にダークカウントの増倍が進み、増倍層が加熱されるおそれがある。この加熱効果により、半導体受光装置の感度が低下するおそれがある。
本発明の目的は、高感度な半導体受光装置を構成可能な半導体受光素子、それを用いた半導体受光装置および半導体受光素子の製造方法を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明の半導体受光素子は、
基板上に、光信号を電気信号に変換するフォトダイオード層と、半導体抵抗層とが、前記順序で積層され、
前記フォトダイオード層と前記半導体抵抗層とが、電気的に接続されていることを特徴とする。
また、本発明の第1の半導体受光装置は、
パッケージ化された前記本発明の半導体受光素子と、前記半導体受光素子にバイアス電圧を印加するバイアス電源とを備えることを特徴とする。
また、本発明の第2の半導体受光装置は、
パッケージ化された前記本発明の半導体受光素子と、前記半導体受光素子にバイアス電圧を印加するバイアス電源およびゲートパルスを加算するゲートパルス発生装置を含むゲーテッド・ガイガーモード回路とを備え、
前記半導体受光素子の半導体抵抗層によるパッシブ・クエンチ時間が、前記ゲートパルスの印加ゲート時間より短く設定されていることを特徴とする。
また、本発明の半導体受光素子の製造方法は、
基板上に、光信号を電気信号に変換するフォトダイオード層を積層するフォトダイオード層積層工程と、
前記フォトダイオード層上に、半導体抵抗層を積層する半導体抵抗層積層工程とを含むことを特徴とする。
本発明の半導体受光素子は、高感度な半導体受光装置を構成可能である。したがって、前記本発明の半導体受光素子を備える本発明の半導体受光装置は、高感度である。このように優れた性能を有する前記本発明の半導体受光素子は、本発明の半導体受光素子の製造方法により製造可能である。ただし、本発明の半導体受光素子を製造する方法は、前記本発明の半導体受光素子の製造方法に限定されない。
本発明の半導体受光素子の実施形態1における一例の構成を示す平面図である。 図1Aに示す半導体受光素子のI−I方向に見た断面図である。 最大径の一例を示す図である。 前記一例における製造方法の一工程を示す断面図である。 前記製造方法のその他の工程を示す断面図である。 前記製造方法のさらにその他の工程を示す断面図である。 前記製造方法のさらにその他の工程を示す断面図である。 前記製造方法のさらにその他の工程を示す断面図である。 本発明の半導体受光素子の実施形態2における一例の構成を示す平面図である。 図3Aに示す半導体受光素子のII−II方向に見た断面図である。 本発明の半導体受光素子の実施形態3における一例の構成を示す断面図である。 図4Aに示す半導体受光素子の回路ブロック図である。 本発明の半導体受光装置の実施形態4における一例の構成を示す回路ブロック図である。 本発明の半導体受光装置の実施形態5における一例の構成を示す回路ブロック図である。 前記一例における半導体抵抗層の抵抗値と遮断周波数との関係を示すグラフである。 前記一例におけるパッシブ・クエンチ効果を説明する波形図である。 非特許文献1記載のパッシブ・クエンチ回路を示す回路ブロック図である。 関連技術の半導体受光装置の一例の構成を示す回路ブロック図である。
以下、本発明の半導体受光素子、半導体受光素子の製造方法および半導体受光装置について、詳細に説明する。ただし、本発明は、以下の実施形態に限定されない。
(実施形態1)
図1Aおよび図1Bに、本実施形態の半導体受光素子の一例の構成を示す。図1Aは、本実施形態の半導体受光素子の平面図である。図1Bは、図1AのI−I方向に見た断面図である。前記両図において、同一部分には同一符号を付している。図1Aおよび図1Bに示すとおり、この半導体受光素子10は、n型半導体基板11上に、メサ構造19aを有する円形のアバランシェ・フォトダイオード(APD)層12と、メサ構造19aを有する円形の半導体抵抗層13とが、前記順序で積層されている。前記メサ構造19aは、前記n型半導体基板11の厚み方向の途中まで形成されている。前記APD層12と前記半導体抵抗層13とは、電気的に接続されている。前記半導体抵抗層13の前記APD層12側の面とは反対側の面には、p型コンタクト層14が形成されている。前記n型半導体基板11の前記APD層12側の面とは反対側の面には、反射防止膜18が形成されている。前記n型半導体基板11の前記反射防止膜18側の面とは反対側の面、前記APD層12、前記半導体抵抗層13、前記p型コンタクト層14の表面には、パッシベーション膜15が設けられている。前記p型コンタクト層14上部には、前記パッシベーション膜15が設けられていない部分が形成されている。この部分には、p型電極16が形成されている。前記p型電極16は、前記p型コンタクト層14を介して、前記半導体抵抗層13に電気的に接続されている。前記n型半導体基板11の上部には、前記パッシベーション膜15が設けられていない部分が形成されている。この部分には、n型電極17が形成されている。
なお、本実施形態の半導体受光素子において、前記APD層および前記半導体抵抗層は、円形であるが、本発明は、この例に限定されない。前記両層は、例えば、楕円形等であってもよい。なお、前記円形および楕円形には、例えば、極めて円形や楕円形に近い多角形を含むものとする。
前記APD層12は、前記n型半導体基板11から前記半導体抵抗層13に向かって、第1のn型バッファ層121と、第2のn型バッファ層122と、i型増倍層123と、p型電界緩和層124と、p型光吸収層125と、第1のp型バッファ層126とが、前記順序で積層されている。
前記半導体抵抗層13は、前記APD層12から前記p型コンタクト層14に向かって、第2のp型バッファ層131と、p型バッファ層132と、第3のp型バッファ層133とが、前記順序で積層されている。前記半導体抵抗層13は、二段メサ構造を有する。前記半導体抵抗層13における二段目のメサ構造19bは、前記第3のp型バッファ層133側の面から前記第3のp型バッファ層133の下端面まで形成されている。前記第3のp型バッファ層133は、円形の前記APD12層における前記第1のp型バッファ層126より、小さい径を有する円形である。すなわち、この半導体受光素子を半導体層平面に垂直方向から見た場合に、前記半導体抵抗層13の少なくとも一部の最大径は、前記APD層12における前記半導体抵抗層13が積層されている面の最大径より小さく、かつ前記半導体抵抗層13は、前記APD層12の前記半導体抵抗層13が積層されている面内に存在する。前記p型コンタクト層14は、前記第3のp型バッファ層133と同様のメサ構造を有する。
なお、前記「最大径」とは、層の外周上の任意の一点と、それ以外の一点とを結ぶ直線の径のうち、最も長くなる直線の径をいう。例えば、図1Cに示すように、層の外周上の点A1と点A2とを結ぶ直線の径が、「最大径」である。一方、点B1と点B2とを結ぶ直線の径は、「最大径」ではない。層の外周が円形である場合には、前記「最大径」は、直径であり、層の外周が楕円形である場合には、前記「最大径」は、長径である。
また、本実施形態の半導体受光素子では、前記二段目のメサ構造が形成された層(第3のp型バッファ層)は、円形であるが、本発明は、この例に限定されない。前記層は、例えば、楕円形等であってもよい。なお、前記円形および楕円形には、例えば、極めて円形や楕円形に近い多角形を含むものとする。
前記n型半導体基板11を形成する材料は、特に制限されず、例えば、InP等があげられる。
前記APD層12は、光信号を電気信号に変換する。前記APD層12において、前記p型光吸収層125は、光信号を受けて光キャリアを発生させる。前記i型増倍層123は、前記p型光吸収層125で発生したキャリアを増倍させる。前記p型電界緩和層124は、前記i型増倍層123と前記p型光吸収層125との間に、大きな電界強度差を持たせる。前記第1のp型バッファ層126は、充分な不純物濃度と厚みを有し、動作電圧を印加した場合でも空乏化しないことが好ましい。
本実施形態の半導体受光素子において、フォトダイオード層は、アバランシェ・フォトダイオード層である。本発明は、この例に限定されないが、アバランシェ・フォトダイオード層であれば、例えば、単一光子(シングルフォトン)のような非常に弱い光であっても増幅により検知可能である。
前記半導体抵抗層13は、抵抗成分を前記APD層12に直列に付加する層である。前記半導体抵抗層13において、前記p型バッファ層132は、電流が流れる際に抵抗成分として機能する。前記半導体抵抗層13の各層を形成する材料は、特に制限されないが、光信号のエネルギーと比較して、より大きなバンドギャップを有する材料であることが好ましい。このような材料であれば、例えば、各層での光信号の吸収を防止可能である。前記第2のp型バッファ層131を形成する材料としては、例えば、InP、InGaAsP等があげられる。前記第3のp型バッファ層133を形成する材料としては、例えば、InAlAs、InAlGaAs等があげられる。前記p型バッファ層132を形成する材料としては、例えば、InP、InGaAsP等があげられる。
前記半導体抵抗層13の各層の層厚は、特に制限されない。前記p型バッファ層132の層厚は、例えば、0.1〜1μmの範囲であり、好ましくは0.2〜0.6μmの範囲であり、より好ましくは0.2〜0.4μmの範囲である。
なお、本実施形態の半導体受光素子において、抵抗成分として機能する層は、p型バッファ層であるが、本発明は、この例に限定されない。前記抵抗成分として機能する層は、例えば、i型バッファ層であってもよい。
前述のとおり、前記半導体抵抗層13における前記第3のp型バッファ層133の直径は、前記APD12における前記第1のp型バッファ層126の直径より小さい。このようにすることで、前記APD層12による受光に必要な直径を確保するとともに、前記半導体抵抗層の抵抗値を調整可能である。また、このようにすることで、前記パッシベーション膜界面経由の電流パスを、半導体抵抗層内部を流れる電流パスより長くすることができる。このため、低抵抗な電流パスを生じにくくでき、メサ構造側壁電流を低減することができる。この結果、本実施形態の半導体受光素子は、長時間の動作にも劣化しにくく、安定的に動作可能である。前記二段目のメサ構造19bが形成された層(第3のp型バッファ層133)の直径は、例えば、8〜80μmの範囲であり、好ましくは8〜40μmの範囲であり、より好ましくは8〜20μmの範囲である。また、前記二段目のメサ構造19bの下端面の端部(前記第3のp型バッファ層133の前記p型バッファ層132側の面の端部)から、前記メサ構造19aの上端面の端部(前記p型バッファ層132の前記第3のp型バッファ層133側の面の端部)までの距離(張り出し量、例えば、図1Aにおける両矢印)は、特に制限されない。前記張り出し量は、例えば、4〜80μmの範囲であり、好ましくは4〜40μmの範囲であり、より好ましくは8〜20μmの範囲である。なお、前記二段目のメサ構造が形成された層が楕円形である場合には、前記層は、例えば、前記数値範囲の長径を有してもよい。また、前記層が、円形または楕円形以外の場合には、例えば、その最大径が、前記数値範囲であってもよい。前記「最大径」は、前述と同様である。
なお、本実施形態の半導体受光素子では、前記二段目のメサ構造が、前記第3のp型バッファ層の下端面まで形成されているが、本発明は、この例に限定されない。前記二段目のメサ構造は、少なくとも前記第3のp型バッファ層の下端面まで形成されていればよく、例えば、前記第2のp型バッファ層の途中まで形成されていてもよい。
前記p型コンタクト層14は、特に制限されず、従来公知のものを使用可能である。前記p型コンタクト層14を形成する材料としては、例えば、InAlAs、InAlGaAs、InGaAs、InGaAsP等があげられる。
前記パッシベーション膜15は、絶縁性を有する。前記パッシベーション膜15を形成する材料としては、例えば、SiN、SiON、SiO等のSi(シリコン)系材料;ポリイミド、BCB(ベンゾシクロブテン)等の樹脂系材料等があげられる。前記パッシベーション膜15の膜厚は、前記Si系材料では、例えば、0.1〜0.4μmの範囲であり、前記樹脂系材料では、例えば、0.2〜2μmの範囲である。前記パッシベーション膜の形成方法は、後述する。
前記p型電極16および前記n型電極17は、特に制限されず、従来公知のものを使用可能である。前記両電極を形成する材料としては、例えば、Ti、Pt、Au等の金属があげられる。前記金属は、一種類を単独で用いてもよいし、二種類以上を併用してもよい。前記両電極の形成方法は、後述する。
前記反射防止膜18は、特に制限されず、従来公知のものを使用可能である。前記反射防止膜18を形成する材料としては、例えば、SiN等があげられる。前述の材料を用いて、例えば、屈折率が1.9付近、厚みdの反射防止膜を形成することができる。前記厚みdは、例えば、信号波長λs、反射防止膜の屈折率をnとすると、下記式(I)により設定することができる。

d=λ/4n (I)
本実施形態の半導体受光素子を、例えば、下記のパラメータを用いて構成する場合、例えば、前記半導体抵抗層13の抵抗値は、例えば、350Ω程度と見積もられる。
(1)メサ構造19aの直径:30μm
(2)二段目のメサ構造19bの直径:10μm(張り出し量:10μm×2)
(3)第2のp型バッファ層131:InP層(不純物濃度:2×1018cm−3、厚み:0.2μm)
(4)p型バッファ層132:InP層(アンドープ(不純物濃度:3×1015cm−3)、厚み:0.2μm)
(5)第3のp型バッファ層133:InAlAs層(不純物濃度:2×1018cm−3、厚み:0.2μm)
なお、前記p型バッファ層132の層厚を、0.5μm、1.0μmとする場合には、前記半導体抵抗層13の抵抗値は、例えば、それぞれ、890Ω、1780Ωと見込まれる。このように、受光領域を直径30μmの大きさで確保しつつ、p型バッファ層の層厚を適宜設定することにより、例えば、半導体抵抗層の抵抗値を、前述のように1kΩ以上とすることができる。
本実施形態の半導体受光素子は、例えば、以下のようにして動作する。図1Bに示すように、信号光20が前記n型半導体基板11側から、この半導体受光素子10に入射されると、前記APD層12は、前記信号光20を受光、増幅して、光電流を発生させる。この光電流を受けて、前記半導体抵抗層13の厚み方向の両端に電位差が発生する。この電位差の発生により、前記APD層12に配分印加される電圧が低下する。このため、利得が低下する。この結果、前記APD層12内でのキャリア総数が減少し、パッシブ・クエンチ効果が得られる。
例えば、一光子を検出(受光)する際の出力電流(光電流)は、50Ω負荷時、100mV程度のピーク電圧を得る場合、2mA程度の最大値とすることができる。瞬時の出力電流が2mA程度流れた場合には、1kΩの抵抗値を有する前述の半導体抵抗層を用いると、瞬時のバイアス電圧が2V程度降下する。この降下により、増倍が停止する。
つぎに、図2に基づき、本実施形態の半導体受光素子の製造方法を説明する。図2において、図1と同一部分には同一符号を付している。本実施形態の半導体受光素子の製造方法は、エピタキシャル結晶層積層工程と、プロセス工程とを含む。前記エピタキシャル結晶層積層工程は、APD層積層工程と、半導体抵抗層積層工程とを含む。前記プロセス工程は、第1のメサ構造形成工程と、第2のメサ構造形成工程と、パッシベーション膜形成工程と、電極形成工程と、研磨工程と、反射防止膜形成工程とを含む。図2Aに、エピタキシャル結晶層積層工程を示す。図2Bに、第1のメサ構造形成工程を示す。図2Cに、第2のメサ構造形成工程と、パッシベーション膜形成工程とを示す。図2Dに、電極形成工程を示す。図2Eに、研磨工程と、反射防止層形成工程とを示す。
まず、図2Aに示すように、n型半導体基板11上に、APD層12となるエピタキシャル結晶層を積層し(APD層積層工程)、このAPD層12上に、半導体抵抗層13となるエピタキシャル結晶層を積層する(半導体抵抗層積層工程)。前記APD層12の各層および前記半導体抵抗層13の各層は、前述のとおりである。前記両層は、分子線エピタキシー(MBE)、有機金属気相成長(MOVPE)等により積層される。前記半導体抵抗層13上に、p型コンタクト層14を積層する。なお、本実施形態の半導体受光素子の製造方法では、前記エピタキシャル結晶層積層工程における、前記APD層積層工程と前記半導体抵抗層積層工程とを連続的に行っているが、本発明は、この例に限定されない。
つぎに、図2Bに示すように、前記p型コンタクト層14および第3のp型バッファ層133の一部をエッチングにより除去する。このようにして、第1のメサ構造(図1Aに示すメサ構造(二段目のメサ構造)19bに相当)を形成する(第1のメサ構造形成工程)。前記エッチングは、例えば、前記p型コンタクト層14および前記第3のp型バッファ層133をInAlAs層とし、p型バッファ層132をInP層とする場合には、リン酸系エッチング液、クエン酸エッチング液等の選択エッチング液等を用いて、選択エッチングすることができる。
つぎに、図2Cに示すように、前記第1のメサ構造の外縁部より外側に、この外縁部より大きな外縁部を有するマスクを形成する。この状態で、例えば、ブロム・水またはブロム・メタノール等の非選択エッチング液を用いて、前記n型半導体基板11の途中までエッチングする。このようにして、第2のメサ構造(図1Aに示すメサ構造19aに相当)を形成する(第2のメサ構造形成工程)。ついで、形成された両メサ構造および前記n型半導体基板11の全面にパッシベーション膜15を形成する(パッシベーション膜形成工程)。
つぎに、図2Dに示すように、前記p型コンタクト層14上のパッシベーション膜15の一部、および前記n型半導体基板11上のパッシベーション膜15の一部を除去する。この部分に、前述の金属を形成して電極を形成する。このようにして、前記p型コンタクト層14に接触させたp型電極16と、前記n型半導体基板11に接触させたn型電極17とを形成する(電極形成工程)。
つぎに、図2Eに示すように、前記n型半導体基板11の前記APD層12が形成されている側の面とは反対側の面を研磨して、前記ハンドリングに適当な厚みまで薄くする。また、この面を鏡面研磨して、鏡面化する(研磨工程)。ついで、前記n型半導体基板11の鏡面研磨を行った面に、反射防止膜18を形成する(反射防止膜形成工程)。前記形成には、例えば、プラズマ化学気相成長(p−CVD)等を用いることができる。このようにして、本実施形態の半導体受光素子を製造可能である。ただし、本実施形態の半導体受光素子の製造方法は、この例に限定されない。
(実施形態2)
図3に、本実施形態の半導体受光素子の一例の構成を示す。図3Aは、本実施形態の半導体受光素子の平面図である。図3Bは、図3AのII−II方向に見た断面図である。前記両図において、図1と同一部分には同一符号を付している。図3Aおよび図3Bに示すとおり、この半導体受光素子30は、n型半導体基板11上に、メサ構造39aを有する卵型のアバランシェ・フォトダイオード(APD)層32と、メサ構造39aを有する卵型の半導体抵抗層33とが、前記順序で積層されている。前記卵型とは、例えば、2つの異なる直径を有する円が外接線で接続された外周を有することを示す。前記メサ構造39aは、前記n型半導体基板11の厚み方向の途中まで形成されている。前記APD層32と前記半導体抵抗層33とは、電気的に接続されている。前記半導体抵抗層33の前記APD層32側の面とは反対側の面には、p型コンタクト層34が形成されている。前記n型半導体基板11の前記APD層12側の面とは反対側の面には、反射膜38が形成されている。前記n型半導体基板11の前記反射膜38側の面とは反対側の面、前記APD層32、前記半導体抵抗層33、前記p型コンタクト層34の表面には、パッシベーション膜35が設けられている。
なお、本実施形態の半導体受光素子において、前記APD層および前記半導体抵抗層は、卵型であるが、本発明は、この例に限定されない。前記両層は、例えば、楕円形、鍵穴型、雪だるま状の形態等であってもよい。前記雪だるま状の形態とは、例えば、異なる直径の2つの円同士、もしくは異なる大きさの2つの多角形同士が一部重なった状態で隣接している形態をいう。
前記APD層32は、前記n型半導体基板11から前記半導体抵抗層33に向かって、第1のn型バッファ層321と、第2のn型バッファ層322と、n型光吸収層323と、n型電界緩和層324と、n型増倍層325と、第1のp型バッファ層326とが、前記順序で積層されている。前記APD層32では、増倍層がホール増倍型の材料で形成されている。
前記半導体抵抗層33は、前記APD層32から前記p型コンタクト層34に向かって、第2のp型バッファ層331と、p型バッファ層332と、第3のp型バッファ層333とが、前記順序で積層されている。前記半導体抵抗層33は、二段メサ構造を有する。前記半導体抵抗層33における二段目のメサ構造39bは、前記半導体抵抗層33における前記第3のp型バッファ層333側の面から前記第3のp型バッファ層333の下端面まで形成されている。前記第3のp型バッファ層333は、卵型の前記APD層32における前記第1のp型バッファ層326より、小さい最大径を有する鍵穴型である。前記最大径は、前述と同様である。すなわち、この半導体受光素子を半導体層平面に垂直方向から見た場合に、前記半導体抵抗層33の少なくとも一部の最大径は、前記APD層32における前記半導体抵抗層33が積層されている面の最大径より小さく、かつ前記半導体抵抗層33は、前記APD層32の前記半導体抵抗層33が積層されている面内に存在する。前記p型コンタクト層34は、前記第3のp型バッファ層333と同様のメサ構造を有する。前記第3のp型バッファ層333および前記p型コンタクト層34は、その中心部が円形に除去され、受光部31が形成されている。
なお、本実施形態の半導体受光素子では、前記二段目のメサ構造が形成された層(第3のp型バッファ層)は、鍵穴型であるが、本発明は、この例に限定されない。前記層は、例えば、卵型、楕円形等であってもよい。
前記p型コンタクト層34上の前記パッシベーション膜35には、リング状の開口部が形成され、この開口部には、p型電極36が形成されている。前記p型電極36は、メサ構造39cを有する。前記p型電極36は、前記p型コンタクト層34を介して、前記半導体抵抗層33に電気的に接続されている。前記p型電極36は、鍵穴型の前記第3のp型バッファ層333および前記p型コンタクト層34より、小さい最大径を有する鍵穴型である。前記最大径は、前述と同様である。前記p型電極36の最も広い部分では、ワイヤ等により外部端子との接続が可能である。上記した点を除いて、この半導体受光素子30は、前述の半導体受光素子10と同様の構成である。
なお、本実施形態の半導体受光素子では、前記p型電極は、鍵穴型であるが、本発明は、この例に限定されない。前記p型電極は、例えば、卵型、楕円形等であってもよい。
前記反射膜38は、例えば、信号光を反射して量子効率を向上させる。前記反射膜38を形成する材料としては、例えば、Ti/Au積層構造等があげられる。
本実施形態の半導体受光素子は、例えば、以下のようにして動作する。図3Bに示すように、信号光40が、前記半導体抵抗層33側からこの半導体受光素子30に入射されると、前記APD層32における前記n型光吸収層323でキャリアが発生する。前記キャリアは、前記n型増倍層325で増倍される。このキャリアのうち、ホールのみが前記第1のp型バッファ層326を経由して、前記半導体抵抗層33に注入される。このため、前記APD層32内で電圧降下が生じて利得が減少する。この結果、前記APD層32内でのキャリア総数が減少し、パッシブ・クエンチ効果が得られる。この効果に加えて、本実施形態の半導体受光素子では、光信号の入射方向を半導体抵抗層側とすることができる。
本実施形態の半導体受光素子は、例えば、下記の4点を除き、前述の半導体受光素子10の製造方法と同様にして製造可能である。ただし、本実施形態の半導体受光素子の製造方法は、この例に限定されない。
(1)前述の第1のメサ構造形成工程において、p型コンタクト層34および第3のp型バッファ層333を、前述の鍵穴型となるようにエッチングする。同時に受光部31となる部分を円形状にエッチングする。
(2)前述の第2のメサ構造形成工程において、n型半導体基板11の途中まで、前述の卵型となるようにエッチングする。
(3)前述の電極形成工程において、p型コンタクト層34上のパッシベーション膜35にリング状の開口部を形成する。この開口部に、前述の金属を形成して、前述の鍵穴型のp型電極36を形成する。
(4)前述の反射防止膜形成工程に代えて、反射膜形成工程を行う。前記反射膜形成工程は、前述の形成材料を用いて、従来公知の方法により行うことができる。
なお、例えば、前記APD層の各層および前記半導体抵抗層の各層を、以下のようにすることで、前述の第1のメサ構造形成工程において、前述の選択エッチングに対応させることができる。
(1)第1のn型バッファ層321 形成材料:InP、厚み:0.2μm
(2)第2のn型バッファ層322 形成材料:InP、厚み:0.2μm
(3)n型光吸収層323 形成材料:InGaAs、厚み:1.0μm
(4)n型電界緩和層324 形成材料:InP、厚み:0.2μm
(5)n型増倍層325 形成材料:InP、厚み:0.2μm
(6)第1のp型バッファ層326 形成材料:InP、厚み:0.2μm
(7)第2のp型バッファ層331 形成材料:InP、厚み:0.2μm
(8)p型バッファ層332 形成材料:InP、厚み:0.5μm
(9)第3のp型バッファ層333 形成材料:InAlAs、厚み:0.2μm
(10)p型コンタクト層34 形成材料:InGaAs、厚み:0.1μm
(実施形態3)
図4Aに、本実施形態の半導体受光素子の一例の構成を示す。同図において、図1と同一部分には同一符号を付している。図4Aに示すとおり、この半導体受光素子400は、CANパッケージ化された半導体受光素子である。前記「パッケージ化」とは、例えば、前記半導体受光素子が、気密を確保できるパッケージ内に、溶接などにより封止されていることを意味する。この半導体受光素子400は、前述の半導体受光素子10と、チップキャリア41と、ステム42と、キャップ43とを備える。前記ステム42は、ステム足42aおよび42bと、ステム本体42cとを備える。前記チップキャリア41は、絶縁体で形成され、表面に金属配線が形成されている。前記半導体受光素子10は、前記チップキャリア41上に、バンプを介して実装されている。前記チップキャリア41に実装された半導体受光素子10は、前記ステム本体42cに搭載されている。前記チップキャリア41のp型電極端子41aは、前記ステム足42aの端部に設けられたP端子42dに、金ワイヤボンド44aにより配線されている。前記チップキャリア41のn型電極端子41bは、ステム足42bの端部に設けられたN端子42eに、金ワイヤボンド44bにより配線されている。このようにすることで、前記半導体受光素子10のp型電極およびn型電極(ともに、図示せず)は、前記チップキャリア41の金属配線を介して、前記ステム足42aおよび42bに電気的に接続されている。前記キャップ43は、前記ステム本体42cに溶接されている。このようにすることで、前記半導体受光素子10は、CANパッケージ化されている。
なお、本実施形態の半導体受光素子では、半導体受光素子として、実施形態1の半導体受光素子を用いているが、本発明は、この例に限定されない。前記半導体素子は、本発明の半導体受光素子であればよく、例えば、実施形態2の半導体受光素子であってもよい。
本実施形態の半導体受光素子は、前述のとおり、CANパッケージ化されている。このようにすることで、例えば、後述するパッシブ・クエンチ型の半導体受光装置、ガイガー・ゲーテッドモード動作の半導体受光装置等に適用しやすくなる。前記ステム、前記キャップ等の前記CANパッケージを構成する部材は、特に制限されず、従来公知のものを使用可能である。
なお、本実施形態の半導体受光素子では、CANパッケージ化されているが、本発明は、この例に限定されない。パッケージとしては、前記CANパッケージのほか、例えば、バタフライ・パッケージ等があげられる。
前記バンプの材料は、特に制限されず、例えば、PbSnはんだ、Pbフリーはんだ等があげられる。前記Pbフリーはんだとしては、例えば、AuSn、AgSnCu等があげられる。
図4Bに、本実施形態の半導体受光素子の回路ブロック図を示す。図示のとおり、前記ステム足42a(L1:10nH)と、前記金ワイヤボンド44a(L2:1nH)と、前記金ワイヤボンド44b(L3:1nH)と、前記ステム足42b(L4:10nH)とは、それぞれ、インダクタンスを有する。また、前記ステム足42aおよび前記ステム本体42c(C1)と、前記チップキャリアのp型電極端子41a(C2)と、前記チップキャリアのn型電極端子41b(C3)と、前記ステム足42bおよび前記ステム本体42c(C4)とは、キャパシタンスを有する。
本実施形態の半導体受光素子は、例えば、前記キャップ43の上部におけるスリット部分から、光信号45がCANパッケージ内に入射されて、前記半導体受光素子10に入射される。この点を除いて、本実施形態の半導体受光素子は、前述の半導体受光素子10と同様に動作する。
本実施形態の半導体受光素子は、例えば、前述の実施形態1の半導体受光素子の製造方法により、前記半導体受光素子10を製造し、前述のパッケージ部材等を用いて、従来公知の方法により、製造可能である。ただし、本実施形態の半導体受光素子を製造する方法は、この例に限定されない。
(実施形態4)
図5に、本実施形態の半導体受光装置の一例の構成を示す。同図において、図4Aと同一部分には同一符号を付している。この半導体受光装置は、パッシブ・クエンチ型の半導体受光装置である。図5に示すとおり、この半導体受光装置50は、前述の半導体受光素子400と、DC電源51と、電源電圧安定化コンデンサ52と、増幅器53とを備える。前記半導体受光素子400のバイアス入力側端子には、前記DC電源51が電気的に接続されている。前記半導体受光素子400の信号出力側端子には、前記増幅器53が電気的に接続されている。前記半導体受光素子400のバイアス入力側端子とGND端子との間には、前記電源電圧安定化コンデンサ52が実装されている。これにより、前記バイアス入力側端子と前記GND端子とが、直接接続されている。符号54は、信号電流の波形を示す。前記DC電源51および前記増幅器53は、特に制限されず、従来公知のものを使用可能である。
本実施形態の半導体受光装置では、前述のとおり、半導体抵抗層がAPD層に積層された半導体受光素子を用いている。このため、本実施形態の半導体受光装置は、パッシブ・クエンチ用抵抗とAPDとの間の配線を必要としない(図4B参照)。この結果、本実施形態の半導体受光装置は、LやC成分による信号の遅れが生じず、高速なパッシブ・クエンチ効果を得ることができ、高感度である。
また、本実施形態の半導体受光装置は、パッシブ・クエンチ回路の配置、設計、製作にかかる費用を低減することができる。この結果、低コストに半導体受光装置を製造可能である。
また、本実施形態の半導体受光装置は、パッケージ外部に、パッシブ・クエンチ用抵抗を設ける必要がないため、小サイズ化も可能である。
本実施形態の半導体受光装置では、前記電源電圧安定化コンデンサが、前述のように実装されている。このため、本実施形態の半導体受光装置では、例えば、外部回路要因によるクエンチ速度の低下を防止して高速なクエンチが可能となるとともに、APDのバイアス電圧をより安定化し、かつ外来ノイズの影響を低下することができる。前記電源電圧安定化コンデンサの容量は、例えば、0.05〜20μFの範囲であり、好ましくは0.08〜10μFの範囲であり、より好ましくは0.1〜1μFの範囲である。
一方、図10に、関連技術のパッシブ・クエンチ型の半導体受光装置の一例の構成を示す。同図において、図5と同一部分には同一符号を付している。図10に示すとおり、この半導体受光装置100は、CANパッケージ化されたアバランシェ・フォトダイオード(APD)101と、DC電源51と、増幅器53と、パッシブ・クエンチ用抵抗103とを備える。前記パッシブ・クエンチ用抵抗103は、前記DC電源51と前記APD101との間に配置されている。また、この半導体受光装置100には、前述の電源電圧安定化コンデンサが実装されていない。これらの点を除き、この半導体受光装置100は、前述の半導体受光装置50と同様の構成を有する。符号104は、信号電流の波形を示す。
このような構成の半導体受光装置では、前記APD101と前記パッシブ・クエンチ用抵抗103との間には、前述の電源安定化コンデンサを実装することが困難である。前記パッシブ・クエンチ用抵抗103によるクエンチ効果が、電源電圧安定化コンデンサにより相殺されてしまうためである。
したがって、このような構成の半導体受光装置では、前述の電源電圧安定化コンデンサは、前記パッシブ・クエンチ用抵抗より電源側にしか配置することができない。このため、パッケージ化されたAPDと電源電圧安定化コンデンサとの距離が遠くなってしまう。
本実施形態の半導体受光装置は、例えば、以下のように動作する。まず、前記DC電源の電圧をブレークダウン近傍に設定して、前記半導体受光素子にバイアス電圧を印加する。このようにして、半導体受光素子を信号検出(信号光受光)の待機状態にする。この状態で、信号光を検出(受光)すると、光子検出信号(波形54)が発生する。ついで、前記半導体抵抗層により、バイアス電圧が降下され、増倍が停止される。このようにして、半導体受光素子は、つぎの信号光の検出(受光)に備えて、待機状態に戻る。
例えば、一光子を検出(受光)する際の出力電流(光電流)は、50Ω負荷(抵抗R)時に、100mV程度のピーク電圧を得る場合、2mA程度の最大値とすることができる。瞬時の出力電流が2mA程度流れた場合には、1kΩの抵抗値を有する前述の半導体抵抗層を用いると、2V程度の瞬時のバイアス電圧降下の効果が奏される。
(実施形態5)
図6に、本実施形態の半導体受光装置の一例の構成を示す。同図において、図4と同一部分には同一符号を付している。この半導体受光装置は、ゲーテッド・ガイガーモード動作の半導体受光装置である。図示のとおり、この半導体受光装置60は、前述の半導体受光素子400と、DC電源61と、パターンジェネレータ65と、インダクタンスとコンデンサとを含むバイアスT67と、増幅器63とを備える。前記DC電源61および前記パターンジェネレータ65は、前記半導体受光素子400に電気的に接続されている。前記DC電源61および前記パターンジェネレータ65と、前記半導体受光素子400との間には、前記バイアスT67が形成されている。前記増幅器63は、前記半導体受光素子400に電気的に接続されている。
前記DC電源61は、前記半導体受光素子400に前記バイアスT67を介して、バイアス電圧を印加する。前記バイアス電圧は、半導体受光素子により適宜選択される。
前記パターンジェネレータ65は、前記半導体受光素子400に前記バイアスT67を介して、例えば、0.5〜10V程度のゲートパルス66を加算する。本実施形態の半導体受光装置では、前記ゲートパルス66の印加ゲート時間(T)に対して、前記半導体抵抗層によるパッシブ・クエンチ時間が短く設定されている。このため、本実施形態の半導体受光装置では、ブレークダウンにおいて、ゲート終了前にブレークダウンをクエンチさせることができ、増倍層の加熱を防止できる。この結果、ダークカウントの増大を防止できるため、本実施形態の半導体受光装置は、高感度である。
本実施形態の半導体受光装置において、前記パッシブ・クエンチ時間は、半導体受光素子の容量(C)と半導体抵抗層の抵抗値(R)とから算出される。図7に、半導体受光素子の容量Cを0.2pFとした場合の、半導体抵抗層の抵抗値とパッシブ・クエンチ時間との関係を示す。前記パッシブ・クエンチ時間は、遮断周波数として下記式(II)を用いて算出される。

fc=1/(2πRC) (II)

fc:遮断周波数(Hz)
R :半導体抵抗層の抵抗値(Ω)
C :半導体受光素子の容量(F)

図7に示すように、本実施形態の半導体受光装置では、例えば、半導体抵抗層の抵抗値を1kΩとした場合、790MHz程度の遮断周波数を有することとなる。したがって、ゲートパルスの周波数を、この遮断周波数程度までとすることができる。
また、本実施形態の半導体受光装置では、図7に示すように、半導体抵抗層の抵抗値が、100Ω〜10kΩである場合には、同様に前記式(II)により算出される遮蔽周波数より小さい周波数のゲートパルスを適用可能である。
前述のとおり、本実施形態の半導体受光装置では、前記ゲートパルスの印加ゲート時間(T)に対して、前記半導体抵抗層によるパッシブ・クエンチ時間が短く設定されている。本実施形態の半導体受光装置において、例えば、半導体受光素子の容量(C)を0.2pFとし、半導体抵抗層の抵抗値(R)を1kΩとする場合には、前記式(II)より、遮断周波数(パッシブ・クエンチ時間、fc)は、約1.3n秒となる。これに対して、印加ゲート時間(T)を、例えば、10n秒とすれば、fc<Tとなるため、上記効果が奏される。
本実施形態の半導体受光装置は、例えば、以下のようにして動作する。まず、前記DC電源61からバイアス電圧を印加して、前記半導体受光素子400を、ブレークダウン近傍のバイアス状態とする。この状態で、前記パルスジェネレータ65からブレークダウン電圧を超えるゲートパルス(波形66)を加算して信号光の検出(波形64)を行う。
図8に、ゲートモード動作にパッシブ・クエンチを適用した際の応答波形を示す。パッシブ・クエンチなしでは、ゲートパルスが終了するまでブレークダウンが連続して利得が上昇する(応答波形81)。パッシブ・クエンチありでは、ゲートパルスが終了する前にブレークダウンを停止させることができる(応答波形82)。
このように、ゲートパルス印加の終了前にブレークダウンを停止することにより、半導体受光素子におけるAPD層の過度のブレークダウンを防止することができる。この結果、前述のとおり、ダークカウントを低減可能である。
前述のとおり、本発明の半導体受光素子は、高感度な半導体受光装置を製造可能である。したがって、本発明の半導体受光素子を備える本発明の半導体受光装置は、高感度である。本発明の半導体受光装置の用途としては、例えば、光通信、光計測等があげられる。ただし、その用途は限定されず、広い分野に適用可能である。
つぎに、本発明の実施例について説明する。なお、本発明は、下記の実施例によってなんら限定ないし制限されない。
[実施例1]
図6に示すゲーテッド・ガイガーモード動作の半導体受光装置60を作製した。以下に、実施例1で用いた半導体受光装置60の構成について説明する。
〔半導体受光素子の作製〕
まず、図1に示す半導体受光素子10を、前述の実施形態1で述べた半導体受光素子の製造方法により作製した。まず、MBE結晶成長装置を用いて、n型半導体基板11上に、APD層12となるエピタキシャル結晶層と半導体抵抗層13となるエピタキシャル結晶層とを積層した(エピタキシャル結晶層積層工程)。さらに、前記半導体抵抗層13上に、p型コンタクト層14を積層した。下記表1に、この半導体受光素子10における各層の材料、不純物濃度、層厚を示す。下記表1中の符号は、図1における符号と対応している。なお、半導体抵抗層におけるアンドープInP層(i−InP層132)は、ドーピングを特に行っていないため、その不純物濃度は、背景不純物濃度、製造装置、製造条件等に依存するが、3×1015cm−3程度と見込まれる。
Figure 2011108852
この積層体の半導体抵抗層側の面に、マスク(直径:10μm、ネガレジストまたはSiO)を形成した。この状態で、選択エッチング液(クエン酸エッチング液またはリン酸系エッチング液)を用いて、選択エッチングした。前記マスクが形成された部分以外のp型コンタクト層14および第3のp型バッファ層133を除去した。このようにして、第1のメサ構造(図1Aに示すメサ構造(二段目のメサ構造)19bに相当)を形成した(第1のメサ構造形成工程)。
前記マスクを除去した後に、前記第1のメサ構造を含むマスク(直径:30μm、ネガレジストまたはSiO)を形成した。この状態で、非選択エッチング液(ブロム・水またはブロム・メタノール等)を用いて、前記n型半導体基板11の途中までエッチングした。このようにして、第2のメサ構造(図1Aに示すメサ構造19aに相当)を形成した(第2のメサ構造形成工程)。
前記マスクを除去した後に、形成された両メサ構造および前記n型半導体基板11の全面にパッシベーション膜15(材料:SiN)を形成した(パッシベーション膜形成工程)。
電極とのコンタクトをとるために、まず、前記パッシベーション膜15の全面にマスク(ネガレジストまたはSiO)を形成した。ついで、このマスクの前記p型コンタクト層14上に位置する部分を、直径5μmの大きさで除去した。また、このマスクのn型半導体基板11上に位置する一部を除去した。この状態で、バッファード・フッ酸等により、前記マスクが除去された部分に対応するパッシベーション膜15を除去した。このようにして、電極を接続するための窓を形成した。つぎに、前記マスクを除去した後に、全面にTi/AuやTi/Pt/Auの順序で金属を形成して電極を形成した。形成された電極のうち、p型電極およびn型電極に該当する部分にマスクを形成した。この状態で、ミリング装置等を用いて、アルゴンガス(アルゴンイオンビーム)を照射して、p型電極およびn型電極に該当する以外の部分の金属を除去した。このようにして、前記p型コンタクト層14に接触させたp型電極16と、前記n型半導体基板11に接触させたn型電極17とを形成した(電極形成工程)。
つぎに、前記n型半導体基板11の前記APD層12が形成されている側の面とは反対側の面を研磨して、前記n型半導体基板11を150μm程度まで薄くするとともに、この面に鏡面研磨を行い、鏡面化した(研磨工程)。
前記n型半導体基板11の鏡面化した面に、p−CVDまたはスパッタ装置等を用いて、反射防止膜18(SiN膜、膜厚:2000Å(200nm)程度)形成した(反射防止膜形成工程)。このようにして、本実施例に用いる半導体受光素子10を作製した。この半導体受光素子10における前記半導体抵抗層13の抵抗値は、1kΩと見込まれる。
〔半導体受光素子のパッケージ化〕
以下のようにして、図4Aに示すように、この半導体受光素子10をCANパッケージ化した。まず、絶縁体で形成され、表面に金属配線が形成されたチップキャリア41を準備した。このチップキャリア41上に、前記半導体受光素子10を、バンプ(材料:AuSn等)を介して実装した。つぎに、CANパッケージのステム42と、キャップ43とを準備した。前記チップキャリア41に実装された半導体受光素子10を、ステム本体42cに搭載した。この状態で、金ワイヤボンド44aおよび44bを介して、前記半導体受光素子10の両電極と、ステム足42aおよび42bとを電気的に接続した。前記キャップ43を、前記ステム本体42cに溶接して、前記半導体受光素子10を封止した。このようにして、図4Aに示すCANパッケージ化された半導体受光素子400を作製した。この半導体受光素子に、さらに、レンズ等でアライメントして、光ファイバを溶接により接続した。
〔ゲーテッド・ガイガーモード動作の半導体受光装置の作製〕
前述のCANパッケージ化された半導体受光素子400を、ゲートモード回路に電気的に接続した。このようにして、本実施例のゲーテッド・ガイガーモード動作の半導体受光装置60を作製した。
〔ゲーテッド・ガイガーモード動作の半導体受光装置の動作〕
前記パッケージ化された半導体受光素子400を、−40℃程度に冷却した。このようにすることで、半導体受光素子の暗電流レベル(背景雑音レベル)を低減することができる。DCバイアス電源61の電圧を、ブレークダウン電圧Vb−3.0Vに設定した。ゲートパルス65(振幅:5.0V、印加ゲート時間:5.0n秒、繰り返し周波数:100MHz(パルス間隔:10n秒)を印加した。この状態で、1パルスあたり光子密度が、1.0光子となるように設定した光パルス信号を、前記ゲートパルス65に同期させて照射した。このようにして、本実施例の半導体受光装置に光信号を検出させた。
本実施例の半導体受光装置では、前記半導体受光素子の容量(C)52fFと見込まれる。このため、パッシブ・クエンチ時間は、前記式(II)より、0.33n秒(遮断周波数fc:3GHz)と算出される。したがって、パッシブ・クエンチ時間が前記印加ゲート時間(5.0n秒)より短い。この結果、例えば、ゲート印加開始から、2.0n秒後にブレークダウンして1n秒程度で振幅が上昇したとすると、2.0n秒残した状態で、ブレークダウンを停止することができる。
また、光信号を検出した際、ゲートにあわせて光子検出がある一定の確率で発生する。バイアス電圧を再調整することにより、この確率を10%程度に設定することができる。このようにすれば、ゲート印加開始直後からゲート印加終了0.5n秒前までの、十分大きく成長した増倍信号に対してブレークダウンを停止できる。
10、30、400 半導体受光素子
11 n型半導体基板(基板)
12、32 アバランシェ・フォトダイオード(APD)層(フォトダイオード層)
13、33 半導体抵抗層
14、34 p型コンタクト層(p型コンタクト層)
15、35 パッシベーション膜
16、36 p型電極
17 n型電極
18 反射防止膜
19a、19b、39a、39b、39c メサ構造
20、40、45 信号光
31 受光部
38 反射膜
41 チップキャリア
41a チップキャリアのp型電極端子
41b チップキャリアのn型電極端子
42 ステム
42a、42b ステム足
42c ステム本体
42d P端子
42e N端子
43 キャップ
44a、44b 金ワイヤボンド
50 パッシブ・クエンチ型の半導体受光装置
51、61 DC電源
52 電源電圧安定化コンデンサ
53、63 増幅器
54、64 光子検出信号
60 ゲーテッド・ガイガーモード動作の半導体受光装置
65 パターンジェネレータ
66 ゲートパルス
67 バイアスT
81、82 応答波形
92 アバランシェ・フォトダイオード(APD)
93、103 パッシブ・クエンチ用抵抗
99 バイアス
100 関連技術のパッシブ・クエンチ型の半導体受光装置
101 アバランシェ・フォトダイオード(APD)
104 信号電流の波形
121、321 第1のn型バッファ層
122、322 第2のn型バッファ層
123 i型増倍層
124 p型電界緩和層
125 p型光吸収層
126、326 第1のp型バッファ層
131、331 第2のp型バッファ層
132、332 p型バッファ層
133、333 第3のp型バッファ層
323 n型光吸収層
324 n型電界緩和層
325 n型増倍層
A1、A2、B1、B2 外周上の点
C1、C2、C3、C4 キャパシタンス
L1、L2、L3、L4 インダクタンス

Claims (17)

  1. 基板上に、光信号を電気信号に変換するフォトダイオード層と、半導体抵抗層とが、前記順序で積層され、
    前記フォトダイオード層と前記半導体抵抗層とが、電気的に接続されていることを特徴とする半導体受光素子。
  2. 前記フォトダイオード層が、アバランシェ・フォトダイオード層であることを特徴とする請求項1記載の半導体受光素子。
  3. 前記半導体抵抗層が、メサ構造を有し、
    半導体受光素子を半導体層平面に垂直方向から見た場合に、前記半導体抵抗層の少なくとも一部の最大径が、前記フォトダイオード層の前記半導体抵抗層が積層されている面の最大径より小さく、かつ前記半導体抵抗層が、前記フォトダイオード層の前記半導体抵抗層が積層されている面内に存在することを特徴とする請求項1または2記載の半導体受光素子。
  4. 前記半導体抵抗層は、前記フォトダイオード層側から第1のp型半導体層とp型半導体層と第2のp型半導体層とが、前記順序で積層された層、または前記フォトダイオード層側から第1のp型半導体層とi型半導体層と第2のp型半導体層とが、前記順序で積層された層であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の半導体受光素子。
  5. 前記半導体抵抗層が、二段メサ構造を有し、
    前記半導体抵抗層における二段目のメサ構造が、
    少なくとも前記第2のp型半導体層の前記p型半導体層または前記i型半導体層側の面まで形成されていることを特徴とする請求項4記載の半導体受光素子。
  6. 前記二段目のメサ構造が形成された層の最大径が、8〜80μmの範囲であることを特徴とする請求項5記載の半導体受光素子。
  7. 前記p型半導体層または前記i型半導体層の層厚が、0.1〜1μmの範囲であることを特徴とする請求項4から6のいずれか一項に記載の半導体受光素子。
  8. 前記第1のp型半導体層を形成する材料が、InPまたはInGaAsPであり、
    前記第2のp型半導体層を形成する材料が、InAlAsまたはInAlGaAsであることを特徴とする請求項4から7のいずれか一項に記載の半導体受光素子。
  9. 前記p型半導体層または前記i型半導体層を形成する材料が、InPまたはInGaAsPであることを特徴とする請求項4から8のいずれか一項に記載の半導体受光素子。
  10. さらに、p型電極と、n型電極と、p型コンタクト層とを備え、
    前記p型電極が、前記p型コンタクト層を介して前記半導体抵抗層に電気的に接続され、
    前記n型電極が、前記基板に電気的に接続されていることを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の半導体受光素子。
  11. パッケージ化されていることを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の半導体受光素子。
  12. 請求項11記載の半導体受光素子と、前記半導体受光素子にバイアス電圧を印加するバイアス電源とを備えることを特徴とするパッシブ・クエンチ型の半導体受光装置。
  13. さらに、前記半導体受光素子のバイアス入力側端子に電気的に接続されている電源電圧安定化コンデンサを備えることを特徴とする請求項12記載の半導体受光装置。
  14. 前記電源電圧安定化コンデンサの容量が、0.05〜20μFの範囲であることを特徴とする請求項13記載の半導体受光装置。
  15. 請求項11記載の半導体受光素子と、前記半導体受光素子にバイアス電圧を印加するバイアス電源およびゲートパルスを加算するゲートパルス発生装置を含むゲーテッド・ガイガーモード回路とを備え、
    前記半導体受光素子の半導体抵抗層によるパッシブ・クエンチ時間が、前記ゲートパルスの印加ゲート時間より短く設定されていることを特徴とするゲーテッド・ガイガーモード動作の半導体受光装置。
  16. 基板上に、光信号を電気信号に変換するフォトダイオード層を積層するフォトダイオード層積層工程と、
    前記フォトダイオード層上に、半導体抵抗層を積層する半導体抵抗層積層工程とを含むことを特徴とする半導体受光素子の製造方法。
  17. さらに、前記半導体抵抗層の少なくとも一部の最大径が、前記フォトダイオード層の前記半導体抵抗層が積層された面の最大径より小さくなるように、前記半導体抵抗層の一部を除去してメサ構造を形成するメサ構造形成工程を含むことを特徴とする請求項16記載の半導体受光素子の製造方法。
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