本発明の実施形態に係る駆動装置及び画像形成装置の一例について説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る画像形成装置10は、カラー画像又は白黒画像を形成するものであり、正面視で左側に配置された第1処理部10Aと、第1処理部10Aと着脱可能とされ右側に配置された第2処理部10Bとを有している。第1処理部10A及び第2処理部10Bは、複数のフレーム材(図示省略)を含む筐体11を有している。
第2処理部10Bの内部であって鉛直方向(矢印Z方向)上側には、コンピュータから送られてくる画像データに画像処理を施す画像信号処理部を含み、画像形成装置10の各部の駆動制御を行う制御部13が設けられている。また、制御部13の下側には、電源ユニット230が設けられている。電源ユニット230は、外部から取り込んだ交流電流を直流電流に変えて、画像形成装置10の各部へ給電を行っている。
一方、第1処理部10Aの内部であって鉛直方向上側には、第1特別色(V)、第2特別色(W)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各トナーを収容するトナーカートリッジ14V、14W、14Y、14M、14C、14Kが水平方向(矢印X方向)に並んで交換可能に設けられている。なお、第1特別色及び第2特別色には、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック以外の特別色(透明を含む)から選択される。また、以後の説明では、V、W、Y、M、C、Kを区別する場合は、数字の後にV、W、Y、M、C、Kのいずれかの英字を付して説明し、V、W、Y、M、C、Kを区別しない場合は、V、W、Y、M、C、Kを省略する。
トナーカートリッジ14の下側には、各色のトナーに対応する6つの画像形成ユニット16が、各トナーカートリッジ14と対応して水平方向に並んで設けられ、各トナーカートリッジ14の下側には、画像形成ユニット16毎に光照射手段の一例としての露光ユニット40が設けられている。露光ユニット40は、前述した制御部13から画像処理を施された画像データを受け取り、半導体レーザ(図示省略)を色材階調データに応じて変調して、これらの半導体レーザから露光光Lを出射するように構成されている。詳細には、後述する回転体及び像保持体の一例としての感光体18(図2参照)の表面に各色に対応した露光光Lを照射して感光体18上に静電潜像を形成するようになっている。
図2に示すように、画像形成ユニット16は、後述する感光体ユニット30を有しており、この感光体ユニット30は、矢印A(図2の時計回り)方向に回転駆動される感光体18を備えている。そして、感光体18の周囲には、感光体18を帯電する帯電手段の一例としてのコロナ放電方式(非接触帯電方式)のスコロトロン帯電器20と、露光ユニット40によって出射された露光光Lにより感光体18上に形成された静電潜像を各色の現像剤(トナー)で現像する現像手段の一例としての現像装置22と、転写後の感光体18の表面をクリーニングするクリーニングブレード24と、転写後の感光体18の表面に光を照射して除電を行うイレーズランプ26が設けられている。そして、スコロトロン帯電器20、現像装置22、クリーニングブレード24、イレーズランプ26は、感光体18の表面と対向して、感光体18の回転方向上流側から下流側へ向けてこの順番で配置されている。
また、現像装置22は、画像形成ユニット16の側方(本実施形態では紙面右側)に配置され、トナーを含んだ現像剤Gが充填された現像剤収容部材22Aと、現像剤収容部材22Aに充填されたトナーを感光体18の表面に移動させる現像ロール22Bとを含んで構成されている。そして、現像剤収容部材22Aは、トナーカートリッジ14(図1参照)とトナー供給路(図示省略)を通して接続されており、トナーカートリッジ14からトナーが供給されるようになっている。
図1に示すように、各画像形成ユニット16の下側には、転写手段の一例としての転写部32が設けられている。転写部32は、各感光体18と接触する無端状の中間転写ベルト34と、中間転写ベルト34の内側に配置され、各感光体18上に形成されたトナー画像を中間転写ベルト34に多重転写させる6つの1次転写部材としての1次転写ロール36とを含んで構成されている。中間転写ベルト34は、図示しないモータで駆動される駆動ロール38と、中間転写ベルト34の張力を調整する張力付与ロール41と、後述する2次転写ロール62と対向配置された支持ロール42と、複数個の支持ロール44とに巻き掛けられており、駆動ロール38により、図1の矢印B方向(反時計回り方向)に循環移動されるようになっている。
詳細には、各1次転写ロール36は、中間転写ベルト34を挟んでそれぞれの各画像形成ユニット16の感光体18と対向配置されている。また、1次転写ロール36は、給電ユニット(図示省略)によって、トナー極性とは逆極性の転写バイアス電圧が印加されるようになっている。この構成により感光体18上に形成されたトナー画像が中間転写ベルト34に転写されるようになっている。また、駆動ロール38と中間転写ベルト34を挟んで反対側には、先端部が中間転写ベルト34と接触するクリーニングブレード46が設けられおり、このクリーニングブレード46は、循環移動する中間転写ベルト34上の残留トナーや紙粉等を除去するようになっている。
一方、転写部32の下方で第1処理部10Aの下側には、記録媒体の一例としてのシート部材Pが収納される大型の給紙カセット48が水平方向に並んで2個設けられており、シート部材Pが大量に収納可能とされている。なお、2個の給紙カセット48は、同様の構成とされているため、一方の給紙カセット48について説明し、他方の給紙カセット48については説明を省略する。
給紙カセット48は、第1処理部10Aから引き出し自在とされており、給紙カセット48を第1処理部10Aから引き出すと、給紙カセット48内に設けられシート部材Pが載せられるボトムプレート50が、図示せぬ制御手段の指示によって下降するようになっている。ボトムプレート50が下降することで、ユーザーがシート部材Pを補充可能となっている。また、給紙カセット48を第1処理部10Aに取り付けると、ボトムプレート50が、制御手段の指示によって上昇する。給紙カセット48の一端側の上方には、給紙カセット48からシート部材Pを搬送経路60へ送り出す送出ロール52が設けられており、上昇するボトムプレート50に載せられた最上位のシート部材Pと送出ロール52が接触するようになっている。さらに、送出ロール52のシート部材搬送方向下流側(以下単に「下流側」という)には、シート部材Pの重送を防止する分離ロール56が設けられ、分離ロール56の下流側には、シート部材Pを搬送方向下流側に搬送する複数個の搬送ロール54が設けられている。
給紙カセット48の上側に設けられる搬送経路60は、給紙カセット48から送出されたシート部材Pを第1折返部60Aで反対側(図示の左側)に折り返し、さらに、第2折返部60Bで反対側(図示の右側)に折り返して、2次転写ロール62と支持ロール42で挟まれた転写位置Tに向けて延びるようになっている。
第2折返部60Bと転写位置Tとで挟まれる部位には、搬送されるシート部材Pの傾き等を修正するアライナー(図示省略)が設けられており、このアライナーと転写位置Tとで挟まれる部位には、中間転写ベルト34上のトナー画像の移動タイミングとシート部材Pの搬送タイミングを合わせるための位置合せロール64が設けられている。
また、2次転写ロール62は、給電ユニット(図示省略)によって、トナー極性とは逆極性の転写バイアス電圧が印加されるようになっている。この構成により中間転写ベルト34上に多重転写された各色のトナー画像が、2次転写ロール62によって搬送経路60に沿って搬送されてきたシート部材Pに2次転写される構成となっている。さらに、搬送経路60の第2折返部60Bへ合流するように、第1処理部10Aの側面から延びる予備経路66が設けられており、第1処理部10Aに隣接して配置された外付けの大容量集積部(図示省略)から送出されたシート部材Pが、予備経路66を通って搬送経路60に入り込めるようになっている。
一方、転写位置Tの下流側には、トナー画像が転写されたシート部材Pを第2処理部10Bに向けて搬送する複数個の搬送装置70が設けられている。搬送装置70は、図示しない駆動ロールと従動ロールに巻き掛けられる複数本のベルト部材が備えられており、駆動ロールを回転駆動させてベルト部材を回転させることで、シート部材Pを下流側に向けて搬送するようになっている。
搬送装置70の下流側は、第1処理部10Aから第2処理部10Bへ延びており、搬送装置70によって送り出されたシート部材Pが、第2処理部10Bに設けられた搬送装置80によって受取られ、さらに下流側に搬送されるようになっている。また、搬送装置80の下流側には、シート部材Pの表面に転写されたトナー画像をシート部材Pに熱と圧力で定着させる定着ユニット82が設けられている。
定着ユニット82の下流側には、定着ユニット82から送出されたシート部材Pを下流側へ搬送する搬送装置108が設けられ、搬送装置108の下流側には、定着ユニット82によって加熱されたシート部材Pを冷却する冷却ユニット110が設けられている。冷却ユニット110は、搬送経路60を挟んで上側にシート部材Pの熱を吸収する吸収装置112が設けられ、下側には、搬送されるシート部材Pを吸収装置112に押し付ける押付装置114が設けられている。また、冷却ユニット110の下流側には、シート部材Pの反りを矯正するデカール処理ユニット140が設けられている。
吸収装置112には、シート部材Pと接触し、シート部材Pの熱を吸収する無端状の吸収ベルト116が設けられており、吸収ベルト116を支持する複数個の支持ロール118と、吸収ベルト116へ駆動力を伝達する駆動ロール120が、吸収ベルト116の内側に設けられている。さらに、吸収ベルト116の内側には、吸収ベルト116と面状に接触して吸収ベルト116が吸収した熱を放熱させるアルミニウム材料で形成されたヒートシンク122が設けられている。
押付装置114には、シート部材Pと接触し、シート部材Pを吸収装置112へ押し付ける無端状の押付ベルト130と、押付ベルト130が張架されると共に回転可能に支持される複数個の支持ロール132が設けられている。これらの構成により、シート部材Pの熱が奪われ、シート部材Pが冷却されるようになっている。
デカール処理ユニット140の下流には、片面に画像が形成されたシート部材Pを第2処理部10Bの側面に取り付けられた排出部196に排出する排出ロール198が設けられている。ここで、シート部材Pの両面に画像を形成させる場合は、デカール処理ユニット140の下流に設けられた反転ユニット200へシート部材Pが搬送される。
反転ユニット200には、反転経路202が設けられている。反転経路202には、搬送経路60から分岐する分岐パス202Aと、分岐パス202Aに沿って搬送されるシート部材Pを第1処理部10A側に向けて搬送する用紙搬送パス202Bと、用紙搬送パス202Bに沿って搬送されるシート部材Pを逆方向に向けて折返してスイッチバック搬送させ表裏を反転させる反転パス202Cとが設けられている。この構成により、反転パス202Cでスイッチバック搬送されたシート部材Pは、第1処理部10Aに向けて搬送され、さらに、給紙カセット48の上方に設けられた搬送経路60に入り込み、転写位置Tへ再度送り込まれるようになっている。
次に、駆動装置の一例としての駆動ユニット100について説明する。
図3に示すように、駆動ユニット100は、前述の制御部13(図1参照)により回転駆動が制御される駆動源の一例としてのモータ105と、モータ105により回転駆動される回転軸の一例としての感光体シャフト125と、感光体シャフト125に外挿されると共に感光体シャフト125を回転可能に支持する一対の転がり軸受の一例としてのベアリング107、109と、ベアリング107、109が感光体シャフト125の軸方向で離れる方向に移動するのを規制する一対の規制部材の一例としてのCリング111、113と、ベアリング107をCリング111に押し付けるとともに、ベアリング109をCリング113に押し付ける押付手段の一例としての押付部材115と、を有している。なお、矢印Y方向は、画像形成装置10(図1参照)の正面側から奥側へ向かう感光体シャフト125の軸方向を表しており、感光体シャフト125の一端側(図示の右側)が奥側、他端側(図示の左側)が正面側となっている。
また、駆動ユニット100は、感光体シャフト125の回転速度及び回転位置を検出するエンコーダ119と、モータ105、ベアリング107、109、エンコーダ119、及び押付部材115が取り付けられる本体ケース121と、本体ケース121と一体となっているブラケット123と、を有している。
図4に示すように、感光体シャフト125には、一端側の軸方向で間隔をあけて、且つ外周面に沿って溝部125A、125Bが形成されており、この溝部125A、125BにCリング111、113が嵌るようになっている。また、感光体シャフト125の一端側の端面から軸方向外側に向けて、円柱状の取付部125Cが突出形成されている。そして、取付部125Cにモータ105に設けられた円筒状の回転シャフト105Aが外挿され、取付部125Cと回転シャフト105Aをピン149で固定することにより、モータ105の回転が感光体シャフト125へ伝達されるようになっている。
押付部材115は、いずれも筒体である第1押付部115A、第2押付部115Bを組合せて構成されている。第1押付部115Aは、一端側の開口にベアリング107の外輪107Aがすきまばめで嵌まっており、他端側の外周面には、決められた大きさのねじ山であるおねじ部127Aが形成されている。
一方、第2押付部115Bは、一端側の開口が第1押付部115Aの他端側の外周面の外径よりも大きくなっており、一端側の内周面には、第1押付部115Aの他端側から外挿されるとともにおねじ部127Aにねじ込まれるめねじ部127Bが形成されている。また、第2押付部115Bの一端側の内周面153は、第1押付部115Aにおけるおねじ部127Aよりも他端側である他端部151の外径に合わせた内径となっており、内周面153に他端部151が嵌るようになっている。
ここで、駆動ユニット100は、予め製造工程で組み立てられるものであり、画像形成装置10(図1参照)の設置現場で組み立ては行わない。駆動ユニット100の組み立て手順としては、まず、モータ105を本体ケース121に取り付ける。続いて、エンコーダ119を取り付けた感光体シャフト125の一端側をモータ105の回転シャフト105Aに固定する。このとき、感光体シャフト125では、溝部125AにCリング111が嵌められるとともに、ベアリング107の内輪107Bが外挿されてCリング111と接触する。そして、第1押付部115Aが外挿され、ベアリング107は内輪107Bを感光体シャフト125に圧入し、外輪107Aを本体ケース121に固定する板金117に圧入している。ベアリング107にはCリング111側に止め輪(図示省略)があって、板金117に圧入する際に止め輪を軸方向に押し付ける。すると、第1押付部115Aの軸方向位置が決まる。
続いて、第1押付部115Aに他端側から第2押付部115Bの一端側が外挿されるとともに回され、おねじ部127Aにめねじ部127Bがねじ込まれて、第1押付部115Aと第2押付部115Bとが一体となる。ここで、第2押付部115Bの内周面153に第1押付部115Aの他端部151が嵌ることにより、感光体シャフト125と側板103の貫通穴103Aに嵌る第2押付部115Bの外周面との軸ずれが抑えられている。また、このとき、ベアリング109は感光体シャフト125に外挿されている。
続いて、第2押付部115Bのねじ込み量を調整することにより、ベアリング109の内輪109Bが溝部125Bの一端側に隣接配置される。ここで、ベアリング107からベアリング109までの幅が、溝部125Aから溝部125Bまでの幅よりも僅かに大きくなるように配置した状態で、溝部125BにCリング113を嵌めたとき、ベアリング107の内輪107Bは、Cリング111で軸方向の移動が規制されており、ベアリング107の外輪107Aは、押付部材115によってCリング111に向けて押し付けられる。これにより、ベアリング107には、矢印+Y方向に予圧+Fが作用する。同様にして、ベアリング109の内輪109Bは、Cリング113で軸方向の移動が規制されており、ベアリング109の外輪109Aは、押付部材115によりCリング113に向けて押し付けられる。これにより、ベアリング109には、矢印−Y方向に予圧−Fが作用する。このように、駆動ユニット100単体の状態(モータ105と一体となった状態)で、押付部材115が、一方のベアリング107を一方のCリング111へ押し付けるとともに他方のベアリング109を他方のCリング113へ押し付けて、押付力の反力で一対のCリング111、113間に保持され、ベアリング107、109に予圧が付与されているため、ベアリング109で位置決めする感光体ユニット30の支持部19Bと感光体シャフト125との軸ずれがおこりにくくなっている。
ここで、画像形成装置10(図1参照)では、押付部材115が挿通可能となる大きさの貫通孔103Aが形成された側板103が、筐体11に設けられている。そして、側板103の貫通孔103Aに一端側から感光体シャフト125及び押付部材115が挿通され、ブラケット123が図示しないネジで側板103に固定されることで、駆動ユニット100が側板103に固定され、感光体シャフト125が駆動ユニット100により回転可能に保持されている。駆動ユニット100の本体に対するXZ方向の位置は、側板103の貫通穴103Aに第2押付部115Bの外周面が嵌ることで決まる。
図3に示すように、感光体18は、円筒状部材であり、外周面に静電潜像を保持するための感光層(図示省略)が形成されている。また、感光体18の他端側には、感光体シャフト125に嵌って感光体18を保持する第1フランジ131が取り付けられており、感光体18の一端側には、感光体シャフト125に嵌って感光体18を保持する第2フランジ133が取り付けられている。
第1フランジ131は、感光体シャフト125の軸方向に見て円形状の部材であり、中央部には感光体シャフト125の他端側に嵌る内径の第1筒部131Aが形成されている。また、第2フランジ133は、感光体シャフト125の軸方向に見て円形状の部材であり、中央部には感光体シャフト125の一端側に嵌る内径の第2筒部133Aが形成されている。
ここで、感光体18は、第1フランジ131における第1筒部131Aの他端側に張り出した部位に外挿されるベアリング135を含む他端側の支持部19Aと、第2フランジ133における第2筒部133Aの一端側に張り出した部位に外挿されるベアリング137を含む一端側の支持部19Bと、を有する感光体ユニット30に組み込まれており、感光体ユニット30として筐体11に取り付けられるようになっている。
図4に示すように、支持部19Bは、ベアリング109に外挿される環状の位置決め部材161と、ベアリング137に外挿される環状の押圧部材163とが設けられている。ここで、感光体ユニット30に隣接して現像装置22(画像形成ユニット16)を取り付けた状態では、隣接する現像装置22の一端部が、感光体シャフト125の軸方向と交差する方向(矢印J方向)に支持部19Bを押し付ける。これにより、位置決め部材161及び押圧部材163には、矢印J方向に押圧力が作用する。
この矢印J方向の押圧力により、位置決め部材161がベアリング109の外輪109Aと接触し、現像装置22及び画像形成ユニット16の位置決めが行われる。また、押圧部材163が画像形成ユニット16から矢印J方向の押圧力を受けることによりベアリング137を押圧し、第2フランジ133が感光体シャフト125に押し付けられる。ここで、支持部19Bがベアリング109に嵌って位置決めされるので、ベアリング109の内部隙間があると、感光体シャフト125の1回転周期で画像形成ユニット16の位置が変動することになる。このため、ベアリング109に前述の予圧−Fを作用させて、ベアリング109の内部隙間を減少させている。
一方、感光体シャフト125の他端側には、感光体ユニット30の取り付け位置を固定するための固定部材139(図5参照)が設けられている。
図5に示すように、固定部材139は、感光体シャフト125の他端部が挿通される貫通孔141A、141Bが形成された箱状のスプリング収納部141と、スプリング収納部141内に収納されると共に内側に感光体シャフト125が挿通されるスプリング143と、感光体シャフト125の一部(他端部側)を支持するベアリング145と、スプリング収納部141及びベアリング145を一体に保持するとともに筐体11(図1参照)の図示しない側板に固定されるブラケット147とを有している。なお、スプリング収納部141は断面コ字状の2部品が軸方向で組み合わさったものであり、スプリング143の伸縮に合わせて軸方向の幅が可変となっている。
ここで、感光体シャフト125の他端部をスプリング収納部141及びスプリング143に挿通させるとともに、さらにベアリング145に挿通させた状態で、ブラケット147を筐体11(図1参照)の図示しない側板にネジで固定することにより、感光体ユニット30が固定され、感光体18の軸方向の移動が規制されるようになっている。
なお、感光体ユニット30を筐体11(図3参照)に取り付けた状態では、隣接する現像装置22の他端部が、感光体ユニット30の支持部19Aを感光体シャフト125の軸方向と交差する方向に押し付ける。このため、第1フランジ131及び第2フランジ133と感光体シャフト125との接触部位には、感光体シャフト125の軸方向と交差する方向(矢印J方向)に押圧力が作用することになるが、第1フランジ131及び第2フランジ133が感光体シャフト125により直接支持されているため、感光体シャフト125の軸方向に対して感光体18が傾斜配置されにくくなっている。
次に、本実施形態の作用について説明する。
まず、画像形成装置10の画像形成工程について説明する。
図1に示すように、画像形成装置10の各ユニットが作動状態になると、制御部13で画像処理が施された画像データは、各色の色材階調データに変換され、露光ユニット40に順次出力される。各露光ユニット40では、各色の色材階調データに応じて各露光光Lを出射して、スコロトロン帯電器20(図2参照)によって帯電した各感光体18に走査露光を行い、静電潜像が形成される。そして、感光体18(図2参照)上に形成された静電潜像は、現像装置22によってそれぞれ第1特別色(V)、第2特別色(W)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー画像(現像剤像)として顕在化され現像が行われる。
続いて、各画像形成ユニット16V、16W、16Y、16M、16C、16Kの感光体18上に順次形成された各色のトナー画像は、6つの1次転写ロール36V、36W、36Y、36M、36C、36Kによって中間転写ベルト34上に順次多重転写される。そして、中間転写ベルト34上に多重転写された各色のトナー画像は、2次転写ロール62によって、給紙カセット48から搬送されてきたシート部材P上に2次転写される。トナー画像が転写されたシート部材Pは、搬送装置70によって第2処理部10Bの内部に設けられた定着ユニット82に向けて搬送される。
続いて、シート部材P上の各色のトナー画像が定着ユニット82により加熱、加圧されることでシート部材Pに定着される。さらに、トナー画像が定着されたシート部材Pは、冷却ユニット110を通過して冷却された後、デカール処理ユニット140に送り込まれ、シート部材Pに生じた反りが矯正される。そして、反りが矯正されたシート部材Pは、排出ロール198によって排出部196に排出される。
一方、画像が形成されていない非画像面に画像を形成させる場合(両面印刷の場合)は、切替部材(図示省略)によってシート部材Pを反転ユニット200に送り出す。反転ユニット200へ送り出されたシート部材Pは、反転経路202を通過して反転され、給紙カセット48の上方に設けられた搬送経路60に送り込まれて、前述した手順で裏面にトナー画像が形成される。
次に、駆動ユニット100の作用について説明する。
まず、本実施形態の駆動ユニット100の比較例としての駆動ユニット210について説明する。なお、駆動ユニット100と基本的に同じ構成の部品には、同じ符号を付与して説明を省略する。
図6(a)に示すように、駆動ユニット210は、本実施形態の駆動ユニット100の押付部材115に代えて、押付部材212が設けられている。なお、駆動ユニット210は、モータ105、エンコーダ119、本体ケース121、及びブラケット123(図4参照)を有しているが、図示は省略している。
押付部材212は、いずれも筒体である第1押付部214と第2押付部216を組合せて構成されている。第1押付部214は、一端側にベアリング107が嵌る内径の開口部214Aが形成され、他端側の内周面には、決められた大きさのねじ山であるねじ部214Bが形成されている。
一方、第2押付部216は、一端側の外径が第1押付部214の他端側の内径に近い大きさとなっており、一端側の外周面には、第1押付部214の他端側から挿入されるとともにねじ部214Bにねじ込まれるねじ部216Bが形成されている。また、第2押付部216の他端側には、ベアリング109が嵌る内径の開口部216Aが形成されている。
図6(b)に示すように、駆動ユニット210の側板103への取り付け手順として、まず、側板103の貫通孔103Aにベアリング107を圧入する。そして、ベアリング107に感光体シャフト125を挿通するとともに、溝部125AにCリング111を嵌め、ベアリング107とCリング111が接触した状態で、ベアリング107のCリング111と反対側に第1押付部214の開口部214Aを嵌める。第1押付部214は、図示しないネジにより側板103に固定される。
続いて、図6(b)、(c)に示すように、側板103に第1押付部214が固定された状態で、感光体シャフト125に第2押付部216が外挿され、ねじ部214Bにねじ部216Bがねじ込まれる。そして、開口部216Aにベアリング109が嵌められるとともに、溝部125BにCリング113が嵌められることで、ベアリング107がCリング111に押し付けられ、ベアリング109がCリング113に押し付けられる。これにより、ベアリング107、109に軸方向の予圧が付与される。
ここで、比較例の駆動ユニット210は、第1押付部214のみが側板103に固定されており、第1押付部214と第2押付部216が別体となっている。このため、予めベアリング107、109に予圧を付与することはできず、第2押付部216を第1押付部214に取り付けるときに、第2押付部216の回転量(ねじ込み量)を調整して、ベアリング107、109に設定された予圧を付与する調整作業が必要となる。
一方、図7(a)、(b)に示すように、本実施形態の駆動ユニット100を側板103に取り付けるときは、第1押付部115A及び第2押付部115Bがモータ105と一体となっており、駆動ユニット100単体として予圧の調整が終わっている。このため、感光体シャフト125及び押付部材115を貫通孔103Aに挿通して、ブラケット123を側板103にネジ(図示省略)で固定した後に、ベアリング107、109に設定された予圧を付与する調整作業が不要となる。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されない。
ベアリング107、109への予圧の付与は、第1押付部115Aへの第2押付部115Bのねじ込み量調整に限らず、例えば、感光体シャフト125に外挿されるスプリングを用いてもよい。また、回転体の例として、感光体18に限らず、帯電ロール、現像ロール、転写ロール、クリーニングロール、搬送ロールなどの回転体に適用してもよい。さらに、規制部材の一例として、Cリングに代えてEリングを用いてもよい。