JP2011107364A - 画像形成システム及び後処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】サイズが異なる用紙を連続して搬送した場合であっても水付与量が不均一となることを防止する。
【解決手段】ニップ部Niを通過する用紙の幅方向の長さが直前に搬送された用紙の幅方向の長さよりも長い場合に、圧接解除手段により加湿ローラ対123の圧接を解除し、再び圧接させてからニップ部Niに用紙を搬送させるように制御する。
【選択図】図7
【解決手段】ニップ部Niを通過する用紙の幅方向の長さが直前に搬送された用紙の幅方向の長さよりも長い場合に、圧接解除手段により加湿ローラ対123の圧接を解除し、再び圧接させてからニップ部Niに用紙を搬送させるように制御する。
【選択図】図7
Description
本発明は画像形成システム及び用紙に水を付与する後処理装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置、即ち、複写機、プリンタ、ファクシミリ及びこれらの機能を有する複合機においては、加熱定着工程において、加熱時に用紙から水分が奪われる結果、用紙がカールしたり波打ち状に変形したりすることが問題となる。この問題を解決する手段として、定着処理後の用紙に水を付与することが提案されている。
特許文献1では、用紙を搬送してニップ部を形成する一対の多孔質ローラ及び該多孔質ローラに接触して水を供給する水供給ローラを有する画像形成装置が開示されている。
当該画像形成装置では、用紙間隔の違いにより、先頭用紙では2枚目以降の用紙にくらべて給水する水付与量が多くなるという問題に対して、画像形成が行われないアイドリング時は、前記多孔質ローラ対の圧着が解除されるように制御している。
画像形成装置では、多様な画像形成モードに対応することが求められており、その中にいわゆる混載モードがある。混載モードとは1の印刷ジョブに基づいて連続して用紙に画像形成する際に、複数の異なるサイズの用紙に画像形成するモードである。
混載モードのように連続して画像を形成する場合に前後の用紙サイズが異なる場合には、多孔質ローラ対の軸方向位置により水付与量が均一とならず、用紙に対して部分的に過剰に付与されたり、不足が生じたりすることになる。水の付与量が不均一になると、用紙に水が過剰に付与された部分で波打ちを起こすなどの問題が生じる。
本願発明はこのような問題に鑑み、サイズが異なる用紙を連続して搬送した場合であっても水付与量が不均一となることを防止することが可能な画像形成装置及び後処理装置を提供することを目的とする。
上記の目的は、下記に記載する発明により達成される。
1.互いに圧接してニップ部を形成し、該ニップ部を通過する用紙に水を付与する加湿ローラ対と、
前記加湿ローラ対に水を供給する給水部と、
前記加湿ローラ対の圧接を解除する圧接解除手段と、
前記ニップ部を通過する用紙の搬送方向と直交する幅方向の長さが直前に搬送された用紙の幅方向の長さよりも長い場合に、前記圧接解除手段により前記加湿ローラ対の圧接を解除し、再び圧接させて前記ニップ部を形成した後に該ニップ部に用紙を搬送させる制御手段と、
を有することを特徴とする画像形成システム。
前記加湿ローラ対に水を供給する給水部と、
前記加湿ローラ対の圧接を解除する圧接解除手段と、
前記ニップ部を通過する用紙の搬送方向と直交する幅方向の長さが直前に搬送された用紙の幅方向の長さよりも長い場合に、前記圧接解除手段により前記加湿ローラ対の圧接を解除し、再び圧接させて前記ニップ部を形成した後に該ニップ部に用紙を搬送させる制御手段と、
を有することを特徴とする画像形成システム。
2.前記制御手段は前記ニップ部に複数枚の用紙を連続して搬送する際に、
後に搬送する用紙の幅方向の長さが直前に搬送した用紙の幅方向の長さと同一又は短い場合には、前記加湿ローラ対の圧接を解除せずに圧接したままの状態で、前記ニップ部に用紙を搬送させ、
後に搬送する用紙の幅方向の長さが直前に搬送した用紙の幅方向の長さよりも長い場合には、連続して搬送する用紙の紙間で前記加湿ローラ対の圧接を解除し、再び圧接するように制御することを特徴とする前記1に記載の画像形成システム。
後に搬送する用紙の幅方向の長さが直前に搬送した用紙の幅方向の長さと同一又は短い場合には、前記加湿ローラ対の圧接を解除せずに圧接したままの状態で、前記ニップ部に用紙を搬送させ、
後に搬送する用紙の幅方向の長さが直前に搬送した用紙の幅方向の長さよりも長い場合には、連続して搬送する用紙の紙間で前記加湿ローラ対の圧接を解除し、再び圧接するように制御することを特徴とする前記1に記載の画像形成システム。
3.前記制御手段は、連続して搬送する用紙の紙間の時間よりも前記加湿ローラ対の圧接を解除し再び圧接するまでの所要時間が長いと判断した場合には、後の用紙の搬送タイミングを遅くして前記紙間の時間を長くするように制御することを特徴とする前記2に記載の画像形成システム。
4.前記制御手段は、前記ニップ部を幅方向で複数に分割した各領域において、直前に前記加湿ローラ対の圧接を解除し再び圧接してから又は、直前に用紙が通過してから、の前記加湿ローラ対の回転積算量を算出し、該回転積算量が所定以下の場合には、
前記ニップ部を通過する用紙の搬送方向と直交する幅方向の長さが直前に搬送された用紙の幅方向の長さよりも長い場合であっても、前記加湿ローラ対の圧接を解除せずに圧接したままの状態で、前記ニップ部に用紙を搬送させることを特徴とする前記1から3の何れか一項に記載の画像形成システム。
前記ニップ部を通過する用紙の搬送方向と直交する幅方向の長さが直前に搬送された用紙の幅方向の長さよりも長い場合であっても、前記加湿ローラ対の圧接を解除せずに圧接したままの状態で、前記ニップ部に用紙を搬送させることを特徴とする前記1から3の何れか一項に記載の画像形成システム。
5.画像形成装置に接続され、該画像形成装置で画像形成された用紙に後処理を行う後処理装置であって、
互いに圧接してニップ部を形成し、該ニップ部に前記画像形成装置で画像形成された用紙を搬送させ、通過する用紙に水を付与する加湿ローラ対と、
前記加湿ローラ対に水を供給する給水部と、
前記加湿ローラ対の圧接を解除する圧接解除手段と、
前記画像形成装置から受信した用紙のサイズ情報に基づいて、前記ニップ部を通過する用紙の搬送方向と直交する幅方向の長さが直前に搬送された用紙の幅方向の長さよりも長いと判断した場合に、前記圧接解除手段により前記加湿ローラ対の圧接を解除し、再び圧接させて前記ニップ部を形成した後に該ニップ部に用紙を搬送させる制御手段と、
を有することを特徴とする後処理装置。
互いに圧接してニップ部を形成し、該ニップ部に前記画像形成装置で画像形成された用紙を搬送させ、通過する用紙に水を付与する加湿ローラ対と、
前記加湿ローラ対に水を供給する給水部と、
前記加湿ローラ対の圧接を解除する圧接解除手段と、
前記画像形成装置から受信した用紙のサイズ情報に基づいて、前記ニップ部を通過する用紙の搬送方向と直交する幅方向の長さが直前に搬送された用紙の幅方向の長さよりも長いと判断した場合に、前記圧接解除手段により前記加湿ローラ対の圧接を解除し、再び圧接させて前記ニップ部を形成した後に該ニップ部に用紙を搬送させる制御手段と、
を有することを特徴とする後処理装置。
6.前記制御手段は前記ニップ部に複数枚の用紙を連続して搬送する際に、前記画像形成装置から受信した用紙のサイズ情報に基づいて、
後に搬送する用紙の幅方向の長さが直前に搬送した用紙の幅方向の長さと同一又は短いと判断した場合には、前記加湿ローラ対の圧接を解除せずに圧接したままの状態で、前記ニップ部に用紙を搬送させ、
後に搬送する用紙の幅方向の長さが直前に搬送した用紙の幅方向の長さよりも長いと判断した場合には、連続して搬送する用紙の紙間で前記加湿ローラ対の圧接を解除し、再び圧接するように制御することを特徴とする前記5に記載の後処理装置。
後に搬送する用紙の幅方向の長さが直前に搬送した用紙の幅方向の長さと同一又は短いと判断した場合には、前記加湿ローラ対の圧接を解除せずに圧接したままの状態で、前記ニップ部に用紙を搬送させ、
後に搬送する用紙の幅方向の長さが直前に搬送した用紙の幅方向の長さよりも長いと判断した場合には、連続して搬送する用紙の紙間で前記加湿ローラ対の圧接を解除し、再び圧接するように制御することを特徴とする前記5に記載の後処理装置。
7.前記制御手段は、連続して搬送する用紙の紙間の時間よりも前記加湿ローラ対の圧接を解除し再び圧接するまでの所要時間が長いと判断した場合には、
前記画像形成装置に後の用紙の搬送タイミングを遅くするように、遅延処理要求を通知することを特徴とする前記6に記載の後処理装置。
前記画像形成装置に後の用紙の搬送タイミングを遅くするように、遅延処理要求を通知することを特徴とする前記6に記載の後処理装置。
8.前記制御手段は、前記ニップ部を幅方向で複数に分割した各領域において、直前に前記加湿ローラ対の圧接を解除し再び圧接してから又は、直前に用紙が通過してから、の前記加湿ローラ対の回転積算量を算出し、該回転積算量が所定以下の場合には、
前記ニップ部を通過する用紙の搬送方向と直交する幅方向の長さが直前に搬送された用紙の幅方向の長さよりも長い場合であっても、前記加湿ローラ対の圧接を解除せずに圧接したままの状態で、前記ニップ部に用紙を搬送させることを特徴とする前記5から7の何れか一項に記載の後処理装置。
前記ニップ部を通過する用紙の搬送方向と直交する幅方向の長さが直前に搬送された用紙の幅方向の長さよりも長い場合であっても、前記加湿ローラ対の圧接を解除せずに圧接したままの状態で、前記ニップ部に用紙を搬送させることを特徴とする前記5から7の何れか一項に記載の後処理装置。
サイズが異なる用紙を連続して搬送した場合において、後に搬送する用紙幅が、直前に搬送した用紙幅よりも長い場合には圧接解除手段により加湿ローラ対の圧接を解除し、再び圧接させてから用紙を搬送させるように制御することにより、水付与量が不均一となることを防止できる。
本発明を実施の形態に基づいて説明するが、本発明は該実施の形態に限られない。
[画像形成装置]
図1は、本発明の実施の形態に係る画像形成システムの全体図である。該画像形成システムは画像形成装置A、後処理装置Bから構成される。そして後処理装置Bは用紙加湿装置B1及び製本処理装置B2を備える。
図1は、本発明の実施の形態に係る画像形成システムの全体図である。該画像形成システムは画像形成装置A、後処理装置Bから構成される。そして後処理装置Bは用紙加湿装置B1及び製本処理装置B2を備える。
画像形成装置Aは、自動原稿搬送装置1及び画像読取部2を上部に有し、下部がプリンタ部で構成される。
プリンタ部において、7A〜7Cは用紙Sを収納する収納トレイである。収納トレイ7A〜7Cは同様の構成であり、各々で異なるサイズの用紙Sを収納することができる。感光体4に対して、帯電、露光及び現像を行う電子写真プロセスにより、感光体4上にトナー像を形成する画像形成部(プリンタエンジン)5において、用紙Sに画像が形成され、形成された画像は定着装置6において定着される。定着装置6は熱源6aが内蔵された加熱ローラ6bと加圧ローラ6cで用紙Sを搬送するニップ部を形成し、用紙Sを搬送しつつ加熱、加圧してトナーを溶融し、画像を用紙Sに定着する。
用紙Sは収納トレイ7A(以下、収納トレイ7Aを代表として説明する)から第1給紙手段3aにより給送され、第2給紙手段3bにおいて一時停止した後に給紙されて画像形成が行われ、画像形成された用紙Sは、排紙ローラ8により排紙口から排出され左方の用紙加湿装置B1に送られる。
用紙Sの搬送経路としては、収納トレイ7Aから画像形成部5までの搬送部7、画像形成部5から定着装置6、排紙ローラ8を経て排紙口に至る搬送路9a及び反転搬送を行う裏面用搬送路9bが設けられる。
片面モードでは、片面に画像形成され、搬送路9aを搬送された用紙Sは、そのまま排紙ローラ8により搬送され排出される。
両面モードにおいては、片面に画像形成され、定着装置6を通過した用紙Sは、下方に走行して裏面用搬送路9bに進行し、表裏反転した後に、搬送部7に再給紙される。
再給紙された用紙Sの裏面に画像形成部5において裏面画像が形成され、裏面画像形成された用紙Sは定着装置6を通過し、排紙ローラ8により搬送されて排出される。
複数枚の用紙に連続して画像形成する連続画像形成サイクルにおいては、複数枚の用紙Sが所定の間隔で収納トレイ7Aから給紙及び搬送されて、画像形成が連続して行われる。
10は操作部であり、画像形成装置Aにおける各種のモード及び製本処理装置B2を用いた出力モードの設定を操作部10における操作で設定することができる。
画像形成装置Aから排出された用紙Sは、用紙加湿装置B1を経て製本処理装置B2に搬送される。
用紙加湿装置B1は、画像形成装置Aから排出された用紙Sを受け入れ搬送する第1搬入搬送部100、用紙Sに水を付与する用紙加湿部120、画像形成装置Aから排出された用紙Sを受け入れ搬送する第2搬入搬送部150、第1デカール部160、第2デカール部170及び用紙Sを排出し製本処理装置B2へと受け渡す排紙搬送部200を有する。
[製本処理装置B2]
製本処理装置B2は、画像形成装置Aから排出される用紙Sに対して糊付け製本を行う。なお製本処理装置に換えて、穿孔折り機、平綴じ機、中綴じ機、糊付け製本機、断裁機等の各処理を行う装置であってもよい。
製本処理装置B2は、画像形成装置Aから排出される用紙Sに対して糊付け製本を行う。なお製本処理装置に換えて、穿孔折り機、平綴じ機、中綴じ機、糊付け製本機、断裁機等の各処理を行う装置であってもよい。
製本処理装置B2は、用紙導入手段21、排紙手段22、用紙束収納手段23、用紙束搬送手段24、糊塗布手段25、表紙供給手段26、表紙断裁手段27、表紙外装手段(くるみ製本手段)28、整合手段29を備えている。
用紙導入手段21に導入された用紙Sは、用紙束収納手段23上に載置された後、斜め下方に逐次搬送され、用紙束搬送手段24の把持手段241によって把持される。把持手段241は、用紙Sを束ねた用紙束Saを把持したまま用紙束Saの背部(以下、糊塗布面Nという)を下側になるように旋回して所定位置に停止する。糊塗布手段25は、用紙束Saの糊塗布面Nに糊を塗布する。
表紙供給手段26に収納された表紙Kは、表紙断裁手段27を経由して表紙外装手段28に搬送された後、表紙Kの後端部が表紙断裁手段27によって所定長に断裁される。表紙Kの断裁長は、用紙Sの進行方向の2枚分の長さに用紙束Saの背部の厚さを加えた長さである。
表紙外装手段28は、表紙供給手段26から供給された表紙Kを受容して搬送し、所定位置に停止させた後、整合手段29により幅方向の位置決めを行う。表紙外装手段28は、用紙束Saの糊塗布面Nに圧接して接着される。
用紙束Saの背部に対向する加圧部材の下降と、表紙外装手段28の上部に配置された左右対称な一対の折曲部材の移動とにより、表紙Kは用紙束Saの糊塗布面Nの側縁に沿って折り曲げられ、用紙束Saの表裏面に表紙Kを装着した用紙束Saが形成される。
表紙Kの折り曲げ工程の終了後、表紙外装手段28が下降して待避した後、整合手段29の退避と共に表紙Kの幅方向外側に退避していた排出ベルト30が用紙束Saの下方の幅方向内側まで移動して停止する。その後、把持手段241による挟持が解除されると、用紙束Saは下降し、用紙束Saの下方の背部が排出ベルト30の上面に当接する位置に停止する。回動する排出ベルト30は、用紙束Saに表紙Kを貼着してくるみ製本処理された冊子を装置外に排出する。
[用紙加湿装置]
図2は、本発明の実施の形態に係る用紙加湿装置B1の全体図である。用紙加湿装置B1では、画像形成装置Aでカール若しくは波打ち状に変形した用紙の矯正を行う。第1搬入搬送部100は搬送路R1を、用紙加湿部120は搬送路R2を、バイパス搬送路としての第2搬入搬送部150は搬送路R3を、第1デカール部160、第2デカール部170は搬送路R4を、排紙搬送部200は搬送路R5を有する。搬送路R1〜R5は図示のように、複数のガイド部材により形成される。第1搬入搬送部100の搬送路R1の一部は第2搬入搬送部150にも共有される。
図2は、本発明の実施の形態に係る用紙加湿装置B1の全体図である。用紙加湿装置B1では、画像形成装置Aでカール若しくは波打ち状に変形した用紙の矯正を行う。第1搬入搬送部100は搬送路R1を、用紙加湿部120は搬送路R2を、バイパス搬送路としての第2搬入搬送部150は搬送路R3を、第1デカール部160、第2デカール部170は搬送路R4を、排紙搬送部200は搬送路R5を有する。搬送路R1〜R5は図示のように、複数のガイド部材により形成される。第1搬入搬送部100の搬送路R1の一部は第2搬入搬送部150にも共有される。
用紙加湿装置B1に搬入された用紙Sは切替ゲートGの作用により、(1)第1搬入搬送部100から第2搬入搬送部150を経て、第1デカール部160に搬送され、第2デカール部170及び排紙搬送部200を経て排出されるか又は(2)第1搬入搬送部100から用紙加湿部120に搬送され、用紙加湿部120から、第2搬入搬送部150、第1デカール部160、第2デカール部170及び排紙搬送部200を経て排出される。
用紙加湿部120を経由する用紙Sは、搬送ローラ101〜105、一対の加湿ローラ対123、及び搬送ローラ142により搬送される。
第2搬入搬送部150を経由する用紙Sは、搬送ローラ101、102、151、152により搬送される。
排紙搬送部200においては、搬送ローラ201〜204により用紙Sが搬送され、排出される。
次に、用紙加湿装置B1の各処理部について説明する。
[用紙加湿部120]
図3は、用紙加湿部120の構成を示す図である。図3及び図1、図2により用紙加湿部120の構造及び加湿処理について説明する。
図3は、用紙加湿部120の構成を示す図である。図3及び図1、図2により用紙加湿部120の構造及び加湿処理について説明する。
加湿ローラ対123は加湿ローラ123a、123bの二つのローラからなり互いに圧接してニップ部Niを形成する。用紙加湿部120は、ニップ部Niを中心として水平方向(図示x方向)に左右対称に配置させている。左右対称な構成なので同図においては左側にのみ符号を付して説明する。同図に示すように用紙加湿部120は、加湿ローラ対123、及び、給水部として機能する、給水ローラ124、制御ローラ125、貯水部121を有する。
用紙を加湿する水を収容する貯水部121は水槽121Aを形成する。用紙加湿部120を構成する加湿ローラ対123その他の各ローラは、搬送される用紙Sの最大幅(搬送方向に直交する幅方向)よりも若干長く、水槽121Aの長さはこれよりも更に長い。
貯水部121の給水皿121Bは、給水皿121Bは給水ローラ124の円筒形外周面に対応した円弧状の内周面を有し、水槽121Aより高い位置で水を収容する部屋を形成する。給水皿121Bでは、両脇の壁面高さまでの水を収容し、これ以上に補給された水はオーバーフローして水槽121Aに落下する。貯水部121の中央部には用紙Sが通過する間隙121Eが形成される。
給水皿121Bには、下方の貯水槽130(図2参照)から給水管131を経由して水が供給され、両脇の壁面以上となる分はオーバーフローするため常に一定の水位WSが維持される。
給水皿121Bの上方には、給水皿121Bの内周面と所定の間隔を隔てて配置された給水ローラ124が配置され、給水ローラ124の下側の一部は給水皿121Bに収容されている水に浸漬する。
給水ローラ124は金属の軸芯にゴム層を形成したゴムローラからなり、給水ローラ124は図示矢印のように回転する。
左右の給水ローラ124にそれぞれ接触するように加湿ローラ123a及び加湿ローラ123bが配置され、加湿ローラ123aと加湿ローラ123bとは互いに圧接(圧着ともいう)してニップ部Niを形成する。左右の制御ローラ125の軸にはそれぞれスプリング等の弾性体により中心のニップ部Niに向かう圧力が付与されている(x方向)。また加湿ローラ対123、給水ローラ124、制御ローラ125の各ローラは、ローラ軸の両端が不図示のパネルにより軸受けを介して支持されており、パネルに設けられた長円を軸受けが移動することによりx方向に移動可能としている。
加湿ローラ123a、123bはそれぞれ金属の軸芯にゴム層を形成したゴムローラからなり、加湿ローラ123a、123bは図示矢印のように回転し、加湿ローラ123aの周面と加湿ローラ123bの周面とが接触するニップ部Niにおいて、上方(z方向)に用紙Sを挟持搬送する。
一対の加湿ローラ123a、123bのうち少なくとも一方のローラが駆動源により回転駆動されて駆動ローラとして機能する。図3に示す例においては、駆動モータM1が加湿ローラ123aを回転駆動させる。そしてその他のローラ、加湿ローラ123b、給水ローラ124及び制御ローラ125は当該駆動ローラの回転に従動して回転する。
給水ローラ124に接触する制御ローラ125は給水ローラ124に接触する規制部材として機能し、給水ローラ124表面の水分量を制御する。制御ローラ125は金属の円筒体からなり、給水ローラ124に従動して回転する。
図2に示すように水Wは貯水槽130からポンプ(図示せず)により給水管131を経て貯水部121の給水皿121Bに供給され、排水管132を経て貯水部121から貯水槽130に還流する。
133はフィルタであり、用紙に水を付与する過程で水Wに混入した紙粉等の異物は当該フィルタ133により濾過され、水Wは貯水槽130と貯水部121との間で循環する。
次に、用紙Sへの水の付与について説明する。用紙Sは搬送ローラ105により用紙加湿部120に搬入され、間隙121Eを通過し一対の加湿ローラ対123により搬送される。加湿ローラ対123の外周面には、貯水部121から給水ローラ124を経て水Wが供給され、用紙Sは搬送の過程で連続的に水が付与される。用紙Sに対して適正量の水を付与することにより、定着装置6による加熱時に用紙Sから奪われた水分を補うことができるので用紙Sのカールや波打ち変形を防止することができる。
給水ローラ124の外周面には均一な水の皮膜が形成されるが、制御ローラ125により更に均一化される。
[圧接解除手段による圧接及び解除]
図4は、圧接解除手段による圧接の解除について説明するための模式図である。同図は正面手前側端部から見た用紙加湿部120周辺の断面図である。図示は省略しているが奥側端部も同様の構成としている。図4(a)は圧接状態を示す図であり、図4(b)は圧接解除手段により解除させた解除状態を示す図である。なお本実施形態においては、駆動モータM21、M22、カム板p1、従動板p2が一体として「圧接解除手段」として機能する。
図4は、圧接解除手段による圧接の解除について説明するための模式図である。同図は正面手前側端部から見た用紙加湿部120周辺の断面図である。図示は省略しているが奥側端部も同様の構成としている。図4(a)は圧接状態を示す図であり、図4(b)は圧接解除手段により解除させた解除状態を示す図である。なお本実施形態においては、駆動モータM21、M22、カム板p1、従動板p2が一体として「圧接解除手段」として機能する。
図4(a)においてp1はカム板であり駆動モータM21、M22によりそれぞれ回転させられる。また駆動モータM21、M22は、ステッピングモータであり両駆動モータは同期して逆方向に同じ回転角度(パルス数)だけ回転するように制御する。
図4(a)に示す圧接状態ではカム板p1は初期状態であり、初期状態においてはカム板p1同士、及びカム板p1と従動板p2は互いに非接触状態である。圧接状態においては、接触部e1及びe3では隣接する加湿ローラ対123と給水ローラ124が、接触部e2(ニップ部Niに相当)においては加湿ローラ対123同士が外側の制御ローラ125の圧力により圧接状態で接触している。
図4(b)は、右側のカム板p1は時計方向に、左側のカム板p1はこれとは逆の反時計方向に、それぞれ駆動モータM21、M22を動作させることにより回転させた解除状態を示している。解除状態においては、カム板p1同士、及びカム板p1と従動板p2は互いに接触している。このようなことから接触部e1及びe3では隣接する加湿ローラ対123と給水ローラ124が、接触部e2においては加湿ローラ対123同士が外側の制御ローラ125の圧力に抗して非接触状態(離間状態)、つまり解除された状態となっている。
[制御ブロック]
図5は、画像形成システムの制御ブロック図である。なお、同図では本実施形態の動作説明に必要な部分の周囲を中心に記載してあり、その他の画像形成システムとして既知の部分については省略してある。また以降の図においては説明の重複を避けるために、共通する部分は同一符号を付すことにより説明に代える。
図5は、画像形成システムの制御ブロック図である。なお、同図では本実施形態の動作説明に必要な部分の周囲を中心に記載してあり、その他の画像形成システムとして既知の部分については省略してある。また以降の図においては説明の重複を避けるために、共通する部分は同一符号を付すことにより説明に代える。
100AはCPUでありプログラムに従って画像形成装置Aの各種制御を実行する制御手段として機能する。101AはROMであり画像形成装置Aを制御するためのプログラムやデータを含む各種プログラムやデータを記憶している。102AはRAMでありCPU100Aによってワークエリアとして利用され、CPU100Aが画像形成装置Aの制御を実行する際に必要なプログラムやデータあるいは印刷ジョブを一時的に記憶する。
ここでいう印刷ジョブとは画像データと画像形成に必要な設定情報を関連づけたものである。設定情報とは例えば用紙サイズ、倍率、濃度情報、出力枚数、出力部数、後処理設定等のことである。なお、以下においては、このような画像データと設定情報との組み合わせを印刷ジョブと呼ぶ。印刷ジョブは、画像読取部2が読み取った画像データあるいは、外部のネットワークに接続しているPC端末等からの受信することにより入力される。
そして、CPU100Aは、制御手段として機能しRAM102Aに展開されたプログラム、データ、印刷ジョブに基づき、画像形成装置Aの制御を実行する。110AはLAN等のネットワークを介した通信を行う通信手段としてのインターフェイス(I/F)である。
画像読取部2は、操作部10の入力に基づいて原稿を読み取って画像データを生成する。生成された画像データは、CPU100Aにより処理が施され、画像メモリ106Aに記憶される、又は画像形成部5に出力される。画像形成部5は、CPU100Aにより処理が施された画像データに基づいて用紙上に画像形成(印刷)を行う。搬送部7は、収納トレイ7A、7Bに収容されている用紙Sを画像形成部5に向けて搬送する。
操作部10は、液晶パネルで構成される表示部にタッチスクリーンを重ねて配置したタッチパネルを備えている。操作部10により各種操作画面の表示や、排紙する排紙トレイの設定等の指示入力が行われる。またインターフェイス110Aを経由してネットワークから画像データを含む印刷ジョブを受信し、その印刷ジョブを画像メモリ106Aに記憶しておいてもよい。
104Aは通信部であり、後処理装置Bに接続され、後処理装置Bとの間で各種データを送受信する。
後処理装置Bは、プログラムに従って後処理装置Bの各種制御を実行するCPU100Bを中心に、バスにより、ROM101B、RAM102B、不揮発性メモリ103B、搬送部70、圧着解除手段(M21、M22)、用紙加湿部120及び通信部104B等が相互に接続されている。ROM101Bは、各種プログラムやデータを記憶しており、CPU100Bがこれらプログラムやデータを利用して後処理装置Bの制御を実行する。RAM102Bは、CPU100Bによってワークエリアとして利用され、CPU100Bが制御を実行する際に必要なプログラムとデータを一時的に記憶する。通信部104Bは、画像形成装置Aに接続され、画像形成装置Aとの間で各種データを送受信する。なお、当該CPU100Bも制御手段として機能し、画像形成装置AのCPU100Aとデータ通信を行うことにより用紙加湿部120等を制御する。
ここで、用紙の通紙領域外に溜まる水溜まりと、異なるサイズの用紙を通紙した場合の問題点について説明する。図6は、加湿ローラ対123のニップ部Niに水溜まりWpが生じた状態を示す模式図である。図6はニップ部Niに所定幅の用紙(例えばA4R:210mm幅)を連続して搬送した後の状態を示すものである。図6(a)は断面図、図6(b)は底面図である。
給水ローラ124から加湿ローラ対123への水の供給は、これらのローラが回転している間は常に行われている。加湿ローラ対123のニップ部Niを用紙Sが通過している場合には、供給された水は、その本来の目的を果たすために用紙Sの表面に付着して消費されていくので、加湿ローラ対123表面においては、需要と供給のバランスが保たれている状態となる。図6(b)に示す通紙領域内においてはこのように需要と供給のバランスが保たれているので水が過剰に溜まることはない。
一方で、用紙の通紙領域外においては、用紙Sがニップ部Niを通過しない。このためニップ部Niには、給水ローラ124から供給された水は消費されずに溜まることになり、水溜まりWpが生じる。図6(a)は、通紙領域外における断面図であり、通紙領域外においては、同図に示すようにニップ部Niの下方に水溜まりWpが生じることになる。
図6に示す状態で、ニップ部Niに、それまでに通紙していた用紙よりも大きなサイズ(より詳細には幅方向(y方向)のサイズが大きな用紙(例えばB4:257mm幅))を通紙した場合には、前のサイズよりも外側領域(例においては両側で端から約23.5mm幅)においては、水溜まりWpの水が一度に用紙に付着することになるので、用紙Sの端部には過剰な水が付与されることになる。過剰に水が付与された用紙Sの端部は波打ちを生じる。このような問題に対して、本実施形態においては、以下に示す制御フローを実施することにより解決を図っている。
[第1の実施形態、制御フロー]
図7は、第1の実施形態に係る制御手段が行う圧着解除制御に関する制御フローを説明する図である。ステップS31では、n枚目の用紙Sを通紙して用紙加湿部120により加湿処理を行う。
図7は、第1の実施形態に係る制御手段が行う圧着解除制御に関する制御フローを説明する図である。ステップS31では、n枚目の用紙Sを通紙して用紙加湿部120により加湿処理を行う。
ステップS32では、前に搬送した用紙の用紙幅(直前に搬送されたn枚目の用紙幅)と、後に搬送する用紙の用紙幅(これから搬送するn+1枚目の用紙幅)とを比較する。ここでいう用紙幅とは用紙搬送方向に直交する幅方向(図6のy方向)の長さである。
後に搬送する用紙幅が、前に搬送した用紙幅よりも長い場合には(ステップS32)、続くステップS33で、制御手段が圧接解除手段を制御することにより、加湿ローラ対123の圧接を解除し、再び圧接させる。ステップS34では、用紙加湿部120により(n+1)枚目の用紙を通紙して加湿処理を行う。
本実施形態によれば、ステップS33の処理をすることにより、図6に示したようにニップ部Niの下方に水溜まりWpが生じていたとしても、圧接を解除する動作により水溜まりWpは拡散するので、その後に再び圧接したとしても水溜まりWpは影響のないレベルに減少あるいは消失する。そしてこのような状態のニップ部Niに用紙を搬送したとしても水溜まりWpによる問題は生じないので、用紙に加湿処理する際の水付与量が不均一となることを防止することができ、過剰な水付与による波打ち等の発生を防止することができる。なお、解除動作中に、加湿ローラ対123を回転させるようにしてもよい。このようにすることにより、水溜まりWpの拡散を効率良く行うことが可能となる。
[第2の実施形態、制御フロー]
次に、図8に基づいて第2の実施形態に係る画像形成システム又は画像形成装置に接続された後処理装置が行う制御フローについて説明する。第2の実施形態においては、用紙の紙間で加湿ローラ対123の解除及び圧接動作に必要な時間が確保できない場合には、紙間を広げるように制御するものである。なおここでいう紙間とは、連続して搬送する際の、前の用紙の後端と後の用紙の先端との間のことである。図8に示す制御フロー以外の構成等に関しては、図1から図7で示した構成等と同様であることから説明は省略する。
次に、図8に基づいて第2の実施形態に係る画像形成システム又は画像形成装置に接続された後処理装置が行う制御フローについて説明する。第2の実施形態においては、用紙の紙間で加湿ローラ対123の解除及び圧接動作に必要な時間が確保できない場合には、紙間を広げるように制御するものである。なおここでいう紙間とは、連続して搬送する際の、前の用紙の後端と後の用紙の先端との間のことである。図8に示す制御フロー以外の構成等に関しては、図1から図7で示した構成等と同様であることから説明は省略する。
画像形成装置Aでは、ステップS11で受信した印刷ジョブに含まれる設定情報から、ステップS12では排紙情報を予め後処理装置Bに送信しておく。排紙情報には、少なくとも、用紙サイズ情報、枚数、紙間情報(紙間の距離、時間)が含まれている。
後処理装置Bでは排紙情報を受信し、受信した排紙情報を解析する(ステップS21)。連続して複数枚の用紙に画像形成する場合であれば、連続する用紙間の用紙幅(図6、Y方向の長さ)を比較する。比較した結果、後の用紙幅(n枚目)が、前の用紙幅(n−1枚目)よりも長いと判断した場合には(ステップS22:Yes)、続くステップS23で、解除圧接動作時間が、紙間の時間よりも長いか否かを判断する。ここで解除圧接動作時間とは、圧接解除手段により加湿ローラ対123の圧接を解除し再び圧接するまでの所要時間のことである。解除圧接動作時間としては例えば、0.5sec〜1.0secである。
紙間の時間が例えば0.36sec(紙間の距離90mm、線速250mm/sec)であれば、解除圧接動作時間>紙間の時間となると判断できるので(ステップS23:Yes)、ステップS24では、画像形成装置Aに遅延処理要求を通知する。具体的には、解除圧接動作時間を画像形成装置Aに通知し、この通知に基づいて画像形成装置Aでは、紙間の時間を解除圧接動作時間と同等以上になるように、n枚目の用紙(後の用紙)の搬送タイミングを遅延させるように、画像形成タイミングを決定する(ステップS13)。
ステップS13では、ステップS13で決定した画像形成タイミングに基づいて画像形成部5で画像形成し、画像形成した用紙を後処理装置Bへ排紙(搬送)する(ステップS15)。後処理装置Bでは排紙された用紙に対して、図7で示した制御フローを実行する(参照符号A1)。画像形成装置では、ステップS14以降の制御を印刷ジョブが終了するまで繰り返す(ステップS16)。
第2の実施形態によれば、解除圧接動作時間を確実に確保できるので、用紙に加湿処理する際の水付与量が不均一となることを防止することができ、過剰な水付与による波打ち等の発生を防止することができる。
[第3の実施形態、制御フロー]
次に、図9に基づいて第3の実施形態に係る画像形成システム又は画像形成装置に接続された後処理装置が行う制御フローについて説明する。第3の実施形態においては、加湿ローラ対123の解除及び圧接動作が必要か否かを判断し、不要であれば、解除及び圧接動作を省略するものである。図9に示す制御フロー以外の構成等に関しては、図1から図7で示した構成等と同様であることから説明は省略する。
次に、図9に基づいて第3の実施形態に係る画像形成システム又は画像形成装置に接続された後処理装置が行う制御フローについて説明する。第3の実施形態においては、加湿ローラ対123の解除及び圧接動作が必要か否かを判断し、不要であれば、解除及び圧接動作を省略するものである。図9に示す制御フロー以外の構成等に関しては、図1から図7で示した構成等と同様であることから説明は省略する。
図9の説明をする前に、本実施形態に至る技術的背景について説明する。図6で説明したように本実施形態で加湿ローラ対123の圧接の解除動作を行うのは、給水ローラ124から給水された水が水溜まりWpとなり、これがニップ部Niを通過する用紙Sに対して過剰な水付与となり、波打ち等の問題を発生させるからである。水溜まりWpに溜まる水の量は供給量に依存し、供給量は給水ローラ124の回転量に依存する。
表1は、直前に水溜まりWpを消滅させる行為(例えば用紙の通紙、あるいは加湿ローラ対123の圧接の解除)が行われてから、小サイズの用紙(B5サイズ)を所定枚数(表1においては「直前の枚数(回転量)」)、連続して通紙し、その直後に、これよりも大きな大サイズの用紙(A4サイズ)を通過させた場合の、その大サイズの用紙の波打ちを評価したものである。評価基準としては、目視評価であり、○は波打ちが未発生、×は波打ちが発生、△は軽微に波打ちが発生した。
表1に示すように、枚数が少ない場合には、波打ちは発生しない。枚数が多くなるほど、消費されずに蓄積する水溜まりWpの量が多くなり、その直後に通紙した大サイズの用紙における波打ちのレベルが悪化してゆくことになる。
第3の実施形態においては、このような特性に鑑み、水溜まりWpに溜まった水の量を、加湿ローラ対123の回転量(あるいは回転時間)により推定し、推定した水の量に応じて、圧接の解除動作の必要性を判断するものである。
図9(a)は、初期動作に関する制御フローである。ステップS351では、初期動作として、圧接解除手段により加湿ローラ対123の圧接の解除を行う。この動作により水溜まりWpに溜まった水は消滅する。
ステップS352では、溜まった水の消滅にともない積算の回転量M(k)をリセットする。本実施形態においては、水溜まりWpに溜まった水の量を積算の回転量M(k)と読み替えている。また回転量M(k)は、ニップ部Niにおいて幅方向で複数に分割した各領域において算出を行っている。
図11は、用紙サイズがB5、A4、B4の3種類を搬送する場合の、位置関係を示す図である。なお、図11では用紙の搬送位置は中央基準で位置関係を決定しているが、本体の構成に合わせて一方の端部基準で位置関係を決定するようにしてもよい。中央のB5に対応する領域がk1であり、その領域における回転量はM(k1)である。B5より外側でA4より内側が領域k2であり、領域k2における回転量はM(k2)となる。同様にA4より外側でB4より内側の領域k3における回転量はM(k3)となる。なお、説明の関係で図11では用紙サイズが3種類の場合について説明しているが、実際にはその他のサイズも通紙可能であるので更に多数に分割して各領域の回転量M(k)の算出を行っている。
ステップS353では、これらの複数の領域におけるそれぞれの回転量M(k)を積算してゆく。なお積算のタイミング、速度は全領域で同じである。また図9(a)の回転量M(k)を積算する制御は、以下に説明する図9(b)の制御フローにおいては常に行っている。
図9(b)のステップS301では、n枚目の用紙Sを加湿ローラ対123のニップ部Niへ通紙させて加湿処理を行う。このとき通紙した領域の回転量M(k)、例えば図11の例においてB5を通紙したのであれば領域k1の回転量M(k1)をリセットする。
ステップS302では、ステップS32と同様な比較を行い、後に搬送する用紙幅が、前に搬送する用紙幅よりも長い場合(ステップS302:Yes)には、後の用紙のみが通過する領域を算出する。例えば前の用紙がB5サイズで、後の用紙がA4サイズであれば、当該領域はk2となる。
ステップS355では、ステップS354で算出した領域の回転量M(k2)が、所定値以下か否かを判断する。所定値は、表1のような検討結果により予め定められているものであり、表1の検討結果であれば所定値は、10枚分の回転量とすることができる。
回転量M(k2)が、所定値以下であれば、水溜まりWpによる問題は生じないので、加湿ローラ対123の解除動作は行わない。一方で、回転量M(k2)が、所定値以下でなければ(ステップS355:No)、制御手段が圧接解除手段を制御することにより、加湿ローラ対123の圧接を解除し、再び圧接させる(ステップS303)。解除動作にともない全領域の水溜まりWpは除去されるので、全領域の回転量M(k)のリセットを行う(ステップS352)。
ステップS304では、後の用紙(n+1枚目)を通紙して、加湿処理を行い、これに伴い通紙領域の回転量M(k)をリセットする。例えば後の用紙がA4サイズであれば、領域k1、k2に対応する回転量M(k2)、回転量M(k1)をリセットする。
図9(b)のステップS355の処理について、例を挙げて説明する。図10は、第3の実施形態と、第1の実施形態との違いを説明する図である。図10(a)は第1の実施形態における圧接を解除するタイミングを説明する図である。図10(b)は第3の実施形態における圧接を解除するタイミングを説明する図である。
図10(a)、図10(b)は共に、用紙加湿部120に連続して12枚の用紙を通紙した状態を示した模式図であり、P1〜P12は通紙順番を示しており(B5)(A4)(B4)は、紙サイズ示している。また矢印は、後に搬送する用紙の用紙幅が、前に搬送した用紙の用紙幅よりも長いタイミングを示している。更にハッチングの矢印は、加湿ローラ対123の圧接を解除する動作を行ったことを示しており、白抜きの矢印は、当該動作を行わなかったことを示している。
図10(a)に示すように、第1の実施形態(第2の実施形態も同様)においては後に搬送する用紙の用紙幅が、前に搬送した用紙の用紙幅よりも長いタイミングにおいては、圧接の解除動作を行う(タイミングt1、t2)。
一方で図10(b)に示すように、第3の実施形態においては、タイミングt1において回転量M(k2)は8枚相当の回転量なので、所定値10枚相当の回転量を下回っている(ちなみにこのときの回転量M(k3)は8枚相当、回転量M(k1)は0枚相当である)。
よって図9(b)のステップS355の条件を満たすので、圧接の解除動作は行わない。続くステップS304の処理で回転量M(k2)はリセットされることになるので、仮に後の12枚目にA4サイズの用紙を通紙したとして、その時点の回転量M(k2)は3枚相当分となるので、圧接の解除動作が行われることはない。
タイミングt2での判断について説明する。タイミングt2は、1枚目から11枚目に通紙したいずれの用紙よりも幅が長い用紙を通紙することになる。よって、領域k3での回転量M(k3)は、11枚相当の回転量となっている。この場合には、ステップS355の条件を満たさないので、圧接の解除動作を行うことになる。
このように第3の実施形態によれば、圧接の解除動作を行う必要性を判断し、その判断結果に応じて圧接の解除動作を行うので、解除動作の回数を減らすことができる。特に、解除圧接動作時間が紙間の時間よりも長く、画像形成装置側で遅延処理が必要な場合には、遅延処理を行うことにより生産性が低下するので、生産性の低下を最小限にすることが可能となる。
5 画像形成部
6 定着装置
A 画像形成装置
B 後処理装置
B1 用紙加湿装置
B2 製本処理装置
120 用紙加湿部
Ni ニップ部
121 貯水部
123 加湿ローラ対
123a、123b 加湿ローラ
124 給水ローラ
125 制御ローラ
6 定着装置
A 画像形成装置
B 後処理装置
B1 用紙加湿装置
B2 製本処理装置
120 用紙加湿部
Ni ニップ部
121 貯水部
123 加湿ローラ対
123a、123b 加湿ローラ
124 給水ローラ
125 制御ローラ
Claims (8)
- 互いに圧接してニップ部を形成し、該ニップ部を通過する用紙に水を付与する加湿ローラ対と、
前記加湿ローラ対に水を供給する給水部と、
前記加湿ローラ対の圧接を解除する圧接解除手段と、
前記ニップ部を通過する用紙の搬送方向と直交する幅方向の長さが直前に搬送された用紙の幅方向の長さよりも長い場合に、前記圧接解除手段により前記加湿ローラ対の圧接を解除し、再び圧接させて前記ニップ部を形成した後に該ニップ部に用紙を搬送させる制御手段と、
を有することを特徴とする画像形成システム。 - 前記制御手段は前記ニップ部に複数枚の用紙を連続して搬送する際に、
後に搬送する用紙の幅方向の長さが直前に搬送した用紙の幅方向の長さと同一又は短い場合には、前記加湿ローラ対の圧接を解除せずに圧接したままの状態で、前記ニップ部に用紙を搬送させ、
後に搬送する用紙の幅方向の長さが直前に搬送した用紙の幅方向の長さよりも長い場合には、連続して搬送する用紙の紙間で前記加湿ローラ対の圧接を解除し、再び圧接するように制御することを特徴とする請求項1に記載の画像形成システム。 - 前記制御手段は、連続して搬送する用紙の紙間の時間よりも前記加湿ローラ対の圧接を解除し再び圧接するまでの所要時間が長いと判断した場合には、後の用紙の搬送タイミングを遅くして前記紙間の時間を長くするように制御することを特徴とする請求項2に記載の画像形成システム。
- 前記制御手段は、前記ニップ部を幅方向で複数に分割した各領域において、直前に前記加湿ローラ対の圧接を解除し再び圧接してから又は、直前に用紙が通過してから、の前記加湿ローラ対の回転積算量を算出し、該回転積算量が所定以下の場合には、
前記ニップ部を通過する用紙の搬送方向と直交する幅方向の長さが直前に搬送された用紙の幅方向の長さよりも長い場合であっても、前記加湿ローラ対の圧接を解除せずに圧接したままの状態で、前記ニップ部に用紙を搬送させることを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の画像形成システム。 - 画像形成装置に接続され、該画像形成装置で画像形成された用紙に後処理を行う後処理装置であって、
互いに圧接してニップ部を形成し、該ニップ部に前記画像形成装置で画像形成された用紙を搬送させ、通過する用紙に水を付与する加湿ローラ対と、
前記加湿ローラ対に水を供給する給水部と、
前記加湿ローラ対の圧接を解除する圧接解除手段と、
前記画像形成装置から受信した用紙のサイズ情報に基づいて、前記ニップ部を通過する用紙の搬送方向と直交する幅方向の長さが直前に搬送された用紙の幅方向の長さよりも長いと判断した場合に、前記圧接解除手段により前記加湿ローラ対の圧接を解除し、再び圧接させて前記ニップ部を形成した後に該ニップ部に用紙を搬送させる制御手段と、
を有することを特徴とする後処理装置。 - 前記制御手段は前記ニップ部に複数枚の用紙を連続して搬送する際に、前記画像形成装置から受信した用紙のサイズ情報に基づいて、
後に搬送する用紙の幅方向の長さが直前に搬送した用紙の幅方向の長さと同一又は短いと判断した場合には、前記加湿ローラ対の圧接を解除せずに圧接したままの状態で、前記ニップ部に用紙を搬送させ、
後に搬送する用紙の幅方向の長さが直前に搬送した用紙の幅方向の長さよりも長いと判断した場合には、連続して搬送する用紙の紙間で前記加湿ローラ対の圧接を解除し、再び圧接するように制御することを特徴とする請求項5に記載の後処理装置。 - 前記制御手段は、連続して搬送する用紙の紙間の時間よりも前記加湿ローラ対の圧接を解除し再び圧接するまでの所要時間が長いと判断した場合には、
前記画像形成装置に後の用紙の搬送タイミングを遅くするように、遅延処理要求を通知することを特徴とする請求項6に記載の後処理装置。 - 前記制御手段は、前記ニップ部を幅方向で複数に分割した各領域において、直前に前記加湿ローラ対の圧接を解除し再び圧接してから又は、直前に用紙が通過してから、の前記加湿ローラ対の回転積算量を算出し、該回転積算量が所定以下の場合には、
前記ニップ部を通過する用紙の搬送方向と直交する幅方向の長さが直前に搬送された用紙の幅方向の長さよりも長い場合であっても、前記加湿ローラ対の圧接を解除せずに圧接したままの状態で、前記ニップ部に用紙を搬送させることを特徴とする請求項5から7の何れか一項に記載の後処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009261612A JP2011107364A (ja) | 2009-11-17 | 2009-11-17 | 画像形成システム及び後処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2009261612A JP2011107364A (ja) | 2009-11-17 | 2009-11-17 | 画像形成システム及び後処理装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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Family
ID=44230908
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2011107364A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107797406A (zh) * | 2016-08-31 | 2018-03-13 | 柯尼卡美能达株式会社 | 纸张加湿装置以及图像形成系统 |
JP2018158775A (ja) * | 2017-03-22 | 2018-10-11 | コニカミノルタ株式会社 | 用紙加湿装置及び画像形成システム |
-
2009
- 2009-11-17 JP JP2009261612A patent/JP2011107364A/ja active Pending
Cited By (2)
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CN107797406A (zh) * | 2016-08-31 | 2018-03-13 | 柯尼卡美能达株式会社 | 纸张加湿装置以及图像形成系统 |
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