JP2011106316A - 回転機の熱回収システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】所定の熱源と供給された冷媒との間で熱交換させて蒸気を生成する熱交換器10と、蒸気の供給により回転力を得るタービン21が連結されたロータ22を有する発電機20と、タービン21を通過した蒸気を凝縮して液化させる凝縮器30と、凝縮器30から熱交換器10に供給される冷媒の一部を、発電機20に供給して冷却する発電機冷却装置40と、発電機20を通過して熱回収した冷媒を、熱交換器10に供給する第1冷媒供給装置50とを有する発電機システム1を採用する。
【選択図】図1
Description
この冷却構造は、ハウジングの壁内に補助冷媒を循環させ、ハウジングの内部空間の主冷媒と熱交換させることにより、主冷媒の温度を低下させる構成となっている。
この構成を採用することによって、本発明では、熱交換器で生成した蒸気でタービンに回転力を与え、その蒸気を凝縮器により液化させる。そして、液化して熱交換器に戻る一部を、冷媒として回転機に供給して冷却すると共に、回転機において仕事をせずに銅損及び鉄損として熱となった損失分をその冷媒に回収させる。この回転機で熱を得た冷媒は、熱交換器において、凝縮器から直接戻る液体と比べて少ない熱量で蒸気となる。それをタービンに供給して回転機に仕事をさせることにより、システム全体効率を向上させる。
この構成を採用することによって、本発明では、回転機で熱を得た冷媒は、熱交換器において、凝縮器から直接戻る液体と比べて少ない熱量で蒸気となるため、蒸発プロセスの中段において合流させることで、蒸気生成の効率化を図る。
この構成を採用することによって、本発明では、回転機において発生した熱によって回転機が低効率となったり、回転機が損傷する前に、回転機に供給した冷媒を蒸発させ、蒸発せん熱により冷却させるとともに、熱で蒸気となった冷媒を直接タービンに供給して回転機に仕事をさせることにより、システム全体効率を向上させる。
この構成を採用することによって、本発明では、温度、圧力から冷媒が蒸気となったか否かを判断し、運転開始時など液体状態の冷媒のタービンへの供給を防止して、冷媒が蒸気となった適切なタイミングで冷媒をタービンに供給することができる。
この構成を採用することによって、本発明では、回転機で熱を得て蒸気となった冷媒は、熱交換器からタービンに供給される蒸気と比べて温度及び圧力が低いため、その圧力及び温度が同程度になる多段タービンの中段で合流させることで、タービンの回転駆動を効率よくアシストすることができる。
このように、本発明では、システム全体効率が向上する回転機の熱回収システムが得られる。また、本発明では、タービンに回転力を与える媒体と回転機を冷却する媒体とを共通化することで、冷却構造の小型化、ひいてはシステム全体の小型化を図ることができる。
図1は、本発明の実施形態における発電機システム1を示す構成図である。
本実施形態の発電機システム(回転機の熱回収システム)1は、熱交換器10と、発電機20と、凝縮器30と、発電機冷却装置(冷却装置)40と、第1冷媒供給装置(供給装置)50と、第2冷媒供給装置(第2供給装置)60とを有する。本実施形態の発電機システム1は、車両等に搭載され、各構成機器間において媒体(冷媒)を流通させることで発電と冷却とを実施するシステムを構成する。
熱交換器10は、車両のラジエータ(熱源)と冷媒との間で熱交換させて蒸気を生成する。熱交換器10において蒸気となった冷媒は、蒸気供給ライン11を介してタービン21に供給されて回転力を与える。タービン21が回転駆動すると、タービン21に連結されたロータ22が軸周りに回転し、その回転力が電磁的作用により電気(三相交流電流)に変換される。なお、ステータ23において得られた三相交流電流は、ダイオードにより整流して直流に変換した後、例えばバッテリー等に貯電される。ここでの仕事により、本実施形態の発電機20においては、100℃〜120℃程度に発熱する。
また、本実施形態の第1冷媒供給装置50によれば、凝縮器30から直接戻る冷媒と同程度の熱量となる熱交換器10の蒸発プロセスの中段において、発電機20から熱回収した冷媒を供給して合流させることによって、蒸気生成の効率化を図ることができる。
また、発電機20で熱を得て蒸気となった冷媒は、熱交換器10からタービン21に供給される蒸気と比べて温度及び圧力が低いため、その圧力及び温度が同程度になる多段タービンの中段で合流させるように第2冷媒供給ライン61を配管することで、タービン21の回転駆動を効率よくアシストすることができる。
なお、冷媒の沸点は、圧力に依存するので、制御弁機構62は、圧力センサ51bの値に基づいて、開放あるいは閉塞させる閾値を変動させる制御プログラムを備える形態を採用している。
このように、本実施形態では、システム全体効率が向上する発電機システム1が得られる。また、本実施形態では、タービン21に回転力を与える媒体と発電機20を冷却する媒体とを共通化することで、冷却構造の小型化、ひいてはシステム全体の小型化を図ることができ、車両等に搭載する際に適した形態とさせることが可能となる。
Claims (6)
- 所定の熱源と供給された液体との間で熱交換させて蒸気を生成する熱交換器と、
前記蒸気の供給により回転力を得るタービンが連結されたロータを有する回転機と、
前記タービンを通過した前記蒸気を凝縮して前記液体とさせる凝縮器と、
前記凝縮器から前記熱交換器に供給される前記液体の一部を、冷媒として前記回転機に供給して冷却する冷却装置と、
前記回転機を通過して熱回収した前記冷媒を、前記熱交換器に供給する供給装置とを有することを特徴とする回転機の熱回収システム。 - 前記供給装置は、前記熱交換器における前記液体の蒸発プロセスの中段に前記冷媒を供給することを特徴とする請求項1に記載の回転機の熱回収システム。
- 前記供給装置から前記熱交換器へ向かう冷媒供給経路から分岐させた前記冷媒の一部を、前記タービンに供給する第2供給装置を有することを特徴とする請求項1または2に記載の回転機の熱回収システム。
- 前記第2供給装置は、前記回転機を通過して熱回収した前記冷媒の温度及び圧力の少なくともいずれか一方に基づいて、前記冷媒供給経路から分岐して前記タービンへ向かう第2冷媒供給経路を開放あるいは閉塞する開閉装置を有することを特徴とする請求項3に記載の回転機の熱回収システム。
- 前記タービンは、多段タービンであり、
前記第2供給装置は、前記冷媒を前記タービンの中段に供給することを特徴とする請求項3または4に記載の回転機の熱回収システム。 - 前記回転機は、発電機あるいは電動機からなることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の回転機の熱回収システム。
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