JP2011106171A - 天端出し補助具 - Google Patents

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Abstract

【課題】縦筋に対して固定部材を簡易に固定することができるとともに、縦筋に対する位置ずれを抑制することのできる天端出し補助具を提供する。
【解決手段】天端出し補助具1は、コンクリート打設レベルを示す第1レベル指示部13及びレベル材打設レベルを示す第2レベル指示部12aを有する棒材10と、棒材10を配筋に固定する固定部材20とを備えている。固定部材20は、棒材10を上下方向に相対移動可能に保持する弾性変形可能な棒材保持部22と、開口21aを有するとともに内径が縦筋Tの径と同径又は縦筋Tの径よりも狭く形成され、縦筋Tを保持する弾性変形可能な縦筋保持部21とを備えている。縦筋保持部21及び棒材保持部22の外面の両側に縦筋保持部21側から棒材保持部22側へ連続して延びる補強用リブを設けることにより、棒材保持部22に棒材10を保持させた場合における縦筋保持部21の内径の拡がりを抑制する。
【選択図】図1

Description

本発明は、建築物の基礎構造物の天端面のレベル出しを行うための天端出し補助具に関するものである。
建築物の基礎構造物は、基礎構造物用の型枠を組み、その型枠の内部にコンクリート等を打設することで施工されている。一般に、この打設工程は2度に分けてなされており、まず、基礎構造物の予定する天端位置に達しないようにコンクリートが打設され、そのコンクリートが硬化した後に、予定する天端位置までレベル材(たとえば、液状近くになるまで軟らかくしたコンクリート)が打設される。この流動性の高いレベル材をコンクリート上に打設することで、基礎構造物の天端面の水平出しを行なっている。
従来、コンクリート及びレベル材の打設に際して、特許文献1に開示されるような天端出し補助具を使用して天端面のレベル出しが行われている。特許文献1に開示される天端出し補助具は、コンクリート打設レベル及びレベル材打設レベルを示す目印を有する棒材と、鉄筋を固定する挟持部及び棒材の上下位置を調整して保持可能な保持部を有する固定部材とから構成されている。この天端出し補助具は、棒材と固定部材とを組立てた状態で使用されるものであり、基礎構造物内に配置される縦筋に固定部材を固定した状態で、固定部材に対する棒材の上下位置を調整することができる。そして、任意の位置に調整された棒材の各目印に基づいてコンクリート及びレベル材を打設することで基礎構造物の天端面のレベル出しが行われる。
特開2005−048510号公報
ところで、こうした天端出し補助具は、固定された縦筋に対して上下方向の位置ずれを起こさないように、縦筋に強固に固定される必要がある。特許文献1の天端出し補助具では、固定部材の挟持部を、縦筋の外周部分に当接する一側円弧部と一体に屈曲するラチェット歯、及び縦筋の外周部分に当接する他側円弧部と一体に屈曲するラチェット爪から構成している。そして、一側円弧部と他側円弧部との間に縦筋を配置した状態で、ラチェット歯とラチェット爪とを歯合させるとともにその歯合状態を絞ることで縦筋を強固に挟持することができる。しかしながら、特許文献1の天端出し補助具は、基礎構造物の縦筋に対して固定部材を強固に固定することができるものの、縦筋に対する固定操作が煩雑なものであった。
この発明は、こうした従来の実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、縦筋に対して固定部材を簡易に固定することができるとともに、縦筋に対する位置ずれを抑制することのできる天端出し補助具を提供することにある。
上記の目的を達成するために請求項1に記載の天端出し補助具は、配筋に固定して、コンクリート打設レベル及びレベル材打設レベルを設定する天端出し補助具において、コンクリート打設レベルを示す第1レベル指示部及びレベル材打設レベルを示す第2レベル指示部を有する棒材と、同棒材を配筋に固定する固定部材とを備え、同固定部材は、開口を有するとともに前記棒材を上下方向に相対移動可能に保持する弾性変形可能な棒材保持部と、開口を有するとともに内径が縦筋径と同径又は縦筋径よりも狭く形成され、縦筋を保持する弾性変形可能な縦筋保持部とを備え、前記縦筋保持部及び前記棒材保持部の外面の両側に、前記縦筋保持部側から前記棒材保持部側へ連続して延びる補強用リブを設けることにより、前記棒材保持部に前記棒材を保持させた場合における前記縦筋保持部の内径の拡がりを抑制することを特徴とする。
上記構成によれば、縦筋保持部の開口に縦筋を押し当てて縦筋保持部内に縦筋を嵌入させる、具体的には、開口の開口幅を弾性変形により拡大させつつ縦筋を嵌め込むという簡易な操作により、縦筋に固定部材を固定することができる。また、縦筋保持部の外面の両側に形成された補強用リブは、縦筋保持部の弾性変形後の復元力を高める。とくに、補強用リブを縦筋保持部側から棒材保持部側へ連続して延びるように形成することで、補強用リブを通じて縦筋保持部及び棒材保持部の一方側に加わる力が他方側へ作用するようになる。具体的には、縦筋を縦筋保持部に固定する際に、縦筋保持部の内径を拡げようとする力が縦筋保持部に加わると、その力は補強用リブを通じて棒材保持部の内径を狭める力として作用する。そのため、棒材保持部に棒材が取り付けられ、棒材保持部と棒材とが当接して棒材保持部の内径がこれ以上狭められない状態においては、縦筋保持部の内径を拡げようとする力に対する反力がより大きなものとなる。この反力の増大により弾性変形後の復元力がさらに高められ、縦筋保持部によって縦筋を強固に挟み込むことができるとともに、縦筋に対する固定操作時の弾性変形によって縦筋保持部の内径が拡径したままの状態となることを抑制できる。よって、縦筋に固定された後の縦筋に対する固定部材の位置ずれを抑制することができる。
請求項2に記載の天端出し補助具は、請求項1に記載の発明において、前記固定部材には、固定部材を縦筋に固定した状態で、同縦筋と組み合わせされている横筋の上部に当接する当接部が形成されていることを特徴とする。
上記構成によれば、固定部材を縦筋に固定した状態において、当接部が、同縦筋と組み合わせされている横筋の上部に当接することで、縦筋に対する固定部材の下方向への位置ずれ(ずり落ち)を防止できる。
請求項3に記載の天端出し補助具は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記棒材における前記第1レベル指示部及び前記第2レベル指示部の下側位置にネジ溝を形成するとともに、前記棒材保持部の内面に前記棒材のネジ溝と係合する係合部を形成し、前記棒材を前記固定部材と相対回転させることで上下方向に相対移動可能とし、前記棒材の先端には、前記棒材の高さを調節する高さ調節用治具と嵌合する嵌合部が形成されていることを特徴とする。
上記構成によれば、高さ調節用治具を用いて棒材の高さ(上下位置)を調整することが可能となる。よって、棒材の高さ調整をより容易かつ正確に行なうことができる。
請求項4に記載の天端出し補助具は、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の発明において、前記棒材保持部は、前記縦筋保持部よりも上部に形成されていることを特徴とする。
上記構成によれば、棒材保持部がより上部側にあるため、棒材保持部と縦筋保持部とが同じ上下位置に形成されている場合と比較して、棒材の長さを短くすることができる。また、同じ長さの棒材を用いた場合には、上方向の調整代をより大きくすることができる。
本発明の天端出し補助具によれば、縦筋に対して固定部材を簡易に固定することができるとともに、縦筋に対する位置ずれを抑制することができる。
実施形態の天端出し補助具の斜視図。 (a)は棒材の上面図、(b)は棒材の正面図、(c)は棒材の側面図。 (a)は固定部材の上面図、(b)は固定部材の正面図、(c)は固定部材の側面図。 (a)、(b)は、固定部材の変更例を示す斜視図。
以下、本発明の天端出し補助具を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態の天端出し補助具1を配筋(縦筋T及び横筋Y)に取着した状態を示している。図1に示すように、天端出し補助具1は棒材10と、棒材10を縦筋Tに固定する固定部材20とから構成される。棒材10及び固定部材20は、ポリプロピレン、ポリアセタール、ABS樹脂、ポリカーボネート、及びポリアミド等の樹脂材により形成される。なお、本発明の天端出し補助具において、上下とは図1に示すように天端出し補助具を配筋(縦筋T)に装着した状態での方向をいう。
図2(a)〜(c)に示すように、棒材10は丸棒を基本形状とする部材であり、その上端がレベル材の打設レベルを示す第2レベル指示部として機能する第1の端部12aであり、下端が第2の端部12bである。第1の端部12aの頭頂部には、十字状の溝として形成される嵌合部14が設けられており、図示しない高さ調節用治具が嵌合可能となっている。
棒材10の周面上において、第1の端部12aから所定距離だけ下側となる位置には、一対の略三角板状の第1レベル指示部13が突設されている。この第1レベル指示部13はコンクリートの打設レベルを示すものであり、棒材10における第1レベル指示部13の形成位置、すなわち第1の端部12aから第1レベル指示部13までの長さはコンクリート上に打設するレベル材の厚みと同等に形成されている。
また、第1レベル指示部13の下側から第2の端部12bまでにわたって、棒材10の周面上には螺旋状のネジ溝11が形成されている。
図3(a)〜(c)に示すように、固定部材20は、共に略筒状をなす縦筋保持部21及び棒材保持部22が、その外面同士で一体に接続された形状をなし、樹脂により一体に成形されている。図3(a)に示すように、縦筋保持部21は、断面C字状の筒状体であり、周壁の一部を軸方向に切り欠いてなる縦筋側開口21aを有している。縦筋保持部21の内径は、装着される縦筋Tの径と同径又は縦筋Tの径よりも狭くなるように形成されている。なお、基礎構造物に使用される配筋は10、13、16mm等の直径を有する鉄筋であり、固定部材20の縦筋保持部21はこれら各直径にそれぞれ対応した大きさに形成されている。
縦筋側開口21aの最狭部の開口幅は、縦筋側開口21a側から縦筋保持部21内へ、縦筋保持部21を弾性変形させつつ縦筋Tを嵌入可能な程度の幅に設定されているが、縦筋側開口21aの先端には、先に向かうほど開口幅が拡大する嵌入案内部21bが形成されている。
図3(a)に示すように、棒材保持部22は、固定部材20と同様に断面C字状の筒状体であり、周壁の一部を軸方向に切り欠いてなる棒材側開口22aを有している。棒材保持部22の内径は、棒材10のネジ溝11が形成されている部位の径と同径、又はネジ溝11が形成されている部位の径よりも狭くなるように形成されている。
棒材側開口22aの最狭部の開口幅は、棒材側開口22a側から棒材保持部22内へ、棒材保持部22を弾性変形させつつ棒材10を嵌入可能な程度の幅に設定されているが、棒材側開口22aの先端には、先に向かうほど開口幅が拡大する嵌入案内部22bが形成されている。なお、棒材保持部22は、その軸方向の長さが縦筋保持部21よりも長くなるように形成されている。
図3(c)に示すように、棒材保持部22の内面中央部には、棒材10のネジ溝11と係合する突起状の係合部23が設けられている。また、図3(a)及び(b)に示すように、棒材保持部22の外面には、棒材側開口22aと反対方向に延びる板状の当接部24が設けられている。そして、当接部24の下面と棒材保持部22の外面との間には、当接部24を支持する三角板状の支持部材25が設けられている。
図3(a)〜(c)に示すように、縦筋保持部21及び棒材保持部22は、互いの開口を反対側に向けた状態で接続されている。そして、棒材保持部22は縦筋保持部21に対して、その下端位置を軸方向に所定距離αずらした状態で接続されるとともに、棒材側開口22a側から見た場合において、各軸線の位置を軸方向と直交する方向に所定距離βずらした状態で接続されている。つまり、棒材保持部22は、縦筋保持部21に対して所定距離αだけ上部に位置している。また、縦筋保持部21と棒材保持部22とを上記所定距離βずらして接続することにより、当接部24及び支持部材25を形成するための空間を、棒材保持部22の外面における棒材側開口22aと反対側の位置に確保している。
また、図3(a)〜(c)に示すように、縦筋保持部21及び棒材保持部22の外面の両側には、一対の補強用リブ26が設けられている。各補強用リブ26は、縦筋保持部21及び棒材保持部22の軸線に直交する方向に延び、かつ縦筋側開口21aから棒材側開口22aまで連続して形成されている。
次に、本実施形態の天端出し補助具1を用いた基礎構造物の天端面のレベル出し方法について説明する。
まず、棒材10のネジ溝11が形成されている部位を、棒材側開口22aから棒材保持部22内へ嵌入し、棒材保持部22の係合部23と棒材10のネジ溝11とを係合させる。このとき、棒材10は、棒材保持部22の嵌入案内部22bに案内されながら弾性変形により棒材側開口22aの開口幅を広げて、棒材保持部22内への嵌入が許容されるとともに棒材保持部22に挟み込まれる。そして、棒材保持部22は、棒材保持部22の弾性変形後の復元力や、棒材保持部22と棒材10との間の摩擦力によって棒材10を保持する。天端出し補助具1は棒材10と固定部材20とが上記のとおりに組み合わされた状態で使用される。
続いて、図1に示すように、基礎構造物内の縦筋Tに対して、天端出し補助具1を取り付ける。まず、縦筋Tの上部に対して縦筋保持部21の縦筋側開口21aを押し当てて縦筋保持部21内へ縦筋Tを嵌入させる。このとき、縦筋Tは、縦筋保持部21の嵌入案内部21bに案内されながら弾性変形により縦筋側開口21aの開口幅を広げて、縦筋保持部21内への嵌入が許容されるとともに縦筋保持部21に挟み込まれる。そして、縦筋保持部21は、縦筋保持部21の弾性変形後の復元力や、縦筋保持部21と縦筋Tとの間の摩擦力によって縦筋Tを保持し、固定する。さらに、縦筋保持部21の外面には補強用リブ26が設けられていることから、縦筋保持部21の上記復元力が高められて、縦筋Tを強固に固定することができる。
ここで、本実施形態では、補強用リブ26が縦筋保持部21側から棒材保持部22側へ連続して形成されている。これにより、補強用リブ26を通じて、縦筋側開口21aの開口幅を広げようとする力(縦筋保持部21の内径を拡げようとする力)は棒材側開口22aの開口幅を狭める力(棒材保持部の内径を狭める力)として作用する。一方、棒材側開口22aの開口幅を広げようとする力(棒材保持部22の内径を拡げようとする力)は棒材側開口22aの開口幅を狭める力(縦筋保持部21の内径を狭める力)として作用する。これにより、すでに棒材保持部22内に棒材10が嵌入され、棒材保持部22と棒材10とが当接して棒材側開口22aの開口幅を狭めることのできない状態においては、縦筋側開口21aの開口幅を広げる力に対する反力がより大きなものとなる。この反力の増大により弾性変形後の復元力がさらに高められて、縦筋保持部21内に挟まれた縦筋Tをより強固に保持することができる。
続いて、天端出し補助具1が取り付けられた縦筋Tと組み合わされている横筋Yの上部に対して、棒材保持部22に設けられる当接部24を当接させることにより、配筋に対する天端出し補助具1の取り付けが完了する。なお、当接部24を横筋Yの上部に当接させることにより、縦筋Tに対する固定部材20の下方向への位置ずれ(ずり落ち)を防止することができる。
こうして天端出し補助具1を配筋に取り付けた状態において、作業者は、棒材10を固定部材20と相対回転させ、固定部材20に対して棒材10を上下方向(鉛直方向)に相対移動させる。そして、棒材10の第1レベル指示部13、及び第2レベル指示部である第1の端部12aの上下位置と、予定する基礎構造物のコンクリート打設レベル及びレベル材打設レベルとが等しくなるように棒材10の上下位置の調整を行う。
このとき、高さ調節用治具を用いて、棒材10の上下位置を調節することも可能である。つまり、棒材10の第1の端部12aに設けた嵌合部14に高さ調節用治具を嵌合して、高さ調節用治具と棒材10とを一体回転可能な状態とし、高さ調節用治具に付された目盛り等を参考にして棒材10の上下位置を調整してもよい。
棒材10の上下位置の調整が完了した後、棒材10の第1レベル指示部13を目印として基礎構造物の型枠内にコンクリートを打設するとともに、コンクリートの打設後には第2レベル指示部である第1の端部12aを目印として型枠内にレベル材を打設する。これにより、基礎構造物は、その天端面が予定する高さ位置に形成される。
次に本実施形態における作用効果について、以下に記載する。
(1)本実施形態の天端出し補助具1は、棒材10と棒材10を配筋に固定する固定部材20とを備えている。固定部材20に設けられる縦筋保持部21は、縦筋側開口21aを有するとともに内径が装着対象となる縦筋Tの径と同径又は縦筋Tの径よりも狭く形成され、弾性変形可能に構成されている。また、縦筋保持部21及び棒材保持部22の外面の両側に、縦筋保持部21側から棒材保持部22側へ連続して延びる補強用リブ26が設けられている。
上記構成によれば、縦筋保持部21の縦筋側開口21aに縦筋Tを押し当てて縦筋保持部21に縦筋Tを嵌入させる、具体的には、縦筋側開口21aの開口幅を弾性変形により拡大させつつ縦筋Tを嵌め込むという簡易な操作により、縦筋Tに固定部材20を固定することができる。また、縦筋保持部21の外面の両側に形成された補強用リブ26は縦筋保持部21の弾性変形後の復元力を高める。とくに、補強用リブ26を縦筋保持部21側から棒材保持部22側へ連続して延びるように形成することで、補強用リブ26を通じて縦筋保持部21及び棒材保持部22の一方側に加わる力が他方側へ作用するようになる。具体的には、縦筋Tを縦筋保持部21に固定する際に、縦筋保持部21の内径を拡げようとする力が縦筋保持部21に加わると、その力は補強用リブ26を通じて棒材保持部22の内径を狭める力として作用する。そのため、棒材保持部22に棒材10が取り付けられ、棒材保持部22と棒材10とが当接して棒材保持部22の内径がこれ以上狭められない状態においては、縦筋保持部21の内径を拡げようとする力に対する反力がより大きなものとなる。この反力の増大により弾性変形後の復元力がさらに高められ、縦筋保持部21によって縦筋Tを強固に挟み込むことができるとともに、固定操作時の弾性変形によって縦筋保持部21の内径が拡径したままの状態となることを抑制できる。よって、縦筋Tに固定された後、縦筋Tに対して固定部材20が位置ずれすることを抑制できる。
(2)固定部材20の棒材保持部22には、固定部材20を縦筋Tに固定した状態で、縦筋Tと組み合わせされている横筋Yの上部に当接する当接部24が形成されている。
上記構成によれば、当接部24が縦筋Tと組み合わせされている横筋Yの上部に当接することで、縦筋Tに対する固定部材20の下方向への位置ずれ(ずり落ち)を防止することができる。
(3)棒材10にネジ溝11を形成するとともに、固定部材20の棒材保持部22の内面に棒材10のネジ溝11に係合する係合部23を形成し、棒材10を固定部材20と相対回転させることで上下方向に相対移動可能に構成している。
上記構成によれば、固定部材20に対する棒材10の上下位置を無段階に調整することができる。したがって、棒材10の上下位置を任意の位置に正確に調整することができる。
(4)棒材10の第1の端部12aには、棒材10の上下位置(高さ)を調節する高さ調節用治具と嵌合する嵌合部14が形成されている。
上記構成によれば、高さ調節用治具を用いて棒材10の上下位置を調整することが可能となる。よって、棒材10の上下位置の調整をより容易かつ正確に行なうことができる。
(5)棒材保持部22は、縦筋保持部21よりも上部に位置するように形成されている。
上記構成によれば、棒材保持部22がより上部側にあるため、棒材保持部22と縦筋保持部21とが同じ高さ位置に形成されている場合と比較して、棒材10の長さを短くすることができる。また、同じ長さの棒材10を用いた場合には、上方向の調整代をより大きくすることができる。
(6)縦筋保持部21は、断面C字状の筒状体により形成されている。
上記特許文献1の天端出し補助具の挟持部(縦筋保持部21に相当)はラチェット歯とラチェット爪とを有するものであるが、そうした構成と比較して縦筋保持部21の構成が非常に単純である。そのため、単純な構造の金型で固定部材20を製造することが可能であり、引いては天端出し補助部材1の製造コストを低減することができる。また、その構造が単純であることから、縦筋保持部21をより小さく形成することができる。
さらに、上記特許文献1の挟持部の構成では、ラチェット歯及びラチェット爪と各側円弧部との間などに空間部分が形成される。こうした空間部分が存在すると、コンクリート打設時においてコンクリートが空間部分にうまく入り込まず、打設されたコンクリートに空洞部分(断面欠損)を生じさせる原因となる。一方、縦筋保持部21を断面C字状の筒状体により形成した場合には上記空間部分が形成されることはなく、打設されたコンクリートに断面欠損が生じることを抑制することができる。
なお、本実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。また、次の変更例を互いに組み合わせ、その組み合わせの構成のように上記実施形態を変更することも可能である。
・ 本実施形態では、棒材10のネジ溝11と棒材保持部22の係合部23との係合関係によって、棒材10を上下移動可能に保持する構成としていたが、棒材10を上下移動可能に保持する構成はこれに限られるものではない。たとえば、ネジ溝11及び係合部23を設けることなく棒材保持部22の弾性変形後の復元力や棒材保持部22と棒材10との間の摩擦力のみによって棒材10を保持する構成とし、作業者が棒材10を下方に押し込む又は上方に引っ張ることにより、棒材10を上下移動させるようにしてもよい。さらに、棒材10の表面に軸方向に連続する複数の溝を形成するとともに、棒材保持部22の内面に同溝と係合する突起を形成してもよい。この場合、棒材10の上下位置を段階的に調整することができる。
・ 第1レベル指示部及び第2レベル指示部は、コンクリート及びレベル材を打設する際の目印となり得るものであればどのような構成であってもよい。たとえば、第1レベル指示部13を棒材10の周面全体に形成される鍔状の円板としてもよいし、第2レベル指示部として棒材10の第1の端部12aに同様の円板を設けてもよい。また、棒材10の第1の端部12aから下側へ所定の範囲にわたって着色を行い、着色部分の下端を第1レベル指示部、着色部分の上端(第1の端部12a)を第2レベル指示部としてもよい。
・ 嵌合部14の形状は、高さ調節用治具と嵌合可能な形状であればどのような形状であってもよい。たとえば、一字状の溝であってもよいし、五角形状や六角形状等の多角形状の溝であってもよい。また、溝状に限らず、突起状の嵌合部14であってもよい。なお、嵌合部14を設けない構成としてもよい。
・ 本実施形態では、棒材保持部22の棒材側開口22a側から棒材10を押し込むことにより、棒材10を棒材保持部22に保持させていたが、棒材保持部22の軸方向から棒材保持部22内に棒材10を挿入する構成としてもよい。この場合、棒材側開口22aの開口幅は、棒材側開口22a側から棒材保持部22内へ、棒材保持部22を嵌入不能な幅であってもよい。
・ 補強用リブ26の形状、及び本数はとくに限定されるものではない。たとえば、棒材保持部22の軸線に直交する方向に延びる補強用リブ26が同軸線方向に複数本形成されていてもよいし、複数の補強用リブ26が組み合わされて全体として格子状に形成されていてもよい。
・ 当接部24は、縦筋Tと組み合わせされている横筋Yの上部に当接し得る構成であれば、どのような構成であってもよい。たとえば、図4(a)に示すように、支持部材25を省略して当接部24のみを設ける構成としてもよい。また、図4(b)に示すように、当接部24としてのL字状の棒材を縦筋保持部21に接続する構成としてもよい。なお、当接部24を設けない構成としてもよい。
・ 本実施形態では、縦筋保持部21と棒材保持部22との間に上記所定距離α及び上記所定距離βのずれを生じるように縦筋保持部21と棒材保持部22とを接続していたが、図4(a)及び(b)に示すように、上記所定距離α及び上記所定距離βを零とした状態で縦筋保持部21と棒材保持部22とが接続されていてもよい。
・ 本実施形態では、軸方向の長さについて、縦筋保持部21よりも棒材保持部22を長く形成していたが、棒材保持部22よりも縦筋保持部21を長く形成してもよいし、両部材を同じ長さに形成してもよい。
・ 配筋に対する天端出し補助具1の取り付けについて、本実施形態では、棒材10と固定部材20とを組み合わせた状態で、固定部材20を配筋に固定していたが、先に固定部材20のみを配筋に固定した後に、固定部材20に棒材10を取り付けてもよい。
・ 天端出し補助具1の色は任意であり、樹脂にて成型する場合、第1レベル指示部13や第2レベル指示部がコンクリート等から目立つような色としてもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について記載する。
(イ) 配筋に固定して、コンクリート打設レベル及びレベル材打設レベルを設定する天端出し補助具において、コンクリート打設レベルを示す第1レベル指示部及びレベル材打設レベルを示す第2レベル指示部を有する棒材と、同棒材を配筋に固定する固定部材とを備え、同固定部材は、前記棒材を上下方向に相対移動可能に保持する弾性変形可能な棒材保持部と、開口を有するとともに内径が縦筋径と同径又は縦筋径よりも狭く形成され、弾性変形により縦筋を保持する縦筋保持部とを備え、前記固定部材には、固定部材を縦筋に固定した状態で、同縦筋と組み合わせされている横筋の上部に当接する当接部が形成されている天端出し補助具。
T…縦筋、Y…横筋、1…天端出し補助具、10…棒材、11…ネジ溝、12a…第2レベル指示部としての第1の端部、12b…第2の端部、13…第1レベル指示部、14…嵌合部、20…固定部材、21…縦筋保持部、21a…縦筋側開口、21b…嵌入案内部、22…棒材保持部、22a…棒材側開口、22b…嵌入案内部、23…係合部、24…当接部、25…支持部材、26…補強用リブ。

Claims (4)

  1. 配筋に固定して、コンクリート打設レベル及びレベル材打設レベルを設定する天端出し補助具において、
    コンクリート打設レベルを示す第1レベル指示部及びレベル材打設レベルを示す第2レベル指示部を有する棒材と、同棒材を配筋に固定する固定部材とを備え、
    同固定部材は、開口を有するとともに前記棒材を上下方向に相対移動可能に保持する弾性変形可能な棒材保持部と、開口を有するとともに内径が縦筋径と同径又は縦筋径よりも狭く形成され、縦筋を保持する弾性変形可能な縦筋保持部とを備え、
    前記縦筋保持部及び前記棒材保持部の外面の両側に、前記縦筋保持部側から前記棒材保持部側へ連続して延びる補強用リブを設けることにより、前記棒材保持部に前記棒材を保持させた場合における前記縦筋保持部の内径の拡がりを抑制することを特徴とする天端出し補助具。
  2. 前記固定部材には、固定部材を縦筋に固定した状態で、同縦筋と組み合わせされている横筋の上部に当接する当接部が形成されている請求項1に記載の天端出し補助具。
  3. 前記棒材における前記第1レベル指示部及び前記第2レベル指示部の下側位置にネジ溝を形成するとともに、前記棒材保持部の内面に前記棒材のネジ溝と係合する係合部を形成し、前記棒材を前記固定部材と相対回転させることで上下方向に相対移動可能とし、
    前記棒材の先端には、前記棒材の高さを調節する高さ調節用治具と嵌合する嵌合部が形成されている請求項1又は請求項2に記載の天端出し補助具。
  4. 前記棒材保持部は、前記縦筋保持部よりも上部に形成されている請求項1乃至3のいずれか一項に記載の天端出し補助具。
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