JP2011106041A - シートの製造方法、およびシートの製造装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】帯電可能物と前駆シートとが互いに反対の極性に帯電し続けることで、前駆シートと帯電可能物とが引きつけ合い、その結果、前駆シートは電気的な力によって固定された状態となる。そのため、前駆シートに張力および物理的な圧力を与えることなく、加熱処理を行うことができる。
【選択図】 図1
Description
前駆シートに加熱処理を行うことで、前駆シートが溶媒を含んでいる場合には、前駆シート中に存在する溶媒を除去して乾燥することでシートを得ることができ、前駆シートが溶融接着性を有する場合には、一部あるいは全体的に溶融接着したシートを得ることができる。
「前駆シートを加熱して、シートを製造する方法であり、
(1)帯電可能物を、帯電し続ける工程、
(2)該前駆シートを、該帯電可能物と反対の極性に、帯電し続ける工程、
(3)該帯電可能物と該前駆シートとの間の、電気的な力によって該前駆シートを固定した状態で、該前駆シートを加熱してシートとする工程、
を備えていることを特徴とする、シートの製造方法。」
である。
「前駆シートを加熱して、シートを製造する装置であり、
(1)帯電可能物を、帯電し続けることができる、帯電可能物の帯電手段、
(2)前駆シートを、該帯電可能物と反対の極性に、帯電し続けることができる、前駆シートの帯電手段、
(3)該帯電可能物と該前駆シートとの間の、電気的な力によって該前駆シートを固定した状態で、該前駆シートを加熱してシートとすることができる、前駆シートの加熱手段
を備えていることを特徴とする、シートの製造装置。」
である。
そのため、
(1)得られるシートの配向が変化することを防ぐことができるため、例えば、厚さ、空隙率、開孔の形状、開孔率などの物性が、加熱処理によって予期せぬものに変わることを防ぐことができ、
(2)得られるシートに、気泡、皺、多孔体による転写の跡が、発生することを防ぐことができる、
シートの製造方法である。
そのため、
(1)得られるシートの配向が変化することを防ぐことができるため、例えば、厚さ、空隙率、開孔の形状、開孔率などの物性が、加熱処理によって予期せぬものに変わることを防ぐことができ、
(2)得られるシートに、気泡、皺、多孔体による転写の跡が、発生することを防ぐことができる、
シートの製造装置である。
バッチ式に供給する手段とは、特定の大きさおよび形状に切り取った前駆シート(103)を帯電可能物(102)上へ供給する手段である。連続的に供給する手段とは、連続して製造される長尺状の前駆シート(103)を、供給装置(図示せず)を用いて、帯電可能物(102)上へ連続的に供給する手段である。供給装置として、例えば、供給ローラ、吸着ベルトなど、公知の供給装置を用いることができる。
帯電可能物(102)をアース(104)するとともに、導電体(106)をパワーサプライ(105)によって帯電し続けることで、帯電可能物(102)は該導電体(106)と反対の極性に帯電し続ける。このように、導電体(106)と帯電可能物(102)との間に電位差が生じることで、導電体(106)と帯電可能物(102)との間で電界が形成され続ける。
なお、前駆シート(103)は導電体(106)と帯電可能物(102)との間に存在することから、前駆シート(103)は形成された電界の中に存在するものとなる。
前駆シート(103)の上方向にイオナイザー(107)を存在させ、イオナイザー(107)から前駆シート(103)に向けて、イオンを照射し続ける。この照射されているイオンの進行方向は(a)で表されているように、イオナイザー(107)から帯電可能物(102)へと向かう方向(上方向から下方向)である。イオンの進行方向(a)における経路の途中には、イオナイザー(107)から向って、導電体(106)次いで前駆シート(103)が存在するものとなる。
イオナイザー(107)から照射されるイオンは、正極に帯電したイオンと負極に帯電したイオンとが混合しているイオン群からなる。このイオン群の内、導電体(106)が帯電する極性と異なる極性に帯電しているイオンは、導電体(106)に引き付けられてトラップされる。導電体(106)が帯電する極性と同じ極性に帯電しているイオンは、導電体(106)にトラップされることがないため、導電体(106)を経て帯電可能物(102)へと向かいなお進行し続けることで、帯電可能物(102)上に存在する前駆シート(103)に到着し、前駆シート(103)を帯電し続ける。
帯電し続けている前駆シート(103)は、異なる極性に帯電し続ける帯電可能物(102)へと引き付けられることで、帯電可能物(102)の方向(下方向)へと向かい、電気的な力によって帯電可能物(102)に固定された状態になる。なお、帯電可能物(102)が帯電し続けるとともに、イオナイザー(107)からイオンが照射され続けている間は、前駆シート(103)は帯電し続けることで、帯電可能物(102)の方向に向かい、電気的な力によって帯電可能物(102)に固定され続ける。
電気的な力は、前駆シート(103)を帯電可能物(102)へと固定する(押さえつける)力であるが、従来技術のようにメッシュ体などの多孔体を前駆シート(103)に接触させ、物理的に押さえつけることで生じる力ではないため、前駆シート(103)にメッシュ体などの多孔体を起因とする転写の跡を発生させることがない。
そのため、前駆シート(103)が繊維ウェブや不織布である場合、該前駆シート(103)の配向が変化することを防いでシートを製造できる。前駆シート(103)ならびにシートにおいて配向が変化することは、繊維により構成されている自身の立体構造が変化することを意味する。そのため、本願発明に係る繊維シートの製造方法によれば、配向の変化が防がれることで、例えば、配向、厚さ、空隙率、開孔の形状、開孔率などの諸物性が、予期せぬものに変わることを防ぐことができる。
そのため、図2の繊維シートの製造装置においては、非接触型の加熱装置(101)を、前駆シート(103)および帯電可能物(102)と離間させている。
この時、図2のように、支持板(201)と帯電可能物(102)とが離間していると、支持板(201)がエンドレス運動を行う際に、支持体(103)と帯電可能物(102)とが接触しないため、前駆シート(103)の移動が妨げられる恐れがなく連続的に加熱処理が行える。
(a)紡糸原液の調製
重量平均分子量50万のポリアクリロニトリルを、N,N−ジメチルホルムアミド(沸点:153℃)に濃度10.5mass%となるように溶解させた紡糸原液(粘度:1200mP・s)を用意した。
図4〜図5に示すような繊維ウエブ製造装置を用意した。つまり、17本のノズル群(121〜1217)(それぞれ内径が0.4mmのステンレススチール製針状ノズル)をピッチ50mmで、チェーン状支持体(16c)にそれぞれ固定し、この支持体(16c)を第1スプロケット(16a)と第2スプロケット(16b)との間に橋渡し、ノズル群(121〜1217)を長円状(長径:500mm、短径:100mm)に配置した。更に、第1スプロケット(16a)に駆動モーター(16)を取り付けた。
次いで、ポリエチレン製容器(11)にマイクロポンプ(13)(マイクロポンプ社製;マイクロポンプFC−513 ポンプヘッド:188 1rpm=0.017mLタイプ;コントローラ部=株式会社中央理化製)を接続するとともに、パーフルオロアルコキシ樹脂製チューブ(11a)を接続し、このチューブ(11a)をノズル(121)にロータリージョイントを介して接続した。次いで、このノズル(121)と隣接するノズル(122)とを前記と同様のチューブで接続し、紡糸原液がノズル(121)を介してノズル(122)へ供給できるようにした。同様に、ノズル(122)とノズル(123)、ノズル(123)とノズル(124)と順番にチューブで接続して、ノズル(1217)まで紡糸原液を供給することができるようにした。
次いで、ガラスクロスにポリテトラフルオロエチレン及び導電性粒子を含浸し、焼成したベルト状捕集体(15)(幅:800mm)をアースして、前記ノズル群(121〜1217)の直下に設置した。次いで、マイクロポンプ(13)のギアポンプヘッドに高電圧電源(14)を接続するとともに、前記ノズル群(121〜1217)の先端が、上方から下方に向かってベルト状捕集体(15)の方向に向いており、しかもノズル群(121〜1217)のエンドレス軌道の長径方向がベルト状捕集体(15)の幅方向(移動方向に対する直交方向)と一致するように、ノズル群(121〜1217)を配置した。なお、ノズル群(121〜1217)のノズルの先端とベルト状捕集体(15)の捕集表面との距離は40mmとした。
次に、前記ノズル群(121〜1217)及びベルト状捕集体(15)を塩化ビニル製直方体紡糸容器(18)(幅:1200mm、高さ:2000mm、奥行き:2400mm)の中央部に配置した。なお、直方体紡糸容器(18)の内側には、上壁面から800mm下方側の位置に整流板(19a)を上壁面と平行に配置した。また、ベルト状捕集体(15)の移動方向端部に、ベルト状捕集体(15)に従動して繊維ウエブを巻き取ることができるように、紙管(17)(直径:80mm、長さ:800mm)を設置した。
そして、直方体紡糸容器(18)の上壁面に温湿度調整機能を備えた送風機(19)(PAU−1400HDR、(株)アピステ)を接続するとともに、直方体紡糸容器(18)の下壁面に排気ファン(20)を接続した。
前記紡糸原液を前記容器(11)に入れ、前記マイクロポンプ(13)を用いて紡糸原液を、ノズル(121)を介してノズル群(121〜1217)へ供給し、ノズル群(121〜1217)を180mm/sec.の一定速度で移動させながら、各ノズルから紡糸原液を吐出(1本あたりの吐出量:1g/時間)し、また、前記ベルト状捕集体(15)を一定速度(表面速度:6cm/分)で移動させながら、前記高電圧電源(14)から紡糸原液に+7kVの電圧を印加して、吐出した紡糸原液に電界を作用させて繊維化し、前記ベルト状捕集体(15)上に集積させて、平均繊維径0.3μmの連続繊維からなる繊維ウエブ(目付:5g/m2、厚さ:20μm)を製造し、紙管(17)で巻き取った。なお、繊維ウエブを製造する際には、送風機(19)から温度26℃、相対湿度23%の調湿エアを5m3/分で供給するとともに、排気口から出てくる気体を排気ファン(20)で排気した。
このようにして得られた、生産方向に長尺状である繊維ウェブの表面に、皺や気泡が発生していないことを確認し、これを長尺状の前駆シート(103)とした。
前工程で得られた長尺状の前駆シート(103)から、一辺10cmの正方形状の前駆シート(103)を2枚切り取り、これを実施例1ならびに比較例1で使用する前駆シート(103)とした。
実施例1で使用した前駆シート(103)の写真を図6(a)に、比較例1で使用した前駆シート(103)の写真を図6(b)に示す。なお、前工程で得られた長尺状の前駆シート(103)と切り取った両前駆シート(103、図6(a)および(b))との諸物性は同一のものであった。
(3)前駆シートの帯電
加熱装置(101、縦:15cm、横:15cm、アズワン社製、CHS-180)の上に帯電可能物(102)として、縦20cm、横20cm、厚さ:0.1cmの銅製の金属板(102)を、接触させた状態で存在させた。なお、金属板(102)はアース(104)した状態とした。
次いで、前駆シート(103、図6(a))を金属板(102)上に静置した。
金属板(102)表面から上方向に6cm離れた箇所へ、導電体(106)としてパワーサプライ(105、TREK社製610C)により帯電され得る、縦20cm、横20cm、厚さ0.05cmのステンレス製の、開孔が貫通している金属メッシュ(106、開孔率:98%)を、前駆シート(103、図6(a))の表面と平行をなすように存在させた。
金属メッシュ(106)の上方向における表面から、更に上方向に5cm離れた箇所へ、イオナイザー(107、高砂熱学工業株式会社、IRISYS-SX)を、イオンの主に進行する方向(a)が金属板(102)の上方向における表面と垂直をなすように存在させた。
イオンの主に進行する方向(a)が金属板(102)の上方向における表面と垂直をなすように、イオナイザー(107)からイオンを放出した。
次いで、パワーサプライ(105)によって、金属メッシュ(106)を500V(極性:正極)に帯電させた。この時、金属メッシュ(106)と、アース(104)されている金属板(102)との間の電位差は500Vであり、そのため、金属メッシュ(106)と金属板(102)との間には電界が形成された。
イオナイザー(107)から照射され続けているイオンによって前駆シート(103)を帯電し続けるとともに、金属板(102)を帯電し続けることにより、前駆シート(103、図6(a))は、電気的な力により金属板(102)上に固定され続けた状態となった。
なお、この工程は、室温下で行った。
前駆シート(103、図6(a))が電気的な力によって金属板(102)に固定されている状態で、加熱装置(101)を作用させて、前駆シート(103、図6(a))の温度が200℃となるように、金属板(102)を30分間加熱した。この加熱処理により、前駆シート(103、図6(a))中に含まれるN,N−ジメチルホルムアミド(沸点:153℃)を除去することで、シートとした。
30分間の加熱を行った後に加熱装置(101)を停止して、本発明に係るシートの製造装置とシートとを、30分間室温下に置くことで冷却した。
なお、イオナイザー(107)によるイオンの照射、ならびに金属板(102)が帯電し続けた状態下で、つまりはシートが電気的な力によって金属板(102)上に固定されている状態が持続している状態のままで、冷却を行った。
冷却処理を終えた後、イオナイザー(107)によるイオン照射の停止、次いで、金属メッシュ(106)ならびに金属板(102)の帯電を消失することで、シートの電気的な力による固定を消去し、シートを得た。
実施例1のシートは、シートの表面に皺や気泡が発生することなく、前駆シート(103、図6(a))からN,N−ジメチルホルムアミドが除去されてなるシートであった。そして、物理的に前駆シート(103、図6(a))を押さえつけた状態で加熱処理を行っていないため、シート表面には支持体などの転写痕が存在していなかった。
パワーサプライ(105)による、金属メッシュ(106)への帯電を行わなかった(金属板(102)が帯電し続けないため、前駆シート(103、図6(b))が電気的な力によって金属板(102)上に固定されない)こと以外は、実施例1と同様に、前駆シート(103、図6(b))の加熱処理を行い、N,N−ジメチルホルムアミドを除去してなる、シートを得た。
比較例1のシートは、物理的に前駆シート(103、図6(b))を押さえつけた状態で加熱処理を行っていないため、シート表面には支持体などの転写痕が存在していなかったものの、しかし、図8から分かるように、シートの表面に皺や気泡が発生したシートであった。
なお、シートに皺や気泡が発生したため、後述する「生産方向ならびに幅方向における引張強さの測定」を行うことができなかった。そのため「強度比」ならびに「強度比維持率」は算出できなかった。
(1)-(c)項で得られた長尺状の前駆シート(103)を巻き出し、図9の加熱処理装置へと導いた。
すなわち、長尺状に連続している前駆シート(103)を送入ロール(3a〜3c)へ供給(速度:2cm/分)するとともに、スチールロール(4)へ供給した。なお、スチールロール(4)へ供給された前駆シート(103)が急激な熱を受けないように、第1冷却ノズル(6)から温度5℃の空気をスチールロールに吹き付け、スチールロール(4)を冷却した。
この供給された前駆シート(103)を、スチールロール(4)の表面に沿わせた状態でヒーター(5)へ搬送(速度:2cm/分)し、ヒーター(5)によって加熱処理を約20分間実施し、前駆シート(103)の残留溶媒を蒸発除去し、シートを形成した。なお、ヒーター(5)は遠赤外線照射装置により、断熱ボード内の雰囲気温度を160℃に維持した。
更に、スチールロール(4)の表面に沿わせ、シートを第2冷却ノズル(7)へ供給し、第2冷却ノズル(7)から温度5℃の空気をシートに対して吹き付け、シートを冷却した。
そして、スチールロール(4)からシートを送出ロール(8a〜8c)へ搬送することで、シートを得た。
なお、上述の加熱処理を行う際に、送入ロール(3a〜3c)と送出ロール(8a〜8c)との間に周速差を設け延伸した。この時の延伸倍率(「送出ロール(8a〜8c)によるシートの送出速度」/「送入ロール(3a〜3c)による前駆シート(103)の送入速度」)は1.1倍であった。
(1)-(c)項で得られた前駆シート(103)、ならびに実施例1および比較例2にて製造したシートの、生産方向ならびに、該生産方向と垂直をなす幅方向における引張強さを測定し、得られた引張強さの値から、「強度比」と「強度比維持率」とを算出した。
その結果を表1に示す。また測定方法ならびに算出方法は以下の方法で行った。
前駆シート(103)あるいはシートから、生産方向が150mm、幅方向が15mmとなるように切断した長方形状の試料を採取した。
この長方形状の試料を、インストロン型引張試験機(装置名:テンシロンUCT500)を用いて、生産方向に延伸させて、引張強さを測定した。つまり、前記引張試験機の50mm離れて位置するチャック間に長方形状の試料を固定し、50mm/分の定速で引張り、試料が破断に至るまでの最大張力(引張強さ)を測定して、生産方向における引張強さの値を求めた。
次いで、前駆シート(103)あるいはシートから、幅方向が150mm、生産方向が15mmとなるように切断した長方形状の試料を採取した。
幅方向に延伸したこと以外は、前述と同様に最大張力(引張強さ)を測定して、幅方向における引張強さの値を求めた。
上述の引張強さの測定方法により得られた、「幅方向における引張り強さの値」に対する「生産方向における引張り強さの値」の比を算出し、求められた値を強度比の値とした。つまり、以下の式より求められた値を強度比の値とした。
「生産方向における引張り強さの値」/「幅方向における引張り強さの値」=「強度比」
上述の算出方法により得られた、「前駆シート(103)の強度比の値」に対する、「シートの強度比の値」の割合を百分率で算出し、求められた値を強度維持率とした。つまり、以下の式より求められた値を強度維持率の値とした。
(「シートの強度比の値」/「前駆シート(103)の強度比の値」)×100=「強度維持率(%)」
なお、シートの強度比維持率(%)が100%に近い値であることは、加熱処理により前駆シート(103)に生じた強度比の変化、換言すれば繊維配向の変化が少ないことを示す。
一方、比較例2のシートは強度比維持率が150%であることから、従来技術に係る延伸した条件下での加熱処理を行うことにより、繊維配向の変化が生じることが判明した。
(1)得られるシートの配向が変化することを防ぐことができるため、例えば、厚さ、空隙率、開孔の形状、開孔率などの物性が、加熱処理によって予期せぬものに変わることを防ぐことができ、
(2)得られるシートに、気泡、皺、多孔体による転写の跡が、発生することを防ぐことができる、
シートの製造方法である。
102・・・帯電可能物
103・・・前駆シート
104・・・アース
105・・・パワーサプライ
106・・・導電体
107・・・イオナイザー
201・・・支持板
a・・・イオンの主に進行する方向
3a〜3c・・・送入ロール
4・・・スチールロール
5・・・ヒーター
6・・・第1冷却ノズル
7・・・第2冷却ノズル
8a〜8c・・・送出ロール
11・・・ポリエチレン製容器
11a・・・パーフルオロアルコキシ樹脂製チューブ
121〜1217・・・ノズル群
13・・・マイクロポンプ
14・・・高電圧電源
15・・・捕集体
16・・・駆動モーター
16a・・・第1スプロケット
16b・・・第2スプロケット
16c・・・支持体
17・・・紙管
18・・・直方体紡糸容器
19・・・送風機
20・・・排気ファン
Claims (2)
- 前駆シートを加熱して、シートを製造する方法であり、
(1)帯電可能物を、帯電し続ける工程、
(2)該前駆シートを、該帯電可能物と反対の極性に、帯電し続ける工程、
(3)該帯電可能物と該前駆シートとの間の、電気的な力によって該前駆シートを固定した状態で、該前駆シートを加熱してシートとする工程、
を備えていることを特徴とする、シートの製造方法。
- 前駆シートを加熱して、シートを製造する装置であり、
(1)帯電可能物を、帯電し続けることができる、帯電可能物の帯電手段、
(2)前駆シートを、該帯電可能物と反対の極性に、帯電し続けることができる、前駆シートの帯電手段、
(3)該帯電可能物と該前駆シートとの間の、電気的な力によって該前駆シートを固定した状態で、該前駆シートを加熱してシートとすることができる、前駆シートの加熱手段
を備えていることを特徴とする、シートの製造装置。
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