JP2013139652A - アラミド繊維不織布およびその製造方法 - Google Patents

アラミド繊維不織布およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】電池やキャパシタのセパレータに好適に用いることができるアラミド繊維不織布およびその製造方法を提供する。
【解決手段】アラミド繊維で構成された不織布であって、該アラミド繊維の平均繊維直径が0.1〜3000μmであり、該不織布の、目付が3〜1000g/m、厚みが1〜100μmであり、少なくとも不織布の一方向における最大引張強度が1〜50N/cm、250℃の収縮率が3%以下であることを特徴とするアラミド繊維不織布とする。また、平均繊維直径が0.1〜3000μmであるアラミド繊維からなるウェブを、カレンダーロールにより、100〜200℃の温度にて予備加熱し、さらに加熱して、1.1〜5.0倍で、一方向に延伸し、目付が3〜1000g/m、厚みが1〜100μmの不織布とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、アラミド繊維不織布およびその製造方法に関する。さらに詳細には、電池用セパレータなどとして優れた性能を発揮する均質なアラミド繊維不織布、および、その製造方法に関するものである。
極細径繊維の製造方法としては、一般にメルトブロー法、海島型混合紡糸法、フラッシュ紡糸法、エレクトロスピニング法、爆裂紡糸法などが知られている。
メルトブロー法、海島型混合紡糸法は、溶融紡糸が可能なポリマーに対して適応される方法である。
また、フラッシュ紡糸法は、ポリマー溶液に対して適応される方法であり、高密度ポリエチレンやポリプロピレンと低沸点の溶剤(塩化フッ化炭化水素など)の混合溶液を紡糸孔から吐出する前に相分離させてから吐出するもので、低沸点の溶剤は急激にガス化膨張し、ポリマーは延伸されながら固化し、フィブリル化した極細の繊維からなる網状の連続繊維となり、これを拡げて集積しウェブを形成する方法である。ただし、この紡糸法が適用されるポリマーの種類は限られている。
エレクトロスピニング法は、ポリマー溶液の紡糸が可能であり、アラミドポリマー等にも適用されている(特許文献1〜2)が、一般にその生産性はメルトブロー法等に比べて低い。
これらの方法以外に、爆裂紡糸技術によるポリマー溶液からの糸の製造方法が知られている(特許文献3)。これは、ラバル管によって高速に加速された気流によって促進されるポリマー溶液の爆裂によって紡糸を行う方法であり、その生産性はエレクトロスピニング法に比べて一般に高い。
また、熱可塑性ポリマーをポリマー吐出孔から吐出させ、その吐出孔の外周から溶融したポリマーと並行に空気を随伴させ、さらに、ノズル端面から離れたエアスロットから噴射した高速の冷空気を吐出後のポリマーに作用させることによって、ポリマーを細径化させる装置が示されている(特許文献4)。
また、熱可塑性ポリマーをポリマー吐出孔から吐出させ、その吐出孔の外周から溶融したポリマーと並行に空気を随伴させ、さらに、ノズル端面から離れたエアスロットから噴射した高速の冷空気を吐出後のポリマーに作用させることによって、ポリマーを細径化させる装置が示されている(特許文献4)。
しかしながら、上記方法で得られる繊維は、いずれも実質的に未延伸糸よりなることから、熱力学特性及び機械特性に劣り、例えばバッテリーやキャパシタ用セパレータなど、高強度を要する様な産業用途で使用する場合には目付を高くする必要があるといった問題がある。
特開2005−200779号公報 特開2006−336173号公報 US2004/0099981A1 US6013223
本発明の目的は、上記問題点に鑑みなされたもので、電池やキャパシタのセパレータに好適に用いることができるアラミド繊維不織布およびその製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するため、鋭意検討を重ねた結果、アラミド繊維ウェブを特定の温度で加熱したのち、延伸を行ったところ、不織布の強度が著しく向上した不織布が得られ、さらに該不織布が、電池、キャパシタ用のセパレータなどに適していることを見出し、本発明を完成するに至った。
かくして本発明によれば、アラミド繊維で構成された不織布であって、該アラミド繊維の平均繊維直径が0.1〜3000μmであり、該不織布の、目付が3〜1000g/m、厚みが1〜100μmであり、少なくとも不織布の一方向における最大引張強度が1〜50N/cm、250℃の収縮率が3%以下であることを特徴とするアラミド繊維不織布が提供される。
また、平均繊維直径が0.1〜3000μmであるアラミド繊維からなるウェブを、カレンダーロールにより、100〜200℃の温度にて予備加熱し、さらに加熱して、1.1〜5.0倍で、一方向に延伸し、目付が3〜1000g/m、厚みが1〜100μmの不織布とすることを特徴とするアラミド繊維不織布の製造方法がされる。
本発明によれば、特定の延伸処理を行うことにより、電池、キャパシタ用のセパレータなどに適した極めて強度が高いアラミド繊維不織布を提供することができる。また、本発明によれば、上記アラミド繊維不織布の製造を容易に行うことができる。
本発明の繊維の製造方法に用いられる紡糸ノズルおよび凝固設備の断面の概略図である。 本発明の繊維の製造方法に用いられる紡糸ノズルの下面の概略図である。
以下に、本発明を詳細に説明する。本発明の不織布を構成するアラミド繊維はアラミドポリマーからなる。構成する繊維がポリエステルなどの熱可塑性樹脂であると、例えば電池(バッテリー)などセパレータに使用した場合に、バッテリーの熱暴走により溶融し、セパレータとしての機能を果たさなくなる。
上記アラミド繊維を構成するアラミドポリマーは、1種又は2種以上の2価の芳香族基が直接アミド結合により連結されているポリマーであって、該芳香族基は2個の芳香環が酸素、硫黄又はアルキレン基で結合されたものであってもよい。また、これらの2価の芳香族基には、メチル基やエチル基などの低級アルキル基、メトキシ基、クロル基などのハロゲン基等が含まれていてもよい。さらには、これらアミド結合は限定されず、パラ型、メタ型のどちらでもよい。
かかるアラミドポリマーとしては、ポリパラフェニレンテレフタルアミド、コポリパラフェニレン−3,4’オキシジフェニレン−テレフタルアミド、ポリメタフェニレンテレフタルアミド、ポリメタフェニレンイソフタルアミドなどが好ましく選択される。
本発明おいては、アラミド繊維を用いることにより、セパレータでは、例えばリチウムイオン電池用セパレータとして用いた場合、異常発熱によって電池内部温度が200℃以上の高温になっても、セパレータが収縮することなく、セパレータ収縮による電極間ショートを防止することができる。さらに電気二重層キャパシタ用等、活性炭中の水分乾燥が重要な用途に用いた場合、素子乾燥温度を上げることができるため、効率良く乾燥することができる。
本発明の不織布を構成する繊維の平均繊維径は0.5〜3000μmである必要があり、好ましくは0.5〜3μmである。これは、平均繊維径が0.5μm未満であると、得られる強力が小さく、破損し易くなる。一方、平均繊維径が3000μmを超えると、不織布を構成する繊維の比表面積が小さくなり、例えばバッテリーのセパレータとして使用した場合に高抵抗値となり、バッテリーの性能を著しく阻害する。
本発明の不織布の目付は3〜100g/mである必要があり、好ましくは10〜30g/mである。これは、目付が3g/m未満であると得られる強力が小さく、破損しやすくなる。一方、目付が100g/mを超えると、所望の厚みを得るために不織布の空隙率が低くなり、例えばバッテリーのセパレータとして使用した場合に高抵抗値となるためバッテリーの性能を著しく阻害する。また、不経済的である。
本発明の不織布の厚みは1〜100μmである必要があり、好ましくは10〜50μmである。これは、厚みが1μm未満であると不織布の空隙率が低くなり、例えばバッテリーのセパレータとして使用した場合に高抵抗値となり、バッテリーの性能を著しく阻害する。一方、厚みが100μmを超えると、例えばバッテリーのセパレータとして使用した場合、電極間距離が広くなるために高抵抗値となり、バッテリーの性能を著しく阻害する。
本発明の不織布の最大引張強度は1〜50N/cmである必要があり、好ましくは5〜30N/cmである。これは、引張強度が1N/cm未満であると、破損しやすく取扱いが困難である。一方、引張強度が50N/cmを超えると、所望の空隙率と厚みを両立することができず、例えばバッテリーのセパレータとして使用した場合に高抵抗値となるためバッテリーの性能を著しく阻害する。
本発明の不織布の250℃における熱収縮率は3%以下である必要があり、好ましくは1%以下である。これは、熱収縮率が3%を超えると、例えばバッテリーのセパレータとして使用した場合に、バッテリーの熱暴走により変形してしまい、セパレータとしての機能を果たさなくなることがあり好ましくない。
本発明の不織布をバッテリー用のセパレータとして用いる場合、厚みは1〜50μmであることが好ましく、更に好ましくは10〜30μmであることが好ましい。これは、厚みが1μm以下の場合は所望の空隙率が得られずに高抵抗値となり、バッテリーの性能を著しく阻害する。一方、50μm以上であると、電極間距離が広くなるために高抵抗値となり、バッテリーの性能を著しく阻害する。
本発明の不織布をキャパシタ用のセパレータとして用いる場合、厚みは1〜100μmであることが好ましく、更に好ましくは10〜100μmであることが好ましい。これは、厚みが1μm以下の場合は所望の空隙率が得られずに高抵抗値となり、キャパシタの性能を著しく阻害する。一方、100μm以上であると、電極間距離が広くなるために高抵抗値となり、キャパシタの性能を著しく阻害する。
本発明の不織布は、公知の方法でバッテリーやキャパシタのセパレータとして用いることができる。
本発明においては、上記繊維が、例えば、後で詳述する方法によって得られる、ポリマー溶液を、細径を有する吐出孔より吐出し、伸張または細径化させた後、これを固化してなる繊維であることが好ましい。また、ポリマー溶液を、吐出孔よりバーストさせずに吐出するものであることが、均質な不織布となり好ましい。
以上に説明した不織布の製造方法としては、ポリマー溶液をバーストさせ細繊化する爆裂紡糸技術(WO02/052070記載)や、一般に溶融性ポリマーで行われているメルトブロー技術を改良し、効果的に細繊化する技術(US6013223)や、特開2005−200779号公報のエレクトロスピニング法などが挙げられる。
本発明は、その中でも、溶融性ポリマーで行われているメルトブロー技術を用い、細繊化する技術(US6013223)を応用し、さらにこれを改良することによって、上記不織布を容易に製造できることを見出したものである。かかる方法では、ポリマー溶液をバーストさせることなく、連続した均一な繊維径を有する繊維とし易く、均質な不織布を得やすい。
アラミドを溶解する溶媒は、例えばN−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ジメチルアセトアミド(DMAc)、およびジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルイミダゾリジノン、アルコキシ−N−イソプロピル−プロピオンアミドなどのアミド系極性溶媒を挙げることができる。ジメチルスルホキシド(DMSO)もまた、溶媒として使用される。ポリマーの溶解性を大きく損なわない程度に、上記溶媒以外のトルエン、アセトン等の溶媒を添加しても良い。中でもNMP、DMAcが、アラミドポリマー溶液の安定性の観点から好ましい。
また、曳糸性向上のために無機塩を添加しても良い。本方法で使用できる無機塩としては、カルシウム、リチウム、マグネシウムおよびアルミニウムよりなる群から選択されるカチオンを有する塩化物または臭化物等のハロゲン化物が挙げられ、特に塩化カルシウムまたは塩化リチウムが好ましい。これらの塩の混合物を使用することも可能である。
このような無機塩は必要に応じて添加することもあるが、溶液調製プロセス(例えば重合体製造プロセス)で必然的に生成するものであってもかまわない。無機塩の含有量は、アラミドポリマーを基準として45重量%以下、好ましくは20重量%以下、より好ましくは10重量%以下である。
なお、上記のポリマー溶液には、本発明の目的を阻害しない範囲で水を含んでいても良い。ここで、水の含有量は、アラミドポリマーの重量を基準として70重量%以下であり、好ましくは50重量%以下、より好ましくは15重量%以下である。
次に、前記の製造工程を図により詳細に説明するがこれに限定されるものではない。
図1に示すように、ダイ1によって適切な温度に温調されたキャビティー2に付属した紡糸ノズル3にポリマー溶液を供給する。こうしてノズル内管9を通ったポリマー溶液10は、吐出孔の外側に設置されたガス吐出口7から噴出したガス気流によって、効果的に加速され、伸張または細化される。
ここで、ポリマー溶液10の吐出量、ポリマー溶液を伸張または細径化させる圧空吐出量は、得ようとする不織布の繊維径など不織布形体により適宜選択できる。すなわち、不織布を構成する繊維の繊維径を小さくしたり、不織布の空隙径を小さくしたり、密度を大きくしたりする場合は、ポリマー溶液の吐出量を少なくし、または圧空吐出量を多くし、一方、不織布を構成する繊維の繊維径を大きくしたり、不織布の空隙径を大きくしたり、密度を小さくする場合は、ポリマー溶液の吐出量を多くし、または圧空吐出量を少なくする。このように、ポリマー溶液の吐出量と圧空吐出量を調整することで、前記の、平均繊維直径を有する不織布を容易に得ることができる。
前記凝固液としては、アラミドポリマーの場合、該ポリマーに対する貧溶媒が用いられ、水、水/アミド系極性溶媒の混合液、水/アルコール類の混合液、アルコール類等が挙げられる。水/アミド系極性溶媒の混合液に含まれるアミド系極性溶媒としては、アラミドポリマーを溶解し、水と良好に混和するものであれば任意のものを使用することができるが、特にNMP、DMAc、DMFを好適に用いることができる。なかでも、溶媒の回収等を考慮すると、紡糸用ポリマー溶液中のアミド系極性溶媒と同種のものが好ましい。上記凝固液の中でも、水、水/NMP混合溶媒もしくは水/DMAc混合溶媒が好ましい。
上記極細径繊維は、例えば、固定した捕集支持体や走行する搬送ベルト上に捕捉することによって、均質な不織布を得ることができる。その際、シート状基材の上に直接補足し、基材との積層体とすることもできる。このようにして得られた積層体をいったん巻き取り、再度この巻き取った積層体に該極細径繊維を捕捉し、三層構造にすることもできる。
本発明において、不織布の目付は、ノズルからのポリマー溶液吐出量と捕集面の移動速度(ベルト速度)によって決定され、使用する目的によって適宜調整することができる。
得られた繊維およびそれらによって構成される不織布は洗浄しても良い。繊維もしくは不織布を洗浄する方法としては、繊維から溶媒および塩を除去するあらゆる手段または機器を使用しても良く、例えば、洗浄浴に浸漬する方法、洗浄液もしくはスチーム等を吹き付ける方法、乾燥機にて乾燥除去する方法等が挙げられる。中でも、洗浄浴に浸漬する方法は洗浄効率が高く好ましい。
本発明においては、まず、上記不織布を100℃から200℃の温度範囲にて予備加熱処理することが必須である。加熱時間は30秒以上であれば問題はない。予備加熱後、好ましくは(アラミドポリマーのガラス移転点−30℃)から(アラミドポリマーのガラス移転点+100℃)の温度範囲に加熱したカレンダーロール機に該不織布を導入し、延伸する。延伸倍率はカレンダーロール機の回転速度と、巻取りロールの回転速度の比により決定される。予備加熱を実施しなければ、所望の強度は得られず、また延伸温度が適正外であれば、所望の強度が得られないだけでなく、破断し、不織布形状を維持できない。
加熱設備については特に限定するものではないが、例えば熱風乾燥機やカレンダーロール機などが挙げられる。また延伸設備も特に限定するものではなく、例えばヒーターロールと巻取ロールを兼ね備える金属製カレンダーロール機などが挙げられる。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに詳細に説明する。ただし、以下の実施例は、本発明を限定するものではない。なお、実施例中における各物性値は、下記の方法で測定した。
<繊維径(μm)>
不織布を走査型電子顕微鏡JSM6330F(JEOL社製)にて観察し、繊維100本を任意に選出して繊維径を測定し、平均繊維径を算出した。なお、観察は3000倍で行った。
<目付(g/m)>
JIS L 1906の単位面積当りの重量試験方法に準じて測定を行った。
<厚さ(mm)>
小野測器 デジタルリニアゲージDG−925(測定端子部の直径1cm)を用い、任意に選択した20箇所において厚さを測定し、平均値を求めた。
<見掛け密度(g/cm)>
(目付)/(厚み)から算出し、単位容積あたりの重量を求めた。
<ガラス転移点(℃)>
JIS K 7121、または、JIS K 7120に準じ、示差走査熱量測定により得られるDSC曲線の融解ピークの頂点の温度、もしくは、熱重量測定より得られるTG曲線にて、試料の重量減少が始まる温度から求めた。
<熱収縮率(%)>
JIS L 1906に準じて、無緊張の状態で、200℃×15分熱処理後の不織布の乾熱収縮率を求めた。
<引張強度>
不織布の引張強度はJIS P8113に準拠して、不織布の縦方向、および横方向それぞれ、試験巾10mm、試験長100mm、引張速度100mm/minで試験し、引張り強力の値を求めた。
<電池評価>
正極活物質としてLiNi1/3Mn1/3Co1/3(平均粒径6μm)を89重量%、導電剤としてグラファイトを6重量%、バインダーとしてポリフッ化ビニリデンを5重量%の割合とし、さらに分散用溶剤としてN−メチル−2−ピロリドンを加えて混合して、ペースト状スラリーを作製した。このスラリーを正極集電体となるアルミニウム箔(厚さ15μm)に塗布し、乾燥後、ローラープレス機で圧縮成型を行い、正極を形成した。
また、負極活物質としてグラファイト(平均粒径20μm)を90重量%、バインダーとしてポリフッ化ビニリデンを10重量%の割合とし、さらに分散用溶剤としてN−メチル−2−ピロリドンを加えて混合して、ペースト状スラリーを作製した。このスラリーを負極集電体となる電解銅箔(厚さ10μm)に塗布し、乾燥後、ローラープレス機で圧縮成型を行い、負極を形成した。
ついで上記のようにして形成した正極および負極を、所定のサイズ(約30mm×約60mm)に打ち抜き、各実施例及び比較例のセパレータを介して積層し、タブを接着、外装を施して積層体を作製した。この積層体を80℃、8時間減圧乾燥した。この積層体に、プロピレンカーボネート30重量%とエチルメチルカーボネート70重量%の混合溶媒に1mol/Lの濃度でLiPFを添加した電解液を注入した。その後外装材の注液口のシールを行って、単層ラミネートセルを作製した。なお、電極乾燥後の作業は、露点−50℃以下のドライボックス中で行った。
試験1(インピーダンス測定):
上述のようにして作製した単層ラミネートセルについて、20℃において、充電電圧4.2V、充電時間17時間の条件で満充電を行った。その後、3.8Vに充電調整し、ACインピーダンス測定を行った。測定は、測定周波数1kHz、印加電圧10mVの条件で行った。
対照品(ポリプロピレン微多孔質膜、Celgard社製)に比べて、インピーダンスが高い場合を△、同等以下を○とした。
試験2(サイクル特性):
上述のようにして作製した単層ラミネートセルについて、20℃において、充電電圧4.2V、充電時間1.5時間の条件で充電を行い、その後、放電を行った。このサイクルを繰り返し行い、初回の充電容量に対する200回目の充電容量保持率を求めた。
容量保持率が85%以上の場合を○、85%未満80%以上の場合を△、80%未満の場合を×とした。
[実施例1、2]
特公昭47−10863号公報記載の方法に準じた界面重合法により製造した固有粘度(IV)=1.35のポリメタフェニレンイソフタルアミド粉末(帝人テクノプロダクツ製、密度1.38g/cm、ガラス転移点270℃)1020重量部を、0℃に冷却したジメチルアセトアミド(DMAc)80重量部中に投入し、スラリー状にした後、40℃まで昇温して溶解させ、ポリマー溶液を得た。
上記のポリマー溶液を、ギアポンプを使ってUS6013223の紡糸装置に120g/minで供給し、紡糸温度40℃とし、10m/minで圧空を供給して紡糸を行った。ここで、US6013223の紡糸装置は、ポリマー溶液吐出孔の孔径が0.3mmで、ポリマー溶液吐出ノズルが、100×5列の配列で500本が、5mmピッチで等間隔となるように配置されたものを使用した。
これに凝固液を一対のスプレーノズル(株式会社いけうち製、DDAシリーズ)を用いて、吹き付けた。凝固液として水を使用し、スプレーノズルに供給した水は5L/minで、供給した圧縮空気圧は0.5MPaとした。
ギアポンプによりポリマー溶液吐出孔から吐出された糸条は、直ちに周囲の圧空と凝固液と共に、紡糸線上の下方向に捕集面に向かって流下させながら細化と凝固を行い、紡糸装置の下方500mmに設置された捕集ベルト上に、繊維を積層しながら搬送ベルトに積層し、目付20g/mの極細径アラミド繊維ウェブ(平均繊維径:1.28μm)を、150℃の予備加熱(予熱)処理後、300℃に加熱したカレンダーロール機に供給し、1.8倍の延伸熱処理を実施して不織布を得た。(実施例1)
得られた不織布の長さ方向の引張強度は、9.5cN/cm、熱収縮率(250℃)は0.8%、平均繊維径は0.89μmであった。
また、加熱温度を300℃から330℃に変更したところ、不織布の長さ方向の引張強度は、8.2cN/cm、熱収縮率(250℃)は0.6%、平均繊維径は0.80μmであった。(実施例2)
[実施例3]
実施例1、2と同様にウエブを得、これを150℃の予熱処理後、300℃にそれぞれ加熱したカレンダーロール機に供給し、1.5倍の延伸熱処理を実施して不織布を作成し、これをセパレータの支持体として用いてリチウムイオン系二次電池を作成した。ACインピーダンスは○、サイクル試験は○であった。
[比較例1]
実施例1、2と同様に目付0.6g/mの極細径アラミド繊維ウエブ(平均繊維径:2.1μm)を、300℃に加熱したカレンダーロール機に供給し、1.8倍の延伸熱処理を試みたところ、不織布形状のものが得られなかった。
[比較例2]
実施例1、2と同様に目付20g/mの極細径アラミド繊維ウエブ(平均繊維径:1.28μm)を、250℃に加熱したカレンダーロール機に供給し、1.8倍の延伸熱処理を試みたところ、不織布形状のものが得られなかった。
[比較例3]
実施例1、2と同様に目付20g/mの極細径アラミド繊維ウエブ(平均繊維径:1.28μm)を、300℃に加熱したカレンダーロール機に供給し、延伸することなく熱処理のみを行った。
得られらた不織布の長さ方向の引張強度は、3.0cN/cm、熱収縮率(250℃)は0.8%、平均繊維径は1.30μmであった。
[比較例4]
実施例1、2と同様に目付20g/mの極細径アラミド繊維ウエブ(平均繊維径:1.28μm)を、予熱することなしに300℃加熱したカレンダーロール機に供給し、1.8倍に延伸熱処理を実施して延伸を行った。
得られた不織布の長さ方向の引張強度は、5.0cN/cm、熱収縮率(250℃)は0.7%、平均繊維径は1.02μmであった。
[比較例5]
実施例1、2と同様に目付11g/mの極細径アラミド繊維ウエブ(平均繊維径:1.28μm)を得、延伸処理を実施せずに、これをセパレータの支持体として用いて電池性能を評価したところ、低強度に起因するわずかな短絡傾向を確認したが、ACインピーダンスは○、サイクル試験は○であった。
本発明の極細径繊維不織布は、きわめて均質であり、例えばリチウムイオン電池用セパレータ並びにキャパシタ用セパレータ、フィルター用素材として極めて有用である。また、吸音材、吸油材、各種クリーナーなど幅広い用途に利用できる。さらに、本発明の製造方法は上記の極細径繊維不織布を容易に製造することができる。
1:ダイ
2:キャビティー
3:紡糸ノズル
4:紡糸口金
5:ガスキャビティー
6:吸気口
7:ガス吐出口
8:ガスの流れ
9:ノズル内管(吐出孔)
10:ポリマー溶液
11:凝固液供給装置(凝固液供給ノズル)
12:凝固液
14:大気
15:ポリマー
16:プレート

Claims (4)

  1. アラミド繊維で構成された不織布であって、該アラミド繊維の平均繊維直径が0.1〜3000μmであり、該不織布の、目付が3〜1000g/m、厚みが1〜100μmであり、少なくとも不織布の一方向における最大引張強度が1〜50N/cm、250℃の収縮率が3%以下であることを特徴とするアラミド繊維不織布。
  2. 請求項1記載のアラミド繊維不織布をセパレータに用いた電池。
  3. 請求項1記載のアラミド繊維不織布をセパレータに用いたキャパシタ。
  4. 平均繊維直径が0.1〜3000μmであるアラミド繊維からなるウェブを、カレンダーロールにより、100〜200℃の温度にて予備加熱し、さらに加熱して、1.1〜5.0倍で、一方向に延伸し、目付が3〜1000g/m、厚みが1〜100μmの不織布とすることを特徴とするアラミド繊維不織布の製造方法。
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