JP2011105835A - 樹脂組成物およびそれを含む衝撃吸収材 - Google Patents

樹脂組成物およびそれを含む衝撃吸収材 Download PDF

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Abstract

【課題】衝撃吸収性、緩衝性、防振性に優れ、軟化剤のブリードによる汚染、べた付きがない樹脂組成物を提供すること。
【解決手段】スチレン系ブロック共重合物(A)、鉱物油軟化剤(B)、及びワックス(C)を含む樹脂組成物であって、
スチレン系ブロック共重合物(A)は、スチレンの比率が10〜40重量%であるトリブロック型のスチレン系ブロック共重合物であり、
鉱物油軟化剤(B)は、飽和炭化水素鎖炭素数が全炭素数の50%以上を占めるパラフィン系鉱物油軟化剤であり、
ワックス(C)は、軟化点が80〜160℃であり、
スチレン系ブロック共重合物(A)3〜69重量部、鉱物油軟化剤(B)30〜95重量部、およびワックス(C)1〜50重量部を合計が100重量部になるように配合してなる樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は衝撃吸収性、緩衝性、防振性に優れる樹脂組成物に関する。詳しくは、静荷重下では十分な剛性を有し、高速度の衝撃を受けた際には対象物に与える最大荷重が低く、かつ大きなエネルギーを吸収し、軟化剤のブリードによる汚染、べた付きがない樹脂組成物に関するものである。
近年、使用者の保護や安全性の確保の観点から、自動車部品、電子機器、衣服、靴などの用途で衝撃吸収材料の開発が進んでいる。樹脂製品の実用化に際して、人体及び物体を衝突時などの衝撃から保護するため、衝撃吸収材と呼ばれるものが材料の面で提案されているが、耐熱性や弾性などを損なうことなく、いざ衝突が発生した際には脆性破壊せず、低い応力で自ずから変形する柔軟性を有することが必要である。
衝撃吸収性を有し、防振材、制振材、緩衝材、ダンパー等に用いられるゲル状物として、高分子量ポリオール、低分子量多価アルコール及び1価アルコールを配合して、ポリイソシアネートと反応させた熱硬化性ポリウレタンが知られている(特許文献1)。
また、スチレン系ブロック共重合体に軟化剤を配合したゲル状組成物などが知られている(特許文献2、3)。
また、ポリブタジエンとランダムブタジエン−スチレンランダム共重合体との2ブロック共重合体を水素添加して得られたポリエチレンとエチレン−スチレンランダム共重合体との2ブロック共重合体とロジン酸エステルを混合した高分子ブレンド材料が知られている(特許文献4)。
また、熱可塑性ポリウレタン、スチレン系エラストマー性ブロック共重合体、軟化剤を含むコンポジットゲルが知られている(特許文献5)。
特許文献1に記載されている熱硬化性ポリウレタンは、高分子量ポリオール、低分子量多価アルコール及び1価アルコールを配合して、ポリイソシアネートと反応させることにより、機械的性質が改良されている。しかし、このような熱硬化性ポリウレタンは、射出成形のような量産に適した成形法を採用することができないうえ、回収して再利用することができない。
特許文献2に記載されているトリブロック型のスチレン系エラストマーとジブロック型のスチレン系エラストマーと軟化剤とからなるゲル状組成物、特許文献3に記載されているトリブロック型のスチレン系エラストマーとジブロック型のスチレン系エラストマーと軟化剤とからなるゲルは、硬度を下げるために多量の軟化剤を配合する必要があるが、ジブロック型のスチレン系エラストマーの軟化剤保持性が悪く、保存中又は高温にさらされると、それらの軟化剤がゲル表面にブリードするため、ゲルの物理的性質が変化するばかりでなく、ゲル表面を汚染して、隣接する部品や材料を汚染させるので、非汚染性を厳しく要求される電子材料などの分野には使用できない。
特許文献4に記載されているポリブタジエンとランダムブタジエン−スチレンランダム共重合体との2ブロック共重合体を水素添加して得られたポリエチレンとエチレン−スチレンランダム共重合体との2ブロック共重合体とロジン酸エステルを混合した高分子ブレンド材料はべた付きがひどく、隣接する部品や材料を汚染させるため取り扱いが困難である。
特許文献5に記載されている熱可塑性ポリウレタン、スチレン系エラストマー性ブロック共重合体、軟化剤を含むコンポジットゲルは、150℃でのブリードは見られないが、紙が長時間接触した場合、紙にオイルが染み出してしまう。
特開平6−73150号公報 特開2001−151979号公報 特願2000−165951号公報 特開平5−239256号公報 特開2004−231821号公報
本発明の目的は、衝撃吸収性、緩衝性、防振性に優れ、軟化剤のブリードによる汚染、べた付きがない樹脂組成物を提供することにある。
本発明者らは、上記問題を解決するため、鋭意検討した結果、本発明に達した。
即ち、本発明は、スチレン系ブロック共重合物(A)、鉱物油軟化剤(B)、及びワックス(C)を含む樹脂組成物であって、
スチレン系ブロック共重合物(A)は、スチレンの比率が10〜40重量%であるトリブロック型のスチレン系ブロック共重合物であり、
鉱物油軟化剤(B)は、飽和炭化水素鎖炭素数が全炭素数の50%以上を占めるパラフィン系鉱物油軟化剤であり、
ワックス(C)は、軟化点が80〜160℃であり、
スチレン系ブロック共重合物(A)3〜69重量部、鉱物油軟化剤(B)30〜95重量部、およびワックス(C)1〜50重量部を合計が100重量部になるように配合してなる樹脂組成物に関する。
また、本発明は、上記の樹脂組成物を含む、衝撃吸収材に関する。
本発明により、衝撃吸収性、緩衝性、防振性に優れ、軟化剤のブリードによる汚染、べた付きがない樹脂組成物を提供できるようになった。
本発明の樹脂組成物について具体的に説明する。
本発明の樹脂組成物は、後述するスチレン系ブロック共重合物(A)、鉱物油軟化剤(B)、ワックス(C)、必要に応じてその他の成分を配合して樹脂組成物となる。
本発明に用いられる樹脂組成物を構成するトリブロック型のスチレン系ブロック共重合物(A)としては、スチレン/ブタジエン/スチレンブロック共重合物(SBS)、スチレン/ブタジエン/スチレンブロック共重合物の水素添加物(SEBS)、スチレン/イソプレン/スチレンブロック共重合物(SIS)、スチレン/イソプレン/スチレンブロック共重合物の水素添加物(SEPS)、スチレン/ブタジエン/イソプレン/スチレンブロック共重合物(SBIS)、スチレン/ブタジエン/イソプレン/スチレンブロック共重合物の水素添加物(SEEPS)、また、カルボキシル変性した上記記載のスチレン系ブロック共重合物、更には、スチレンブロックの中にはスチレンの他に、スチレンとα−メチルスチレン等の芳香族系ビニル化合物の共重合物も例示される。
さらに、スチレン系ブロック共重合物(A)は、トリブロック型の構造部のみを有するものには限定されず、一部ジブロック型の構造部を有するものであってもよい。ジブロック型の含有量は60重量%以下であることが好ましく、より好ましくは50重量%以下である。60重量%を超えてしまうと凝集力が低下してしまう。
上記のスチレン系ブロック共重合物(A)の中でも、スチレン/ブタジエン/スチレンブロック共重合物の水素添加物(SEBS)、カルボキシル変性したスチレン/ブタジエン/スチレンブロック共重合物の水素添加物(カルボキシル変性SEBS)、スチレン/イソプレン/スチレンブロック共重合物の水素添加物(SEPS)、スチレン/ブタジエン/イソプレン/スチレンブロック共重合物の水素添加物(SEEPS)が後述する鉱物油軟化剤(B)の保持性が良いため、好ましく用いられる。スチレン系ブロック共重合物(A)は、単独で用いられても、2種類以上が併用されてもよい。
上記のスチレン系ブロック共重合物(A)に含まれるスチレンの比率はスチレン系ブロック共重合物(A)全体に対して10〜40重量%であることが好ましく、より好ましくは15〜35重量%である。10重量%未満であると樹脂組成物の凝集力が低下する。40重量%を超えると透明性が低下し、後述する鉱物油軟化剤の保持性が悪くなる。
上記のスチレン系ブロック共重合物(A)の重量平均分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)法によるポリスチレン換算重量平均分子量で20000〜400000の範囲が好ましく、より好ましくは50000〜350000の範囲である。重量平均分子量が20000未満では、樹脂組成物の凝集力が低下するため、後述する鉱物油軟化剤の保持性が悪くなることがある。重量平均分子量が400000を超えると、流動性が悪くなり、混練加工による製造が困難になる恐れがある。
スチレン系ブロック共重合物(A)、鉱物油軟化剤(B)およびワックス(C)の合計を100重量部とした時、樹脂組成物に用いられるスチレン系ブロック共重合物(A)の配合量は、3重量部〜69重量部であることが好ましく、より好ましくは5重量部〜65重量部である。3重量部未満では凝集力を維持することが困難となり、69重量部を超える場合には加工性が悪くなる。
本発明に用いられる樹脂組成物を構成する鉱物油軟化剤(B)としては、芳香族を含む炭化水素、ナフテン環を含む炭化水素、パラフィン鎖の混合物であって、パラフィン鎖炭素数が全炭素数の50%以上を占めるパラフィン系鉱物油軟化剤が好ましい。一般に、パラフィン鎖炭素数が全炭素数の50%以上を占めるものをパラフィン系鉱物油軟化剤、ナフテン環炭素数が全炭素数の30〜40重量%を占めるものをナフテン系鉱物油軟化剤、芳香族炭素数が全炭素数の30重量%以上を占めるものを芳香族系鉱物油軟化剤と呼び、区別されている。
スチレン系ブロック共重合物(A)、鉱物油軟化剤(B)およびワックス(C)の合計を100重量部とした時、樹脂組成物に用いられる鉱物油軟化剤(B)の配合量は、30重量部〜95重量部であることが好ましく、より好ましくは35重量部〜90重量部である。30重量部未満では加工性が悪くなり、95重量部を超える場合には凝集力を維持することが困難となる。
本発明の樹脂組成物を構成するワックス(C)としては、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレンおよびポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂、エチレン/エチルアクリレート、エチレン/プロピレン、エチレン/ブテン−1などのエチレン共重合物に無水マレイン酸などの酸無水物が公知の方法でグラフトあるいは共重合された化合物又はポリマーである。
前記の化合物とポリマーの分類について、本発明では、デカリン溶媒135℃における極限粘度から分子量に換算される粘度法で測定される分子量が30000以下の物をジカルボン酸無水物の変性化合物とし、30000を超す分子量の物をジカルボン酸無水物の変性ポリマーとする。
上記のワックス(C)は、デカリン溶媒135℃における極限粘度から分子量に換算される粘度法で測定される分子量が100〜50000であることが好ましい。より好ましくは300〜49000であり、更に好ましくは500〜48000である。分子量が100未満であると凝集力が低下することがあり、分子量が50000を超えると混練加工による製造が困難になる恐れがある。
上記のワックス(C)は、軟化点が80〜160℃であることが好ましく、より好ましくは85〜155℃である。80℃未満であると得られる樹脂組成物を使用する際、高温領域で柔らかくなる傾向にあり、160℃を超えると混練加工による製造が困難になる恐れがある。
スチレン系ブロック共重合物(A)、鉱物油軟化剤(B)およびワックス(C)の合計を100重量部とした時、樹脂組成物に用いられるワックス(C)の配合量は、1重量部〜50重量部であることが好ましく、より好ましくは3重量部〜45重量部である。1重量部未満では凝集力を維持することが困難となり、50重量部を超えると混練加工による製造が困難になる恐れがある。
本発明の樹脂組成物には、発明の目的を損なわない範囲で、酸化防止剤、粘着付与樹脂、紫外線吸収剤、光安定剤、接着昂進防止剤、シランカップリング剤、イソシアネート系化合物、抗菌剤、消臭剤、香料などの添加剤が添加されてもよい。
上記の酸化防止剤としては、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ジエチル〔[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル〕ホスフォネート、4,6−ビス(オクチルチオメチル)−o−クレゾール、エチレンビス(オキシエチレン)ビス[3−(5−t−ブチル−4−ヒドロキシ−m−トリル]プロピオネート、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジフォスファイト等が挙げられる。これらの酸化防止剤は、単独で用いても良いし、2種類以上が併用されても良い。
上記のフェノール系酸化防止剤は、自動酸化の連鎖成長過程で生じるROO・(パーオキシラジカル)に水素を供与して安定化し、自身はオルト位置換基によって保護された安定なフェノキシラジカルとなって連鎖反応を停止するラジカルトラップ剤としての機能を有し、そのことにより樹脂組成物の熱劣化を効果的に抑制する。特に、フェノール系酸化防止剤と、フェノール系酸化防止剤よりラジカルトラップ反応の速いラクトン系酸化防止剤やビタミンE系酸化防止剤等とを併用することにより、より優れたものとなる。また、上記のリン系酸化防止剤は、過酸化物、ROOHを非ラジカル的に分解し、自動酸化過程の連鎖反応を停止する機能を有し、そのことにより樹脂組成物の熱劣化を効果的に抑制する。
上記の粘着付与樹脂としては、水素添加された脂肪族系、脂環族系、芳香族系等の石油系樹脂(例えば、荒川化学工業社製、商品名「アルコン」等)、テルペン系樹脂(例えば、ヤスハラケミカル社製、商品名「クリアロン」等) が挙げられる。これらの粘着付与樹脂は、単独で用いられてもよく、2種類以上が併用されてもよい。
上記の紫外線吸収剤としては特に限定されず、例えば、サリチル酸系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系などの通常使用されるものが挙げられる。これらの紫外線吸収剤は、単独で用いられてもよく、2種類以上が併用されてもよい。
上記の光安定剤としては、ヒンダードアミン系の通常使用されるものが挙げられる。
上記の接着昂進防止剤としては、脂肪酸アミド、ポリエチレンイミンの長鎖アルキルグラフト物、大豆油変性アルキド樹脂(例えば、荒川化学工業社製、商品名「アラキード251」等)、トール油変性アルキド樹脂(例えば、荒川化学工業社製、商品名「アラキード6300」等)などが挙げられる。これらの接着昂進防止剤は、単独で用いられてもよく、2種類以上が併用されてもよい。
上記のシランカップリング剤としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、メルカプトブチルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン等が挙げられる。これらのシランカップリング剤は、単独で用いられてもよく、2種類以上が併用されてもよい。
上記のイソシアネート系化合物としては、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート等のポリイソシアネート化合物及びこれらポリイソシアネート化合物とトリメチロールプロパン等のポリオール化合物とのアダクト体、これらポリイソシアネート化合物のビュレット体やイソシアヌレート体、更にはこれらポリイソシアネート化合物と公知のポリエーテルポリオールやポリエステルポリオール、アクリルポリオール、ポリブタジエンポリオール、ポリイソプレンポリオール等とのアダクト体などが挙げられる。これらのイソシアネート系化合物は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記の抗菌剤としては、ブテナフィン及びその塩等のベンジルアミン系抗菌剤、ビフォナゾール、ネチコナゾール、ケトコナゾール、ラノコナゾール、クロトリマゾール、ミコナゾール、オキシコナゾール、チオコナゾール、クロコナゾール、オモコナゾール、スルコナゾール及びこれらの塩等のイミダゾール系抗菌剤、テルビナフィン及びその塩などのアリルアミン系抗菌剤、アモロルフィン及びその塩等のモルホリン系抗菌剤、リラナフタート、トルナフテート及びトルシクラート等のチオカルバミン酸系抗菌剤、ナイスタチン、トリコマイシン、バリオチン、シッカニン、ピロールニトリン等の抗生物質等の抗菌剤などが挙げられる。これらの抗菌剤は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記の消臭剤としては、消臭効果を有するものであれば特に限定はないが、ラウリルメタクリレート、ゲラニルクロリネート、シトロネリルセネシオネート、テルペンアルデヒド類、ピルビン酸エステル類、2−エチルヘキサン酸亜鉛、リシノール酸亜鉛などが挙げられる。これらの消臭剤は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記の香料としては、ピネン、リモネン等の炭化水素系香料、リナロール、ゲラニオール、シトロネロール、メントール、ボルネオール、ベンジルアルコール、アニスアルコール、β−フェネチルアルコール等のアルコール系香料、アネトール、オイゲノール等のフェノール系香料、n−ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、ヘキシルアルデヒド、シトラール、シトロネラール、ベンズアルデヒド、シンナミックアルデヒド等のアルデヒド系香料、カルボン、メントン、樟脳、アセトフェノン、イオノン等のケトン系香料、γ―ブトルラクトン、クマリン、シネオール等のラクトン系香料、オクチルアセテート、ベンジルアセテート、シンナミルアセテート、プロピオン酸ブチル、安息香酸メチル等のエステル系香料などが挙げられる。これらの香料は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
本発明の目的を損なわない範囲で添加できる粘着付与樹脂、紫外線吸収剤、光安定剤、接着昂進防止剤、シランカップリング剤、イソシアネート系化合物、抗菌剤、消臭剤、香料などの添加剤の添加量は樹脂組成物100重量%中、10重量%以下であることが好ましく、より好ましくは8重量%以下である。10重量%を超えてしまうとブリードアウトしてしまうことがある。
本発明の樹脂組成物を製造する方法としては特に限定されず、公知の方法を適用することができる。例えば、ロール、バンバリーミキサー、ブラベンダー、ニーダー、撹拌機を備えた溶融釜、一軸又は二軸の押し出し機、高剪断型ミキサー等を用いて加熱混合するホットメルト法、適当な溶剤に配合成分を投入し、これを攪拌することによって均一な溶液を得る溶剤法など、いずれの方法も用いることができるが、ホットメルト法が環境への影響が少ないため好ましい。
さらに、プレス成型、シート状に押出し成型などの後、所定の大きさに切断処理したり、また射出成型などにより所定の形状に成型することも可能である。また、片面に樹脂フイルム、アルミ、ステンレス等の金属板を貼り付けて使用することも可能である。
本発明の樹脂組成物を含む衝撃吸収材は、防震性、防振性、制振性、緩衝性、低反発性、転倒防止性、免震性等にも優れるもので、単体であっても、樹脂フイルム、金属板などに貼り付けて使用することでも優れた効果を発揮する。
以下に、本発明を実施例により具体的かつ詳細に説明するが、これらの実施例は本発明の一態様に過ぎず、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。
なお、例中、「部」とあるのは「重量部」を、「%」とあるのは「重量%」をそれぞれ表すものとする。
(製造例1〜15)
表1に示した部数にて、攪拌機を備えたニーダーにスチレン系ブロック共重合物(A)、鉱物油軟化剤(B)、ワックス(C)、必要に応じて(A)、(B)、(C)以外のその他の成分を加え、170℃で3時間攪拌し、樹脂組成物を得た。
表1に記載のスチレン系ブロック共重合物(A)の略号を以下に示す。
SBS1: SBS、スチレンの比率40重量%、トリブロック含量100%
SEP1: SEP、スチレン比率37重量%、ジブロック含量100%
SEPS1: SEPS、スチレンの比率21重量%、トリブロック含量100%
SEPS2: SEPS、スチレンの比率30重量%、トリブロック含量100%
SEEPS1: SEEPS、スチレンの比率30重量%、トリブロック含量100%
SEBS1: SEBS、スチレンの比率31重量%、トリブロック含量100%
SEBS2: SEBS、スチレンの比率30重量%、トリブロック含量100%
SEBS3: SEBS、スチレンの比率29重量%、トリブロック含量100%
SIS1: SIS、スチレンの比率17重量%、トリブロック含量67%、ジブロック含量33%
SIS2: SIS、スチレンの比率44重量%、トリブロック含量100%
SIS3: SIS、スチレンの比率25重量%、トリブロック含量100%
表1に記載の鉱物油軟化剤(B)の略号を以下に示す。
鉱物油軟化剤1: パラフィン系鉱物油軟化剤、全炭素数中のパラフィン鎖炭素数:72.1%、全炭素数中のナフテン環炭素数:21.5%、全炭素数中の芳香族炭素数:6.4%
鉱物油軟化剤2: パラフィン系鉱物油軟化剤、全炭素数中のパラフィン鎖炭素数:71%、全炭素数中のナフテン環炭素数:29%
鉱物油軟化剤3: パラフィン系鉱物油軟化剤、全炭素数中のパラフィン鎖炭素数:73%、全炭素数中のナフテン環炭素数:27%
鉱物油軟化剤4: パラフィン系鉱物油軟化剤、全炭素数中のパラフィン鎖炭素数:71.7%、全炭素数中のナフテン環炭素数:28.3%
鉱物油軟化剤5: パラフィン系鉱物油軟化剤、全炭素数中のパラフィン鎖炭素数:67.1%、全炭素数中のナフテン環炭素数:32.8%、全炭素数中の芳香族炭素数:0.1%
鉱物油軟化剤6: パラフィン系鉱物油軟化剤、全炭素数中のパラフィン鎖炭素数:100%
表1に記載のワックス(C)の略号を以下に示す。
ワックス1: 低密度ポリエチレン、軟化点120℃、分子量2000(粘度法)
ワックス2: 低密度ポリエチレン、軟化点110℃、分子量2400(粘度法)
ワックス3: ポリプロピレン、軟化点150℃、分子量10000(粘度法)
ワックス4: 低密度ポリエチレン、軟化点113℃、分子量2000(粘度法)
表1に記載のウレタンの略号を以下に示す。
ウレタン:アジピン酸と1,6−ヘキサンジオールとの共縮合によって得られるポリエステルジオール、1,4−ブタンジオールおよびジフェニルメタンジイソシアネートから得られた熱可塑性ポリウレタン、重量平均分子量150000(GPC法、ポリスチレン換算)
表1に記載の酸化防止剤の略号を以下示す。
酸化防止剤:ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]
(実施例1〜8、比較例1〜7)
上記製造例1〜15で得られた樹脂組成物を加熱溶融させ、30mm×30mm×2mmのシート状に成形した樹脂組成物、30mm×30mm×30mmに成形した樹脂組成物を作製した。
[耐熱性]
30mm×30mm×2mmのシート状に成形した樹脂組成物をJIS K6262に準拠して試験温度70℃、試験時間22時間にて圧縮永久歪の測定を行い、下記の評価基準にて判定した。
[判定基準]
◎:圧縮永久歪が35%以下
○:圧縮永久歪が35%を超え、50%以下
△:圧縮永久歪が50%を超え、70%以下
×:圧縮永久歪が70%を超える
◎、○を使用可能と判断する。
[紙への染み出し]
30mm×30mm×2mmのシート状に成形した樹脂組成物を60℃雰囲気で紙の上に48時間静置し、紙への染み出しを目視にて確認し、下記の評価基準にて判定した。
[判定基準]
○:紙への染み出しは確認されなかった。
△:紙への染み出しが一部見られた。
×:紙への染み出しが見られた。
○を使用可能と判断する。
[高温保存性]
30mm×30mm×2mmのシート状に成形した樹脂組成物を120℃雰囲気に48時間静置した後、23℃で1時間静置し、樹脂組成物の形状を目視で観察し、下記の評価基準にて判定した。
○:形状に変化はなかった。
△:形状に一部変化があった。
×:形状が変形した。
○を使用可能と判断する。
[落下試験]
30mm×30mm×30mmに成形した樹脂組成物を80℃雰囲気で高さ1mから落下させ、変形の有無を確認し、下記の評価基準にて判定した。
○:変形しなかった。
△:一部変形してしまった。
×:変形してしまった。
○を使用可能と判断する。
Figure 2011105835
本発明の組成物は、固定部材、支持部材、防振材、制振材、緩衝材、衝撃吸収材、低反発材、転倒防止材、免震材、防震材などとして、あらゆる産業分野、例えば、家電、スポーツ用品、産業機器、音響機器、情報・精密機器、輸送機器、ゲーム関連機器、建築、土木、医療、レジャー等に用いることができるが、特に、クーラー、洗濯機、冷蔵庫、扇風機、掃除機、ドライヤー、プリンター、送風機、靴の中敷、衣類等の振動・音を発生する装置若しくは家電製品、車輌用座席用材料、免震ゴム、防振ゴム、更にはレース用タイヤ等に好適に用いられる。
具体的には、固定部材として、シール材、パッキング、ガスケット、グロメット等に、支持部材としてマウント、ホルダー、インシュレーター等に、緩衝材としてストッパー、クッション、バンパー等に、防振材としてプリンターの印字ヘッド部分に用いられる。更に超低硬度ゴムとしてOA機器用にも用いられる。好ましくは、転倒防止材として、タンス、ロッカー、本棚などの家具、薄型テレビ、液晶ディスプレイなどのFPD(フラットパネルディスプレイ)、冷蔵庫など家電製品、プリンター、パソコン本体などのOA機器などの設置品の転倒防止器具に使用できる。
また、本発明の樹脂組成物は、塗料、弾性壁材、塗膜防水材、床材、粘着付与樹脂、接着剤、粘着剤、シーリング剤、表面改質用コーティング剤、バインダー(磁気記録媒体、インキバインダー、鋳物バインダー、焼成レンガバインダー、グラフト材、マイクロカプセル、グラスファイバーサイジング用など)、ウレタンフォーム(硬質、半硬質、軟質)、ウレタンRIM、UV・EB硬化樹脂、ハイソリッド塗料、熱硬化型エラストマー、マイクロセルラー、繊維加工剤、可塑剤、吸音材料、界面活性剤、ゲルコート剤、人工大理石用樹脂、人工大理石用耐衝撃性付与剤、インキ用樹脂、フイルム(ラミネート接着剤、保護フイルム等)、合わせガラス用樹脂、反応性希釈剤、各種成形材料、弾性繊維、人工皮革、合成皮革などの原料として、また、各種樹脂添加剤及びその原料等としても非常に有用に使用できる。

Claims (2)

  1. スチレン系ブロック共重合物(A)、鉱物油軟化剤(B)、及びワックス(C)を含む樹脂組成物であって、
    スチレン系ブロック共重合物(A)は、スチレンの比率が10〜40重量%であるトリブロック型のスチレン系ブロック共重合物であり、
    鉱物油軟化剤(B)は、飽和炭化水素鎖炭素数が全炭素数の50%以上を占めるパラフィン系鉱物油軟化剤であり、
    ワックス(C)は、軟化点が80〜160℃であり、
    スチレン系ブロック共重合物(A)3〜69重量部、鉱物油軟化剤(B)30〜95重量部、およびワックス(C)1〜50重量部を合計が100重量部になるように配合してなる樹脂組成物。
  2. 請求項1記載の樹脂組成物を含む、衝撃吸収材。
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