JP5241558B2 - 電子線架橋性エラストマー組成物および成形体の製造方法 - Google Patents
電子線架橋性エラストマー組成物および成形体の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5241558B2 JP5241558B2 JP2009038011A JP2009038011A JP5241558B2 JP 5241558 B2 JP5241558 B2 JP 5241558B2 JP 2009038011 A JP2009038011 A JP 2009038011A JP 2009038011 A JP2009038011 A JP 2009038011A JP 5241558 B2 JP5241558 B2 JP 5241558B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- electron beam
- polymer
- weight
- molded body
- molded
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Organic Insulating Materials (AREA)
- Treatments Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
Description
請求項2に記載の発明の電子線架橋性エラストマー組成物は、請求項1に記載の組成物において、重合体ブロックXを構成する芳香族ビニル単量体単位はスチレン単位であることを特徴とする。
請求項3に記載の発明の電子線架橋性エラストマー組成物は、請求項2に記載の組成物において、ブロック重合体Aは、ブロック重合体Aの全構成単量体単位を基準とするスチレン単位の割合が20〜40重量%であることを特徴とする。
請求項4に記載の発明の電子線架橋性エラストマー組成物は、請求項1〜3のいずれかに記載の組成物において、エチレン重合体Cは低密度ポリエチレンまたは直鎖状低密度ポリエチレンであることを特徴とする。
請求項5に記載の発明の電子線架橋性エラストマー組成物は、請求項1〜4のいずれかに記載の組成物において、架橋助剤Dをも含有することを特徴とする。
請求項6に記載の発明の電子線架橋性エラストマー組成物は、請求項1〜5のいずれかに記載の組成物において、難燃剤Eをも含有することを特徴とする。
請求項7に記載の発明の電子線架橋された成形体の製造方法は、請求項1〜6のいずれかに記載の組成物を成形して成形体Fを得る工程1、および成形体Fに電子線を照射して電子線架橋された成形体Gを得る工程2を備えることを特徴とする。
請求項8に記載の発明の形状回復機能を有する成形体の製造方法は、請求項1〜6のいずれかに記載の組成物を成形して成形体Fを得る工程1、成形体Fに電子線を照射して電子線架橋された成形体Gを得る工程2、および成形体Gを加熱して変形された状態で冷却されて変形が維持された成形体Hを得る工程3を備えることを特徴とする。
請求項9に記載の発明の一旦変形され次いで形状が回復された成形体の製造方法は、請求項1〜6のいずれかに記載の組成物を成形して成形体Fを得る工程1、成形体Fに電子線を照射して電子線架橋された成形体Gを得る工程2、成形体Gを加熱して変形された状態で冷却されて変形が維持された成形体Hを得る工程3、および成形体Hを加熱して変形された形状が回復された成形体Jを得る工程4を備えることを特徴とする。
分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(以下、GPCともいう。)により測定された。重量平均分子量のことをMwともいう。
まず、本発明の組成物について、必須成分であるブロック重合体A、軟化剤B、およびエチレン重合体C、ならびに任意成分の順に説明する。
ブロック重合体Aは、芳香族ビニル単量体単位を主要構成単位として含有する重合体ブロックXを2個以上、および共役ジエン単量体単位を主要構成単位として含有し該共役ジエン単量体単位における1,4−結合の割合が40%以上である重合体ブロックYを1個以上有するブロック共重合体Zの水素添加物であり、重量平均分子量が15〜50万であるブロック重合体である。
共役ジエン単量体としては、ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチルー1,3−ブタジエン等が挙げられる。これらの2種類以上が併用されてもよい。ブタジエンおよびイソプレンは、得られる重合体が弾性の優れた(伸び率およびモジュラスが大きい)ものとなりやすく、その結果得られる組成物を電子線架橋させて得られる成形体が柔軟性および熱収縮性の優れたものになるため、共役ジエン単量体として好ましいものである。
1,4−結合の割合は98重量%以下であるものが好ましく、95重量%以下であるものがより好ましく、90重量%以下であるものがさらに好ましい。1,4−結合の割合が98重量%以下であると組成物を電子線架橋させて得られる成形体の柔軟性が特に良好となる。
ブロック重合体Zとして、重合体ブロックXを2個、重合体ブロックYを1個有するものは、得られる組成物を電子線架橋させて得られる成形体の耐熱性、伸び率を良好とするほか、入手しやすいため好ましいものである。
ブロック重合体Aは、全構成単量体単位を基準としてスチレン単位を20〜40重量%有するものが好ましい。スチレン単位の割合が少なすぎると組成物を電子線架橋させて得られる成形体が耐熱性の不十分なものとなる場合があり、スチレン単位の割合が多すぎると組成物を電子線架橋させて得られる成形体が柔軟性または伸びの不十分なものとなる場合がある。
ブロック重合体AのMwは15〜50万であり、17〜40万であることが好ましい。Mwが15万未満であると組成物を電子線架橋させて得られる成形体が熱収縮性および耐熱性の不十分なものとなりやすく、Mwが50万を超えると組成物が成形性の不十分なものとなりやすい。
ブロック重合体Aは2種類以上が併用されてもよい。
エチレン重合体Cは、密度が880〜940kg/m3のエチレン重合体であり、890〜940kg/m3のものが好ましい。密度が大きすぎると得られる成形体の熱収縮性が悪くなり、密度が小さすぎると得られる成形体の耐熱性が悪くなる。
LDPE(低密度ポリエチレン、密度910〜920kg/m3)およびLLDPE(直鎖状低密度ポリエチレン、密度890〜940kg/m3)は、組成物の電子線架橋性が良好であり、得られる成形体の熱収縮性および耐熱性が良好となるため、好ましいものである。LLDPEは耐熱性の面で特に好ましいものである。
VLDPE(超低密度ポリエチレン、密度880〜910kg/m3)も使用できる。
軟化剤Bの割合が少なすぎると組成物が成形性の不十分なものとなり、多すぎると成形体が耐熱性および熱収縮性の不十分なものとなるほか、オイルがブリード(成形体の表面に移行)しやすい。
エチレン重合体Cが少なすぎると組成物が成形性の不十分なものとなり、多すぎると成形体が熱収縮性の不十分なものとなる。
ブロック重合体Aが含まれないかまたは他の2成分との相対的割合が少なすぎる場合は、得られる成形体が耐熱性および熱収縮性の不十分なものとなるほか、エラストマーとしての基本的性質(柔軟性、強度、弾性(変形後の回復力)、モジュラス(変形のしにくさ)を備えないものとなる。ブロック重合体Aが他の2成分との相対的割合が多すぎる場合は、得られる組成物が成形性の不十分なものとなる。
架橋助剤Dが配合される場合の配合割合の下限は特にないが、上記効果を十分に発揮させるためには0.1重量部以上が好ましく、0.3重量部以上がより好ましく、0.5重量部以上がさらに好ましい。
架橋助剤Dは2種類以上が併用されてもよい。
難燃剤Eが配合される場合の配合割合の下限は特にないが、上記効果を十分に発揮させるためには5重量部以上が好ましく、10重量部以上がより好ましく、50重量部以上がさらに好ましい。
難燃剤Eは2種類以上が併用されてもよい。
その他の添加剤が配合される場合の配合割合は、組成物および成形体の性能を損なわない範囲で適宜決められる。
その他の熱可塑性樹脂が配合される場合の配合割合の下限は特にないが、上記効果を十分に発揮させるためには1重量部以上が好ましく、3重量部以上がより好ましく、5重量部以上がさらに好ましい。
混合には、ヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、V型ブレンダー等を使用することができる。
混練には、押出機、ミキシングロール、ニーダー、バンバリーミキサー、ブラベンダープラストグラフ等を使用することができる。
例えば、粉末状又はペレット状の固体主原料(成分A、C)を混合機で攪拌、混合(ドライブレンド)し、次いで液状主原料(成分B)を添加して攪拌、混合し(成分A、Cに成分Bを含浸させ)、必要に応じてその他の原料を添加して攪拌、混合することによって配合粉を得る。得られた配合粉を押出機で混練してペレット化するという方法は好ましい組成物の調製方法である。
上記手順において、「その他の原料」も固体主原料(成分A、C)と合わせて最初から添加する方法が採用されてもよい。
本発明の成形体の製造方法は、上記組成物を成形して成形体Fを得る工程1、および成形体Fに電子線を照射して電子線架橋された成形体Gを得る工程2を備える。
電子線照射の条件は成形体の形状により異なるが、以下に標準的な条件を例示する。
加速電圧:0.1〜10MeV
照射量:1〜1000kGy
電子線照射量が少なすぎると、得られる成形体Gは耐熱性や熱収縮性が不十分なものとなる場合がある。電子線照射量が多すぎると、得られる成形体Gは柔軟性が不十分となるほか、熱収縮性もかえって悪くなる場合がある。
工程3において変形させる際の加熱温度は、エチレン重合体Cの融点または軟化点より好ましくは10〜100℃、より好ましくは20〜70℃、代表的には30℃程度高い温度を採用することができる。
工程3において変形させる際の加熱温度と変形を維持させる際の冷却温度との温度差は、20〜250℃が好ましく、30〜200℃がより好ましく、40〜180℃が更に好ましい。温度差が小さすぎると変形の維持が不十分となる場合があり、温度差が大きすぎると不経済である。
使用された原料は以下のとおりである。
1.ブロック重合体Aおよび比較用重合体A’
・ブロック重合体A1:G1651(クレイトン製水添ブロック共重合体SEBS、スチレン単位含有割合:33%、Mw:25万、共役ジエン単位における1,4−結合の割合:63%)
・ブロック重合体A2:セプトン4055(株式会社クラレ製水添ブロック共重合体SEEPS、スチレン単位含有割合:30%、Mw:24万)
・比較用重合体A’1:G1650(クレイトン製水添ブロック共重合体SEBS、スチレン単位含有割合:29%、Mw:11万、共役ジエン単位における1,4−結合の割合:63%)
・比較用重合体A’2:G1641(クレイトン製水添ブロック共重合体SEBS、スチレン単位含有割合:32%、Mw:21万、共役ジエン単位における1,4−結合の割合:33%)
・比較用重合体A’3:セプトン4033(株式会社クラレ製水添ブロック共重合体SEEPS、スチレン単位含有割合:30%、Mw:10万)
・カラム種類:Shodex KF-806M × 2本
・カラム温度:40℃
・溶離液種類:THF
・溶離液流量:1.0mL/min
・検出器:RI(示差屈折計)
・試料濃度:0.2%
・軟化剤B1:PW−90(出光興産製パラフィンオイル、40℃における動粘度:84cSt)
・軟化剤B2:PW−380(出光興産製パラフィンオイル、40℃における動粘度:383cSt)
・軟化剤B’1:ハイコールK−290(カネダ製パラフィンオイル、40℃における動粘度:32cSt)
・エチレン重合体C1:NUCG5651(日本ユニカー製LLDPE、密度:920kg/m3)
・エチレン重合体C2:ペトロセン360(東ソー製LDPE、密度:919kg/m3)
・比較用重合体C’1:ニポロンハードHD−1000(東ソー製HDPE(高密度ポリエチレン)、密度:964kg/m3)
・比較用重合体C’2:エンゲージ8100(デュポンダウエラストマーズ製エチレン・オクテン共重合体、密度:870kg/m3)
・比較用重合体C’3:PM600A(サンアロマー製ポリプロピレン)
・架橋助剤D1:TAIC(日本化成製トリアリルイソシアヌレート)
・架橋助剤D2:NKエステルTMPT(新中村化学工業製トリメチロールプロパントリメタクリレート)
5.難燃剤E
・難燃剤E1:FP2200(ADEKA製リン酸塩系難燃剤)
上記原料を使用して、本発明の組成物および比較用組成物を製造した。配合割合(重量部)は表1(実施例)および表2(比較例)のとおりである。
固体状原料(軟化剤Bおよび比較用軟化剤B’以外の成分)を混合(ドライブレンド)して固体原料混合物を調製し、該混合物に液状原料(軟化剤Bまたは比較用軟化剤B’)を添加して混合、含浸させて原料混合物を調製した。該原料混合物を下記の条件で押出機で溶融混練して、組成物のペレットを調製した。
・押出機:株式会社テクノベル製 KZW32TW−60MG−NH
・シリンダー温度:160〜220℃(この範囲で組成物毎に適切な温度を採用)
・スクリュー回転数:300rpm
組成物のペレットを下記の条件で射出成形して、長さ125mm、幅125mm、厚さ2mmのプレート(成形体Fおよび比較用成形体F’)を作成した。
・射出成形機:三菱重工株式会社製 100MSIII−10E
・成形温度:170℃
・射出圧力:30%(成形機の最大能力の30%、実際の圧力は約600kgf/cm2)
・射出時間:10秒
・金型温度:40℃
工程1で作成したプレートに下記の条件で電子線を照射して、架橋成形体Gおよび比較用架橋成形体G’を作成した。
加速電圧:2.0MeV
照射量:200kGy
その他:上記照射条件にて両面から各1回照射
工程2で作成した架橋成形体を、JIS K6251に規定されたダンベル状3号形(標線間距離20mm、平行部分の幅5mm)の試験片に加工した。
工程3においては、恒温槽を備えた引張試験機(インストロン社製万能材料試験機恒温槽付万能材料試験機)を使用して、試験片の加熱、変形および冷却を行った。
引張試験機に試験片をセットし、下記の条件で加熱して変形させたうえ、変形した状態のまま冷却して、変形が維持された成形体(以下、変形成形体ともいう。)すなわち変形成形体Hおよび比較用変形成形体H’を作成した。
(工程3−1)加熱
引張試験機に試験片をセットし、引張試験機に設置された恒温槽により下記の条件で加熱した。
加熱温度:150℃
加熱時間:15分間
(工程3−2)変形
工程3−1で加熱された試験片を150℃に維持したまま、標線間距離が2倍(20mmから40mm)になるまで引っ張り、延伸させた。
(工程3−3)冷却
工程3−2で延伸された試験片を、変形(延伸)が維持された状態(標線間距離が40mmのまま)で下記の条件で冷却した。冷却が完了後に試験片を引張試験機から取り外し、変形成形体Hおよび比較用変形成形体H’を得た。
冷却温度:室温(20〜25℃)
冷却時間:15分間
工程3で作成した変形成形体を下記の条件で加熱して、形状が回復された成形体(以下、回復成形体ともいう。)すなわち回復成形体Jおよび比較用回復成形体J’を作成した。回復成形体についてダンベル状3号形の標線に由来する標線間距離d(mm)を測定した。
加熱装置:ギヤー老化試験機
加熱温度:150℃
加熱時間:15分間
上記の成形体について以下の評価を行った。
(柔軟性)
電子線照射後の架橋成形体Gおよび比較用架橋成形体G’の硬さ(JIS K6253に準拠したA硬さ)を測定した。測定は温度23℃、湿度50%の室内で1日状態調節の後実施した。好ましいA硬さは90以下である。
(引張強さ)
以下の3通りの引張強さ(JIS K6251に準拠した引張強さ(単位:MPa))を測定した。測定は温度23℃、湿度50%の室内で1日状態調節の後実施した。
・電子線照射前の成形体Fおよび比較用成形体F’をダンベル状3号形にしたもの(引張強さa)。
・電子線照射された架橋成形体Gおよび比較用架橋成形体G’をダンベル状3号形にしたもの(引張強さb)。
・架橋成形体Gおよび比較用架橋成形体G’を158℃において7日間静置(耐熱老化)後、室温に冷却してダンベル状3号形にしたもの(引張強さc)。
(伸び)
以下の3通りの伸び(JIS K6251に準拠した切断時伸び(%))を測定した。測定は温度23℃、湿度50%の室内で1日状態調節の後実施した。
・電子線照射前の成形体Fおよび比較用成形体F’をダンベル状3号形にしたもの(伸びa)。
・電子線照射された架橋成形体Gおよび比較用架橋成形体G’をダンベル状3号形にしたもの(伸びb)。
・架橋成形体Gおよび比較用架橋成形体G’を158℃において7日間静置(耐熱老化)後、室温に冷却してダンベル状3号形にしたもの(伸びc)。
以下のように電子線照射前後の引張強さおよび伸びの保持率を算出した。好ましい電子線照射前後の引張強さおよび伸びの保持率は100%以上である。
・電子線照射前後の引張強さの保持率(EB照射引張強さ保持率(%))=(引張強さb)/(引張強さa)×100
・電子線照射前後の伸びの保持率(EB照射伸び保持率(%))=(伸びb)/(伸びa)×100
(耐熱性(耐熱老化前後の引張強さおよび伸びの保持率))
以下のように耐熱老化前後の引張強さおよび伸びの保持率を算出して耐熱性(耐熱老化性)の指標とした。好ましい耐熱老化前後の引張強さおよび伸びの保持率は100%以上である。
・耐熱老化前後の引張強さの保持率(耐熱老化引張強さ保持率(%))=(引張強さc)/(引張強さb)×100
・耐熱老化前後の伸びの保持率(耐熱老化伸び保持率(%))=(伸びc)/(伸びb)×100
以下のように変形成形体の熱収縮性(形状回復性、形状記憶性)を算出した。好ましい熱収縮性は80%以上である。82%以上がより好ましく、84%以上がさらに好ましく、86%以上が特に好ましい。
・(熱収縮性(%))=((40−(回復成形体についてダンベル状3号形の標線に由来する標線間距離d))/20×100
比較例2は、ブロック重合体Aに替えて共役ジエン単量体単位における1,4−結合の割合が小さい(すなわち1,2−結合の割合が大きいハイビニル)比較用重合体が使用された組成物に関するものであり、熱収縮性が極めて悪く、引張強さの保持率もやや悪いものであった。
比較例4は、軟化剤Bに替えて動粘度が小さい比較用軟化剤が使用された組成物に関するものであり、耐熱性(耐熱老化)が悪いものであった。
比較例5は、軟化剤Bを使用しない組成物に関するものであり、成形性が悪く、成形体を得ることができなかった。
比較例6は、軟化剤Bの使用割合が多すぎる組成物に関するものであり、耐熱性(耐熱老化)が悪いものであった。
比較例7は、エチレン重合体Cに替えて密度が小さい比較用重合体が使用された組成物に関するものであり、耐熱性(耐熱老化)が悪いものであった。
比較例8は、エチレン重合体Cに替えて密度が大きい比較用重合体が使用された組成物に関するものであり、耐熱性(耐熱老化)が悪いほか、熱収縮性もやや悪いものであった。
比較例9は、エチレン重合体Cを使用しない組成物に関するものであり、成形性が悪く、成形体を得ることができなかった。
比較例10は、エチレン重合体Cの使用割合が多すぎる組成物に関するものであり、熱収縮性が悪いものであった。
比較例11は、エチレン重合体Cに替えてポリプロピレンからなる比較用重合体が使用された組成物に関するものであり、熱収縮性が極めて悪く、引張強さの保持率や耐熱性(耐熱老化)も悪いものであった。
Claims (9)
- 芳香族ビニル単量体単位を主要構成単位として含有する重合体ブロックXを2個以上、および共役ジエン単量体単位を主要構成単位として含有し該共役ジエン単量体単位における1,4−結合の割合が40%以上である重合体ブロックYを1個以上有するブロック共重合体Zの水素添加物であり、重量平均分子量が15〜50万であるブロック重合体Aを100重量部、
40℃における動粘度が50〜1000cStである軟化剤Bを10〜250重量部、および
密度が880〜940kg/m3であるエチレン重合体Cを20〜200重量部
含有する電子線架橋性エラストマー組成物
(但し、
ブロック重合体A100質量部に対して、密度が0.942g/cm 3 以上のポリエチレンを10質量部以上含有する組成物、および
有機パーオキサイドにより架橋される組成物を除く)。 - 重合体ブロックXを構成する芳香族ビニル単量体単位はスチレン単位である、請求項1に記載の電子線架橋性エラストマー組成物。
- ブロック重合体Aは、ブロック重合体Aの全構成単量体単位を基準とするスチレン単位の割合が20〜40重量%である、請求項2に記載の電子線架橋性エラストマー組成物。
- エチレン重合体Cは低密度ポリエチレンまたは直鎖状低密度ポリエチレンである、請求項1〜3のいずれかに記載の電子線架橋性エラストマー組成物。
- 架橋助剤Dをも含有する請求項1〜4のいずれかに記載の電子線架橋性エラストマー組成物。
- 難燃剤Eをも含有する請求項1〜5のいずれかに記載の電子線架橋性エラストマー組成物。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の組成物を成形して成形体Fを得る工程1、および成形体Fに電子線を照射して電子線架橋された成形体Gを得る工程2を備える、電子線架橋された成形体の製造方法。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の組成物を成形して成形体Fを得る工程1、成形体Fに電子線を照射して電子線架橋された成形体Gを得る工程2、および成形体Gを加熱して変形された状態で冷却されて変形が維持された成形体Hを得る工程3を備える、形状回復機能を有する成形体の製造方法。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の組成物を成形して成形体Fを得る工程1、成形体Fに電子線を照射して電子線架橋された成形体Gを得る工程2、成形体Gを加熱して変形された状態で冷却されて変形が維持された成形体Hを得る工程3、および成形体Hを加熱して変形された形状が回復された成形体Jを得る工程4を備える、一旦変形され次いで形状が回復された成形体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009038011A JP5241558B2 (ja) | 2009-02-20 | 2009-02-20 | 電子線架橋性エラストマー組成物および成形体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009038011A JP5241558B2 (ja) | 2009-02-20 | 2009-02-20 | 電子線架橋性エラストマー組成物および成形体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010189603A JP2010189603A (ja) | 2010-09-02 |
JP5241558B2 true JP5241558B2 (ja) | 2013-07-17 |
Family
ID=42815970
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009038011A Expired - Fee Related JP5241558B2 (ja) | 2009-02-20 | 2009-02-20 | 電子線架橋性エラストマー組成物および成形体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5241558B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015189785A (ja) * | 2014-03-27 | 2015-11-02 | 出光ライオンコンポジット株式会社 | 難燃性軟質樹脂組成物 |
JP6726011B2 (ja) * | 2016-03-29 | 2020-07-22 | アイカ工業株式会社 | 易解体性ホットメルト組成物 |
JP6634044B2 (ja) * | 2016-03-31 | 2020-01-22 | アイカ工業株式会社 | 易解体性ホットメルト組成物 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3515439B2 (ja) * | 1998-08-31 | 2004-04-05 | リケンテクノス株式会社 | 難燃性樹脂組成物とそれを用いた成形部品 |
JP3515501B2 (ja) * | 1999-08-30 | 2004-04-05 | リケンテクノス株式会社 | 難燃性樹脂組成物とそれを用いた成形部品 |
JP4675712B2 (ja) * | 2005-08-10 | 2011-04-27 | 株式会社クラレ | ポリオレフィン系樹脂組成物 |
JP2008226850A (ja) * | 2008-04-14 | 2008-09-25 | Riken Technos Corp | 難燃性熱可塑性エラストマー樹脂組成物およびその製造方法 |
-
2009
- 2009-02-20 JP JP2009038011A patent/JP5241558B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2010189603A (ja) | 2010-09-02 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6014594B2 (ja) | 架橋組成物、架橋組成物の製造方法、及び成形体 | |
KR100875406B1 (ko) | 열가소성 엘라스토머 조성물의 제조 방법 | |
JP3946080B2 (ja) | 熱可塑性エラストマー組成物 | |
JPH11158346A (ja) | 耐油性に優れた熱可塑性エラストマー | |
JP5105107B2 (ja) | 改良された熱可塑性エラストマー組成物 | |
JP4625150B2 (ja) | 難燃性熱可塑性エラストマー樹脂組成物およびその製造方法 | |
JP5241558B2 (ja) | 電子線架橋性エラストマー組成物および成形体の製造方法 | |
WO2002081562A1 (en) | Soft gel having low hysteresis | |
JPS6225149A (ja) | 高弾性な水添ブロツク共重合体組成物 | |
JPS6220551A (ja) | エラストマ−状組成物 | |
JP4909467B2 (ja) | 熱可塑性エラストマー組成物およびその製造方法 | |
JP3102851B2 (ja) | 熱可塑性エラストマー組成物の製造法 | |
JP3967004B2 (ja) | 熱可塑性エラストマー組成物及びその製造法 | |
JP4173500B2 (ja) | 熱可塑性エラストマー組成物の製造方法 | |
JP4522728B2 (ja) | 熱可塑性重合体組成物 | |
JP5085174B2 (ja) | 熱可塑性エラストマー組成物 | |
JP4184206B2 (ja) | 熱可塑性エラストマー組成物 | |
EP2074173A1 (en) | Elastic film grade thermoplastic polymer compositions having improved elastic performance | |
JP7157257B2 (ja) | 熱可塑性エラストマー組成物 | |
JPS6248758A (ja) | 高弾性水添ブロツク共重合体組成物 | |
JP4909468B2 (ja) | 熱可塑性エラストマー組成物の製造方法 | |
WO2023002932A1 (ja) | 熱可塑性エラストマー組成物、および該組成物からなる成形体 | |
JP3875551B2 (ja) | 熱可塑性エラストマー組成物 | |
JPS62199637A (ja) | 耐油性に優れた水添ブロツク共重合体組成物 | |
JP4134674B2 (ja) | 防水シート |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20110802 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20120625 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120731 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120924 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130319 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130402 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160412 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Ref document number: 5241558 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |