JP2011101733A - 化粧ブラシ用毛材および化粧ブラシ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】セルロースエステル系樹脂モノフィラメントのブリッスルからなる筆用毛材1であって、前記セルロースエステル系樹脂のセルロースエステル置換度が2.5〜3.0であることを特徴とする化粧ブラシ用毛1。
【選択図】図1
Description
前記セルロースエステル系樹脂モノフィラメントが異形断面モノフィラメントからなり、前記ブリッスルの繊維軸方向に伸びる波形状と、このブリッスルの少なくとも一端に尖鋭状テーパー部が形成されていること、
前記波形状の波長が15〜70mmであり、かつ波高が8mm以下であること、および
前記異形断面モノフィラメントの繊維軸方向に垂直な断面形状が多葉形であること
が、いずれも好ましい条件として挙げられ、これらの条件を満たした場合には、更に優れた性能を発揮する。
80℃で8時間乾燥したセルロースエステル0.9gを秤量し、アセトン35mlとジメチルスルホキシド15mlを加えて溶解した後、さらにアセトン50mlを加えた。攪拌しながら0.5N−水酸化ナトリウム水溶液30mlを加え、2時間ケン化した。熱水50mlを加え、フラスコ側面を洗浄した後、フェノールフタレインを指示薬として0.5N−硫酸で滴定した。別に試料と同じ方法で空試験を行った。滴定が終了した溶液の上澄み液を100倍に希釈し、イオンクロマトグラフを用いて、有機酸の組成を測定した。測定結果とイオンクロマトグラフによる酸組成分析結果から、下記式により平均置換度を算出した。
TA=(B−A)×F/(1000×W)
DSace=(162.14×TA)/[{1−(Mwace−(16.00+1.01))×TA}+{1−(Mwacy−(16.00+1.01))×TA}×(Acy/Ace)]
DSacy=DSace×(Acy/Ace)
TA:全有機酸量(ml)
A:試料滴定量
B:空試験滴定量(ml)
F:硫酸の力価
W:試料重量(g)
DSace:アセチル基の平均置換度
DSacy:アシル基の平均置換度
Mwace:酢酸の分子量
Mwacy:他の有機酸の分子量
Acy/Ace:酢酸(Ace)と他の有機酸(Acy)とのモル比
162.14:セルロースの繰り返し単位の分子量
16.00:酸素の原子量
1.01:水素の原子量
作製した筆で成人女性25人に対して粉体化粧料(資生堂:マキアージュ ラスティングパウダーUV ベージュオークル10 春夏用)を使用し、実際に化粧をしてもらい、その性能について回答を得た。なお、判定基準は以下の通りとした。
A・・均一に塗布でき、獣毛に匹敵する性能であった、
B・・獣毛に比べやや劣るが実用上問題ない性能であった、
C・・化粧料の保持性、または離脱性に問題があった。
A・・保持性、離脱性が共に良く、満遍なく塗布できる性能であった、
B・・多少の問題点があるが、実用上問題ない性能であった、
C・・保持性、または離脱性のいずれかが悪く、性能に問題があった。
上記の化粧料塗布性能評価と同時に、粉体化粧料、液体化粧料を使用した場合でのフェイスブラシの肌触りについても、回答を得た。なお、判定基準は以下のとおりとした。
A・・柔軟であり獣毛に匹敵する肌触りであった、
B・・獣毛より劣るが良好な肌触りであった、
C・・特に良い肌触りではないが実用上問題はなかった、
D・・柔軟性および弾力性が不足し、肌への刺激が感じられ、肌触りがやや悪かった、
E・・柔軟性および弾力性が不足し、肌への刺激が顕著であり、肌触りが悪かった。
セルロース(日本製紙(株)製溶解パルプ)100重量部に、酢酸240重量部とプロピオン酸67重量部を加え、50℃で30分間混合した。混合物を室温まで冷却した後、氷浴中で冷却した無水酢酸172重量部と無水プロピオン酸168重量部をエステル化剤として、硫酸4重量部をエステル化触媒として加えて、150分間攪拌を行い、エステル化反応を行った。エステル化反応において、40℃を超える時は、水浴で冷却した。反応後、反応停止剤として酢酸100重量部と水33重量部の混合溶液を20分間かけて添加して、過剰の無水物を加水分解した。その後、酢酸333重量部と水100重量部を加えて、80℃で1時間加熱攪拌した。反応終了後、炭酸ナトリウム6重量部を含む水溶液を加えて、析出したセルロースアセテートプロピオネートを濾別し、続いて水で洗浄した後、60℃で4時間乾燥した。得られたセルロースアセテートプロピオネートのアセチル置換度は2.0、プロピオニル置換度は0.7(セルロースエステル置換度2.7)であり、重量平均分子量(Mw)は17.8万であった。
実施例1において、八葉断面モノフィラメントを加温しながら、1対のギヤの間に連続的に通過させ、八葉断面合成樹脂モノフィラメントの繊維軸方向に波形状を付与した。なお、使用するギヤの歯型やピッチおよび挟み圧は、最終製品での波長が28mm、波高が2mmとなるように選定したこと以外は、同様の方法で化粧ブラシを作製し、特性を評価した。その結果を表1に示す。
実施例2において、最終製品での波長を70mm、波高を8mmに変更したこと以外は、同様の方法で化粧ブラシを作製し、特性を評価した。その結果を表1に示す。
実施例2において、アセチル置換度が0.2、プロピオニル置換度が2.5(セルロースエステル置換度2.7)であるイーストマンケミカル社製セルロースアセテートプロピオネート(CAP 482−20)92重量%、平均分子量600のポリエチレングリコール(PEG600)7.9重量%およびリン系着色防止剤としてビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト0.1重量%を二軸エクストルダーを用いて230℃で混練し、5mm程度にカッティングしてセルロースエステル組成物ペレット(Mw16.1万)を得た。
実施例1において、セルロースアセテートプロピオネートのアセチル置換度を2.0、プロピオニル置換度を2.0(セルロースエステル置換度4.0)に変更し、八葉断面形状の口金ノズルから押出したこと以外は、同様にして化粧ブラシを作製し、特性を評価した。その結果を表1に示す。
ポリブチレンテレフタレートチップ(東レ(株)製1200S)を、真空下105℃で9時間乾燥した。該チップを280℃で、押出型紡糸機へ供給し、加熱溶融された樹脂組成物を円形八葉断面形状の口金ノズルから押出し、直ちに30℃の水中で冷却し、続いて560の温水、さらに120℃乾熱雰囲気下で4.1倍に延伸した後、乾熱雰囲気下で弛緩熱処理を行った。このようにして直径0.08mmのモノフィラメントを得た。次に、モノフィラメントを複数本に束ね、その束の周囲に紙テープを巻いて必要な長さにカットしてブリッスルにした後、切断端部を苛性ソーダ溶液中に浸漬させてモノフィラメントの先端部に尖鋭状のテーパー部を形成した。
比較例2において、ポリブチレンテレフタレートチップをポリエチレンテレフタレートチップ(東レ(株)製T701T)に変更し、また、円形断面形状の口金から押し出し、得られた八葉断面モノフィラメントを加温しながら、1対のギヤの間に連続的に通過させ、八葉断面合成樹脂モノフィラメントの繊維軸方向に波形状を付与した。なお、使用するギヤの歯型やピッチおよび挟み圧は、最終製品での波長が28mm、波高が2mmとなるように選定したこと以外は、同様の方法で化粧ブラシを作製し、特性を評価した。その結果を表1に示す。
2 化粧ブラシ用毛材の断面
3 テーパー部
L 波長
H 波高
Claims (5)
- セルロースエステル系樹脂モノフィラメントのブリッスルからなる化粧ブラシ用毛材であって、前記セルロースエステル系樹脂のセルロースエステル置換度が2.5〜3.0であることを特徴とする化粧ブラシ用毛材。
- 前記セルロースエステル系樹脂モノフィラメントが異形断面モノフィラメントからなり、前記ブリッスルの繊維軸方向に伸びる波形状と、このブリッスルの少なくとも一端に尖鋭状テーパー部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の化粧ブラシ用毛材。
- 前記波形状の波長が15〜70mmであり、かつ波高が8mm以下であることを特徴とする請求項1または2記載の化粧ブラシ用毛材。
- 前記異形断面モノフィラメントの繊維軸方向に垂直な断面形状が多葉形であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の化粧ブラシ用毛材。
- 請求項1〜5いずれか1項に記載の化粧ブラシ用毛材を少なくとも一部に使用したことを特徴とする化粧ブラシ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009257838A JP2011101733A (ja) | 2009-11-11 | 2009-11-11 | 化粧ブラシ用毛材および化粧ブラシ |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2009257838A JP2011101733A (ja) | 2009-11-11 | 2009-11-11 | 化粧ブラシ用毛材および化粧ブラシ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2011101733A true JP2011101733A (ja) | 2011-05-26 |
Family
ID=44192370
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2009257838A Pending JP2011101733A (ja) | 2009-11-11 | 2009-11-11 | 化粧ブラシ用毛材および化粧ブラシ |
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JP (1) | JP2011101733A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012148007A2 (en) | 2011-04-28 | 2012-11-01 | Yazaki Corporation | Pointing device and meter apparatus provided with the same |
CN110409015A (zh) * | 2019-08-09 | 2019-11-05 | 东莞市亿源化工科技有限公司 | 纳米改性植物纤维纺丝 |
Citations (3)
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-
2009
- 2009-11-11 JP JP2009257838A patent/JP2011101733A/ja active Pending
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