JP2011101149A - Ofdm信号受信におけるマルチパス歪み等化装置および受信装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】マルチパス歪み等化装置1は、マルチパス波から電力スペクトル法により遅延プロファイルを測定する遅延プロファイル測定手段30と、マルチパス波からSPを抽出し、SPの周波数における伝達関数を生成する第1伝達関数生成手段10と、「SPの周波数における伝達関数−1」を「遅延時間の回転子」でそれぞれ除して複素遅延波レベルを求める複素遅延波レベル生成手段21と、各複素遅延波レベルの周波数に対する偏差を算出し、その大小比較から真の遅延時間を特定する遅延時間決定手段22と、真の遅延時間とその複素遅延波レベルとを用いて各周波数における伝達関数を生成する伝達関数算出手段40と、マルチパス波をFFTした信号を各周波数における伝達関数で除した結果をIFFTする等化手段3とを備える。
【選択図】図1
Description
また、このデータ総数Nは、周波数領域においては、基本周波数で基準化したサンプリング周波数に相当する。具体的には、基本周波数f0と、サンプリング周波数fsとを用いると、fs=Nf0の関係がある。
なお、式(1)は、遅延無し(td=0)の場合には、H(f)=1となる。つまり、右辺第1項が主波を表す項を示し、第2項が遅延を表す項を示している。
[マルチパス歪み等化装置の構成]
マルチパス歪み等化装置1は、OFDM信号受信におけるマルチパスによる歪みを補償するものであり、図1に示すように、大別して、伝達関数生成手段2と、等化手段3とを備えている。図1に示したマルチパス歪み等化装置1は、図2に示す受信装置100の構成部分のみを示したものであり、図1では省略した受信アンテナ等の受信部を含んでもよい。なお、受信装置100については後記する。
第1伝達関数生成手段10は、等化手段3で用いる伝達関数を生成するために、スキャッタードパイロット(SP)の周波数における伝達関数を生成するものである。この第1伝達関数生成手段10は、入力するマルチパス波Vr(t)から抽出したSPのデータから遅延波の伝搬路についてのSPの周波数における伝達関数を生成する。本実施形態では、第1伝達関数生成手段10は、図1に示すように、切り取り部11と、FFT12と、SP抽出部13と、SP規格値格納部14と、除算部15と、伝達関数格納部16とを備えている。
SP抽出部13は、FFT12により得られる全体のキャリヤ(SPシンボルとデータシンボル)の中からSP(SPシンボル)だけを抽出し、除算部15に出力する。この抽出したSPをマルチパス波のデータとして用いる。
伝達関数格納部16は、除算部15の除算結果である伝達関数H(s,f)を格納するものであり、例えば一般的なメモリ等から構成される。
第2伝達関数生成手段20は、第1伝達関数生成手段10で生成されるSPの周波数における伝達関数を利用して、等化手段3で用いる伝達関数を生成するものである。この第2伝達関数生成手段20は、遅延プロファイルから、主波と遅延波との高周波位相差(α)を求め、SPの周波数における伝達関数(H(s,f))を含む周波数および時間の関数に、遅延プロファイルの測定から求めた極性の異なる2つの遅延時間をそれぞれ代入したときに、これら周波数および時間領域の関数の周波数平均が0とならない方の遅延時間を真の遅延時間として特定し、特定した真の遅延時間と、遅延波のレベルと主波のレベルとの比(R)と、高周波位相差(α)とを用いて伝達関数を生成する。
遅延プロファイル測定手段30は、入力するマルチパス波Vr(t)から電力スペクトル法により遅延プロファイルを測定し、遅延波のレベルと主波のレベルとの比(R)と遅延時間とを求めるものである。この遅延プロファイル測定手段30は、例えば、特許文献1に記載された地上デジタルSFN波測定装置の処理手段により構成することができる。この電力スペクトル法によると、遅延波を表すインパルスには、共役複素数のものも現れるので、遅延時間として、極性(遅れ、または、進み)の異なる正負の遅延時間が検出される。なお、正の遅延時間は“遅れ”を示し、負の遅延時間は“進み”を意味する。
複素遅延波レベル生成手段21は、SPの周波数における伝達関数H(s,f)に含まれる遅延波を表す項を、遅延プロファイルを測定するときに検出される遅延時間毎に、当該遅延時間を示す時間成分で除算することで、遅延に起因したレベル低下を示す複素遅延波レベルを周波数および時間領域の関数としてそれぞれ生成するものである。
ここでは、まず、数式を用いて、複索遅延波レベルを生成する原理について説明する。
複素遅延波レベルとは、Rejαのことである。前記した式(1)において、遅延を表す第2項を左辺に移動して時間成分(遅延時間の回転子)で除算すると、式(10)のように、複素遅延波レベルRejαが得られる。
また、回転子の時間については、遅延時間に対応させつつ、任意の値をとるものとして、tと表記する。また、遅延プロファイル測定手段30で検出された極性を有した2つの遅延時間をt1,t2と表記して区別する。さらに、式(10)の除算により、複素遅延波レベルとして得られる複素数を、式(11)の左辺に示すように、回転子の時間tおよび周波数fの2元の関数形で表すことにする。
遅延時間決定手段22は、複素遅延波レベルの周波数の平均から算出した偏差の大小比較により遅延時間を決定するために、図1に示すように、平均算出部26と、偏差算出部27と、比較部28とを備えている。
伝達関数算出手段40は、遅延時間決定手段22により特定した真の遅延時間と、この真の遅延時間を生成した複素遅延波レベルとを用いて、遅延波の伝搬路についての各周波数における伝達関数H(f)を算出するものである。本実施形態では、伝達関数算出手段40は、偏差が小さい方の複素遅延波レベルRejαと、その複素遅延波レベルを生成した遅延時間(真の遅延時間td)とを用いて伝達関数を前記した式(1)右辺の演算により生成することとした。周波数fごとに生成された伝達関数H(f)は、等化手段3に出力される。
等化手段3は、入力するマルチパス波Vr(t)を周波数領域の信号に変換し、変換された周波数領域の信号Cr(f)を、伝達関数算出手段40で生成された伝達関数H(f)でそれぞれ除した結果を逆フーリエ変換し、マルチパス波の主波の時間領域の信号Cm(f)を生成するものである。本実施形態では、等化手段3は、入力するマルチパス波Vr(t)を、所定の周期Tcutで切り出し、切り出した時間領域の信号を周波数領域の信号に変換するためにFFTを行い、その逆フーリエ変換をIFFTにより行うこととした。
次に、マルチパス歪み等化装置の動作の流れについて図1を参照して説明する。
マルチパス歪み等化装置1は、第1伝達関数生成手段10において、切り取り部11によって、時間領域の同期検波波形の同相成分と直交成分のA/D変換後のデータ列として入力するマルチパス波Vr(t)を有効シンボルに同期させて切り取る(短周期)。FFT12は、切り取ったデータを高速フーリエ変換し、復調したキャリヤCr(s,f))を出力し、SP抽出部13は、全体のキャリヤの中からSPだけを抽出する。除算部15は、前記した式(5)に基づいて、SP抽出部13で抽出されたSPのCr(s,f)をSP規格値で除算することで伝達関数H(s,f)を得る。
図2に示す受信装置100は、例えば、地上デジタルテレビジョン放送を受信するものであり、マルチパス歪み等化装置1と、その前段に受信部として設けられた周波数変換部110および同期検波部120と、後段に設けられた受像機130とを主に備えている。
前記実施形態では、時間領域の信号を周波数領域の信号に変換するフーリエ変換を高速フーリエ変換(FFT)で行うものとしたが、スピードを重要視しない場合には離散フーリエ変換(DFT:discrete Fourier transform)で行うことも可能である。また、前記実施形態では、簡便のため、主波に対して1つの遅延波について定式化して説明したが、複数の遅延波についても同様に定式化することができる。さらに、受信波に雑音を含めて解析することもできる。以下では、このような場合を第2実施形態として説明する。
第2実施形態のマルチパス歪み等化装置1Aの構成を図5に示す。なお、図1に示したマルチパス歪み等化装置1と同様な構成は、同じ符号を付して説明を適宜省略し、相違点を説明することとする。このマルチパス歪み等化装置1Aがマルチパス波として受信する受信波(vr(t))は、主波(以下では希望波という)、複数の遅延波、および加法的白色ガウス雑音(AWGN:Additive White Gaussian Noise、以下ではガウス雑音という)から成っている。
伝達関数解析手段60は、第1伝達関数生成手段10Aで抽出されたSPデータとSPの規格値を用いて初期位相差を検出すると共に、遅延時間の極性の判別を行うものであり、初期位相差検出手段61と、遅延時間極性判定手段62とを備えている。
遅延時間極性判定手段62は、SPデータから、遅延時間の極性が、遅れまたは進みのいずれであるのか判定し、判定結果を遅延時間極性として伝達関数算出手段40Aに出力する。
第2実施形態では、等化手段3Aは、図5に示すように、離散フーリエ変換を行うDFT51Aと、除算部52Aと、逆離散フーリエ変換を行うIDFT53Aとを備える。モード3におけるOFDM信号の場合、等化手段3Aは、有効シンボル長(1.008[ms])の32倍で切り取られた受信波vr(t)をDFT(離散フーリエ変換)した後、この信号Cr(f)を、伝達関数算出手段40Aで求めた伝達関数H(f)で除算し、さらにこの信号Ceq(f)をIDFT(逆離散フーリエ変換)することにより、等化された時間領域の希望波vcq(t)を得る。
実際に運用されているモード3におけるOFDM信号の具体例と、数式(式(21)〜式(24))とを用いて、第2実施形態のマルチパス歪み等化装置1Aの等化の原理について説明する。
次に、マルチパス歪み等化装置1Aの初期位相差検出手段61の解析原理として、M個の遅延波の内、任意のm番目の遅延波における初期位相差の検出方法について、数式(式(25)〜式(34))を用いて説明する。
初期位相差(αm)は、SPを用いて求める。SPは、図6に示すように、周波数方向に12シンボルに1本、時間シンボル方向には4シンボルに1本の割合で間欠的に配置されている。ここで、Kは5616(キャリヤ総数(5617)−1)であり、−K/2≦k≦K/2は帯域を表す。Nuはデータ総数であると同時にサンプリング周波数/離散周波数間隔である。なお、図3では1セグメントを表したが、図6では13セグメントを表している。
次に、マルチパス歪み等化装置1Aの遅延時間極性判定手段62の解析原理として、M個の遅延波の内、任意のm番目の遅延波における遅延時間の極性(遅れ、進み)の検出方法について説明する。
前記した式(29)に示すAm(k)の総和式において、q番目の遅延波の遅延時間tdqが真の極性の場合(tdm=tdqの場合)、このAm(k)の総和式は、前記した式(30)に示す値をもつ。
一方、逆極性の遅延時間の場合(tdm=−tdq)、このAm(k)の総和式は0となる。
したがって、例えば、±tdqの2つのケースについて前記した式(29)の計算を行い、計算結果を比較すれば判別を行うことができる。
第2実施形態のマルチパス歪み等化装置1Aの動作の流れは、マルチパス歪み等化装置1の動作の流れと同様である。ただし、主に次の(1)〜(3)の動作が異なっている。
以上、各実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、その趣旨を変えない範囲で様々に実施することができる。例えば、受信装置100は、単独のマルチパス歪み等化装置1(または1A)を含むものとして説明したが、複数のマルチパス歪み等化装置を含むように構成してもよい。図7は、2つのマルチパス歪み等化装置1A(1a,1b)を並列に設けた場合を示しており、受信装置100Bは、これら2つのマルチパス歪み等化装置1a,1bを備えている。ここで、各マルチパス歪み等化装置1a,1bに入力するマルチパス波Vr(t)から時間領域のデータを周期Tcut(=)で切り出すタイミングは異なっている。マルチパス歪み等化装置1aが、例えば「t=0,32,64,…」のタイミングで切り出すとすると、マルチパス歪み等化装置1bは、例えば「t=16,48,80,…」のタイミングで切り出す。
切り取り時間(pTu)は、有効シンボル長の32倍(約32[ms])とした。
1シンボルの長さは有効シンボル長の9/8倍であるから、32[ms]の切り取り時間から得られるシンボル数は27となる。
<実験条件>
遅延波が1波で、遅延時間が20[μs]の条件として、キャリヤ番号(k)を変化させた場合に、前記した式(28)に示す目的関数Am(k)の瞬時値と、前記した式(31)に示す複素遅延波レベルRrmejαm(平均値)とを求める実験を行った。
また、遅延時間を300[μs]の条件に変更して、同様に実験した。
遅延波が1波の場合の信号条件は、次の通りである。
R1(遅延波レベル/希望波レベル)=−6[dB]
α1(希望波と遅延波の初期位相差)=45°
遅延時間が20[μs]の場合の実験結果を複素平面上に示したものが図8(a)である。また、図8(b)は、遅延時間が300[μs]の場合の実験結果を示したものである。なお、各グラフの横軸は実軸、縦軸は虚軸をそれぞれ示している。
実験2−1:遅延波が1波の場合
<実験条件>
遅延波が1波で、遅延時間が20[μs]の条件の場合について、マルチパス歪み等化装置1Aによる等化を行う前の出力におけるコンスタレーションと、等化後の出力におけるコンスタレーションを測定した。また、遅延時間を600[μs](ガードインターバル長および±168[μs]を超えた値)の条件に変更して、同様に実験した。
遅延時間が20[μs]の場合について、等化前の実験結果を図9(a)に示し、等化後の実験結果を図9(b)に示す。図9(a)および図9(b)には、切り取った27シンボルのうちほぼ中央部にあたる12番目のシンボルを示す。また、遅延時間が600[μs](ガードインターバル長および±168[μs]を超えた値)の場合について、同様に等化前後の実験結果を図10(a)および図10(b)にそれぞれ示す。
図9および図10に示すように、いずれの遅延時間であっても、マルチパス歪みが良好(シンボル誤りがない)に等化されていることが分かる。
<実験条件>
遅延波が2波の場合にも同様の実験を行った。
ただし、2波のうち1番目の遅延波の条件は、次の通りである。
R1(遅延波レベル/希望波レベル)=−6[dB]
遅延時間(Td1)=150[μs]
2波のうち2番目の遅延波の条件は、次の通りである。
R2(遅延波レベル/希望波レベル)=−10[dB]
遅延時間(Td1)=900[μs]
遅延波が2波の場合のコンスタレーションについて、等化前の実験結果を図11(a)に示し、等化後の実験結果を図11(b)に示す。両遅延波とも、遅延時間はガードインターバル長あるいは±168μsを超えているが、図11に示すように、遅延波が1波の場合と同様に良好に等化されていることが分かる。
良好な等化性能を得るためには判定処理後のシンボルにおいてシンボル誤りを生じさせないことが必要である。このためには遅延波によって生じる不要成分(変調誤差)が、位相平面上の各枠内(信号間距離の1/2)以下であることが条件となり、ハイビジョン放送用として運用されている64QAMでは、希望波(到来波の中で最もレベルが高い波)レベルがこれらの値に対して20[dB]以上であることが必要となる。
<実験条件>
遅延波が1波の場合に、遅延時間(Td)をパラメータとして、シンボル番号(n)に対する等化後のCNRを求める実験を行った。
このとき、入力信号のCNR(C/N)は60[dB]である。
遅延波が1波の場合の信号条件は、次の通りである。
R1(遅延波レベル/希望波レベル)=−3[dB]
遅れの場合のシンボル番号(n)に対する等化後のCNRの実験結果を図12に示す。図12のグラフの横軸はシンボル番号(n)を示し、縦軸は出力C/Nを示す。シンボル数は27なので、シンボル番号(n)は0〜26である。遅延時間(ここではTd)を種々の値に変化させて実験を行った。このうち、Td=20[μs],100[μs],600[μs],900[μs],1.1[ms]における結果をグラフに示す。
<実験条件>
遅延時間が遅れの場合と同様な信号条件とした。
進みの場合のシンボル番号(n)に対する等化後のCNRの実験結果を図13に示す。図13のグラフの縦軸及び横軸は図12のグラフと同様である。遅延時間(ここではTd)を種々の値に変化させて実験を行った。このうち、Td=−20[μs],−100[μs],−600[μs],−900[μs],−1.1[ms]における結果をグラフに示す。
2,2A 伝達関数生成手段
3,3A 等化手段
10 第1伝達関数生成手段
11 切り取り部
12 FFT
13 SP抽出部
14 SP規格値格納部
15 除算部
16 伝達関数格納部
20,20A 第2伝達関数生成手段
21 複素遅延波レベル生成手段
22 遅延時間決定手段
23 減算値格納部
24 回転子格納部
25 除算部
26 平均算出部
27 偏差算出部
28 比較部
30 遅延プロファイル測定手段
40,40A 伝達関数算出手段
51 FFT
52 除算部
53 IFFT
51A DFT
52A 除算部
53A IDFT
61 初期位相差算出手段
62 遅延時間極性判定手段
70 長周期切り取り部
100,100B 受信装置
110 周波数変換部
120 同期検波部
130 受像機
140 アンテナ
150 受信可能信号抽出部(受信可能信号抽出手段)
160 受信可能信号合成部(受信可能信号合成手段)
Claims (5)
- OFDM方式の電波として到来する主波と遅延波とを含む受信波を示すマルチパス波から等化対象とする周波数における伝達関数を生成する伝達関数生成手段と、前記入力するマルチパス波から所定の周期で切り出された時間領域のデータを前記周期毎にフーリエ変換により周波数領域の信号に変換し、前記変換された周波数領域の信号を前記伝達関数でそれぞれ除算した結果を逆フーリエ変換することで、前記主波の時間領域の信号を生成する等化手段とを備えたOFDM信号受信におけるマルチパス歪み等化装置であって、
前記伝達関数生成手段は、
前記入力するマルチパス波から抽出したスキャッタードパイロットのデータと、予め格納されたスキャッタードパイロットの規格値とから前記遅延波の伝搬路についてのスキャッタードパイロットの周波数における伝達関数を生成する第1伝達関数生成手段と、
遅延プロファイル測定手段を有した第2伝達関数生成手段と、を備え、
前記遅延プロファイル測定手段は、前記入力するマルチパス波から所定の周期で切り出された時間領域のデータから前記周期毎に、電力スペクトル法により遅延プロファイルを測定し、前記遅延波のレベルと前記主波のレベルとの比と遅延時間とを求め、
前記第2伝達関数生成手段は、
前記遅延プロファイルから前記主波と前記遅延波との高周波位相差を求め、前記スキャッタードパイロットの周波数における伝達関数を含む周波数および時間領域の関数に、前記遅延プロファイルの測定から求めた極性の異なる2つの遅延時間をそれぞれ代入したときに、前記周波数および時間領域の関数の周波数平均が理論的に0になる方と0にならない方のうち、0とならない方の遅延時間を真の遅延時間として特定し、
前記特定した真の遅延時間と、前記遅延波のレベルと前記主波のレベルとの比と、前記高周波位相差とを用いて、前記遅延波の伝搬路についての前記等化対象とする周波数における伝達関数を生成する
ことを特徴とするマルチパス歪み等化装置。 - 前記スキャッタードパイロットの周波数における伝達関数および前記等化対象とする周波数における伝達関数は、前記主波を表す項と、前記遅延波のレベルと前記主波のレベルとの比の成分と、前記主波と前記遅延波との高周波位相差成分と、前記遅延時間を示す時間成分との積により遅延波を表す項とを含み、
前記第2伝達関数生成手段は、
前記スキャッタードパイロットの周波数における伝達関数に含まれる前記遅延波を表す項を、前記遅延プロファイルを測定するときに検出される遅延時間毎に、当該遅延時間を示す時間成分で除算することで、遅延に起因したレベル低下を示す複素遅延波レベルを、前記周波数および時間領域の関数としてそれぞれ生成する複素遅延波レベル生成手段と、
前記生成された各複素遅延波レベルの前記等化対象とする周波数に対する平均を少なくとも含む統計量をそれぞれ算出し、前記算出した複素遅延波レベルの周波数平均が0にならない方の複素遅延波レベルを生成した遅延時間を真の遅延時間として特定する遅延時間決定手段と、
前記特定した真の遅延時間と、この真の遅延時間を生成した複素遅延波レベルとを用いて、前記遅延波の伝搬路についての前記等化対象とする周波数における伝達関数を算出する伝達関数算出手段と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載のマルチパス歪み等化装置。 - 前記遅延時間決定手段は、
前記等化対象とする周波数の変化に対する複素遅延波レベルの平均を、複素遅延波レベル毎に算出する平均算出手段と、
前記平均算出手段でそれぞれ算出された複素遅延波レベルの平均を用いて、当該複素遅延波レベルを生成した遅延時間に応じた偏差をそれぞれ算出する偏差算出手段と、
前記偏差算出手段でそれぞれ求められた2つの偏差の大小を比較し、偏差が小さい方の複素遅延波レベルを生成した遅延時間を真の遅延時間であるものとして特定する比較手段と、
を備えることを特徴とする請求項2に記載のマルチパス歪み等化装置。 - 前記スキャッタードパイロットの周波数における伝達関数および前記等化対象とする周波数における伝達関数は、前記主波を表す項と、当該主波に対して遅れまたは進みを有した複数の遅延波毎に前記遅延波のレベルと前記主波のレベルとの比の成分と、前記主波および前記遅延波の高周波位相差成分と、前記遅延時間を示す時間成分との積によりそれぞれの遅延波を表す項とを含み、
前記第2伝達関数生成手段は、
前記スキャッタードパイロットの周波数における伝達関数から前記主波を表す項を差し引いてから、前記遅延波について検出された遅延時間の絶対値を示す時間成分で除算して前記各スキャッタードパイロットの周波数毎に目的関数を前記周波数および時間領域の関数として生成し、前記目的関数を前記各スキャッタードパイロットの周波数について加算した総和を周波数平均として求め、この求めた総和から、当該遅延波の高周波位相差として、前記主波のキャリヤ中心周波数の位相を基準とした当該遅延波の位相を示す初期位相差を算出する初期位相差算出手段と、
前記目的関数の総和の値が0であるかを判別し、当該値が0とならない場合に、前記遅延時間の極性が真の極性であると判定し、当該値が0となる場合に真の極性ではないと判定する遅延時間極性判定手段と、
前記遅延プロファイルを測定するときに検出される前記遅延波のレベルと前記主波のレベルとの比の成分および当該遅延波の遅延時間の絶対値と、当該遅延波について算出された初期位相差および前記遅延時間極性判定手段の判定結果と、を用いて、前記遅延波の伝搬路についての前記等化対象とする周波数における伝達関数を算出する伝達関数算出手段と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載のマルチパス歪み等化装置。 - 請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載のマルチパス歪み等化装置を複数備えた受信装置であって、
前記各マルチパス歪み等化装置に入力するマルチパス波から時間領域のデータを切り出す周期は有効シンボル長の3以上の整数倍であり、前記各マルチパス歪み等化装置毎に切り出すタイミングが異なり、
前記受信装置は、
前記各マルチパス歪み等化装置の等化手段で生成された主波の時間領域の信号を前記周期毎に取得し、前記有効シンボル長の整数倍の周期の主波の信号のうち、予め定められた受信可能信号レベルを満たさない前記周期の初めの部分と終わりの部分を除いて中間に位置する受信可能信号レベルを満たす所定数の有効シンボル長部分を、前記マルチパス歪み等化装置毎に抽出する受信可能信号抽出手段と、
前記受信可能信号抽出手段によって前記マルチパス歪み等化装置毎に抽出された主波の信号の所定数の有効シンボル長部分を連続させて前記周期の主波の信号を復元する受信可能信号合成手段とを備えることを特徴とする受信装置。
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