JP2011101115A - ネットワークシステム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ECU1では、シリアル番号SNを順次インクリメントしながらID=002Hの通信フレームを一定の通信間隔毎に送信する。このとき各通信フレームのCTFの値は00H,01H,02H,…と変化する。そして、CTFのLSBが0(即ち、シリアル番号SNが偶数)に設定された通信フレームは、GW2(中継装置)を介し、CTFのLSBが1(シリアル番号SNが奇数)に設定された通信フレームは、GW1(中継装置)を介して、第2車載LAN5から第1車載LAN3に中継される。このため、GW1,GW2のうち一方が故障した場合には、通信フレームの受信間隔が2倍に長くなるだけで、特定のIDコードが付与された通信フレームの受信が完全に途絶えてしまうことがない。
【選択図】図4
Description
この種のネットワークシステムでは、例えば、中継装置が二つある場合、一方の中継装置は奇数番地の宛先へ、他方の中継装置は偶数番地の宛先への通信を中継することで、中継装置の負荷を分散したり、一方の中継装置が故障した場合に、他方の中継装置に代理中継を行わせたり、各中継装置に一定周期でブロードキャスト通信を行わせることにより、互いに他の中継装置が正常に動作しているか否かを検知し合わせたりすることが行われている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、通信フレームが、フレーム種別を識別するためのフレーム識別子を有する場合、中継装置は、フレーム識別子によって、中継フレームであるか否かを判断するように構成されていてもよい。
また、車載ネットワークにおいて、フレーム種別毎に通信フレームの送出タイミングが設定されている場合、中継装置は、送出タイミングによって、中継フレームであるか否かを判断するように構成されていてもよい。
ところで、指定情報を用いた中継フレームの振り分け方の一例として、具体的には、次の手法が考えられる。
<全体構成>
図1は、実施形態のネットワークシステム1の概要を示すブロック図である。
第1及び第2車載LAN3,5で使用される通信フレームは、フレームの開始を表すスタートオブフレーム、フレームの優先順位等を表すアービトレーションフィールド、データのバイト数等を表すコントロールフィールド、転送するデータの実体であるデータフィールド、フレームの誤りをチェックするためのCRCを付加するCRCフィールド、正しいメッセージを受信したユニットからの通知(ACK)を受けるACKフィールド、フレームの終了を表すエンドオブフレームからなり、CANプロトコルにおいて周知のものである。
図2は、中継フレームの構成のうち、以下の説明で必要となるアービトレーションフィールド(以下「ID領域」という)、及びデータフィールド(以下「DT領域」という)を抽出したものである。
ECU20(又は30)は、いずれも基本的には同様の構成をしており、バスラインL1(又はL2)へのデータの送出、バスラインL1(又はL2)からのデータの取込を行うトランシーバ、周知のCANプロトコルに従って車載LAN3(又は5)を介した通信を制御するCANコントローラからなる通信回路21と、CPU,ROM,RAM,I/Oを中心に構成され、CANコントローラを制御して他のECUとの通信を行うことにより、他のECUと連動して、自ECUに割り当てられた機能を実現するための各種処理を実行するマイクロコンピュータ(マイコン)22とを備えている。
中継装置10は、ECU20,30を構成する通信回路21、マイコン22と同様に構成された通信回路11,12、マイコン13と、代理フレームを記憶するための記憶回路14とを備えている。但し、通信回路11はバスラインL1に接続され、通信回路12はバスラインL2に接続されている。
ここで、中継装置10のマイコン13が実行する中継処理の内容を、図3に示すフローチャートに沿って説明する。なお、本処理は、中継装置10に電源が投入されると起動する。また、本処理と並行して、中継ID毎に設けられた経過タイマーを一定時間毎に更新(インクリメント)する処理が少なくとも実行される。
S170にて、時間超過タイマーが存在すると判断した場合は、S180に進み、その時間超過タイマーに対応付けられた中継IDの保持フレームを、代理フレームとして送信側通信回路に送信させ、続く、S190では、代理送信に係る経過タイマーを初期化してS120に戻る。
次に、ネットワークシステム1による通信フレームの中継動作について説明する
但し、各車載LAN3,5上における通信フレームの基本的な送受信動作は、ID領域を用いてビット単位非破壊アービトレイションを行う周知のCANプロトコルに従って実行されるものであるため、ここではその説明を省略する。
なお、第2車載LAN5に接続されたECU30の一つをECU1、第1車載LAN3に接続されたECU20の一つをECU2、二つの中継装置10(10a,10b)をGW1(振分識別子=1),GW2(振分識別子=0)として、ECU1の送信ID、ECU2の受信ID、GW1,GW2の中継IDには、それぞれID=002Hが少なくとも含まれているものとする。即ち、ECU1から送信されるID=002Hに設定された通信フレームがGW1,GW2を介してECU2にて受信される場合について説明する。
図5に示すように、ECU2では、GW1を介して中継された通信フレームだけが受信されることになる。つまり、正常時の通信間隔の倍の周期で通信フレームを受信することになるが、通信間隔は、元々、必要な処理精度を確保できる必要最低限の1/2の周期で送信されているため、周期が2倍になっても、ECU2にて必要な処理精度は確保されることになる。
図6に示すように、シリアル番号SNが03H及び04Hに設定された通信フレームが障害の影響を受けたものとする。GW1では、シリアル番号SNが03Hの通信フレームを確認できないため、前回の中継(シリアル番号SNが01Hの通信フレームの中継)時に初期化された経過タイマーが途絶判定閾値に達した時点で、保持フレーム(即ち、前回の中継フレーム)を代理フレームとして送信する。
これにより、ECU2では、シリアル番号SNが03H,04Hの通信フレームを受信することができないが、代わりに、代理フラグFが1に設定され且つシリアル番号SNが01H,02H(即ち、CTFは81H,82H)の代理フレームを受信することになる。
以上説明したように、ネットワークシステム1では、二つの車載LAN3,5を二つの中継装置10a,10bで接続し、同一のIDコード(フレーム種別)を有する中継フレームは、二つの中継装置10a,10bで交互に中継されるように設定されている。
[他の実施形態]
以上本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において様々な態様にて実施することが可能である。
上記実施形態では、中継装置10が代理フレームを送信する機能を備えているが、この機能は省略されていてもよい。
この場合、ECU20,30は、フレーム種別(メッセージの内容)毎に割り当てられた送出タイミング(セグメント)を用いて通信フレームを送信し、中継装置10は、その送出タイミングによって、中継フレームであるか否かを判断するように構成すればよい。
Claims (8)
- 車載ネットワーク間を複数の中継装置により相互接続することで構成されたネットワークシステムであって、
通信フレームのうち前記車載ネットワーク間で中継する必要のあるものを中継フレームとして、該中継フレームには中継時に経由させる前記中継装置を指定するための指定情報が少なくとも含まれ、
前記中継装置は、前記中継フレームの中継の要否を前記指定情報に従って判断し、
前記中継フレームの通信元となる端末装置である通信元端末は、同一種別に分類される前記中継フレームが、同一の前記中継装置を連続して経由することがないように、前記指定情報の設定を行うことを特徴とするネットワークシステム。 - 前記通信フレームは、フレーム種別を識別するためのフレーム識別子を有し、
前記中継装置は、前記フレーム識別子によって、前記中継フレームであるか否かを判断することを特徴とする請求項1に記載のネットワークシステム。 - 前記車載ネットワークは、前記フレーム種別毎に前記通信フレームの送出タイミングが設定されており、
前記中継装置は、前記送出タイミングによって、前記中継フレームであるか否かを判断することを特徴とする請求項1に記載のネットワークシステム。 - 前記中継装置はM(Mは2以上の整数)個存在し、前記中継装置のそれぞれには、0,1,…,M−1のいずれかの値が振分識別子として割り当てられ、
前記通信元端末は、前記指定情報として、前記フレーム種別毎に管理され且つ前記通信フレームを送信する毎にインクリメントされる0〜M−1の値からなるシリアル番号を設定し、
前記中継装置は、前記中継フレームの前記指定情報として設定された前記シリアル番号をMで割った余りが、該中継装置に割り当てられた前記振分識別子と一致する場合に、該中継フレームの中継を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のネットワークシステム。 - 前記中継フレームは、前記フレーム種別毎に決められた設定周期で送信され、
前記中継装置は、前記フレーム種別毎に、最後の中継からの経過時間を計測し、該経過時間が、前記設定周期に基づいて設定された途絶判定閾値を経過した場合に、予め設定された代理フレームを送信することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のネットワークシステム。 - 前記中継装置は、前記フレーム種別毎に、最後に中継した前記中継フレームを保持フレームとして記憶すると共に、前記代理フレームとして、前記保持フレームを送信することを特徴とする請求項5に記載のネットワークシステム。
- 前記中継装置は、前記代理フレームに代理送信された通信フレームであることを示す情報を含ませることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載のネットワークシステム。
- 前記中継フレームの前記設定周期は、該中継フレームを使用する処理において要求される処理精度を確保するために最低限必要な受信間隔の半分以下に設定されていることを特徴とする請求項5乃至請求項7のいずれか1項に記載のネットワークシステム。
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JPH01122230A (ja) * | 1987-11-06 | 1989-05-15 | Hitachi Ltd | ネツトワーク・システムにおけるデータ伝送方式 |
JP2004328049A (ja) * | 2003-04-21 | 2004-11-18 | Mitsubishi Electric Corp | ネットワークシステム |
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