JP2011100107A - 電気泳動表示シートの製造方法、電気泳動表示シート、電気泳動表示装置および電子機器 - Google Patents

電気泳動表示シートの製造方法、電気泳動表示シート、電気泳動表示装置および電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】高いコントラストを有する電気泳動表示シートを製造することができる電気泳動表示シートの製造方法、かかる電気泳動表示シートの製造方法で製造された電気泳動表示シート、信頼性の高い電気泳動表示装置、および信頼性の高い電子機器を提供する。
【解決手段】電気泳動表示シート21の製造方法は、基板12と、該基板の一方の面側に設けられ、マイクロカプセル40とバインダ41とを含有するマイクロカプセル含有層400とを備える電気泳動表示シートを製造する方法であり、前記マイクロカプセルと前記バインダとを含有するマイクロカプセル分散液を前記基板上に供給した後、前記マイクロカプセル分散液を前記基板の厚さ方向に向かって加圧することにより、前記マイクロカプセルが前記基板の厚さ方向に対して重なることなく1列に配列されたマイクロカプセル含有層を形成する工程を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電気泳動表示シートの製造方法、電気泳動表示シート、電気泳動表示装置および電子機器に関するものである。
一般に、液体中に微粒子を分散させた分散系に電界を作用させると、微粒子は、クーロン力により液体中で移動(泳動)することが知られている。この現象を電気泳動といい、近年、この電気泳動を利用して、所望の情報(画像)を表示させるようにした電気泳動表示装置が新たな表示装置として注目を集めている。
この電気泳動表示装置は、電圧の印加を停止した状態での表示メモリー性や広視野角性を有することや、低消費電力で高コントラストの表示が可能であること等の特徴を備えている。
また、電気泳動表示装置は、自然光を光源として用いる反射型のディスプレイである。そして、高い視認性を実現するために、透過部の高透明性、反射部の高反射率、吸収部の高吸収率を実現することが求められている。
従来の電気泳動表示装置として、特許文献1には、基板上に、複数のマイクロカプセルとバインダとを含むマイクロカプセル含有層を形成した後、この上に、他の基板を配置して、1対の基板とマイクロカプセル含有層とを接合した電気泳動表示装置が開示されている。
ここで、マイクロカプセルは、電気泳動粒子が分散された電気泳動分散液を、壁材(殻体)に封入して構成されたものである。この殻体の材料としては、従来、比較的柔軟な材料、例えばアラビアガムとゼラチンの複合材料が多く用いられている。殻体が柔軟な材料によって構成されている場合、マイクロカプセル含有層を2つの基板間で挾持すると、マイクロカプセルは、2つの基板により圧縮されて変形する。このため、形成されたマイクロカプセル含有層では、各マイクロカプセルは上下に潰れた構造(石垣構造)をなしている。
ところが、柔軟な材料で構成される殻体を有するマイクロカプセルは、その耐圧性(圧力がかかったとき、マイクロカプセルが潰れずに耐えること)および耐ブリード性(マイクロカプセル内に封入された分散液が散逸され難いこと)が不十分となる。その結果、表示装置として使用・保存している間に加わる衝撃や押圧によって、マイクロカプセルの破損や分散液の漏出が生じ易く、電気泳動表示装置を長期間安定に動作させるのが困難であるという問題がある。
かかる問題点を解決することを目的に、例えば、エポキシ系樹脂で構成される層およびメラミン系樹脂で構成される層の複数層を備える比較的強靭な殻体を有するマイクロカプセルを備える電気泳動表示装置が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
マイクロカプセルをかかる構成とすると、このマイクロカプセルは、このものを含有するマイクロカプセル含有層を2つの基板間で挾持したとしても、ほぼ球状をなした状態で存在することとなる。そのため、表示装置として使用・保存している間に衝撃や押圧が加わったとしても、マイクロカプセルが破損したり、分散液が漏出したりしてしまうのを確実に防止することができる。
マイクロカプセル含有層を2つの基板間で挾持した状態で、マイクロカプセルがほぼ球状をなしている電気泳動表示装置において、より高いコントラストを得るには、マイクロカプセル含有層中において、マイクロカプセルを、面方向に対して互いに接触した状態で配列させ、かつ、厚さ方向に対して重なることなく1列に配列させる必要がある。
特開2007−058151号公報 特開2008−165191号公報
本発明の目的は、高いコントラストを有する電気泳動表示シートを製造することができる電気泳動表示シートの製造方法、かかる電気泳動表示シートの製造方法で製造された電気泳動表示シート、信頼性の高い電気泳動表示装置、および信頼性の高い電子機器を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の電気泳動表示シートの製造方法は、基板と、
該基板の一方の面側に設けられ、少なくとも1種の電気泳動粒子を含む電気泳動分散液を殻体に内包するマイクロカプセルと、該マイクロカプセルを保持するバインダとを含有するマイクロカプセル含有層とを備える電気泳動表示シートを製造する電気泳動表示シートの製造方法であって、
前記マイクロカプセルと前記バインダとを含有するマイクロカプセル分散液を前記基板上に供給した後、前記マイクロカプセル分散液を前記基板の厚さ方向に向かって加圧することにより、前記マイクロカプセルが前記基板の厚さ方向に対して重なることなく1列に配列されたマイクロカプセル含有層を形成する工程を有することを特徴とする。
これにより、高いコントラストを有する電気泳動表示シートを製造することができる。
本発明の電気泳動表示シートの製造方法では、前記マイクロカプセル含有層中において、前記マイクロカプセルは、前記基板の面方向に対して、互いに接触して配列していることが好ましい。
これにより、高いコントラストを有する電気泳動表示シートを製造することができる。
本発明の電気泳動表示シートの製造方法では、前記マイクロカプセル含有層中において、前記マイクロカプセルは、ほぼ球状をなして存在していることが好ましい。
本発明の電気泳動表示シートの製造方法では、前記マイクロカプセルは、マイクロカプセルの幅とマイクロカプセルの高さとの比である(マイクロカプセルの幅/マイクロカプセルの高さ)が1.0以上、1.2以下であることが好ましい。
扁平率がかかる範囲内のマイクロカプセルを、ほぼ球状をなしているものと言うことができる。
本発明の電気泳動表示シートの製造方法では、前記マイクロカプセル含有層中において、前記マイクロカプセルは、その含有率が50wt%以上、95wt%以下であることが好ましい。
マイクロカプセルの含有量を前記範囲に設定すると、マイクロカプセルが面方向で互いに接触した状態で、かつ、マイクロカプセルが厚さ方向に重ならないように、マイクロカプセル含有層においてマイクロカプセルを、その厚さ方向に加圧することにより、移動させて配設する上で、非常に有利である。
本発明の電気泳動表示シートの製造方法では、前記バインダは、そのガラス転移温度が−50℃以上、10℃以下であることが好ましい。
これにより、マイクロカプセル含有層の厚さ方向に対する加圧により、マイクロカプセルを容易に移動させて配設することができるため、マイクロカプセル含有層中において、マイクロカプセルをその面方向に対して互いに接触し、かつ、その厚さ方向に対して重なることなく1列に配列させることができる。
本発明の電気泳動表示シートの製造方法では、前記バインダは、その重量平均分子量が200以上、100000以下のポリアルキレングリコール系樹脂を含有することが好ましい。
これにより、マイクロカプセル含有層の厚さ方向に対する加圧により、マイクロカプセルを容易に移動させて配設することができるため、マイクロカプセル含有層中において、その厚さ方向に対して重なることなく1列に配列させることができる。
本発明の電気泳動表示シートの製造方法では、前記マイクロカプセル分散液の前記基板の厚さ方向に対する加圧は、平板状をなす押圧用基板を用意し、該押圧用基板を、前記マイクロカプセル分散液の前記基板と反対側の面に配置し、前記基板と前記押圧用基板とが互いに近づく方向に加圧することにより行われることが好ましい。
これにより、基板上に供給されたマイクロカプセル分散液の各部に対して、均一に加圧することができる。そのため、マイクロカプセル分散液の各部において、マイクロカプセルを、基板の面方向に対して互いに接触した状態で確実に配列させ、かつ、その厚さ方向に対して重なることなく1列に確実に配列させることができるようになる。
本発明の電気泳動表示シートの製造方法では、前記基板と前記押圧基板との間に付与する圧力の大きさは、0.4MPa以上、1.5MPa以下であることが好ましい。
このような大きさの圧力を基板と押圧用基板との間に付与すると、マイクロカプセル分散液中に含まれるマイクロカプセルは、上下方向に圧縮(圧迫)されることなく、ほぼ球状を維持した状態で、マイクロカプセル分散液中を移動し、最終的には、マイクロカプセル分散液中において、マイクロカプセルは、基板の面方向に対して互いに接触した状態で配列し、かつ、その厚さ方向に対して重なることなく1列に配列することとなる。
本発明の電気泳動表示シートの製造方法では、前記基板と前記押圧用基板とを互いに近づく方向に加圧した後、前記押圧用基板を前記マイクロカプセル分散液から剥離することが好ましい。
かかる構成とすることにより、マイクロカプセル分散液の加圧に適した押圧用基板を選択することができるようになる。
本発明の電気泳動表示シートの製造方法では、前記押圧基板は、母材の表面に、離型剤層が形成されたものであることが好ましい。
これにより、形成されたマイクロカプセル含有層から押圧用基板を容易に剥離することができる。
本発明の電気泳動表示シートの製造方法では、前記離型剤層は、シリコーン系離型剤、フッ素系離型剤、変性シリコーン系離型剤のうちの少なくとも1種を主材料として構成されることが好ましい。
かかる材料を主材料として構成される離型剤層は、離型剤層としての機能を好適に発揮する。
本発明の電気泳動表示シートは、本発明の電気泳動表示シートの製造方法により製造されたことを特徴とする。
これにより、高いコントラストを有する電気泳動表示シートとすることができる。
本発明の電気泳動表示装置は、本発明の電気泳動表示シートを備えることを特徴とする。
これにより、高いコントラストを有する電気泳動表示装置とすることができる。
本発明の電子機器は、本発明の電気泳動表示装置を備えることを特徴とする。
これにより、信頼性の高い電子機器とすることができる。
本発明の電気泳動表示装置の実施形態を模式的に示す図(縦断面図)である。 図1に示す電気泳動表示装置の作動原理を示す模式図である。 図1に示す電気泳動表示装置の製造方法を説明するための模式図である。 図1に示す電気泳動表示装置の製造方法を説明するための模式図である。 図1に示す電気泳動表示装置の製造方法を説明するための模式図である。 図1に示す電気泳動表示装置の他の製造方法に用いる装置の模式図である。 図1に示す電気泳動表示装置の他の製造方法を説明するための模式図である。 本発明の電子機器を電子ペーパーに適用した場合の実施形態を示す斜視図である。 本発明の電子機器をディスプレイに適用した場合の実施形態を示す図である。 実施例4の電気泳動表示装置の観察断面(縦断面)における電子顕微鏡写真である。
以下、本発明の電気泳動表示シートの製造方法、電気泳動表示シート、電気泳動表示装置および電子機器を添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
1.電気泳動表示装置
まず、本発明の電気泳動表示シートを適用した電気泳動表示装置(本発明の電気泳動表示装置)について説明する。
図1は、本発明の電気泳動表示装置の実施形態を模式的に示す図(縦断面図)である。なお、以下では、説明の都合上、図1中の上側を「上」、下側を「下」として説明を行う。
図1に示す電気泳動表示装置20は、電気泳動表示シート(フロントプレーン)21と、回路基板(バックプレーン)22と、電気泳動表示シート21と回路基板22とを接合する接着層8とを有している。
電気泳動表示シート21は、平板状の基部2と基部2の下面に設けられた第2の電極4とを備える基板12上に設けられ、マイクロカプセル40とバインダ41とで構成されたマイクロカプセル含有層400と、基部2と対向基板11との間の間隙を気密的に封止する封止部7とを有している。
一方、回路基板22は、平板状の基部1と基部1の上面に設けられた複数の第1の電極3とを備える対向基板11と、この対向基板11(基部1)に設けられた、例えばTFT等のスイッチング素子を含む回路(図示せず)とを有している。
以下、各部の構成について順次説明する。
基部1および基部2は、それぞれ、シート状(平板状)の部材で構成され、これらの間に配置される各部材を支持および保護する機能を有する。
各基部1、2は、それぞれ、可撓性を有するもの、硬質なもののいずれであってもよいが、可撓性を有するものであるのが好ましい。可撓性を有する基部1、2を用いることにより、可撓性を有する電気泳動表示装置20、すなわち、例えば電子ペーパーを構築する上で有用な電気泳動表示装置20を得ることができる。
また、各基部(基材層)1、2を可撓性を有するものとする場合、その構成材料としては、それぞれ、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)等のポリエステル、ポリエチレン等のポリオレフィン、変性ポリオレフィン、ポリアミド、熱可塑性ポリイミド、ポリエーテル、ポリエーテルエーテルケトン、ポリウレタン系、塩素化ポリエチレン系等の各種熱可塑性エラストマー等、またはこれらを主とする共重合体、ブレンド体、ポリマーアロイ等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を混合して用いることができる。
このような基部1、2の平均厚さは、それぞれ、構成材料、用途等により適宜設定され、特に限定されないが、可撓性を有するものとする場合、20μm以上、500μm以下程度であるのが好ましく、25μm以上、250μm以下程度であるのがより好ましい。これにより、電気泳動表示装置20の柔軟性と強度との調和を図りつつ、電気泳動表示装置20の小型化(特に、薄型化)を図ることができる。
これらの基部1、2のマイクロカプセル40側の面、すなわち、基部1の上面および基部2の下面に、それぞれ、層状(膜状)をなす第1の電極3および第2の電極4が設けられている。
第1の電極3と第2の電極4との間に電圧を印加すると、これらの間に電界が生じ、この電界が電気泳動粒子(表示粒子)5に作用する。
本実施形態では、第2の電極4が共通電極とされ、第1の電極3がマトリックス状(行列状)に分割された個別電極(スイッチング素子に接続された画素電極)とされており、第2の電極4と1つの第1の電極3とが重なる部分が1画素を構成する。
なお、第2の電極4も、第1の電極3と同様に複数に分割するようにしてもよい。
また、第1の電極3がストライプ状に分割され、第2の電極も同様にストライプ状に分割され、これらが交差するように配置された形態であってもよい。
各電極3、4の構成材料としては、それぞれ、実質的に導電性を有するものであれば特に限定されず、例えば、金、銀、銅、アルミニウムまたはこれらを含む合金等の金属材料、カーボンブラック等の炭素系材料、ポリアセチレン、ポリフルオレンまたはこれらの誘導体等の電子導電性高分子材料、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート等のマトリックス樹脂中に、NaCl、Cu(CFSO等のイオン性物質を分散させたイオン導電性高分子材料、インジウム酸化物(IO)、インジウムスズ酸化物(ITO)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)、等の導電性酸化物材料のような各種導電性材料が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
このような電極3、4の平均厚さは、それぞれ、構成材料、用途等により適宜設定され、特に限定されないが、0.01μm以上、10μm以下程度であるのが好ましく、0.02μm以上、5μm以下程度であるのがより好ましい。
なお、各基部1、2および各電極3、4のうち、表示面側に配置される基部および電極(本実施形態では、基部2および第2の電極4)は、それぞれ、光透過性を有するもの、すなわち、実質的に透明(無色透明、有色透明または半透明)とされる。これにより、後述する電気泳動分散液10中における電気泳動粒子5の状態、すなわち電気泳動表示装置20に表示された情報(画像)を目視により容易に認識することができる。
電気泳動表示シート21では、第2の電極4の下面に接触して、マイクロカプセル含有層400が設けられている。
このマイクロカプセル含有層400は、電気泳動分散液10をカプセル本体(殻体)401内に封入した複数のマイクロカプセル40が、バインダ41により保持されている。
マイクロカプセル40は、図1に示すように、対向基板11と基板12との間に、縦横に並列するように単層で(厚さ方向に重なることなく1個ずつ)、かつ、マイクロカプセル含有層400の厚さ方向全体に配設されている。
すなわち、マイクロカプセル40は、マイクロカプセル含有層400において、その面方向に隣接するもの同士が互いに接触し、かつ、厚さ方向に積層することなく配列している。
また、本実施形態では、1つのマイクロカプセル40が、隣り合う2つの第1の電極3にまたがるように配置されている。
マイクロカプセル40がこのように配置されることにより、1つの第1の電極3で、それに重なる2つのマイクロカプセル40内の電気泳動粒子5を作動することができる。その結果、1つのマイクロカプセル40内で異なる色が表示されることとなる。
そして、本発明では、以上のように配置されたマイクロカプセル40は、対向基板11と基板12との間で、第2の電極4と接着層8とで挟持されても、上下方向に圧縮(圧迫)されることなく、ほぼ球状(球形状)をなしている。
ここで、本発明の電気泳動表示装置20を可撓性が求められる電子ペーパーに組み込んだ際には、電子ペーパーを撓ませる度に、電気泳動表示装置20にも同様に撓みが生じることになるが、このたびに、回路基板22と電気泳動表示シート21との間に圧力が付与される。このとき、図1に示すように、マイクロカプセル40は、接着層8および第2の電極4の双方に対して点接触で接触するため、この接触する部分の単位面積あたりにかかる荷重(圧力)が大きくなり、具体的には、0.2MPa以上、1.5MPa以下程度の圧力が、付与されることとなる。
このような圧力が回路基板22と電気泳動表示シート21との間に付与されたとしても、マイクロカプセル40は、対向基板11と基板12との間で、球状を維持するような強度を有するものであるのが好ましい。かかる構成とすることにより、マイクロカプセル40の耐圧性および耐ブリード性の双方を高めることができることから、電気泳動表示装置20は、長期間安定的に動作し得るものとなる。
なお、本明細書中において、マイクロカプセル40の耐圧性とは、「マイクロカプセル40に圧力がかかったとき、マイクロカプセル40が潰れずに耐えること」を言い、マイクロカプセル40の耐ブリード性とは、「マイクロカプセル40内に封入された液相分散媒6がマイクロカプセル40の外側に散逸されないこと」を言うものとする。
このマイクロカプセル40は、対向基板11と基板12との間で、より球状に近い形状を維持した状態で存在しているのが好ましいが、このようなマイクロカプセル40の球状の度合いは、マイクロカプセル40の幅とマイクロカプセル40の高さとの比(マイクロカプセル40の幅/マイクロカプセル40の高さ)を指標としてその程度を表すことができる。
マイクロカプセル40の幅/マイクロカプセル40の高さ(平均値)は、例えば、マイクロカプセル含有層400における、各マイクロカプセル40の高さ(厚さ方向)および幅(面方向)に対する粒径の平均値をそれぞれ求め、これらの平均値の比(幅/高さ)を求めることにより得られる。
このようにして求められたマイクロカプセル40の幅/マイクロカプセル40の高さ(平均値)は、1.0以上1.2以下であるのが好ましく、1.0以上1.15以下であるのがより好ましい。
マイクロカプセル40の幅/マイクロカプセル40の高さが上記範囲内にある場合、マイクロカプセル40は、対向基板11と基板12との間で、ほぼ球状に近い形状を維持した状態で存在していると言うことができる。そして、このように、ほぼ球状に近い形状を維持したマイクロカプセル40が、マイクロカプセル含有層400中において、その面方向に隣接するもの同士が互いに接触し、かつ、厚さ方向に積層することなく配列していることにより、かかるマイクロカプセル含有層400を備える電気泳動表示装置20は、高いコントラストを発揮するものとなる。
このようなマイクロカプセル40において、電気泳動粒子5を含む電気泳動分散液10を内包するカプセル本体(殻体)401は、マイクロカプセル40が基板11、12同士の間で、球状をなしている程度の強度を有するものであれば如何なる構成のものであってもよいが、本実施形態では、カプセル本体(殻体)401は、図1に示すように、第1のカプセル層(第1の層)402と、この第1のカプセル層402よりも外側に配置されている第2のカプセル層(第2の層)403とで構成されている。それぞれ球殻状をなす第1のカプセル層402と、その外側を覆うように設けられた第2のカプセル層403との2層でカプセル本体401を構成することにより、カプセル本体401に、これら2層がそれぞれ有する特性を相乗的に付与することができる。
具体的には、カプセル本体401を、このような第1のカプセル層402および第2のカプセル層403の2層で構成する場合、第2のカプセル層403は、第1のカプセル層402よりも弾性に優れているのが好ましい。
かかる構成とすることにより、第2のカプセル層403は、第1のカプセル層402よりも弾性に富み、第1のカプセル層402は、第2のカプセル層403よりも硬さに富むものとなる。
したがって、第1のカプセル層402には、カプセル本体401(マイクロカプセル40)の形状を保持(維持)する保持層としての機能を発揮させることができる。また、この硬さに富む保持層は、層の密度が密であるので、電気泳動分散液10が浸透し難く、マイクロカプセルの耐ブリード性を高める機能をも発揮させることができる。および/または、この保持層を、親水性が高い材料で構成することでも、疎水性の高い液相分散媒6との間に疎水−親水効果が得られるため、かかる観点からも、マイクロカプセルの耐ブリード性を高めることができる。
また、第2のカプセル層403には、基板11、12同士の間に圧力が付与された際に、カプセル本体401(マイクロカプセル40)の形状が変化するのを吸収する吸収層としての機能を発揮させることができる。
これら保持層および吸収層としての機能、すなわち、第2のカプセル層403が弾性に富み、第1のカプセル層402硬さに富むことは、引張強さ、引張弾性率、曲げ強さ、曲げ弾性率、圧縮強さ、圧縮弾性率等の各種指標を用いて評価することができるが、特に、各層の弾性の差を評価し得る、引張り弾性係数および引張り伸び率のうちの少なくとも一方を用いて評価するのが好ましい。かかる指標は、比較的簡単な装置を用いて測定することができ、保持層および吸収層としての機能を確実に評価することができる。
なお、引張り弾性係数とは、応力に対する歪みの量を表すものであり、この値が大きいものほど、外力に対する変形の度合いが小さくなり、硬いものであると評価することができる。この引張り弾性係数は、ISO527−2に規定の条件で測定することができる。
また、引張り伸び率とは、破断時の伸び率を表すものであり、この値が大きいものほど、靭性に優れ、弾性に富むものであると評価することができる。この引張り伸び率は、ISO527−2に規定の条件で測定することができる。
具体的には、第1のカプセル層402を保持層としての機能を発揮させる場合、引張り弾性係数は、5×10kg/cm以上、15×10kg/cm以下程度であるのが好ましく、8×10kg/cm以上、11×10kg/cm以下程度であるのがより好ましい。また、引張り伸び率は、0.1%以上、1%以下程度であるのが好ましく、0.5%以上、0.9%以下程度であるのがより好ましい。
さらに、第2のカプセル層403を吸収層としての機能を発揮させる場合、引張り弾性係数は、1×10kg/cm以上、4×10kg/cm以下程度であるのが好ましく、1×10kg/cm以上、2×10kg/cm以下程度であるのがより好ましい。また、引張り伸び率は、2%以上、10%以下程度であるのが好ましく、3%以上、6%以下程度であるのがより好ましい。
以上のことを考慮して、第1のカプセル層402および第2のカプセル層403の構成材料がそれぞれ選択される。
第1のカプセル層(保持層)402の構成材料としては、例えば、メラミン系樹脂、尿素樹脂のようなアミノ樹脂、エポキシ系樹脂およびフェノール樹脂等の熱硬化性樹脂や、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂およびオレフィン系樹脂等の熱可塑性樹脂等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。中でも、第1のカプセル層402は、特に、メラミン系樹脂を主材料して構成されているのが好ましい。メラミン系樹脂は3次元網目構造を形成することから、かかる樹脂を用いて形成された第1のカプセル層402は、優れた硬度を有する(高弾性率の)ものとなる。その結果、第1のカプセル層402が保持層としての機能を好適に発揮することに起因して、カプセル本体401の強度および耐ブリード性が向上するため、前述したような球形状をマイクロカプセル40に確実に形成させることができる。
なお、第1のカプセル層402を構成する樹脂には、架橋剤により架橋(立体架橋)構造を形成するようにしてもよい。これにより、カプセル本体401の強度および耐ブリード性をさらに向上させることができる。その結果、マイクロカプセル40が非球体となるのをより的確に防止または抑制することができる。
また、第2のカプセル層(吸収層)403の構成材料としては、例えば、エポキシ系樹脂、アラビアゴムなどのゴムを含む材料、アラビアゴムとゼラチンとの複合材料、ウレタン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエーテル系樹脂のような各種樹脂材料が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。中でも、第2のカプセル層403は、特に、エポキシ系樹脂を主材料して構成されているのが好ましい。これにより、第2のカプセル層403を前述したような弾性率を有する、適度な硬度と弾性とを併せ持つものとすることができる。
また、第1のカプセル層402と第2のカプセル層403とは、これらの界面において化学的に結合しているのが好ましい。これにより、回路基板22と電気泳動表示シート21との間に圧力を付与したとしても、第1のカプセル層402と第2のカプセル層403との間で剥離が生じるのを確実に防止することができる。その結果、カプセル本体401の強度および耐ブリード性がより向上して、表示装置として使用・保存している間に加わる衝撃や押圧により、マイクロカプセル40が崩壊してしまうのをより確実に防止することができる。
このように第1のカプセル層402と第2のカプセル層403とを化学的に結合させるには、第1のカプセル層402および第2のカプセル層403を、それぞれをメラミン系樹脂およびエポキシ系樹脂を主材料として構成する場合、例えば、後述する第1のカプセル層402の形成工程において、メルカプト基と、カルボキシル基および/またはスルホ基とを有する化合物を芯物質分散液に添加して、メルカプト基が導入された第1のカプセル層402を形成し、その後、エポキシ系樹脂材料で構成される第2のカプセル層403を形成するようにすればよい。
カプセル本体401の厚さ(本実施形態では、第1のカプセル層402の厚さd1と第2のカプセル層403の厚さd2の合計)は、特に限定されないが、湿潤状態で、0.1μm以上、5μm以下であるのが好ましく、0.1μm以上、4μm以下であるのがより好ましく、0.1μm以上、3μm以下であるのがさらに好ましい。カプセル本体401の厚さが小さいと、第1のカプセル層402と第2のカプセル層403との構成材料の組み合わせによっては、十分なカプセル強度が得られないおそれがある。逆に、カプセル本体401の厚さが大きいと、第1のカプセル層402と第2のカプセル層403との構成材料の組み合わせによっては、透明性が低下して、電気泳動表示装置のコントラストの低下を招くおそれがある。
また、第1のカプセル層402の厚さをd1とし、第2のカプセル層403の厚さをd2としたとき、これらの比率d1/d2は、1以上、1/5以下程度であるのが好ましく、1/2以上、1/3以下程度であるのがより好ましい。かかる関係を満足することにより、カプセル本体401に、第1のカプセル層402および第2のカプセル層403の双方の特性を確実に付与することができる。
なお、本実施形態では、カプセル本体401は、第1のカプセル層402と第2のカプセル層403からなる2層構成とされているが、このような2層構成に限らず、単層または3層以上の多層構成であっても構わない。
カプセル本体401の粒径としては、体積平均粒子径が25μm以上、60μm以下であることが好ましく、30μm以上、50μm以下であることがより好ましい。カプセル本体401の粒径がこのような範囲であることにより、寸法精度よくマイクロカプセル含有層400を形成することができる。
カプセル本体401の粒径が前記下限値よりも小さ過ぎると、マイクロカプセル含有層400の両方の面側がマイクロカプセル40で満たされ、表示のコントラストが低下するおそれがある。
一方、カプセル本体401の粒径が前記上限値よりも大き過ぎると、マイクロカプセル40同士の隙間も大きくなることにより、表示のコントラストが低下するおそれがある。
このようなマイクロカプセル40は、その大きさ(粒径)がほぼ均一(同一)に形成されているのが好ましい。具体的には、粒子径の変動係数(CV値)が5%以上、15%以下であることが好ましく、変動係数(CV値)が5%以上、10%以下であることがより好ましい。これにより、マイクロカプセル40が均一に配置されるので、電気泳動表示装置20では、表示ムラの発生が防止または低減され、より優れた表示性能を発揮することができる。
カプセル本体401内に封入された電気泳動分散液10は、少なくとも1種の電気泳動粒子5(本実施形態では、着色粒子5bと白色粒子5aとの2種)を液相分散媒6に分散(懸濁)してなるものである。
電気泳動粒子5の液相分散媒6への分散は、例えば、ペイントシェーカー法、ボールミル法、メディアミル法、超音波分散法、撹拌分散法等のうちの1種または2種以上を組み合わせて行うことができる。
液相分散媒6としては、カプセル本体401に対する溶解性が低く、かつ比較的高い絶縁性を有するものが好適に使用される。
かかる液相分散媒6としては、例えば、各種水(例えば、蒸留水、純水等)、メタノール等のアルコール類、メチルセロソルブ等のセロソルブ類、酢酸メチル等のエステル類、アセトン等のケトン類、ペンタン等の脂肪族炭化水素類(流動パラフィン)、シクロヘキサン等の脂環式炭化水素類、ベンゼン等の芳香族炭化水素類、塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素類、ピリジン等の芳香族復素環類、アセトニトリル等のニトリル類、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類、カルボン酸塩またはその他の各種油類等が挙げられ、これらを単独または混合物として用いることができる。
中でも、液相分散媒6としては、脂肪族炭化水素類(流動パラフィン)、またはシリコーンオイルを主成分とするものが好ましい。流動パラフィン、またはシリコーンオイルを主成分とする液相分散媒6は、電気泳動粒子5の凝集抑制効果が高く、かつカプセル本体401の構成材料との親和性が低い(溶解性が低い)ことから好ましい。これにより、電気泳動表示装置20の表示性能が経時的に劣化するのをより確実に防止または抑制することができる。また、流動パラフィン、またはシリコーンオイルは、不飽和結合を有しないため耐候性に優れ、および安全性も高いという点からも好ましい。
また、液相分散媒6(電気泳動分散液10)中には、必要に応じて、例えば、電解質、アルケニルコハク酸エステルのような界面活性剤(アニオン性またはカチオン性)、金属石鹸、樹脂材料、ゴム材料、油類、ワニス、コンパウンド等の粒子からなる荷電制御剤、シラン系カップリング剤等の分散剤、潤滑剤、安定化剤等の各種添加剤を添加するようにしてもよい。
さらに、液相分散媒6を着色する場合には、液相分散媒6に、必要に応じて、アントラキノン系染料、アゾ系染料、インジゴイド系染料等の各種染料を溶解するようにしてもよい。
電気泳動粒子5は、荷電を有し、電界が作用することにより、液相分散媒6中を電気泳動し得る粒子である。
かかる電気泳動粒子5には、荷電を有するものであれば、いかなるものをも用いることができ、特に限定はされないが、顔料粒子、樹脂粒子またはこれらの複合粒子のうちの少なくとも1種が好適に使用される。これらの粒子は、製造が容易であるとともに、荷電の制御を比較的容易に行うことができるという利点を有している。
顔料粒子を構成する顔料としては、例えば、アニリンブラック、カーボンブラック、チタンブラック等の黒色顔料、酸化チタン、酸化アンチモン等の白色顔料、モノアゾ等のアゾ系顔料、イソインドリノン、黄鉛等の黄色顔料、キナクリドンレッド、クロムバーミリオン等の赤色顔料、フタロシアニンブルー、インダスレンブルー等の青色顔料、フタロシアニングリーン等の緑色顔料等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、樹脂粒子を構成する樹脂材料としては、例えば、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、尿素系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリスチレン、ポリエステル等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、複合粒子としては、例えば、顔料粒子の表面を樹脂材料や他の顔料で被覆したもの、樹脂粒子の表面を顔料で被覆したもの、顔料と樹脂材料とを適当な組成比で混合した混合物で構成される粒子等が挙げられる。
顔料粒子の表面を他の顔料で被覆した粒子としては、例えば、酸化チタン粒子の表面を、酸化珪素や酸化アルミニウムで被覆したものを例示することができ、かかる粒子は、白色粒子5aとして好適に用いられる。
また、カーボンブラック粒子またはその表面を被覆した粒子は、着色粒子(黒色粒子)5bとして好適に用いられる。
また、電気泳動粒子5の形状は、特に限定されないが、球形状であるのが好ましい。
電気泳動粒子5は、液相分散媒6中での分散性を考慮した場合、より小さいものが好適に用いられ、具体的には、その平均粒径が、10nm以上、500nm以下程度であるのが好ましく、20nm以上、300nm以下程度であるのがより好ましい。電気泳動粒子5の平均粒径を前記範囲とすることにより、電気泳動粒子5同士の凝集や、液相分散媒6中における沈降を確実に防止して、液相分散媒6中に分散させることができ、その結果、電気泳動表示装置20の表示品質の劣化を好適に防止することができる。
なお、本実施形態のように、2種の異なる粒子を用いる場合、2種の粒子の平均粒径を異ならせること、特に、白色粒子5aの平均粒径を着色粒子5bの平均粒径より大きく設定するのが好ましい。これにより、電気泳動表示装置20の表示コントラストをより向上させることや、保持特性を向上させることができる。
具体的には、着色粒子5bの平均粒径を20nm以上、100nm以下程度、白色粒子5aの平均粒径を150nm以上、300nm以下程度とするのが好ましい。
また、電気泳動粒子5の比重は、液相分散媒6の比重とほぼ等しくなるように設定されているのが好ましい。これにより、電気泳動粒子5は、電極3、4間への電圧の印加を停止した後においても、液相分散媒6中において一定の位置に長時間滞留することができる。すなわち、電気泳動表示装置20に表示された情報が長時間保持されることとなる。
バインダ41は、例えば、対向基板11と基板12とを接合する目的、対向基板11と基板12との間にマイクロカプセル40を固定する目的、マイクロカプセル40同士を固定する目的、第1の電極3および第2の電極4同士間の絶縁性を確保する目的等により供給される。これにより、電気泳動表示装置20の耐久性および信頼性をより向上させることができる。
このバインダ41には、対向基板11、第2の電極4およびカプセル本体401(マイクロカプセル40)との親和性(密着性)に優れ、かつ、絶縁性に優れる樹脂材料(絶縁性または微小電流のみが流れる樹脂材料)が好適に使用される。
このようなバインダ41としては、例えば、(メタ)アクリル系樹脂、(メタ)アクリルウレタン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、メラミン系樹脂、ウレタン系樹脂、スチレン系樹脂、アルキド系樹脂、フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、(メタ)アクリルシリコーン系樹脂、アルキルポリシロキサン系樹脂、シリコーン系樹脂、シリコーンアルキド系樹脂、シリコーンウレタン系樹脂、シリコーンポリエステル系樹脂、ポリアルキレングリコール系樹脂のような合成樹脂バインダ、エチレン−プロピレン共重合ゴム、ポリブタジエンゴム、スチレン−ブタンジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴムのような合成ゴムまたは天然ゴムバインダ、硝酸セルロース、セルロースアセテートブチレート、酢酸セルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースのような熱可塑性または熱硬化性高分子バインダ等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらのバインダ41のうち、マイクロカプセル40の分散性が比較的良好であり、さらに、対向基板11、基板12およびマイクロカプセル40との密着性に優れる点で、(メタ)アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリアルキレングリコール系樹脂が好ましく用いられ、さらに、(メタ)アクリル系樹脂が特に好ましく用いられる。
さらに、基板12(基部2)と対向基板11との間であって、それらの縁部に沿って、封止部7が設けられている。この封止部7により、第2の電極4およびマイクロカプセル含有層400が気密的に封止されている。これにより、電気泳動表示装置20(電気泳動表示シート21)内への水分の浸入を防止して、電気泳動表示装置20(電気泳動表示シート21)の表示性能の劣化をより確実に防止することができる。
封止部7の構成材料としては、例えば、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、オレフィン系樹脂のような熱可塑性樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂、フェノール系樹脂のような熱硬化性樹脂等の各種樹脂材料等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
なお、封止部7は、必要に応じて設ければよく、省略することもできる。
本実施形態では、電気泳動表示シート21と回路基板22とが、接着層8を介して接合されている。これにより、電気泳動表示シート21と回路基板22とをより確実に固定することができる。
このような接着層8は、特に限定されないが、例えば、基板12、バインダ41、およびマイクロカプセル40との密着性に優れる点から、(メタ)アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリアルキレングリコール系樹脂が好ましく用いられ、中でも、特に、(メタ)アクリル系樹脂が好ましく用いられる。
2.電気泳動表示装置の動作方法
このような電気泳動表示装置20は、次のようにして作動する。
以下、電気泳動表示装置20の作動(動作)方法について説明する。
図2は、図1に示す電気泳動表示装置の作動原理を示す模式図である。なお、以下の説明では、図2中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
電気泳動表示装置20の第1の電極3と第2の電極4との間に電圧を印加すると、これらの間に電界が生じる。この電界にしたがって、電気泳動粒子5(着色粒子5b、白色粒子5a)は、いずれかの電極に向かって電気泳動する。
例えば、白色粒子5aとして正荷電を有するものを用い、着色粒子(黒色粒子)5bとして負荷電のものを用いた場合、図2(A)に示すように、第1の電極3を正電位とすると、白色粒子5aは、第2の電極4側に移動して、第2の電極4に集まる。一方、着色粒子5bは、第1の電極3側に移動して、第1の電極3に集まる。このため、電気泳動表示装置20を上方(表示面側)から見ると、白色粒子5aの色が見えること、すなわち、白色が見えることになる。
これとは逆に、図2(B)に示すように、第1の電極3を負電位とすると、白色粒子5aは、第1の電極3側に移動して、第1の電極3に集まる。一方、着色粒子5bは、第2の電極4側に移動して、第2の電極4に集まる。このため、電気泳動表示装置20を上方(表示面側)から見ると、着色粒子5bの色が見えること、すなわち、黒色が見えることになる。
このような構成において、電気泳動粒子5(白色粒子5a、着色粒子5b)の帯電量や、電極3または4の極性、電極3、4間の電位差等を適宜設定することにより、電気泳動表示装置20の表示面側には、白色粒子5aおよび着色粒子5bの色の組み合わせや、電極3、4に集合する粒子の数等に応じて、所望の情報(画像)が表示される。
ここで、この電気泳動表示装置20では、マイクロカプセル含有層400中において、マイクロカプセル40が、その面方向に隣接するもの同士が互いに接触し、かつ、厚さ方向に積層することなく配列しているので、かかるマイクロカプセル含有層400を備える電気泳動表示装置20は、高いコントラストを発揮するものとなる。
また、電気泳動表示装置20では、マイクロカプセル含有層400に含有されるマイクロカプセル40が球状をなして存在していることにより、耐圧性および耐ブリード性に優れている。したがって、このように電気泳動表示装置20を作動させているとき、もしくは、電気泳動表示装置20を保存している間に、電気泳動表示装置に衝撃が加わったり、表示面が押圧されたりした場合でも、マイクロカプセル40の破壊や電気泳動分散液の散逸が防止され、長期間安定に動作することができる。
3.電気泳動表示装置の製造方法(その1)
このような電気泳動表示装置20は、次のようにして製造することができる。
以下、電気泳動表示装置20の製造方法について説明する。
図3〜図5は、それぞれ、図1に示す電気泳動表示装置の製造方法を説明するための模式図である。なお、以下の説明では、図3〜図5中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
図3〜図5に示す電気泳動表示装置20の製造方法は、マイクロカプセル40を作製するマイクロカプセル作製工程[A1]と、マイクロカプセル40を含むマイクロカプセル分散液を調製するマイクロカプセル分散液調製工程[A2]と、基板12の第2の電極4側にマイクロカプセル40を含むマイクロカプセル含有層400を形成するマイクロカプセル含有層形成工程[A3]と、第1の電極3を備える対向基板11の第1の電極3が設けられている側の面に、接着層8を形成する接着層形成工程[A4]と、接着層8の第1の電極3と反対の面側に基板12の反対側の面を接触させて、接着層8と電気泳動表示シート21とを接合する接合工程[A5]と、基部2と対向基板11との間の端部に封止部7を形成する封止工程[A6]とを有している。
以下、各工程について説明する。
[A1]マイクロカプセルの作製工程
[A1−1]第1のカプセル層の形成
まず、電気泳動分散液10を第1のカプセル層402に内包するマイクロカプセルを得る。なお、以下、説明の便宜上、このマイクロカプセルを「マイクロカプセル前駆体」と言うこととする。
第1のカプセル層402は、例えば、電気泳動分散液10を芯物質として、各種マイクロカプセル化手法を用いて形成することができる。
マイクロカプセル化手法(第1のカプセル層402への電気泳動分散液10の封入方法)としては、特に限定されないが、例えば、界面重合法、In−situ重合法、相分離法(または、コアセルベーション法)、界面沈降法、スプレードライ法等の各種マイクロカプセル化手法を用いることができる。このマイクロカプセル化手法は、第1のカプセル層402の構成材料等に応じて、適宜選択するようにすればよい。
第1のカプセル層402の構成材料として、例えば、メラミン系樹脂や尿素樹脂等のアミノ樹脂を用いる場合、コアセルベーション法を用いることが好ましい。コアセルベーション法によれば、芯物質となる電気泳動分散液10の小滴と、アミノ樹脂のモノマーとホルムアルデヒドとを反応させて得られた初期縮合化合物とを水系媒体中に共存させ、電気泳動分散液10の小滴の表面近傍で初期縮合化合物を縮合反応させることにより、アミノ樹脂層(第1のカプセル層402)を形成することにより、確実にマイクロカプセル前駆体を形成することができる。
以下、コアセルベーション法を用いて、アミノ樹脂で構成される第1のカプセル層402(マイクロカプセル前駆体)を形成する形成方法について詳述する。
<i>芯物質分散液の調製
まず、芯物質となる、電気泳動粒子5と液相分散媒6とで構成される電気泳動分散液10を水系媒体に分散させて、電気泳動分散液10の小滴が分散された芯物質分散液を得る。
この水系媒体としては、例えば、水、または、水と親水性有機溶媒との混合溶媒を用いることができる。
混合溶媒に混合される親水性有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、アリルアルコール等のアルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ヘプタンジオール、ジプロピレングリコール等のグリコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルプロピルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、ギ酸メチル、ギ酸エチル、酢酸メチル、アセト酢酸メチル等のエステル類、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル類等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
水と親水性有機溶媒との混合溶媒を用いる場合、混合溶媒中における水の配合量は、70質量%以上、95質量%以下であるのが好ましく、75質量%以上、95質量%以下であるのがより好ましく、80質量%以上、95質量%以下であるのがさらに好ましい。
水系媒体は、水や親水性有機溶媒に加えて、さらに他の溶媒を含有していてもよい。
他の溶媒としては、例えば、ヘキサン、シクロペンタン、ペンタン、イソペンタン、オクタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、アミニルスクアレン、石油エーテル、テルペン、ヒマシ油、大豆油、パラフィン、ケロシン等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
他の溶媒を用いる場合、水系媒体における他の溶媒の含有率は、30質量%以下であるのが好ましく、25質量%以下であるのがより好ましく、20質量%以下であるのがさらに好ましい。
水系媒体に分散させる芯物質の量は、特に限定されないが、水系媒体100質量部に対して、5質量部以上、70質量部以下であるのが好ましく、8質量部以上、65質量部以下であるのがより好ましく、10質量部以上、60質量部以下であるのがさらに好ましい。芯物質の分散量が少ないと、第1のカプセル層402の形成に長時間を必要とすることや、目的とする粒径のマイクロカプセル前駆体が十分に調製されず、マイクロカプセル前駆体の粒径分布が広くなることにより、生産効率が低下するおそれがある。これとは逆に、芯物質の分散量が多いと、芯物質が凝集することや、芯物質中に水系媒体が懸濁すること等により、マイクロカプセルが得られなくなるおそれがある。
また、芯物質を水系媒体中に分散させる際には、必要に応じて、分散剤を用いてもよい。分散剤としては、例えば、ポリビニルアルコール(PVA)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ゼラチン、アラビアゴム等の水溶性高分子、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤等の界面活性剤等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
水系媒体への分散剤の添加量は、特に限定されないが、第1のカプセル層の形成を阻害しない範囲で適宜調整される。
<ii>初期縮合化合物の生成
初期縮合化合物は、アミノ樹脂のモノマーと、ホルムアルデヒドとを縮合反応させることによって得る。
モノマーとしては、メラミンや、尿素およびチオ尿素等の尿素化合物等のアミノ化合物が挙げられ、目的とするカプセル層の構成材料に応じて1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
例えば、モノマーとしてメラミンを用いた場合には、メラミン樹脂を与える初期複合化合物が得られ、尿素化合物のいずれかを用いた場合には、尿素樹脂を与える初期複合化合物が得られる。また、メラミンと尿素化合物とを組み合わせて用いた場合には、メラミン樹脂および尿素樹脂が混在する樹脂を与える初期複合化合物が得られる。
モノマーとホルムアルデヒドとの反応は、一般に、水を溶媒として行われる。具体的には、ホルムアルデヒド水溶液にモノマーを添加し、もしくは、モノマーにホルムアルデヒド水溶液を添加し、混合する。これにより、モノマーとホルムアルデヒドとが縮合反応し、初期縮合化合物の水溶液が得られる。この縮合反応は、例えば、攪拌装置を用いて、攪拌しながら行うことが好ましい。
この縮合反応に供するモノマーとホルムアルデヒドのモル比(モノマー/ホルムアルデヒド)は、特に限定されないが、1/0.5以上、1/10以下であるのが好ましく、1/1以上、1/8以下であるのがより好ましく、1/1以上、1/6以下であるのがさらに好ましい。モノマー/ホルムアルデヒドのモル比が小さいと、未反応のホルムアルデヒドが多くなり、反応効率が低下するおそれがある。逆に、モノマー/ホルムアルデヒドのモル比が大きいと、未反応のモノマーが多くなり、反応効率が低下するおそれがある。
また、この反応系におけるモノマーとホルムアルデヒドの初期濃度(仕込み時点での濃度)は、反応に支障がない限り、より高濃度であることが好ましい。
この縮合反応における反応温度は、特に限定されないが、55℃以上、85℃以下であるのが好ましく、60℃以上、80℃以下であるのがより好ましく、65℃以上、75℃以下であるのがさらに好ましい。
この縮合反応の停止は、例えば、反応終点が認められた時点で、反応液を常温(例えば、25℃以上、30℃以下)に冷却する等の操作により行われる。
反応時間は、特に限定されず、仕込み量に応じて、適宜設定することができる。
<iii>第1のカプセル層の形成
次に、工程<i>で得た芯物質分散液に、<ii>で得た初期縮合化合物を徐々に添加する。これにより、電気泳動分散液10の小滴の表面に、初期縮合化合物が吸着するとともに、縮合反応する。その結果、電気泳動分散液10の小滴の表面に樹脂層(第1のカプセル層402)が形成され、電気泳動分散液10を内包するマイクロカプセル前駆体が得られる。
芯物質分散液に添加する初期縮合化合物の添加量は、特に限定されないが、芯物質1質量部に対して、0.5質量部以上、10質量部以下であるのが好ましく、0.5質量部以上、5質量部以下であるのがより好ましく、0.5質量部以上、3質量部以下であるのがさらに好ましい。初期縮合化合物の添加量を調整することにより、第1のカプセル層402の厚さを容易に制御することができる。初期縮合化合物の添加量が少ないと、第1のカプセル層402を十分な厚さで形成するのが難しく、用いるアミノ化合物の種類によっては、得られるマイクロカプセル40の耐圧性および耐ブリード性が不足するおそれがある。また、初期縮合化合物の添加量が多いと、形成される第1のカプセル層402が厚くなることに起因して、第1のカプセル層402の柔軟性および透明性が不十分となるおそれがある。
芯物質分散液への初期縮合化合物の添加方法は、特に限定されず、一括添加または逐次添加(連続的添加および/または間欠的添加)のいずれであってもよい。なお、初期縮合化合物の添加に際しては、攪拌装置を用いて、攪拌しながら行うことが好ましい。
また、第1のカプセル層402には、メルカプト(チオール)基を導入するのが好ましい。これにより、このメルカプト基を介して、第1のカプセル層402と、後述する第2のカプセル層403とをその界面で化学的に結合させることができるため、第1のカプセル層402と、第2のカプセル層403との密着性の向上を図ることができる。
このような第1のカプセル層402へのメルカプト基の導入は、例えば、芯物質分散液に、メルカプト基(−SH基)と、初期縮合化合物のアミノ基と反応し得るカルボキシル基(−COOH基)および/またはスルホ基(−SOH基)とを有する化合物(チオール化合物)を添加した状態で、第1のカプセル層402を形成することにより、行うことができる。
具体的には、チオール化合物としては、例えば、システイン(2−アミノ−3−メルカプトプロピオン酸)、メルカプト酢酸、メルカプトプロピオン酸、メルカプト安息香酸、メルカプトコハク酸、メルカプトエタンスルホン酸、メルカプトプロパンスルホン酸、および、これらのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。中でも、特に、入手が容易であることから、L−システインが好適に用いられる。
芯物質分散液に添加するチオール化合物の添加量は、特に限定されないが、初期縮合化合物100質量部に対して、1質量部以上、20質量部以下であるのが好ましく、1質量部以上、10質量部以下であるのがより好ましく、1質量部以上、5質量部以下であるのがさらに好ましい。チオール化合物の添加量が少ないと、第1のカプセル層402に導入されるメルカプト基の量が少なくなり、メルカプト基を導入する効果、すなわち、第1のカプセル層402に第2のカプセル層403を強固に結合させる効果が充分に得られない。また、チオール化合物の添加量が多いと、形成される第1のカプセル層402の強度が低下して、耐圧性や耐ブリード性が不足するおそれがある。
芯物質分散液にチオール化合物を添加する方法は、特に限定されないが、例えば、芯物質分散液に初期縮合化合物を添加した後、十分に攪拌してから、チオール化合物を水溶液の形態で添加するのが好ましい。
第1のカプセル層402を形成する際の反応温度は、特に限定されないが、25℃以上、80℃以下であるのが好ましく、30℃以上、70℃以下であるのがより好ましく、35℃以上、60℃以下であるのがさらに好ましい。反応時間は、特に限定されず、仕込み量に応じて、適宜設定することができる。
また、縮合反応を行った後、反応液を所定の温度で放置する熟成工程を行うようにしてもよい。熟成温度は、特に限定されないが、例えば、縮合反応を行う際の反応温度と同一または少し高い温度であることが好ましい。熟成時間は、特に限定されないが、0.5時間以上、5時間以下であるのが好ましく、1時間以上、3時間以下であるのがより好ましい。
以上のようにして得られたマイクロカプセル前駆体は、分級および洗浄することを目的に、水系媒体に分散した状態で次の工程に供してもよく、吸引濾過や自然濾過等の方法により、水系媒体から分離した後、次の工程に供するようにしてもよい。ただし、濾過に際する衝撃や圧力によって第1のカプセル層402が損傷・破壊してしまうのを確実に防止するという観点からは、水系媒体から分離せずに次の工程に供するのが好ましい。
<iv>マイクロカプセル前駆体の分級および洗浄
次に、マイクロカプセル前駆体を、分級および洗浄する。
マイクロカプセル前駆体の分級方法としては、特に限定されないが、例えば、ふるい式、フィルター式、遠心沈降式、自然沈降式等が挙げられる。このうち、回収するマイクロカプセル前駆体の粒子径が比較的大きい場合には、ふるい式を用いるのが好ましい。
マイクロカプセル前駆体の洗浄方法としては、特に限定されないが、例えば、遠心沈降式、自然沈降式等が挙げられる。このうち、マイクロカプセル前駆体の粒子径が比較的大きい場合には、マイクロカプセル前駆体の損傷・破壊を防止するために、自然沈降式を用いるのが好ましい。なお、洗浄は、1回に限らず、複数回行うようにしてもよい。
[A1−2]第2のカプセル層の形成
次に、工程[A1−1]で得たマイクロカプセル前駆体(第1のカプセル層402)の外周面に、第2のカプセル層403を形成し、電気泳動分散液10を内包するマイクロカプセル40を得る。
第2のカプセル層403は、例えば、マイクロカプセル前駆体を水系媒体中に分散させたカプセル分散液に、樹脂のプレポリマーを徐々に添加し、マイクロカプセル前駆体の表面に吸着したプレポリマーを、重合反応させることによって形成することができる。これにより、マイクロカプセル前駆体の表面に第2のカプセル層403が形成され、電気泳動分散液10を内包するマイクロカプセル40が得られる。
マイクロカプセル前駆体を分散させる水系媒体としては、例えば、工程[A1−1]において電気泳動分散液を分散させる水系媒体と同様のものを挙げることができる。
なお、工程[A1−1]で得られたマイクロカプセル前駆体が水系媒体に分散された状態である場合には、これをそのままでカプセル分散液として用いてもよく、必要に応じて濃縮または希釈した後、カプセル分散液として用いるようにしてもよい。
プレポリマーは、重合反応によって樹脂を与えるものであり、樹脂のモノマー、オリゴマーまたはこれらの混合物等が挙げられる。
プレポリマーは、具体的には、第2のカプセル層403の構成材料に応じて適宜選択され、例えば、第2のカプセル層403をエポキシ系樹脂で構成する場合には、エポキシ基を含有する化合物(エポキシ化合物)が用いられる。
なお、第2のカプセル層403をエポキシ系樹脂で構成することにより、第2のカプセル層403は、アミノ樹脂で構成される第1のカプセル層402と比較して、確実に弾性に優れるものとなる。さらに、第1のカプセル層402をメルカプト基を有する構成とした場合には、第2のカプセル層403が、第1のカプセル層402の表面にメルカプト基を介して化学的に結合する。その結果、強度に優れたマイクロカプセル40が得られる。
エポキシ化合物としては、特に限定されず、1分子内に少なくとも1つのエポキシ基を有するエポキシ化合物を用いることができるが、中でも、2個以上のエポキシ基を有する水溶性エポキシ化合物が好適に用いられる。
具体的には、エポキシ化合物としては、例えば、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ソルビタンポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
エポキシ化合物の質量平均分子量は、300以上、100000以下程度であるのが好ましく、300以上、75000以下程度であるのがより好ましく、300以上、50000以下程度であるのがさらに好ましい。エポキシ化合物の質量平均分子量が小さいと、用いるエポキシ化合物の種類によっては、形成される第2のカプセル層403の強度が不十分となるおそれがある。また、これとは逆に、エポキシ化合物の質量平均分子量が大きいと、反応系の粘度が高くなり、攪拌が困難となるおそれがある。
カプセル分散液に添加するエポキシ化合物の添加量は、特に限定されないが、マイクロカプセル前駆体1質量部に対して、0.5質量部以上、10質量部以下であるのが好ましく、0.5質量部以上、5質量部以下であるのがより好ましく、0.5質量部以上、3質量部以下であるのがさらに好ましい。エポキシ化合物の添加量を調整することにより、第2のカプセル層403の厚さを容易に制御することができる。エポキシ化合物の添加量が少ないと、第2のカプセル層403を十分な厚さで形成するのが難しく、得られるマイクロカプセル40の耐圧性が不足するおそれがある。また、エポキシ化合物の添加量が多いと、形成される第2のカプセル層403の厚さが大きくなりすぎ、柔軟性および透明性が不十分となるおそれがある。
カプセル分散液へのエポキシ化合物の添加方法は、特に限定されないが、例えば、カプセル分散液に、エポキシ化合物を水溶液の形態で添加することが好ましい。添加は、一括添加または逐次添加(連続的添加および/または間欠的添加)のいずれでもよい。また、エポキシ化合物の添加に際しては、従来公知の攪拌装置を用いて、攪拌しながら行うことが好ましい。
なお、カプセル分散液には、架橋剤を共存させるのが好ましい。これにより、架橋構造を有する第2のカプセル層403を得ることができる。第2のカプセル層403に架橋構造を形成することにより、第2のカプセル層403の強度、ひいてはカプセル本体401全体の強度が向上するので、その後にマイクロカプセル40を分離したり洗浄したりする際に、カプセル本体401が損傷・破壊することを効果的に抑制することができる。
架橋剤としては、プレポリマーがエポキシ化合物である場合には、例えば、ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム(水和物を含む)、ジエチルジチオカルバミン酸ジエチルアンモニウム(水和物を含む)、ジチオシュウ酸およびジチオ炭酸等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
カプセル分散液に添加する架橋剤の添加量は、特に限定されないが、エポキシ化合物100質量部に対して、1質量部以上、100質量部以下であるのが好ましく、5質量部以上、90質量部以下であるのがより好ましく、10質量部以上、80質量部以下であるのがさらに好ましい。架橋剤の添加量が少ないと、第2のカプセル層403の強度を高める効果が十分に得られない。また、架橋剤の添加量が多いと、架橋剤がエポキシ化合物のエポキシ基と過剰に反応し、第2のカプセル層403の柔軟性が低下することがある。
カプセル分散液に架橋剤を添加するに際し、架橋剤は、エポキシ化合物とともに添加してもよく、エポキシ化合物の添加前または添加後に添加してもよい。例えば、カプセル分散液に、エポキシ化合物の水溶液を添加し、少し時間をおいて後、攪拌を行いながら、架橋剤を水溶液の形態で滴下することが好ましい。
この第2のカプセル層403を形成する際の反応温度は、特に限定されないが、25℃以上、80℃以下であるのが好ましく、30℃以上、70℃以下であるのがより好ましく、35℃以上、60℃以下であるのがさらに好ましい。反応時間は、特に限定されず、仕込み量に応じて、適宜設定することができる。
また、第2のカプセル層403を形成した後、反応液を所定の温度で放置する熟成工程を行うようにしてもよい。熟成温度は、特に限定されないが、例えば、第2のカプセル層を形成する際の温度と同一または少し高い温度であることが好ましい。熟成時間は、特に限定されないが、0.5時間以上、5時間以下であるのが好ましく、1時間以上、3時間以下であるのがより好ましい。
以上のようにして得られたマイクロカプセル40は、水系媒体に分散した状態で次の工程に供してもよく、吸引濾過や自然濾過等の方法により、水系媒体から分離した後、次の工程に供するようにしてもよいが、マイクロカプセル40を乾燥状態にすると、電気泳動分散液の溶媒がカプセル本体401から浸出して蒸発し、マイクロカプセル40が変形する可能性があるので、水系媒体から分離することなく、次の工程に供することが好ましい。
また、得られたマイクロカプセル40は、分級および洗浄するのが好ましい。これにより、粒度分布が狭く、不純物の少ないマイクロカプセル40を得ることができる。
分級方法および洗浄方法は、例えば、前記工程[A1−1]の場合と同様の方法を挙げることができる。
[A2]マイクロカプセル分散液の調製工程
次に、バインダ41を用意し、このバインダ41と、前記工程[A1]で作製されたマイクロカプセル40とを混合してマイクロカプセル分散液を調製する。
マイクロカプセル分散液中におけるマイクロカプセル40の含有量は、50wt%以上、95wt%以下程度であるのが好ましく、70wt%以上、90wt%以下程度であるのがより好ましい。マイクロカプセル40の含有量を前記範囲に設定すると、マイクロカプセル40が面方向で互いに接触した状態で、かつ、マイクロカプセル40が厚さ方向に重ならないように(単層で)、マイクロカプセル含有層400においてマイクロカプセル40を、次工程[A3]において、移動(再配置)させて配設する上で、非常に有利である。
また、次工程[A3]において、マイクロカプセル40を移動(再配置)させて配設するという観点からは、用意するバインダ41は、前述したもののうち、ガラス転移温度が、その下限が通常は−50℃、好ましくは−45℃、さらに好ましくは−40℃であり、また、その上限が通常は10℃、好ましくは5℃、より好ましくは0℃であるものが選択される。バインダ41のガラス転移温度が−50℃未満であると、接着層8と基板12との密着性が低下するおそれがある。また、これとは逆に、バインダ41のガラス転移温度が10℃を超えると、次工程[A3]において、マイクロカプセル40がマイクロカプセル含有層400中を移動しにくくなり、その結果として、厚さ方向でマイクロカプセル40が重なり合い、電気泳動表示装置20のコントラストが低下するおそれがある。
このようなガラス転位温度を有するバインダ41は、比較的剛直性が高い材料よりも、屈曲性が高い材料で構成される。
具体的には、前述したバインダ41のうち、屈曲性が高いバインダ41としては、例えば、ポリアルキレングリコール系樹脂および側鎖として炭素数が2以上のアルキル基を備える(メタ)アクリル系樹脂等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの中でも、屈曲性が高いバインダ41としては、グリコール鎖を含むもの、すなわち、ポリアルキレングリコール系樹脂が好ましく用いられ、特に、その重量平均分子量が200以上、100000以下のポリアルキレングリコール系樹脂が好ましく用いられる。かかる重量平均分子量を有するポリアルキレングリコール系樹脂は、接着層8および基板12との密着性が優れるとともに、次工程[A3]において、マイクロカプセル40がマイクロカプセル含有層400中を移動しやすく、その結果として、厚さ方向でマイクロカプセル40の重なり合いを確実に防止することができる。
[A3]マイクロカプセル含有層400の形成工程
まず、図3(a)に示すように、第2の電極4を備える基板12を用意する。そして、図3(b)に示すように前記工程[A2]で調製したマイクロカプセル分散液を基板12の第2の電極4を備える面側上に供給する。
マイクロカプセル分散液を基板12の第2の電極4を備える面側上に供給する方法としては、特に限定されないが、例えば、スピンコート法、ディップコート法、スプレーコート法、ダイコート法、コンマコート法等の各種塗布法を用いることができる。
次に、必要に応じて、基板12の第2の電極4上の各部において、マイクロカプセル分散液の厚さ(量)が均一になるように均す。
これは、例えば、図3(c)に示すように、スキージ(平板状の治具)100を、基板12の第2の電極4上を通過させ、マイクロカプセル40を掃くことにより行うことができる。これにより、図3(d)に示すように、基板12の各部において、マイクロカプセル分散液の厚さ(量)を均一なものとすることができる。
次に、平板状をなす押圧用基板19を用意し、厚さが均一化されたマイクロカプセル分散液に重なるように配置する。そして、図4(a)に示すように、基板12と押圧用基板19とが互いに近づく方向、すなわち、基板12、19の厚さ方向に加圧する。これにより、マイクロカプセル分散液が基板12、19の厚さ方向に加圧されるため、マイクロカプセル分散液中に重なるように存在しているマイクロカプセル40は、基板12、19の厚さ方向に移動し、マイクロカプセル分散液中におけるマイクロカプセル40の配設密度が均一化される。その結果、マイクロカプセル40は、基板12、19の面方向に対して互いに接触した状態で配列し、かつ、その厚さ方向に対して重なることなく1列に配列することとなる。
すなわち、マイクロカプセル40が、基板12、19の面方向に対して互いに接触した状態で配列し、かつ、その厚さ方向に対して重なることなく1列に配列したマイクロカプセル含有層400が形成される。
また、本実施形態のように、平板状をなす押圧用基板19を用いて、基板12、19の厚さ方向にマイクロカプセル分散液を加圧する構成とすることにより、基板12の第2の電極4上に供給されたマイクロカプセル分散液の各部に対して、均一に加圧することができる。そのため、マイクロカプセル分散液の各部において、マイクロカプセル40を、基板12、19の面方向に対して互いに接触した状態で確実に配列させ、かつ、その厚さ方向に対して重なることなく1列に確実に配列させることができるようになる。
押圧用基板(離型用シート)19としては、特に限定されないが、基板12、19の厚さ方向に対する加圧の後に、形成されたマイクロカプセル含有層400から容易に剥離し得るものが用いられ、具体的には、例えば、母材(基材)の表面に、離型剤層が形成されたものが好適に用いられる。
母材としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、高圧法低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、無延伸ポリプロピレン、延伸ポリプロピレンおよび延伸ナイロンうちの少なくとも1種を主材料として構成されるプラスチックフィルム、クラフト紙、ポリエチレンラミネート紙、ポリプロピレンラミネート紙、不織布等が挙げられる。
また、母材の厚さは、10μm以上、130μm以下程度であるのが好ましく、30μm以上、100μm以下程度であるのがより好ましい。
離型剤層としては、特に限定されないが、シリコーン系離型剤、フッ素系離型剤、変性シリコーン系離型剤のうちの少なくとも1種を主材料として構成されるものが挙げられる。
また、離型剤層の厚さは、0.01μm以上、2μm以下程度であるのが好ましく、0.1μm以上、1μm以下程度であるのがより好ましい。
かかる構成の押圧用基板19を用いることにより、マイクロカプセル含有層400の一部が押圧用基板19に付着することなく、マイクロカプセル含有層400から押圧用基板19を確実に剥離することができる。また、基板12と押圧用基板19との間に位置するマイクロカプセル分散液に対して、均一に加圧することができる。
なお、押圧用基板19として離型剤層を備えないものを用いる場合には、押圧用基板19の表面に凹凸面を形成するのが好ましい。すなわち、押圧用基板19の表面にエンボス加工を施すのが好ましい。これにより、凹凸面が形成された表面に、離型剤層と同様の機能を付与することができるため、マイクロカプセル含有層400から押圧用基板19を容易に剥離することができるようになる。
マイクロカプセル分散液を基板12、19の厚さ方向に加圧する方法としては、特に限定されないが、例えば、枚葉式真空ラミネーター、金属ローラー式ラミネーターおよびゴムローラー式ラミネーター等を用いた各種ラミネート法が挙げられる。ラミネート法によれば、基板12の第2の電極上に供給されたマイクロカプセル分散液の各部に対して、均一な押圧力で加圧することができる。
このようなラミネート法が適用された装置としては、特に限定されないが、例えば、ロールラミネータ(大成ラミネーター社製、「VA−700DFR」)等が挙げられる。
また、基板12、19の厚さ方向に加圧する際に、これら同士の間に付与する圧力の大きさは、0.4MPa以上、1.5MPa以下程度に設定するのが好ましく、0.4MPa以上、1.0MPa以下程度に設定するのがより好ましい。このような大きさの圧力を基板12と押圧用基板19との間に付与すると、マイクロカプセル分散液中に含まれるマイクロカプセル40は、上下方向に圧縮(圧迫)されることなく、ほぼ球状(球形状)を維持した状態で、マイクロカプセル分散液(バインダ41)中を移動し、最終的には、マイクロカプセル分散液中において、マイクロカプセル40は、基板12、19の面方向に対して互いに接触した状態で配列し、かつ、その厚さ方向に対して重なることなく1列に配列することとなる。
マイクロカプセル分散液を加圧する際のマイクロカプセル分散液の温度は、50℃以上、150℃以下程度に設定するのが好ましく、70℃以上、100℃以下程度に設定するのがより好ましい。かかる温度内に設定すれば、マイクロカプセル分散液を基板12、19の厚さ方向に加圧することにより、マイクロカプセル分散液(バインダ41)中を、マイクロカプセル40を確実に移動させることができる。
なお、マイクロカプセル分散液を基板12、19の厚さ方向に加圧する際には、マイクロカプセル分散液に振動を付与するのが好ましい。これにより、基板12、19の面方向におけるマイクロカプセル40の分布をより均一なものとすることができる。マイクロカプセル分散液に対する振動の付与は、好ましくは、マイクロカプセル分散液に対して超音波を付与することにより行われ、超音波の周波数は、1×10Hz以上、1×10Hz以下の範囲内に設定するのが好ましく、1×10Hz以上、5×10Hz以下の範囲内で設定するのがより好ましい。
さらに、マイクロカプセル分散液を基板12、19の厚さ方向に加圧した後に、この状態を維持したまま、基板12と押圧用基板19とをその面方向にずらすのが好ましく、その後、この面方向にずらしたのと面方向で直交する方向に、さらに基板12と押圧用基板19とをずらすのがより好ましい。これにより、基板12、19の面方向におけるマイクロカプセル40の分布を特に均一なものとすることができる。
基板12と押圧用基板19とをその面方向にずらす距離は、マイクロカプセル40が1回転する程度、具体的には、100μm以上、200μm以下程度であるのが好ましく、120μm以上、150μm以下程度であるのがより好ましい。これにより、前記効果をより顕著に発揮させることができるようになる。
次に、押圧されたマイクロカプセル分散液から、押圧用基板19を剥離する。これにより、図4(b)に示すように、基板12上に、マイクロカプセル40が基板12の面方向に対して互いに接触した状態で配列し、かつ、その厚さ方向に対して重なることなく1列に配列したマイクロカプセル含有層400が形成される。
このように、本実施形態では、平板状をなす押圧用基板19を用いて、基板12の第2の電極4上に供給されたマイクロカプセル分散液を、基板12と押圧用基板19との間で挾持した状態で加圧した後に、マイクロカプセル分散液から押圧用基板19を剥離する構成となっている。かかる構成とすることにより、マイクロカプセル分散液の加圧に適した押圧用基板19を選択することができる。
これにより、図4(b)に示すように、基板12の第2の電極4上にマイクロカプセル含有層400が単層配置された電気泳動表示シート21を製造することができる。
[A4]接着層8の形成工程
次に、図5(a)に示すように、別途用意した対向基板11の第1の電極3が設けられている側の面に、接着層8を形成する。
これは、例えば、シート状の接着層8を、転写法等により、対向基板11の第1の電極3が設けられている側の面上に配置することにより行うことができる。
[A5]回路基板22の接合工程
次に、図5(b)に示すように、第1の電極3側に接着層8が設けられた回路基板22と、前記工程[A3]で得られた電気泳動表示シート21とを、接着層8を介して、基板12の反対側の面と第1の電極3とを接合することにより、接着層8を介して、電気泳動表示シート21と回路基板22とが接合される。
[A6]封止部7の形成による封止工程
次に、基部2および対向基板11の縁部に沿って、封止部7を形成する。
これは、基部2と対向基板11との間であって、これらの縁部に沿って封止部7を形成するための材料を、例えば、ディスペンサ等により供給し、固化または硬化させることにより形成することができる。
以上の工程を経て、電気泳動表示装置20が得られる。
4.電気泳動表示装置の製造方法(その2)
電気泳動表示装置20は、前述した製造方法の他に、次のようにして製造することもできる。以下、本製造方法について説明するが、前述した製造方法(その1)との相違点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。
本製造方法は、マイクロカプセル含有層形成工程を真空下(減圧下)で行う以外は、前述した製造方法と同様である。すなわち、本製造方法は、前述した製造方法(その1)が有する工程[A1]〜[A6]のうち、工程[A3]が異なる以外は、前述した製造方法(その1)と同様である。従って、以下では、本製造方法が有する工程[A3’]を中心に説明する。
工程[A3’]では、図6(a)、(b)に示す真空ラミネーター900を使用する。
真空ラミネーター900は、第1のブロック体911および第2のブロック体912とを有している。これらブロック体のうちの少なくとも一方は、図示しない昇降装置によって昇降可能となっており、第1のブロック体911と第2のブロック体912とを、後述する搬送フィルム921、922を介して密着させることにより、その内側に真空室910が形成される。
このような第1のブロック体911には、真空室910から空気を除去するための吸引孔911aが形成されており、一方の第2のブロック体912には、後述するダイヤフラムを950を膨張変形させるための送気孔912aが形成されている。
また、真空ラミネーター900は、第1のブロック体911と第2のブロック体912との間に設けられ、ラミネート対象物960を真空室910に搬送する搬送手段920を有している。搬送手段920は、一対の搬送フィルム921、922を有しており、これら搬送フィルム921、922は、図示しない駆動装置によって、図6中横方向(矢印方向)に移動可能となっている。このような搬送手段920では、ラミネート対象物960を搬送フィルム921に載置した状態で、搬送フィルム921、922を移動させることにより、ラミネート対象物960を真空室910に搬送する。
また、真空ラミネーター900は、第1のヒーター931と、第1のヒーター931の下側に設置された上定盤941とを有しており、第1のヒーター931によって上定盤941を所定温度に加熱することができる。これら第1のヒーター931および上定盤941は、ともに第1のブロック体911の内側に設けられている。
また、真空ラミネーター900は、第2のブロック体912の内側に設けられた第2のヒーター932とダイヤフラム950とを有している。ダイヤフラム950は、第2のブロック体912に形成された送気孔912aから空気等の気体を供給し、ダイヤフラム950と第2のブロック体912で囲まれた領域の気圧を高めることによって、風船のように膨張変形する。
以上のような構成の真空ラミネーター900は、次のようにして作動する。まず、第1および第2のヒーター931、932を所望の温度に加熱するとともに、搬送手段920によってラミネート対象物を真空室910内に搬送する。次いで、昇降装置によって第1のブロック体911および第2のブロック体912を搬送フィルム921、922を介して密着させる。次いで、吸引孔911aから空気を除去することにより真空室910を真空としつつ、送気孔912aから空気を供給してダイヤフラム950を膨張変形させる。そして、ダイヤフラム950と上定盤941とでラミネート対象物960を挟み、ラミネート対象物960を加熱しながら、その厚さ方向に加圧する。
以下、このような真空ラミネーター900を用いて行われる工程[A3’]について説明する。
[A3’]マイクロカプセル含有層400の形成工程
まず、前述した製造方法(その1)と同様に、図7(a)に示すように、第2の電極4を備える基板12を用意する。そして、図7(b)に示すように前記工程[A2]で調製したマイクロカプセル分散液を基板12の第2の電極4を備える面側上に供給し、必要に応じて、基板12の第2の電極4上の各部において、マイクロカプセル分散液の厚さ(量)が均一になるように均す。
次に、剥離シート700を用意し、図7(c)に示すように、剥離シート700をマイクロカプセル分散液の上面(基板12と反対側の面)に被せる。これにより、ラミネート対象物960が得られる。
なお、剥離シート700としては、公知のものを用いることができ、例えば、ポリエチレンテレフタレート、高圧法低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、無延伸ポリプロピレン、延伸ポリプロピレンおよび延伸ナイロンうちの少なくとも1種を主材料として構成されるプラスチックフィルム、クラフト紙、ポリエチレンラミネート紙、ポリプロピレンラミネート紙、不織布等の表面に、シリコーン系離型剤、フッ素系離型剤、変性シリコーン系離型剤等で構成された離型層が形成されたものを用いることができる。
このようにして得られたラミネート対象物960を、例えば、剥離シート700を搬送フィルム921側に向けた姿勢で、搬送フィルム921に載置し、前述のようにして、真空ラミネーター900で加熱・加圧する。これにより、図7(d)に示すように、基板12の第2の電極4上にマイクロカプセル含有層400が単層配置された電気泳動表示シート21を製造することができる。
このように、マイクロカプセル含有層400の形成を真空下で行うことにより、マイクロカプセル含有層400中に気泡(空気層)が形成されるのを防止でき、優れた信頼性を有する電気泳動表示装置20を製造することができる。
なお、真空ラミネーター900での加熱・加圧の条件は、マイクロカプセル40の硬さ等によっても異なるが、例えば、真空度を133Paとし、加圧力(圧力)を0.9MPaとし、加熱温度を100℃とし、加圧時間を5分とすることができる。これにより、マイクロカプセル40を球状に維持することができる。
このような工程[A3’]で得られた材料は、剥離シート700を剥がした状態で次の工程[A4]に移行する。
このような製造方法によっても、電気泳動表示装置20を得ることができる。
このようにして得られた電気泳動表示装置20では、マイクロカプセル含有層400に含有されるマイクロカプセル40が球状をなし、マイクロカプセル含有層400中において、マイクロカプセル40は、マイクロカプセル含有層400の面方向に対して互いに接触した状態で配列し、かつ、その厚さ方向に対して重なることなく1列に配列している。その結果、電気泳動表示装置20は、優れたコントラストを発揮するものとなる。
なお、接着層8は、基板12の第2の電極上にあるマイクロカプセル含有層400上側に設けておき、回路基板22と電気泳動表示シート21とを接合するようにしてもよく、回路基板22および基板12の第2の電極上にあるマイクロカプセル含有層400上側の双方に設けておき、回路基板22と電気泳動表示シート21とを接合するようにしてもよい。
<電子機器>
以上のような電気泳動表示装置20は、各種電子機器に組み込むことができる。以下、電気泳動表示装置20を備える本発明の電子機器について説明する。
<<電子ペーパー>>
まず、本発明の電子機器を電子ペーパーに適用した場合の実施形態について説明する。
図8は、本発明の電子機器を電子ペーパーに適用した場合の実施形態を示す斜視図である。
図8に示す電子ペーパー600は、紙と同様の質感および柔軟性を有するリライタブルシートで構成される本体601と、表示ユニット602とを備えている。
このような電子ペーパー600では、表示ユニット602が、前述したような電気泳動表示装置20で構成されている。
<<ディスプレイ>>
次に、本発明の電子機器をディスプレイに適用した場合の実施形態について説明する。
図9は、本発明の電子機器をディスプレイに適用した場合の実施形態を示す図である。このうち、図9中(a)は断面図、(b)は平面図である。
図9に示すディスプレイ(表示装置)800は、本体部801と、この本体部801に対して着脱自在に設けられた電子ペーパー600とを備えている。なお、この電子ペーパー600は、前述したような構成、すなわち、図8に示す構成と同様のものである。
本体部801は、その側部(図9(a)中、右側)に電子ペーパー600を挿入可能な挿入口805が形成され、また、内部に二組の搬送ローラ対802a、802bが設けられている。電子ペーパー600を、挿入口805を介して本体部801内に挿入すると、電子ペーパー600は、搬送ローラ対802a、802bにより挟持された状態で本体部801に設置される。
また、本体部801の表示面側(図9(b)中、紙面手前側)には、矩形状の孔部803が形成され、この孔部803には、透明ガラス板804が嵌め込まれている。これにより、本体部801の外部から、本体部801に設置された状態の電子ペーパー600を視認することができる。すなわち、このディスプレイ800では、本体部801に設置された状態の電子ペーパー600を、透明ガラス板804において視認させることで表示面を構成している。
また、電子ペーパー600の挿入方向先端部(図9中、左側)には、端子部806が設けられており、本体部801の内部には、電子ペーパー600を本体部801に設置した状態で端子部806が接続されるソケット807が設けられている。このソケット807には、コントローラー808と操作部809とが電気的に接続されている。
このようなディスプレイ800では、電子ペーパー600は、本体部801に着脱自在に設置されており、本体部801から取り外した状態で携帯して使用することもできる。
また、このようなディスプレイ800では、電子ペーパー600が、前述したような電気泳動表示装置20で構成されている。
なお、本発明の電子機器は、以上のようなものへの適用に限定されず、例えば、テレビ、ビューファインダ型、モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、電子新聞、ワードプロセッサ、パーソナルコンピュータ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた機器等を挙げることができ、これらの各種電子機器の表示部に、本発明の電気泳動表示装置20を適用することが可能である。
以上、本発明の電気泳動表示シートの製造方法、電気泳動表示シート、電気泳動表示装置および電子機器を、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。
また、本発明の電気泳動表示装置は、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。例えば、第1実施形態と第2実施形態との構成を組み合わせたもの等であってもよい。
また、前記実施形態では、電気泳動表示シートと回路基板とが接着層を介して接合されている場合について説明したが、本発明では、接着層は、必要に応じて設ければよく、バインダ自体が充分な接着性を備える場合には省略することも可能である。
また、前記実施形態では、一対の基板が対向して設けられた構成のものについて示したが、本発明は、これに限らず、例えば、単一の基板を有するものに適用することもできる。
また、前記実施形態では、マイクロカプセルは、隣り合う2つの画素電極(電極)にまたがるように配置されているが、本発明では、これに限らず、例えば、マイクロカプセルが、隣り合う3つ以上の画素電極にまたがるように配置されていてもよく、また、隣り合う画素電極にまたがらないように配置されていてもよく、また、これらが混在していてもよい。
次に、本発明の具体的実施例について説明する。
1.電気泳動表示シートの製造
以下のようにして電気泳動表示シートを製造した。
[実験例1]
(A1)マイクロカプセルの作製
(A1−1)電気泳動分散液の調製
まず、平均粒径200nmの球形状の白色粒子と、平均粒径60nmの球形状の黒色粒子を用意した。
なお、白色粒子には、酸化チタン粒子(石原産業社製、「CR−90」)を、黒色粒子には、カーボンブラック粒子を用いた。
次に、白色粒子と黒色粒子とを、重量比で6:1となるように液相分散媒に分散して、電気泳動分散液を調製した。
なお、液相分散媒には、IsoparM(ExonMobilChemical社製)を用いた。
(A1−2)電気泳動分散液の水懸濁液の調整
500mLビーカーに10wt%アラビアガム水溶液60gを計量し、ディスパー攪拌下に前記工程(A1−1)で得られた電気泳動分散液50gを添加し、懸濁操作を行い、電気泳動分散液の水懸濁液を得た。
(A1−3)第1のカプセル層の形成
100mLの丸底セパラブルフラスコに、メラミン5g、尿素5g、27wt%ホルムアルデヒド水溶液20gおよび25wt%アンモニア水1gを仕込み、撹拌しながら70℃まで昇温させた。昇温途中、65℃付近で全体が透明になった。70℃に昇温後、同温度で1時間保持した後、30℃まで冷却し、メラミンおよび尿素とホルムアルデヒドとの初期縮合化合物を得た。
次に、40℃に保持された前記工程(A1−2)で得られた電気泳動分散液の水懸濁液に、この初期縮合物を添加し同温度で2時間攪拌した、次いで70℃まで昇温して、同温度で2時間熟成させた後、常温まで冷却した。以上の工程により、メラミン系樹脂よりなる第1のカプセル層を形成し、電気泳動分散液を内包するマイクロカプセル前躯体分散液を得た。このマイクロカプセル全躯体分散液に脱イオン水1Lを添加し均一に混合した後静置した、マイクロカプセル前躯体の沈降を確認し、上澄み液を除去する操作を数回行い、洗浄を行った。
このマイクロカプセル前躯体の粒子径を測定した結果、平均粒子径42μmであった。
(A1−4)第2のカプセル層の形成
300mLセパラブルフラスコに前工程(A1−3)で得られたマイクロカプセル前躯体全量に脱イオン水を添加し全体量を200gとした。このマイクロカプセル前躯体分散液を攪拌しながら40℃まで昇温し、エポキシ化合物[ナガエケムテック社製、「デナコールEX521(ポリグリセロール ポリグリシギルエステル)」]20gを水50gに分散した分散液を、10分間かけて滴下した。同温度で30分間保持した後、架橋剤として2.5wt%ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム水溶液1gを添加し、2時間反応を行った。ついで50℃まで昇温し、同温度で2時間熟成を行う事により、マイクロカプセル前躯体(第1のカプセル層)の表面に、エポキシ樹脂よりなる第2のカプセル層を形成した。
以上の工程により、第1のカプセル層と第2のカプセル層とで構成されるカプセル本体内に電気泳動分散液を内包するマイクロカプセルを得た。
このマイクロカプセル分散液を、目開き38μmのメッシュ及び目開き32μmのメッシュを用いて湿式分級を行い、体積平均粒子径37.29μm(CV値8.18%)のマイクロカプセルを得た。
粒度分布は、レーザー回析/散乱式粒度分布測定装置(堀場製作所社製、「LA−910」を用いて測定した。
CV値とは、(標準偏差/平均粒子径)×100 を示す。
(A2)マイクロカプセル分散液の調製
次に、前記工程(A1)で得られたマイクロカプセルとバインダとを、重量比で10:3となるように混合して、マイクロカプセル分散液を調製した。
なお、バインダには、アクリル酸ブチルとアクリル酸2−エチルヘキシルとポリエチレングリコール(Mw=2000)とを、重量比で50:47:3となるように混合した混合物を用いた。
(A3)マイクロカプセル含有層の形成
次に、PETで構成される母材上にITOの膜が形成されたPET−ITO基板(尾池工業社製、「OTEC220B」)を10枚用意した。
次いで、前記工程(A2)で得られたマイクロカプセル分散液を、PET−ITO基板5枚(サンプルNo.1〜5)についてITO上に供給し、その後ドクタブレード法により、平均厚さ45μmとした。また、別のPET−ITO基板5枚(サンプルNo.6〜10)についてもITO上に供給し、その後平均厚さ50μmとした。
そして、PET−ITO基板上に供給されたマイクロカプセル分散液について、それぞれ、デジタルマイクロスコープ(キーエンス社製、「VHX−600」)、レンズ(キーエンス社製、「VH−Z100」)を用いてマイクロカプセル分散液中におけるマイクロカプセルの状態を観察するとともに、ヘイズメーター(日本電色工業社製、「NDH5000」)を用いてマイクロカプセル分散液の全線透過率を測定した。
これらの測定結果を、以下の表1に示す。
次に、PET−ITO基板上に供給されたマイクロカプセル分散液に重なるように、離型剤層付シート(サンエー化研社製、「エスケーセパレーター、K−80HS」、母材:クラフト紙、離型剤層:シリコーン系離型剤)を配置し、その後、ロールラミネータ(大成ラミネーター社製、「VA−700DFR」)を用いて、PET−ITO基板と離型剤層付シートとの間にマイクロカプセル分散液を挾持した状態で、PET−ITO基板の厚さ方向にマイクロカプセル分散液を加圧した。
なお、マイクロカプセル分散液を加圧した際のロールラミネータの条件は以下に示すとおりであった。
<ラミネート装置の条件>
・ラミネート圧力 :0.4MPa
・ラミネート温度 :70℃
・シート搬送速度 :5cm/分
また、PET−ITO基板と離型剤層付シートとの間に形成されたマイクロカプセル含有層は、縦30mm×横30mm×平均厚さ50μmのものであった。
次に、マイクロカプセル分散液から離型剤層付シートから剥離し、これにより、PET−ITO基板上にマイクロカプセル含有層が形成された電気泳動表示シートを得た。
そして、PET−ITO基板上に形成されたマイクロカプセル含有層について、それぞれ、デジタルマイクロスコープ(キーエンス社製、「VHX−600」)、レンズ(キーエンス社製、「VH−Z100」)を用いてマイクロカプセル分散液中におけるマイクロカプセルの状態を観察するとともに、ヘイズメーター(日本電色工業社製、「NDH5000」)を用いてマイクロカプセル含有層の全線透過率を測定した。
これらの測定結果を、以下の表1に示す。
Figure 2011100107
表1から明らかなように、ロールラミネータによるマイクロカプセル分散液の加圧前には、マイクロカプセル分散液中において、マイクロカプセルが厚さ方向で重なりが認められるものの、ロールラミネータによる加圧により、マイクロカプセルの厚さ方向での重なりが解消されて、マイクロカプセルが1列に配列していることが判った。
また、マイクロカプセル含有層の全線透過率は、マイクロカプセル含有層中においてマイクロカプセルが厚さ方向に重なることなく1列に配列している際に、7.89以上、8.09以下となり、厚さ方向に重なりが認められるようになると6.50以下となることが判った。
2.電気泳動表示装置の製造
以下のようにして電気泳動表示装置を製造した。
[実験例2]
<実施例1>
まず、前記実験例1と同様にすることにより、サンプルNo.1の加圧後のマイクロカプセル含有層を備える電気泳動表示シートを用意し、この電気泳動表示シートのマイクロカプセル含有層に重なるように、PET−ITO基板(尾池工業社製、「OTEC220B」)を配置し、その後、ロールラミネータ(大成ラミネーター社製、「VA−700DFR」)を用いて、PET−ITO基板をマイクロカプセル含有層上に貼り合わせた。
なお、PET−ITO基板をマイクロカプセル含有層に貼り合わせる際のロールラミネータの条件は以下に示すとおりであった。
<ラミネート装置の条件>
・ラミネート圧力 :0.2MPa
・ラミネート温度 :50℃
・シート搬送速度 :5cm/分
これにより、実施例1の電気泳動表示装置を得た。
なお、PET−ITO基板同士の間に形成されたマイクロカプセル含有層は、縦30mm×横30mm×平均厚さ50μmのものであった。
<実施例2>
前記実験例1で調製したマイクロカプセル分散液中に含まれるバインダを、アクリル酸ブチルとアクリル酸2−エチルヘキシルとポリエチレングリコール(Mw=2000)とメタクリル酸メチルとを、重量比で63:27:3:7となるように混合した混合物に代えて得られたサンプルNo.1の加圧後のマイクロカプセル含有層を備える電気泳動表示シートを用いた以外は、前記実施例1と同様にして、実施例2の電気泳動表示装置を得た。
<実施例3>
前記実験例1において、ロールラミネータを用いて、PET−ITO基板の厚さ方向にマイクロカプセル分散液を加圧した後に、さらにPET−ITO基板の面方向に、離型剤層付シートを150μmずらして得られたサンプルNo.1の加圧後のマイクロカプセル含有層を備える電気泳動表示シートを用いた以外は、前記実施例1と同様にして、実施例3の電気泳動表示装置を得た。
<比較例>
前記実験例1において、ロールラミネータを用いたPET−ITO基板の厚さ方向に対するマイクロカプセル分散液の加圧を省略して得られたサンプルNo.1の加圧前のマイクロカプセル含有層を備える電気泳動表示シートを用いた以外は、前記実施例1と同様にして、比較例の電気泳動表示装置を得た。
各実施例および比較例で得られた電気泳動表示装置について、それぞれ、両電極間に15Vの直流電圧を400msec印加したときの白および黒の反射率をそれぞれ、マクベス分光光度濃度計(GretagMacbeth社製、「SpectroEye」)を用いてY値を測定することにより算出し、下記式(1)によりコントラストを求めた。
なお、白および黒の反射率は、極を切り替えて印加することにより別々に測定した。
コントラスト=(白反射率)/(黒反射率) ・・・ (1)
この評価結果を、それぞれ、以下の表2に示す。
Figure 2011100107
表2に示すように、各実施例の電気泳動表示装置は、いずれも、白反射率が大きく、黒反射率が小さくなっており、コントラストに優れていた。
特に、PET−ITO基板の厚さ方向に対する加圧の後に、その面方向に離型剤層付シートをずらした実施例3の電気泳動表示装置は、特に優れたコントラストを有していた。
これに対し、比較例では、各実施例に比較して、白反射率が小さく、かつ、黒反射率が大きくなっており、コントラストに劣っていた。
[実験例3]
<実施例4>
まず、前記実験例1と同様にすることにより、サンプルNo.1の加圧後のマイクロカプセル含有層を備える電気泳動表示シートを用意し、この電気泳動表示シートのマイクロカプセル含有層に重なるように、予め用意したLTPS基板(Low-Temperature Polycrystalline Silicon基板)を配置し、その後、ロールラミネータ(大成ラミネーター社製、「VA−700DFR」)を用いて、LTPS基板をマイクロカプセル含有層上に貼り合わせた。
なお、LTPS基板をマイクロカプセル含有層に貼り合わせる際のロールラミネータの条件は以下に示すとおりであった。
<ラミネート装置の条件>
・ラミネート圧力 :0.4MPa
・ラミネート温度 :70℃
・シート搬送速度 :5cm/分
これにより、実施例4の電気泳動表示装置を得た。
なお、PET−ITO基板とLTPS基板との間に形成されたマイクロカプセル含有層は、縦30mm×横30mm×平均厚さ50μmのものであった。
この実施例4の電気泳動表示装置を、試料作成装置(JEOL社製、「SM−09010」)を用いて、イオンミリングを行うことにより、観察断面を作成し、その観察断面をスパッタした後、走査型電子顕微鏡により観察した。
その観察断面の電子顕微鏡写真を図8に示す。
図10に示すように、LTPS基板とPET−ITO基板との間に挾持されたマイクロカプセルは、その幅および高さがともに25μmであり、マイクロカプセル40の幅/マイクロカプセル40の高さが1.0となっており、LTPS基板とPET−ITO基板との間でほぼ球状を維持していた。
1‥‥基部 2‥‥基部 3‥‥第1の電極 4‥‥第2の電極 5‥‥電気泳動粒子(表示粒子) 5a‥‥白色粒子 5b‥‥着色粒子(黒色粒子) 6‥‥液相分散媒 7‥‥封止部 8‥‥接着層 10‥‥電気泳動分散液 11‥‥対向基板 12‥‥基板 19‥‥押圧用基板 20‥‥電気泳動表示装置 21‥‥電気泳動表示シート 22‥‥回路基板 40‥‥マイクロカプセル 41‥‥バインダ 100‥‥スキージ 400‥‥マイクロカプセル含有層 401‥‥カプセル本体 402‥‥第1のカプセル層 403‥‥第2のカプセル層 600‥‥電子ペーパー 601‥‥本体 602‥‥表示ユニット 700‥‥剥離シート 800‥‥ディスプレイ 801‥‥本体部 802a、802b‥‥搬送ローラ対 803‥‥孔部 804‥‥透明ガラス板 805‥‥挿入口 806‥‥端子部 807‥‥ソケット 808‥‥コントローラー 809‥‥操作部 900‥‥真空ラミネーター 910‥‥真空室 911‥‥第1のブロック体 911a‥‥吸引孔 912‥‥第2のブロック体 912a‥‥送気孔 920‥‥搬送手段 921、922‥‥搬送フィルム 931‥‥第1のヒーター 932‥‥第2のヒーター 941‥‥上定盤 950‥‥ダイヤフラム 960‥‥ラミネート対象物

Claims (15)

  1. 基板と、
    該基板の一方の面側に設けられ、少なくとも1種の電気泳動粒子を含む電気泳動分散液を殻体に内包するマイクロカプセルと、該マイクロカプセルを保持するバインダとを含有するマイクロカプセル含有層とを備える電気泳動表示シートを製造する電気泳動表示シートの製造方法であって、
    前記マイクロカプセルと前記バインダとを含有するマイクロカプセル分散液を前記基板上に供給した後、前記マイクロカプセル分散液を前記基板の厚さ方向に向かって加圧することにより、前記マイクロカプセルが前記基板の厚さ方向に対して重なることなく1列に配列されたマイクロカプセル含有層を形成する工程を有することを特徴とする電気泳動表示シートの製造方法。
  2. 前記マイクロカプセル含有層中において、前記マイクロカプセルは、前記基板の面方向に対して、互いに接触して配列している請求項1に記載の電気泳動表示シートの製造方法。
  3. 前記マイクロカプセル含有層中において、前記マイクロカプセルは、ほぼ球状をなして存在している請求項1または2に記載の電気泳動表示シートの製造方法。
  4. 前記マイクロカプセルは、マイクロカプセルの幅とマイクロカプセルの高さとの比である(マイクロカプセルの幅/マイクロカプセルの高さ)が1.0以上、1.2以下である請求項3に記載の電気泳動表示シートの製造方法。
  5. 前記マイクロカプセル含有層中において、前記マイクロカプセルは、その含有率が50wt%以上、95wt%以下である請求項1ないし4のいずれかに記載の電気泳動表示シートの製造方法。
  6. 前記バインダは、そのガラス転移温度が−50℃以上、10℃以下である請求項1ないし5のいずれかに記載の電気泳動表示シートの製造方法。
  7. 前記バインダは、その重量平均分子量が200以上、100000以下のポリアルキレングリコール系樹脂を含有する請求項6に記載の電気泳動表示シートの製造方法。
  8. 前記マイクロカプセル分散液の前記基板の厚さ方向に対する加圧は、平板状をなす押圧用基板を用意し、該押圧用基板を、前記マイクロカプセル分散液の前記基板と反対側の面に配置し、前記基板と前記押圧用基板とが互いに近づく方向に加圧することにより行われる請求項1ないし7のいずれかに記載の電気泳動表示シートの製造方法。
  9. 前記基板と前記押圧基板との間に付与する圧力の大きさは、0.4MPa以上、1.5MPa以下である請求項8に記載の電気泳動表示シートの製造方法。
  10. 前記基板と前記押圧用基板とを互いに近づく方向に加圧した後、前記押圧用基板を前記マイクロカプセル分散液から剥離する請求項8または9に記載の電気泳動表示シートの製造方法。
  11. 前記押圧基板は、母材の表面に、離型剤層が形成されたものである請求項10に記載の電気泳動表示シートの製造方法。
  12. 前記離型剤層は、シリコーン系離型剤、フッ素系離型剤、変性シリコーン系離型剤のうちの少なくとも1種を主材料として構成される請求項11に記載の電気泳動表示シートの製造方法。
  13. 請求項1ないし12のいずれかに記載の電気泳動表示シートの製造方法により製造されたことを特徴とする電気泳動表示シート。
  14. 請求項13に記載の電気泳動表示シートを備えることを特徴とする電気泳動表示装置。
  15. 請求項14に記載の電気泳動表示装置を備えることを特徴とする電子機器。
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